あせらず、さわがず

アラフィフおばさんが脈絡なく書いてるブログ~あとは野となれ山となれ

子ども科学電話相談 春スペシャル3/20(天文・宇宙、植物、鳥、水中の生物)8時台~9時台

3/20のジャンルは

 天文・宇宙 国司真先生

 植物 塚谷裕一先生

 鳥 川上和人先生

 水中の生物 林公義先生

 

アナウンサー「お家で過ごす時間が長くなっているお友だちも多いと思いますけれども、子どもたちに過ごし方のアドバイスを頂けますか?」

国司先生「季節はちょうど春ですよね、桜が咲き始めたり。その季節の変わり目に自然はどう移り変わっていくのかを、お休みが長いから1日1日メモしていくと、面白いことに気がつくと思うんです。例えばお星様だと、一番星が今日どこに出るのか、ベランダに鉢植えがあったらその植物の芽がどういうふうに伸びてくるのか、空を見てると鳥が飛んでて、今日の鳥と昨日の鳥は種類が違うなとか…ディスプレイというか画面で見る世界から実際の自然を見上げてほしいんです。窓から見られる雲の動きでもいいし、そんな移り変わりをぜひ体感してほしいと思います。」

 

塚谷先生「都内でもいろんな施設が閉鎖になっちゃって、せっかくお休みなのに行く所がない状態ですけど、国司先生が仰ったように今ちょうど、いろんな植物が動き始めているので、できるだけ外で植物を見て頂ければと思います。ちなみにうちの小石川植物園は閉館せず開いておりますので(笑)、これから桜もシーズンになりますので、ぜひ見て頂ければと思います。」

リニューアルした小石川植物園のせっかくのPRだけど、残念ながらこの1週間後に休園となってしまった。

 

川上先生「子どもたちに昨日も言ったんですけど、僕は絵を描くのはすごくいいと思うんです。物の絵を描くというのは相手をじっくり細かいところまで見ることになるので、何か興味があるものがあったら、その絵を描いてみるのはこういう機会に良いと思います。それは鳥でも花でもガンダムでも(笑)何でもいいと思うんですけれども、そうすると、“ここがこうなってるんだな”ということがすごく観察できるので、そういうこともやってもらえればと思います。」

 

林先生「僕は40年近く博物館という所で仕事をしていたんですよ。博物館に小さなお子さんがたくさん来てくださるんですよね。ところが、その博物館も美術館も、今はまだお休みの所が多いですね。本当はこういう時こそ行って、いろいろ見て頂きたいんですが。家の中にばっかりいると頭がかったるくなっちゃうので、やっぱり新鮮な空気を吸わないといけないと思うんですよ。外に出て良い空気を吸って、また戻ったら今まで読もうと思って読めなかった…まぁ電話してくださる少年たちは図鑑とか科学雑誌がたくさんあると思うんですよね。ぜひ、そういうものを読みだめしたら良いんじゃないかと思います。」

 

Q1 月は何で地球から見たら黄色いのに、宇

  宙で見たらグレーなんですか?(5才男子)

 

アナウンサー「地球から見たら黄色い月が、宇宙から見たらグレーに見えるというのは何で知ったのかな?」

質問者「じぶんで。」

国司先生「そうか、○○君は月を見たことあるんだ。」

質問者「うん。」

国司先生「実はおじさん、今日の朝に月を見たよ。○○君、今朝はそんなに早く起きなかったかな? おじさんは6時前に起きて外に出たら、細ーいお月様が、朝だから東の空に見えてたよ。」

質問者「うん。」

国司先生「そういうお月様は三日月かなと思うと、いつもの三日月と逆さに欠けてるから“逆さの三日月”とか、今日は新月から26日目だから“26日目の月”とかいろいろな言い方があるの。このお月様は、もうちょっとすると欠けちゃって新月になって、3月の終わり頃に細い月が夕方に認められるようになります。

その月は黄色だったんだよね? ところがグレーに見えたというのは、月までロケットが飛んで行って…“かぐや”なんて名前のロケットもあったよね、そこで撮る月は何だか、ねずみ色のグレーっぽくて、それが写ってるのを見たんだよね?」

アナウンサー「ゴツゴツした感じの…でしょうね?」

国司先生「きっとそうなんだよね。さて、まず黄色く見えるのはどうしてかというと、宇宙で月を写真に撮るのと、地球から月の写真を撮った時、地球と宇宙の違いってどんなところにあると思う?」

質問者「…わかんない。」

国司先生「分かんない? じゃあ○○君、宇宙に行ったら“スッ”て空気を吸えるかな?」⇦空気の話をされる時、国司先生は本当に鼻で「スッ」と吸ってるのである。

質問者「すえない。」

国司先生「吸えないよね? 宇宙服を着てないとだめだもんね。地球は、スッて吸う空気があるのね。お月様というのは元々自分では光ってないから、お日様だよ、太陽の光が跳ね返って、その月が光って見えるんだね。その月の光は地球に届く時に、今“スッ”て吸ってる空気を通るの。空気を通る時に、黄色い光の方が少し増えちゃうことがあるの。殊に上ったばかりのお月様は黄色っぽかったり、赤っぽく見えたりするんですよ。そういうことで黄色っていうふうに見えるのかもしれない。

じゃ、宇宙に行くとその黄色い光が強くなっていない分、どうなるかというと、お月様は宇宙から写真を撮るとゴツゴツしてたり、それらお月様の石ってどういう色をしてると思う?」

質問者「グレー。」

国司先生「そう! グレーというのはどういう石かというと…○○君は神奈川県だから富士山は見られる? 見たことある?」

質問者「うん。」

国司先生「富士山に行ったことある?」

質問者「ない。」

国司先生「ないか。今度行くと、富士山のふもとにゴロゴロと溶岩っていうのが転がってるの。それは火山が噴火して流れてきたものが固まった石なんだけど、その溶岩みたいな石が何年も何万年も何十万年も何億年も経つと、玄武岩っていうちょっと黒っぽい石に変わっていくの。月のウサギの模様に見える所は、その玄武岩という黒っぽい石が多いんだよ。それで宇宙で見るとグレーに見えちゃうのかもしれない。

それから白っぽく見える所は玄武岩とは違って、斜長石なんていう白い石もあるからね。だから、月の写真を宇宙から…探査ロケットから撮ると、ちょっと白っぽく見える所もあれば黒っぽく見える所もあって、何となくグレーに見えちゃったのかもしれないね。

○○君、ぜひもう1度、月を観察してみてください。殊にまん丸いお月様をよーく見ると、白っぽく見える所と黒っぽく見える所があるの。○○君は月のウサギの模様って聞いたことある?」

質問者「ある。」

国司先生「あるよね、ウサギさんがお餅をついてるように見えるってよく言うよね。そのまん丸いお月様が次に見られるのが…満月の日は今調べてみると…4月の初めの頃になると思うんだよ…8日だ。4月8日がまん丸い満月です。その前後にぜひお月様を見てください。」

質問者「はい。」

国司先生「そうするとちょっと黄色っぽい…でも上った時と南の空で高くなった時で色が違うかもしれないね。その辺はぜひ自分でお絵描きをしてみると良いよ。大きくなった時に“○○君は小学校に入る前にこんなお月様の絵を描いてたんだ”って分かるからね。もっと大きくなったら望遠鏡で観察すると、面白いことが分かると思います。ぜひ月の観察を続けてみてください。」

アナウンサー「国司先生、そうすると月の表面の岩、石がグレーっぽいから宇宙だとそう見える。地球から見ると空気を通ってくるから、光の加減で黄色が強く見えるということですかね?」

国司先生「強く見えるのは斜長石という白い石が、ちょっと黄色っぽく見えるんです。もう1つ言うと地球の天気の様子、ちょっと湿気ったようなモヤっとした時は黄色っぽく見えるし、空で風が吹いて湿度が低い時は白っぽく見えたり。いろいろ変わります。」

アナウンサー「○○君、地球から見る時も黄色く見えたり違う色に見える時もあるということですから、またお月様を見ながら考えてみてください。」

質問者「ありがとうございました。」

 

Q2 どうして冬に咲く花は虫があまりいない

  のに受粉できるんですか?(小3男子)

 

アナウンサー「何でその質問を思いついたんですか?」

質問者「えっと、植物を見て思いつきました。」

アナウンサー「虫がたくさんいる時はその虫が受粉してるけれども、虫がいない時にどうやってるのかなって思いついたんだね。」

質問者「はい。」

塚谷先生「冬に咲く花ってどんなものを見たことがありますか?」

質問者「えっとー…名前は知らないです。」

塚谷先生「身近なところだと、冬の初めだとお茶の花が咲くんですよね。それからヤツデが咲いたり。ビワの実を食べることあるでしょう?」

質問者「はい。」

塚谷先生「ビワの花も真冬に咲くんですよね。ずいぶんかかって梅雨時に実がなるんですけど。」

質問者「へええ。」

塚谷先生「あとサザンカとかウメとか、ツバキも咲きますよね。けっこう冬に咲いてる花は多いんですよ。質問は、虫が少ないのに大丈夫かってことですよね?」

質問者「はい。」

塚谷先生「でもよーく見ててもらうと、例えばビワの木は…実を食べた後にみんなが種をよく植えるから、民家の庭先にビワの木がよくあるので、咲いてるのが割と身近に見られると思います。花が咲いてる時によく見てもらうと、あれけっこう良い香りがするんですよ。」

質問者「はい。」 国司先生「ほおおお…」

塚谷先生「白い花なんですけど、木の下をちょっと通ったぐらいでも感じる、甘いような良い香りがするんですね。あれは虫を呼んでるんですよ。今度、何が来るのかなって見てると、冬のさなかでもハチの仲間とかアブとかハエとか、暖かい時は割と飛んでるんですよね。」

質問者「へええ。」

塚谷先生「ビワとか見てると、割と香りに惹かれて来てます。」

質問者「ふううん。」

塚谷先生「寒くてもそれなりに虫はいるのでやっていけるんですね。あと庭先だとヤツデっていう葉っぱが大きいのは分かります?」

質問者「はい。」

塚谷先生「ヤツデも冬に白い花が玉状に固まったのが咲くんですけど、ハエとかアブが来てますね。」

質問者「へええ。」

塚谷先生「冬は割と白い花が多いですよね。殺風景な中で、ちょっと白く目立つようにしてるのかな。そういう所に割とハエとかアブとか、あとはちょっと寒くても自分で体温を維持できるタイプのハチとかが、気温が暖かい時に見計らって来てるので、それでやっていけるんですね。」

質問者「はい。」

塚谷先生「あと、ツバキも冬の終わりから春先にかけてチラホラ咲くんですけど、見てると鳥が来ます。特にツバキみたいな赤い花は鳥用なんですけど、ツバキはまだ咲いてると思うので見てもらうと、中に鳥が引っ掻いた跡があります。」

国司先生「へええええ。」

塚谷先生「花の根元にたっぷり蜜があって、人間がなめてもしっかり甘いんですよ。あれを舐めに、特にメジロとかが来ていて、花びらに直接つかまって蜜を吸うものだから、花びらが爪跡で傷だらけになってるくらい鳥が来ます。」

質問者「ふうううん。」

塚谷先生「川上先生にちょっとフォローしてもらって…」

川上先生「すみません、ウチの鳥が迷惑をかけて(笑)。」

質問者&スタジオ内「(笑)」

川上先生「でも鳥とツバキは両方にとって、とても良い関係で、鳥は食べ物がもらえるしツバキは受粉してもらえて、すごく良い関係が作られているので、ぜひ近所で観察してもらいたいところですね。」

塚谷先生「ですよね。でもツバキの花の写真を撮ろうと思うと、みんな鳥が引っ掻いて傷つけちゃうから撮りにくいんですよね(笑)。

そのくらい冬でも来てる虫とか鳥がいるのでやっていける、というのが、冬でも花が咲いてる理由になると思います。」

質問者「はい。」

アナウンサー「冬に花は少ないですけど昆虫も少なくて、少ない中でもちゃんと役割を果たしているという考え方でいいんですかね?」

塚谷先生「そうですね。これから春になると一斉に花が咲くじゃないですか。そうすると花どうしで虫の取り合いになっちゃうんですね。」

質問者「へええええ。」

塚谷先生「花粉を運んでほしいのに虫の数が足りなくなって、花が派手な方にとか香りが良いとか、蜜がたっぷりある方にとか、花どうしで競争が始まっちゃうんですよ。花も大変じゃないですか。」

質問者「ああ~。」

塚谷先生「だから冬場に、あまり相手がいない時に咲いておく方が、少し楽?」

質問者「ああああ…。」

アナウンサー「“ああああ”ってすごく納得。春はたくさん花が咲いて虫もたくさんいるけれども、取り合いになってしまうんですって。冬は花も昆虫も少ないけれども、鳥などの助けもあって受粉はちゃんとできてるっていうことなんですね。」

質問者「はい。」

アナウンサー「少ないなと思ってるけれども、毎年しっかり咲いて種も残していくということは十分…いなくて困るということではない。」

塚谷先生「うまくやっていけるからですよね。逆にいっぱい咲いてると、虫の取り合いになるだけじゃなくて、他の花の花粉、種類が違う花の花粉を持ってこられちゃうこともあって困るじゃないですか。混ざっちゃって。繁殖干渉というのが起きるんですけど、よく似た花がいっぱい咲いてると、虫の方もいろんな花粉を持ってきちゃうので、自分の花粉がほしいのに他所の花粉ばかり来るみたいなことも起きるので。あんまり咲いてない時に咲いた方がいろいろ楽は楽なんですね。」

アナウンサー「ふううん、そういうこともある。そして昆虫だけでなく、鳥によっても受粉が行われていると…」

塚谷先生「鳥は冬も活発に活動してるので。」

 

Q3 ツバメは寒くなったら暖かい国へ行くの

  に、何でハトやカラスは暖かい国へ行か

  ないんですか?(小6男子)

 

アナウンサー「何でその疑問に至ったのかしら?」

質問者「学校の授業でツバメは寒くなったら暖かい国へ行くって教えられた時や、習い事の近くにツバメの巣があって、冬になるとそこにはツバメがいなかったから、ツバメは暖かい国へ行くことを知って、でもどうして同じ鳥なのにハトやカラスは暖かい国へ行かないのかなって思いました。」

川上先生「はい、どうもこんにちはー川上でーす。○○君は春は花粉症とか大丈夫ですか?」

質問者「あ、花粉症です。」

川上先生「花粉症かあ! そういう時ってどこか遠い国に行きたくなりませんか?」

質問者「まあ…」

川上先生「なるよね…(笑)フフフフフ。」

どんな伏線か?

 

川上先生「じゃあツバメの気持ちになって、だんだん冬になってきて南に渡るというのは、どういう理由があったらわざわざ遠い所まで行こうと思いますか? 花粉症以外。」

質問者「(笑)うーん…生活するため? 人間とかは洋服を着れば暖かくできるけど、ツバメはその洋服がないから…」

川上先生「そうだね、冬になると寒いもんね。寒いから暖かい所に行こう、それは重要なことだよね。でも寒さだったら、ハトとツバメだったらそんなに変わらないかな。」

質問者「うん……。」

川上先生「ハトもたぶん寒がってるよね。」

質問者「うん。」

川上先生「じゃあ他に理由があると思うんだよね。他に何か理由があるか。難しいところだね、思いつく?」

質問者「……エサ? 食糧。」

川上先生「おっ、いいねいいね! 良いところに気づいたと思います。たぶんそれ、すごく重要な点だと思います。ハトを見ることがあるって言ってたけど、どこで何を食べてたかは見えました?」

質問者「うーん、分かんない。」

川上先生「よく地面に下りて歩き回りながら、地面をつついてることがあると思うんですよね。何を食べてるかというと、植物の種、種子を食べてるんですよ。昆虫とかカタツムリを食べることもありますけど、実はハトは植物の種子とか果実が大好きな鳥なんです。じゃ、ツバメが何を食べてるか知ってますか?」

質問者「虫?」

川上先生「そうです。虫です。さっき植物の塚谷先生からお話があったんですけど、冬でも全然いなくなるわけじゃないけれども、やっぱり虫は冬になると少なくなっちゃうんだよね。

植物の種子とかは冬でもいろんな所にたくさんあって食べることができるけど、ツバメにとっての食べ物である昆虫は、日本だと冬になるとすごく少なくなっちゃうと思います。そうすると渡るのかなと考えられているんです。」

質問者「はい。」

川上先生「けれども、渡るというのはすごく大変なことなんだよね。想像つきますか?」

質問者「はい。」

川上先生「海を越えて、飛行機があるわけでもなし、その途中には食べるものがあまりないし、すごく大変なことなんですよね。その危険性と、自分が得られる利益だよね、向こうに行ったらたくさん食べられるという。例えば本州にいても…○○君は東京だよね? 虫が全然いなくなるわけじゃないから、ちょっとは食べられる。でもちょっとしか食べられない。南に行くとたくさん食べられる、でも行くのはとても危険だ。そうなった時にどっちの良さをとるか、になってくるんだと思います。

そうすると、次に疑問が出てくるのは、じゃあ南に1回行ってしまえば、また危険を冒して北に帰ってくる必要はないんじゃないか? …ってちょっと思わない?」

質問者「うん。」

川上先生「冬になると北の鳥がみんな南に行って、南国で暮らして、もう北には帰ってこない。北の方は鳥がどんどん減ってしまう…ということにはなってないですよね?」

質問者「うん。」

川上先生「じゃあ逆に、南から北に渡っていく時にも、危険だけれども何か良いことがないといけない。何か良いことって、何があると思いますか?」

質問者「…それもエサ?」

川上先生「そうなんだよね。北の方に行くと、冬は食べ物が少ないけど、春から夏にかけて昆虫がすごくたくさん現れたりして、実は食べ物がたくさんあります。南の方でも確かにたくさんあるんだけれども、南でギュウギュウになってる状態と、北に行ってあまり競争相手がいない状態だったら、どっちが良いかというと、北に行った方がたくさん食べられる可能性があるんだよね。食べ放題のお店に行ったことある?」

質問者「はい。」

川上先生「そういう時に混んでるお店とあまり混んでないお店があったら、どっちが良いと思う?」

質問者「混んでない方。」

川上先生「ね? 混んでない方が自由に取れるし、並ばなくて済むよね?」

質問者「はい。」

川上先生「だからたぶん北の方はそういう状態になっていて、北に行くのは大変だけど…家の近くには混んでるビュッフェの店があって、遠くには空いてるビュッフェの店がある。その時にどっちに行くかっていう話になってくると思うんですよ。…というのが1つ。

実はもう1つ考えられているのが、南と北、生物の種類はどっちの方が多そうだと思いますか?」

質問者「んー、南?」

川上先生「そうそう。南ってたくさん食べ物もあるし、いろんな種類の生物がいて、特にその中で敵がたくさんいることがあるんですよ。実はタカの仲間とか哺乳類の天敵もたくさんいて、北に行くとそういう敵も少ないことがよくあります。

そうすると北の方に行くと、子育てをする時に雛が襲われにくいということもあるんですね。だから北の方と南の方というのは、食べ物とか寒さとか、天敵の数とかで違う条件を持っていて、その中で危険を冒して渡ることを考えても、得られる利益が多い場合に鳥というのは渡っている、と考えることができると思います。特に食べ物の違いなんかが種類の違いにすごく影響してるんじゃないかと思います。だいたい分かった?」

質問者「はい。」

アナウンサー「そうすると渡らない、日本にい続ける鳥は、食べるものに困らないというのが大きな理由。」

川上先生「そうですね。例えばタカの仲間を見ると、サシバというタカは両生類とか爬虫類とか昆虫がすごく好きなんですけど、こういう種類は冬になると南に渡っていきます。でも、鳥とかネズミを食べるような種類は日本の冬でも生きていくことができるので、冬でもたくさん見ることができる、というになってますね。」

 

Q4 アサリはどうやって子どもを増やすんで

  すか? また、アサリのオスとメスの違

  いはありますか?(小3女子)

 

アナウンサー「何でこの疑問がわいてきたんですか?」

質問者「スーパーマーケットで買ったアサリを塩水に浸けて砂抜きしている時、水をピューピュー吹き出してるのを見て不思議に思ったからです。」

林先生「元気にしてますか?」

質問者「はい。」

スタジオ内「(笑)」⇦キラキラした明るいお返事に和んだもよう。

林先生「(笑)スーパーのアサリ、水をピューッと吹き出したってことは、かなり元気なやつだね。」

質問者「はい。」

林先生「○○ちゃんの質問、当然だと思うんだよね。アサリって、例えばスーパーに売ってて水をピュッて吹いてるやつを上から見ても、どれがオスだかメスだか分かんないよね?」

質問者「はい。」

林先生「違う模様がたくさんあるのは分かるよね?」

質問者「はい。」

林先生「こんな模様したのがオス、こういう模様したのがメスって思う人もいるかもしれないですけど、それは全く関係ないんだな。(笑)フフフフ。模様じゃだめなのね。」

質問者「うーん。」

林先生「次の考え方として、大きい方とか小さい方とかあるじゃん? 大きい方はメス、またはオス、小さい方がオス、またはメスという考え方もあるよね?」

質問者「はい。」

林先生「けどこれもだめ。(笑)フフフフ、つまり外側から見てはアサリのオス・メスって、たぶん誰も分からないと思う。」

国司先生「ああ…。」

アナウンサー「誰も…」

林先生「(笑)たぶん専門の先生でも分からない。アサリのオスとメスについて詳しい報告、つまり研究をして報告を書いた先生の論文がいろいろあったんですね。その論文を参考にして見てみたら、やはり外側ではオスとメスの見分けは不可能ですという。」

質問者「はあ。」

林先生「アサリもオスとメスはちゃんと分かれている、つまり別々の個体なんだよね。こういうのを雌雄異体と呼びます。それと同時に雌雄同体、つまりオスの役割とメスの役割を両方持っている生き物がいて、成長によってオスになったりメスになったりという性の転換をする動物も、いないことはないのね。アサリに関しては雌雄異体なんです。」

質問者「別々…。」

林先生「だけど残念ながら外側からは分からない。じゃあどこで分けるかというと、味噌汁の熱湯の中に入れると、貝がパカッと割れるでしょう? そうすると中から身が出てくるでしょう?」

質問者「はい。」

林先生「つまり殻を開いて中の身を観察しないとオスかメスか分からないんですって。」

質問者「へえええ。」

林先生「もちろんアサリの体の中には動物と同じようにいろんな組織があって、その中にオスとメスのどちらであるかをきちっと見分けるための器官があって、それを生殖腺と言います。」

質問者「せいしょくせん…。」

林先生「その生殖腺からオスは精子を作り出し、メスは卵を作り出す、そういう仕組みになっているのね。生殖腺を調べるとオスであるのかメスであるのかが分かるんだよね。男の子はおちんちんを持ってるからオスだってすぐ分かるでしょ? だから女の子との見分けがすぐついちゃうんだよね。だけど貝にはそういうものがない。だから解剖してみても中にある生殖腺を観察してみないとオスなのかメスなのか分からないらしいです。」

質問者「へええ…。」

林先生「報告書に面白いことが書いてありました。約2000個のアサリを調べてみたんだって。」

質問者「…ほう。」

林先生「○○ちゃんも味噌汁にして食べるアサリって、殻の長い方と短い方があるよね? その長い方が3センチくらい、つまりアサリとしてはけっこう大きいかな、食べ頃のやつ。そのアサリを2000個体、全部殻を開けて中身を調べたんだって。」

質問者「へええ。」

林先生「大変だよね、食べたらおいしいのに(笑)。でね、調べてみたら、オスとメスの比がだいたい1対1だって。」

質問者「へえええ。」

林先生「正確には1963個体でオスが970個体、メスが993個体だそうです。

もう1つの研究を見てみたら、アサリではないんですが、アコヤ貝っていう真珠を作ってくれる貝があるでしょう?」

質問者「はい。」

林先生「これも雌雄異体、つまりオスとメスは別々にあるんですね。そのアコヤ貝を調べてみたら、実は大きくなっていくに従ってメスの個体が多いらしいです。小さい時はどうもオスの個体が多い。その割合をちょっと調べてみたら、1年のアコヤ貝だとオスが92%でメスが8%なんだけど、3~4年経った大きなアコヤ貝だとオスが51%でメスが49%。つまり1対1、さっきのアサリとほぼ同じ比ということなんだよね。」

質問者「なるほど。」

林先生「だから、小さい時はどうもオスの方が多くて、成長するに従ってメスになっていくということも考えられるんですね。」

質問者「へえええ。」

林先生「けど元々の生殖比はオスとメスでちゃんときちっと分かれているから、一応雌雄は別々の貝であると思って頂けますか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「林先生、生殖腺で違いが分かるということですけど、これはふつうの人が見ても分からない…」

林先生「分かりにくいです。実は僕も大学生の時に貝の研究をやってたんですよ。魚じゃなくて。それで分けてみたんですけど、なかなか分かりにくいです。他の内臓と内臓の間に挟まっちゃってて、どれが生殖腺かが分かりにくい。それでピンセットとメスでいじくってるうちに壊しちゃって、どっちだか分かんなくなって(笑)。」

アナウンサー「○○さん、外見では分からない上に、唯一手がかりとなる生殖腺も専門家でも分かりにくいということなんですね。」

林先生「○○ちゃん、大きなアサリを見つけてちょっと頑張って…貝の図鑑を見るとちゃんとした解剖図も載ってるんですよ。それを見ながら自分で調べてみても良いかもしれないね。どこにどういう内臓が入っているかが分かると思うんだ。残念ながら僕は分からなかった。(笑)フッフッフ…」

質問者「はい。」

アナウンサー「そして林先生、もう1つの“どうやって子どもを増やすのか”という質問に…。」

林先生「メスが海に卵を放り出して、オスが精子を外へ放出して、海の中で受精してプランクトンになります。プランクトンからある時期…殻の大きさがだいたい1ミリくらいになった頃から砂浜とか底の方で生活するようになります。それまではちゃんとプランクトンとして、水の中を泳ぎ回ってるんです。」

質問者「へえええ。」

国司先生「ふうううん…。」

林先生「ですからメスが卵を生みオスが精子を放出して、海の中で受精して、そこから孵った幼生が海の中でしばらく泳ぎ回って、それから砂の方へ移動する。移動した頃に殻ができるということです。」

貝の赤ちゃんはプランクトンなんだ! 貝の一生のスタートなんて、この質問がなかったら一生知ることもなかった。

 

Q5 月は地球に衝突しないのですか? もし

  衝突するなら、いつ衝突するのですか?

