あせらず、さわがず

アラフィフおばさんが脈絡なく書いてるブログ~あとは野となれ山となれ

子ども科学電話相談7/7 とりとめのない感想

今日は4月にレギュラー放送になってからの総集編、「もう一度聞きたい、あのやりとり」
質問無しなのに3名も先生方が。回答のプレッシャーから解放されてるとも言えるが、ご研究やお休みする時間は大丈夫なのか、勝手に心配しちゃう。
 水中の生き物 林公義先生
 天文・宇宙 本間希樹先生
 恐竜 田中康平先生
  
夏休み子ども科学電話相談」として始まったのが1984年、36年目。

林先生「この番組では植物の田中修先生と私が同期生で、正確に覚えてないけど僕と田中先生がいちばん古くなったんじゃないかな。16~17年だろうと思います。どなたの質問かというより、メダカとかクジラの話が出て、あ、あの方の質問という思い出し方をしますね。」⇦子どもでも敬語で表現する林先生。
アナウンサー「16~17年前というと田中先生はおいくつぐらいでしたか?」
田中先生「中学生ぐらいですかね。番組に電話するほどの勇気はなかったんですけど(笑)、子どもの時に聞いたことがあったので、今自分が出てるのは不思議な感じですね。」
本間先生「僕は2017年の冬にお声がけ頂いて、それ以来やらせて頂いてますけど、子どもさんの質問がいつも鋭いし、大体が想像しないところを攻めてくるので(笑)、いつも通りタジタジになりながら答えてる。」

開始当時もそうだったか知らないけど、中学3年生まで質問できる番組。質問できる年齢だったけど、まったく知らずに生きてきた。それなのに数十年経って科学をこんなふうに楽しく知ることができるとは思わなかった。ランダムな質問と回答を聞いて理科の勉強を最新版でやり直してるような気分になる。
本間先生が出演されたのは私が聞き始めた「冬休み子ども科学電話相談」からだったのかー。月で野球とかM78星雲に行く方法とか、今でも印象に残る回答多かったなぁ。

「もう一度聞きたい、あのやりとり」① 4/21放送
金目鯛やノドグロの目の周りの、チューチュー吸うとおいしい部分は、涙なの?(小3男子)

質問言い終わった時点で先生方笑ってらした。かわいい言い方と食べてるものとのギャップも面白い。
林先生「金目鯛の目を食べる人って、ずいぶん通なんだよね。金目鯛の目ってずいぶん大きいでしょう?あの大きな目を動かすために、他の魚に比べて目の周りの筋肉が発達してたり、いろんな繊維組織があって、とてもスムーズにいくようになってる。それで、あのプリンプリンとした部分は、実はコラーゲンという繊維質のもの。コラーゲンて聞いたことある?」
質問者「(笑)あります」⇦電話の後ろからも笑い声が(^^ )お母さんか?
林先生「テレビでもよく宣伝してるよね。女の人はコラーゲンをたくさん摂ると美肌になる…そうですか?」
アナウンサー「(笑)そうです、と言われてます。」
林先生「確かに食べるとおいしいって言う人と、あんまりおいしくないって言う人と、2つに分かれるけど、実はあのプリンプリンとした部分はコラーゲンで、涙じゃないです。プユンプユンとしてるから、涙に思えちゃったのかな?」
質問者「魚も泣くのかと思った」
林先生「魚の目の、大きなボールみたいなのが入っているところに、ちょっと分厚い透明の皮があるの知ってる?」
質問者「あ~(分かる~)」⇦さすが通好みの反応だ。
林先生「あの皮があるから、涙が出ることはないんですよ。人間の涙がどうして出るかというと、目の表面が乾燥して傷つきやすくならないように、涙が出てスムーズに目蓋が動くようになるの。ところが、魚は水の中で生活してるから、直接水が目に当たらないように薄い膜を持っている。その角膜っていうのがあるから涙は出ない。ただ、悲しかったら泣きますか?って聞かれたら、答えようがないんだな。魚に痛いとか悲しいとかってあるかは僕には分からないんだ。」

こんなやりとりを振り返って
林先生「(魚が泣くと思ったのを)やっぱりかわいいって言うか、僕たちはふつう考えないですよね。ハッとさせられる部分がいっぱいあるんですよね。あの時はチューチューとかプリンプリンとか擬音語がたくさん出ましたね(笑)」
アナウンサー「そこを食べるのは通だよとおっしゃってましたが、先生は魚の目の周りは召し上がるんですか?」
林先生「実は私、魚市場の社宅で育ったものですから、毎日魚を食べる。父が金目鯛が大好きで、よく食べてたのを覚えてます。身よりも頭の方だけ、いつも食べてましたね。最後に残るのが白いビー玉みたいな水晶体なんです。食べられるところは全て食べて、それだけ残ってる、それが記憶にありますね。いちばんおいしい所を占有してたみたい。
顔の周りはエラがあるところで、筋肉があちこち発達してるので、そういうところはおいしいんですよね。頭部の肉は鮪のカマとか鮭の氷頭とか、通が好んで食べるところですね。」

林先生の回答には食べると~ていう話も多いけど、育った環境もあるのね。今の趣味も水墨画とか、ずっと水に関わる生活だなぁ。

大人リスナーからのお便り
「今年の質問で印象に残ってるのは、どうしてドジョウは呼吸するときにおならをするの?という質問。腸呼吸という言葉を初めて知りましたし、それを“おなら”と表現するお子さんのおかげで、おならの定義について改めて考えさせられました(笑)。」

