あせらず、さわがず

アラフィフおばさんが脈絡なく書いてるブログ~あとは野となれ山となれ

子ども科学電話相談 春スペシャル3/20(天文・宇宙、植物、鳥、水中の生物)10時台~11時台

3/20のジャンルは

 天文・宇宙 国司真先生

 植物 塚谷裕一先生

 鳥 川上和人先生

 水中の生物 林公義先生

 

Q12 僕の飼っているドジョウが、冬からあ

  まり動かなくなってしまってるんです

  けど、冬眠してるんですか? それとも

  少し弱っちゃってるんですか?(小1男子)

 

「僕の飼っているドジョウ」…何気ない一言になぜかすごく大切にしてる感じがある。

 

アナウンサー「ドジョウを飼っているんですね? 何匹ぐらい飼ってるんですか?」

質問者「1匹。」

アナウンサー「なるほど。いつ頃がいちばん動いていたのかな?」

質問者「夏頃。」

林先生「ドジョウは○○君が自分で捕まえてきたんですか?」

質問者「幼稚園のプール開きで捕まえて、持って帰った。」

林先生「プール開きで! すごい! (笑)プールに誰か放したんだね。元々プールに住んでないもんね。」

国司先生「(笑)うんうん。」

林先生「そうなんだ。1匹だけだっけ?」

質問者「本当は2匹飼ってたんですけど、1匹が死んじゃった。」

林先生「水槽の中で飼ってるの?」

質問者「はい。」

林先生「水槽には砂を引いたり水草を入れたりしてるんですか?」

質問者「石を、入れています。」

林先生「石? 大きい石?」

質問者「少し小さめの石。」

林先生「それは砂よりは大きい?」

質問者「はい。」

林先生「飼育している状況はそんなに悪くないと思うんですが、それは弱ったんではないと思います。体の大きさは何センチぐらいか分かるかな?」

質問者「15センチぐらい。」

林先生「じゃあもう立派な大人ですね。飼い始めてから1年…1年半ぐらい?」

質問者「はい。」

林先生「ドジョウの平均寿命から言うと、だいたい5年から、長いと10年と言われてますから、○○君のドジョウはまだまだ、上手に飼えば元気に観察できると思うんですけど」

質問者「はい。」

林先生「○○君がさっき言っていた通りに、ドジョウは自然状態では、冬になると砂の中とか泥の中に埋まってしまって、冬越しするんですよ。どうしても水温が下がってきちゃうでしょ?」

質問者「はい。」

林先生「○○君が飼っている家の中の水温は、川や田んぼに比べると、冬でも暖房を使ったりするので、そんなに低くなることはないから、水の中でギリギリ生きていくことは可能だと思うんですね。実験した人がいて、ドジョウは何℃ぐらいが限界かというと、下は1℃くらい、上は29℃くらいまでが適温で、それ以上、それ以下になってしまうと弱ってしまうという報告もあります。」

質問者「そうなんですか。」

林先生「うん、春から夏にかけての水温も気温も上がってくる頃の15℃くらいの水温が、ドジョウにとってはいちばん住みやすいのかもしれない。1年中ヒーターを使ってそういう温度に設定してあれば別ですけれども、そうじゃない室内そのままの温度の場合だと、野生で住んでいるドジョウのように、冬越しの準備を多少はしてあげた方が良いかもしれません。」

質問者「はい。」

林先生「今使っている石ですが、もう少し細かい川砂っていうのを…ペットショップに行くと、場合によっては園芸植物を売ってるお店でも売っているんですよ。川砂は川の中にある砂だから、あまり洗わなくても汚れがなくてきれいなのね。この砂を…水槽に3センチから4センチぐらい引いてやれば…5センチぐらい引ければいちばん良いかもしれない、そういう状況にすると、砂の中に潜ると思います。」

質問者「そうなんですか。」

林先生「冬になって水温が下がってくるとエサも食べないので、エネルギーを消耗しないようにしないといけないんだよね。だからひと冬越すと、ある日ドジョウが砂からポッコリ出てくるんですけど、今までためていたエネルギーを使ってずっと冬越ししてますから、出てきた時は本当に痩せてるの。」

質問者「へえええ。」

林先生「エサをあげるとモリモリ食べて、夏の間は最高潮、そんな感じになるのね。ですから部屋の中でギリギリ状態で過ごさせるという点では、今の状態でも問題ないかと思います。冬にエサをやってもあまり食べないから、ただ水を汚すだけだし、石や砂を入れてるとその間に残ったエサがたまってしまって、カビが生えたりして、かえってドジョウに良くないかもしれないから、エサはあげて食べる程度。本当に少なめ。それで川砂を引いてあげれば、その中に潜る。

面白い話があって、田んぼは冬になると水がなくなるでしょう? 田んぼを耕して春に水を引く準備をするために、田んぼの土を掘り返すんですね。その掘り返した土の中、10センチぐらい下からドジョウが出てくることがあるんですって。」

質問者「そうなんですか?」

林先生「うん。田んぼみたいな泥の中で…ドジョウって捕まえようとするとヌルヌルして、なかなか捕まえにくいでしょう?」

質問者「はい。」

林先生「そのヌルヌルと田んぼの泥を上手に使って、水が少なくなってくると体をクネクネ動かして隙間を作って、いわゆる土まゆっていうのを作るんですよ。昆虫なんかと同じで。土まゆができると中の湿度を保てるし、温度も保てるので、そういう中で冬越ししてるみたい。そういう時はエラ呼吸じゃなくて皮膚呼吸をしてる。ドジョウはそういう賢いことをできて冬越しできるぐらいだから、必ずしも水の中じゃなきゃだめだということではないですけど、水槽の中で飼ってる場合は冬越し用に砂や泥を入れてあげた方が良いかなと感じますね。」

質問者「はい。」

アナウンサー「ドジョウの寿命は5年から10年もあって、冬越しは冬眠ということですか?」

林先生「はい。」

アナウンサー「冬越しをする習性であると。だから水槽の中も川のように、潜って休めるところを整えてあげると、長生きできそうだということなんですね?」

林先生「ヒーターを使って1年中15℃を保てるのであれば、1年中元気でエサも食べるということですね。」

アナウンサー「暖かければずーっと動き続けるということですか?」

林先生「そうです。水温が下がってくると活動停止して、エネルギーを節約する。」

アナウンサー「節約するためにジーッとする。○○君、分かりました? 暖かくしてたらずっと元気に動けるんですって。寒い所に水槽がある場合は冬越しできるように、川砂を3~4センチ入れて潜れるところを作ってあげると良いですよって。やってみてくださいね。」

質問者「はい。」

アナウンサー「どうもありがとうございました。さよなら。」

質問者「ありがとうございました。さよなら。」

林先生「さよなら。」

アナウンサー「ドジョウが動かなくなっちゃって心配したと…そういう生物だという。」

林先生「冬に窓際の日のあたる所に水槽を出しておいて、水温が上がると、砂から出てきます。」

アナウンサー「それでずっと動いてるから寿命が短くなっちゃうことは…」

林先生「それはないです。」

この冬から春にかけて「冬越し」のお話は何度か出てきたな。昆虫、植物、ドジョウ。1年中活動できる生物ばかりではないことがよく分かる。人間が真冬でもガンガン動けるのはそれだけ食べ物や暖房でエネルギーを補っているからなのね。

 

Q13 僕は野球が好きで野球をやっていま

  す。それで月に移住する計画があるとい

  うことを知って、考えたんですけど、月

  に行っても野球はできるのかなと思いま

  して、質問しました。(小5男子)

 

新型コロナがなければこの時間はテレビで高校野球を見たり、野球の練習に行ったりしてたんだろうなあ。つらいだろうけど、野球に使えないエネルギーをこういう想像に使うのも素晴らしいな。

 