  (小5男子)

 

アナウンサー「○○君は月が地球に衝突しないか心配しているということですか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「何でそうなると思ったんだろうか?」

質問者「月は浮いているのに地球には引力があるから、少しずつでも落ちてくると思ったからです。」

国司先生「そうか、それは心配だよね。実は答えから言うと衝突しないから、安心してください。大丈夫だよ。

引力がある…すごいところに気がついたね。物があって重さがある…質量と言うんだけど、そうすると互いに引き合うことは、どこでもあるんです。だから地球と月は互いに引き合っています。」

質問者「はい。」

国司先生「引き合ってるだけだったらやっぱり衝突しちゃうよね?」

質問者「はい。」

国司先生「じゃあ引き合ってる力と反対の力が、きっとあるはずなんだよ。」

質問者「へええっ?」

国司先生「ええっ? (笑)それは何だと思う?」

質問者「え~何だろう…。」

国司先生「何だろう。例えばさぁ、縄跳びしたことある?」

質問者「はい。」

国司先生「二重飛びが何回できたとか競争するよね? グルグル縄跳びをやってて手を離したら、その縄はどこに行っちゃうと思う?」

質問者「なんか飛んでっちゃう。」

国司先生「ピューンって飛んでっちゃうよね? そういうのを遠心力って言うんだって。」

質問者「ああー!」

国司先生「おじさんも昔やったことあるの。ちょっと危ないからあまりやらない方が良いんだけど。」

スタジオ内「(笑)フフフフ。」⇦おじさんたちは分かってる。たぶんやってる。私もやった。

国司先生「バケツに半分ぐらい水を入れて、そのバケツをグルグルッと振り回すの。これは校庭とか周りに友だちがいない時だよ。絶対だよ絶対。」

質問者「あ…(笑)。」

国司先生「するとさ、バケツの水はどうなると思う?」

質問者「えっと周りに飛び散る。」

国司先生「飛び散らないんだよ。じゃあ本っ当に安全に、大人の人と一緒にやって(笑)。 グルグルッと速く回すと、上にいっても水は落ちてこないの。」

質問者「ええっ!」

5年生の今までに本当にやったことないのか…。今のお子さんたちへの「やるな」圧力は強いからね。昭和の子どもはドリフのコントを見てみんなグルグルやったと思うけど(自分も低学年でやった記憶が…)。ドリフはド派手にやってくれたなあ。やっちゃいけない例(バケツを上で止めるとか)まで。

 

国司先生「それが遠心力という力なの。そこで、お月様というのは地球に対して何て言う天体か知ってる?」

質問者「衛星。」

国司先生「そう! 衛星というのは地球の周りを?」

質問者「回っている。」

国司先生「そう、回ってる。つまり、そこで遠心力があるんだよ。」

質問者「ああ!」

国司先生「その遠心力と引力がちょうど釣り合ってるから、月はずーっと地球に近づきもせず離れもせず…実はそこも違うんだけどね…回ってるんです。

じゃあさっき言った月までの距離、よく38万キロですって図鑑に書いてあるの。光だと1秒ちょっとぐらいで届くとか言うんだけど、この頃“スーパームーン”っていう言葉があるの。聞いたことある?」

質問者「あ、なんか聞いたことある!」

国司先生「おじさんもあの言葉がどうやってできたのか、よく分かんないの。科学的な定義はないらしいんだけど、大きく見えるんだって。」

質問者「ああー!」

国司先生「写真に撮って見ると、確かに大きく写る時と、ちょっと小っちゃく写る時があります。ということは…月は膨らんだり縮んだりしてるかというと、そんなことはないよね?」

質問者「はい。」

国司先生「そう。距離が? 遠ざかったり?」

質問者「詰まっている?」

国司先生「うん、近づいたりしているの。ということは月の通り道、軌道はまん丸じゃ?」

質問者「ない。」

国司先生「ない。楕円形なの。」

質問者「ああー!」

国司先生「じゃあどのぐらい違うかというと、平均だと38万キロメートルなんですが、近づくと35万キロ台ぐらい。遠ざかると40万キロをちょっと超えちゃう。だから見かけが1割ぐらい大きくなったり小っちゃくなったりするんだって。」

質問者「ああー!」

国司先生「それを感じるのは難しいんだよ。でも小学生の観察力は鋭いから、大人の私よりも分かるかもしれない。1割だけど大きさが変わって見えるのは近づいたり遠ざかったりするから。

じゃあそれがずーっと続くかというと、この頃は月までの距離を正確に測ることができるの。」

質問者「へええっ!」

国司先生「地球から月にレーザーの光をバーンと当てると、アポロ宇宙船が月の上に反射板を置いてきてくれたから、そこに跳ね返ったレーザーの光が地球に届く。その時間をとっても正確に測ると、何十何万何千何百何十何メートルまで分かっちゃうの。それをずっと続けていると、実は月までの平均距離は、少しずつ遠ざかっているんだって。」

質問者「ええっ!」

国司先生「ということは、やっぱり衝突しないんだよね。」

質問者「ああー。」

国司先生「これは潮の満ち引きとかいろーんなことに関係するらしいけど、それは自分で調べてみて。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○君、とにかく地球と月が衝突することはないということですから、その他の月の神秘をいろいろ調べてみてくださいね。」

質問者「はい。ありがとうございました。」

聞き上手なお子さんで国司先生も楽しそうだった。

 

Q6 昨日の朝、チューリップをお母さんが切

  って、ドライフラワーにするために干し

  ていたら、いつの間にか開いていまし

  た。それはどうしてですか?(小4女子)

 

アナウンサー「閉じていたチューリップがいつの間にか開いていた。お部屋の中でですか?」

質問者「はい。」

塚谷先生「チューリップをドライフラワーにしようとしたってことですか?」

質問者「はい。」

塚谷先生「ふんふんふん、なるほど。そのチューリップはずっと花瓶に生けていたのかしら?」

質問者「あの、プランターの中に生えてた…。」

塚谷先生「あ、植えてたのね。自分で植えて育てていたチューリップを切ってきてドライフラワーにしようとした、そしたら開いてきたってことですかね?」

質問者「はい。」

塚谷先生「ふんふんふん、なるほど。部屋の中で干したんですか?」

質問者「はい。」

塚谷先生「暖かい部屋?」

質問者「はい。」

塚谷先生「ふんふんなるほどね。それは、答えとしては温まったからです。チューリップは冷蔵庫に入れると閉じるの。暖かい所に置くと開くんです。」

質問者「ほう…。」

塚谷先生「開いたのをまた冷蔵庫に入れると、また閉じます。」

質問者「へえええ。」

塚谷先生「お昼頃の明るくて、よく晴れてる時に見ると、チューリップがパーッと開いてるのは、そのせいなんですよ。温まると開くの。なのでドライフラワーにする時に開いちゃうとどうだろう、形が変わっちゃうからあまり良くないのかな? 蕾んでる状態のまま乾かしたいのかしらね?」

質問者「はい。」

塚谷先生「それだったら1つの手は、なるべく冷えてる所で乾かす。ただ冷蔵庫ではなかなか乾かないですよね? (笑)だからどうするんだろう、いろいろな工夫はあるかもしれない。なるべく冷たい風が通ってる所で乾かすとか、そういったことになるかと思います。」

質問者「はい。」

塚谷先生「プランターで育ててるんだったら毎日見ることができると思うので、ちょっと試してみてほしいんだけど、閉じてた時に花びらの長さを測っておいて、次に開いた時に測ってみると、長さが伸びてると思うんです。」

質問者「へえええ。」

塚谷先生「その後、日が陰って閉じたらまた測ってみると、また伸びてると思います。閉じたり開いたりするたびに伸びてるんです。そこも調べてみると、どのくらい伸びると開いてどのくらい伸びると閉じるのかも面白いと思うので、できたら測ってみてください。」

質問者「やってみたいと思います。」

アナウンサー「塚谷先生、プランターのものは開いたり閉じたりするということですけど、今回は切ってしまって、閉じてたものが開いた。それがまた閉じることはありますか?」

塚谷先生「水を与えていればまた閉じたり開いたりしますけど、今回は乾かそうとしたから水はあげてないので、だんだん萎れてくる…萎れると伸びることができないから、開いたところでお終いかな…って感じがしますね。」

アナウンサー「○○さん、チューリップはきれいなドライフラワーになるんですか?」

質問者「分からないです。」

アナウンサー「これから干してドライフラワーにしようとしてるところだから、いつも作ってるわけじゃないということですね?」

質問者「はい。」

アナウンサー「今の答えで分かりましたか?」

質問者「はい。」

 

Q7 ヒクイドリの卵はなぜ緑色なんですか?

  (小2男子)

 

アナウンサー「ヒクイドリの卵が緑色というのはどうして知ったのかな?」

質問者「図鑑で見ました。」

アナウンサー「そのヒクイドリの卵の色がいちばん気になったのかな?」

質問者「そう。」

川上先生「はーいどうもこんにちは、川上でーす。ヒクイドリの卵ってきれいな緑色をしているよね。すごいよね。ふだん食べる鳥の卵って何色をしてますか?」

質問者「白色。」

川上先生「そう、白色。白というのは、言ってみれば色がついてないということなんだよね。色がついていないものと色がついたものだと、どちらが作るのが大変だと思いますか?」

質問者「色がついている。」

川上先生「そう!いいねいいねー、色がついてる方が大変だということは、わざわざ色があることにちゃんと意味があるということだよね?」

質問者「うん。」

川上先生「じゃあ鳥の卵に色がついていた時に、どういう意味があるのかを考えてみたいと思います。」

質問者「はい。」

川上先生「まず想像するしかないけれども、白い卵と緑色の卵があった時に、緑の方が良いことって何があるかを考えてみましょうか。何かあるかな?」

質問者「草の中で見えにくくなる?」

川上先生「おっ、いいねえー! すごく良い答えだと思います。」

国司先生「(笑)うん…。」

川上先生「ヒクイドリがどういう場所で巣を作るかというと、実は地上ですよね? 森の中の地上に卵を生むんですけど、そういう時に白い卵だったら目立っちゃうよね? それに比べると緑だと目立ちにくい。それは確かにあると思います。」

質問者「うん。」

川上先生「実はヒクイドリに限らず鳥の卵に緑色とかの色がついているのには、他にも良いことがあるんじゃないかと言われているんです。1つは…例えば黒いシャツを着てる時と白いシャツを着てる時と、どっちの方が外に出て暖まりやすいと思いますか?」

質問者「黒?」

川上先生「そうです当たり! 実は黒い色は太陽の熱を吸収して暖まりやすくなることが分かっています。白は太陽の光を反射するんだよね。だから、卵が黒とか緑色をしている方が暖まりやすいということも言われています。」

質問者「ふううん。」

川上先生「これが良いことなのか悪いことなのかは置いといて、とりあえず白と緑だと緑の方が暖まりやすいです。

もう1つ言われてるんだけど、○○君、夏に外に出る時に日差しが強いとどうなりますか?」

質問者「暑くなる。」

川上先生「暑くなる。それ以外は?」

質問者「…汗をかく?」

川上先生「汗かくねぇ、もっと長い時間をかけてなるものがあるんだけれども…」

質問者「日焼け?」

川上先生「当たり! 正解です!」

国司先生「お~(笑)ホホホホ…」

川上先生「そう、日焼けするんですよ。日焼けするのは場合によって体に良くないとも言われているんだけど、お日様を浴び過ぎると…何で日焼けするかというと、太陽から紫外線という線が出ているんだよね。悪いビーム光線みたいなものだと思ってもらえばいいんだけど、その紫外線が体の中に入ってくるのを避けるために、体の色が黒くなって、そこで防いでくれるんです。」

質問者「へえええ。」

川上先生「体の色が黒くなってくると、悪い紫外線が体の中に入ってこないので、体がそういう反応をすると言われているんですけれども、卵の色も緑色をしていると紫外線が…外から入ってくる太陽のあまり良くない光が中に入り込まず、そこで抑えられる、とも言われています。」

質問者「へえええ。」

川上先生「さて、今3つの話がありました。敵に見つからないようにするカモフラージュの役割と、太陽で暖まりやすくなることと、紫外線を遮ってくれるという3つがあるんです。でも、この3つのうちどれが重要かを考えた時に、ヒクイドリは森の中で地面に卵を生んで繁殖するということを考えた時に、どれがいちばん重要だと思いますか?」

質問者「いちばん最初の、敵に見つかりにくい?」

川上先生「僕もそうだと思います! 森の中だと光はそんなにないから、たぶん紫外線をよけるとか太陽で暖まるとかはあまり関係ないと思うんだよね。そうするとやっぱりカモフラージュが重要になってくると思います。」

卵が緑色の理由を3つ挙げるだけで終わらせず、一歩踏み込んでどれが重要かを考えさせる、とてもためになるお話だ。

 

川上先生「じゃあ、いったい誰が食べに来るのか、ということなんですけれども、それはちゃんとは分かっていないです。」

質問者「へえええ。」

川上先生「ヒクイドリはオーストラリアにいるんですよ。知ってました?」

質問者「うん。」

川上先生「実はオーストラリアには、今はいないけど、昔、とても大きな哺乳類たちがたくさんいたと言われています。」

質問者「へえええ。」

川上先生「メガファウナって呼ばれているんですけれども、今からは考えられないくらい…例えばカンガルー知ってる?」

質問者「うん。」

川上先生「カンガルーは草をよく食べるんだけど、昔は肉食の大きなカンガルーがいたということも言われていて、すごく大きい敵がいっぱいいたと思うんです。今の時代だと大きい動物は絶滅していなくなってるから、そんなに頑張って守らなくても、ヒクイドリ自体すごく大きくて強い鳥だから、卵を食べに来る野生の動物は多くないと思うんだけれども、たぶんヒクイドリが進化してきた長い時間の中では、オーストラリアってすごく特殊な動物たちがいっぱいいて、たくさん敵がいたんだと思います。」

質問者「へえええ。」

川上先生「その中で強いヒクイドリであっても、卵を守るためにそういう色のついた卵を進化させてきたんだと思います。

これでヒクイドリの卵のことはだいたい分かってきたけれども、じゃあ、鳥はそういう緑色の卵をいつぐらいから作るようになったのか、ということ考えられていて、鳥は何から進化してきたか分かってる?」

質問者「恐竜?」

川上先生「ウォォー!よく分かってますね! 実は恐竜の中のオビラプトルの仲間に、ヘイワニアンというのがいるんだけど、その恐竜の卵が緑色をしているのが見つかったことがあります。」

質問者「へええー!」

川上先生「その緑色の卵からはちゃんと色素も見つかっていて、ビリベルジンという緑色になる色素です。色のもとね。ヒクイドリの卵の緑色もそのビリベルジンという色素でできてるし、その化石からもそれが見つかったので、実は恐竜の時代から緑色の卵を生んでいる恐竜がいたということも分かっています。」

質問者「へえええ…。」

川上先生「すごく面白いよね、緑色の卵というのはすごく古い歴史を持ったものだということが分かっています。だいたい分かったかな?」

質問者「はい。」

アナウンサー「緑色の卵を本で見つけたことによって、いろんなことがまた新しく分かりましたね。」

質問者「はい。」

恐竜の緑色の卵の話、恐竜の田中先生もしていた。2/2のQ8。

 

Q8 チンアナゴは穴の中から体を全部出すこ

  とがありますか?(小2女子)

 

林先生「(笑)フッフッフッフッ…」

アナウンサー「という質問ということは、どういう状態のものを見たのかな?」

質問者「…水族館で見て、体が半分出たり入ったりしているのを見ました。」

アナウンサー「それで全部出ることあるのかなって…全部出てるところはもちろん見たことがないってことなのかな?」

質問者「はい。」

林先生「水族館で見たんだ? 名前からしておかしいよね、笑っちゃうよね。こういう魚の名前を見ると○○さんの名前みたいにニコニコしちゃうよね(笑)。」

質問者「はい(笑)。」

だから冒頭から笑ってたのね。

 

アナウンサー「あのチンアナゴ、頭と胴体のほんの一部が10センチか15センチぐらい上に出てるよね? あれから下に胴体が入ってると思うけど、○○ちゃん、その胴体がどんな格好をしてるか想像したことある?」

質問者「ありません。」

林先生「ちょっと想像してみよう。どんな形でもいいから、“もし出たらきっとこんな格好してると思う”って。…どう?」

質問者「うーん? 頭から全部体は細長くて、最後にしっぽみたいに…尖っとるような感じ?」

林先生「ああ、しっぽが尖ってるような感じ。ヒレとかは見えない?」

質問者「はい。」

林先生「すると、ニョロニョロとしたウナギみたいな感じ?」

質問者「はい。」

林先生「そうだよね。確かに細い棒みたいなチンアナゴの下に、人間のように両方に手が生えてたり脚が生えてたりしたら、ちょっと気持ち悪いよね(笑)?」

質問者「(笑)うん。」

林先生「その通り、想像の通りです。あの穴からニョロッと出て、よく泳ぐんですよ。」

質問者「へええー!」⇦声が裏返っちゃった。

林先生「ところが、おそらく○○さんが水族館で見てるチンアナゴの大きさ…体の4分の1か5分の1ぐらいだと思ってください。」

国司先生「へえええ…。」

林先生「だから4倍から5倍ぐらいの長さが、あの下に隠れてる。でも垂直に入ってるか少し曲がってるかは、そのチンアナゴの住んでる場所や位置によって違うんですね。

さっき○○さんが言ってくれたように、しっぽのいちばん先端のところは、すごく硬い…ちょうどボールペンの芯を引っ込めたような、ロケット状の感じなの。あそこが硬くて細いから、垂直に砂の表面に立って、尾っぽと言った方がいいか、お尻って言った方が分かりやすいけど正確にはお尻じゃないんだよね。あの部分をゴソゴソ穴の中に突っ込んで入っていっちゃうんですよ。」

質問者「へええ。」

林先生「すっごい長いの。昼間に見れることもあるんだけど、水族館に夜に行くナイトアクアリウムウォッチングっていうのをやっている時に、チンアナゴが砂から出て全身を見せていることがあるんです。だけど夜に水族館を見れる機会がないよね?」

質問者「はい。」

林先生「最近の水族館はすごくサービスが良いんですよ。夜にそういうのを見せてくれたり。実は生き物で夜に変わった活動をしたりエサを食べたり、深海の生き物は暗い所で生活しているでしょう? ふだんとは違う暗い環境を作って、昼と夜の逆の環境を作った水槽で見ると、そういう状況が観察できるような、すごく特殊な展示をしている水族館も少なくないです。」

質問者「へええ。」

林先生「だから水族館歩きをやってみると、そういうのを見つけることもできるかもしれない。○○さんは、お父さんかお母さんにお願いするとインターネットを見ることができるかな?」

質問者「できます。」

林先生「そしたらご両親に頼んで、“京都水族館”って入れてみてください。京都水族館のホームページにチンアナゴが泳いでる、つまり砂から体を全部出してる動画があるそうです。」

質問者「えええー!?」

林先生「ああいう動画は時間によってすぐになくなったりするので…だけど珍しい動画だから、僕もまだ見てないんだけど載っていることが分かりましたから、ぜひ機会を見てやってみてください。そうすると全身が見られます。」

質問者「はい。」

アナウンサー「チンアナゴ、あの穴から出てきて泳ぐんですね? ふううん…。」

林先生「夜、オスとメスが巣穴から出てきて産卵するんですよ。」

アナウンサー「出てきて産卵ですか。」

林先生「卵が受精すると水槽の水面の方に残っているんですね。漂っているみたいですよ。」

アナウンサー「○○さん、分かりましたか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「ありがとうございました。また質問があったら電話してください。さようなら。」

質問者「ありがとうございました。さようなら。」

林先生「はい、さよなら。」

アナウンサー「国司先生も“へえええ”って声を出して仰ってましたけど(笑)。」

国司先生「そんなにたくさん隠れてたっていうのが(笑)。」

国司先生が他分野の話に驚いたり感心したりするのも、聞いてて楽しい部分だったりする。

 

交通情報の後

アナウンサー「先ほどの質問でインターネットの動画の紹介がありました。スタジオの中でみんなで見ました。おじさんたち5人が“おおおー”って盛り上がりました(笑)。ほんとにすごく長いってことが分かりましたし、林先生、スッポリ砂の中に潜っちゃうこともあるんですね?」

林先生「ええ、驚いたりすると完全に頭を沈めちゃいますね。ただしエサをとる時は出て、頭の方向が一斉に…なんかクエスチョンのマーク? はてなのマークで潮の来る方向に向かって、なんか笑えますよ(笑)。」

 

Q9 どうして太陽は遠くにあるのにまぶしく

  て熱いのですか? そして、どうして太

  陽は影を作るのですか?(小3女子)

 

アナウンサー「この質問を思いついたのはどんな時でしたか?」

質問者「遊んでる時です。」

国司先生「そうだね、今、東京はだんだんと良い天気で、太陽がギラギラ光ってるよね。」

質問者「はい。」

国司先生「その太陽が遠くにあると思ったんだよね。どのくらい遠くにあるか調べたことある?」

質問者「ありません。」

国司先生「そうかぁ、太陽までの距離はだいたい1億5千万キロメートルくらいなんだって。」

質問者「はあ…」

国司先生「“はあ”だよね、おじさんも1億5千万キロって言われてもどうしようかなって…何日かかったら行けるかなっていうぐらい遠いよね。例えば○○さんだと、小学校までどのくらいだから何分くらい歩くとちょうどいい時間に着けるって分かるよね?」

質問者「はい。」

国司先生「1キロ歩くのにだいたい15分かかるとか分かるの。だけど1億5千万キロって言っても全然ピンとこない。やっぱり遠いと思うよね?」

質問者「はい。」

国司先生「この世の中でいちばん速く進むのは光なんだって。今お話ししているラジオの電波もそういった光の仲間になるので、同じぐらいのスピードなのね。」

質問者「はあ…」

国司先生「どのぐらいのスピードがあるかというと、カチッていう1秒間に、だいたい30万キロメートルくらい進むの。」

質問者「ほう…」

国司先生「これもピンとこないね。よく地球を7回り半とか、月までの距離だと1秒ちょっとかかるって言うんだけど、それがいちばん速い光のスピードです。

じゃあ光のスピードで、太陽が光を出して地球にその光が届くのにどのくらいかかるかというと、だいたい8分くらい着くんだって。」

質問者「速っ。」

国司先生「そうなの。太陽と地球までの距離の1億5千万キロは、光が届くのに約8分って覚えてください。」

質問者「はい。」

国司先生「さて、その“遠い”っていうのは何に比べて遠いのか、何に比べて近いのかというお話をしていかなくてはいけないので…月に比べたら太陽は遠いです。だって月までの距離は38万キロメートルで、光は1秒ちょっとで着くんだよ? だけど太陽までは8分かかるんだからね。」

質問者「はい。」

国司先生「そこで次です。お星様です。今、一番星が昨日おじさんが見てた宵の明星の金星で、二番星にシリウスっていう名前の星があります。今度4年生になると星の勉強があって、冬の大三角形なんて習うことがあるんだけど、そのうちの1つにシリウスという星があります。」

質問者「はい。」

国司先生「太陽は遠くにあるけど熱い、まぶしいって感じたんだよね? じゃあシリウスは…星の光を見て熱いとか思う?」

質問者「思わない。」

国司先生「思わないよね? じゃあきっと遠い所にあるんだろうなと思ってシリウスまでの距離を調べると、光が届くのにだいたい8年7ヶ月かかるんだって。」

質問者「長ぁ……。」

国司先生「長い。ところで○○さんは3年生で、今は何才?」

質問者「えっと、9才。」

国司先生「9才! じゃあちょうどいいよ。実はシリウスっていう星はね、○○さんが生まれた時の光が今やっと地球に届いたんだって。」

質問者「はあ!」

国司先生「遠いよね?」

質問者「うん。」

国司先生「星までは遠いから表面の温度が…シリウスは1万℃以上あるんだけど、熱く感じないの。ところが太陽はそういった星に比べたら、ずっと近いよね?」

質問者「はい。」

国司先生「表面の温度は6000℃もあるの。だからまぶしくって、太陽が昇ると“ああ暖かくなって良かったね”って…その太陽のエネルギーが全ての地球の命を支えているらしい。」

質問者「はあ!」

国司先生「だから太陽はとってもとっても大切なのね。太陽は遠い遠い星座の星に対して近いから熱くてまぶしいの。

それからもう1つ。影踏みしたりする影がどうしてできるかってことだよね?」

質問者「はい。」

国司先生「3年生だと“光と影”なんて理科の時間に教わった?」

質問者「教わりました。」

国司先生「そうだよね、あれ面白いねぇ。何で影ができるのか、どうしてかというと、太陽の光もそうだし電球の光もそうなんだけど、真っ直ぐに進むという性質があるんですよ。真っ直ぐ進む光を何かで遮ってしまうと、遮られた光はそこから先に届かないんですね。そうすると光が当たってない所は影になって境ができてしまうのね。それが影ができるということなの。」