林先生「そうですね。腸呼吸の質問は、“おなら”と表現するのは珍しいですけど、今までも何回かお答えしたような感じがありますね。やはり不思議ですよね、水面に出てきてポコッとお腹から泡を出せば、誰が見ても“おなら”なんですよね。」


「もう一度聞きたいあのやりとり」② 4/30放送
質問は2つあります。1つは、ガスがブラックホールの周りを包んでいるのに、まっすぐ落ちないでなぜ一定方向に円盤のように渦巻くのですか? もう一つは、ブラックホールの写真を見るとガスの色が赤と黄色で違って見えます。色が違うのはブラックホールの自転と関係があるのですか? この2つです、よろしくお願いします。(小6男子)

理路整然と質問する少年すごい。

本間先生「まず、なぜ渦巻きになるのかだけど、ブラックホールって天体としてはけっこう小さい。だから、物をブラックホールに投げ入れようとしても的が小さいからなかなか当たらない。ブラックホールにまっすぐそのまま物を落とすって実は難しくて、的に当たらなかった物はブラックホールの重力で引きつけられて周りをグルグル回り出すんです。それが○○君がさっき言ってた、ガスの円盤ができる理由です。例えば、洗面台に水を張って栓を抜くと、水がグルグル回りながら落ちていくじゃない。あれもいっぺんにまっすぐ落ちてかないで回り出すよね。ああいうふうに回りながら落ちていくのが普通で、中心に物をスッと落とすのって意外に難しい。1個目の質問はこれで伝わったかな?」
質問者「はい。」
本間先生「あぁ、いいねぇ。2つ目は…この間のブラックホールの写真を見てくれたの?」
質問者「はい。」
本間先生「ありがとう。嬉しいですね。その写真を思い出してもらうと、赤と黄色の色があったんだね。あれは実は色を付けているんです。」
質問者「…ぇええー…」
本間先生「というのは、僕たちが観測したブラックホールは、電波で見たんです。電波って分かるかな? このラジオが聞けるのも電波のおかげなんだけど、電波って目に見えないんです。見えないものを見えるようにするために、電波の写真に色を付ける。その時に、黄色いところほど電波が強くて赤いところは電波が弱い、そういうふうに付けてます。
で、なぜ電波の強いところと弱いところがあるかというと、実は、さっき質問してくれたガスがブラックホールの周りでグルグル回るということと、多分関係してます。グルグル回るということは、僕らに近づいてる部分と、僕らから遠ざかってる部分があるんだよね。そうすると、近づいているところが明るくなって遠ざかっていくところが暗くなる、という現象が起きます。なので最初に撮ったブラックホールの写真の中で、色が違ってた、つまり明るいところ暗いところがあったのは、ガスの運動で近づいたり遠ざかったりしてるからじゃないかな…と僕たちは考えてます。
ただ、まだ最初の1枚を撮っただけなので、ブラックホールの周りで何が起きてるのかは、今後も研究を続けて詳しいことを明らかにしたいと思っています。」
アナウンサー「○○君はブラックホールの写真を見た時にどう思いました?」
質問者「夜は興奮して眠れなかったくらいです。」
本間先生&アナウンサー「笑笑笑」
本間先生「あ~嬉しいですねぇ。」

こんなやりとりを振り返って
同じ4月にブラックホールの画像が発表されたばかりで、国際プロジェクトの日本チーム代表の、研究者ご自身が答えていたんだよなぁ。スゴすぎ。ブラックホールの周りのグルグルと洗面所の水グルグルは同じ物理法則に従ってるっていうことなのかな? 2つ目の質問はまだ断言できない、これから解明されていく部分という、研究の現状まで明らかになったすごい質問だった!

アナウンサー「先程のお子さんは興奮して眠れなかったそうですが、研究チームの皆さんは、撮影成功を確信された瞬間はどんな様子だったんですか?」
本間先生「やっぱりすごく嬉しかったです。目の前のコンピューターに解析された画像が出てきて、確かに真ん中が黒く抜けたってのを見た瞬間、ガッツポーズで…やったーって感じでしたね。」
アナウンサー「よくNASAとかJAXAでロケット打ち上げの時に皆さん“ワァァァー”って言っている映像がありますが…」
本間先生「いや、それに比べると僕たちはわりとコソコソやってたんで(笑)。チームを4つに分けて、結果をお互いに言っちゃダメだよって、チーム毎にこじんまりとやってたんで、チームの中でやった!で、全員でバンザイ!というシーンはなかったです。」
他の先生方も「ヘエェ~」と感心頻り。「あ~そうか~分かる~」みたいな雰囲気だな。私はよく分からぬ。
アナウンサー「天文・宇宙の質問は、子どもたちの想像力も豊かだなという感じがするんですけど…」
本間先生「すごいですよね。どこでブラックホールという言葉を知ったのか、学校でなかなか習うものでもないですし、身近にある訳でもないんですけど、詳しい人は本当によく勉強して知ってるなと思います。」
アナウンサー「図鑑とかビデオとか番組を見たりしてくれてると思うんですが、この“どうして、なぜ”の力がすごいのがこの番組の魅力なんですけど、ちなみに本間先生は、どんなお子さんでしたか?すぐ“なせ?どうして?”って聞いてた感じですか?」
本間先生「んー、まずここに電話する勇気はやっぱりないです(笑)。星は好きでしたけど、親にねだって望遠鏡を買ってもらったようなことはあるので、マニアというほどではなくても宇宙に興味はあったんでしょうね。」
アナウンサー「先ほどお話もされてましたが、田中先生も宇宙はすごく好きだったんですって?」
田中先生「僕も子どもの時に自然がすごく好きで、昆虫もいろんな生き物が好きでしたけど、星もすごく好きで、中学~高校ぐらいの時、天体望遠鏡のカタログを毎日のように読みふけってましたね。
星は観察するのがすごく楽しかったので、勉強するよりは趣味でいいかなと…恐竜の化石発掘は趣味でなかなかできないので、大学では恐竜を研究したいと思いました。」