アナウンサー「野球が大好きな○○君ですが、○○君は月で野球ができると思いますか? それともできないんじゃないかなと思いますか?」

質問者「僕はできると思います。」

国司先生「野球大好きなんだ?」

質問者「はいっ。」

国司先生「いいねー、でも今年は高校野球が中止になって残念なんだよね。」

質問者「はぁい…。」⇦やっぱりショックだったんだ…。

国司先生「おじさん、ずーっと昔に“月面甲子園”っていう物語を書いたことがあるの。それでいろーんなことを考えたの。

実はできるんだけど、だって環境が違うよね? 5年生だから月の上と地球の上の環境の違いは、いくつか思いつく?」

質問者「はい、ボコボコしてたり? 重力が小っちゃいとか。」

国司先生「うんうん。」

質問者「あと何だ…あと空気がないとか。」

国司先生「もうそれが全部。それで考えていこう。まず空気がないから、選手はみんな宇宙服を着なくちゃいけない。」

質問者「はい。」

国司先生「アポロ宇宙船が月に行った時の映像を見ると、やっぱりすごい宇宙船を着てるよね? 空気のタンクも背負わなくちゃいけないからね。それがまず1つ。

それから平たい場所を探さなくてはいけない。これは月の海と呼ばれる場所があります。海と言っても水はないんだよ。割と平たい、砂漠みたいな所です。」

質問者「はい。」

国司先生「それからもう1つは…重力って言ったね。重力は地球と月を比べると?」

質問者「…月の方が断然に軽いんですよね。」

国司先生「おっ!いいなあー! だいたい6分の1なんですって。ということは、地球上で体重が60キロ…5年生で60キロの人はいないかな、60キロの大人の人は月に行くと10キロしかないんだって。」

質問者「はあ!」

国司先生「だからとっても身軽になってしまう。ということは野球のボールも?」

質問者「軽くなってしまう。」

国司先生「そう。さて、そこでいろいろ調べました。○○君はポジションは今どこですか?」

質問者「僕は外野をやってます。ライトとかです。」

国司先生「うわ外野かあ、外野は大変だぞぉ。まず空気がないってことは、空気の抵抗がない。それから、重力が6分の1だから、やたらにボールが飛びます。」

質問者「あああ…。」

国司先生「フライは全部ホームランになります。バットの芯に当たったボールは1キロぐらい飛ぶの。」

質問者「はい(笑)。」

国司先生「だから外野が1キロ走って捕るのは大変だと思うのね。そこで、もしやるとすると、硬いボールをもっとフワフワのボールにしないと、外野は大変だと思うな。それが1つ。」

質問者「はい。」

国司先生「もう1つ。大気がほとんどないので、ピッチャーはすごく苦労します。というのは、“今度のバッターはカーブが苦手だからカーブ投げよう”って思うでしょ?」

質問者「はい。」

国司先生「カーブを投げる時はクルクルってボールを回転させるの。ところが、ボールを回転させても空気がないから、みんな直球になってしまうんですよ。」

質問者「あああ。」

国司先生「だからフォークボールもカーブもみんな直球になってしまうので、あとはコントロールで速く投げるしかない。」

質問者「はあ…!」

国司先生「投げる時にピッチャーにプラスになるのは、空気の抵抗がないので、投げた時のスピードとバッターの所に行くスピードがほぼ同じなんですよ。」

質問者「ほおお。」

国司先生「ですからバッターはスピードがすごく速く感じるかもしれない。

そんなところで月面で野球はできます。できますけれども、少しルールを変えないといけないかもしれない。だって野球場が1キロも広くないと、みんなホームランになってしまうからね。ボールを少し変えてみたり、宇宙服の中も少し暑くなるから酸素を多くした方が良いかなとか、そんなことをしないと月面では野球はできないかもしれません。」

質問者「はああ……はい。」

アナウンサー「国司先生、冒頭で“月面甲子園という物語を書いたことがあるんです”と仰いましたよね?」

国司先生「プラネタリウムの番組とかね、ある雑誌の方に“どうなりますかね?”っていうことで、“じゃあいろいろ考えてみましょう”と文章を書いたことが。」

質問者「はああ。」

アナウンサー「今の○○君からの質問の想定は全て、この“月面甲子園”を作った時に、ほぼほぼ調べていたと。」

国司先生「ええ、いろいろ調べたことがあるんです。」

アナウンサー「そういうこと…○○君、既に考えてる専門家の方もいましたよ。」

質問者「はい、びっくりですぅ(笑)。」

アナウンサー「(笑)でも、おかげで詳しく教えてもらえましたね。」

質問者「はい。」

アナウンサー「できるけどいろいろ大変そうだということです。できる時代が来ると面白いですね。」

質問者「はい、楽しみですぅ。」

国司先生「野球頑張ってね。」

質問者「はい、ありがとうございます。」

すごく楽しいお話だった。以前に本間先生も同じ質問に答えてて、やっぱり楽しかった記憶があるんだよな。途方もない数字が出てくる宇宙の話の中ではイメージしやすいからかもしれない。お子さんも興味持って聞いてたのが伝わってきた。

 

Q14 1月に筑波実験植物園で咲いたショクダ

  イオオコンニャクを見に行きました。こ

  の植物が大きくなった理由は、広い範囲

  にくさいにおいを広げて虫を集めるため

  と聞きましたが、なぜ虫を集めて食べて

  るハエトリソウやモウセンゴケはそこま

  で大きくならなかったんですか?

  (小4男子)

 

アナウンサー「いろいろ調べてますね! それでそんな質問を思いついたと。」

質問者「はい。」

塚谷先生「見に行ったんですね? ちょうど良いタイミングで見られて良かったですね。」

質問者「うん。」

塚谷先生「ふんふんふん…虫を呼ぶために大きくなったんだったら、虫を食べたい植物も大きくなればいいじゃないかということですね?」

質問者「はい。」

塚谷先生「それは、大きさの点でもう1つあって、ショクダイオオコンニャクはなかなか咲かないっていうのは聞きました?」

質問者「はい。」

塚谷先生「日本では僕が今いる小石川植物園、東大の植物園で最初に咲いたんですけど、東大の植物園ではその後もう1回咲いたんですけど、3回目は別の所で咲いていて、なかなか4回目が咲かないんですね。というくらい、なかなか咲かないんですよ。」

質問者「へえええ。」

塚谷先生「あれ、すごい大きいじゃないですか?」

質問者「うん。」

塚谷先生「あれだけ大きいものを作るのは時間がかかると思いません?」

質問者「思います。」

塚谷先生「どうしているかというと、今度ショクダイオオコンニャクを葉っぱの時期に見てもらうと、葉っぱもすごく大きいですけど、葉っぱを広げて光合成をして、自分の栄養分をためることを毎年毎年やって、数年かけてようやく作るんですね。」

質問者「ううーん…。」

塚谷先生「だからすごく時間がかかっちゃうんですよ。大きいから。」

アナウンサー「どれぐらいの大きさですか?」

塚谷先生「ギネスブック級のものは2メートル近くなります。日本だと温室の中で育ててるのでマックスの大きさまではならないですけど、1メートルは軽くいくわけですね。花序という花の塊になるんですけれども、あれだけのものを作るのは何年もかかっちゃうので…」

質問者「うん。」

塚谷先生「花はたまに咲かせる…何年に1回でも別に構わないじゃないですか。何年もかけて大きい花を作って、大きい花で虫をたくさん呼ぶ戦略でいいんですけど、葉っぱはいつも必要じゃないですか?」

質問者「あああ…。」

塚谷先生「ハエトリソウの虫を食べてる所も葉っぱだし、モウセンゴケの虫を捕まえる所も葉っぱじゃないですか?」

質問者「はい。」

塚谷先生「だから葉っぱはいつも作ってないと困るじゃないですか? そうすると“何年もかけてものすごく大きいものを”というわけにいかないので、大きくするわけにいかないというのが1つですね。」

質問者「ふううん…」

塚谷先生「いつも必要なので必要な分を、作れる大きさでやっていくしかないので、そんなに大きなものでやるわけにはいかない、という感じですね。」

質問者「はい。」

繁殖の前に置かれた環境の中で生き続けること、枯れないことが大事だということかな。物事には限度がある。

 

塚谷先生「ちなみにウツボカズラって知ってます?」

質問者「はい、知ってます。」

塚谷先生「ウツボカズラも葉っぱで虫を食べるじゃないですか。あれもものすごく大きいものがあって、両手で抱えるくらいの大きさになるラジャという種類がいるんですけど、あれも大きいけど虫を食べないんですよ。」

質問者「…ん?」

塚谷先生「(笑)大きすぎて、ネズミの糞を集めるの。」⇦糞が分解されて栄養になるのを待たずに直接糞を体に入れちゃうのか! 昆虫みたいに逃げないから確実なのか?