質問者「はい。」

国司先生「だけどその影をよーく見ると、ぼやけてるのは観察したことある?」

質問者「ありません。」

国司先生「例えば黒い下敷きでもいいんだけど…下敷きで太陽を見ちゃ絶対だめだよ。下敷きでも本でもいいから、それで太陽の影を作ってみてください。そうすると影がピタッと真っ直ぐにならないの。ちょっとぼんやりしてるの。」

質問者「はあ。」

国司先生「それは光が少し回り込むっていう現象なんです。回折現象。だから光のことを調べて勉強すると、すごく奥深いの。

それから太陽の光って白っぽく見えるけど、虹ができるよね?」

質問者「はい。」

国司先生「青い光が混ざってたり赤い光も混ざってたりすることも、何となく分かってくるでしょう?」

質問者「はい。」

国司先生「光がどういうふうに進むのか、光が色に分かれちゃったりすることも、今度4年生になると面白いから、ぜひ研究してみるといいな。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○さんは太陽以外にも星とか興味があるんですか?」

質問者「えっと、あんまりない…(笑)。」

アナウンサー「あんまりなかった? でも今日をきっかけに、シリウスという星は○○さんが生まれた時にピカッと光った光が今ちょうど地球に届いて見えているということみたいですから…」

国司先生「ぜひぜひ生まれた時の光を見てください。ちょうど日が入ってしばらくするとシリウスは二番星で、南の空に見えます。」

質問者「はい。」

太陽まで1億5千万キロとはいっても、他の恒星に比べたら全然近いわけか。でも表面で6000℃もある太陽の熱が、地球では冬だと0℃以下になっちゃうのも不思議よね。

 

Q10 キャベツって、そのまま収穫せずに放

  っとくとどうなっちゃうのか?(小4女子)

 

アナウンサー「放っといたことはないんですね?」

質問者「はい。」

アナウンサー「何でその質問を思いついたんでしょうか?」

質問者「家でキャベツを育てていて、もう食べちゃったんですけど、そのまま放っといたらどうなるのかなって思って。」

アナウンサー「なるほど、できたらだいたい食べちゃうから放っておくことってないですもんね。」

塚谷先生「キャベツ育ててる? すごいですね。毎年育ててるんですか?」

質問者「いいえ、今年が初めてです。」

塚谷先生「種から蒔いて育てた感じ?」

質問者「はい。」

塚谷先生「そしたらキャベツの葉っぱって、初めのうちは玉になってなくて、ふつうに開いてた時期もあったじゃないですか?」

質問者「はい。」

塚谷先生「だんだん玉になったんですよね?」

質問者「はい。」

塚谷先生「その玉がどうなるかという質問でいいですか?」

質問者「はい。」

塚谷先生「想像としては?」

質問者「んーと、そのまま枯れると思う。」

塚谷先生「そのまま枯れちゃう、ああそうか。でも種を蒔いたんでしょう? 種ができないといけないですよね?」

質問者「はい。」

塚谷先生「種はどこでできると思います?」

質問者「………えーっと…うーん…」

塚谷先生「キャベツはアブラナ科という仲間に入るので、菜の花とよく似た仲間になるんですけれども、ああいう花が咲かないと種ができないじゃないですか?」

質問者「うん。」

塚谷先生「花はどこから咲くと思います?」

質問者「えーっと……咲くとしたら真ん中から…」

塚谷先生「そうですよね。キャベツはああやって葉っぱが玉になっちゃってるから、花が咲きたくてもなかなか難しいんですよ。どうなるかというと、中で、玉の奥の方で花芽ができるのね。それで蕾ができて、ふつうの菜の花みたいに茎を伸ばして花を咲かせたいんだけど、周りが玉になっちゃっててがんじがらめじゃないですか?」

質問者「うん。」

塚谷先生「なのでどうなるかというと、弾けるの。」

質問者「はじ、ける。」

国司先生「おお、弾ける。」

塚谷先生「うん。中がパンパンになっちゃってどうしようもなくなって、最後にはボンッと弾けて、中から茎が伸びて黄色い花が咲きます。」

質問者「ああああ~。」

塚谷先生「黄色というか菜の花よりちょっと薄いクリーム色かな。花が咲いて、後はそこに虫が適切な花粉を運んでくれれば種ができて、その種を蒔けばまた○○さんが見たみたいに双葉が出て、葉っぱが出て、最後は玉になる。これを繰り返すわけ。なので、キャベツはもともと野生ではあんな玉にならなかったんですね。人間が玉になってる方がおいしいからってことで、しっかり玉になるものを品種改良して選んじゃったので、キャベツの方は本当は葉っぱを開いて楽に花を咲かせたいんだけど、もう玉がきつくてきつくてしょうがないので、最後は限界に達して葉っぱが弾けて、中から花が咲くということになるの。」

質問者「はい。」

塚谷先生「でもキャベツも玉になってる時に、時々揺すったりポンポンと叩いたりしてあげると、玉がほどけるのね。だからほどけるように管理してあげると玉にならないで、素直に中から花が咲いたりもします。」

質問者「うん。」

塚谷先生「でも玉になってないと、食べる時に食べにくいからね。」

アナウンサー「品種改良で玉になるように、葉っぱが丸まってくるように改良されたのが、今のキャベツであるということなんですね?」

塚谷先生「そうです。もともとの姿は…○○さん、冬の花壇で葉ボタンって見たことあるでしょう?」

質問者「葉ボタン、見たことあります。」

塚谷先生「あれがキャベツの初めの姿。」

質問者「初め?」

塚谷先生「あんな姿が本来の姿だったんだけど、あれの葉っぱが丸くなるやつがたまたま出てきて、柔らかくなっておいしくなったので、こっちがいいやって選んでるうちにキャベツみたいになっちゃったので、葉ボタンみたいに葉っぱが開いている方が本当なんですよ。」

アナウンサー「学校の花壇などによくある葉ボタンの形がキャベツの元々の形だったということなんですね?」

塚谷先生「種類としても同じなんですね。」

アナウンサー「その中から伸びてくる茎の長さはどのぐらいまで伸びて、花が咲くんですか?」

塚谷先生「葉ボタンと全く同じで、数十センチ伸びて…葉ボタンも放っぽっておくと今頃花が咲いてますけど、あんな感じになるんですよね。」

アナウンサー「○○さん、放っておくと真ん中からニョキニョキ茎が出てきて、クリーム色のお花が咲くんですって。もし来年育てる機会があったら、食べないのはもったいないかもしれないけど、観察してみるのもアリかもしれませんね。」

質問者「来年…やります。」

塚谷先生「(笑)」

アナウンサー「(笑)やってみて、また教えてくださいね。」

質問者「はい。」

 

Q11 ズグロモリモズの毒の原理を教えてく

  ださい。(小2男子)

 

アナウンサー「ズグロモリモズ。これは何で知ったんですか?」

質問者「本で知りました。」

アナウンサー「本で知った、それで毒があることも知った。」

質問者「うん。」

川上先生「はーいどうもこんにちは、川上でーす。ズグロモリモズなんですけれども、毒がある鳥って珍しいよね?」

質問者「うん。」

川上先生「日本には毒を持つ鳥はいないですけれども、毒を持ってる鳥がズグロモリモズ以外にもいるというのは聞いたことありますか?」

質問者「はい。」 

川上先生「どういう鳥がいるか知ってますか?」

質問者「カワリモリモズ?」

川上先生「ああ、そうですね! ズグロモリモズの仲間とか、同じ地域に住んでいる鳥たちには毒を持っているものが、今まで7種類とか8種類ぐらい見つかっているんですね。

このズグロモリモズという鳥の持っている毒ですけれども、それがいつ見つかったかは聞いたことあります?」

質問者「はい。」

川上先生「いつぐらいだと思います?」

質問者「1990年。」

川上先生「よく知ってますねえ!」

国司先生「(笑)すごーい。」

川上先生「じゃあどうやって見つかったか知ってますか?」

質問者「はい。」

川上先生「教えて教えて。」

質問者「…シカゴ大学の研究者が、熱帯雨林の調査中にズグロモリモズにひっかかれた。」

国司先生「おおお~…」

川上先生「正確にはズグロモリモズの調査をしていた時に…論文に書いてあったのはね、調査してた人の手に傷があったみたいで、それでちょっとピリッとしたということなんだよね。その大学の先生も変わった人だと思うんだけれども、その羽毛を口の中に入れてみたんだって。」

質問者「はい。」 国司先生「(笑)」

川上先生「舌の上に乗せてみたらピリピリして変だったと。それで調べてみたんだっていう話なんですよ。」

質問者「ふうん。」

川上先生「そこでホモバトラコトキシンという名前の毒が見つかりました。これはものすごい猛毒で、あんまり体の中に入れたら人間も死んじゃうようなすごい毒なんですよ。そんなもの、鳥だから毒なんてそんなにないだろうと口に入れたんだと思うけど、一歩間違うと大変なことになっていたと思います。」

国司先生「ふううん…」

川上先生「そのホモバトラコトキシンですけれども、どういう毒かというと、神経毒と言われています。神経毒というのは、人間とか動物の神経に作用して麻痺を起こしてしまう毒だと言われています。

じゃあその毒がいったいどこから来ているのか、ということなんだけど、どうやってその毒を作っていると思いますか?」

質問者「…うん…」

川上先生「分かんないよね?」

質問者「分かんない。」

川上先生「分かんないから質問したんだもんね(笑)。実は鳥は体の中で毒を作ることができません。じゃあどうやって手に入れてると思いますか?」

質問者「……キイロフキヤガエルの毒を使う?」

川上先生「ああーよく知ってるね!」

国司先生「ほおおおお。」

川上先生「キイロフキヤガエルも同じホモバトラコトキシンを持っているんだけど、ただ分布している所が別なんだよね。そうやって他からの毒を手に入れるのはすごく良いことで、フキヤガエルはどこにいるかというと、南米大陸の方にいるんですよね。ズグロモリモズニューギニアという別の所にいるんですよ。実はその地域にはホモバトラコトキシンを持った昆虫がいることが分かってます。」

質問者「ふうん?」

川上先生「それは甲虫と言って、カブトムシとかの仲間なんですけれども、ジョウカイモドキという仲間がこの毒を持っていて、確かズグロモリモズだったと思いますけど、ズグロモリモズが何を食べているかという調査をしたところ、その食べているものの中身からジョウカイモドキの仲間も出てきてるんですよ。絶対にそれだけかは分からないですけれども、毒を持っている昆虫を食べることで、その毒を体に溜めていると、今のところ言われています。」

質問者「はい。」

川上先生「じゃあ、体の中のどこに毒があるかという…さっき羽毛の話をしましたけど、どこにあるか知ってますか?」

質問者「体?」

川上先生「そう、体の内側。例えば内側のどこにあると思います?」

質問者「……皮の部分。」

川上先生「そう、皮にすごい毒があるんだよね。さっき羽毛もあるって言ったよね。羽毛とか皮膚にあるし、実は筋肉の中にもあるし、内臓の中にもあります。」

質問者「へええ。」

川上先生「その中でどこがいちばん毒が強いかを調べた例があるんだけど、その結果、皮膚とか羽毛の中に毒がたくさん入っていることが分かってます。それよりも筋肉とかは毒が少なくて、実は心臓とか肝臓にもちょっと毒が入っていることが分かってるんですけど、そこも少ないと言われてます。」

質問者「はい。」

川上先生「だから、体の表面に毒が多いんですよ。じゃあ次いくよ。毒って何のために持つと思う?」

質問者「身を守るため?」

川上先生「うん。2つあって、1つは身を守るため。もう1つは攻撃するため。例えば相手に毒を入れて、動けなくして食べちゃうということも、毒の使い方の1つだよね。でも身を守るというのも毒の使い方。じゃあ攻撃のためか守るためかを考えた時に、体の表面に毒があるのはどっちだと思いますか?」

質問者「…うーん…分かんない。」

川上先生「例えば鳥が何か食べる時に、攻撃するために使うのは、くちばしだったり爪だったりするよね?」

質問者「うん。」

川上先生「攻撃用だったらそういう所に毒を持っておくといいよね。ヘビなんかは咬んだらそこから毒が出てくるけれども、相手を弱らせることができて食べやすくする効果があります。」

質問者「はい。」

川上先生「でも、羽毛とか皮膚にあるということは、最初に言ってくれた“守るため”と考えられます。自分が食べられる時に、相手の口に入ったらピリピリする、それ以上食べると死んじゃうということになると、相手も食べなくなっちゃうから、身を守るための毒だと考えられています。」

質問者「はい。」

川上先生「というわけで、ズグロモリモズは食べ物から毒を得て、それで体を守ってるんだと考えられます。でも、その毒で自分が死なないのはすごいよね?」

質問者「はい。」

川上先生「実はズグロモリモズの仲間以外にも、毒を持っている鳥はいるんですけれども、それはヨーロッパウズラとかツメバガンとか別の例がありますから、そういうものも調べてみると面白いと思います。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○君、分かりましたか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「すごく興味を持って調べてるのも分かりました。ただ鳥や昆虫に触った時にすぐに口に入れたりしないで、しっかり手を洗ってくださいね。どうもありがとうございました。」

質問者「はい。ありがとうございました。」

アナウンサー「しかし研究者の方というのは、すぐ口に入れて試したくなっちゃうものなんですね。」

川上先生「ええ、悪い癖ですね。」

アナウンサー「(笑)悪い癖。」

川上先生「ええ、気持ちは分かります。」

先生方「(笑)」

          ~8時台・9時台終了~

子ども科学電話相談 春スペシャル3/19(動物、科学、鳥、鉄道) 10時台~11時台

スペシャル3/19のジャンルは

 動物 成島悦雄先生

 科学 藤田貢崇先生

 鳥 川上和人先生

 鉄道 梅原淳先生

 

10時台最初のお友だち

質問者「○○です。6年生です。」

アナウンサー「今度中学生ですね。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○君の質問を教えてください。」

質問者「あ、すいません、女の子です。」

アナウンサー「○○さん! ごめんなさい。たいへん、申し訳ありません。」

質問者「いや大丈夫です。」

アナウンサー「はい(笑)。○○さんの質問を教えてください。」

Q8 ネコがイカやタコを食べるのですが、

  お腹をすぐ壊してしまいます。なぜです

  か?(小6女子)

 

アナウンサー「経験をしたんですね?」

質問者「私のおばあちゃんが猫を飼ってて、今飼ってる猫の前の猫が食べたらしいんですけど、なんか壊してしまったらしくて、違うテレビ番組でもやってて、それで何でなのかなって思って電話してみました。」

成島先生「おばあちゃんの所で猫を飼ってるんだ?」

質問者「はい。」

成島先生「○○さんのお家では飼ってない?」

質問者「はい。」

成島先生「おばあちゃんのお家に行くと、猫が寄ってくるんだね?」

質問者「はい。まだ小っちゃい頃は、猫パンチとかして警戒してたんですけど、この頃触れるようになったので嬉しいです。」

成島先生「ああ、だんだんお友だちだと思ってくれたんだね。よかったね。」

質問者「はい、ありがとうございます。」

成島先生「(笑)丁寧にやさしく接していれば、そのうち○○さんを大好きになるよ。絶対それは間違いない。」⇦先生方がふだん滅多に言わない「絶対」がここで使われる。動物と人間との関係を左右するのは人間だという重いメッセージを感じる。

質問者「分かりました。」

成島先生「ネコがイカやタコを食べてお腹を壊すということなんですけれども、僕たち人間はイカやタコを…まぁ好きな人や嫌いな人もいるけど、だいたいおいしく食べられますよね?」

質問者「はい。」

成島先生「○○さんは好きですか?」

質問者「えっと…好きです。」

成島先生「どんなふうにして食べるの?」

質問者「タコだとこの頃は刺し身にして食べると、いいかなと…この頃あんまり食べてないです。」⇦「この頃は」、冒頭の冷静な対応といい、大人の視点だ。

成島先生「(笑)そうですか、分かりました。どんな食べ方してもおいしいし、僕たちがイカやタコを食べてもお腹を壊すことは、まずないですよね?」

質問者「はい。」

成島先生「でもね、イカやタコという食べ物は、ネコにとっては非常に消化の悪い食べ物なんです。」

質問者「あっ、消化が悪い…!」

成島先生「だから基本的にネコにはイカやタコはあげない方が良いんです。お腹を壊すというのは、1つは消化が悪い。消化できないんだよね。もう1つは、特に生の場合がそうなんですけど、イカやタコの中にチアミンっていうビタミンを壊す物質が入っているんですね。チアミナーゼって言うんだけど、このチアミナーゼを食べて吸収されちゃうと、ネコの体の中にあるビタミンを壊しちゃうんですね。」

質問者「あ、そうなんだ。」

成島先生「ビタミンB1を壊しちゃうんですね。そうするとよだれが出たり、ふらついたりする症状が出てくるんです。」

質問者「ああ~、テレビで見たけど、“絶対あげないでください”しか書いてなくて…それでどうしてなのかなって思って。」

成島先生「ああ~なるほどね。よく質問してくれて、ありがとうございます。」

理由が分かれば納得できるし、猫を危ない目に遭わせずに済むもんね。「科学する心」とやさしさを持った素晴らしいお子さんだ。

 

成島先生「もう1つは、イカやタコに寄生虫が入ってることがあるんだよね。」

質問者「ああ~、寄生虫ですか。」

成島先生「アニサキスっていうんだけど、それを食べちゃうと、アニサキスがネコのお腹の中、腸管の中で出てきて、腸管をいじめるわけ。そうするとものすごく痛いんだって。人間も時たまかかることがあるんだよ。」

質問者「あ、そうなんですね。」

成島先生「ということで、イカやタコがネコにとって決して良くない食べ物だという理由が3つあるわけです。他にいろいろな食べ物があるわけですから…まぁ、ネコは基本的にお肉が好きな動物なんですね。だからお肉を中心にエサを用意した方が良いと思います。イカやタコはあげないことが、ネコを健康に飼う秘訣だと思いますよ。」

質問者「分かりました。」

アナウンサー「成島先生、消化が悪いのと、ビタミンを壊す成分が入ってるのと、寄生虫があるという3つですけど、そのどれか1つでもネコはやっぱりお腹を壊しちゃいますか?」

成島先生「そうですね。特に生は良くないみたいですね。だからといって、熱を加えれば、さっき言ったチアミナーゼは壊れるし、寄生虫も死んじゃうと思いますけれども、消化が悪いこと自体はあまり改善されないので、そういう意味でネコにイカやタコは与えないことが基本になると思います。」

質問者「あああ…。」

アナウンサー「○○さん、“ああ~”って、分かりましたね? だめなのは知ってたけれども、何でなのかを知りたかったので電話してくれたんですね。」

質問者「はい。」

アナウンサー「どうもありがとうございました。」

質問者「ありがとうございました。」

成島先生「さよなら~。」

質問者「さよなら~。」

アナウンサー「だめなのは知ってても、なぜなのかを知りたい。良いことですね。」

成島先生「うん、そこを聞いてくれるのが良かったですね。」

 

Q9 鉄道の振り子式電車の仕組みを教えてく

  ださい。(小4男子)

 

鉄道ジャンルは初耳の言葉が多い。

アナウンサー「何で知りたいと思ったんでしょうか?」

質問者「図鑑に、“この電車は振り子式なのでカーブの時にスピードを落とさずに走れる”っていうのを見たので、何でだろうって思って。」

アナウンサー「なるほど、振り子式電車はカーブをスピードを落とさずに走れるところまでは知ってるけど、その理由が知りたい。良いですね。」

 

梅原先生「振り子式の車両の仕組みですね。まず、振り子というものを見たこととか、お家にあったりしますか?」

質問者「うん、科学館に…あります。」⇦愛知県にお住まいというお子さん、ひょっとして名古屋市科学館フーコーの振り子のことかな? 岩石・鉱物の西本先生に届いたファンレターには「フーコーの振り子を見ながらお昼ごはんを食べる息子さん」もいた。

梅原先生「そうですね、ロープとか紐とか糸に鉄の玉などがあって、それが吊り下げられて左右に揺れていますよね?」

質問者「はい。」

梅原先生「振り子式の車両、実際に車体がどうなってるかというと…だるまさんとか起き上がりこぼしっていうおもちゃは知ってますか?」

質問者「起き上がりこぼし?」

梅原先生「起き上がりこぼしっていうのは福島県の民芸品なんですけど、だるまさんとか下が丸いものがありますよね?」

質問者「ああ、はい。」

梅原先生「あれを倒そうとすると、戻ってきますよね?」

質問者「ああ、ユラユラ?」

梅原先生「コロンといって戻ってくると思いますけれども、振り子式の車両というのは、カーブを曲がる時に…カーブを曲がると遠心力…外側に飛び出してしまう力が働きますよね?」

質問者「うん、バスが急に曲がろうとすると体がウアーッて…」

梅原先生「そうですね。もちろん電車に乗っていてもその力はかかるんですけど、その力を使って、下が丸くなっているだるまさんみたいな車体がカーブの遠心力によって、カーブの内側の方にコロンと転がっていく…というか傾いていく車両なんですね。」

質問者「ふんふん。」

梅原先生「どういうことかというと、台車の上に大きな円形の筒とか大きな球がたくさんついていて、その上を車体が転がっていくんですね。」

質問者「転がる…。」

梅原先生「転がる、あるいはスライドするんですけど、本当は転がったら落っこちちゃうのでもちろん固定はされてますけど、そう動くようになっているんです。そうやってカーブを曲がる時の遠心力が強すぎるのを和らげて、その分、曲がるスピードを上げる仕組みなんですね。」

質問者「うん。」

梅原先生「カーブに制限速度があるんです。例えば半径300メートルとか400メートルの、ちょっと急なカーブが鉄道にはたくさんあるんですけど、そのぐらいだと制限速度は時速60キロなんですね。」

質問者「60キロ…。」

梅原先生「その速度を超えるとすぐ脱線するか、というとそうではなくて、実際はもっとスピードを出せるんですけど、乗り心地が悪くなってしまう。遠心力が強くなりすぎて、中でひっくり返ってしまったり転んでしまったり、窓枠にコップを置いていたら水がこぼれてしまうとか、あまり良くないので、そんなにスピードを出さないようにしてるんですね。

でも、振り子の車両で車体を内側に傾ければ、遠心力が弱められるので、車内に立っている人が転んだりもしませんし、」

質問者「水がこぼれたりもしない。」

梅原先生「そう。そういう仕組みなんです。」

質問者「ほおお…!」

説明をしっかり聞いて、しっかり理解して、しっかり感動するお子さん。こちらはその姿(見えないけど)に感動する。

 

梅原先生「じゃあ、ここまでの説明で、振り子はいったいどこに出てくるんだろう?ってなりますよね? どちらかというとだるま電車とか起き上がりこぼし電車…ちょっと通じにくいですけど、コロンコロン転がってる電車。実は、車体の中央くらいの所に、実際に糸から吊した振り子を置いておくと、そこが中心になって車体の下側が振り子のように揺れるから、という仕組みで名前をつけた人がいるんですね。」

質問者「車体の仕組み…」

梅原先生「車体の中心ぐらい、車体の中心というのは、特急電車だと通路になってると思いますけど、その辺りですね。そこが中心になって大きな紐が下に向かって下りていて、それで車体の床が振り子のように動く、というイメージだと思ってもらえばいいと思います。」

特急じゃなくても電車の真ん中はなるべく通路であってほしい。電車は乗り物であって人間を詰め込む箱ではないはず。

 

アナウンサー「一般的な列車とは明らかに構造が違うということなんですね?」

梅原先生「はい。一般的な列車は車輪にそのまま…」

アナウンサー「箱が乗っかっているイメージ。」

梅原先生「乗っていて固定されているので、カーブを曲がる時は当然、車体はどこにも傾かないんですけれども、」

アナウンサー「傾かずに遠心力だけがかかっていく。」

梅原先生「振り子式の車両だと、車体がカーブの内側の方に向かって曲がってきます。」

アナウンサー「線路と接する台車の部分と客室部分が離れるというか、振り子のように動くという解釈でいいですかね?」

梅原先生「はい。」

質問者「なるほど…。」

アナウンサー「それで遠心力がかかった時に反対側に傾けるから、カーブもスピードを落とさずにスムーズに曲がれると。」

質問者「なるほど。」

梅原先生「愛知県にお住まいということなので、たぶん中央線に」

質問者「しなの?」

梅原先生「そうです、しなの号がまさに振り子式の電車なので。」

アナウンサー「○○君は乗ったことはありますか?」

質問者「うん、あります。」

アナウンサー「乗り心地は…」

質問者「酔って中津川で降りました。」

アナウンサー「振り子電車って酔う人いますよね?」

梅原先生「実はそうなんです。最近は緩和されてますけど、それでもカーブでいきなり強く傾いてしまうので、ユラユラ揺れる感じがどうしても慣れない人は多いですね。」

質問者「ふんふん。」

アナウンサー「○○君は体験してたんだね。」

質問者「うん。」

梅原先生「車体の外側が持ち上がることになるんですけど、振り子式の車両は5度ぐらい傾くので、車体の幅を考えると、いちばん外側では30センチぐらい持ち上がってるんですね。」

質問者「30センチも!」

梅原先生「そうなんです、かなり傾いてると思ってもらうといいと思います。」

カーブでそれだけ傾けばその分、戻る時も傾くわけだから、酔う人はいるだろうな。お子さんはそれも体験して、質問することで理由も分かったんだね。素晴らしい「科学する心」だった。

 

Q10 望遠鏡や双眼鏡はなぜ遠くが見えるの

  ですか? それと、水の中でも同じよう

  に見えるのかを…。(学年不明、女子)

 