「もう一度聞きたいあのやりとり」③ 6/9放送
化石から恐竜のオスとメスの違いは分かりますか?(小1男子)
6/9だとブログに残してたので回答は割愛。田中先生初登場の回、4問目だった。https://aserazu-sawagazu.hateblo.jp/entry/2019/06/11/014646

ざっくりまとめると…
化石からではオス/メスの違いは基本分からない。ただ、お腹の中に卵が残った状態の化石とか、骨髄骨がスカスカになってる(卵の殻にカルシウムを自身の骨から供給した証拠)化石とか、特徴があるのはメスだと分かる。抱卵した状態のシチパチという恐竜の化石ではそれらの特徴がなかったので、オスが卵を温めていた、シチパチは子育てする恐竜だと分かった。

振り返って
アナウンサー「田中先生、改めて聞いてみていかがですか?」
田中先生「やっぱり緊張してる声じゃないかなと思います。僕が(笑)。○○君の方がうまく受け答えしてたんじゃないかな。」⇦質問者が「エッッ?」って何度も驚いてたのがかわいかった。
アナウンサー「天文・宇宙もですけど、恐竜のことも想像力を相当働かせないといけませんよね…今はいない生き物な訳ですから。」
田中先生「そうですね。しかも恐竜のオス/メスの疑問って、すごく鋭い良い質問で、まだちゃんとした答えが出てないというか…見た目だけではオス/メスの区別がつかないんですね。いろんな研究者が必死に見分けようとしてるんですけど、まだしっかりした答えが出てない…研究者どうしでやり合うような質問がバーンと最初に出てきて、すごくびっくりしました。
例えばトサカのある恐竜が1体見つかっても、オスだからあるのか、どっちもトサカを持っていたのかは、それだけでは判別がつかない。同じ種が何個体も見つからないといけないんですけど、それでも違いが見えてこないんです。だから、今まで多くの恐竜研究者がオス/メスの違いに挑戦してきて、返り討ちに遭っている状態ですね(笑)。」
そんな難問をかわいらしい声で質問してくるのね。

アナウンサー「わずかな手がかりを集めて集めて、いろんなことを明らかにしていく作業ということですね。遠くの何百万年光年の星を見つめるのと、どこか似ていますか?」
本間先生「宇宙も同じですね。恐竜はもう滅んじゃって目の前にいないから、土の中から頑張って掘り出してようやく分かるみたいな。宇宙も目の前にないし行けないし。遠くの手がかりを何とか頑張って得て、それで初めてわかる。だからこそ面白いっていうのがやっぱりあるんじゃないですかね。」
田中先生「これから恐竜を研究したい子にも、謎がまだたくさん残ってます。」


「もう一度聞きたいあのやりとり」未就学児童編
学年でなく○才と答える幼稚園や保育園の子どもたちの質問。その子とアナウンサーの、回答する先生につなぐまでのやりとり。

その1
アナウンサー「どんなことが聞きたいですか?」
質問者「おおきくなったらアリエルになりたい。」
林先生「(笑)フフフフ」
アナウンサー「(笑)大きくなったらアリエルになりたいのね? アリエルというのは映画の人魚姫の名前ですよね?」
質問者「うん」
アナウンサー「そっかそっかぁ。それで?」
質問者「どうやったら、うみで、しゃべれますか?」
アナウンサー「あー、海で他のお魚と、ってことかな?」
質問者「うん」
アナウンサー「海の中で他のお魚とどうやったら話すことができますかってこと?」
質問者「うん」

これは…つい2~3週間前のやつ。これもブログに書いてた。 https://aserazu-sawagazu.hateblo.jp/entry/2019/06/25/231403
6/23放送の4問目。


その2
アナウンサー「こちらは京都のお友だちと電話が繋がってますね。もしもし?」
質問者「……」
アナウンサー「もしもーし?」
質問者「……」
アナウンサー「聞こえるかな?」
質問者「……」 ⇦沈黙が続く時点で面白くなってくるのよね、聞いてるだけの側は。
アナウンサー「京都のお友だち?」
質問者「……ハアァァ」
アナウンサー「はあぁぁいぃ……こんにちはぁ。お名前は何君かな?」
質問者「……」
アナウンサー「お名前をどうぞ」
質問者「…」⇦電話の後ろで大人の「あれ?」らしき声も。
アナウンサー「聞こえる?何かお母さんの声が聞こえるぞ。」
質問者「もしもぉし」
アナウンサー「もしもし? お名前は何君ですか?」
質問者「○○○○でぇす。」
アナウンサー「○○君。○○君は4才の男の子ですね?」
質問者「うん」
アナウンサー「今日はどんな質問ですか? 聞きたいことは何ですか?」
質問者「……はやぶさつう。」
アナウンサー「うん。……はやぶさ2、気になるよね? 何が気になる?」
質問者「……」
アナウンサー「○○君? はやぶさ2、気になるよね?」
質問者「もしもぉし。」
アナウンサー「もしもし、はい。はやぶさ2の何が知りたいの?」
質問者「もしもぉし。」
アナウンサー「(笑)もしもぉし、はぁい。聞こえてるよ、電波届いてるよ!」
質問者「もしもぉし。」
アナウンサー「はぁい、もしもし?聞こえる? ○○君?」
質問者「うん。」
アナウンサー「はやぶさ2の知りたいことは何ですか?」
質問者「…う~ん、はやぶさつう、……○○○○(自分の氏名)です。」
アナウンサー「はい(先生方からも笑い声が)、はやぶさ2の○○○○君、」
質問者「○○○○でぇす!」 先生方「(笑)ハハハハ」
アナウンサー「はぁい、○○○○君。いいねえ、自己紹介は完璧だ! はやぶさ2は何が気になる?何を知りたい?」
質問者「う~ん…」
アナウンサー「いいぞ、ゆっくりでいいよ。」
質問者「はやぶさつうが、もどってくるのは……」
アナウンサー「戻ってくるのは?」
質問者「いつ?」 
先生方「あぁ~」「うんうん」
アナウンサー「おぉー! はやぶさ2が今お空飛んで行ってるけど、それがいつ地球に帰ってくるのかってこと?」
質問者「……」
アナウンサー「かな? そうだね?」
質問者「うん、はやぶさつう(先生方再び笑笑笑)…はやぶさつうの、いつかえってくんの?」
アナウンサー「分かりました。」