質問者「ええ(笑)?」

塚谷先生「ネズミのトイレになってるのね。大きくなるほど虫を捕まえるかというと、実は食虫植物でも大きくなっていくと捕まえるんじゃなくて別のことを始めたりするので、虫を集めたい食虫植物も、そんなに大きくなるメリットがないという感じですかね。」

質問者「へえええ…。」

アナウンサー「やっぱり適正な大きさにしかならないということ…」

塚谷先生「そうですね、いつも作ってなくちゃいけないので、そんなに大きく作る準備はできないということですね。」

アナウンサー「○○君、分かりました? 虫を集めたいからといって、いつも作る葉っぱだとそんなに大きくなれないということなんだね。」

質問者「はい。」

そもそも食虫植物が育つ場所は土の栄養が少ないって、この番組で聞いたな。大きくなるのはやっぱり難しそう。

 

Q15 どうしてヒヨドリは紫のモクレンばか

  り食べるの? 白いモクレンは食べない

  の?(5才女子)

 

アナウンサー「○○さんが見ていて、紫のモクレンばっかりヒヨドリが食べちゃう。」

質問者「うん。」

アナウンサー「白いモクレンはあまり食べてないんじゃないかなって気づいたのかな?」

質問者「うん。」

川上先生「はい、どうもこんにちは、川上でーす。白いモクレンと紫のモクレンで、紫のモクレンが食べられていたということなんですけれども、よく観察してますね。すごいです、ちゃんとよく見てて。

じゃあ、その白いモクレンと紫のモクレンはどこにありました? 両方お家にあったのかな?」

質問者「ううん、両方じゃないけど、紫の、モクレンは、うちにある。」

川上先生「紫のはお家にあって、白いモクレンはどこにありました?」

質問者「近くの公園にある。」

川上先生「近くの公園にあって、そこはあまり食べられていなかったんですね?」

質問者「うん。毎年、咲く。」

川上先生「そっかそっか、分かりました。じゃあ白いモクレンの方は食べられないのかというと、実は別の場所とか他の地域では、白いモクレンの花もヒヨドリに食べられることが、よく見られているんですね。だから色で、こっちは嫌だ、こっちは良いって見分けているわけではないと思います。

まず、○○さんは、何でモクレンの花を食べるんだと思いますか?」

質問者「…うーん…」

川上先生「○○さんはモクレンの花を食べたことありますか?」

質問者「なーい!」

スタジオ内「(笑)ハハハハ」

川上先生「(笑)ないですか。実は僕も食べたことがないです。じゃあ、もしかしたらおいしいのかもしれないので、ここにちょうど植物の先生がいるので、モクレンの花がおいしいのかどうか聞いてみたいと思います。塚谷先生いかがですかね?」

塚谷先生「(笑)…はい。えっと、○○さんこんにちは。」

質問者「こんにちは。」

塚谷先生「うち(小石川植物園?)だとハクモクレンっていう白い花のモクレンが食べられちゃうんですよ。シモクレンと言ってる紫のモクレンも食べられるんだけど、あんまりヒヨドリがたくさん食べちゃうので、前、気になって…あと同じ仲間にシデコブシというのがあるんですけど、あれも食べられちゃうので、そんなに食べるんだからおいしいのかなと思って、確かにかじったことがあります。…さっき、下手に食べてはいけないっていう話がありましたけど(笑)、かじってみたんだけど、別に甘くも何ともないんですよねぇ。人間の舌にはおいしくなかった、というか味は特にしないです。」

質問者「えええー?」

川上先生「ありがとうございました。というわけで、モクレンの花はあまりおいしくない…甘くておいしくて食べちゃうってわけじゃないみたいなんですよね。」

質問者「そうなの?」

川上先生「うん。試さなくていいからね。」

国司先生「(笑)フフフフ」

川上先生「じゃあ何で食べるのかを考えた時に、モクレンの花っていつの時期に咲いてますか?」

質問者「うーん……2月とか3月の終わりとか。」

川上先生「正解です! 2月とか3月です」

国司先生「うーん、すごい。」

川上先生「ヒヨドリがふだん何を食べているのかというと、昆虫とか植物のフルーツと果実…木の実だね、そういうものが大好きで、よく食べるんですけれども、実は2月とか3月は、昆虫が出てくるにはまだちょっと寒いし、おいしい木の実とかもかなり減ってしまっていて、食べ物がすごく少ない時期なんだと思います。そうすると、あまりおいしくないけれどもモクレンなんかも食べちゃうんじゃないかなと思います。」

質問者「へえええ。」

川上先生「あまりおいしくないけれども食べる、その時に何で○○さんのお家のは食べられて、公園のは食べられないかというと、たぶん味じゃない別の理由があると思うんですよ。」

質問者「えええー!?」

川上先生「何だと思いますか?」

質問者「…分かんない。」

川上先生「分かんないねえ。」

質問者「におい?」

川上先生「うーん、たぶんね、僕はそれは、公園よりも○○さんのお家の方が安全なんじゃないかなって思います。」

質問者「え……そうなの?」

川上先生「うん、例えば公園は開けていて、ヒヨドリを木の上で襲ってくるようなタカの仲間に見つかるかもしれないですよね? それに比べると近くに人間がちゃんと住んでいて、なかなか近寄ることができない家のモクレンの方が、もしかしたら安全なのかもしれないです。」

質問者「うーん…。」

川上先生「本当にお家の周りがそうなのかを見てみないと分からないけど、鳥は同じような味の食べ物があったら、たぶん安全な所で食べると思うんですよ。だから○○さんのお家は、きっと鳥にとっても安全な良い所なんだと思います。」

質問者「そうなの…。」

川上先生「うん。モクレンを食べられて嫌だなって思いますか?」

質問者「うん。」

川上先生「きれいな花が咲いてくれるといいな、きれいな花が見られるといいなって思いますよね?」

質問者「うん。」

川上先生「それを止める方法があるのかというと、とても難しくて、鳥は飛んできてしまいますし、やっぱりおいしいものとか食べられるものがあると、そこにやってきちゃうんですね。これを来ないようにするのはとても難しいので、そうすると○○さんの見る時の気持ちを変えてみると良いかなと思うんですよ。」

質問者「うん。」

川上先生「例えばね、自然の中にいてきれいなお花や植物があったりするのは嬉しいです。でも、花がちぎれていたり葉っぱが虫に食われてたり、クモの巣が張っていたりすると、“なんか嫌だな”って思うこと、ありませんか?」

質問者「ある。」

川上先生「ね、きれいな方が良いって思うでしょう? でも、きれいじゃないということは、そこに他の生物が生きていることを表しています。」

質問者「ええええー!」

川上先生「クモの巣があるということは、そこにクモがいるということだし、クモがいるということは、クモが食べる昆虫がいるということなんですよね。植物が食べられて葉っぱがギザギザしちゃってると思ったら、それはその植物を食べる昆虫がちゃーんとそこに生きているということで、だから、実は人間にとってきれいじゃないと思える自然の部分は、本当はそこにたくさんの生物がいるんだ、という証拠なんですよ。」

質問者「そうなの?」

川上先生「そういうことなんです。例えば木の実が生っていて、誰も食べなくてきれいなままだったら、見た目はきれいなんだけれども、そこには他の動物がいないということになっちゃうんだよね。でも、それがつつかれて食べられていて、そこに昆虫がまたくっついてて、その昆虫がいっぱい食べてて、何かいっぱいグチャグチャしてて嫌だなと思うかもしれないけれども、そこはすごくいろんな生物のいる、とても豊かな世界なんだと見ることが、実はできるんですよ。」

質問者「そうなの…。」

川上先生「うん。だからきれいなものというのは、それはそれでいい。そういう価値があると思います。その一方で、きれいじゃないものを見た時に…今回○○さんはモクレンの花が食べられてるのを見て、これはヒヨドリが食べたんだ、ここにはヒヨドリがいるんだと気づいたと思います。ヒヨドリがいるということは他にも食べるものがあるんだし、それで敵に襲われないような良い環境があるわけだし、もしかしたら昆虫なんかも木の幹についてて、虫がいて嫌だなと思うかもしれないけれども、虫が生きていけるだけの良い環境があるんだって考えることができると思うんですよね。」

