あせらず、さわがず

アラフィフおばさんが脈絡なく書いてるブログ~あとは野となれ山となれ

子ども科学電話相談 春スペシャル3/20(天文・宇宙、植物、鳥、水中の生物)8時台~9時台

3/20のジャンルは

 天文・宇宙 国司真先生

 植物 塚谷裕一先生

 鳥 川上和人先生

 水中の生物 林公義先生

 

アナウンサー「お家で過ごす時間が長くなっているお友だちも多いと思いますけれども、子どもたちに過ごし方のアドバイスを頂けますか?」

国司先生「季節はちょうど春ですよね、桜が咲き始めたり。その季節の変わり目に自然はどう移り変わっていくのかを、お休みが長いから1日1日メモしていくと、面白いことに気がつくと思うんです。例えばお星様だと、一番星が今日どこに出るのか、ベランダに鉢植えがあったらその植物の芽がどういうふうに伸びてくるのか、空を見てると鳥が飛んでて、今日の鳥と昨日の鳥は種類が違うなとか…ディスプレイというか画面で見る世界から実際の自然を見上げてほしいんです。窓から見られる雲の動きでもいいし、そんな移り変わりをぜひ体感してほしいと思います。」

 

塚谷先生「都内でもいろんな施設が閉鎖になっちゃって、せっかくお休みなのに行く所がない状態ですけど、国司先生が仰ったように今ちょうど、いろんな植物が動き始めているので、できるだけ外で植物を見て頂ければと思います。ちなみにうちの小石川植物園は閉館せず開いておりますので(笑)、これから桜もシーズンになりますので、ぜひ見て頂ければと思います。」

リニューアルした小石川植物園のせっかくのPRだけど、残念ながらこの1週間後に休園となってしまった。

 

川上先生「子どもたちに昨日も言ったんですけど、僕は絵を描くのはすごくいいと思うんです。物の絵を描くというのは相手をじっくり細かいところまで見ることになるので、何か興味があるものがあったら、その絵を描いてみるのはこういう機会に良いと思います。それは鳥でも花でもガンダムでも(笑)何でもいいと思うんですけれども、そうすると、“ここがこうなってるんだな”ということがすごく観察できるので、そういうこともやってもらえればと思います。」

 

林先生「僕は40年近く博物館という所で仕事をしていたんですよ。博物館に小さなお子さんがたくさん来てくださるんですよね。ところが、その博物館も美術館も、今はまだお休みの所が多いですね。本当はこういう時こそ行って、いろいろ見て頂きたいんですが。家の中にばっかりいると頭がかったるくなっちゃうので、やっぱり新鮮な空気を吸わないといけないと思うんですよ。外に出て良い空気を吸って、また戻ったら今まで読もうと思って読めなかった…まぁ電話してくださる少年たちは図鑑とか科学雑誌がたくさんあると思うんですよね。ぜひ、そういうものを読みだめしたら良いんじゃないかと思います。」

 

Q1 月は何で地球から見たら黄色いのに、宇

  宙で見たらグレーなんですか?(5才男子)

 

アナウンサー「地球から見たら黄色い月が、宇宙から見たらグレーに見えるというのは何で知ったのかな?」

質問者「じぶんで。」

国司先生「そうか、○○君は月を見たことあるんだ。」

質問者「うん。」

国司先生「実はおじさん、今日の朝に月を見たよ。○○君、今朝はそんなに早く起きなかったかな? おじさんは6時前に起きて外に出たら、細ーいお月様が、朝だから東の空に見えてたよ。」

質問者「うん。」

国司先生「そういうお月様は三日月かなと思うと、いつもの三日月と逆さに欠けてるから“逆さの三日月”とか、今日は新月から26日目だから“26日目の月”とかいろいろな言い方があるの。このお月様は、もうちょっとすると欠けちゃって新月になって、3月の終わり頃に細い月が夕方に認められるようになります。

その月は黄色だったんだよね? ところがグレーに見えたというのは、月までロケットが飛んで行って…“かぐや”なんて名前のロケットもあったよね、そこで撮る月は何だか、ねずみ色のグレーっぽくて、それが写ってるのを見たんだよね?」

アナウンサー「ゴツゴツした感じの…でしょうね?」

国司先生「きっとそうなんだよね。さて、まず黄色く見えるのはどうしてかというと、宇宙で月を写真に撮るのと、地球から月の写真を撮った時、地球と宇宙の違いってどんなところにあると思う?」

質問者「…わかんない。」

国司先生「分かんない? じゃあ○○君、宇宙に行ったら“スッ”て空気を吸えるかな?」⇦空気の話をされる時、国司先生は本当に鼻で「スッ」と吸ってるのである。

質問者「すえない。」

国司先生「吸えないよね? 宇宙服を着てないとだめだもんね。地球は、スッて吸う空気があるのね。お月様というのは元々自分では光ってないから、お日様だよ、太陽の光が跳ね返って、その月が光って見えるんだね。その月の光は地球に届く時に、今“スッ”て吸ってる空気を通るの。空気を通る時に、黄色い光の方が少し増えちゃうことがあるの。殊に上ったばかりのお月様は黄色っぽかったり、赤っぽく見えたりするんですよ。そういうことで黄色っていうふうに見えるのかもしれない。

じゃ、宇宙に行くとその黄色い光が強くなっていない分、どうなるかというと、お月様は宇宙から写真を撮るとゴツゴツしてたり、それらお月様の石ってどういう色をしてると思う?」

質問者「グレー。」

国司先生「そう! グレーというのはどういう石かというと…○○君は神奈川県だから富士山は見られる? 見たことある?」

質問者「うん。」

国司先生「富士山に行ったことある?」

質問者「ない。」

国司先生「ないか。今度行くと、富士山のふもとにゴロゴロと溶岩っていうのが転がってるの。それは火山が噴火して流れてきたものが固まった石なんだけど、その溶岩みたいな石が何年も何万年も何十万年も何億年も経つと、玄武岩っていうちょっと黒っぽい石に変わっていくの。月のウサギの模様に見える所は、その玄武岩という黒っぽい石が多いんだよ。それで宇宙で見るとグレーに見えちゃうのかもしれない。

それから白っぽく見える所は玄武岩とは違って、斜長石なんていう白い石もあるからね。だから、月の写真を宇宙から…探査ロケットから撮ると、ちょっと白っぽく見える所もあれば黒っぽく見える所もあって、何となくグレーに見えちゃったのかもしれないね。

○○君、ぜひもう1度、月を観察してみてください。殊にまん丸いお月様をよーく見ると、白っぽく見える所と黒っぽく見える所があるの。○○君は月のウサギの模様って聞いたことある?」

質問者「ある。」

国司先生「あるよね、ウサギさんがお餅をついてるように見えるってよく言うよね。そのまん丸いお月様が次に見られるのが…満月の日は今調べてみると…4月の初めの頃になると思うんだよ…8日だ。4月8日がまん丸い満月です。その前後にぜひお月様を見てください。」

質問者「はい。」

国司先生「そうするとちょっと黄色っぽい…でも上った時と南の空で高くなった時で色が違うかもしれないね。その辺はぜひ自分でお絵描きをしてみると良いよ。大きくなった時に“○○君は小学校に入る前にこんなお月様の絵を描いてたんだ”って分かるからね。もっと大きくなったら望遠鏡で観察すると、面白いことが分かると思います。ぜひ月の観察を続けてみてください。」

アナウンサー「国司先生、そうすると月の表面の岩、石がグレーっぽいから宇宙だとそう見える。地球から見ると空気を通ってくるから、光の加減で黄色が強く見えるということですかね?」

国司先生「強く見えるのは斜長石という白い石が、ちょっと黄色っぽく見えるんです。もう1つ言うと地球の天気の様子、ちょっと湿気ったようなモヤっとした時は黄色っぽく見えるし、空で風が吹いて湿度が低い時は白っぽく見えたり。いろいろ変わります。」

アナウンサー「○○君、地球から見る時も黄色く見えたり違う色に見える時もあるということですから、またお月様を見ながら考えてみてください。」

質問者「ありがとうございました。」

 

Q2 どうして冬に咲く花は虫があまりいない

  のに受粉できるんですか?(小3男子)

 