アナウンサー「望遠鏡や双眼鏡は何で遠くが見えるのか、それを水の中で使ってもちゃんと見えるのか、ということですね?」

質問者「はい。」

アナウンサー「双眼鏡や望遠鏡は持ってるんですか?」

質問者「ないです(笑)。」

アナウンサー「でも見たことはある?」

質問者「はい。」

藤田先生「双眼鏡とか望遠鏡は、確かに遠くを見るためのものなんですけど、天体望遠鏡を使ったことはありますか?」

質問者「ないです。」

藤田先生「近くに科学館とか天体観測できる場所はありますかね?」

質問者「あります。」

藤田先生「今度行った時にぜひ使わせてもらうと良いと思いますけど、双眼鏡と望遠鏡って実は大きな違いが1つあるんですよ。望遠鏡は、実は上下逆さまに見えてしまうんですね。虫めがねで遊んだことはありますか?」

質問者「はい。」

藤田先生「虫めがねを持って遠くの風景を見たら、ひっくり返って見えますよね? やったことあります?」

質問者「知りません、分からないです。」

藤田先生「大きめの虫めがねの方が分かりやすいと思いますけど、それをぜひやってみてほしいですけど、双眼鏡も望遠鏡も、基本的にはレンズが2枚ついているんですね。1つは目のすぐそばにあるものと、遠くの方にあるものと1枚ずつ、2枚のレンズでできています。」

質問者「はい。」

藤田先生「遠くにあるレンズが何をしてるか、とても簡単に言うと、広ーい部分から光を集めてくるんですよ。見ようとしている部分の全体の光を、外側のレンズから集めてくるんですね。その遠くから集まってきた光が集まる所が1カ所あるんですけど、その1カ所をより大きく見ようとして、手前のレンズがあるんですよ。広い部分の光をたくさん集めてくれるから、遠くのものが大きく見えることになるんですね。」

質問者「はい。」

藤田先生「遠くのものをわざわざ拡大して、遠くからいろんな光が来たのを手前の接眼レンズで大きくして、見えるようにしているということになるんですね。

これ、言葉で言うのがなかなか難しいんですけど、2枚の虫めがねを使って、1枚を少し遠くにかざして、もう1枚を手元に持ったきて、2つの距離を近づけたり遠ざけたりすると、はっきり像が見えるところがあるんです。そういう実験をぜひ、この春休みの間にやってみて、こんなふうに見えるんだっていうのを実感してほしいですね。

望遠鏡は今言った通り逆さまに見えちゃうんですけど、双眼鏡は逆さまに見えるとちょっと具合が悪いですよね? ふつうに見たいものなので。」

質問者「はい。」

藤田先生「2つのレンズの間に、プリズムという光の向きを変える装置を入れて、人間が見たものと同じように見える像を、双眼鏡では見せてくれるというわけです。…ここまでは大丈夫ですか?」

質問者「はい。」

藤田先生「ちょっと難しかったけどね、ぜひ虫めがねで実験してみてください。」

質問者「はい。」

藤田先生「で、“水の中でも同じように見えるんですか?”という質問でしたが、これは見えます。」

アナウンサー「ほう。」

藤田先生「見えるんですが、ふつうの双眼鏡を使ってしまうと双眼鏡が壊れてしまうので。中に水が入ってきて壊れちゃうので、水中で使える双眼鏡を買わないとだめなんですね。そういう双眼鏡が別に売ってますので…防水ってだけじゃなくて、水中でちゃんと使えるものを使わないとだめということなんですけどね、もちろん水中でも同じように見えます。」

アナウンサー「○○さん、大丈夫ですか? 望遠鏡や双眼鏡の見える理屈は分かりましたか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「水の中でも防水であれば…」

藤田先生「水中で使えますと謳ったものですね。」

アナウンサー「水中で使える双眼鏡であればちゃんと見えるということです。」

質問者「はい。」

アナウンサー「どうもありがとうございました。」

質問者「ありがとうございました。」

アナウンサー「また質問があったら電話をしてきてくださいね。さようなら。」

質問者「さよなら。」藤田先生「さよなら。」

アナウンサー「レンズの仕組みなんですね。」

藤田先生「そうなんですね。光はなかなか言葉で説明しにくくて(笑)、凸レンズを使うので光を一点に集める仕組みですよね。」

アナウンサー「虫めがねで太陽の…火をつけて…」

藤田先生「燃やすのと同じですね。広いところの光を一点に集めてくるのが外側。その集めた所に結ばれた像を大きく見せるのが手前側の接眼レンズの役割、ということになっているんですね。」

天文・宇宙の国司先生が子どもの時に手作りした望遠鏡も同じ仕組みってことよね。

 

Q11 サギは飛ぶ時になぜ脚を伸ばして飛ぶ

  のかです。(小6男子)

 

アナウンサー「サギが飛んでいる姿を近くで見ましたか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「他の鳥とやっぱり違うなって感じたのかしら?」

質問者「はい。」

川上先生「はーいどうもこんにちは、川上でーす。サギが飛ぶ時の姿を見て、脚が後ろに伸びているのを見たということですよね?」

質問者「はい。」

川上先生「空を飛ぶものとして、例えば飛行機。乗ったことありますか?」

質問者「はい。」

川上先生「飛行機に乗ってると分からないんだけど、飛行機が飛び立つところを飛行場で見たことはありますか?」

質問者「はい。」

川上先生「飛行機って脚があるかな?」

質問者「ない、です。」

川上先生「ないように見えるけれども、地上に降りている時は? どうやって降りてると思う?」

質問者「タイヤみたいなものが…」

川上先生「そうそうそう! タイヤが出てるよね? あのタイヤが出てるのを、飛んでる時ってどうしてると思う?」

質問者「えっと、中に入れとる。」

川上先生「はい、正解です。」

この話を聞いてから飛行機が渡り鳥に見えてくるようになってしまった。

 

川上先生「何のために入れてるかが今度は重要になってくることなんだけれども、次にサギについて考えてみたいんですけれども、“何でこうなってるんだろう”って考える時は、“そうでなかったらどうなんだろう”と考えてみるのがすごく良いと思います。」

質問者「はい。」

川上先生「サギが脚を曲げて飛んでいると、いったいどうなっちゃうんだろうっていうことを考えてみようと思いますけれども、サギの脚の特徴って何があると思いますか?」

質問者「長い。」

川上先生「長いよね? じゃあ、その脚の長いサギが飛ぶ時に脚を曲げて飛んでると、いったいどういうことが起きると思う?」

質問者「邪魔になって飛びにくくなる。」

川上先生「そうだよね! どう考えてもあれ、邪魔だよね。僕もそう思います。たぶん邪魔さにもいろいろあると思うけれども、1つは翼を動かす時に邪魔になるかもしれないし。

じゃあ、飛行機のタイヤの場合は、何でしまっておくと思いますか? 飛行機のタイヤは下側についてるから、翼も別に動かさないから、飛ぶ時の邪魔にはなかなかならないよね?」

質問者「ああ…当たっ…当たる?」

川上先生「でも飛んでる時って、なかなか物に当たらないよね?」

質問者「はい。」

川上先生「でも、当たるというのは正解です。何に当たるかというと、空気に当たっちゃうんだよね。」

質問者「あっ…。」

川上先生「空気抵抗って聞いたことありますか?」

質問者「はい。」

川上先生「例えば紙飛行機を作る時も、紙飛行機の後ろ側に何かヒラヒラとつけてあげても大丈夫だけれども、下側に何か飛び出したものをつけちゃうと、たぶん飛びづらくなっちゃうよね?」

質問者「はい。」

川上先生「空気抵抗があると空気にぶつかっちゃって、それだけ飛びづらくなるから、前から空気がうまく後ろに流れていくようにしてあげた方が良いんだよね。そうすると、サギの脚はとても長いので、曲げるよりも後ろに伸ばした方が抵抗が少なくなるんだと思います。」

質問者「ああ…。」

川上先生「でも、実はね、鳥の飛ぶ時の脚を見てみると、意外と伸ばして飛んでる鳥は多いんですよ。カモとかカモメとかいろんな鳥がいると思うけど、そういう鳥も脚を伸ばして飛んでます。」

質問者「へええええ。」

川上先生「ただし、飛ぶ時にその脚を羽毛の下に隠してあったり、そんなに長くないから隠すことができて目立たなかったりするんだけれども、スズメの仲間とかでは脚を曲げて羽毛の中に隠すんですよね。だから、もし羽毛の下にきちっとしまえるぐらい脚が短ければ曲げてもいいけど、脚が長いと羽毛の中に完全にしまうことはできないので、後ろに伸ばしてるんだと考えられます。」

質問者「へえええ。」

川上先生「でもね、実は同じ種類でも、伸ばしてたり折り畳んでたりすることもあります。それは何でかというと、…○○君、ズボン履いてる?」

質問者「はい。」

川上先生「ズボンを履いてる時と履いてない時って、例えば冬場に何が違うかな?」

質問者「寒さ。」

川上先生「その通りです。脚を出してると寒くなっちゃうんだよね。だから寒い所では羽毛の中に脚をしまうために曲げて飛んだり、暖かい所では脚を伸ばして飛んだり。カモメとかカモはそういうことがあったりしますね。」

質問者「はい。」

川上先生「だから脚を羽毛の中に入れるかどうかは、体温を保つためということと、空気抵抗を減らすためということがあると思います。」

質問者「ありがとうございます。」

川上先生「いろんな鳥がいて脚を伸ばしたり曲げてたりすると思うので、種類によってどう違うのかということも見てもらえればと思います。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○君、分かりましたか?」

質問者「はい。」

鳥の脚には羽毛がないから冷える。ツルとかサギが片脚立ちしてるのは、片脚だけ羽毛の中にしまって温めているからっていうのも川上先生の解説で聞いたような。

 

Q12 どうして電車の横にモハとかクハとか

  がカタカナでつくんですか?(小3男子)

 

アナウンサー「アア…キマシタ。気になってますか?」

質問者「はい。」

梅原先生「モハとかクハのカタカナは主にJRの在来線…JR四国は今はカタカナでつけなくて数字だけなんですけれども、埼玉県でしたら京浜東北線とか武蔵野線がJRですね。埼京線川越線もそうですね。そういう電車がモハとかクハってついてると思います。

これはどうしてかというと、今の全国の電車のほとんどが何両か連結して走っていますよね?」

質問者「はい。」

梅原先生「お近くの埼京線とか京浜東北線だと10両繋げていたり、宇都宮線高崎線だと15両繋げていると思うんですね。

実はこれらの1両1両は、全部同じではないんですね。同じ車両が15両繋がっているのではなくて、1両1両に役割があるんですね。役割があったり造りが違っている。その区別をつけるためにカタカナで、どんな種類の車両かが分かるようにしているんですね。」

質問者「はい。」

梅原先生「例えば質問にあったモハですけど、前の“モ”は、モーターがついている電車ですよということで、モーターの“モ”という意味なんですね。」

質問者「へええ。」

梅原先生「“ハ”というのは、普通車という意味なんですね。昔は一等車、二等車、三等車があって、イ、ロ、ハで区別していたんですけど、それの三等車が今の普通車になったので、“ハ”とついているんです。

クハっていうのがありますけど、“ハ”はさっきの普通車で同じですね。“ク”は何かというと、運転室がついている車両という意味なんです。“ク”の語源は実はよく分かっていなくて、駆動ではないかとも言いますけれども、そういう意味です。」

質問者「はい。」

梅原先生「その他にも電車にはいろんな種類があって、運転室もついているしモーターも搭載している車両は“クモ”と言って、それが普通車だったら“クモハ”ですね。あるいは、モーターも運転室もない車両があって、これは“サ”と言うんですね。これも語源がよく分からないですけど、たぶん“サブ”とか、そういう意味だと思うんですけど。あとグリーン車も、高崎線とか宇都宮線にはついてると思いますけど、これは“ロ”。しかも宇都宮線とかのグリーン車は“サロ”という区別をつけているんです。」

質問者「へええ。」

梅原先生「ここまでだったら鉄道のいわゆる一般的な知識ですけど、どうしてこんなふうに電車はいろいろ種類が違っているのか、これを科学的に考えると、昔、電車が発明された時は…路面電車って知ってますか?」

質問者「知ってます。」

梅原先生「東京に都電がありますよね? あれは1両で走っていて、電車の前と後ろに運転室がついていて、モーターもついている。昔はこういう電車が当たり前で、今の山手線とか京浜東北線が走り出した時も、前後に運転室もモーターもついている電車を何両も連結していたんですね。

実はニューヨークの地下鉄もちょっと前まではそうなってたんですけど、よく考えたらこういう電車を10両も作っていると、運転室ばっかり、モーターばっかりで、だんだん勿体ないですね。無駄が多くなったり、人が乗ることができない場所がたくさんできてしまったりして、じゃあ役割を分けましょうということで、運転室は先頭の車両といちばん後ろの車両だけにあればいいとか、よく考えたらモーターも力が強いから、例えば10両編成の京浜東北線とか埼京線は6両にしか今はモーターがついていなくて、あとの4両はモーターがない車両とか、そういうふうに役割を分けることができたんですね。」

質問者「はい。」

梅原先生「実はこれは、電車のいちばん大きな特徴で、動力とか設備を…設備を分けることは他の種類の車両でもできますけど、動力のついてるところを分けることができたのは、電車にとってとても大きな特徴です。日本でも貨物列車とか、海外は特に多いんですけど、機関車って見たことありますか?」

質問者「はい。」

梅原先生「機関車って、とにかく大きな動力がついてる車両が1両だけあって、それでトレーラーになっている客車とか貨車を引っ張っていくんですけど、機関車の力がどんどん強くなっていて、海外ではこれで時速200キロぐらい出している機関車があるんですね。

でも、日本でそんなに大きな機関車を作ってしまうと…重さが200トンぐらいになっちゃうんですけど、日本は地盤があまり強くないので、そんなに重くなると線路が支えられないんですね。なので軽くしましょう、軽くするためには動力を積んでいる車両を何両か繋げて、力を分ければいい。その代わり全部足したら機関車と同じぐらいのスピードとか、機関車よりも多くの力が出せるようにしたんですね。

その結果いろんな種類の車両ができたから、カタカナで区別しようということになったんです。」

質問者「へえええ。」

梅原先生「実は新幹線も同じですけど、新幹線だけはカタカナを使わないで数字だけで区別してるんですね。数字が何かっていうのは…(笑)何かの本を見てくださいとしか言えないですけど、新幹線も全く同じ仕組みで、モーターを積んでる車両とそうでない車両、運転室は前後にしかついてないというふうに分かれていて、それで時速300キロ、320キロというスピードを出しているんですね。」

アナウンサー「車両の役割を数字とかカタカナで表現しているということですね。ちなみにカタカナの並びでいちばん多いのは3文字ですか?」

梅原先生「2文字ですね。モハ、クハ、サハがいちばん多くて、運転室とモーターがついている車両でクモハというのがありますけど、これは逆に少ないですね。グリーン車だとサロ、クロというのが多いですけど、グリーン車自体が少ないですから。」

アナウンサー「4文字、5文字並ぶことはないですか?」

梅原先生「実は非常に特殊なんですけど、サンライズという寝台列車があるんですけど、ここに“サロハネ”というのがあって、」

アナウンサー「そんなにつく…(笑)。」

梅原先生「サはモーターがついてない車両、最後の“ネ”っていうのが寝台車という意味なんです。ロはA寝台車、ハはB寝台車で、要するにA寝台とB寝台が一緒についてる車両という意味で4つもついているんですね。」

質問者「へええ。」

アナウンサー「○○君、分かりましたか?」

質問者「はい。」

 

Q13 どうしてネコは魚が好きなんです

   か? あと、どうしてネコは夜起きて

   いて朝は寝ているんですか?(6才男子)

 

アナウンサー「お家で猫を飼ってるの?」

質問者「はい。」

アナウンサー「何匹飼ってるのかしら?」

質問者「4匹飼っています。」

アナウンサー「4匹? たくさん飼ってるんだね。」

成島先生「最初の質問、どうしてネコはお魚が好きなのか、ですね。○○君のお家で飼ってる猫4匹は、みんな魚が好きなんですか?」

質問者「はい。」

成島先生「魚以外のご飯をあげたことはありますか?」

質問者「………」

成島先生「魚しかあげてない?」

質問者「………」

アナウンサー「○○君、お魚以外で猫ちゃんが喜ぶ食べ物は何か知ってるかな?」

質問者「キャットフード。」

成島先生「(笑)キャットフード! そうだよね。キャットフードはいろんな栄養が混じってて、栄養的にはとっても良いご飯なんだよね。ネコはお魚が好きなんですけど、これは日本の…日本って分かるかな? 僕たちが住んでいる国が日本って言うでしょう? 日本は周りが海に囲まれていて、お魚が手に入りやすい国なんですね。だからネコのご飯に何をあげようかと考えた時に、身近にあるお魚をあげることが広く行われているんです。

でも、よその国に行くとちょっと違うんだ。もちろんキャットフードを与える国もあるでしょうし、ネコは本当は動物のお肉が好きなんだよね。もちろんお魚も好きですけど、ネコは本来お肉が好きなんだ。だから牛とか豚とか鶏とかあるでしょう? ああいうお肉の方がネコの体には合っているんです。

それでね、お魚だけを与えていると、お腹の中の脂肪が固まっちゃって病気になることがあるんです。」

質問者「はあ。」

成島先生「だから、もし○○君のお家でお魚だけあげてるとしたら、お魚はあまりあげないでキャットフードを中心にした方が、健康のためには良いと思いますよ。」

質問者「はい。」

成島先生「もう1つの質問、どうしてネコは昼寝しているのに夜に元気なのか。○○君はどう? 夜はちゃんと寝てるかな?」

質問者「はい。」

成島先生「何時に起きるの?」

質問者「………6時。」

成島先生「早起きだねえ、素晴らしい! 寝るのは何時?」

質問者「………」

成島先生「お布団に入るのは何時頃ですか?」

質問者「………」

アナウンサー「毎日違うのかな?」

成島先生「(笑)8時とか9時には寝るのかな。○○君は昼間、お日様が出てる間は一所懸命遊んだりしてると思うけど、夜になると眠くなっちゃうよね?」

質問者「はい。」

成島先生「人間みたいな動物は、昼に活動するように作られているんですね。ネコは、今は人間に飼われていますけど、元々は夜に狩りをする動物だったんですよ。夜だと敵から見えにくいという大きな理由があって、獲物のそばに寄っていっても獲物が気がつかなくて、獲物を捕まえやすいという良い点があるわけ。それで、小さな動物を倒すネコのような動物は、夜に活動することが多くなったんですね。」

質問者「はい。」

成島先生「もっともっと昔まで考えちゃうと、うんと昔はね、僕たちのご先祖様は恐竜のいる時代に生きてたわけだよね。恐竜って知ってるよね?」

質問者「はい。」

成島先生「恐竜は昼間に活動してるので、自分たちの命を守るためには、やっぱり昼間に活動できないわけ。自分たちの命を狙う恐竜が寝静まった夜にやっと活動するという、私たちのうんと昔のご先祖様の性質がずっと続いているんだね。ネコももちろんその中で命を繋げてきたので、ネコは夜に狩りをするために活発で、昼間は狩りをしないで休んでるということになるんだ。」

質問者「はい。」

アナウンサー「分かるかな? 夜の方が活動してるから、昼間は寝てることが多くても夜の方が元気と。」

成島先生「昼間は寝てエネルギーを蓄えておいて、夜に獲物を捕まえるために活動する。夜の方が見つかりにくくて獲物を捕まえやすいということなんだよ。反対にネコを襲うような大きな動物…日本には今いないですけど、そういう動物からも逃げやすい。暗くて見えにくいから襲われにくいということもあって、夜に活動するんだ。」

アナウンサー「大丈夫かな?」

質問者「はい。」

恐竜から生き延びようとして哺乳類が獲得した夜行性が、恐竜がいなくなった今も残ってるわけか。人間も夜型の人はいるし。恐竜の恐ろしさがこういう形で分かるような気がする。

 

Q14 どうして静電気は痛いの?(5才男子)

 

アナウンサー「パチッときて痛いなと思った時があった?」

質問者「うん。」

アナウンサー「どんな時でした?」

質問者「すべり台のとってもつとき。」

藤田先生「○○君って、前、バターとチーズを聞いてくれた人?」

質問者「うん。」

藤田先生「(笑)ンフフフフ、そうですか。」

1/26のQ5か! 藤田先生からバターを手作りしてみてって言われたの、試したかな? 今回も生活感が伝わる質問で楽しいよ。

 

藤田先生「電気は2種類あるんですよ。プラスという電気とマイナスっていう電気と2種類あるんですね。ここまではいい?」

質問者「うん…」

アナウンサー「いきなり難しいですよ、5才の子に“電気は2種類ある”ってなかなか(笑)。」

藤田先生「(笑)難しかったかな? そのプラスとマイナスがぶつかると電気が流れちゃうんですね。○○君の体にはプラスの電気が集まりやすくて、すべり台とかはマイナスの電気が集まりやすいんですよ。○○君がすべり台の金属にパッと触れた時に、そこで電気が流れて“痛い”ってなるんですね。なぜ○○君が痛みを感じるかというと、それは電気が流れてるから、ということになるんですね。分かった?」

質問者「うん。」

藤田先生「でね、痛いのは嫌ですよね?」

質問者「うん。」

藤田先「どうやったら痛くないかというと…まぁ痛いことは痛いんだけど、ちょっと工夫するとまだ我慢できるかなっていうぐらいになるんですね。

○○君、すべり台の取っ手とか金属のドアに触る時に、きっと指先で触ってますよね?」

質問者「うん。」

藤田先生「手の平と指を比べたら、指先の方で触ってるんじゃないかと思うんですよ。どうでしょう?」

質問者「………」

藤田先生「あれ(笑)?」

質問者「ワカンナイ。」

アナウンサー「手でベチャッて触るか、指先でちょこっと触るかなんだけど。」

質問者「………」

藤田先生「あんまり考えてないかもしれないですね。」

アナウンサー「気にしたことないかな?」

質問者「………」

藤田先生「実は指って、すごく敏感なんですよ。ちょっとしたことでも指は感じちゃうんですね。静電気が起きやすいのは空気が乾燥してる冬だから、金属に触る時は恐る恐る、指先でちょっとずつ触ると、たぶんすごく痛いんですよ。」

質問者「ふううん。」

藤田先生「手の平でバッと触った方が痛くない。手の平は指先に比べると、そんなに感じにくい所だから、なるべく手の平で触った方が静電気の痛みはないかと思います。

○○君の“どうして静電気は痛いの?”というのは、体を電気が流れてる瞬間なので、それを痛いと感じちゃうというですね。いいかな?」

質問者「うん。」

アナウンサー「○○君の体の中にも電気が流れるんだって。その瞬間パチッというのが“イテテ”ってなるから、そっと触るよりもベタッと触った方が痛くないということですか?」

藤田先生「指先を使わないで手の平使った方が痛くないかもしれない。」

アナウンサー「やっぱり冬の方が静電気は…」

藤田先生「そうですね、空気が乾いてる時期の方が静電気が多いので、もうちょっとの辛抱ですかね。」

アナウンサー「○○君、すべり台の取っ手を持つ時も、指先でそーっとじゃなくて手の平でペチャッと持った方がパチッとこないかもしれないって。」

質問者「うん。」

アナウンサー「それで遊んだ後はしっかり手洗いをしてくださいね。」

質問者「はあい。」

アナウンサー「分かりました?」

質問者「うん。……ったよ。」⇦うまく聞き取れないけど「作ったよ」とも聞こえなくもない。バターを作った報告かもしれない…けど次の質問に繋ぐ進行上スルーされたようで残念。

藤田先生「ありがとう(笑)。」

 

Q15 鳥は恐竜の子孫なのに、なぜ恐竜と言

  わないか?(学年不明、男子)

 

アナウンサー「うーん、今、川上先生の目がギョロッとしましたね。どんな時にそれを思ったのかしら?」

川上先生「(笑)」⇦かみ殺してる笑いが不気味。

質問者「図鑑を読んでる時に、なんか、名前が違ったから不思議に思った。」

川上先生「はい、どうもこんにちは、川上でーす。○○君は鳥と恐竜、どっちが好きですか?」

質問者「恐竜。」

川上先生「恐竜が好きですかー、はい、分かりました。確かに鳥は恐竜から進化してきたっていうのをよく知ってましたね。」

質問者「はい。」

川上先生「それはたぶん本当のことです。でも、そのことが分かったのって、いつぐらいか知ってますか?」

質問者「アーケオプテリクスが発見された時。」⇦始祖鳥を学名で即答。恐ろしい。

川上先生「あっ、いいねえ! アーケオプテリクスが発見された時に、鳥の形と恐竜の特に脚の形を研究した人がいて、これはすごく似てるから、鳥は恐竜から進化してきたんじゃないかと最初に言われました。それが1800年代のことですね。150年ぐらい前です。

でも、その後でそうじゃないと言われたんですよ。それでしばらくは、やっぱり鳥は恐竜から進化してきたんじゃないんじゃないか、とずっと考えられていました。」

質問者「はい。」

川上先生「100年ぐらい経って1960年代、今から60年ぐらい前になって、もう1回、やっぱり鳥は恐竜から進化してきたんじゃないかと言われるようになって、いろいろな研究がされてきました。それで1996年に初めて恐竜に羽毛があることが化石で見つかって、いろいろな証拠がどんどん見つかって、今では鳥は恐竜から進化してきたということが分かりました。」

質問者「はい。」

川上先生「というわけで、みんなが本当に鳥が恐竜から進化してきたんだということを、絶対にそうだろうと思うようになったのは、実は最近の数十年間のことなんですね。

じゃ、恐竜という言葉がいつ生まれたのかを知ってますか?」

質問者「えーっと、イグアノ…イグアノドンじゃないかな?」

川上先生「あっ…すごいね! よく知ってるね! “恐竜”という名前は、化石が見つかってから呼ばれるようになったんだよね。その名前がつけられたのが1842年です。だから今から200年も経ってないんですよね。180年ぐらい前にリチャード・オーウェンという人が“恐竜”という名前でそれを呼ぶことにしました。というわけで歴史としては恐竜という言葉自体、まだ百何十年しか経ってない言葉です。」