その1は質問内容が、その2は質問にたどり着くまでが強力すぎた。
その2は、天文・宇宙の質問だけで2時間生放送した4/29だったねー。天文・宇宙の先生が3名(本間先生も!)集結して、このやりとりもお三方で必死で聞いてたのが、笑い声やら安堵のため息で伝わって。アナウンサーはいろんな言葉で間をつないで、子どもから質問を引き出そうとして、とにかく大変そうだった。

今聞いてたスタジオ内は大爆笑だったそうで。そりゃそうだ。
本間先生「こんなに面白かったんですね(笑)。スタジオで答える時ってドキドキじゃないですか。」
林先生「改めて聞くとね(笑)。客観的に聞くと。」
本間先生「こんなに面白い(笑笑)」⇦聞き取りにくくなるくらい笑いすぎてます(^^ )
アナウンサー「私も改めて聞いてもドキドキしました(笑)。本当にかわいいお子さん方がたくさん参加してくれますが、林先生、最近、人魚の質問が人気がありますよね。」
林先生「やっぱり架空の生き物っていっぱいありますよね。ドラゴンなんかもそうですけど、男の子って割とドラゴンが好きですけど、女の子は人魚が好きですよね。
人魚は架空の動物だろうと思うんですけど、ああいう(アリエルになりたい)質問をされちゃうと、それは架空だよって言うと、○○ちゃん(質問者)の夢を壊しちゃう感じがする。映画を見て、本当にそういう生き物がいるって思ってる訳だから…これは対応するのに困るんですよね。夢を壊しちゃいけない、だけど生物学上ちゃんと答えなきゃいけないのかなと思うのが、ここら辺まで(喉元?)来てるんですけど…やっぱり夢は夢でとっておいた方がいいのなという気もしますね。」
アナウンサー「先生も、最近は人魚の質問が多いから、映画をご覧になったと…」
林先生「孫が持ってるDVDを見せてもらいました(笑)。」
人魚の質問までカバーする生物学者は大変だなぁ。

やりとりをここまで文字に起こしておいて卑怯だと思うが、感じたことを率直に書こう。未就学児童の質問だけ切り取ったこの部分、聞いてる子ども達が笑われてると感じないかな……と思わなくもない。スタジオ内の方々は勿論、聞いてる人たちもかわいいと思ってる筈だけど、子どもがリアルに出て来ないと大人が楽しむ番組になってしまうね。これは良いのか悪いのか。
ついでに言うならこの総集編も、大きなお世話と思いつつ出演される先生方の負担も心配だ。反響が大きかった質問&回答を再放送して、合間に大人からのお便りを読むという構成でも十分面白いと思うんだけどな。


11時台は4月のレギュラー化で始まった11時台前半のコーナーを振り返ってた。まずは「あの後どうなった?」の4/21放送の分。

元となる質問は2018年12月28日のもの。
11月にお祭りでメダカを10匹ぐらい買ったんですけど、お店の人が「冬は動かないから餌もいらない」と言いました。どうして食べないんですか?(小4女子)
林先生「メダカは冬越しをする魚の一つ。11~12月になると、メダカは室内で飼っていても冬越しモード。冬越しモードに入ったメダカさんには餌はあまり必要ないんだよ。冬は2日にいっぺんとか3日にいっぺんぐらい、しかも与えた餌を食べ終わってしまう位の量。とにかく食べ残しがないようにして下さい。それから水は、冬の間は急激に取り替えないように。実はメダカっていうお魚は、明るい太陽の光が大好きなんです。明るい所で飼ってあげる方がいいと思います。」