質問者「ふうううん。」

川上先生「だから、今度モクレンだけでなく、いろんな自然を見て葉っぱがちぎれてるとか、こんな所がこんなふうに折れちゃってるという時に、もしかしたらこんな動物がいるのかもしれない、こういう理由があるのかもしれないと思って見てあげると、単に汚れとか良くないものではなくて、生物がたくさんいる証拠なんだなって分かるんじゃないかなと思います。」

質問者「…そっかぁ。」

川上先生「だから、ヒヨドリが花を食べるのは止められないので、ちょっとだけ考え方を変えてあげてもらえると、自分にとってもすごく過ごしやすくなるんじゃないかなと思います。」

質問者「そっかぁ。」

川上先生「また見てみてね。」

質問者「うん。」

アナウンサー「川上先生、モクレンは紫も白もヒヨドリが区別して狙ってるわけじゃない…」

川上先生「おそらく周りにある食べ物の量とか、そこでの危険性ですね、他の動物に襲われないかとか。そういうことが原因になって、食べたり食べられなかったりが決まってくるんじゃないかなと思います。」

アナウンサー「○○ちゃんのお家の紫のモクレンが安全に食べられるから来ている、という考え方があるということですね。○○さん、分かりましたか?」

質問者「……うーん…」

スタジオ内「(笑)ンフフフ」

質問者「わかんなぁい…」

アナウンサー「分か…らない?」

質問者「……たけど分かんない。」

アナウンサー「ん?」

質問者「……分かった。」⇦周りの大人に言わされたかも。

川上先生「いや、分かんないことっていっぱいあると思う。それはしょうがないことなので、僕が今日言ったこともまた考えてみて、それで自分で“こうかもしれないな”って思うことが見つかるかもしれないから、考えるきっかけにしてもらえれば嬉しいです。」

アナウンサー「食べられないようにする方法が知りたいのかな?」

質問者「うん。」

国司先生「(笑)ハハハハ」

質問者「カラスぶら下げてるの。」

スタジオ内「(笑)ハハハハ」

川上先生「あーカラスぶら下げてるかあ…。でも鳥は頭が良いから、そうやって何かしてこないようにというのは、すぐに慣れちゃうんですよ。」

質問者「えええ…」

川上先生「本当は危険じゃないことが分かっちゃうから。最初は来なくなるかもしれないけれども、それをずっと続けるのは難しいんです。」

質問者「そうなんだ…」

川上先生「そうなんだよぉ。食べ物がないんだったら他に食べ物を周りに置いてあげればいいという考え方もあるんだけど、確かにその食べ物の方に鳥たちが寄ってきて、モクレンが食べられなくなるかもしれないけれども、今度はたくさん鳥が寄ってきちゃうから、」

質問者「ああ…」

川上先生「余計に鳥たちの中で競争があって、じゃあモクレンも食べちゃおうかなという可能性もあるんだよね。」

質問者「きもちわるい。」

スタジオ内「(笑)ハハハハ」

見方を変えてみようって力説してたのが台無し。鳥の専門家としてはカラスをぶら下げる方が気持ち悪くないのか聞いてほしいけど、5才のお子さんがぶら下げてるわけではないだろうし…。そういや昆虫の先生のお父さんだったかな? ミシンでカラスの死骸もどきを作ってぶら下げたって話も聞いたような。

 

川上先生「ええええ、気持ち悪いかあー…うーん、だからとっても難しいんです。実はヒヨドリによって花を食べられたり、花だけじゃなくて農作物が食べられたりするのはすごくたくさんあって、みんながどうしようって困ってるんです。…ね、難しい問題です。」

アナウンサー「食べられないようにするのも難しいし、何で紫のばかり食べるの?っていう質問の答えも難しいということなんだけど、ここまでのお話で何となく分かったかな?」

質問者「わかった。」

川上先生「ごめんね、簡単に“こうすればいいんだよ”っていう答えを見つけて教えてあげられれば、すごく良いと思ったんだけど、それは僕たちもまだ悩んでいるところなんです。これから研究する人が頑張って、どうやれば良いのかをまた考えていくと思いますので、もうちょっと時間をください。」

質問者「はあい。」 

アナウンサー「○○さん、何でかなって考えることはすごく素敵なことだから、いっぱい何でかなって考えて、また質問があったら電話してくださいね。」

質問者「はあい。」

アナウンサー「どうもありがとうございました。」

質問者「ありがとう。」

アナウンサー「さよなら。」

質問者「バイバーイ。」

川上先生「はい、バイバーイ。」

アナウンサー「最後ちょっぴりホッとしましたね、ドキドキもしましたけど。分からないことを分からないままって、仕方がないとは思うんですけど、頑張りたいところもありますね。」

 

Q16 魚は何でおちょぼ口の魚がいるの?

  (6才男子)

 

アナウンサー「○○君が、この魚がいちばんおちょぼ口だなって思うお魚は何でしょうか?」

質問者「フグ。」

アナウンサー「フグ、おちょぼ口ですねえ、確かに。おちょぼ口じゃないお魚もいっぱいいるのになぁと思ってるのかな?」

質問者「うん。」

林先生「そうかぁ、○○君は、魚のおちょぼ口が多いというのは、図鑑か何かで調べた?」

質問者「うん。」

林先生「図鑑を見るの好きなんだ?」

質問者「うん。」

林先生「じゃあ、おちょぼ口の魚って、○○君が見た図鑑の中にどのくらいいたかな? 半分以上?」

質問者「うーん……あんまりわかんない。」

林先生「そうかそうか。○○君は“おちょぼ口”という形はよく分かってるんだ?」

質問者「うん。」

林先生「おちょぼ口ってどんな口?」

質問者「なんかチューしてるみたいな。」

林先生「(笑)ああ、チューしてるみたいか! 良い言い方だね~、そうだね、ラジオだから○○君がどうやって答えてくれるかと思ったら、“チューしてる”。おじさんは全然そんなこと考えてなかったけど最高最高!」

アナウンサー「スタジオのおじさんたちがみんな口をとんがらせて、何て表現したらいいか挑戦してましたけどね(笑)。」

林先生「そう、今、みんな口がチューの格好してんだよ(笑)。」

おじさん5人のチュー顔ね…ラジオで良かったのかどうか。おちょぼ口の表現をみんなが真剣に考えてるのも最高なシチュエーションじゃないか。

 

林先生「じゃあ答えを先に言っちゃおうかな。魚の口も私たちの口もそうなんだけど、口がいちばん役に立ってることって何だろう? 口は何のためにある?」

質問者「…うーん…食べるため。」

林先生「そうだね、最初はやっぱり食べるためというのが口の大切な役目だよね。お魚もエサを見つけて食べるんだけど、それぞれ食べるエサの種類が違うんだよね。例えばサメなんて、おちょぼ口と言えないすごいおっかない口をしてるじゃない?」

質問者「うん。」

林先生「ああいう歯が剥き出しで口が大きいやつは、どっちかというと肉食…陸上の哺乳動物を襲って食べるわけじゃないけど、大型の魚をバクッと食べちゃうタイプね。

それから海の中に小っちゃな生き物…魚の卵とかプランクトンとか、水中をプラーンクトーン、プラーンクトーンって(笑)泳ぎながら漂ってる小さな生き物がいっぱいいるんだよね。こういうものを主に選んで食べてる魚がいるんだよね。あとは砂の中に隠れたり石の下にいるものを見つけて食べる。」

プランクトンを表現するオノマトペも発明する林先生すごい。

 

林先生「さて、今言った中で、プランクトンとか、石の下や砂の中にいるものを見つけて食べるのに便利な口って、どんな口だろう?」

質問者「…うーん……」

林先生「この時に、実はおちょぼ口がすごく役に立つんだ。例えば…○○君の質問の用紙の中に、チョウチョウウオのことも書いてあったよね?」

質問者「うん。」

林先生「チョウチョウウオというのは、実はエサのとり方で3つのグループに分けることができるんだよ。ところがチョウチョウウオはみんなおちょぼ口じゃん。」

質問者「うん。」

林先生「だけどよーく見ると、そのおちょぼ口に少しずつ違いがあるんだな。口が割と前にピュッと飛び出してる、本当にお面のひょっとこみたいな口のタイプ。それと目とおでこの長さが比較的一緒で、口もほぼ同じ位置にあるタイプ。それと細長いストローのような長い口を持ったタイプ。だいたいこの3つなんだよね。