質問者「はい。」

川上先生「それに対して鳥というグループは、昔から“鳥”と呼ばれていたんだよね。もう2000年ぐらい前から鳥の仲間は世界中で鳥と呼ばれていたわけですけれども、そうすると、その鳥に対して、今恐竜の仲間だと分かったからって、わざわざ恐竜と言い直す必要がなかった、ということもあります。鳥というのは1つのグループとして世界にいるので。“鳥”って呼びやすいですよね。」

質問者「はい。」

 

川上先生「ちょっと難しい話になっていくんだけど、今陸上にいる動物の中で…脊椎動物って分かりますか?」

質問者「はい。背骨がある動物。」

川上先生「そうそう、背骨がある動物。これを分類学という学問の中で分けるとどういう仲間がいるかというと、知ってますかね?」

質問者「哺乳類、爬虫類、鳥類…あと…は両生類。」⇦魚類は?って思ったけど川上先生「陸上」って限定してた…安直だった。

川上先生「当たりです! その4つだよね、全部正解。そうやってグループ分けをしてきたんだよね。そのグループでそれぞれちゃんと特徴があるから分けられますよとやってきた。というわけで、そのグループを難しく言うと、“類”じゃなくて“綱”って言うんですよ。鳥は鳥類じゃなくて鳥綱、哺乳類は哺乳綱、爬虫類は爬虫綱、両生類は両生綱という言い方をするんですけれども、現在生きている動物については、脊椎動物はこの4つに分けましょうという分類上のルールがあります。だから現代の生物を相手に言う時は鳥綱、すなわち鳥の仲間なんだという、これは元々の分類学のルールで決まっているから“鳥”って呼ぶんだと思ってください。」

質問者「はい。」

川上先生「実は難しいのは恐竜なんです。恐竜は、今言った4つのどれに入ると思いますか?」

質問者「爬虫類。」

川上先生「爬虫類だよね。じゃ、恐竜が爬虫類だった、鳥が恐竜だったら鳥は何類になると思います?」

質問者「爬虫類。」

川上先生「でも鳥は爬虫類じゃなくて鳥の仲間だ、鳥類なんだと現代では言われているわけですよね。そう分けるようになっています。」

質問者「はい。」

川上先生「実は鳥というのは恐竜がいなくても、ワニの仲間から進化してきたことが分かっていました。だから、鳥というのはグループとしては大きくは爬虫類から進化してきたことが分かっていたんですよ。でも明らかに形や性質が違うから、鳥は別に分けることになっていて、鳥類のことを爬虫類だと言う人はいないですよね?」

質問者「はい。」

川上先生「言わないよね。そういう1つのグループの中でまとまりがある、ここから先は全部同じグループだよというのを単系統と言います。ちょっと難しい言葉になってごめんね。爬虫類の仲間というのは、爬虫類の祖先を考えると、その祖先から進化してきた全てではなくて、そこから鳥を除いたものを爬虫綱と呼んでいるわけなんだよね。」

質問者「はい。」

川上先生「そういうことが起こっちゃうんです。だから恐竜というのを考える時に、確かに鳥は恐竜から進化してきて、最近は“鳥は恐竜の一部なんだ”という言い方をするようになったんですけれども、これをどう分類するかはとても難しくて、現代の分類学の中で鳥を鳥類か爬虫類かで分けていく中で、恐竜が爬虫類だとするのであれば、鳥は恐竜から進化してきたけれども恐竜そのものではないグループだ、というふうに考える方法もあると思いますし、いやいや恐竜の一部だよ、まさに恐竜だよと考える場合もある。でもそうすると、そこで鳥類なのか爬虫類なのかが分からなくなっちゃう。ここをどっちにするかというのは、人間がみんなで話し合って決めるしかないんですけれども、そこは実はまだちゃんとどっちにするか議論がされてないんです。話し合いがされてないんです。」

質問者「はい。」

川上先生「だから、もしかしたら将来は“鳥”、“鳥類”がなくなって、全部爬虫類に含めて“だって恐竜なんだもん”っていうことになっちゃう可能性もあるし、“いやいや、鳥は先に鳥の仲間だと決めていたから、むしろ恐竜を鳥に含めたらどうですか?”ってなるかもしれないし、“いやいや恐竜と鳥は分けましょう”、“確かに恐竜から進化してきたけれども全然別の性質を持っているんだから、恐竜までは爬虫類にして、鳥だけは鳥類にしましょう”ってことになるかもしれないし、そこは実はまだちゃんと決まってないんです。

だから今のところは、鳥は昔から鳥と呼んできたので“鳥”と呼んで良いんじゃないかなと思います。その方が便利でしょう?」

質問者「うん。」

川上先生「こういう名前をつけるルールとか分類をするルールというのは、人間が便利なように決めてきたんですね。だからいちばん便利な方法で呼べばいいんじゃないかなって思います。…ちょっと難しくなっちゃったけど、だいたい分かりました?」

質問者「はい。」

アナウンサー「すると、動物を分ける分類学の歴史と、鳥が恐竜から進化してきたのかどうかの学説が決まってくる過程の時差というか時間が違うから、呼び方も今違ってる状況にあるということですかね?」

川上先生「そうですね。元々分類というのは現在生きている生物に対してどうやって分けるか、ということでされてきたんですね。その分類と、進化の歴史…何が何から進化してきた…系統と言うんですけれども、分類と系統というのは非常に似ているんですけど、系統を元にして分類をすることはよくあるんですけれども、同じではないんですね。系統は本当に自然の中にあるもの、どうやって進化してきたかがあるもの、それに対して分類は、それを分かりやすく人間が名前をつけていくものなので、これは人間側の都合だと思ってください。」

アナウンサー「○○君、分かりましたか?」

質問者「はい。」

難しい!! 鳥が恐竜から進化したことが分かってから話がややこしくなってるのは何となく分かった。こんな複雑な解説まで出てくるのは恐竜キッズが恐竜の名前以外の知識も幅広いから。恐竜の先生が「今の動物を参考にする」って繰り返し言ってきた成果だろうな。

 

Q16 0系は何で丸いのですか?(小1男子)

 

アナウンサー「0系というのは新幹線のことかしら?」

質問者「はい。」

アナウンサー「他の新幹線とは違うなと思ったのかな?」

質問者「はい。」

梅原先生「まず0系というのは、昭和39年に東海道新幹線が最初に開業した時から走っていた車両で、最終的には山陽新幹線で2008年に引退したので、今から12年前に見ることができなくなったんですけれど…小学1年生ですね? 0系が走ってるのは見たことないですね?」

質問者「はい。」

梅原先生「でも、あちこちの博物館に保存されていますし、模型とかでもたくさん出回っています。

0系は全体的に丸っこくて、確かにずんぐりむっくりした先頭部分なんですけれども、“丸いところ”ってどこですか?」

質問者「丸いところはいちばん先頭の1号車。」

梅原先生「そうですね、先頭の鼻先の部分ですよね。あそこ丸くなってますよね? そこが何かというのは置いといて、まず新幹線を日本で初めて走らせることになって、当時のスピードは時速210キロだったんですけれど、その頃は在来線でも時速110キロでしか走っていませんでしたから、一挙に最高速度を100キロ分上げなければいけなかったんですね。

そうなると、すごく高速で走らなければいけないので、空気抵抗とか、先頭部分が食パンみたいな車両だとあまり速く走れないんじゃないかとか、いろいろ考えて、新幹線を設計した人がお手本にしたものがあるんですね。それは何だか分かりますか? 0系を見てると何となく“これに似てるんじゃないか”というものがあると思うんですけど。」

質問者「うーん…。」

梅原先生「0系の先頭車をよく見ると、飛行機の先頭部分に似ていると思うんですね。」

質問者「ああ~!」

梅原先生「今でも旅客機はたぶん同じような格好をしてると思うんですね。」

質問者「確かに。飛行機型みたいなものだよね。飛行機型みたいにかわいらしい。」⇦現代の新幹線を見慣れていると飛行機のような横顔はかわいらしく見えるのか。

梅原先生「そうなんです。旅客機って最新型のものも、どちらかというと新幹線の0系のような、割にずんぐりむっくりとして、先頭に何か丸い…あれは何か分からないですけどアンテナか何かがついてるのかなと思うんですけど、飛行機は時速900キロぐらいですから、新幹線よりもはるかに速いんですけど、あれで空気抵抗などは問題ないということで、今でも…昭和30年代の飛行機も最新型の飛行機もあんまり変わらないんですね。」

飛行機の構造が鳥に似てるなら、飛行機をモデルにした新幹線も鳥の仲間と言えなくもない。鳥の名前をつけた新幹線もあるし。

 

質問者「じゃあ…」

梅原先生「そうなんです、じゃあ何で今の新幹線の車両は飛行機と同じ格好をしていないのか、ということですよね? 実は0系を走らせているうちに、地上の鉄道なのでいろいろな問題が起きたんです。

最初に起きたのは、音がうるさいということですね。車両が走ってると音がうるさいので、沿線の人が“とにかく何とかしてくれ”って裁判にもなったことがあるんですけど…」

質問者「客がちょっと…大げさになっちゃったんですか?」

梅原先生「そうですね。音を小さくするには、もちろん走ってる音を小さくすればいいんですけど、あと風を切る音がうるさいということになって、どうしたらいいかというと、先頭車の部分をもっと滑らかな形に作ったんですね。ツルンと…鋭いエッジ、角度がついてるとか…」

ここで交通情報のお時間。番組再開後に回答の続き

アナウンサー「○○君、待ちくたびれちゃったね、ごめんなさいね。」

質問者「別にいいです。」

梅原先生「(笑)ありがとう。お待たせしました。速く走る分には今でも0系の格好でいいんですけれども、地上を走っているので音がうるさいということで、音を静かにするために、まず0系を滑らかに改良していったんですね。

それからもう1つ大きな問題が起きて、トンネルに入る時にドカンと爆発するような音がするようになったんですね。」

質問者「ああ~。」

梅原先生「音がするようになったというか、実は音がすることが最初から分かっていたんです。トンネルの中の空気を強い力で押すために衝撃音が鳴るんですけれども、どうやったら少しでも小さくなるかと考えた時に、先頭の部分をすごーく細長ーくすればいいことが実験の結果分かったんですね。流線型ですね。なので今、新幹線の車両…例えば東北新幹線を走るはやぶさは、先頭車の長さは27メートルですけど、流線型の部分が15メートルと半分以上あるような…先頭部分だけが走ってるような…そういうふうに変わっていったんですね。

最初に言った丸い部分の中には連結器が入っているので、そのカバーということでデザインにもなったんですけど、飛行機に揃えたということになっています。

ちょっと駆け足になったし、途中で途切れてしまったんですけど、大丈夫でしょうか?」

質問者「大丈夫です。」

梅原先生「(笑)ありがとうございます。」

アナウンサー「○○君、どうもありがとう。」

質問者「あともう1つ…」

アナウンサー「何かな?」

質問者「…系とか100系とかで、100系は真ん中がとんがっているのが…ちょっと…いいよね。」

アナウンサー「(笑)“いいよね”……よかったね。」

梅原先生「うんうん、そうですね。それは過渡期というか、音を少しでも小さくするように0系を元に滑らかにしたり尖らせていったので…」

アナウンサー「かっこいいね、うん…。」

梅原先生「その時はまだトンネルの音を解決できなかったんです。」

アナウンサー「○○君どうもありがとう。待たせてごめんなさいね。また質問があったら電話してください。」

質問者「進化したんですね?」

アナウンサー「進化してる途中だってことだよ。どうもありがとう。」

質問者「ありがとうございました。」

アナウンサー「さよなら。…好奇心が尽きない、知りたくてしょうがないということですが、時間もありますのでごめんなさいね。」

飛行機の騒音も訴訟になってはいるけど、空路にトンネルはないもんね。鉄道ならではの課題にぶつかって新幹線のお顔が変わっているわけか。

 

Q17 どうしてウサギの耳って長いんです

   か?(小1女子)

 

アナウンサー「何でそう思ったのかな?」

質問者「ウサギさん大好きだからです。」

成島先生「○○さんはウサギが好きなんだ?」

質問者「はい、そうです。」

成島先生「学校にいるのかな?」

質問者「学校にはいません。」

成島先生「どこで見た?」

質問者「うちのお人形がいます。」

成島先生「(笑)お人形ね。そうなんだ。じゃあ答えを言っちゃうね。何でウサギの耳は長いのか。これはね、長い耳で音を集めてるんですよ。集音器って分かるかな?」

質問者「分かりません。」

成島先生「音を集める器械と書いて集音器って読むんだね。小さな音も集音器で集めて大きくする仕組みになってるんだけど、それがウサギの長い耳にあたるわけです。

ウサギって弱い動物でしょう? 牙がないし、敵に襲われたらただ走って逃げるだけでしょう?」

質問者「うん。」

成島先生「自分から相手に向かって行ってやっつけることができないんだよね。」

質問者「はい。」

成島先生「だから、自分を狙う敵を見つけるためには目で見るか、敵が近寄ってくる音をなるべく早く聞き分けるかが、自分の命を守ることに繋がるんだよね。それでウサギは小さな音でもちゃんと聞き取れるように、耳を進化させた、大きくしたんですね。」

質問者「そうなんですか。」

成島先生「うん。それからもう1つ理由があって、大きな耳に血液がいっぱい流れているんです。空気にあたると、そこから熱が逃げていくんだね。体にたまった熱を外に出す、体温を調節するという働きもあるんだ。」

質問者「ふううん。」

成島先生「白いウサギがいるでしょう? 光を当てて耳を見てみると、耳が透き通って見えるんだ。するとそこに血管がとても発達してることが見て分かると思うんだ。」

質問者「知りませんでした。」

成島先生「今度、本当のウサギさんと…ぬいぐるみもいいんだけど、生きてるウサギさんと会うことがあったら、そういうことも見てみると良いと思うな。」

質問者「分かりました。」

アナウンサー「大丈夫ですか? ウサギさんの耳が長いのは、音をよく聞けるようにするためと、体の温度を調節するためなんだって。それでかわいい長い耳になってるんだね。」

質問者「はい。」

 

Q18 納豆は、なぜ混ぜると硬くなるんです

  か?(小3男子)

 

アナウンサー「これは何でそう思ったのかな?」

質問者「前、テレビで納豆をいっぱい混ぜるとおいしくなるって言ってて、やってみたら、混ぜる時に混ぜにくくなったから、何でかなって。」

アナウンサー「どれぐらい混ぜたのかな?」

質問者「200回ぐらい。」

アナウンサー「200回ぐらい混ぜたら硬くなった。これは謎だね。」

藤田先生「納豆好きですか?」

質問者「はい。」

藤田先生「たくさん混ぜると、硬くなる他にどんなふうになってきますかね?」

質問者「タレのにおいがなくなってきたり、ネバネバが白くなったりして…」

藤田先生「ネバネバが強くなるんですか?」

質問者「はい。」

藤田先生「ああ…そうなんですか。これはいろいろ研究されてるらしいんですよ。納豆の食べ方と味わいとか研究されてるんですけど、今分かっていることは…納豆の糸は何でできてるか知ってます? 何ていう物質かテレビでやってたかな?」

質問者「…ナットウキナーゼとかじゃないんですよね?」

藤田先生「納豆菌によって物質を作るんですけどね、糸自体はポリグルタミン酸というものなんですね。グルタミン酸というのは、よくいう旨み成分…旨みって分かります?」

質問者「昆布とかの…」

藤田先生「そうです。よく知ってますね。グルタミン酸がいっぱい繋がったものが…ポリというのは“たくさん”という意味なんですよ。グルタミン酸がたくさん繋がってるものなのでポリグルタミン酸って言うんですけど、それが糸の成分なんですね。」

質問者「そうなんだ。」

藤田先生「そうなんですよ。糸みたいになっているから、たぶん混ぜれば混ぜるほどポリグルタミン酸が絡んでくるんじゃないかと思うんですね。それに加えて混ぜると空気が含まれていきますよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「空気が入ってくると白っぽく見えるから、それで白く見えるんじゃないかなと思います。

硬くなるのは…粘りがどんどん強くなっていくと、箸が中で動きにくくなる感じじゃないかと思うんですが、きっとそういう感じですよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「おそらく粘りが強くなっていくんでしょうね。ということで、粘りが強くなることで硬くなっていく感じでしょうかね。

どっちがおいしいかって、よく問題になりますよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「○○君はどっちがおいしいの?」

質問者「えー、多く混ぜた方がおいしい。」

藤田先生「好みは人それぞれなんだけど、よく混ぜた方がおいしく感じるのは、おそらくネバネバの部分がたくさん出てくることになるので、舌に乗せた時に全体に広がりやすく、舌に触れる面積が広くなるので、それでよく味わえるんじゃないのかなと思うんですね。ただ、それが嫌だという人も…好みなので何とも言えないですけど、ネバネバの強いものを食べれば、確かに旨みはよく感じることができるかもしれないですね。」

アナウンサー「○○君の質問の、混ぜ続けると硬くなるのは、糸がいっぱい出てきて混ぜにくくなるからということに…」

藤田先生「ではないかと思います。」

アナウンサー「○○君、いかがですか?」

質問者「分かりました。」

アナウンサー「分かりました? いちばんおいしいかったのは何回くらい混ぜた時だったかな?」

質問者「えええ? ……回数はうろ覚えなんですけど、にひゃく…じゅうかさんじゅうくらい。」

藤田先生「(笑)」

アナウンサー「そんなに混ぜた? おいしかった?」

質問者「はい。」

アナウンサー「で、硬かった?」

質問者「はい。」

アナウンサー「そうですか、いろいろ実験して試してくださいね。」

質問者「はい。」

アナウンサー「どうもありがとうございました。」

質問者「ありがとうございました。」

アナウンサー「また質問があったらかけてくださいね。さよなら。」

質問者「さよなら。」

アナウンサー「旨みの部分と糸が出てきて硬くなるのと、納豆っていろいろと深いですよね?」

藤田先生「そうですね。ネバネバを長持ちさせるためにいろんな工夫を、皆さん日常生活ですると思うんですけど、糖分を混ぜるとネバネバが丈夫になるんですね。やってみてもいいのかもしれません。」

食べ物のジャンルもできたのに藤田先生の大変さはまだまだ続く。

 

質問終わり~先生方から感想

成島先生「今日は身近な動物の質問が多かったですね。ハムスターとかネコとかウサギとか。それを見て、あるいは聞いて不思議になったことを、ちゃんと覚えていて質問してくれて本当に良かったと思います。やっぱり観察が大切ですね。」

 

藤田先生「録音の話とか、けっこうジェネレーションギャップじゃないですけど(笑)、知らないこともあるんだなぁとか、あと光の説明はしてあげたいんですけど、言葉ではなかなか難しいですね。私ももっと練習すればいいんでしょうけど。」

 

川上先生「今日は羽毛の話とか、最後は分類の話になったので、もう図を書きたくてしょうがなかったですね。図を書いて説明すればすごくよく分かるのに、それができないのはとてももどかしくて、自分の限界を感じました。」

アナウンサー「(笑)でも、かなり分かりやすかったと思いますよ。」

川上先生「今後も頑張ります。」

 

梅原先生「今日お寄せ頂いた質問は、突き詰めていくとみんな物理の力学に関連するもので、あまりえらそうなことは言えないですけど、私は高校の時は物理が苦手だったんですけど、でも鉄道とつきあっているので、今でも物理の勉強を続けているんですね。全然得意になりませんけど。だから、もっと小さい子どもさんは頭がもっと柔らかいと思うので、数学とか物理を頑張って勉強して、鉄道のことをもっと好きになってほしいと思いますね。」

アナウンサー「まずは電車が走ってるのを見て手を振って、かっこいいなと思うところからスタートして、“あのカタカナ何だ?”とか…」

梅原先生「それも実は物理に関係してたとか、そういったところまで考えてもらうと嬉しいと思いますね。」

アナウンサー「振り子式電車も物理が分かると、仕組みがよく分かると」

梅原先生「より楽しくなると思いますね。」

アナウンサー「でも逆に振り子式電車というものがあると知ってれば、物理にも興味を持って…」

梅原先生「実際にそういう科学の道に進んだお子さんがいらっしゃるので。」

 

子ども科学電話相談 春スペシャル3/19(動物、科学、鳥、鉄道) 8時台~9時台

スペシャル3/19のジャンルは

 動物 成島悦雄先生

 科学 藤田貢崇先生

 鳥 川上和人先生

 鉄道 梅原淳先生

 

アナウンサー「やっといつもの春休みの期間になりますが、今年はこれまでも学校がお休みで、長くお家で過ごしているお友だちも多いと思います。宿題もいっぱいあるんだけど気分転換もしたい、なんていうお子さんもいらっしゃるんじゃないでしょうか。そんな時はラジオを聴くのも良いですよ。

今日から春スペシャルとして、4月3日まで16日間、毎日放送いたします。」

高校野球が中止になってガッツリ空いた放送枠。そこにこの番組が。例年通りの高校野球だったら日曜レギュラーのこの番組がお休みだっただろうに。先生方もよくぞ応じてくださって、ファンとしては嬉しい限り。

 

アナウンサー「お家で過ごす時間が長くなっている子どもたちに、過ごし方のアドバイスなどもいただければと。」

成島先生「みんな退屈してるんじゃないかと思いますね(笑)。たまには近くの公園に行って体を動かすのも大切なことだと思いますね。ただ、帰ってきてから手をよく洗って、うがいをすること、これは忘れないでほしいですね。」

 

藤田先生「成島先生が仰った通り、外で元気に活動してみるというのも、もちろん大事ですよね。あと、私は、この時期を使って本を読むのも良いかなと思うんですね。宿題も出てる思いますけど、宿題と関係のない本を読むのも、いろんなことを知ることができて良いかと…小説も言葉をたくさん覚えられますからね、ぜひ本を読んでみたらどうかなと思っています。」

 

川上先生「実は僕も、本を読むと良いですよと言おうと思ってたんですけど(笑)、先に言われてしまいましたけれども。自分が休みで時間があったら何をするかなと思うと、僕は映画を見るのが好きなので、最近は動画配信もあるので、ふだん見ることができないような…映画とか見るのはまとまった時間ですからね、そういうこともすごく良いんじゃないかと思います。そういう作品に触れるのは、単にふだんの学校の勉強だけじゃなくて、違うことを考えることができるので、いろいろな経験をしてほしいのは藤田先生と同じですけれども、僕からのおすすめは、良い映画をたくさん見てみるのが良いと思います。僕も小学生の頃、いろんな映画をテレビで見てました。」

 

梅原先生「鉄道は…こればかりは勉強するものではなくて(笑)、ついでに楽しんで頂ければ良いと思いますけど、例えば、電車とか新幹線の時刻表があると思うんですね。この番組はちょうど8時30分に始まりましたよね? 同じ時間に東京駅をのぞみ号が出発して、新大阪駅に2時間30分後の11時ちょうどに着くんですけど、お家にいらしても、“今頃どこを走ってるかな”とか、気が向いた時に地図を広げてみるとか、インターネットでも写真を見られますから、“富士山の方を走ってるかな”とか、“名古屋に着いたかな、お城が見えてるかな”とか、そういうことを楽しんでみると良いかなと思います。」

アナウンサー「鉄道ファンの方は、時刻表だけで日本全国を旅できると言いますもんね。」

梅原先生「(笑)空想旅行なんですけど、そこからもう少し広げて、いろんな歴史とか地理の勉強ができれば良いのかな、と思いますね。」

昔は時刻表を見ながら帰省や旅行の計画を立てたなあ。乗り換えの駅、時刻、うまく乗り継ぐために何時何分の列車に乗るか、ホームを移動する時間を考慮してetc. それなりに段取りを学ぶ良い機会だったような。

 

最初のお友だち

アナウンサー「お待たせしました、こんにちはー。」

質問者「こんじわあ。」

アナウンサー「お名前を教えてください。」

質問者「…○○です! ごさいですっ!」

叫び気味。大きい声で話すように言われたのかな?