で、4/21に5年生になった質問者が再登場。
質問者「お久しぶりです。こんにちは。」⇦素敵な挨拶、さすが5年生だ。
林先生「はい(笑)。メダカ、その後どうですか? うまく冬越しできたかな?」
質問者「はい、玄関から外の暖かい所に移動させて、餌をあげるのも3日に1回にしました。そしたら4匹冬を越すことができました。暖かくなったので水を1回替えたら、1週間くらいで水槽じゅうに緑色の藻のようなものが発生したので、もう1度取り替えました。次の日、1匹のお尻辺りに綿のようなものがついていて、次の日に死んでました。原因は何が考えられますか?」
林先生「なるほど。10匹飼ってたメダカが4匹、上手に冬越しできた。メダカも寿命があるから、立派な成績だと思います。それで、1匹が綿のようなものがついて死んでしまったんですね? おそらく、何らかの加減で傷を負ったかと思う。で、水カビっていうカビがそのケガした所についてしまった…その水カビによる死亡だと思うんですね。
水を時々取り替えてるんだよね? お水は水道水でしょ?」
質問者「違います。琵琶湖…?」
林先生「えっ、琵琶湖のお水!? すごおぉーい(笑)!これはもう、メダカさんにとっては最高じゃない(笑)。その琵琶湖の水は、いつも汲んでからしばらく置いてあるの?」
質問者「ううん(違う)。」
林先生「取り替える時に琵琶湖の水を直接入れちゃうの?」
質問者「はい。」
林先生「今飼っている魚の水の温度と、同じ温度の水で替えてあげることが必要だね。だから、半分くらいの量を前の日にバケツか何かで汲んでおけば、水槽と同じ水温になるよね。まぁ、1日よりは2日くらい置いた方がいいかもしれない。そういうふうにしてあげると、メダカにとってはもっと都合の良い水替えになると思う。」
アナウンサー「でも、去年の冬に質問してくれて、林先生のアドバイスをよく実行してくれて、いっぱい残ったから良かったですね。これからも頑張って、もし赤ちゃんが生まれたら教えてね。」
質問者「はい。」
林先生「水温のコントロール忘れないようにね。」

琵琶湖の水でメダカを飼うって何か壮大な感じするんだけど、このやりとりを4/21に聞いてる筈なのに全く覚えてない。

こんなやりとりを振り返って
林先生「1年経って良い結果が出るのは大変嬉しいですよね。自然ですから全滅しちゃう場合だってあるし…ですから○○ちゃんは一生懸命、水替えもやって、頑張って確率良く残ったんですね。多分まだ、元気で生きてるのがいると思うんですけど。」
アナウンサー「さらにその後どうなったんだろうという感じですが…。」
林先生「“さらにあの後どうなった?”っていうコーナーがあると(笑)」

別の以前の質問者から「あの後どうなったか」のお便りも来ていて紹介される。小3の女子より。
「林先生に、タラバガニがヤドカリの仲間なのにカニの名前がついてるのはなぜかという質問をしました。その時にカニを食べたことがなかったので、先生に(ヤドカリではない本当の)カニを食べてみて、と言われました。すると、お父さんがタラバガニとズワイガニを用意してくれて、食べ比べてみました。どちらかというとズワイガニの方がカニかまみたいで好きでした。」

林先生「(笑)……とっても良いお便りですが、お父さん、とても頑張って買ってきてくれたんですけど、じつはタラバガニもズワイガニも…ヤドカリの仲間なんですよ(笑)。」 何というオチ。
アナウンサー「アァー…そうなんですか?」 他の先生方も笑ってる。
林先生「見るとすぐ分かるんで今度は気をつけて。脚が左右6本、3対あるのがヤドカリの仲間です。本当のカニワタリガニとかイシガニとか、お味噌汁にすると美味しいやつは左右8本、4対。今回も残念ながらカニは食べてなかったってことになるんですが、ワタリガニだと場所によってはズワイガニなんかより高い値段がついちゃうかもしれないですね。でもカニとヤドカリ系の味を比較してみるということであれば、もう一度チャンスを作ってあげるといいと思います(笑)。」
アナウンサー「ハッキリと違いがあるんですね。」
林先生「お父さん頑張ったんですけど(笑)。ぜひ脚の数で調べて下さい。」
頑張るべきは観察だった。そこは親子で頑張ろう!
アナウンサー「脚が既に切ってあるようなものだと分からないかもしれないですね。」
林先生「でも、大体は胴の部分に4本のものは確実に4本ついてますから、それは見分けがつくと思います。3本のやつにもう1本つけて4対にして出すってことはないと思います。」

ヤドカリ系のカニだなんて私もこの日まで知らなかったけど。ま、タラバとズワイがヤドカリ系ってのは記憶に残ると思う。質問者のお父さんの悲しい頑張りのおかげです。

【7/17追記】
実はズワイガニの脚(ハサミ以外の)は4対8本なので、正真正銘カニの仲間でした。7/14の放送に林先生が電話で、間違ったこと言っちゃいましたと説明がありました。私も何も疑わずに書いてました。


続いては「先生に聞いちゃおう」の振り返り。6/9放送の恐竜ガチ勢の女子の回。
さっきの恐竜のオス/メスの質問と同じ日だった。いや~読み返して、やっぱりスゴい子だった。20分ちょっとの出演時間をフル活用、質問がいっぱい出てた。田中先生もしっかり回答。
https://aserazu-sawagazu.hateblo.jp/entry/2019/06/11/014646

この日はガチっぷりのほんの一部しか放送されなかったけど、振り返って、
アナウンサー「はい……。いかがですか先生方。田中先生からの質問にもスラスラ答えてましたものねぇ。」
田中先生「ビックリしました。頭に情報がインプットされてて、それをいつ、どこの引き出しで出すかもちゃんと知ってるんですね。会話しててすごく楽しかったです(笑)。」
本間先生「分かってないことを知ってるって、やっぱりスゴいですね。どこまでが分かっててどこまでが分かってないか、それを知るのが研究の第一歩なので…それを小学生が既に分かって、それを自分で解明したいって…驚きですね。」
アナウンサー「なるほど、知ったことで満足してしまうのではなくて、分かってないことがあるってところでまたワクワクするんですね。放送後にはご自分の大学にどう?と勧誘もされてましたけど。」 本間先生ウケすぎてる。
田中先生「そうですね、ちょこっとお話しましたし、妹さんと姉妹で来られてて…あの日は恐竜の本を何冊か持って行ってたんですけど、その中でいちばん難しい、ちょっと専門的な本を2人でじっくりと読んでたので、やっぱりすごいなと思いましたね。」⇦小3&小1の小っちゃい姉妹(ワンピースもお揃いで)を想像するとかわいいやら末恐ろしいやら。
アナウンサー「頼もしい限りですが、その○○さんのお母さんからお便りが届いていますのでご紹介します。」
お母さんのお便り「先日はお世話になりました。娘と2人で古生物学会へ行ってきました。娘はもちろん初めて、私は学生時代以来の学会の雰囲気を、緊張しつつも楽しむことができました。」