エサの種類が、主にプランクトンを食べてるものに、サンゴ…チョウチョウウオって珊瑚礁にいっぱいいるじゃない?」

質問者「うん。」

林先生「サンゴって知ってるよね?」

質問者「うん。」

林先生「サンゴをよーく拡大して見ると、イソギンチャクみたいなものがいっぱいくっついてるじゃない? あの小さなイソギンチャクみたいなものをポリプって言うんだけど、あれを突っついて食べるチョウチョウウオがいるんだよね。それしか食べない。他のものはあまり食べない。

だけどあとは、今言ったプランクトンとかサンゴのポリプとか、石の下やサンゴの隙間に隠れてるものを、水を吹き出して、出てきた小さなカニとかエビを食べる雑食性。何でも食べちゃうタイプ。この3つに分かれるの。おちょぼ口の形がそれぞれのエサを捕るのに便利な感じになってるんだよね。」

質問者「ふううん。」

林先生「それで○○君、カワハギって知ってる?」

質問者「うん。」

林先生「カワハギとかフグ…最初にフグって挙げてくれたよね? フグは確かにおちょぼ口なんだけど、歯が前に出てる出っ歯。出っ歯って言っちゃいけないのかな? 前に歯が出てるでしょう?」

質問者「うん。」

林先生「フグのエサのとり方と、カワハギのエサのとり方って、すごくよく似てるんです。実はカワハギもフグも、分類学…どういう種類かで分けると非常に近いんです。近縁なんです。だから食べ方もよく似てるの。どういう食べ方かというと、あのおちょぼ口で水を吹き出すんですよ。ビューって砂に吹きかけるの。すると砂が舞い上がるでしょう?」

質問者「うん。」

林先生「すると中に隠れてる小っちゃなエビとかカニがビックリして、“あっヤバいヤバい”ってバタバタするでしょう? それをパクッとくわえて食べるの。

今度、水族館でフグとかカワハギがエサを食べる様子を見ると、あのおちょぼ口の使い方がよく分かると思うな。」

質問者「はい。」

林先生「それ以外のお魚は、だいたい水中に漂ってる小さな魚とかを獲って食べてるので、あまりおちょぼ口である必要がないというか、逆に口を大きく開けて、うまくくわえて飲み込むことができるようになってるので、おちょぼ口だとストローのような形になっちゃうので使いにくいかな。大きく分けると、やっぱりおちょぼ口よりふつうの口の方が種類的には多いと思うな。分かりましたかね?」

質問者「はい。」

アナウンサー「おちょぼ口って特別な形をして見えるから、たくさんいるなって感じたのかな?」

林先生「そうですね。○○君、クダヤガラっていう魚は知ってるかな?」

質問者「知らない。」

林先生「じゃあ今度図鑑で見てください。すごいんだよ、口が大きなストローみたいな感じ。ところが飲み込むのかなと思うとそうじゃなくて、魚を吸い込んじゃう。大きな口がガバーッと開いて。あのストローが役に立つんだな。」

アナウンサー「食べるために適した形がおちょぼ口だったということです。○○君、どうかな、分かったかな?」

質問者「はい。」

アナウンサー「どうもありがとうございました。またいろいろ観察して、何でだろうと思うことがあったら電話してくださいね。」

質問者「はい。」

林先生「楽しい質問をありがとう。」

質問者「さよなら。」

林先生「さよなら。」

アナウンサー「魚の口の形って気にしてませんけど、それぞれ食べるのに適した形になっていると。」

林先生「僕も魚の口の形だけ、ずいぶん写真に撮って調べたことがありますよ。すごく面白いです。」

アナウンサー「そこに目をつけてくれた○○君。」

林先生「だけど“チューしてる格好”っていうのがすごい! (笑)今度使わせてもらいます。」

 

Q17 地球は何で、ちょっと斜めになってる

  んですか?(6才女子)

 

アナウンサー「○○さんは地球が斜めにになっているのは、何で知ってるんですか?」

質問者「地球儀がちょっと斜めになってたから。」

国司先生「○○さん、6才っていうことは今度、小学校かな?」

質問者「うん。」

国司先生「おめでとうー! いいなあー、小学校に入ると、きっとお友だちがたくさんできるよ。でも○○さんは今は地球儀で驚いてたんだね。

おじさんも小さい頃、地球儀をクルクル回して、壊れちゃうよって怒られたことあるんだけど…おじさん“も”って言っちゃった、○○さんはクルクル回してみた?」

質問者「うん。」

国司先生「よく回るよね? 地球ってクルクル回るのを自分で…誰かが回したんじゃないんだよ。自分で回ってるから、じ・て・ん(自転)って言うんだって。1回回ると1日経つって決まったんだよね。そこまで分かる?」

質問者「はい。」

国司先生「そのコマみたいに回ってるということになると、…○○さん、コマをクルクル回したことあるかな?」

質問者「ある。」

国司先生「ある? グルグル勢いよく回ってる時はいいんだけど、勢いがなくなった時とか、途中からコマの上をコツンと叩いたら、コマはどうなったかな?」

質問者「…倒れた。」

国司先生「倒れちゃうよね? 倒れたり首を振るような回り方になったりするでしょう?」

質問者「うん。」

国司先生「実はね、そんなことが地球でむかーし昔にあったんだって。どのくらい昔かというと、地球が出来上がったのが46億年ぐらい前なんだけど、そのすぐ後で40億年以上、45億年くらいかな、ずーっとずっと大昔に、地球に違うお星様がぶつかっちゃったらしいんだよ。」

質問者「へええ…」

国司先生「地球の大きさの半分くらいの星がぶつかってきたんだよ。グルグル回っていた地球に違うものがコツンってぶつかったら…さっきコマを回した時にコツンと小突いたら倒れたりしたの、分かった?」

質問者「うん。」

国司先生「同じようなことが起こっちゃったの。それで真っ直ぐではなくて、少ーし傾いて地球が回ってるらしいの。

○○さんは、本当は傾いてない方がいいと思ったのかな?」

質問者「うん。」

国司先生「ああ、真っ直ぐな方がね。ところがね、傾いたからすごく良いことがあったんだよ。というのは、今ちょうど春で、桜が咲き始めたよね?」

質問者「うん。」

国司先生「その後、夏になったり秋になったり冬になったりすることは、地球の軸、自転軸というものが傾いてないと、季節の移り変わりは起こらないんだって。」

質問者「へえええ。」

国司先生「だからやっぱり傾いてて良かったと思うんだな。ぜひ今度、地球儀をもう一度見てください。○○さんのいる日本はどこかなとか、海は広いな、太平洋があったり大西洋もあるんだな、それから南の方は南極大陸もあるんだな…そういうのも地球儀からいろいろ教わることができるから、よく見てくださいね。」

質問者「はい。」

アナウンサー「45億年というずーっとずっとずっとずっと昔に、他の星にぶつかって、回転が…止まりそうになったということですか?」

国司先生「いや、そうじゃないんです。回転はそのまま。もう少し詳しく言うと、ぶつかって、地球の一部がはぎ取られて、その周りの星も地球の周りをグルグル回るようになったんです。その回るようになった岩石がまた集まってきて、実は月が出来上がった。ですから、地球の自転軸が傾かない、つまりぶつかることがなかったら月もできなかった。そういうこともあるんです。」

アナウンサー「ふううううん…。」

国司先生「だから○○さんはすっごいことに気がついたんです。」

アナウンサー「他の星がぶつかったことによって斜めになっちゃったと。戻ることはないんですね?」

国司先生「ええ。グルグル回りながら、23.4度という傾きはずーっと続いているんです。」

アナウンサー「ですって。他の星がぶつかったから斜めになっちゃったんだって。○○さん、分かりました?」

質問者「はい。」

アナウンサー「これからも斜めになった地球のことを気づいたように、いろんなことに気づいて、いろんなことを疑問に思って、また電話してくださいね。ありがとうございました。」