アナウンサー「何でその質問を思いついたんですか?」

質問者「えっと、植物を見て思いつきました。」

アナウンサー「虫がたくさんいる時はその虫が受粉してるけれども、虫がいない時にどうやってるのかなって思いついたんだね。」

質問者「はい。」

塚谷先生「冬に咲く花ってどんなものを見たことがありますか?」

質問者「えっとー…名前は知らないです。」

塚谷先生「身近なところだと、冬の初めだとお茶の花が咲くんですよね。それからヤツデが咲いたり。ビワの実を食べることあるでしょう?」

質問者「はい。」

塚谷先生「ビワの花も真冬に咲くんですよね。ずいぶんかかって梅雨時に実がなるんですけど。」

質問者「へええ。」

塚谷先生「あとサザンカとかウメとか、ツバキも咲きますよね。けっこう冬に咲いてる花は多いんですよ。質問は、虫が少ないのに大丈夫かってことですよね?」

質問者「はい。」

塚谷先生「でもよーく見ててもらうと、例えばビワの木は…実を食べた後にみんなが種をよく植えるから、民家の庭先にビワの木がよくあるので、咲いてるのが割と身近に見られると思います。花が咲いてる時によく見てもらうと、あれけっこう良い香りがするんですよ。」

質問者「はい。」 国司先生「ほおおお…」

塚谷先生「白い花なんですけど、木の下をちょっと通ったぐらいでも感じる、甘いような良い香りがするんですね。あれは虫を呼んでるんですよ。今度、何が来るのかなって見てると、冬のさなかでもハチの仲間とかアブとかハエとか、暖かい時は割と飛んでるんですよね。」

質問者「へええ。」

塚谷先生「ビワとか見てると、割と香りに惹かれて来てます。」

質問者「ふううん。」

塚谷先生「寒くてもそれなりに虫はいるのでやっていけるんですね。あと庭先だとヤツデっていう葉っぱが大きいのは分かります?」

質問者「はい。」

塚谷先生「ヤツデも冬に白い花が玉状に固まったのが咲くんですけど、ハエとかアブが来てますね。」

質問者「へええ。」

塚谷先生「冬は割と白い花が多いですよね。殺風景な中で、ちょっと白く目立つようにしてるのかな。そういう所に割とハエとかアブとか、あとはちょっと寒くても自分で体温を維持できるタイプのハチとかが、気温が暖かい時に見計らって来てるので、それでやっていけるんですね。」

質問者「はい。」

塚谷先生「あと、ツバキも冬の終わりから春先にかけてチラホラ咲くんですけど、見てると鳥が来ます。特にツバキみたいな赤い花は鳥用なんですけど、ツバキはまだ咲いてると思うので見てもらうと、中に鳥が引っ掻いた跡があります。」

国司先生「へええええ。」

塚谷先生「花の根元にたっぷり蜜があって、人間がなめてもしっかり甘いんですよ。あれを舐めに、特にメジロとかが来ていて、花びらに直接つかまって蜜を吸うものだから、花びらが爪跡で傷だらけになってるくらい鳥が来ます。」

質問者「ふうううん。」

塚谷先生「川上先生にちょっとフォローしてもらって…」

川上先生「すみません、ウチの鳥が迷惑をかけて(笑)。」

質問者&スタジオ内「(笑)」

川上先生「でも鳥とツバキは両方にとって、とても良い関係で、鳥は食べ物がもらえるしツバキは受粉してもらえて、すごく良い関係が作られているので、ぜひ近所で観察してもらいたいところですね。」

塚谷先生「ですよね。でもツバキの花の写真を撮ろうと思うと、みんな鳥が引っ掻いて傷つけちゃうから撮りにくいんですよね(笑)。

そのくらい冬でも来てる虫とか鳥がいるのでやっていける、というのが、冬でも花が咲いてる理由になると思います。」

質問者「はい。」

アナウンサー「冬に花は少ないですけど昆虫も少なくて、少ない中でもちゃんと役割を果たしているという考え方でいいんですかね?」

塚谷先生「そうですね。これから春になると一斉に花が咲くじゃないですか。そうすると花どうしで虫の取り合いになっちゃうんですね。」

質問者「へええええ。」

塚谷先生「花粉を運んでほしいのに虫の数が足りなくなって、花が派手な方にとか香りが良いとか、蜜がたっぷりある方にとか、花どうしで競争が始まっちゃうんですよ。花も大変じゃないですか。」

質問者「ああ~。」

塚谷先生「だから冬場に、あまり相手がいない時に咲いておく方が、少し楽?」

質問者「ああああ…。」

アナウンサー「“ああああ”ってすごく納得。春はたくさん花が咲いて虫もたくさんいるけれども、取り合いになってしまうんですって。冬は花も昆虫も少ないけれども、鳥などの助けもあって受粉はちゃんとできてるっていうことなんですね。」

質問者「はい。」

アナウンサー「少ないなと思ってるけれども、毎年しっかり咲いて種も残していくということは十分…いなくて困るということではない。」

塚谷先生「うまくやっていけるからですよね。逆にいっぱい咲いてると、虫の取り合いになるだけじゃなくて、他の花の花粉、種類が違う花の花粉を持ってこられちゃうこともあって困るじゃないですか。混ざっちゃって。繁殖干渉というのが起きるんですけど、よく似た花がいっぱい咲いてると、虫の方もいろんな花粉を持ってきちゃうので、自分の花粉がほしいのに他所の花粉ばかり来るみたいなことも起きるので。あんまり咲いてない時に咲いた方がいろいろ楽は楽なんですね。」

アナウンサー「ふううん、そういうこともある。そして昆虫だけでなく、鳥によっても受粉が行われていると…」

塚谷先生「鳥は冬も活発に活動してるので。」

 

Q3 ツバメは寒くなったら暖かい国へ行くの

  に、何でハトやカラスは暖かい国へ行か

  ないんですか?(小6男子)

 

アナウンサー「何でその疑問に至ったのかしら?」

質問者「学校の授業でツバメは寒くなったら暖かい国へ行くって教えられた時や、習い事の近くにツバメの巣があって、冬になるとそこにはツバメがいなかったから、ツバメは暖かい国へ行くことを知って、でもどうして同じ鳥なのにハトやカラスは暖かい国へ行かないのかなって思いました。」

川上先生「はい、どうもこんにちはー川上でーす。○○君は春は花粉症とか大丈夫ですか?」

質問者「あ、花粉症です。」

川上先生「花粉症かあ! そういう時ってどこか遠い国に行きたくなりませんか?」

質問者「まあ…」

川上先生「なるよね…(笑)フフフフフ。」

どんな伏線か?

 

川上先生「じゃあツバメの気持ちになって、だんだん冬になってきて南に渡るというのは、どういう理由があったらわざわざ遠い所まで行こうと思いますか? 花粉症以外。」

質問者「(笑)うーん…生活するため? 人間とかは洋服を着れば暖かくできるけど、ツバメはその洋服がないから…」

川上先生「そうだね、冬になると寒いもんね。寒いから暖かい所に行こう、それは重要なことだよね。でも寒さだったら、ハトとツバメだったらそんなに変わらないかな。」

質問者「うん……。」

川上先生「ハトもたぶん寒がってるよね。」

質問者「うん。」

川上先生「じゃあ他に理由があると思うんだよね。他に何か理由があるか。難しいところだね、思いつく?」

質問者「……エサ? 食糧。」

川上先生「おっ、いいねいいね! 良いところに気づいたと思います。たぶんそれ、すごく重要な点だと思います。ハトを見ることがあるって言ってたけど、どこで何を食べてたかは見えました?」

質問者「うーん、分かんない。」

川上先生「よく地面に下りて歩き回りながら、地面をつついてることがあると思うんですよね。何を食べてるかというと、植物の種、種子を食べてるんですよ。昆虫とかカタツムリを食べることもありますけど、実はハトは植物の種子とか果実が大好きな鳥なんです。じゃ、ツバメが何を食べてるか知ってますか?」

質問者「虫?」

川上先生「そうです。虫です。さっき植物の塚谷先生からお話があったんですけど、冬でも全然いなくなるわけじゃないけれども、やっぱり虫は冬になると少なくなっちゃうんだよね。

植物の種子とかは冬でもいろんな所にたくさんあって食べることができるけど、ツバメにとっての食べ物である昆虫は、日本だと冬になるとすごく少なくなっちゃうと思います。そうすると渡るのかなと考えられているんです。」