Q1 ほにゅうるいぜんぶにまぶたはあるんで

  すか!?(5才談笑)

 

アナウンサー「哺乳類全部にまぶたがあるのか知りたい。何で○○君はそういう疑問を思いついたのかな?」

質問者「…おさかなさんにまぶたがないから!」

アナウンサー「お魚さんにはまぶたがないのを知っていて、哺乳類はどうなんだろうと思ったんだね?」

質問者「………(聞き取れず)みた。」

成島先生「○○君、おはようございます。」

質問者「……おはぁようございます!」

成島先生「元気だねえ。いやいや素晴らしい(^^)。まぶたって何だか知ってる?」

質問者「目ぇつぶるためのもの。」

成島先生「ああ…なるほど。目をつぶるためのものだね。つぶって目を開けると、また物が見えるようになるね?」

質問者「ねぇ!」

成島先生「だから目を守ってるんだね。まぶたがあることによって、顔の中についている目を守ってるということ、分かるかな?」

質問者「わかるよ。」

成島先生「ああよかった…。じゃあ次いくよ。まぶたは目を守ってるんだ。お魚はまぶたがないけれども、お魚はどこに住んでる?」

質問者「う!み!」

成島先生「そうだね、海とか川、湖とか水の中に住んでるでしょう? それ以外の動物はだいたい陸の上に上がっているよね? カエルとかヘビとかトカゲとか鳥とかいるでしょう? こういう動物を知ってる?」

質問者「しってる-。」

成島先生「例えばカエルは水と陸を行ったり来たりするけれども、僕たち人間とか他の哺乳類は、たいていの場合は陸に住んでいますよね?」

質問者「………ねえええー!」

成島先生「(笑)そうだね。水の中にいれば目は乾かないんだ。“乾く”って分かるかな?」

質問者「うん。」

成島先生「お水の中にいれば目は乾かないでしょう? でも外にいると、開けっ放しだと乾いちゃうじゃない?」

質問者「ねえ。」⇦「ねえ」は彼なりの相づちなのか。でも「ねえええー!」って叫ばれるとどうしたのか心配しちゃう。楽しいけど。

成島先生「それで時たま目をつぶって、目を守ってるんですね。まぶたの大きな働きはそういうことなんです。だから、お魚にはまぶたはないけれども、それ以上の…両生類とか爬虫類とか鳥類とか哺乳類という動物の仲間にはまぶたがあるんだね。

面白いのはまぶたの開き方、閉じ方なんですよ。○○君はまぶたを閉じる時、上のまぶたが閉じますか? あるいは下のまぶたが閉じますか?」

質問者「うえ。」

成島先生「上だねえ、よく知ってるねえ。じゃあ鳥は見たことある? 鳥のまぶたがどういうふうに閉じたり開いたりするか。」

質問者「……うーん……うんとぉぉ…それは……うーん、わかんない。」

成島先生「わかんないね(笑)。今度、よく見てもらいたいんだ。人間とはさかさまで、下から閉じたり開いたりするんですよ。今日、鳥の専門の川上先生がいるので、ちょっと聞いてみますね。」

川上先生「はーい、どうもこんにちは、川上でーす。」

質問者「こんちは-。」

川上先生「今、成島先生から説明があったけれども、鳥もまぶたがあるんだけど、目をパチパチしてるところをよーく見ると、まぶたが下からギュッて上がってくるんですよ。お家で鳥とか飼ってる?」

質問者「かってなーい。」

川上先生「じゃあ公園とかに行って見てもらいたいんだけど、下側からまぶたが上がってくるのが見えるんです。

ただし、下側だけじゃなくて、人間と同じように上側にもまぶたがあって、下から上ってくるのと、上からもちょっと閉じるんですよ。だから上と下の両方にまぶたがあって、人間とは違って下側が大きく上がってくるから、そこが目立つんだよね。だから、それはぜひ観察してみてください。」

質問者「はああああい!!」

成島先生「(笑)川上先生、ありがとうございます。まぶたはもう1つ、別の種類があるのは知ってる? 僕たちもそうだけど鏡でよく見ると、目の中にちょっと赤いヒダみたいなものがあるの、分かるかな?」

質問者「わかる-。」

成島先生「分かる? よかったぁ。今度よく鏡の中で見てみて。そこは第三眼瞼とか瞬膜という名前がついてるんですけれども、人間はあまり発達していないですけれども、他の動物はそれが透明で、まぶたの中でクルッと目を覆うことがあるんですね。

例えば哺乳類で言うと、水に住む動物。アシカとかアザラシがいるでしょう? ああいう動物は、その目の内側にある特別なまぶたが、とってもよく発達して透明で、水の中に潜ってる時は、それが目の前に出てきて、まるで水中マスクみたいな形になっているんですよ。それで水の中でも物がよく見えるようになっているんですって。」

質問者「わかった。でも人間にはなんでないのかなぁ。」

成島先生「それは人間が水の中の生活じゃなくて、陸の上でたくさん生活するじゃない?」

質問者「でもね、アシカとかはなんであるの?」

成島先生「アシカにあるのはね、水の中で生活する時に、その第三眼瞼というものがないと、周りが曇ってよく見えないからなんだよ。それをつけることによってよく見える…○○君はプールに行ったことある?」

質問者「行ったことある。…うーん木曜…か、木曜日行ってるよ。」

成島先生「木曜日に行ってる…あれ、今日か?」

質問者「うん。きょうは行く日だけど、お友だちが遊ぶからちょっとむりで…」

成島先生「(笑)ハハハハ…今日は無しね。プールに行く時にゴーグルかける?」

質問者「かける。」

成島先生「そうでしょう? ゴーグルをかけない時とかけた時、プールの中で潜ってみたことある?」

質問者「ある。」

成島先生「ゴーグルをかけないと、プールの中はどんなふうに見えますか?」

質問者「ふつうに見える。」

成島先生「お? すごいな(笑)。じゃあゴーグルをかけたらどうですか?」

質問者「ちょっと青色っぽく見える。青色のゴーグルだから。」

成島先生「ああ、色がついてるんだ。たぶん、ふつうの人はゴーグルをかけた方がよく見えると思うんだ。今度、どう違うか、ゴーグルをかけたり外したりして、水の中で見てもらいたいな。」⇦期待した答えが返ってこなくても動じない。さすがだ。

成島先生「アシカさんはね、そういうゴーグルの役目を第三眼瞼というものが…」

質問者「ゴーグルとか、アシカさんはないもんね。」

成島先生「うん、アシカさんにはそういう特別なまぶたがついてるの。

最初の質問に戻りますが、お魚さんはまぶたがないけれども、それ以外の動物はみんな持っていること、まぶたを上げたり下げたりするやり方が動物の種類によって違うんだっていうことを覚えてほしいな。」

質問者「うん、わかった。」

アナウンサー「成島先生、哺乳類は全部まぶたがあるという答えでいいですね?」

成島先生「そういう答えです。」

アナウンサー「○○君、分かったかな?」

質問者「わかった。」

アナウンサー「全部まぶたがあるんだって。まぶたの開き方、閉じ方もいろいろ観察してみてくださいね。」

質問者「はああああい!!」

最初から最後まで元気でほんとに素晴らししかった。今はプールに行けず、お友だちにと遊ぶことも難しいだろうな。元気かな。

 

Q2 録音すると何で同じ声が出てくるのです

  か?(小3男子)

 

アナウンサー「それはどんな時に不思議だと思いましたか?」

質問者「テレビで録画して、それで同じだったことに気づいたので、録音してもそうなのかなって思って、この質問にいきました。」

藤田先生「テレビを録画したことはあるんですね?」

質問者「はい。」

録音より録画の方がなじみがあるのか。まずそこに衝撃。

 

藤田先生「○○君の家はビデオテープなんてあるんですかね……もうハードディスクになってるのかな? (笑)」

質問者「はい。」

藤田先生「ビデオテープは見たことあります?」

質問者「ないです。」

藤田先生「ない!」 スタジオ内「ああ……」

藤田先生「昔、…“昔は”って言うとアレですけど(笑)、ちょっと前までは」

質問者「アナログ?」

藤田先生「アナログ……そうか、“アナログとデジタル”という言い方がありますよね。実は、音とかテレビの映像というのは、私たちが聞けば音は音として聞こえるし、テレビを見てれば動いているように見えますよね? そういうものを電気に変えることができるんですよ。電気の信号…皆さんがふだん使っている電気なんですけど、それがどういう絵とか音とかを全部、電気に変えることができるんですね。…ここまでは大丈夫ですか?」

質問者「はい。」

藤田先生「その電気に変えたものをどうやってしまっておくかが、時代とともにいろいろ変わるんですね。今ここにいる先生方が子どもだった頃は、たぶんカセットテープというものがあったんですけど、」

アナウンサー「5人のおじさんたちのことね(笑)。」

藤田先生「(笑)カセットテープは知ってる?」

質問者「……いえ。」

藤田先生「ああ…お父さんお母さんに聞いたら、きっと分かってくれると思いますけど、今はICレコーダーというものがあるんですけど、それも同じように、音を全部電気の信号に変えて、しまっておくんですね。そのしまったもののスイッチをもう1回押すと、今度は逆に音に変える。だから、音→電気→また音っていうふうに変換…交換してくれる機械が再生機だったり、テレビの録画を再生する機械だったりするんですね。…ということで大丈夫ですか?」

質問者「はい。」

藤田先生「○○君は、音を録音する機械はどんなものがあるのか知っているのかな?」

質問者「……いつもスマホでやってるので知りません。」

藤田先生「テレビの場合は録画スイッチを押せば、たぶんデッキに録画されると思いますけど、音だけ必要な時があって、そういう時はICレコーダーというものがあるんですよ。ICレコーダーがどんなものかというと、記者会見をする時に、記者がマイクみたいなものを相手の口元近くに持っていることがありますけど、それですね。今度ぜひ見てみてください。」

質問者「はい。」

藤田先生「テレビがそうですけど、“信号に変える”って意味がよく分からないと思うので、こんな説明をしてみましょうね。○○君、パラパラ漫画って知ってます?」

質問者「はい。」

藤田先生「パラーッとめくっていくと物が動いてるように見えるものですよね。テレビって、実はパラパラ漫画と同じなんですよ。パラパラめくるのが1秒間に30回流れていく感じで、テレビの像が動いてるように見えるんですね。1秒の30分の1ずつ絵をどんどん積み重ねていく、その1回の絵…光の具合を1枚の電気信号に変えて、どんどん録画していくという仕組みになっているわけです。…大丈夫かな?」

質問者「はい。」

パラパラ漫画が健在なことにようやくホッとする。

 

アナウンサー「音を電気の信号に変えて、それをしまっておいて、同じものを出してくるから、何度でも同じ音が聞こえる。そういうことなんですよね。」

藤田先生「そうです。」

アナウンサー「昔はレコードがぐるぐる回って、針で音を再生してたので、目で見て分かる。カセットテープも“この部分に音が入ってる”と分かりましたけど、今はICレコーダーだったりハードディスクだと、どこにその音が入ってるか分からなくちゃいますよね?」

藤田先生「分解してみれば“これかな”って分かるんですけど、そこは分かりにくいですよね。」

アナウンサー「○○君、音が電気に変わるというイメージは、難しいかな?」

質問者「…耳と目と同じ?」

アナウンサー「耳と目と同じ…見たもの聞いたものが脳みそに記憶されるのと似てるのか、ということかな?」

質問者「はい。」

藤田先生「そうだね。結局、脳の働きも電気信号だから、その記憶の仕組みはいろいろあるけど、言われてみればそうだね。脳にはいろんな情報が蓄えられていくけど、結局は脳の神経を伝わる電気信号に変わるわけだから、○○君の言う通りですね。」

アナウンサー「ふうううん、それが時代とともに蓄える場所が…」

藤田先生「場所が変わってくるということですね。」

アナウンサー「それで音を電気に変えて、電気が蓄えられて、どこかにしまっておいたものを出してくるから、同じ音が何度も聞こえる。…という説明だけど、○○君、納得できたかしら?」

質問者「はい。」

アナウンサー「これからもいろんな録音機を見ながら、どこに音がしまわれたんだろうって考えながら見ていくと、面白いと思います。」

藤田先生「○○君の今の、“人間と同じ”というたとえは、すごく面白いですね。人間の脳はちょっと不確かな部分があるので、“あの時本当にあんなこと言ったかな”、“何となく言ったような気もする”みたいな感じになるけど、機械にしまっておけば絶対に変わらない、壊れない限りはずっと残ってるということなんですね。」

アナウンサー「○○君、これからも疑問があったら、また質問してくださいね。どうもありがとうございました。」

質問者「ありがとうございました。さよなら。」

アナウンサー「小学3年生、春からは4年生になるという○○君ですけれども、10才ぐらいだとビデオテープもカセットテープも…見たことがない…。」

藤田先生「知らないですねえ…。我々も最近見たことがないかもしれないですねえ。」

アナウンサー「(笑)確かに。見る機会が減ってますよね。レコードやカセットテープで“ここだ!”って視覚で分かることと、全く見ずに育つのとでは、分かり方が変わってくるものでしょうかね?」

藤田先生「変わりますね。どういう仕組みになってるのかに興味をあまり持たなくなっちゃうかもしれないですよね。そういう意味では、いろいろなものを壊してバラバラにしてみることは良いのかもしれないですけど、1個1個が…」

アナウンサー「今は1つ1つの機械が高価になっているから、分解して中身を見ることが難しくなってるかもしれませんけどね…。」

藤田先生「(笑)そうですよね。とんでもないことになりますね。」

昔のレコードやカセットテープだって傷つけたり壊したりすれば、それなりにダメージは大きかったけどね。

 

Q3 水鳥は水に潜るのに、なぜ濡れていない

  んですか?(小3男子)

 

アナウンサー「どんな時にこの質問を思いつきましたか?」

質問者「家の近くにあるしんじょう(新荘?)川で、水鳥が潜っていても……飛ぶ時に濡れていなかったので、こう思いました。」

アナウンサー「○○君は特に触ったわけでなく、濡れてないってどんなふうに分かったのかな?」

質問者「飛んだ時に、鳥から雫が落ちてこなかったので、濡れていないんだなと思いました。」

川上先生「はい、どうもこんにちは、川上でーす。○○君、よく観察してましたね。その通りで、水に入る鳥というのは、ちゃんとうまいことできていて、羽毛が濡れないようにできているんですけれども、じゃあ、どういうものだったら水に入った後も濡れないで、すぐに弾いて水がなくなっちゃうと思いますか?」

質問者「……あぶら?」

川上先生「おっ、いいですねえ-! そう! 脂が塗ってあると弾くよね? ○○君は焼き鳥とか食べたことあります?」

質問者「あります。」

川上先生「焼き鳥の中で、“ぼんじり”っていうの食べたことありますかね? ないかなぁ?」

アナウンサー「(笑)」

質問者「ない…です。」

川上先生「焼き鳥にもいろんなところがあって、ぼんじりというところがあるんですよ。ぼんじりは何かというと、鳥の腰の脂が出るところがあるんだよね。そこをぼんじりって言うんだけれども、本当は“尾脂腺(びしせん)”という言い方をするんだけどね。鳥は、腰の尾脂腺という所から脂が出るようになっています。知ってた?」

質問者「知って…。」⇦「る」か「ない」か聞きとれず。

川上先生「その脂を羽毛に塗ることによって、羽毛を守っているんだということが、知られているんです。羽毛に脂が塗ってあれば、水を弾くような気がするよね?」

質問者「はい。」

川上先生「でも。確かにそれもあるけど、実は鳥の羽毛は、脂を塗っていなくても水を弾くことが知られています。

じゃあ、何でかということなんだけど、鳥の羽毛、羽を拾ったことがありますか?」

質問者「あります。」

川上先生「ある? 鳥の羽毛を見ると、真ん中に木の葉っぱみたいに軸が1本あって、横に平らなところがあるよね?」

質問者「はい。」

川上先生「平らなところを羽弁(うべん)って言うんだけど、それを触った時にピリピリって破れなかった?」

質問者「………」

川上先生「覚えてないかな? あの平らなところは、よーく見ると、1枚のペラペラの紙みたいに平らなわけじゃないんだよね。知ってた?」

質問者「………」

川上先生「聞こえてる?」

アナウンサー「今、羽毛について思い出してるかな?」

川上先生「まぁいいや。続きをしゃべるよぉ(笑)。」

質問者「(笑)うん…。」

川上先生「鳥の羽毛を見ると平らなところがあるけれども、あの平らなところをよーく見ると、実は細ーい線みたいなものがいっぱいくっついて平らになってるんですよ。その細い線みたいなところを羽枝(うし)って呼ぶんだけど、今度はその羽枝の1本1本を見ると、そこからまた小さい毛みたいなものがいっぱい生えてるの。その小さい毛みたいなものを小羽枝(しょううし)って言うんだけど、さらに小羽枝を顕微鏡でしっかり見ると、小さい鉤みたいな…引っかかる突起みたいなものがついているんです。

だから羽毛というのは、細かく見ていくと平らなものじゃなくて、見れば見るほど小さい棒というか突起みたいなものがいっっぱいついている構造になっているんです。これは顕微鏡で見ないと分かりづらいんだけど、小さくなっても同じような形がどんどん出てくる形を、フラクタル構造って言うんだけれども、難しい言葉だけど、せっかくだから覚えてね。」

質問者「はい。」

川上先生「そういう形をしているものは、実は水を弾きやすくなるというが知られています。これはあまりにも難しくて、実は僕にもちゃんと理解できていないので、科学の藤田先生に説明してもらおうと思うんですけど、いいかな?」

質問者「はい…。」⇦深みにはまって戸惑ってる? 聞いてる方も「ぼんじりで終わらないのか!」って思ったよ。

アナウンサー「(笑)科学の分野でまた詳しくいきますよ、大丈夫かな? ○○君、ついてきてるかな?」

質問者「はい。」

藤田先生「○○君、おはようございます。」

質問者「オハヨウゴザイマス。」⇦頑張れ。

藤田先生「さっき、“フラクタル”という言葉を川上先生が話されていましたよね。フラクタルというのは、実は身近なところにもけっこうあるんですよ。○○君は高知県か…高知県だと雪は降りますかね?」

質問者「………」

藤田先生「写真で雪の結晶を見たことあります?」

質問者「あります。」

藤田先生「実はあの雪の結晶はフラクタルなんですね。フラクタルの造りをしてて、小さいところでもどんどん拡大していくと、同じ形をしているんですね。あと、入道雲がそうですね。雲もどんどん拡大していっても、同じ形をしていくんですけど、このフラクタル構造を持つものは、立体…物の形になると表面積をどんどん広くすることができるという特徴があるんですね。そういう所に水がくっつくと、水がクルッと丸く小さくなってしまって、表面が濡れないという特徴を持っている、そういう材質なんですね。…というのがフラクタル構造の1つの特徴なんですね。…ここまでは大丈夫ですか?」

質問者「はい。」

表面張力と関係ありそうだけど分からぬ。蓮の葉の上でコロコロしてる水の玉を思い出すけど…うーん"(-""-;)"

 

藤田先生「では、川上先生どうぞ。」

スタジオ内「(笑)」

川上先生「ありがとうございました。

というわけで、鳥の羽毛はパッと見ると、ただ平らなだけに見えるけど、よーく見ると小さな構造、小さなトゲみたいなものがいっぱい集まってできているから、本当はすごく面積が大きくて、小さい突起、デコボコがいっぱいあるんだよね。そのことによって水を弾くことができると言われてます。

ただし、脂も塗っているので、脂の効果もあると思います。脂を塗るのは、単に水を弾くだけじゃなくて、そういう硬いものに脂をしっかり塗っておくと、長持ちするという効果があります。家に革の製品ってないかな? 革の靴とかカバンはありますか?」

質問者「あります。」

川上先生「きっとお父さんやお母さんが手入れのために、油を塗ってると思うんだよね。実は、そうやって油を塗ることによって傷みにくくなるので、鳥の羽毛というのは濡れづらくなっているということを、覚えてもらえればと思います。だいたい分かりました?」

質問者「分かりました。」

アナウンサー「川上先生、そうすると水鳥だけでなく、鳥全般に、脂が出てなくても羽毛は濡れにくい構造になっているという解釈でいいんでしょうか?」

川上先生「そうですね。ただ、その密度というか、羽毛の濡れにくさは鳥によって違いがあって、実は水に濡れやすい鳥もいます。でもそれはまた別の話なので、今日は鳥の羽毛がなぜ濡れないのかというと、脂だけではなくて、羽毛の形そのものが水を弾くようにできているからだって覚えてください。」

アナウンサー「○○君、分かりましたか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「ちょっと難しい“フラクタル構造”という言葉が出てきましたけど、覚えておくと将来、“あっ、この話だったのか”って思い出すかもしれませんから、ぜひ覚えておいてくださいね。」

質問者「はい。あと、カワセミも同じつくりなんですか?」

川上先生「はい、そうですね。カワセミも基本的には同じような形の羽毛を持っています。

じゃ、せっかくだからお話ししちゃうと、水に潜る鳥というのは、そうやってだいたい濡れにくくなってるけど、カワウとかウミウっていう鳥は聞いたことありますか?」

質問者「あります。」

川上先生「あれはどっちかというと、羽毛が水に濡れやすくなっていることが知られています。カワウとかウミウは、見ていると日なたぼっこをして羽毛を乾かしているんだけれども、この鳥の場合は水を弾かないようにして、水を体にくっつけることで、泳ぐ時に自分が水の一部になるように水の中に潜ることで、より泳ぎやすくしているんじゃないかと言われています。そういう鳥も実はいるということも、ついでに覚えておいてください。」

質問者「はい。」

アナウンサー「弾かずに濡れやすくなってる鳥もいるということなんですね。分かったかな?」

質問者「分かりました。」

鳥の羽1枚にも自然のすごさが詰まってるのね。

 

Q4 シキはどんな列車ですか?(5才男子)

 

アナウンサー「○○君はシキっていうのをどこで知ったのかしら?」

質問者「貨物列車の時刻表ではじめて見て気になりました。」

アナウンサー「ほう~、電車が好きなの?」

質問者「すきです。」

梅原先生「まず、ラジオを聴いてる皆さんが、“シキ”っていったい何だろう、春夏秋冬の四季かなと思うんですけれども、カタカナで“シキ”と書くんですよね。それがどんな電車ですか?ということなんですけれども、一言で言いますと、とっても大きな物を運ぶ貨車です。」

質問者「はい。」

シキはおろか貨物列車の時刻表があることすら初耳。

 

梅原先生「貨車というのは自分で動くことができなくて、機関車に引っ張ってもらって貨物を運ぶんですね。とっても大きな物を運ぶことから、“大物車”と言われています。大きな物の車。でも鉄道で運ぶ貨物って、だいたい大きいですよね?」

質問者「おおきいです。」

梅原先生「でも、このシキという大物車が運んでいる貨物は、特に大きな物なので、特大貨物と呼ばれているんですね。貨物の時刻表ってすごく専門的な本だと思いますけど、そこにも“特大貨物を運んでいる”と書いてあると思うんですね。

じゃあ特大貨物っていったい何だろうかというと、今、日本の大物車が運んでいるのは、ほとんどが電力会社の発電所で使っている、大きな変圧器なんです。変圧器が何かは置いといて、大きさが一般のお家…家ぐらいあるのかな。家と言ってもいろんな大きさがありますけど(笑)。いちばん重くて200トンとか250トンぐらいあるんですね。250トンが他の貨物に比べるとどのぐらいかというと、貨物列車の1両で運べるのが30トンくらいなので、その10倍近い重さを運んでいるんですね。」

巨大恐竜との比較がほしいところ。ゾウでも5トンぐらいだから全然張り合えない。

 

梅原先生「説明が遅れましたけど、カタカナの“シキ”の意味が何かというと、“シ”は大物車の記号なんです。特に意味はないです。“キ”は運べる貨物の重さが25トン以上ということで、まぁ200トン以上運んでいるので、あまり意味のない記号になってますけど、そういう分類なんです。

じゃあ、どんな格好しているかですけど、大きなクレーン車とか…線路とか道路にある鉄橋は見たことありますか?」

質問者「あります。」

梅原先生「細かく言うと違いますけど、目の前で見ると本当に鉄橋が動いているように見えるんですね。そのぐらい大きいんです。貨物を積んだ貨車の長さ自体が、100メートル近くになるんです。普通の電車や貨車は20メートルぐらいしかないですから、その5倍ぐらいの長さになる。とにかく貨車の大きさもとても大きいんですね。それも巨大な荷台で両側から挟み込んだり、両側から吊して載せたりして運んでいるんですけれども…ラジオなので細かく説明できないので、後で写真を見てほしいですけど。」

こういうのも動画に上がっているのが今の世の中。見ると梅原先生の言わんとすることが分かる。巨大変圧器の近くを通った普通の貨物列車のコンテナがこぢんまりとして見える。

 

梅原先生「1つ科学的なことで注目してほしいのは、いちばん大きな物を運べる大物車は、日本では280トンの物を運べるんですね。その大物車のいちばんの特徴は何だか分かります?」

質問者「………」

梅原先生「もちろん大きな荷物を運べることもそうですけど、車輪がとってもたくさんついているんですね。普通の電車の車輪は片方から見ると、前に2輪、後ろに2輪の合わせて4輪で、それが左右ありますから8輪ついてるんですね。見たことありますか?」

質問者「はい。」

梅原先生「大物車はそれがどれぐらいついているかというと、片方から見て前に10輪、後ろに10輪で、片方でもう20の車輪がついていて、左右で40ついているんですね。」

質問者「よんじゅっこも?」

梅原先生「そうなんです。普通の電車の5倍ついているんですね。これはどうしてだと思いますか?」

質問者「………」

梅原先生「○○君が大きな物を運ぶ時に、1人で持つと重くて大変ですよね?」

質問者「はい。」

梅原先生「家族の人とかお友だちと一緒に運びますよね? そうするとちょっと楽ですよね? それと同じで1カ所に…あまりにも荷物が重いので、車輪が少ないと大物車を支えるレールや線路が支えられなくなってしまうんですね。力がかかりすぎて、地面にめり込んでしまうんです。それを和らげるために車輪をたくさん置いて、力を分けて大物車を支えられるようにしているんですね。そういう電車なんです。」

質問者「はい。」

梅原先生「それから大物車がどこを走ってるか、ということですけど、発電所が近い所に何年かに1回ぐらい運んでいるんですね。面白いのは…○○君は静岡県にある大井川鐵道って知っていますか? 機関車トーマスというキャラクターがあると思いますけど、その蒸気機関車が走っている鉄道なんですね。」

質問者「はい。」

梅原先生「実はその大井川鐵道で、大物車がよく走っているんです。それは沿線に水力発電所がたくさん、大井川沿いにあるので、発電所に向けて変圧器を運んでいるんです。

大きくなったら大物車を見学に行ってみるのも面白いかもしれませんね。」

アナウンサー「○○君、シキはとにかく大きな物を運ぶ貨車で、変圧器みたいな重い物を運ぶ貨車なので、変圧器を運ばなきゃいけない所を走ってるんだそうですよ。分かりました?」

質問者「はい。」

車輪を多くして1カ所にかかる重さを分散させるのは確かに科学だ。

 

Q5 なぜハムスターは、疑似冬眠をすると死

  んでしまうことがあるのですか?