質問者「ありがとうございました。さよならー。」

国司先生「はい、さよなら。」

アナウンサー「地球儀を見て傾いてるって気づくって、すごい観察ですね。」

国司先生「すごいですねえ。」

自分は地球儀が斜めに回ることを不思議とも何とも思ってなかった。本当にすごい。

 

Q18 最近、新種の植物って見つかってるん

  ですか?(小4男子)

 

アナウンサー「最近ということは、○○君はこれまでに見つかった新しい種類の植物を“これはいつ見つかった”って知ってたりするのかな?」

質問者「いいえ。」

アナウンサー「そうじゃないけど、植物はいっぱいあるけど新種が見つかってるのかなって気になったの?」

質問者「はい。」

アナウンサー「それは何でですか?」

質問者「最近、新型のウイルスがニュースでやってるけど、新種の植物のニュースはやってないので、最近は新種の植物は見つかってるのかなって疑問に思いました。」

塚谷先生「確かにコロナウイルスは新種って言ってるから、新種の話題は多いですよね。何で植物を思ったんですか?」

質問者「えーと、ウイルスについてはニュースでよく言ってるんですけど、植物についてはあんまりニュースでは出てなかったので、なので植物の方はどうなのかなぁって。」

塚谷先生「(笑)確かにね。動物とか昆虫は新種が時々ニュースになるのは知ってます?」

質問者「うーん、あんまり。」

塚谷先生「ほんとに? ちなみに植物はどのくらい新種が見つかってるかというと、国際的な…International Plant Names Indexという植物の学名を管理しているウェブサイトがあるので、試しに検索してみたんですけど、2019年、去年に見つかった…とは限らなくて、名前がついた植物を数えると、6011と出ます。」

スタジオ内「……(笑)」

質問者「ほおおお…。」

塚谷先生「(笑)この年に見つかったとは限らなくて、昔は別の名前で呼ばれていたのを別の名前に直したというのもあるので、全部が新種で見つかったわけじゃないけど、新しい名前がついた植物は年間でそのくらいあるんですね。」

質問者「へえええー。」

塚谷先生「だからすごい見つかってるんですよ。僕自身も最近忙しくて行けないんですけど、ボルネオに1週間行かせてもらえれば、新種を1つか2つ見つける自信があります。」

スタジオ内「んんー…」「(笑)おおおお…」

質問者「(笑)」

塚谷先生「(笑)なので、植物の新種は調べればたくさんいて、調べるたびに見つかって、論文として発表されているので、けっこうたくさん見つかっているというのが実際ですね。

次々見つかってるので、逆に言うとよっぽどじゃないとニュースにならないんですね。」

質問者「へえええ。」

塚谷先生「特に、今も言ったけどボルネオみたいな熱帯の森は、すごーくたくさんの生き物が暮らしているので、ものすごい種数の生き物がいるんですよ。ものすごく数が多いので全然調べきれていないんですね。だから、調べられる人が調べさせてくれれば、まだまだ新種は次々と見つかるんですね。」

質問者「へえええ。」

塚谷先生「なのでチャンスが得られた人たちは、行くたびに新種を見つけては新種だったと報告しているので、日々新種が見つかっているというのが答えになりますね。」

質問者「はああ…。」

アナウンサー「日々見つかっている…よっぽどのことにならないとニュースにならないと仰いましたけれども、“よっぽどのこと”ってどういう時に…」

塚谷先生「すごいマニアックですごい変わった形をしていると、写真を見たテレビとか新聞の記者たちが“面白っ”と思ってくれればニュースになるし、時々あるんですけど、あまりにもたくさん新種が見つかってくると、名前をつけるのが大変になってくるんですよ。新しい名前を考えなくちゃいけないから。」

質問者「おおお…。」

塚谷先生「その時に芸能人の名前をつけるとか、(笑)変わったことをする人が時々いて、その話題性でニュースになることもある。」

アナウンサー「それだけ次々に新種は発見されてる。○○君、植物についてはそうなんですって。」

質問者「はい。」

アナウンサー「お魚、水の中のものの新種は…林先生、どうなんですか?」

林先生「毎年、確実に見つかってます。日本の魚の新種を発表する雑誌の中でも年間…どうでしょう、全ての分類を含めると10や20じゃきかないかもしれません。」

質問者「へえええ。」

林先生「深海の魚も多いですね。」

アナウンサー「そうなると川上先生、鳥についても新種というのは?」

川上先生「はい、鳥も新種はたまに見つかるんですけど、他のグループに比べると少ないですね。鳥は種数自体が世界中で1万種ちょっとしかいないですけれども、やっぱり目立つので研究がかなりされていて、なかなか見つけることができません。僕も見つけかけたんですけど失敗したことがあります。」

先生方「(笑)」

アナウンサー「○○君、植物については何千という単位で見つかってて、魚もそこそこ見つかってるけれども、鳥はなかなか見つからないことが分かりましたね。」

質問者「はい。」

生物じゃないけど天体の発見数も国司先生に聞いてほしかった。

 

Q19 ワカケホンセイインコが近くの公園

  で桜の花を落としていたのはなぜです

  か?(6才男子)

 

アナウンサー「それは見たんですか?」

質問者「うん…はい。」

川上先生「はい、どうもこんにちは、川上でーす。ワカケホンセイインコって難しい名前の鳥を知っていますね。どんな鳥でした?」

質問者「インコの仲間で外来種。」

川上先生「お! その通りです!」

国司先生「ふううううん…。」

川上先生「ちょっと大きめのインコで、全身緑色なんだよね。人間が持ち込んできた外来種の鳥で、東京の周りで今増えている鳥です。

桜の花を落としていたということだけど、○○君は花を…桜じゃなくても、取ってちぎったりしたことはありますか?」

質問者「うーん、ある。」

川上先生「どういう時に取りました?」

質問者「うーん……えっと、タンポポの綿毛をフーッてする時とかに取る。」

川上先生「ああ! そうだよね、やっぱり何かこういうことしたいなっていう時に取っちゃいますよね。実は僕もお花を昔、いくつか取ったことがあります。その理由の1つとしては…花の蜜ってわかります?」

質問者「うん。」

川上先生「甘いの。あれを吸うために取ったことがあるんですけど、○○君はそういうことをしたことがありますか?」

質問者「ううん。」

川上先生「ない? レンゲの花とかを取って吸うんだけど、ワカケホンセイインコも桜の花を落とすのは、実は蜜を吸うためなんじゃないかと言われています。鳥が蜜を吸うところって見たことがありますか?」

質問者「うーん…ハチドリとかは何か、絵本とかで見る。」

川上先生「どうやって吸ってました?」

質問者「うーん…DVDで知った。」

川上先生「そっかそっか。そういう時にハチドリがどうしてたかというと、花の咲いている前側からくちばしを入れて吸ってたと思うんですよ。」

質問者「そうだよ。」

川上先生「そうだよね? でもワカケホンセイインコはそういうことをしないで、花の横からくちばしで挟んで、ちぎって横から蜜のある所を取っちゃうんです。だから、あれは何でかというと、蜜を飲むためなんです。

じゃあ何で花の前側から舌を入れて飲まないと思いますか?」

質問者「めんどくさい?」

スタジオ内「(笑)ハハハハ」

質問者「飛ぶのが…疲れる?」

川上先生「そうだね。ハチドリは飛びながら蜜を吸うんだよね。そんなことインコにはできないと思います。

もう1つ、くちばしの形はハチドリがどんなのだったか覚えてる?」

質問者「……なんか、まっすぐ細長い。」

川上先生「そう。真っ直ぐ細長くて、くちばしを花に入れやすくなってるんだよね。でもインコのくちばしはどうだっけ?」

質問者「なんか、途中で曲がって短い。」

川上先生「その通りです。それは単にくちばしの形だけじゃなくて、舌、べろも似たような形になっています。ハチドリの舌はすごく長いんです。でもインコの舌は丸くて短いんだよね。だから花の正面からくちばしを入れても、舌が奥まで届かないんですよ。だからしょうがなく横から花をちぎって、吸っちゃってるんだと思います。