質問者「はい。」

川上先生「けれども、渡るというのはすごく大変なことなんだよね。想像つきますか?」

質問者「はい。」

川上先生「海を越えて、飛行機があるわけでもなし、その途中には食べるものがあまりないし、すごく大変なことなんですよね。その危険性と、自分が得られる利益だよね、向こうに行ったらたくさん食べられるという。例えば本州にいても…○○君は東京だよね? 虫が全然いなくなるわけじゃないから、ちょっとは食べられる。でもちょっとしか食べられない。南に行くとたくさん食べられる、でも行くのはとても危険だ。そうなった時にどっちの良さをとるか、になってくるんだと思います。

そうすると、次に疑問が出てくるのは、じゃあ南に1回行ってしまえば、また危険を冒して北に帰ってくる必要はないんじゃないか? …ってちょっと思わない?」

質問者「うん。」

川上先生「冬になると北の鳥がみんな南に行って、南国で暮らして、もう北には帰ってこない。北の方は鳥がどんどん減ってしまう…ということにはなってないですよね?」

質問者「うん。」

川上先生「じゃあ逆に、南から北に渡っていく時にも、危険だけれども何か良いことがないといけない。何か良いことって、何があると思いますか?」

質問者「…それもエサ?」

川上先生「そうなんだよね。北の方に行くと、冬は食べ物が少ないけど、春から夏にかけて昆虫がすごくたくさん現れたりして、実は食べ物がたくさんあります。南の方でも確かにたくさんあるんだけれども、南でギュウギュウになってる状態と、北に行ってあまり競争相手がいない状態だったら、どっちが良いかというと、北に行った方がたくさん食べられる可能性があるんだよね。食べ放題のお店に行ったことある?」

質問者「はい。」

川上先生「そういう時に混んでるお店とあまり混んでないお店があったら、どっちが良いと思う?」

質問者「混んでない方。」

川上先生「ね? 混んでない方が自由に取れるし、並ばなくて済むよね?」

質問者「はい。」

川上先生「だからたぶん北の方はそういう状態になっていて、北に行くのは大変だけど…家の近くには混んでるビュッフェの店があって、遠くには空いてるビュッフェの店がある。その時にどっちに行くかっていう話になってくると思うんですよ。…というのが1つ。

実はもう1つ考えられているのが、南と北、生物の種類はどっちの方が多そうだと思いますか?」

質問者「んー、南?」

川上先生「そうそう。南ってたくさん食べ物もあるし、いろんな種類の生物がいて、特にその中で敵がたくさんいることがあるんですよ。実はタカの仲間とか哺乳類の天敵もたくさんいて、北に行くとそういう敵も少ないことがよくあります。

そうすると北の方に行くと、子育てをする時に雛が襲われにくいということもあるんですね。だから北の方と南の方というのは、食べ物とか寒さとか、天敵の数とかで違う条件を持っていて、その中で危険を冒して渡ることを考えても、得られる利益が多い場合に鳥というのは渡っている、と考えることができると思います。特に食べ物の違いなんかが種類の違いにすごく影響してるんじゃないかと思います。だいたい分かった?」

質問者「はい。」

アナウンサー「そうすると渡らない、日本にい続ける鳥は、食べるものに困らないというのが大きな理由。」

川上先生「そうですね。例えばタカの仲間を見ると、サシバというタカは両生類とか爬虫類とか昆虫がすごく好きなんですけど、こういう種類は冬になると南に渡っていきます。でも、鳥とかネズミを食べるような種類は日本の冬でも生きていくことができるので、冬でもたくさん見ることができる、というになってますね。」

 

Q4 アサリはどうやって子どもを増やすんで

  すか? また、アサリのオスとメスの違

  いはありますか?(小3女子)

 

アナウンサー「何でこの疑問がわいてきたんですか?」

質問者「スーパーマーケットで買ったアサリを塩水に浸けて砂抜きしている時、水をピューピュー吹き出してるのを見て不思議に思ったからです。」

林先生「元気にしてますか?」

質問者「はい。」

スタジオ内「(笑)」⇦キラキラした明るいお返事に和んだもよう。

林先生「(笑)スーパーのアサリ、水をピューッと吹き出したってことは、かなり元気なやつだね。」

質問者「はい。」

林先生「○○ちゃんの質問、当然だと思うんだよね。アサリって、例えばスーパーに売ってて水をピュッて吹いてるやつを上から見ても、どれがオスだかメスだか分かんないよね?」

質問者「はい。」

林先生「違う模様がたくさんあるのは分かるよね?」

質問者「はい。」

林先生「こんな模様したのがオス、こういう模様したのがメスって思う人もいるかもしれないですけど、それは全く関係ないんだな。(笑)フフフフ。模様じゃだめなのね。」

質問者「うーん。」

林先生「次の考え方として、大きい方とか小さい方とかあるじゃん? 大きい方はメス、またはオス、小さい方がオス、またはメスという考え方もあるよね?」

質問者「はい。」

林先生「けどこれもだめ。(笑)フフフフ、つまり外側から見てはアサリのオス・メスって、たぶん誰も分からないと思う。」

国司先生「ああ…。」

アナウンサー「誰も…」

林先生「(笑)たぶん専門の先生でも分からない。アサリのオスとメスについて詳しい報告、つまり研究をして報告を書いた先生の論文がいろいろあったんですね。その論文を参考にして見てみたら、やはり外側ではオスとメスの見分けは不可能ですという。」

質問者「はあ。」

林先生「アサリもオスとメスはちゃんと分かれている、つまり別々の個体なんだよね。こういうのを雌雄異体と呼びます。それと同時に雌雄同体、つまりオスの役割とメスの役割を両方持っている生き物がいて、成長によってオスになったりメスになったりという性の転換をする動物も、いないことはないのね。アサリに関しては雌雄異体なんです。」

質問者「別々…。」

林先生「だけど残念ながら外側からは分からない。じゃあどこで分けるかというと、味噌汁の熱湯の中に入れると、貝がパカッと割れるでしょう? そうすると中から身が出てくるでしょう?」

質問者「はい。」

林先生「つまり殻を開いて中の身を観察しないとオスかメスか分からないんですって。」

質問者「へえええ。」

林先生「もちろんアサリの体の中には動物と同じようにいろんな組織があって、その中にオスとメスのどちらであるかをきちっと見分けるための器官があって、それを生殖腺と言います。」

質問者「せいしょくせん…。」

林先生「その生殖腺からオスは精子を作り出し、メスは卵を作り出す、そういう仕組みになっているのね。生殖腺を調べるとオスであるのかメスであるのかが分かるんだよね。男の子はおちんちんを持ってるからオスだってすぐ分かるでしょ? だから女の子との見分けがすぐついちゃうんだよね。だけど貝にはそういうものがない。だから解剖してみても中にある生殖腺を観察してみないとオスなのかメスなのか分からないらしいです。」

質問者「へええ…。」

林先生「報告書に面白いことが書いてありました。約2000個のアサリを調べてみたんだって。」

質問者「…ほう。」

林先生「○○ちゃんも味噌汁にして食べるアサリって、殻の長い方と短い方があるよね? その長い方が3センチくらい、つまりアサリとしてはけっこう大きいかな、食べ頃のやつ。そのアサリを2000個体、全部殻を開けて中身を調べたんだって。」

質問者「へええ。」

林先生「大変だよね、食べたらおいしいのに(笑)。でね、調べてみたら、オスとメスの比がだいたい1対1だって。」

質問者「へえええ。」

林先生「正確には1963個体でオスが970個体、メスが993個体だそうです。

もう1つの研究を見てみたら、アサリではないんですが、アコヤ貝っていう真珠を作ってくれる貝があるでしょう?」

質問者「はい。」

林先生「これも雌雄異体、つまりオスとメスは別々にあるんですね。そのアコヤ貝を調べてみたら、実は大きくなっていくに従ってメスの個体が多いらしいです。小さい時はどうもオスの個体が多い。その割合をちょっと調べてみたら、1年のアコヤ貝だとオスが92%でメスが8%なんだけど、3~4年経った大きなアコヤ貝だとオスが51%でメスが49%。つまり1対1、さっきのアサリとほぼ同じ比ということなんだよね。」

