あせらず、さわがず

アラフィフおばさんが脈絡なく書いてるブログ~あとは野となれ山となれ

オペラ「トスカ」を100倍楽しむために

前日のタニケンさんライブでの幸せ感がまだ残っているが、今日はミニミニサイズのオペラ。
イタリア文化会館で行われた、~オペラ「トスカ」を100倍楽しむために~ である。
https://www.sawakami-opera.org/performance/tosca1002018

9月に名古屋城をバックに野外で「トスカ」を上演するのだけど、そのプレイベントというもの。京都と名古屋でも行われたけど、東京のものは、「トスカ」の解説と日本人のプロ歌手たちによる歌の両方が、500円で楽しめた。歌手2名とピアニストは喜多方の酒蔵オペラにも出演していた。

カッコいいお金の使い方、お金への正しいというかちゃんとした考え方を教わった澤上篤人氏のファンとして、この方の話を聞きたいというのも大きな動機だった。しっかり聞かせて頂いて、今日も行って良かったと思った。東京までの交通費もかかってるけど、かけた以上の学びを得た。

公益財団法人をつくってまで、オーディションから、とにかくオペラを自分達だけでやることにこだわる理由。これを明快に熱く語って下さった。澤上氏の話はいつも情熱的だ。そこも好き。

ここにもお金に絡む問題があったんだ。一部の人間だけに利益誘導するためにチケット代が不当に高騰している。演奏者や歌手は見かけだけの高い料金に見合うよう、客寄せしやすいか、知名度があるかで選ばれる。結果、オペラが庶民から遠くなり、プレイヤー側も実力/才能ある人達が埋もれていく…お金が必要なところに廻っていかないことで全体が貧困化していくのはどこも同じという訳か。

だから余計な人達を入れないで自分達だけでやる。少ないお金でも必要なところに効率良く廻していけば、本当に実力のあるプレイヤーによる良質なオペラ(本物のオペラと澤上氏は何度も呼んでた)を、聴く側は割安で味わえるようになる。
なるほど! そういうことか! 納得!

で、プレイベントをやる理由も。出演側はオーディションを経て活躍の場が与えられ、しかもバックは世界的歴史建造物(過去には平城京とか姫路城)なものだから当然張り切る。
そのテンションの高まりに聴衆の気持ちもついていかないと。オペラ=総合芸術の総合には聴衆も入るのだ(喜多方の酒蔵オペラで澤上氏が言ってた)。一期一会を高いレベルでつくるために、プレイベントで聴衆の本番に対する期待とテンションを高める…という訳。

「9月の本番…聴きたくなったでしょ?」って、澤上氏、うまーく持っていく。

場をつくるだけでなく、オペラに関わる全ての人の気持ちまでつくっていたということか。
そういう深い背景が解ると感動というか尊敬せざるを得ない。

本物のオペラ、聴いてみたいなあ。「トスカ」は、昔読んだマンガの『動物のお医者さん』に出てきて、唯一親近感があるというのもあるし。

だいぶ割安な料金設定なのは分かるけど、名古屋までの旅費なんかも考えると、今の私にはキツイ。だから500円のプレイベントに来てる訳で。仕事もまだ再開してないから、仕事と生活とのバランスをちゃんととれるまでは、身近なことをちゃんとしていたいとも考えてるし。

次回公演までの自分への宿題だな。

プレイベント後は財団のオフィスでレセプションもあったけど、それは参加せずに帰った。オペラ本公演でも全日レセプション開くらしい。そこで覚めない感動を出演者も交えてみんなで分かち合うということ。本当に人の気持ちの動きを大事にするんだなあ。本物のオペラを100倍楽しむために、楽しませるために、澤上氏は働いている。すごい。
今の私は、こうしたたくさんのものを受け止めて味わう余裕も器もない。自分の情けなさをこぼしてこの記事を終わらせる。