「先生に聞いちゃおう」で古生物学会に関する質問を真っ先にしてたんじゃなかったかな。放送の2週間後に静岡でやるという田中先生からのお知らせもあって…本当に行ったのか! そしてお母さんも昔は理系女子だったらしいことがお便りで分かり…関心があることへの追究に理解も共感もある環境で育っているのかなぁ。
お母さんのお便り「驚いたことは、娘と同じくらいの子供さんが数人いて、(先生方も「ホォォー…」と感嘆)、展示を見たり発表を聞いたりしていたことです。古生物学会は門戸が広い、寛容だなと思いました。また子どもたちの真剣な姿勢がそれを許してるのかなとも思いました。」
田中先生「すごい。僕は学会には行ってなかったですけど、確かに時々、小さいお子さんがいる場合もありますね。他の…天文学会とかはいかがですか?」
本間先生「いやぁ、さすがに小学生はいないです。高校生向けのジュニアセッションはありますけど、それは高校生が参加できるように設けているので、一般の小学生が来るってことはない、考えにくいですけど、スゴいですね。」
林先生「私が所属してる魚類学会も、パネルで高校生の発表のコーナーを作って、毎年優秀な発表には賞が出ます。でも小学生には無いですね。」
田中先生「古生物学会ももちろん専門家向けの発表をする場なんですけど、高校生がポスター発表したり、一般向けの普及講演という活動もありますから、一般の方はそちらに参加して頂くと理解がより深まると思います。」
その学会には小林快次先生(この番組の恐竜担当&田中先生の師匠)も参加されてたそうで、
お母さんのお便り「小林先生のお話も聞くことが出来たのですが、感想は、“難しいね、文法は日本語なのに単語は英語だねぇ”と、娘と2人で笑いました。」
本間先生「ハッハッハッハッ」 本間先生の回答してないときの反応とか笑い声とか楽しそうでいいね。
なるほど~ラジオでの小林先生とガチ勢の子どものやりとりも、恐竜の名前のオンパレード(しかも早口)でもはや日本語ですらなく、呪文のように聞こえてるけどね。カタカナが何文字も並んでて、アナウンサーも聞き取りと発音に苦労してることあるぞ。

アナウンサー「恐竜はお子さん達に大人気で、こういう学会にも足を運ぼうという子もいると思うんですが、今日ちょうど、NHKで恐竜についての番組がありますので紹介しましょうか。」
またタイミング良い宣伝が。
ダーウィンが来た!とNHKスペシャルですね。大河ドラマを挟んで恐竜特集を2本放送してた。小林先生は両方、田中先生もNHKスペシャルに出てらして、内容よりもラジオでの話し声しか知らない先生方が、実際に研究活動してる姿の方が興味深かった。化石発掘は繊細な肉体労働だなぁ。化石の骨格標本の足元で仰向けに寝て上から撮るシーン、恐竜の大きさを示してるんだろうけど、定番化しそうだな。恐竜の卵ご専門の田中先生も巣の化石の上で寝転んでたけど、6600万年前だったら子育て中の恐竜に何されるか分からないよ。