質問者「なるほど。」

林先生「だから、小さい時はどうもオスの方が多くて、成長するに従ってメスになっていくということも考えられるんですね。」

質問者「へえええ。」

林先生「けど元々の生殖比はオスとメスでちゃんときちっと分かれているから、一応雌雄は別々の貝であると思って頂けますか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「林先生、生殖腺で違いが分かるということですけど、これはふつうの人が見ても分からない…」

林先生「分かりにくいです。実は僕も大学生の時に貝の研究をやってたんですよ。魚じゃなくて。それで分けてみたんですけど、なかなか分かりにくいです。他の内臓と内臓の間に挟まっちゃってて、どれが生殖腺かが分かりにくい。それでピンセットとメスでいじくってるうちに壊しちゃって、どっちだか分かんなくなって(笑)。」

アナウンサー「○○さん、外見では分からない上に、唯一手がかりとなる生殖腺も専門家でも分かりにくいということなんですね。」

林先生「○○ちゃん、大きなアサリを見つけてちょっと頑張って…貝の図鑑を見るとちゃんとした解剖図も載ってるんですよ。それを見ながら自分で調べてみても良いかもしれないね。どこにどういう内臓が入っているかが分かると思うんだ。残念ながら僕は分からなかった。(笑)フッフッフ…」

質問者「はい。」

アナウンサー「そして林先生、もう1つの“どうやって子どもを増やすのか”という質問に…。」

林先生「メスが海に卵を放り出して、オスが精子を外へ放出して、海の中で受精してプランクトンになります。プランクトンからある時期…殻の大きさがだいたい1ミリくらいになった頃から砂浜とか底の方で生活するようになります。それまではちゃんとプランクトンとして、水の中を泳ぎ回ってるんです。」

質問者「へえええ。」

国司先生「ふうううん…。」

林先生「ですからメスが卵を生みオスが精子を放出して、海の中で受精して、そこから孵った幼生が海の中でしばらく泳ぎ回って、それから砂の方へ移動する。移動した頃に殻ができるということです。」

貝の赤ちゃんはプランクトンなんだ! 貝の一生のスタートなんて、この質問がなかったら一生知ることもなかった。

 

Q5 月は地球に衝突しないのですか? もし

  衝突するなら、いつ衝突するのですか?

  (小5男子)

 

アナウンサー「○○君は月が地球に衝突しないか心配しているということですか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「何でそうなると思ったんだろうか?」

質問者「月は浮いているのに地球には引力があるから、少しずつでも落ちてくると思ったからです。」

国司先生「そうか、それは心配だよね。実は答えから言うと衝突しないから、安心してください。大丈夫だよ。

引力がある…すごいところに気がついたね。物があって重さがある…質量と言うんだけど、そうすると互いに引き合うことは、どこでもあるんです。だから地球と月は互いに引き合っています。」

質問者「はい。」

国司先生「引き合ってるだけだったらやっぱり衝突しちゃうよね?」

質問者「はい。」

国司先生「じゃあ引き合ってる力と反対の力が、きっとあるはずなんだよ。」

質問者「へええっ?」

国司先生「ええっ? (笑)それは何だと思う?」

質問者「え~何だろう…。」

国司先生「何だろう。例えばさぁ、縄跳びしたことある?」

質問者「はい。」

国司先生「二重飛びが何回できたとか競争するよね? グルグル縄跳びをやってて手を離したら、その縄はどこに行っちゃうと思う?」

質問者「なんか飛んでっちゃう。」

国司先生「ピューンって飛んでっちゃうよね? そういうのを遠心力って言うんだって。」

質問者「ああー!」

国司先生「おじさんも昔やったことあるの。ちょっと危ないからあまりやらない方が良いんだけど。」

スタジオ内「(笑)フフフフ。」⇦おじさんたちは分かってる。たぶんやってる。私もやった。

国司先生「バケツに半分ぐらい水を入れて、そのバケツをグルグルッと振り回すの。これは校庭とか周りに友だちがいない時だよ。絶対だよ絶対。」

質問者「あ…(笑)。」

国司先生「するとさ、バケツの水はどうなると思う?」

質問者「えっと周りに飛び散る。」

国司先生「飛び散らないんだよ。じゃあ本っ当に安全に、大人の人と一緒にやって(笑)。 グルグルッと速く回すと、上にいっても水は落ちてこないの。」

質問者「ええっ!」

5年生の今までに本当にやったことないのか…。今のお子さんたちへの「やるな」圧力は強いからね。昭和の子どもはドリフのコントを見てみんなグルグルやったと思うけど(自分も低学年でやった記憶が…)。ドリフはド派手にやってくれたなあ。やっちゃいけない例(バケツを上で止めるとか)まで。

 

国司先生「それが遠心力という力なの。そこで、お月様というのは地球に対して何て言う天体か知ってる?」

質問者「衛星。」

国司先生「そう! 衛星というのは地球の周りを?」

質問者「回っている。」

国司先生「そう、回ってる。つまり、そこで遠心力があるんだよ。」

質問者「ああ!」

国司先生「その遠心力と引力がちょうど釣り合ってるから、月はずーっと地球に近づきもせず離れもせず…実はそこも違うんだけどね…回ってるんです。

じゃあさっき言った月までの距離、よく38万キロですって図鑑に書いてあるの。光だと1秒ちょっとぐらいで届くとか言うんだけど、この頃“スーパームーン”っていう言葉があるの。聞いたことある?」

質問者「あ、なんか聞いたことある!」

国司先生「おじさんもあの言葉がどうやってできたのか、よく分かんないの。科学的な定義はないらしいんだけど、大きく見えるんだって。」

質問者「ああー!」

国司先生「写真に撮って見ると、確かに大きく写る時と、ちょっと小っちゃく写る時があります。ということは…月は膨らんだり縮んだりしてるかというと、そんなことはないよね?」

質問者「はい。」

国司先生「そう。距離が? 遠ざかったり?」

質問者「詰まっている?」

国司先生「うん、近づいたりしているの。ということは月の通り道、軌道はまん丸じゃ?」

質問者「ない。」

国司先生「ない。楕円形なの。」

質問者「ああー!」

国司先生「じゃあどのぐらい違うかというと、平均だと38万キロメートルなんですが、近づくと35万キロ台ぐらい。遠ざかると40万キロをちょっと超えちゃう。だから見かけが1割ぐらい大きくなったり小っちゃくなったりするんだって。」

質問者「ああー!」

国司先生「それを感じるのは難しいんだよ。でも小学生の観察力は鋭いから、大人の私よりも分かるかもしれない。1割だけど大きさが変わって見えるのは近づいたり遠ざかったりするから。

じゃあそれがずーっと続くかというと、この頃は月までの距離を正確に測ることができるの。」

質問者「へええっ!」

国司先生「地球から月にレーザーの光をバーンと当てると、アポロ宇宙船が月の上に反射板を置いてきてくれたから、そこに跳ね返ったレーザーの光が地球に届く。その時間をとっても正確に測ると、何十何万何千何百何十何メートルまで分かっちゃうの。それをずっと続けていると、実は月までの平均距離は、少しずつ遠ざかっているんだって。」

質問者「ええっ!」

国司先生「ということは、やっぱり衝突しないんだよね。」

質問者「ああー。」

国司先生「これは潮の満ち引きとかいろーんなことに関係するらしいけど、それは自分で調べてみて。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○君、とにかく地球と月が衝突することはないということですから、その他の月の神秘をいろいろ調べてみてくださいね。」

質問者「はい。ありがとうございました。」

聞き上手なお子さんで国司先生も楽しそうだった。

 

Q6 昨日の朝、チューリップをお母さんが切

  って、ドライフラワーにするために干し

  ていたら、いつの間にか開いていまし

  た。それはどうしてですか?(小4女子)

 