日本で花の蜜を吸う鳥って、他にどんなのがいるか知ってますか?」

質問者「うーん?」

川上先生「あまり聞いたことないかな。メジロっていう鳥は知ってる?」

質問者「あーメジロ知ってる。」

川上先生「じゃ、ヒヨドリっていう鳥は知ってますか?」

質問者「うん、ヒヨドリ、実を食べる。」

川上先生「そうそう。実はメジロヒヨドリは木の実も食べるけれども、蜜を吸うのも好きで、舌をよく見ると、舌の先端がほうきみたいにバサバサになってるんです。ブラシみたいになってるんです。」

質問者「じゃあ、それで集めて飲む?」

川上先生「その通り! ブラシみたいになってると、蜜がいっぱい引っかかりやすくて飲みやすくなってるんです。だから蜜を吸う時にくちばしを入れるんだけど、インコの舌はそうなっていないので、やっぱりちぎって横から飲んじゃう。

そうすると、ふつうは鳥が蜜を吸いに来ると、花粉をくっつけて持って行ってくれるから、植物の花の側としてはすごく嬉しいんだよね。でも横からちぎって飲まれると、花粉を運んでもらえないから、実は植物にとってはあまり嬉しいことじゃないんです。こういう飲み方を蜜を盗むと書いて、盗蜜という言い方をするので、ちょっと難しい言葉だけど、せっかくだから“盗蜜”って覚えてください。」

質問者「はい。」

川上先生「実はこういう蜜の飲み方をする鳥が日本にもいて、それはスズメです。知ってました?」

質問者「知らなかった。」

川上先生「実はスズメもよく桜の花を落としちゃうんだけど、横から蜜を吸っていると言われています。じゃあ、そんなことをされて、花の方は困っちゃうかどうかが悩ましいところだと思うんですけれども、今、ちょうど横に植物の先生がいるから、」

スタジオ内「(笑)ハハハハ」

川上先生「桜の花が横から蜜を取られて、花を落とされて、桜が困ってるかどうかについて聞いてみますね。…すいません、塚谷先生どうでしょう?」

塚谷先生「(笑)はい。困ってると思いますよね、花の筒のところをプチッてやられちゃうから。彼らが食べると花びらがハラハラと散るんじゃなくて、花ごとボトッと落としますよね? その時に蜜のところをカチッとかじり切られちゃうので、めしべのところが丸ごとなくなっちゃうんですね。だから実がつきようがないですよね、困りますよね(笑)。」

川上先生「植物の方もやっぱり困るということでした。こういう盗蜜というのは、…さっきメジロは蜜を吸うという話をしたんですけど、実はメジロも盗蜜をすることがあって、舌が十分に届かない花だと、横から穴を空けて吸っちゃうこともあることが知られています。」

質問者「鳥にとっても、なんか、残念。」

スタジオ内「(笑)ハハハハ」

川上先生「お花見をしたい時ね。やっぱりいちばん困ってるのは、お花見をしたい人間の方なのかもしれないと思います。」

アナウンサー「ただ、鳥は蜜を吸うために、くちばしの形でインコは横から花を落として吸うしかないということなんですね。」

川上先生「何でインコがそういうことをするのか、というのは、だいたい分かりましたか?」

質問者「はぁい。」

アナウンサー「また疑問に思うことがあったら電話してきてください。ありがとうございました。」

質問者「はぁい、ありがとうございました…。」

川上先生「さよならー。」

質問者「さようなら。」

林先生「(笑)元気がなくなっちゃった。」

アナウンサー「花を落とされて納得いってない感じはしますが、蜜を吸うためだということでした。」

ツバキにモクレンに桜、「うちの鳥がすみません」な話が今回は多いな。

 

Q20 タツノオトシゴは何でお父さんが赤ち

  ゃんを生むんですか?(小1女子)

 

アナウンサー「タツノオトシゴはお父さんが赤ちゃんを生むというのは、どうして知ったんですか?」

質問者「友だちの本で見た。」

林先生「そうなんだ。今、友だちの本で見たというお話がありましたね。どんな感じの本だったの? 図鑑?」

質問者「『ざんねんないきもの事典』?」

林先生「ざんねんな生き物…(笑)。そうね、最近こういうタイトルの本がいっぱい出ていて、確かに読むと面白いかなとは思うんだけど、○○ちゃんがその『ざんねんないきもの事典』でタツノオトシゴのところを読んだ時、何でタツノオトシゴが“ざんねん”なんだ?という理由は書いてありましたか?」

質問者「…覚えてません。」

林先生「出てませんでしたか。じゃあ何で“ざんねん”だったんだろうね?」

先生方「(笑)」「うーん…」

私は「覚えてない」って聞こえたけど、スタジオでは「出てない」に聞こえたのかな? 何にせよ林先生は「ざんねん」に違和感があるもよう。

 

林先生「お父さんが赤ちゃんを生むんですか?っていうこと…赤ちゃんを生む行為…魚だから産卵と言うんだけど、卵を生んだり子どもを生んだりする時に、オスが子どもを作って生むことは、実際にはないんです。ですから、タツノオトシゴのお父さんは赤ちゃんを生むんだけれども、お母さんからもらった卵をお父さんの育児嚢という…卵とか子どもを育てるための、特殊な大きな袋がお腹にあるんです。これはタツノオトシゴと、よく似たグループのヨウジウオというお魚の、この2つのグループにしか見られない特殊な袋です。その袋の中で大事に子育てをするから、当然のように赤ちゃんがお父さんの育児嚢という袋から出てくるから、“オスが産卵をしてる”とか“オスが子どもを生んでる”とみんな思っちゃってるんですよ。

だけど、これ、お父さんは大変な仕事なんです。メスからちゃんと卵を受け取って、オスがそれを育てて、子どもが大人と同じ形になると、やっと外へ生み出すという仕組みなのね。

これは“ざんねん”でも何でもないと思うんだよね。お父さんにとってはすごく大変なことだと思う。通常だとメスの方が、卵を生んで子どもの面倒を一所懸命みる感じなんだけど、魚の場合はどうだろう? よく考えてみると、オスとメスが水の中で卵と精子を生んで、それで生みっ放しのことが多いんですよ。その中で、数少ない子どもを大事に育てる代表的なものが、このタツノオトシゴかもしれないですね。」

質問者「うん。」

林先生「他に…○○ちゃんはオスでもメスでも小さな卵から生まれた子どもを、一所懸命育てる魚を、何か知ってますか?」

質問者「…分かりません。」

林先生「水族館に行くと見る機会があると思うけど、けっこういるんですよ。卵はメスが生んで、そのまま“ハイさようなら”ってオスの前を去ってしまうことが多いけど、その卵を一所懸命守って、子どもになると子どもが巣穴から出て行くまでオスが面倒をみるという。すごく格好良い男の人をイケメンって言うじゃん? 知ってる?」

質問者「はい。」

林先生「(笑)○○ちゃんも、アイドルのイケメンの人、いっぱいいるでしょう?」

質問者「はい…。」

林先生「でね、こういう子育てを一所懸命するオスのことを、イクメンと言うんです。イクというのは“育てる”という字ね。保育の育、飼育の育、育てるということです。だからタツノオトシゴイクメンの代表選手。

今は人間の世界で、お父さんもお母さんも若い人でもお年寄りでも、男の人が働いたり女の人が働いたり、ほとんど一緒にお仕事してるでしょ? そういう中でお母さんは大変なんだよね? 赤ちゃんができるとお産をして、赤ちゃんが生まれてくるまでずーっと頑張るわけだ。でも、その間お父さんは、はっきり言って何にもしなくても良いわけね(笑)。でも最近は、生まれてきた赤ちゃんを2人で大事に育てていく。特にお母さんが忙しい時はお父さんが頑張って代わりに育てる。魚の世界にもそういうイクメン魚がいます。」

国司先生「ふううん。」

林先生「ちっとも“ざんねん”じゃないと思います。大変だと思います。」

アナウンサー「ということでタツノオトシゴは、お父さんが赤ちゃんを生むのではなくて、お母さんが生んだ卵をお父さんの育児嚢というところで育てて、出てくるということなんですね。○○さん、分かりましたか?」

質問者「はい。」

その事典にはイクメンとは別の理由で「ざんねん」って書いているのかもしれないけど、少なくとも育児嚢で育てることで今まで生き残ってきたわけだ。

 