総集編の最後に振り返ったのは4/29の天文・宇宙スペシャルから小6男子の質問。
質問者「宇宙に始まりはあるけど、終わりはあるのか、という質問です。」
アナウンサー「どうしてそれを疑問に思ったのかな?」
質問者「始まりがあれば終わりもあるかな、と思ったからです。」
アナウンサー「どれくらい先に終わっちゃうと思う?」
質問者「えー、何十億年、何百億年すれば終わると思います。」
アナウンサー「ほぉ、終わるとどうなると思う?」
質問者「爆発して消えると思います。」
先生方「笑笑笑」
アナウンサー「そうかそうか。このあたり、先生方の中でもどういうお話をして下さるのか、非常に楽しみなんですが、我こそはという方…あ、本間先生、お願いします。」⇦同じジャンルの先生が集まることなかったから、誰が答えるのかでどんな空気になるのか、今までにない楽しみ方が。
本間先生「始まりがあれば終わりがあるって考えるの当然だよね。○○君が学校行って、授業が始まって終わらなかったらイヤだよね。(笑)ずっと授業を受け続けないといけないもんね、ちゃんと終わりが来てくれないと困るよね?」
質問者「…困ります。」
本間先生「だけど、今の科学者が考えてる宇宙は、多分終わりがない。ずっと永遠に続いてるのではないかというのが有力です。宇宙って、始まりがあるのは○○君が知ってる通りで、爆発して今も膨張し続けている。そうすると僕たちが住んでいる銀河と別の銀河がどんどん遠ざかっていく。宇宙にはスカスカな空間が広がっていくんだけど、基本的には広がり続けてそのまま。
で、僕たちが住んでいる銀河系というのは、重力でお互いが結びついててバラバラになることはないので、銀河系が無くなってしまうことは多分ないです。」
アナウンサー「国司先生、ずっと腕組みして聞いていらっしゃいましたけど、国司先生はどうお考えですか?」
国司先生「私もずっと広がり続ける(と思う)。なぜかというと、以前は広がったんだからヒューンと縮まって脈動するというような説もあったんです。それが広がり続けるか縮むかをどこで調べるかというと、宇宙の密度なんです。6年生だから○○君、密度って分かるよね?」
質問者「分かります。」
国司先生「宇宙の密度はこれ以上あると戻る、これ以上スカスカだと広がり続けるとか、いろいろな観察があって、どうやらその広がり続けるくらいの密度だと分かった、というのは聞いたんです。」
アナウンサー「永田先生はいかがですか?」
永田先生「そうですねぇ、難しいところですけど、ダークマターとかダークエネルギーって今新たに出てきてますけど、この分量にもよるんですか?」
国司先生「それは必ず効いてきます。それをもっと、いやこういうことじゃなかったという事実が観測で分かれば、また違う結論になると思うんです。」
永田先生「そう考えると宇宙って不思議ですよね。」
本間先生「宇宙に終わりがあるかないかってすごく鋭い質問なんですけど、考えてみると終わってしまう宇宙も当然ありうる訳ですよね。例えば人類が誕生するよりも前に潰れて無くなっちゃう宇宙とか、あるいは密度が薄すぎて何も誕生しない、星も惑星もできない宇宙ってのもありうる訳ですけど、そういう意味で今僕らが住んでる宇宙というのは、僕らが生まれるのに非常に都合良く出来ている。これはすごく不思議なんです。」
アナウンサー「○○君、3人の先生方にお答え頂いて、最初に宇宙に始まりがあれば終わりもあるって言ってたけど、今はどう思ってますか?」
質問者「あの、このことを知って、膨張し続けると爆発すると思ってたけど、膨張し続けても爆発はしないということが分かったので…良かったです。」
本間先生「まぁ終わりがないと気持ち悪いっていうのはよく分かりますね(笑)。とりあえず授業は終わった方がいいですね(笑)。」

こんなやりとりを振り返って
アナウンサー「うまくオチをつけて下さいました(笑)。これも鋭い質問でした。」
本間先生「私だけじゃなくて、国司先生と永田先生に助けて頂いて…やっぱり3人いると安心感が全然違いましたね。ふだんは天文の分野は1人、その分野は全部自分が答えないといけない、いつもヒヤヒヤしながらやってますね。この時は少し落ち着いてやらせて頂きました。」
アナウンサー「先生が別の先生に質問するという場面も見られたりして、非常に聞き応えのある放送になったかと思います。」