  (小4女子)

 

アナウンサー「疑似冬眠をすると死んじゃうという情報を、○○さんはどこで知ったんでしょうか?」

質問者「本に書いてありました。」

アナウンサー「死んじゃうなんて不思議だなと思ったんですか?」

質問者「はい。」

成島先生「疑似冬眠って何だろうね? 冬眠と違うね? ○○さんは疑似冬眠をどんなことだと思いますか?」

質問者「えーっと、普通の冬眠とは違って、いきなりなっちゃったみたいな…。」

成島先生「○○さんはハムスターを飼ったことはありますか?」

質問者「ありません。」

成島先生「見たことはある?」

質問者「はい、あります。」

成島先生「その時はふつうに動いてましたか?」

質問者「はい。」

成島先生「周りの温度はどうでした?」

質問者「暖かかったです。」

成島先生「そうだよね。ハムスターは冬眠する動物だと思う? それとも冬眠しない動物だと思いますか?」

質問者「冬眠しないと思います。」

成島先生「そうなんです。クマとか冬眠する動物がいるけれども、ハムスターは体が小さいですが、冬眠をしない動物なんですね。」

質問者「ふうううん…。」

成島先生「でも外側の気温、外気温が下がってくると、だんだんと動きが不活発になって、まるで冬眠したようにジッと動かなくなってしまうんですね。それを疑似冬眠と呼んでいるんです。」

質問者「はい。」

成島先生「もともと冬眠をしない動物が、周りが寒くなって動かなくなると、当然のことながら体温がどんどん逃げていって、体が凍えちゃうよね? それで結局、うまく戻らなくなって死んじゃうんですね。」

質問者「はい。」

成島先生「私たち人間も雪山で遭難すると、だんだん眠くなって、凍えて死んじゃうことがあるじゃない?」

質問者「はい。」

成島先生「傷ましい事故ですけれども、それと同じで、ハムスターも寒くなってくると体が動かなくなっちゃうんです。」

質問者「へえええ…。」

成島先生「僕たちもそうだよね? 寒ければ体が震えてきて、温かくしようとするじゃない? でも、それを超えちゃうと元に戻らなくなっちゃうんですよね。」

質問者「ふうううん…。」

成島先生「それと同じことがハムスターにも起こっているんですね。」

質問者「はい。」

成島先生「実験によると、周りの温度がだいたい10℃より下がると疑似冬眠になって、体温が下がって、低体温症で亡くなってしまうようなんです。

もし、これから○○さんがハムスターを飼うことがあったら、特に冬は寒くならないように…お家の中は寒くなってもハムスターのいる所は暖かくなるように、少なくとも15℃や20℃をキープできるような環境を整えないとだめなんだ。」

質問者「はい。」

アナウンサー「先生、10℃以下で疑似冬眠になってしまうということですけど、それでも揺らしたりさすったりして、起こしてエサを与えれば死なずに済むんですかね?」

成島先生「エサは食べないと思いますけれども…」

アナウンサー「食べないんですね?」

成島先生「体が弱っているので。急激に温めるのもアレですので、徐々に温めていって、例えば温かいお湯に入れるなどをしていくと、個体によっては生き返るものもいると思いますけれども、残念ながら息を吹き返さない個体もいますよね。それはその時の個体の抵抗力もあるでしょうし、どのぐらいの時間そこに置かれたかというのもあると思います。いろんなファクト…要素があると思いますけど、基本的には見つかる時間が早ければ早いほど助かる率は高いと思います。」

アナウンサー「ハムスターが寒いから冬眠しようと思うんじゃなくて、寒いから動けなくなっちゃって、それを疑似冬眠と言うということなんですね?」

成島先生「そうです。」

アナウンサー「飼うための適正な温度はどのぐらいなんですか?」

成島先生「我々と同じように春くらいの気温ですね。15℃、16℃、17℃ぐらいだとふつうに活動すると思いますけど、10℃以下は危ないようです。一瞬なら構わないと思いますけど。」

疑似冬眠は危険な状態なんだな。人間がうらやましがる本来の冬眠とは違うんだな。

 

Q6 どうして、ろうそくの火は吹くと消え

  るのに、ストーブの火は吹くと火が強く

  なるの?(小1男子)

 

アナウンサー「これはやってみて感じたんでしょうか?」

質問者「はいっ。」

アナウンサー「ストーブの火に息を吹きかけてみた?」

質問者「はいっ。」

アナウンサー「お母さんに怒られませんでしたか?」

質問者「はいっ。」

先生方「(笑)」

アナウンサー「(笑)大丈夫だった。でも不思議に思ったということですね?」

質問者「はい。」

藤田先生「ストーブの火って…どんなストーブですか? 何ストーブ? 薪ストーブとかありますよね?」

質問者「石油ストーブです。」

藤田先生「石油ストーブ。これからは、そういうのはやめた方が良いですよ(笑)。」

ばれないようにこっそりやったんだろうか。それこそ危険だ。

 

藤田先生「どうしてろうそくの火は吹き消せるのに、ストーブの火に息をかけると強く…強くなっちゃいましたか?」

質問者「はい。」

藤田先生「これはろうそくと石油ストーブは、物が燃える仕組みは同じなんだけど、ちょっとだけ違うところがあると思うんですね。

まずろうそくの方からいってみましょうか。ろうそくをよーく見たことありますよね? 火を吹き消すほどだから、きっといろいろ見ていると思いますけど、ろうそくには真ん中に糸でできた芯がありますよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「火をつけたら、その周りはどんなふうになりますか?」

質問者「………」

藤田先生「ろうそくに火をつけました、ろうそくは初めは硬い固体でできていますよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「その芯の近くはどんな感じになってますか?」

質問者「………」

藤田先生「何か液体みたいなものが見えませんでした?」

質問者「………」

藤田先生「ろうそくの芯の、火がついてるすぐ下に、液体…水みたいなものが見えませんでした?」

質問者「はいっ。」

藤田先生「あれは何かというと、…ろうそくは、部屋のふつうの温度ぐらいだと固まってるものだけど、温度がだんだん上がってくると溶けて液体になっちゃうんですよ。その液体が、火をつけることによって、今度は気体、ガスになるんですね。気体になって、それが燃えてるという状態になるんですよ。…ここまでは大丈夫ですか?」

質問者「はいっ。」

藤田先生「息をフッと吹きかけるとどんなことが起こるかというと、働きが2つあって、1つは、息を吹きかけるとその分温度が下がってしまうと思うんですよね。物は、ある温度よりも高くなると燃えるので、温度が下がると火が消えてしまいますよね。」

質問者「はい。」

藤田先生「もう1つは、息を吹きかけると…さっき、ロウが液体になって気体になるって言ったんですけど、その気体の部分が息と一緒に飛んでいってしまうんですね。あれは芯が燃えてるわけじゃなくて、ロウの気体が燃えてることになるから、燃えるべきロウの気体が息で吹き飛ばされてなくなっちゃうから、それで火が消えてしまうことになると思うんですよ。ここまでは大丈夫ですね?」

質問者「はいっ。」

アナウンサー「まずはろうそくの火が消える仕組みまで。」

藤田先生「今度は石油ストーブの火はなぜ消えないかというと、…いろいろ考えたんですけど、きっとこうじゃないかと。まず、石油ストーブというのは、すごく火の勢いが強いですよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「ろうそくみたいにチロチロ燃えてたら、とても暖まることはできないから、火がたくさんついている状態ですよね? あの石油ストーブの中は、灯油が大量に気体になっている状態ですよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「更に石油ストーブの場合は、機械的にどんどん灯油を燃えてる中に流し込んでいるので、そう簡単には止まらないですよね? 火の勢いが強いので、息を吹きかけたぐらいでは灯油のガスになった部分が飛んでいかない。しかもストーブっていうぐらいだから、容器がしっかりあって、その中で燃えてるわけだから、灯油が飛んでいかないですよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「それから息を吹きかけると、その分、中で空気が循環してしまうので、火の勢いが強くなっていくということだと思うんですね。それで消えてくれないということだと思います。

だから石油ストーブの場合は、燃料がどんどん、しかも灯油というのは揮発しやすい、ガスになりやすいので、そう簡単に容器の中から消えてくれない、ということだと思いますね。」

質問者「はい。」

アナウンサー「薪にフーッと息を吹きかけてボッと燃えるということと同じ感じでいいんですか? それとはまた別なんですか?」

藤田先生「薪の場合は、新鮮な空気を息を吹き込むことによって、周りからも新鮮な空気の流れがドッと中に入っていって、より燃えやすくなる…石油ストーブに息を吹きかけても、たぶんそういうことになるとは思うんですけれども、石油ストーブは非常に危ないので、もう二度とやっちゃいけませんよ。」

アナウンサー「○○君、仕組みについては分かりましたか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「お家のストーブに息を吹きかけて、火が大きくなっちゃうと危なくなるので、そこはやらないでくださいね。」

質問者「はいっ。」

アナウンサー「でも良い発見はできましたね。」

藤田先生「そうですね。ちなみにどんな石油ストーブだったの?」

質問者「茶色い…」

アナウンサー「火をつけるところがフェルトみたいな感じになってて、そこに灯油が染み込んでる感じのものなのかな?」

質問者「はい。」

藤田先生「なるほど、だるまストーブっていうやつでしょうかね。確かに、あれだと息を吹きかけると、周りの空気も一緒に入っていくので、火の勢いはより強くなっていくという…空気をよく提供することになるのでね。そうか、そういうタイプのストーブだね。私は北海道で使うような大型の石油ストーブに、どうやって息を吹きかけたのかと思いましたが(笑)…埼玉だもんね。」

藤田先生は北海道出身だった。ろうそくと石油ストーブの同じところは気体が燃えていること、違うのは気化してる量というわけか。

 

Q7 恐竜の図鑑には恐竜の名前の意味が書い

  てあるけど、どうして鳥の図鑑には鳥の

  意味の意味が書いてないんですか?

  (小2男子)

 

アナウンサー「ほう、鳥の名前の意味を知りたいっていうことなのかな?」

質問者「はい。」

川上先生「はい、どうもこんにちは、川上でーす。恐竜の図鑑を見たら、名前の意味がちゃんと書いてありました?」

質問者「はい。」

川上先生「例えばどういうものがありましたか?」

質問者「えーっと、トリケラトプスだったら、“3本の角のある顔”とか…」

川上先生「あ~よく知ってるねえ! ちゃんと覚えてるね、すごいすごい! じゃあ日本の鳥の図鑑も見てみました?」

質問者「……はい。」

川上先生「例えばそこにスズメっていう鳥が載ってて、スズメの名前の意味が載ってなかったということだよね?」

質問者「はい。」

川上先生「動物の名前がどういうものなのかというと、実は鳥の名前…スズメでいいかな、スズメっていう鳥がいるよね? 僕たちはこれをスズメと呼んでるけれども、外国の人に“スズメ”って言っても分からないと思うんですよね。」

質問者「はい。」

川上先生「英語であれば英語の名前があります。でも英語の名前だと、英語を知らない人だと分からなくなっちゃうよね?」

質問者「はい。」

川上先生「だから、実は、世界中の人がこの名前で呼びましょうという名前をつけてあります。これを学名と言います。学問の学で学名って言うんですよ。聞いたことありますか?」

質問者「はい。」

川上先生「先ほど言ってくれたトリケラトプスというのは、実は学名になります。この学名は何語でつけてあるのか、聞いたことはありますか?」

質問者「…うーん……分かりません。」

川上先生「学名は、基本的にはラテン語という言葉でつけることになってるんですよ。ラテン語という言葉は、日本ではふだん使わないよね?」

質問者「はい。」

川上先生「意味がすごく分かりづらいけれども、元々動物に名前をつける時に、だいたいその動物の特徴からつけましょうということになっているので、トリケラトプスだったら3本の角があるからトリケラトプスという名前になっています。

じゃ、スズメの学名は何かというと、“パッセル・モンタヌス”という名前になっています。日本だとスズメという言葉で通じちゃうから、そういう名前を使うことはないと思うけど、“パッセル・モンタヌス”にはちゃんと意味があって、パッセルはスズメの仲間、モンタヌスは…英語でマウンテンって聞いたことあるかな?」

質問者「……ない。」

川上先生「マウンテンって山のことなんですけれども、“山の方にいるスズメ”ということでパッセル・モンタヌスという名前がついているんですね。そういう名前で呼ばれるとさすがに意味がよく分からないから、たぶん意味をつけて書いてくれると思うけれども、日本語の鳥の名前については、“だいたい聞けば分かるだろう”ということで、意味があまり書いてないんだと思います。

じゃ、スズメっていう言葉は何なのかというと、これはとても難しくて、日本で昔からいる鳥については、日本の人たちが昔からその名前で呼んじゃってるから、なかなか語源が分からないということがあります。どうしてそういうふうに呼び出したかが、実は分からないこともあって、全ての鳥について、ちゃんと名前の元の意味が分かってるわけじゃないんですね。

それに比べて学名は、最近になってみんながわざわざつけたものだから、ちゃんと意味があってつけているんですよ。説明しやすいので、それが書かれているんだと思います。

ただ、本当に知りたければ、どういうふうに書かれているかっていう意味がちゃんと調べられた辞典があります。これ、ちょっと高い図鑑なんですけれども、『日本鳥名由来辞典』っていうものがあるんですよ。」

質問者「えっ!」

川上先生「図書館とかに行ったら、日本でどういう鳥がどういう名前で昔から呼ばれてきていて、何でそう呼ばれているのか、ということが書いてあるので、そういうものを読んでみると良いかなと思います。」

質問者「はい。」

川上先生「鳥だけじゃなくて動物の名前というのは、日本語の名前もあるし、英語の名前もあるし、学名もあります。恐竜はだいたい学名で呼ばれているので、その学名の意味を教えるために図鑑には由来が書いてあるんだと思ってください。」

質問者「はい。」

アナウンサー「日本の鳥の名前でも、由来が書いてある図鑑もあるということですね。」

川上先生「そうですね。例えば“メジロ”は目の周りが白いから、名前で意味が分かってしまいますので、ある程度は推測してくださいね、ということもあると思います。」

アナウンサー「○○君、分かりましたか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「どうもありがとうございました。また電話してくださいね。」

質問者「ありがとうございました。」

川上先生「さよなら~。」

質問者「さよなら~。」

アナウンサー「パッセル・モンタヌス、これもラテン語ですか?」

川上先生「そうですね。ウグイスだったらケティア・ディポネとか、メジロはゾステロプスとか、いろいろあります。」

名前の意味をちゃんと記載する恐竜図鑑は親切と言えば親切だけど、恐竜は先に絶滅して人間と一緒に生きた時代がないから、死んでから学名をつけてもらうしかなかったわけか。鳥と人間の関わりの長さ、深さが暗に示されているような。そう考えると「むかわ竜」は幸運な呼び名だね。

 

8:30~9時台終わり

 

子ども科学電話相談3/15(天文・宇宙、天気・気象)

3/15のジャンルは

 天文・宇宙 永田美絵先生

 天気・気象 福田寛之先生

 

アナウンサー「昨日、東京では、冷たい雪が降る中での桜の開花発表という、珍しい陽気となりましたけれども、今日は一転、気持ちの良い青空が広がっています。思わず見上げながら通勤しました。

ただ、引き続き学校がお休みで、外にも出かけられないお友だちも多いと思います。そんな時はラジオで「子ども科学電話相談」。今日も心強い、我らが先生方をお迎えしてお送りしていきます。」

 

永田先生「ラジオを聞いている皆さんに、私からメッセージなんですけれども、皆さんが悲しいことや苦しいことにぶつかった時、ぜひ空を見上げてみてください。空を見上げると元気がわいてきます。宇宙は謎がいっぱいありますけれども、今の天文学は1人で謎を解き明かすのではなくて、国や人種を越えて世界のみんなが謎を解き明かしています。皆さんがお友だちと遊んだり勉強したり、命を大切にしたりすること全部が、未来の皆さんを助けてくれるはずです。何かにぶつかった時、空を見上げながら、大きな宇宙を考えてみてください。」

こういう時に、いつもと変わらないメッセージを送ってくれるのは安心する。

 

福田先生「皆さん、いつもとは違った3月を過ごしているかもしれません。ただ、窓の外を見ていますと、同じように桜は咲きますし、雨が降ったら、いつかは止んでまた晴れる、ということがくると思います。ですから、いつもと違って友だちと会えないから寂しいなぁとか、心がちょっとモヤモヤするお友だちがいましたら、最初は我慢しないことですね。お父さんやお母さんに話してみるのもいいかもしれません。そうすると心がスッとすると思います。

もしかしたら逆に、特に何ともないとか、休みでワクワクするというお友だちもいるかもしれません。そういったお友だちも気にしないでください。無理に周りに合わせようとせずに楽しく…友だちと会うことはあまりできないかもしれませんけど、家でできることとか、このラジオを聴いたりして、自分が興味を持ってることに時間を使ってもらえればと思っています。」

 

Q1 どうして宇宙人は地球に遊びに来ないん

  ですか?(小1女子)

 

アナウンサー「学校は今お休みになってるかな?」

質問者「お休みです。」

アナウンサー「○○さんはどんなふうにして過ごしてますか?」

質問者「んー、絵本読んだり、ラジオ聴いたりしてます。」

アナウンサー「どうして宇宙人は地球に遊びに来てくれないのか…○○ちゃんは、宇宙人はきっといるんだろうと思ってるということだよね?」

質問者「はい。」

アナウンサー「どんな宇宙人がいると思う?」

質問者「んー、面白くて、楽しくて、やさしい宇宙人。」

アナウンサー「そっかあ、もし、宇宙人が遊びに来てくれたら、どんなことを一緒にしたいですか?」

質問者「UFOに乗って、雲に行って、トランポリンみたいに、雲でボヨンボヨンして遊びたい。」

永田先生「とっても心がフワーッとする楽しい質問を、どうもありがとうございます。答えを私なりに考えてみましたけれども、3つあるかなと思うんですね。

1番は、宇宙に宇宙人がいないから来ない、という答えと、2番は、地球にいるかどうか宇宙人さんが分かっていない、という答えと、3番は、地球を見つけてはいるけれどもまだまだ来ない、という答えかなと思っているんですね。

1番の“宇宙人はいない”という答えは、私も○○ちゃんと一緒で、これはないんじゃないかなと思うの。○○ちゃんは宇宙人がいると思ってるんだよね?」

質問者「はい。」

永田先生「だって、すごーくたくさんの星が宇宙にあることが分かってて、地球のような環境の星も、きっといっぱいあるんじゃないかなって最近は分かっていますので、私も宇宙人がどこかにいるんじゃないかなと思うんです。

そうすると、2番の、地球に生き物がいるかどうか、○○ちゃんが住んでることが宇宙人さんに伝わってないのかなっていう答え。これは逆に考えて、今、地球から大きな望遠鏡でいろいろ星を見つけていますけれども、例えば空気があるか、海があるかっていうのは分かってきても、その中に生き物がいるかどうかまでは、まだ分からないんですね。だから、宇宙人さんからも地球という星があるのは分かっていたとしても、そこに生き物がいるかどうかが分からないから来ない、という考えですね。」

質問者「はい。」

永田先生「それから3番は、地球を知って、生き物がいるって分かってるけど来ないんじゃないか、という答え。例えば、○○ちゃんがどこかに遊びに行こうと思った時に、その行く先が、例えばみんながケンカしてたり、すごーく環境の悪い場所だったら、行きたいと思う?」

質問者「思わない。」

永田先生「思わないよね? 地球って、残念ながらまだ戦争が起こったり、いろいろな問題があるよね?」

質問者「はい。」

永田先生「だから宇宙人さんからすると、あの星がもうちょっと、みんなが仲良くなったり環境を良くしていかないと、まだまだ遊びには行きたくないなと思ってるのかもしれない。そう考えると、○○ちゃん、どうしたらいいと思う?」

質問者「うーん……木を切ったり、自然破壊したりしなかったらいいと思う。」

永田先生「そうだよねえ。私も○○ちゃんと同じように思ってる。地球を大切にして、みんなが仲良くなっていけば、きっと、“あの星に行きたいな”と思うんじゃないかなと思うのね。○○ちゃんは、宇宙人は面白くてやさしいんじゃないかなって言ってくれたでしょう?」

質問者「はい。」

永田先生「私もそういう宇宙人だったらいいなと思うし、そうかなと思うので、やさしい宇宙人だったら、地球のみんながやさしくなっていけば、絶対にお友だちになりたいと思って来てくれるんじゃないかと思うんです。だから、○○ちゃんもこれから大きくなっていって、みんなと仲良くして、宇宙人さんが来てくれるような星に、地球をしていこうよ。私も頑張るので、○○ちゃんも一緒に頑張ってください。」

質問者「はい。」

永田先生「ありがとう。」

アナウンサー「○○さん、どうですか? 先生のお話を聞いて、どんなことを思いましたか?」

質問者「んー…宇宙人と、地球を、仲良くして、宇宙人と遊びたいと思いました。」

アナウンサー「○○さんが想像してるような、やさしくて面白い宇宙人…いたらいいですよね?」

永田先生「そうですよね。だって、今の地球を考えると、宇宙船に乗って遠い宇宙まで行くのって、まだ難しいじゃないですか。でも科学が進歩している星であれば、そういうことができる。それだけ科学が進歩するということは、長ーい間、文明を維持できているということなので、長い間維持できるということは、やっぱり平和じゃないとできないですから。だから来てくれるとしたら、やさしい宇宙人じゃないかなって思うんですね。」

アナウンサー「ぜひそんな未来を、○○さんたちが作っていってくださいね。」

質問者「はーい。」

宇宙人さん、しばらく来ないだろうなあ。地球から宇宙に漏れ出ている電波からも、何やら不穏な単語を拾ってるかもしれない。

 

Q2 1週間の天気は、どうやって予想するん

  ですか?(小2女子)

 

アナウンサー「週間予報ですよね? 1週間の天気はどうやって予想してるのか。○○さんはどう思いますか?」

質問者「私は、前のデータとかを集めて、予想するのかなと思います。」

福田先生「1週間の天気、すごく先のことまで予測できるの、不思議ですよね?」

質問者「はい。」

福田先生「今○○さんが答えてくれた、前のデータを集めて予測するということですけど、正解です。前のデータを集めて予測します。もうちょっと正確に言うと、前と今が大切なんです。

今の天気の状態とか気温の状態とか、湿り気…湿度の状態がどうなのかなっていうデータを、最初に集めます。天気予報は好き? よく見る?」

質問者「はい。」

福田先生「その時に雲の映像とか、雨が降ってる映像を見ますよね?」

質問者「はい。」

福田先生「ああいうのが今の情報です。ですから気象衛星と言って、宇宙から雲を撮影してデータを集めたり、あと、日本のいろーんな所に、どれぐらいの雨量か、どれぐらいの気温かを測る装置を置いています。アメダス(AMeDAS)と言いますけど、そういった装置を置いて、天気が今どういうふうになってるのか、気温がどうなってるのかっていうのを集めることが、いちばん最初です。」

質問者「はい。」

福田先生「そこから先が気になりますよね? 今どうなってるのかが分かっても、それをどうやって1週間先まで予測するか。ここでは、だいたい中学生、高校生ぐらいになってから習う、“物理学”という科学を使います。物理学って聞いたことありますか?」

質問者「はい。」

福田先生「“物理学”って、どんなふうに聞きました? 名前だけ聞いたことありますか?」

質問者「はい。」

福田先生「でも中身は、なんかよく分からない?」

質問者「はい(笑)。」

福田先生「物理学というのは、例えば、どうしてリンゴが木から落ちるのか、どうして風が吹くのかとか、身近ないろいろな動きを考えたものです。ですから、どうして太陽が照ると暖かくなるのか、どうして風が吹くのかをいろんな人が考えて、それを算数のちょっと難しい“数学”というものにしました。物理学の“方程式”って言うんですけど、いろんな式。算数のちょっと難しい式を使って、計算をします。」

質問者「ええええ?」

福田先生「計算なんです。今は晴れてるけど1週間後はどうなるのか、というのを計算で出します。ただ、その計算は今、人はやっていません。すごーくたくさん計算しなければいけないですし、複雑な計算なので、コンピュータを使っています。その結果出たものが、1週間後の天気になるわけなんです。

ただ、○○さんに聞きたいんですけど、1週間後の天気を見た時に、当たったり外れたりって、どっちが多かったですか? 1週間先、当たることが多いですか? 外れることが多いですか?」

質問者「当たったりすることも…」

福田先生「ああー嬉しいですね(笑)。もちろん当たる確率の方が高いですし、またどんどん当たるようにはなってますけど、実は天気予報する側も、明日の天気よりも1週間先の天気の方が、ちょっと自信がないんですよ。」

質問者「はい。」

福田先生「天気はもともと、先にいくほど予報が当たりづらくなるという性質を持っています。」

質問者「へええ。」

福田先生「なので1週間先はちょっと自信がないんですけど、そんな時どうするかというと、少しずつ計算の式を変えるんです。“今どうなのかな”っていうのをちょっとだけ変えて計算します。そうすると、ちょっと変えても先のことが変わらなければ、まぁだいたい合ってるんじゃないかなと考えます。ここは大人もけっこう難しいと思いますけど、先にいくほど天気予報は当たらなくなりますけど、当たらなくなる中でも“こんなものかな”っていうのを分からせるために、ちょっとずつ最初に今の状態を変えて計算します。たくさん計算して、どういう数字を入れてもだいたい当たる範囲のもので、1週間先の予報を出すようにしています。大きく外れることがなくなるんですね。」

先にいくほど当たりにくいけど、大きく外さないことを大事にしてるってこと? 台風の予想進路図の円の大きさは、その努力の結晶なのかな。

 

アナウンサー「未来の予測するために、過去の大量のデータを使って、計算していくということですよね? 過去にこうだったからこうであろうという計算をしていくんですね?」

福田先生「はい。ただ、残念ながら未来のことというのは、今の天気予報ではどうしても100%当てることはできないので、“だいたいこれぐらい”というのを出すようにしている、ということなんですね。」

アナウンサー「○○さん、分かりましたか?」

質問者「分かりました。」

アナウンサー「○○さんが予想してくれたように、過去のデータを使って計算していくというところは大正解でしたね。」

福田先生「大正解です。今と過去が、天気予報…未来を予測するには大切なんです。」

 

Q3 家にある直径6センチの天体望遠鏡

  は、水星はどうしたら見えるんですか?