Q21 ロケットや望遠鏡が作られる前は、天

  文学はどのように進められていました

  か?(小1女子)

 

アナウンサー「何でこの質問を思いついたんですか?」

質問者「図鑑を読んでる時です。」

国司先生「すごい、1年生で天文学っていうのを知ってるんだね。確かに望遠鏡が開発されたりロケットが飛ぶようになってから、素晴らしい成果が上がって、天文学はとても進歩して進みました。

ところが天文学というのは、望遠鏡とかロケットがない、ずーっとずっと昔からあるんだよ。いろいろな学問があるよね? 語学とか歴史学とか物理とかいろいろあるんだけど、天文学は人々が歴史を作る中で、いちばん最初の頃にできた学問らしいの。それはどうしてかというと…○○さんは今度2年生になるでしょう?」

質問者「うん。」

国司先生「そうすると、“今度は何月何日の何時に学校に来てください”という連絡が入ると思うけど、“何月何日”が、東京に住んでるお友だちと大阪に住んでるお友だちで違う日付になっちゃったら困るよね?」

質問者「困る。」

国司先生「困るよねえ。だって会えないもんね。これは“こよみ”って…ほらカレンダーがあるでしょう? それから時計の時間。それがちゃんと日本で同じものを使ってなくちゃいけないの。そういうことをするためには、1日ってどういうことなのかな、1年ってどういうことなのかなというのを調べるために、天文学というのが最初に出来上がったらしいんだな。

例えばカレンダーで、今日は3月の20日春分の日春分の日というのは天文学ではとても大切な日で、昼と夜の時間がほぼ同じになって、太陽が真東から昇って真西に沈む。昔はここを年の始めにしてた時代もあったんですよ。そういう暦を作る時にどうしたらいいかというと…地球はコマみたいに自転をしてるんだけど、もう1つ、太陽の周りを回ってるって聞いたことある?」

質問者「ある。」

国司先生「あるよね、公転と言います。1回回ると春、夏、秋、冬の季節が巡って1年です。そういったことを調べるためには、春にはどんな星が並んで、どんな星座があるのか、夏になると…○○さんは何座生まれか知ってる?」

質問者「知ってる。」

国司先生「何座?」

質問者「おとめ座。」

国司先生「おとめ座かあ、じゃ9月ぐらいに生まれたのかな? そういうことを調べていくと、暦を作るのにとても大切な星座というものも考えなくちゃいけない。これも5000年くらい昔に人々が考えて、その星座のどっちの方角に太陽が見えるのかを考えながら暦を作っていったんだって。

そんなふうにして望遠鏡やロケットが開発される前は目で、肉眼で星の位置、それから星を結んで“こんな形の星座があるな”、“そしてそこに違う動きのある天体があるぞ”。…それは曜日の名前がついた、惑星っていう星の名前は聞いたことある?」

質問者「ある。」

国司先生「あるね、火星とか木星とか土星。そういったものがどういうふうに位置が変わっていくかによって、今度は太陽系がどういう仕組みになってるのか、ということも望遠鏡がない時代に調べることができました。

そして、望遠鏡が出来上がったらどういうことが起こったかというと、ガリレオガリレイというイタリアの天文学者が、1610年なんですけれども、望遠鏡を自分で作って、月のクレーターを発見したり、木星の周りを回るガリレオ衛星という名前がついた衛星が見つかってきました。

そうすると、今までは地球が宇宙の中心だと思ってたのが、“ちょっと違うぞ、太陽が中心にあって、その周りを回ってるんだ”っていうふうにして、新しいものが開発されると新しい発見がどんどんできてしまう。そういうことが天文学の中でも起こっているんです。

○○さんはとっても良い時代に、今度小学校2年生になるんだよね。4年生になると星の学習が、今度は理科という科目の中であるから、どんどん自分で学びを進めていってほしいと思うんです。きっと○○さんが大人になる頃には、もっとすごい大発見があると思う。今度本間先生が来てくださる時には、ブラックホールがどうなってるのかとか、そういう質問もしてほしいな。おじさんはブラックホールはよく分かんないんだけど、本間先生はすごく研究されてて分かるからね、そういう質問もしてほしいなと思っています。」

質問者「はい。」

アナウンサー「望遠鏡やロケットがない時も、目で星の位置とかを観察して、ずっと学んでたんですって。」

質問者「うん、すごい。」

アナウンサー「○○さんは望遠鏡を持ってるのかな?」

質問者「持ってる。」

国司先生「すごーい! じゃあ、今日の一番星は夕方の西の空の金星が、ほんとに明るく見えるから、その望遠鏡で金星を見てごらん。そうすると、1610年にガリレオが発見したものと同じことが分かるよ。」

質問者「ほう。」

国司先生「答えは言わないから。」

先生方「(笑)フッフッフッフッ」

国司先生「夜だからお家の人と一緒に。金星は一番星でいちばん明るいから、すぐ分かります。」

アナウンサー「何時頃、どっちの方向でしょうか?」

国司先生「7時くらいに西の空の高い所です。」

アナウンサー「夜7時ぐらいに西の空の高いところを見ると見られるみたいですよ。」

質問者「見てみます(笑)。」

国司先生「形をよく見て。」

アナウンサー「形を見るのが良いんだって。」

質問者「形?」

国司先生「うん、そこまでがヒント。」

アナウンサー「あとは見てのお楽しみと、国司先生がニヤニヤしてますからね、ぜひやってみてくださいね。」

質問者「はい。」

アナウンサー「どうもありがとうございました。」

質問者「ありがとうございました。」

アナウンサー「また電話してくださいね。さよなら。」

質問者「さよなら。」

国司先生「はい、さよなら。」

アナウンサー「今日の一番星、非常に見てみたいですね。形までがヒント…肉眼では分かりませんか?」

国司先生「肉眼だと分からない。望遠鏡でないと、つまりガリレオが1610年に発見したというのは、望遠鏡があったからなんです。」

アナウンサー「なるほど。望遠鏡をお持ちの方は、ぜひ挑戦してみてください。」

 

質問終わり~先生方から感想

国司先生「今日は天気が良いからぜひ! 僕、昨日6時ぐらいからずーっと空を見てたの。一番星が金星、二番星がシリウス、三番星はどこかなって…6時7時はとてもせわしい時間だけど、今の小学生はその時間があるから、ゆっくり自然の観察をしてもらえたらなと思いました。」

 

塚谷先生「東京もすごく天気が良くなってきたので、これから日々暖かくなって、花も葉っぱも出てくる時期なので、ぜひ外で楽しんでほしいと思います。実際に見たことから出てきた質問が今日は多かったので、これからもいろんなものを見てほしいと思いました。」

 

川上先生「今日は植物との関係があったり、毒の問題で昆虫との関係なんていうのもありましたし、鳥は魚も食べますし、あと渡りをする時には星を見たりすることもあるので、実はいろんな生物と、生物以外のものと関わっていることも鳥の魅力だと思うんですね。…そのうち“鳥とゆかいな仲間たち”っていう…」

スタジオ内「(笑)ハハハハ」

川上先生「そういう回があってもいいんじゃないかなと。それで鳥の質問だけ受け付けて、他の人たちはみんなそれをサポートしてくれる…なんて回があってもいいんじゃないかなって思いながら、今日は答えていました。」

アナウンサー「今日も川上先生からナイスパスがいろいろ繰り出されました。」

 

林先生「今日は祝日でお天気も良くなって、だけどコロナウイルスのことがあって外に出られなくて、皆さん大変なのかもしれないですけど、僕はこの「子ども科学電話相談」にずいぶん長く出てきたんですが、今日がいちばん、質問のカードの数の多さに驚きました。」

アナウンサー「本当にたくさんお寄せ頂きましたよね。」

林先生「100名まではいってないですけど、こんなに来たの初めてですよ。答えるのとチェックをするのとで、たくさん頂いた皆さん、すいません、全部お答えできません(笑)。」

アナウンサー「目を通して頂いて、またの機会に答えていきたいと思いますので。」

林先生「必ずお答えできる機会を作りたいと思います。ありがとうございました。」

アナウンサー「4人の先生方、本番中もいろいろ目を通してくださっていました。」