ここからはブラックホール撮影にまつわるお話へ。
アナウンサー「2019年4月にブラックホールの撮影に成功したというニュースが駆けめぐりました。これは日米欧などの国際共同研究グループでチームを組んで撮影に成功したということで、本間先生は日本チームを率いていらっしゃいます。
そもそも宇宙には銀河がたくさんあって、それぞれの中心にブラックホールがあるということなんですね?」
本間先生「そうです。今回僕たちが観測した“巨大な”ブラックホールは必ず、どの銀河にも真ん中に1個だけです。それ以外に、もっと軽量級の小さいブラックホールってのもあって、それはその辺にゴロゴロ…何千個何万個あるか分からないですけど、それは星が死んだ後に燃え尽きて出来るもの。今回の写真に撮ることができた大きなやつは銀河ごとに1個だけ。」 ブラックホールにも大小の2種類があるっていうのは以前にも回答の中で聞いてた。銀河ごとに1個とその辺(あくまで宇宙スケールのその辺)にゴロゴロと。
アナウンサー「銀河というのは無数に…2000億と言われてる。」
本間先生「そうです、僕たちが住んでいる天の川も銀河の1つです。」
アナウンサー「今回撮影をされたのは、地球から5500万光年離れた、乙女座M87銀河の中心にある巨大ブラックホールですね。私たちのいる天の川銀河にもブラックホールがあるわけですが、この乙女座M87銀河のブラックホールを撮影することになったのは、どうしてだったんですか?」
本間先生「僕たちのプロジェクトでブラックホールが見えそうだと言われていた天体が、そもそも2個しかなかったんです。その1つがM87で、もう一つが天の川銀河の中心のブラックホール、射手座A*(いてざえーすたー)。その2つだけがターゲットだったんです。なぜかというと、その2つが見かけの大きさがいちばん大きい、見やすいだろうと言われていたからなんです。」
アナウンサー「これを、電波望遠鏡をいくつも連動させて撮影したということで、仕組みがなかなか正確に理解できないですけど、連動させるとどのくらいの視力を持つことになるんですか?」
本間先生「人間の視力に喩えて言うんですけど、300万という視力になります。」
アナウンサー「人間の300万倍の…?」
本間先生「皆さんがやる視力検査ですね。Cの字を見て上とか下とか、あれで1.0とか1.5とか出るじゃないですか、その視力で300万です。」
林先生「フッフッフッフッ(笑)」
アナウンサー「300万。(笑)想像を超えますね。」
本間先生「Cの字をどんどん小さくしてって、300万分の1にしてもまだ上とか下とかが分かります。」
アナウンサー「月面にあるゴルフボールを観察出来るくらいと言われてますけど、この電波望遠鏡の仕組みですが、ブラックホールから出てくる電波を望遠鏡でキャッチするということですか?」
本間先生「はい、5500万光年なので、5500万年前にブラックホールを出発した電波が今地球上に届いてる。それを世界中の望遠鏡でそれぞれの場所で同時に記録するんです。それを後でかけ合わせると地球1個分の大きさの望遠鏡が合成できる、そういう技術なんです。」
アナウンサー「電波望遠鏡はいくつ連動されてるんですか?」
本間先生「今回使ったのは8台です。地球上の6カ所にあるんですけど、その1台の望遠鏡が小さいものの組み合わせの場合もあるので、実際はもっとたくさんあると言うこともできますが、僕らはまとめて8台と言ってます。」
アナウンサー「その8台の大きな電波望遠鏡のデータを正確に連動させるためには、それぞれが同期するための、極めて正確な時計も必要なんですよね?」
本間先生「電波の波面を合わせなきゃいけないんですけど、それが時刻にして1兆分の1秒という精度で合わせないと、天体写真を撮れない。数字が大きかったり小さかったりで分かりにくいですが(笑)」
視力300万、5500万光年、1兆分の1秒。日常生活にない桁数の世界を操るのってすごいなぁ。
アナウンサー「ニュースなどで言われていましたけど、ブラックホールというのは100年以上前からその存在を予言されていて、これはアインシュタイン一般相対性理論などによって、ということになるんですか?」
本間先生「アインシュタイン相対性理論を作ったことで初めて、ブラックホールが数学的に記述できた、紙と鉛筆でブラックホールがどういうものかは予言できた訳です。それ以来、人類はブラックホールというものがあるんじゃないかと、疑問に思って100年間追い続けてきた、そういう歴史があるんです。」
アナウンサー「それが目で捉えられる写真という形に結実したということなんですね。これはもう決定的、直接の証拠になる…」
本間先生「そうです。ブラックホールブラックホールらしく見えるこれ以上の写真を撮れと言われても、もうこれ以上は出せません。ブラックホール自身は絶対に見ることはできないので、今回はその影が写りましたので、もうこれ以上の証拠はないです。」⇦断言できない部分も多い研究の世界。質問にも「おそらく」「たぶん」と留保をつけて回答することもある中、これだけ断言できるのは嬉しいだろうな。聞いてても気持ちがいい。
アナウンサー「日本チームの皆さんが国際プロジェクトの中で果たされた役割というのはどんなものでしたか?」
本間先生「いちばん大きかったのは、その画像の解析ですね。日本チームで新しいソフトや手法を作って、実際に使って解析して答えが出てますので。皆さんが見た画像は3つの手法を平均して作ってるので、実は3分の1は日本の貢献であると。」
アナウンサー「本間先生ご自身はこのプロジェクトに何年くらい関わってこられたんですか?」
本間先生「僕は10年超えてますね。たった1枚の写真を撮るのに10年かかっているという(笑)」
他の先生方「ホォォォ…」
アナウンサー「なかなかお答えしづらいと思いますが、いちばん苦労されたのはどんなところですか?」
本間先生「んー、やっぱり国際プロジェクトだからっていう苦労ですかねぇ。文化の違い言葉の違い、意見が合わないってのも多々ありますし。その中で…プロジェクトが空中分解するような、大丈夫かなと思う瞬間も、本音で言うと少しはありましたね。
ただ、これがなぜ最後に成功したかって言ったら、それだけブラックホールが魅力的なんです。みんなが“見たい”って言うので、空中分解しそうになっても、ちゃんとブラックホールが僕らを重力で引っ張ってくれて(笑)。」⇦ステキなオチですな。吸い込まれたら2度と出てこれない重力って、この番組で何度も聞いてますよ。
アナウンサー「(笑)大きな重力で。意見が違って対立する場面があっても、諦めないで信念を貫くというか、その時のお気持ちはどんなものだったんですか?」
本間先生「それは単純で、みんなゴールは同じなんです。やり方は違ってもブラックホールを見たい、歴史的な研究を達成したい、この思いは200人の研究者すべて共通だったんで、それがプロジェクトを進める成功の元だったんじゃないですかね。ブラックホールの魅力、ぜひ見たいっていう。」
アナウンサー「100年をかけて成功した写真撮影ですけども、撮影されたことでこれからブラックホールの研究はどんなふうに進んでいきますか?」
本間先生「ブラックホールの周りが見えるという時代が来ましたので、今度はその動きを明らかにしたいですね。動画にしたり。ブラックホールって物が吸い込まれると出て来ないけど、一部の吸い込みきれなかったものが飛び出てくるような現象(ジェット)があったりして動きの激しい世界ですので、それを動画として直接見ることができれば、さらに理解が深まるという期待も持ってます。今回の1枚の写真が、ブラックホール研究の新しい時代を開くんじゃないかなぁと期待してますね。」

ブラックホールの画像の発表はレギュラー放送が始まってすぐだったし、記者会見に出てたのがラジオで回答してくれてる先生だしでインパクトすごかった。その先生がまた語ってくれて、本当にありがたかった。

放送と同じ日に本間先生のインタビュー記事を見つけて読んだけど、国際プロジェクトでの苦労の詳しい内容とか、研究対象が日常生活にないブラックホールであるが故の大変さも語られてて、これも興味深かった。
「宇宙人は必ずいる」ブラックホール撮影の天文学者が断言する理由
https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%E3%80%8C%E5%AE%87%E5%AE%99%E4%BA%BA%E3%81%AF%E5%BF%85%E3%81%9A%E3%81%84%E3%82%8B%E3%80%8D%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB%E6%92%AE%E5%BD%B1%E3%81%AE%E5%A4%A9%E6%96%87%E5%AD%A6%E8%80%85%E3%81%8C%E6%96%AD%E8%A8%80%E3%81%99%E3%82%8B%E7%90%86%E7%94%B1/ar-AADYH6G