アナウンサー「閉じていたチューリップがいつの間にか開いていた。お部屋の中でですか?」

質問者「はい。」

塚谷先生「チューリップをドライフラワーにしようとしたってことですか?」

質問者「はい。」

塚谷先生「ふんふんふん、なるほど。そのチューリップはずっと花瓶に生けていたのかしら?」

質問者「あの、プランターの中に生えてた…。」

塚谷先生「あ、植えてたのね。自分で植えて育てていたチューリップを切ってきてドライフラワーにしようとした、そしたら開いてきたってことですかね?」

質問者「はい。」

塚谷先生「ふんふんふん、なるほど。部屋の中で干したんですか?」

質問者「はい。」

塚谷先生「暖かい部屋?」

質問者「はい。」

塚谷先生「ふんふんなるほどね。それは、答えとしては温まったからです。チューリップは冷蔵庫に入れると閉じるの。暖かい所に置くと開くんです。」

質問者「ほう…。」

塚谷先生「開いたのをまた冷蔵庫に入れると、また閉じます。」

質問者「へえええ。」

塚谷先生「お昼頃の明るくて、よく晴れてる時に見ると、チューリップがパーッと開いてるのは、そのせいなんですよ。温まると開くの。なのでドライフラワーにする時に開いちゃうとどうだろう、形が変わっちゃうからあまり良くないのかな? 蕾んでる状態のまま乾かしたいのかしらね?」

質問者「はい。」

塚谷先生「それだったら1つの手は、なるべく冷えてる所で乾かす。ただ冷蔵庫ではなかなか乾かないですよね? (笑)だからどうするんだろう、いろいろな工夫はあるかもしれない。なるべく冷たい風が通ってる所で乾かすとか、そういったことになるかと思います。」

質問者「はい。」

塚谷先生「プランターで育ててるんだったら毎日見ることができると思うので、ちょっと試してみてほしいんだけど、閉じてた時に花びらの長さを測っておいて、次に開いた時に測ってみると、長さが伸びてると思うんです。」

質問者「へえええ。」

塚谷先生「その後、日が陰って閉じたらまた測ってみると、また伸びてると思います。閉じたり開いたりするたびに伸びてるんです。そこも調べてみると、どのくらい伸びると開いてどのくらい伸びると閉じるのかも面白いと思うので、できたら測ってみてください。」

質問者「やってみたいと思います。」

アナウンサー「塚谷先生、プランターのものは開いたり閉じたりするということですけど、今回は切ってしまって、閉じてたものが開いた。それがまた閉じることはありますか?」

塚谷先生「水を与えていればまた閉じたり開いたりしますけど、今回は乾かそうとしたから水はあげてないので、だんだん萎れてくる…萎れると伸びることができないから、開いたところでお終いかな…って感じがしますね。」

アナウンサー「○○さん、チューリップはきれいなドライフラワーになるんですか?」

質問者「分からないです。」

アナウンサー「これから干してドライフラワーにしようとしてるところだから、いつも作ってるわけじゃないということですね?」

質問者「はい。」

アナウンサー「今の答えで分かりましたか?」

質問者「はい。」

 

Q7 ヒクイドリの卵はなぜ緑色なんですか?

  (小2男子)

 

アナウンサー「ヒクイドリの卵が緑色というのはどうして知ったのかな?」

質問者「図鑑で見ました。」

アナウンサー「そのヒクイドリの卵の色がいちばん気になったのかな?」

質問者「そう。」

川上先生「はーいどうもこんにちは、川上でーす。ヒクイドリの卵ってきれいな緑色をしているよね。すごいよね。ふだん食べる鳥の卵って何色をしてますか?」

質問者「白色。」

川上先生「そう、白色。白というのは、言ってみれば色がついてないということなんだよね。色がついていないものと色がついたものだと、どちらが作るのが大変だと思いますか?」

質問者「色がついている。」

川上先生「そう!いいねいいねー、色がついてる方が大変だということは、わざわざ色があることにちゃんと意味があるということだよね?」

質問者「うん。」

川上先生「じゃあ鳥の卵に色がついていた時に、どういう意味があるのかを考えてみたいと思います。」

質問者「はい。」

川上先生「まず想像するしかないけれども、白い卵と緑色の卵があった時に、緑の方が良いことって何があるかを考えてみましょうか。何かあるかな?」

質問者「草の中で見えにくくなる?」

川上先生「おっ、いいねえー! すごく良い答えだと思います。」

国司先生「(笑)うん…。」

川上先生「ヒクイドリがどういう場所で巣を作るかというと、実は地上ですよね? 森の中の地上に卵を生むんですけど、そういう時に白い卵だったら目立っちゃうよね? それに比べると緑だと目立ちにくい。それは確かにあると思います。」

質問者「うん。」

川上先生「実はヒクイドリに限らず鳥の卵に緑色とかの色がついているのには、他にも良いことがあるんじゃないかと言われているんです。1つは…例えば黒いシャツを着てる時と白いシャツを着てる時と、どっちの方が外に出て暖まりやすいと思いますか?」

質問者「黒?」

川上先生「そうです当たり! 実は黒い色は太陽の熱を吸収して暖まりやすくなることが分かっています。白は太陽の光を反射するんだよね。だから、卵が黒とか緑色をしている方が暖まりやすいということも言われています。」

質問者「ふううん。」

川上先生「これが良いことなのか悪いことなのかは置いといて、とりあえず白と緑だと緑の方が暖まりやすいです。

もう1つ言われてるんだけど、○○君、夏に外に出る時に日差しが強いとどうなりますか?」

質問者「暑くなる。」

川上先生「暑くなる。それ以外は?」

質問者「…汗をかく?」

川上先生「汗かくねぇ、もっと長い時間をかけてなるものがあるんだけれども…」

質問者「日焼け?」

川上先生「当たり! 正解です!」

国司先生「お~(笑)ホホホホ…」

川上先生「そう、日焼けするんですよ。日焼けするのは場合によって体に良くないとも言われているんだけど、お日様を浴び過ぎると…何で日焼けするかというと、太陽から紫外線という線が出ているんだよね。悪いビーム光線みたいなものだと思ってもらえばいいんだけど、その紫外線が体の中に入ってくるのを避けるために、体の色が黒くなって、そこで防いでくれるんです。」

質問者「へえええ。」

川上先生「体の色が黒くなってくると、悪い紫外線が体の中に入ってこないので、体がそういう反応をすると言われているんですけれども、卵の色も緑色をしていると紫外線が…外から入ってくる太陽のあまり良くない光が中に入り込まず、そこで抑えられる、とも言われています。」

質問者「へえええ。」

川上先生「さて、今3つの話がありました。敵に見つからないようにするカモフラージュの役割と、太陽で暖まりやすくなることと、紫外線を遮ってくれるという3つがあるんです。でも、この3つのうちどれが重要かを考えた時に、ヒクイドリは森の中で地面に卵を生んで繁殖するということを考えた時に、どれがいちばん重要だと思いますか?」

質問者「いちばん最初の、敵に見つかりにくい?」

川上先生「僕もそうだと思います! 森の中だと光はそんなにないから、たぶん紫外線をよけるとか太陽で暖まるとかはあまり関係ないと思うんだよね。そうするとやっぱりカモフラージュが重要になってくると思います。」

卵が緑色の理由を3つ挙げるだけで終わらせず、一歩踏み込んでどれが重要かを考えさせる、とてもためになるお話だ。

 

川上先生「じゃあ、いったい誰が食べに来るのか、ということなんですけれども、それはちゃんとは分かっていないです。」

質問者「へえええ。」

川上先生「ヒクイドリはオーストラリアにいるんですよ。知ってました?」

質問者「うん。」

川上先生「実はオーストラリアには、今はいないけど、昔、とても大きな哺乳類たちがたくさんいたと言われています。」

質問者「へえええ。」

川上先生「メガファウナって呼ばれているんですけれども、今からは考えられないくらい…例えばカンガルー知ってる?」

質問者「うん。」

川上先生「カンガルーは草をよく食べるんだけど、昔は肉食の大きなカンガルーがいたということも言われていて、すごく大きい敵がいっぱいいたと思うんです。今の時代だと大きい動物は絶滅していなくなってるから、そんなに頑張って守らなくても、ヒクイドリ自体すごく大きくて強い鳥だから、卵を食べに来る野生の動物は多くないと思うんだけれども、たぶんヒクイドリが進化してきた長い時間の中では、オーストラリアってすごく特殊な動物たちがいっぱいいて、たくさん敵がいたんだと思います。」

質問者「へえええ。」

川上先生「その中で強いヒクイドリであっても、卵を守るためにそういう色のついた卵を進化させてきたんだと思います。

これでヒクイドリの卵のことはだいたい分かってきたけれども、じゃあ、鳥はそういう緑色の卵をいつぐらいから作るようになったのか、ということ考えられていて、鳥は何から進化してきたか分かってる?」

質問者「恐竜?」

川上先生「ウォォー!よく分かってますね! 実は恐竜の中のオビラプトルの仲間に、ヘイワニアンというのがいるんだけど、その恐竜の卵が緑色をしているのが見つかったことがあります。」

質問者「へええー!」

川上先生「その緑色の卵からはちゃんと色素も見つかっていて、ビリベルジンという緑色になる色素です。色のもとね。ヒクイドリの卵の緑色もそのビリベルジンという色素でできてるし、その化石からもそれが見つかったので、実は恐竜の時代から緑色の卵を生んでいる恐竜がいたということも分かっています。」

質問者「へえええ…。」

川上先生「すごく面白いよね、緑色の卵というのはすごく古い歴史を持ったものだということが分かっています。だいたい分かったかな?」

質問者「はい。」

アナウンサー「緑色の卵を本で見つけたことによって、いろんなことがまた新しく分かりましたね。」

質問者「はい。」

恐竜の緑色の卵の話、恐竜の田中先生もしていた。2/2のQ8。

 

Q8 チンアナゴは穴の中から体を全部出すこ

  とがありますか?(小2女子)

 

林先生「(笑)フッフッフッフッ…」

アナウンサー「という質問ということは、どういう状態のものを見たのかな?」

質問者「…水族館で見て、体が半分出たり入ったりしているのを見ました。」

アナウンサー「それで全部出ることあるのかなって…全部出てるところはもちろん見たことがないってことなのかな?」

質問者「はい。」

林先生「水族館で見たんだ? 名前からしておかしいよね、笑っちゃうよね。こういう魚の名前を見ると○○さんの名前みたいにニコニコしちゃうよね(笑)。」

質問者「はい(笑)。」

だから冒頭から笑ってたのね。

 

アナウンサー「あのチンアナゴ、頭と胴体のほんの一部が10センチか15センチぐらい上に出てるよね? あれから下に胴体が入ってると思うけど、○○ちゃん、その胴体がどんな格好をしてるか想像したことある?」

質問者「ありません。」

林先生「ちょっと想像してみよう。どんな形でもいいから、“もし出たらきっとこんな格好してると思う”って。…どう?」

質問者「うーん? 頭から全部体は細長くて、最後にしっぽみたいに…尖っとるような感じ?」

林先生「ああ、しっぽが尖ってるような感じ。ヒレとかは見えない?」

質問者「はい。」

林先生「すると、ニョロニョロとしたウナギみたいな感じ?」

質問者「はい。」

林先生「そうだよね。確かに細い棒みたいなチンアナゴの下に、人間のように両方に手が生えてたり脚が生えてたりしたら、ちょっと気持ち悪いよね(笑)?」

質問者「(笑)うん。」

林先生「その通り、想像の通りです。あの穴からニョロッと出て、よく泳ぐんですよ。」

質問者「へええー!」⇦声が裏返っちゃった。

林先生「ところが、おそらく○○さんが水族館で見てるチンアナゴの大きさ…体の4分の1か5分の1ぐらいだと思ってください。」

国司先生「へえええ…。」

林先生「だから4倍から5倍ぐらいの長さが、あの下に隠れてる。でも垂直に入ってるか少し曲がってるかは、そのチンアナゴの住んでる場所や位置によって違うんですね。

さっき○○さんが言ってくれたように、しっぽのいちばん先端のところは、すごく硬い…ちょうどボールペンの芯を引っ込めたような、ロケット状の感じなの。あそこが硬くて細いから、垂直に砂の表面に立って、尾っぽと言った方がいいか、お尻って言った方が分かりやすいけど正確にはお尻じゃないんだよね。あの部分をゴソゴソ穴の中に突っ込んで入っていっちゃうんですよ。」

質問者「へええ。」

林先生「すっごい長いの。昼間に見れることもあるんだけど、水族館に夜に行くナイトアクアリウムウォッチングっていうのをやっている時に、チンアナゴが砂から出て全身を見せていることがあるんです。だけど夜に水族館を見れる機会がないよね?」

質問者「はい。」

林先生「最近の水族館はすごくサービスが良いんですよ。夜にそういうのを見せてくれたり。実は生き物で夜に変わった活動をしたりエサを食べたり、深海の生き物は暗い所で生活しているでしょう? ふだんとは違う暗い環境を作って、昼と夜の逆の環境を作った水槽で見ると、そういう状況が観察できるような、すごく特殊な展示をしている水族館も少なくないです。」

質問者「へええ。」

林先生「だから水族館歩きをやってみると、そういうのを見つけることもできるかもしれない。○○さんは、お父さんかお母さんにお願いするとインターネットを見ることができるかな?」

質問者「できます。」

林先生「そしたらご両親に頼んで、“京都水族館”って入れてみてください。京都水族館のホームページにチンアナゴが泳いでる、つまり砂から体を全部出してる動画があるそうです。」

質問者「えええー!?」

林先生「ああいう動画は時間によってすぐになくなったりするので…だけど珍しい動画だから、僕もまだ見てないんだけど載っていることが分かりましたから、ぜひ機会を見てやってみてください。そうすると全身が見られます。」

質問者「はい。」

アナウンサー「チンアナゴ、あの穴から出てきて泳ぐんですね? ふううん…。」

林先生「夜、オスとメスが巣穴から出てきて産卵するんですよ。」

アナウンサー「出てきて産卵ですか。」

林先生「卵が受精すると水槽の水面の方に残っているんですね。漂っているみたいですよ。」

アナウンサー「○○さん、分かりましたか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「ありがとうございました。また質問があったら電話してください。さようなら。」

質問者「ありがとうございました。さようなら。」

林先生「はい、さよなら。」

アナウンサー「国司先生も“へえええ”って声を出して仰ってましたけど(笑)。」

国司先生「そんなにたくさん隠れてたっていうのが(笑)。」

国司先生が他分野の話に驚いたり感心したりするのも、聞いてて楽しい部分だったりする。

 

交通情報の後

アナウンサー「先ほどの質問でインターネットの動画の紹介がありました。スタジオの中でみんなで見ました。おじさんたち5人が“おおおー”って盛り上がりました(笑)。ほんとにすごく長いってことが分かりましたし、林先生、スッポリ砂の中に潜っちゃうこともあるんですね?」

林先生「ええ、驚いたりすると完全に頭を沈めちゃいますね。ただしエサをとる時は出て、頭の方向が一斉に…なんかクエスチョンのマーク? はてなのマークで潮の来る方向に向かって、なんか笑えますよ(笑)。」

 

Q9 どうして太陽は遠くにあるのにまぶしく

  て熱いのですか? そして、どうして太

  陽は影を作るのですか?(小3女子)

 

アナウンサー「この質問を思いついたのはどんな時でしたか?」

質問者「遊んでる時です。」

国司先生「そうだね、今、東京はだんだんと良い天気で、太陽がギラギラ光ってるよね。」

質問者「はい。」

国司先生「その太陽が遠くにあると思ったんだよね。どのくらい遠くにあるか調べたことある?」

質問者「ありません。」

国司先生「そうかぁ、太陽までの距離はだいたい1億5千万キロメートルくらいなんだって。」

質問者「はあ…」

国司先生「“はあ”だよね、おじさんも1億5千万キロって言われてもどうしようかなって…何日かかったら行けるかなっていうぐらい遠いよね。例えば○○さんだと、小学校までどのくらいだから何分くらい歩くとちょうどいい時間に着けるって分かるよね?」

質問者「はい。」

国司先生「1キロ歩くのにだいたい15分かかるとか分かるの。だけど1億5千万キロって言っても全然ピンとこない。やっぱり遠いと思うよね?」

質問者「はい。」

国司先生「この世の中でいちばん速く進むのは光なんだって。今お話ししているラジオの電波もそういった光の仲間になるので、同じぐらいのスピードなのね。」

質問者「はあ…」

国司先生「どのぐらいのスピードがあるかというと、カチッていう1秒間に、だいたい30万キロメートルくらい進むの。」

質問者「ほう…」

国司先生「これもピンとこないね。よく地球を7回り半とか、月までの距離だと1秒ちょっとかかるって言うんだけど、それがいちばん速い光のスピードです。

じゃあ光のスピードで、太陽が光を出して地球にその光が届くのにどのくらいかかるかというと、だいたい8分くらい着くんだって。」

質問者「速っ。」

国司先生「そうなの。太陽と地球までの距離の1億5千万キロは、光が届くのに約8分って覚えてください。」

質問者「はい。」

国司先生「さて、その“遠い”っていうのは何に比べて遠いのか、何に比べて近いのかというお話をしていかなくてはいけないので…月に比べたら太陽は遠いです。だって月までの距離は38万キロメートルで、光は1秒ちょっとで着くんだよ? だけど太陽までは8分かかるんだからね。」

質問者「はい。」

国司先生「そこで次です。お星様です。今、一番星が昨日おじさんが見てた宵の明星の金星で、二番星にシリウスっていう名前の星があります。今度4年生になると星の勉強があって、冬の大三角形なんて習うことがあるんだけど、そのうちの1つにシリウスという星があります。」

質問者「はい。」

国司先生「太陽は遠くにあるけど熱い、まぶしいって感じたんだよね? じゃあシリウスは…星の光を見て熱いとか思う?」

質問者「思わない。」

国司先生「思わないよね? じゃあきっと遠い所にあるんだろうなと思ってシリウスまでの距離を調べると、光が届くのにだいたい8年7ヶ月かかるんだって。」

質問者「長ぁ……。」

国司先生「長い。ところで○○さんは3年生で、今は何才?」

質問者「えっと、9才。」

国司先生「9才! じゃあちょうどいいよ。実はシリウスっていう星はね、○○さんが生まれた時の光が今やっと地球に届いたんだって。」

質問者「はあ!」

国司先生「遠いよね?」

質問者「うん。」

国司先生「星までは遠いから表面の温度が…シリウスは1万℃以上あるんだけど、熱く感じないの。ところが太陽はそういった星に比べたら、ずっと近いよね?」

質問者「はい。」

国司先生「表面の温度は6000℃もあるの。だからまぶしくって、太陽が昇ると“ああ暖かくなって良かったね”って…その太陽のエネルギーが全ての地球の命を支えているらしい。」

質問者「はあ!」

国司先生「だから太陽はとってもとっても大切なのね。太陽は遠い遠い星座の星に対して近いから熱くてまぶしいの。

それからもう1つ。影踏みしたりする影がどうしてできるかってことだよね?」

質問者「はい。」

国司先生「3年生だと“光と影”なんて理科の時間に教わった?」

質問者「教わりました。」

国司先生「そうだよね、あれ面白いねぇ。何で影ができるのか、どうしてかというと、太陽の光もそうだし電球の光もそうなんだけど、真っ直ぐに進むという性質があるんですよ。真っ直ぐ進む光を何かで遮ってしまうと、遮られた光はそこから先に届かないんですね。そうすると光が当たってない所は影になって境ができてしまうのね。それが影ができるということなの。」

質問者「はい。」

国司先生「だけどその影をよーく見ると、ぼやけてるのは観察したことある?」

質問者「ありません。」

国司先生「例えば黒い下敷きでもいいんだけど…下敷きで太陽を見ちゃ絶対だめだよ。下敷きでも本でもいいから、それで太陽の影を作ってみてください。そうすると影がピタッと真っ直ぐにならないの。ちょっとぼんやりしてるの。」

質問者「はあ。」

国司先生「それは光が少し回り込むっていう現象なんです。回折現象。だから光のことを調べて勉強すると、すごく奥深いの。

それから太陽の光って白っぽく見えるけど、虹ができるよね?」

質問者「はい。」

国司先生「青い光が混ざってたり赤い光も混ざってたりすることも、何となく分かってくるでしょう?」

質問者「はい。」

国司先生「光がどういうふうに進むのか、光が色に分かれちゃったりすることも、今度4年生になると面白いから、ぜひ研究してみるといいな。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○さんは太陽以外にも星とか興味があるんですか?」

質問者「えっと、あんまりない…(笑)。」

アナウンサー「あんまりなかった? でも今日をきっかけに、シリウスという星は○○さんが生まれた時にピカッと光った光が今ちょうど地球に届いて見えているということみたいですから…」

国司先生「ぜひぜひ生まれた時の光を見てください。ちょうど日が入ってしばらくするとシリウスは二番星で、南の空に見えます。」

質問者「はい。」

太陽まで1億5千万キロとはいっても、他の恒星に比べたら全然近いわけか。でも表面で6000℃もある太陽の熱が、地球では冬だと0℃以下になっちゃうのも不思議よね。

 

Q10 キャベツって、そのまま収穫せずに放

  っとくとどうなっちゃうのか?(小4女子)

 

アナウンサー「放っといたことはないんですね?」

質問者「はい。」

アナウンサー「何でその質問を思いついたんでしょうか?」

質問者「家でキャベツを育てていて、もう食べちゃったんですけど、そのまま放っといたらどうなるのかなって思って。」

アナウンサー「なるほど、できたらだいたい食べちゃうから放っておくことってないですもんね。」

塚谷先生「キャベツ育ててる? すごいですね。毎年育ててるんですか?」

質問者「いいえ、今年が初めてです。」

塚谷先生「種から蒔いて育てた感じ?」

質問者「はい。」

塚谷先生「そしたらキャベツの葉っぱって、初めのうちは玉になってなくて、ふつうに開いてた時期もあったじゃないですか?」

質問者「はい。」

塚谷先生「だんだん玉になったんですよね?」

質問者「はい。」

塚谷先生「その玉がどうなるかという質問でいいですか?」

質問者「はい。」

塚谷先生「想像としては?」

質問者「んーと、そのまま枯れると思う。」

塚谷先生「そのまま枯れちゃう、ああそうか。でも種を蒔いたんでしょう? 種ができないといけないですよね?」

質問者「はい。」

塚谷先生「種はどこでできると思います?」

質問者「………えーっと…うーん…」

塚谷先生「キャベツはアブラナ科という仲間に入るので、菜の花とよく似た仲間になるんですけれども、ああいう花が咲かないと種ができないじゃないですか?」

質問者「うん。」

塚谷先生「花はどこから咲くと思います?」

質問者「えーっと……咲くとしたら真ん中から…」

塚谷先生「そうですよね。キャベツはああやって葉っぱが玉になっちゃってるから、花が咲きたくてもなかなか難しいんですよ。どうなるかというと、中で、玉の奥の方で花芽ができるのね。それで蕾ができて、ふつうの菜の花みたいに茎を伸ばして花を咲かせたいんだけど、周りが玉になっちゃっててがんじがらめじゃないですか?」

質問者「うん。」

塚谷先生「なのでどうなるかというと、弾けるの。」

質問者「はじ、ける。」

国司先生「おお、弾ける。」

塚谷先生「うん。中がパンパンになっちゃってどうしようもなくなって、最後にはボンッと弾けて、中から茎が伸びて黄色い花が咲きます。」

質問者「ああああ~。」

塚谷先生「黄色というか菜の花よりちょっと薄いクリーム色かな。花が咲いて、後はそこに虫が適切な花粉を運んでくれれば種ができて、その種を蒔けばまた○○さんが見たみたいに双葉が出て、葉っぱが出て、最後は玉になる。これを繰り返すわけ。なので、キャベツはもともと野生ではあんな玉にならなかったんですね。人間が玉になってる方がおいしいからってことで、しっかり玉になるものを品種改良して選んじゃったので、キャベツの方は本当は葉っぱを開いて楽に花を咲かせたいんだけど、もう玉がきつくてきつくてしょうがないので、最後は限界に達して葉っぱが弾けて、中から花が咲くということになるの。」

質問者「はい。」

塚谷先生「でもキャベツも玉になってる時に、時々揺すったりポンポンと叩いたりしてあげると、玉がほどけるのね。だからほどけるように管理してあげると玉にならないで、素直に中から花が咲いたりもします。」

質問者「うん。」

塚谷先生「でも玉になってないと、食べる時に食べにくいからね。」

アナウンサー「品種改良で玉になるように、葉っぱが丸まってくるように改良されたのが、今のキャベツであるということなんですね?」

塚谷先生「そうです。もともとの姿は…○○さん、冬の花壇で葉ボタンって見たことあるでしょう?」

質問者「葉ボタン、見たことあります。」

塚谷先生「あれがキャベツの初めの姿。」

質問者「初め?」

塚谷先生「あんな姿が本来の姿だったんだけど、あれの葉っぱが丸くなるやつがたまたま出てきて、柔らかくなっておいしくなったので、こっちがいいやって選んでるうちにキャベツみたいになっちゃったので、葉ボタンみたいに葉っぱが開いている方が本当なんですよ。」

アナウンサー「学校の花壇などによくある葉ボタンの形がキャベツの元々の形だったということなんですね?」

塚谷先生「種類としても同じなんですね。」

アナウンサー「その中から伸びてくる茎の長さはどのぐらいまで伸びて、花が咲くんですか?」

塚谷先生「葉ボタンと全く同じで、数十センチ伸びて…葉ボタンも放っぽっておくと今頃花が咲いてますけど、あんな感じになるんですよね。」

アナウンサー「○○さん、放っておくと真ん中からニョキニョキ茎が出てきて、クリーム色のお花が咲くんですって。もし来年育てる機会があったら、食べないのはもったいないかもしれないけど、観察してみるのもアリかもしれませんね。」

質問者「来年…やります。」

塚谷先生「(笑)」

アナウンサー「(笑)やってみて、また教えてくださいね。」

質問者「はい。」

 

Q11 ズグロモリモズの毒の原理を教えてく

  ださい。(小2男子)

 

アナウンサー「ズグロモリモズ。これは何で知ったんですか?」

質問者「本で知りました。」

アナウンサー「本で知った、それで毒があることも知った。」

質問者「うん。」

川上先生「はーいどうもこんにちは、川上でーす。ズグロモリモズなんですけれども、毒がある鳥って珍しいよね?」

質問者「うん。」

川上先生「日本には毒を持つ鳥はいないですけれども、毒を持ってる鳥がズグロモリモズ以外にもいるというのは聞いたことありますか?」

質問者「はい。」 

川上先生「どういう鳥がいるか知ってますか?」

質問者「カワリモリモズ?」

川上先生「ああ、そうですね! ズグロモリモズの仲間とか、同じ地域に住んでいる鳥たちには毒を持っているものが、今まで7種類とか8種類ぐらい見つかっているんですね。

このズグロモリモズという鳥の持っている毒ですけれども、それがいつ見つかったかは聞いたことあります?」

質問者「はい。」

川上先生「いつぐらいだと思います?」

質問者「1990年。」

川上先生「よく知ってますねえ!」

国司先生「(笑)すごーい。」

川上先生「じゃあどうやって見つかったか知ってますか?」

質問者「はい。」

川上先生「教えて教えて。」

質問者「…シカゴ大学の研究者が、熱帯雨林の調査中にズグロモリモズにひっかかれた。」

国司先生「おおお~…」

川上先生「正確にはズグロモリモズの調査をしていた時に…論文に書いてあったのはね、調査してた人の手に傷があったみたいで、それでちょっとピリッとしたということなんだよね。その大学の先生も変わった人だと思うんだけれども、その羽毛を口の中に入れてみたんだって。」

質問者「はい。」 国司先生「(笑)」

川上先生「舌の上に乗せてみたらピリピリして変だったと。それで調べてみたんだっていう話なんですよ。」

質問者「ふうん。」

川上先生「そこでホモバトラコトキシンという名前の毒が見つかりました。これはものすごい猛毒で、あんまり体の中に入れたら人間も死んじゃうようなすごい毒なんですよ。そんなもの、鳥だから毒なんてそんなにないだろうと口に入れたんだと思うけど、一歩間違うと大変なことになっていたと思います。」

国司先生「ふううん…」

川上先生「そのホモバトラコトキシンですけれども、どういう毒かというと、神経毒と言われています。神経毒というのは、人間とか動物の神経に作用して麻痺を起こしてしまう毒だと言われています。

じゃあその毒がいったいどこから来ているのか、ということなんだけど、どうやってその毒を作っていると思いますか?」

質問者「…うん…」

川上先生「分かんないよね?」

質問者「分かんない。」

川上先生「分かんないから質問したんだもんね(笑)。実は鳥は体の中で毒を作ることができません。じゃあどうやって手に入れてると思いますか?」

質問者「……キイロフキヤガエルの毒を使う?」

川上先生「ああーよく知ってるね!」

国司先生「ほおおおお。」

川上先生「キイロフキヤガエルも同じホモバトラコトキシンを持っているんだけど、ただ分布している所が別なんだよね。そうやって他からの毒を手に入れるのはすごく良いことで、フキヤガエルはどこにいるかというと、南米大陸の方にいるんですよね。ズグロモリモズニューギニアという別の所にいるんですよ。実はその地域にはホモバトラコトキシンを持った昆虫がいることが分かってます。」

質問者「ふうん?」

川上先生「それは甲虫と言って、カブトムシとかの仲間なんですけれども、ジョウカイモドキという仲間がこの毒を持っていて、確かズグロモリモズだったと思いますけど、ズグロモリモズが何を食べているかという調査をしたところ、その食べているものの中身からジョウカイモドキの仲間も出てきてるんですよ。絶対にそれだけかは分からないですけれども、毒を持っている昆虫を食べることで、その毒を体に溜めていると、今のところ言われています。」

質問者「はい。」

川上先生「じゃあ、体の中のどこに毒があるかという…さっき羽毛の話をしましたけど、どこにあるか知ってますか?」

質問者「体?」

川上先生「そう、体の内側。例えば内側のどこにあると思います?」

質問者「……皮の部分。」

川上先生「そう、皮にすごい毒があるんだよね。さっき羽毛もあるって言ったよね。羽毛とか皮膚にあるし、実は筋肉の中にもあるし、内臓の中にもあります。」

質問者「へええ。」

川上先生「その中でどこがいちばん毒が強いかを調べた例があるんだけど、その結果、皮膚とか羽毛の中に毒がたくさん入っていることが分かってます。それよりも筋肉とかは毒が少なくて、実は心臓とか肝臓にもちょっと毒が入っていることが分かってるんですけど、そこも少ないと言われてます。」

質問者「はい。」

川上先生「だから、体の表面に毒が多いんですよ。じゃあ次いくよ。毒って何のために持つと思う?」

質問者「身を守るため?」

川上先生「うん。2つあって、1つは身を守るため。もう1つは攻撃するため。例えば相手に毒を入れて、動けなくして食べちゃうということも、毒の使い方の1つだよね。でも身を守るというのも毒の使い方。じゃあ攻撃のためか守るためかを考えた時に、体の表面に毒があるのはどっちだと思いますか?」

質問者「…うーん…分かんない。」

川上先生「例えば鳥が何か食べる時に、攻撃するために使うのは、くちばしだったり爪だったりするよね?」

質問者「うん。」

川上先生「攻撃用だったらそういう所に毒を持っておくといいよね。ヘビなんかは咬んだらそこから毒が出てくるけれども、相手を弱らせることができて食べやすくする効果があります。」

質問者「はい。」

川上先生「でも、羽毛とか皮膚にあるということは、最初に言ってくれた“守るため”と考えられます。自分が食べられる時に、相手の口に入ったらピリピリする、それ以上食べると死んじゃうということになると、相手も食べなくなっちゃうから、身を守るための毒だと考えられています。」

質問者「はい。」

川上先生「というわけで、ズグロモリモズは食べ物から毒を得て、それで体を守ってるんだと考えられます。でも、その毒で自分が死なないのはすごいよね?」

質問者「はい。」

川上先生「実はズグロモリモズの仲間以外にも、毒を持っている鳥はいるんですけれども、それはヨーロッパウズラとかツメバガンとか別の例がありますから、そういうものも調べてみると面白いと思います。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○君、分かりましたか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「すごく興味を持って調べてるのも分かりました。ただ鳥や昆虫に触った時にすぐに口に入れたりしないで、しっかり手を洗ってくださいね。どうもありがとうございました。」

質問者「はい。ありがとうございました。」

アナウンサー「しかし研究者の方というのは、すぐ口に入れて試したくなっちゃうものなんですね。」

川上先生「ええ、悪い癖ですね。」

アナウンサー「(笑)悪い癖。」

川上先生「ええ、気持ちは分かります。」

先生方「(笑)」

          ~8時台・9時台終了~