  (小5男子)

 

永田先生「この“すいせい”は、水の星と書く惑星の水星でいいかな?」

質問者「はい。」

永田先生「○○君は他の惑星は望遠鏡で見たことある?」

質問者「見たことあります。」

永田先生「そうなんだ、どんな惑星を見たことがあるの?」

質問者「土星木星です。」

永田先生「明るくて見やすいよね。今度は水星に挑戦したいってことなのかな?」

質問者「はい、そうです。」

永田先生「まず○○君、水星って肉眼で見たことある?」

質問者「ありません。」

永田先生「ありませんか。天体望遠鏡で水星を入れるためには、まず肉眼で見つけないとちょっと難しいのね。だから、まずは水星を肉眼で見つけるところから始めていくと良いと思います。

○○君は知ってると思うけど、水星って、けっこう太陽の近くを回ってる惑星だよね?」

質問者「はい。」

永田先生「だから、水星が見える時間帯というのが…例えば真夜中の南の空とかは絶対見えないのね。」

質問者「あああ…。」

永田先生「水星が見えるチャンスは、太陽が沈んだ直後の夕方の西の空か、太陽が昇る直前の明け方の東の空。しかも低ーい所なんですよ。でも水星自体は明るい星だから、私は渋谷でもよく見つけることがあるんですけれども、東京でも見えるんですよ。」

質問者「へええ!」

永田先生「○○君は東京だよね? 大丈夫大丈夫、見えます。○○君のお家からは、明け方の東の空はけっこう見えるかな…特に地平線の近く。」

質問者「ああ……」

永田先生「どう?」

質問者「明け方…地平線の近く…」

永田先生「東の地平線の近く。ちょっと難しいかな?」

質問者「まあ、やろうと思えばできると思う。」

永田先生「(笑)実は今、水星は明け方の東の空なのよ。けっこう低い所なのね。狙い目は、なるべく太陽から遠く離れた所…というか太陽から角度が離れた所が良くて、水星の動きを調べてみると、水星は1年間にこんなふうに動くっていうことが分かるので、それはぜひ調べてほしいと思うけど、近いところだと3月24日に東の空で、太陽から最も離れるんですね。最も離れるということは、太陽が昇る直前の東の空で、太陽が昇ってくるまでの間に見ることができる、ということなんです。」

質問者「ああ…。」

永田先生「だから早起きをしないといけないけれども、早起きが難しい場合は、逆に夕方、太陽が沈んだ後の空で見た方が良いかな。実は、望遠鏡で見るということは、太陽の近くだから、うっかり太陽を見ちゃったりすると、とっても危ないのよね。」

質問者「はい。」

永田先生「そうだね、水星を見る時は太陽が沈んだ後に、西の空に水星が来ている時を狙ったら良いかと思います。今は明け方なので、もうちょっと待ってください。コツはとにかく太陽が沈んだらすぐに、夕方の西の空を見て、明るい星を探して、水星がどこにあるかを確かめてください。」

質問者「はい。」

永田先生「いきなり望遠鏡を覗こうとしないで、肉眼で水星を確かめてみよう。それが分かってから望遠鏡で覗いてみてください。水星は満ち欠けをしている惑星なので、欠けて見えるんですよ。ぜひチャレンジしてみてくださいね。」

質問者「はい、分かりました。」

アナウンサー「大丈夫かな?」

質問者「あ、あともう1個質問があるんですけど…」

アナウンサー「どんなことですか?」

質問者「太陽のコロナは、望遠鏡でどうやったら見られるんですか?」

アナウンサー「永田先生、まず太陽のコロナは何かというところからお話しいただけますか?」

永田先生「通常は太陽の光が明るくて見えないですけど、太陽の縁を彩るように…“コロナ”はもともと冠という意味ですけれども、本当に冠のように太陽からフーッと出ている、電子の散乱光なんです。

けれども○○君、見ることはできるんですけど、専用の望遠鏡とか、太陽専門の見るための道具を使わないと見えないんですよ。」

質問者「あああ…。」

永田先生「だから○○君が持っている望遠鏡で太陽を覗いても見えないし、とっっても危ないので、まず太陽は覗かないでください。」

質問者「はい。」

永田先生「東京だったら、いろいろな所でコロナを見られる天文台とかプラネタリウムがあると思います。そういう所を調べてみて、太陽のコロナ見るのをやってる所に行って、見てください。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○君の近くには科学館はありますか?」

質問者「ああ…あります。」

アナウンサー「じゃあ行って見られそうですね。肉眼で見てしまうととても危険ということなので、それは気をつけてくださいね。」

質問者「はい。」

 

Q4 雷はなぜギザギザですか?(小2女子)

 

アナウンサー「ピカピカッと光って落ちてくる時に、ギザギザギザッてなるもんね。○○さんは何で見ましたか?」

質問者「テレビで見ました。」

福田先生「雷がどうしてギザギザなのか気になったんですね。○○さんは、なぜギザギザかって考えたりしました?」

質問者「…うーん……考えたりはしなかった。」

福田先生「不思議だなって思ったということですね。」

質問者「はい。」

福田先生「雷というのは電気なんですよ。すごく強い電気のエネルギーを持ったものなんですけど、空気の中を電気が通るのは、実はとても難しいんです。」

質問者「うーん…。」

福田先生「ただ、雷はすごいエネルギーを持ってるので、そこを無理やり通ろうとするんですね。その時に、通りやすい道を見つけるから、ギザギザになります。本当はまっすぐ進むのが、いちばん効率が良いんですけど、まっすぐ進めないので、結果的にギザギザになって進むことになるんです。」

質問者「はい。」

福田先生「じゃあ、どんなところが雷が進みやすい、電気が通りやすいかというと、空気には2つあって、1つは空気が薄いところ。もう1つは水分が多いところ、湿度が高いところなんですね。

空気って万遍なくあるように見えますけど、その中には多少の濃い、薄いがありまして、ちょっと難しいですけど、空気中の酸素とか、すごーく小さな分子と呼ばれるものが少ないところがあって、そういったところは雷が通りやすいので、ジグザグに行く時の通路になります。

もう1つ分かりやすいのは湿度が高いところ。水分が多いところなんですけど、水の中には金属の小さな小さな粒が溶け込んでいることがあります。」

質問者「はい。」

福田先生「空気は雷を通しづらいですけど、金属は通りやすいので、そうした細かーい金属が溶け込んでいる湿った空気があるところを、雷は通るようになります。そういうものがいろーんなところに、あちこちに空気の中にあるので、結果的に雷はギザギザになって通ることになります。

○○ちゃんにイメージしてほしいんですけど、すごく混んだ道を歩く時って、まっすぐ歩きたいけど歩けないじゃないですか?」

質問者「はい。」

福田先生「そういう時、どういうふうに歩きますか?」

質問者「…通れるところを通る。」

福田先生「そうですね。雷も、結果的にそうなるんですけど、通りやすい道を通っていくからギザギザ、ジグザグになる、ということになります。」

質問者「ああ…」

アナウンサー「空気が薄いところ、それから湿度が高いところは雷が通りやすいので、そういうところを選んで通るとギザギザギザギザ…という形になるというお話でした。分かりましたか?」

質問者「分かった。」

福田先生「(笑)香川県にお住まいということなので、香川あたりですと初夏から夏にかけて雷が多くなります。ギザギザに見えるものは、なかなか見ることができないかもしれませんけれども、もし雷が鳴ったら、まず最初はお家の中。安全な所に入って、窓越しでもいいので観察してみると、実際にテレビの映像と同じだったということが確認できるかもしれないですね。」

質問者「はい。」

去年、科学の藤田先生もこの質問に答えていて、人混みを歩く時の例え話も出ていた。今回は空気の濃度と湿度の違いがプラスされたおかげで少し詳しくなった。

 

Q5 地球以外に、雨や晴れの天気がある星は

  ありますか?(小4女子)

 

福田先生「ほう…。」

アナウンサー「なるほど、これは良い質問ですね。これはどうして不思議に思ったのかな?」

質問者「第2の地球見つかった時に、そこに住む人がいるのかなと思ったからです。」

アナウンサー「なるほど、雨が降ったり晴れたりして天気が変わる地球のような星が他にあるんじゃないかと、○○さんは思ってるということかな?」

質問者「はい。」

アナウンサー「これは…お天気の話でもありますが、地球以外の星の話なので、永田先生に、まずお願いします。」

両方の先生が答えたくなるという意味での「良い質問」だね。

 

永田先生「地球以外に…面白いですね。考えてみると金星という惑星は、二酸化炭素の厚い雲で覆われているんですね。だから、実は雷が鳴ったり、雨みたいな…雨と言っても、濃硫酸という何でも溶かしちゃう怖いものが降ってくる、そんなお天気だそうですよ。」

質問者「へえ…。」

永田先生「でも、霧雨みたいな感じなんですって。とってもきれいな惑星で、見るとすてきな星じゃないかなと思われがちだけれども、地表の温度は460℃以上あったと思う。」

質問者「え……」

永田先生「ほんとにすごく熱い星なんですよ。ですから、雨は地表まで届かないですね。よく私が“惑星旅行でいちばん行っちゃだめだよ”って言ってる惑星なんですね。」

質問者「ああ…。」

永田先生「でも、金星という星はお天気があるんじゃないかなと思います。

あと、考えたら、“宇宙天気予報”っていうのもあるんですよ。」

質問者「はい…。」

永田先生「宇宙空間では磁気とかいろーんなものが飛び交って、人間の体に良くないものがあるので、そういうのを事前に宇宙天気予報として宇宙飛行士さんにお知らせすることを、今もやってるんですよ。」

質問者「へええ…。」

アナウンサー「雨が降ったり風が吹いたりしてそうなのは金星だけれども、地球の天気からは…」

永田先生「だいぶ離れたもの。だいぶ違いますね。」

福田先生「あとは人が住めるかどうか。さっき仰って頂いたように、他の惑星に移住するお話があったので、そのためにはやはり、太陽のような光や温度をくれる星と、ちょうど良い距離にあることが大事だと聞いたことがあります。」

永田先生「そうなんですよね。」

福田先生「それに加えて、陸地だけじゃなくて海がないと、雲ができませんし。」

アナウンサー「水がないとね。」

質問者「ああ…。」

福田先生「地球と同じような…雲ができたりというのは金星があるんですけど、加えて“人間が住めること”となると、もう少しいろいろと必要なことがありますよね。」

質問者「はい。」

永田先生「そう考えると、地球って本当にいろんなものが整っている、奇跡的な星なんですよね。」

福田先生「そうですね、“奇跡の星”って気象でも習うんですね。雨が雨として、水として存在するためには…重力の関係もありますけど、0℃から100℃の間しかないのが、もう少し太陽から近かったり遠すぎたりしたら、水が水としてない。そうなると生き物が生まれなかったり、今と同じように雨が降ったりすることはない、と聞いたことがありますからね。」

質問者「はい。」

永田先生「○○さん、実は火星という星も、大昔に水があったことが分かってるんです。」

質問者「えっ。」

永田先生「探査機で水が流れた跡がいっぱい見つかって。でも、火星は地球よりも小っちゃな星で、水をとどめておくことができなくて、今では水は全部ないんですね。地表には見当たらないんです。そう考えると、地球の重さとか、太陽からの距離とか、いろいろなものがあって地球が本当によくできていて、福田先生、しかも地球上の水…雲になったり雨になったり雪になったりするものは、全部、大昔からリサイクルされてるんですよね。」

福田先生「そうですね。降った雨が川から流れて、海にたどり着いて、そこから蒸発して、また雲ができて…ということで、ちょうどこの地球の中で生き物が独立して、他から何も影響を受けずに住めるような形になっているというのは、なかなか他にはないと言われています。

また、今日の最初の質問で宇宙人の話がありましたけれども、探せばやはりどこかに、地球と同じような天気の星はあるんですかね?」

永田先生「星の数というのは、それこそ“星のほど”と言いますけれども、単純に計算しても数千億×数千億以上はあるんですね。ですから、こうした地球のような環境の星はいっぱいあるかと思います。」

アナウンサー「そうですか…。見つかってないだけで。」

永田先生「だから同じように雨が降ったりする、いろんな天気がある星って、あるんじゃないかなと思います。」

福田先生「将来的に他の星に移住する可能性もゼロではないということですかね。」

アナウンサー「私たちが知っている星の範囲では、金星や火星は水があったり、風や雨があったりするけれども、気温がすごく高かったり逆に低かったり。住めるような環境ではないということですね。」

永田先生「とてもとても住めるような環境ではないですね。」

アナウンサー「だけれども広い宇宙を見渡すと、どこかに、まだ見つかっていないけれども、地球のような奇跡の星があるかもしれない…。」

永田先生「あと火星に関しては、今、土の下の方に永久凍土となって、氷として水が残っているのでは、とも言われていますので、ひょっとしたら人間が火星に移住をした時に、火星にあるお水をうまく利用する時代がくるかもしれませんね。」

質問者「ああ…。」

アナウンサー「どうですか○○さん、お話を聞いて、どう思いました?」

質問者「えっと、地球ってすごい星なんだなと、思いました。」

永田先生「本当にね。私、いつもそれを思うんですよ。何気なくいる地球って、雪が降ったり雨が降ったりお天気になったり、すごいすてきだなあって、本当に思いますね。」

福田先生「うん、思いますね。」

ブラックホールに比べたらまだ身近な金星や火星も、地球の当たり前が通じない世界なんだな。

 

Q6 土星の輪っかは、なくなるの…?

  (5才男子)

 

アナウンサー「土星の輪っかが、いつかなくなっちゃうことはあるのかなっていうことかな?」

質問者「うん。」

アナウンサー「○○君は土星が好きなのかな?」

質問者「うーん…ちょっと気になっているんだけど、ほんとうは好きな星は月なんだよね。」

アナウンサー「そっか、月が好きなんだけど土星の輪っかが気になったのね?」

質問者「うん。」

永田先生「私はお月様も大好きだし、土星もだーい好きなんですね。この質問をしてくれたということは、○○君はなかなか最新のニュースを知ってるのかなと思ったんだけど、実は土星の輪っかって、たくさんの氷の粒でできてるんです。氷なんですよ。というのは、土星があるあたりは、すごーく寒いの。周りのものはみんな凍りついちゃう所なので、土星の輪っかはたくさんの氷が集まって、土星本体の周りを回ってるんですね。

この土星の輪っかは何と…NASAが発表したんだけど、今、氷の粒々は雨のようになって、土星本体にどんどん降り注いでいることが最近分かってきたんです。その量は、プールの中にその粒々を入れたとしたら、30分でいっぱいになっちゃうぐらい降り注いじゃってるんですって。ということは、土星の輪っかは、このままだといつかなくなっちゃうことになるんです。

でも、○○君が生きてる時はずーっとあるので大丈夫。計算すると、1億年くらい後じゃないかと言われてるんです。

どう? 土星の輪っかがなくなっちゃうの嫌かな?」

質問者「………」

永田先生「○○君、土星を見たことある?」

質問者「うーん、見たことはないけど、形知ってる。」

永田先生「知ってるよね、輪っかがあって、それがかっこいいんだよね?」

質問者「うん。」

永田先生「私もあの輪っかが大好きなんだ。でも、いつかなくなっちゃうことを考えると、ぜひ今のうちに見ておいてほしいと思うんです。これから土星を見るチャンスがいっぱいあると思うので、ぜひ、近くのプラネタリウムや科学館や天文台土星を見る時があったら、見に行ってほしいと思います。

輪は当分なくならないけれども、逆に考えると私たちは土星の輪っかがある、とても貴重な時代を生きてるということなんですよ。だって、すごく遠い将来の地球人は土星を見ても、輪っかがない星だと思って、“昔は輪があったんだね”って言うかもしれない。輪っかがある土星は本当にきれいだし…輪っかがある星は実は他にも、木星とか天王星とか海王星とかあるんですけど、地球からは見えないんですね。地球から唯一見えるのが土星なので、○○君、これから大きくなっていく中で、土星の輪っかをぜひ見てください。」

質問者「はい。」

アナウンサー「そうなんですか、土星の輪は今、氷の粒が雨となって土星に降り注いでいるんですね。」

永田先生「私も衝撃でして(笑)。土星大好きなので、今のうちにいっぱい見とこうと思いました(笑)。」

アナウンサー「輪っかがある太陽系の惑星の中でも、私たちが見られる星としては唯一…子どもたちにも大人気ですからね。」

永田先生「すてきですよね、かっこいい土星の写真がいっぱいありますけど、実際に見ると“こんな星が宇宙にはあるんだ”って思いますし、望遠鏡で覗くと皆さん感動して、“かわいい”って言う人も多いですよ。」

アナウンサー「太陽は肉眼で見てはだめというお話がありましたが、土星の輪を見る場合は何がおすすめですか?」

永田先生「残念ながら輪は肉眼じゃ見えないんですよ。人間の黒目が5センチ以上ないと難しいかもしれませんので、望遠鏡で見てください。望遠鏡を使うと、もちろん都会の空でも見えます。」

福田先生「都会でも見れるんですね。へええ…。」

永田先生「関係ないです。都会ですと惑星は却って明るい星なので、きっと見やすいと思いますよ。」

アナウンサー「○○君、分かりましたか?」

質問者「うん。」

アナウンサー「いつかなくなっちゃうかもしれない、ということなので。○○君が大人になるまでは全く大丈夫そうですが、ぜひ1度見てみてくださいね。」

質問者「はーい。」

 

先生からのクイズ 天文・宇宙編

アナウンサー「いつも質問に答えてくださる先生から、お子さんたちにクイズを出題、生電話で答えてもらおうというものです。今日のクイズは天文・宇宙。永田美絵先生が問題を出してくださいます。

クイズの挑戦者、小学6年生のY君と電話がつながっています。こんにちは。」

Y君「こんにちは!」

アナウンサー「今日は参加してくれて、どうもありがとう。Y君も学校はお休みですか?」

Y君「はい、そうです。お休みです。」

アナウンサー「どんなふうに過ごしてますか?」

Y君「えっと、たまにちょっと散歩に行ったりしながら、家で勉強もしています。」

アナウンサー「そうですか。Y君は天文・宇宙は好きなの?」

Y君「大好きです!」

先生方「(笑)フフフフ」

アナウンサー「(笑)頼もしい言葉が返ってきました。特にどういうことが好きなのかな?」

Y君「星を見るのが好きで、…やっぱり都会だから、光があって星が見えないことはあるけど、星をじっくり見ると、いろんな星が見えてくるので、そういうのが楽しいです。」

アナウンサー「星座を早見盤なんかを使いながら見ることもありますか?」

Y君「…そういうことはなくて……」

アナウンサー「どんな星が好きなの?」

Y君「プロキオン、アンタレスなどが好きです。」

アナウンサー「おおー、プロキオンというと、こいぬ座の星ですか?」

Y君「はい。」

アナウンサー「じゃあ、いつも望遠鏡で見てるのかな?」

Y君「肉眼で見てます。」

アナウンサー「Y君は、星のことが好きになるきっかけはあったんですか?」

Y君「えっと、何かの戦隊ものとか…星を見たり、プラネタリウムに行ったり、そういうのがきっかけで星に興味を持ちました。」

アナウンサー「そうですか、じゃ、よく科学館に行ったりもしてるんですね。」

Y君「はい。」

 

先生からのクイズ第1問

 冬の大三角はオリオン座のベテルギウスこいぬ座プロキオン、そしておおいぬ座の何という星を結んだ三角でしょう?

 

Y君「はい、答えはおおいぬ座のα星、シリウスです。」⇦選択肢を言う前にダイレクト回答! 

アナウンサー「…①番リゲル、②番シリウス、③番カペラ、という選択肢がありましたが、Y君が選んでくれたのは…」

Y君「おおいぬ座のα星、シリウスです。」

アナウンサー「②番のシリウスですね。どうしてそう思ったのかな?」

Y君「本を読んだことがありますし、プラネタリウムでもそういうふうに解説されていて、そういうものをお手本に空を見ても、きれいな三角になるので、そうだと思いました。」

アナウンサー「じゃあ自信満々ですね。」

Y君「はい。」

永田先生「正解は、②番のシリウスでーす。」

Y君「やったー!」

アナウンサー「Y君はもう、ちゃんと自分の目でも冬の大三角を見てるんですもんね。」

Y君「はい。今はベテルギウスがちょっと小さくなっちゃって、見えにくいですけど。」

永田先生「よく見てますねー、私も今すごく注目してるんです。今ちょっと暗くなって、肉眼で見るの面白いですよね?」

質問者「はい!」

アナウンサー「ベテルギウスプロキオン、これは先ほどY君も大好きと言ってくれましたが…」

永田先生「こいぬ座の1等星ですね。冬の大三角、オリオン座のベテルギウスおおいぬ座シリウス、そしてこいぬ座プロキオンの3つの星。かなり明るい、都会でも見えます。ぜひこれからも見てくださいね。」

Y君「はい。」

アナウンサー「Y君、ベテルギウスは肉眼でも暗くなってきてるなって感じるくらいですか?」

Y君「はい。」

永田先生「そうです。これはもう肉眼で見た方が良いんですよ。ぜひ皆さんも…今、逆に戻りつつあるので…」

Y君「そうなんですよ。」

アナウンサー「おおー、いつもよく見てるんだ。」

永田先生「だから今のうちに、暗いベテルギウスを見といてください。」

アナウンサー「そのうち超新星爆発を起こすんじゃないかと言われていますが、これは目が離せませんね。」

永田先生「はい。(笑)ウフフ。」

アナウンサー「Y君、せっかくなので更にクイズにチャレンジしてもらおうと思いますが、大丈夫ですか?」

Y君「だいじょぶです!」

 

先生からのクイズ第2問 

 この中で存在しない、無い星座はどれでしょう?

①アリ座 ②ハエ座 ③カメレオン座

 

Y君「はい、答えは①番のアリ座です。」

永田先生「…すごい(笑)。」

福田先生「自信満々ですね。」

アナウンサー「ちなみに福田先生は。」

福田先生「全く分からなくて、ハエは空を飛ぶものだからありそうだなと思って、アリかカメレオン、どっちだろうと迷ってたんですけど、僕もY君についていきます(笑)。」

永田先生「(笑)正解は、①番のアリ座です。すごいですね~。」

アナウンサー「おお~!」

永田先生「ハエ座とカメレオン座、あまり聞かないという人も多いと思いますけれども、南半球の星座なんです。だからあまり馴染みがないと思いますけれども…」

アナウンサー「日本からは観測できないということなんですね?」

永田先生「そうなんですよ。Y君、よく知ってましたね。」

アナウンサー「しかも即答で。これは知ってたのかな?」

Y君「知ってました。」

福田先生「おお…。」

永田先生「さすが天文好きですね。」

アナウンサー「ということは、ハエ座とカメレオン座を知っていた、ということですね?」

質問者「ああ、はい。」

永田先生「素晴らしい。」

アナウンサー「ではでは、もう1問チャレンジしてみますか?」

Y君「はい!」

Y君楽しそうだなあ、それだけでこちらも楽しい。

 

先生からのクイズ第3問

 この中で、実際にはない小惑星の名前は何でしょうか?

①たこやき ②チコちゃん ③トトロ

 

Y君「ふうううん…(笑)」

永田先生「ちょっと難しいですねえ。」

アナウンサー「Y君、お答えはいかがでしょうか?」

Y君「(笑)ううーん…ちょっと難しいかなあ……えー………じゃあ、②番のチコちゃんで。」

アナウンサー「どうしてそう思いましたか?」

Y君「たこやきとかは…小惑星って形が不揃いなので、丸っこいたこ焼きに似てる形のものもあるかなって。トトロも同じようなものです。」

アナウンサー「なるほどー、シルエットがたこ焼きやトトロのような形の小惑星はありそうだから、なさそうなチコちゃんを選んでくれた、ということですね?」

Y君「はい。」

アナウンサー「福田先生は?」

福田先生「んー…そうですね、チコちゃんはちょっと新しすぎるから、登録とかどうなんだろうな。時間もかかりそうな気もするし、難しいですね。」

Y君「(笑)ハハハ」

永田先生「正解は、②番のチコちゃんでーす。すごいですね、当たりましたね。」

Y君「やったー、当たると思ってませんでした。」

永田先生「小惑星は、実は発見した人に命名権という、名前をつける権利があるんですね。面白い名前ですけど、“たこやき”という小惑星と“トトロ”という小惑星は、実はあるんです。」

Y君「おお(笑)、初めて知りました。」

永田先生「面白いよね? 私も調べてみたら、“寅さん”、“しじみ”、“東京ジャイアンツ”とか、ちょっと面白い名前の小惑星もあるんですよ。」

Y君「え!」

アナウンサー「発見者に命名権が与えられるということですか?」

永田先生「そうなんです。実は、私は発見してはいないんですけど、以前、渋谷にあった五島プラネタリウムで解説していて、五島プラネタリウムがなくなってしまった時に、上司の村松解説員が小惑星をたくさん発見されていて、解説員全員の名前を小惑星につけてくれたんです。だから私の“美絵”という名前の小惑星がありまして。」

アナウンサー「へえー! 素敵ですね。」

永田先生「みんなが離れてしまっても宇宙の中で解説員のみんなはずっと一緒に、という思いを込めてつけて頂いたんですね。」

しかもカタカナだけの表記だと思い込んでいたけど、ひらがな、カタカナ、漢字を自由に使えるんだね。驚いた。「阪神タイガース」もあるそうな。

 

アナウンサー「ということは、もしY君が望遠鏡か何かで…そもそも望遠鏡で発見できるものなんですか?」

永田先生「いろんな方法はありますけれども、もちろん肉眼では見えないものを見つけるので、望遠鏡を使って写真を撮影して、動いている小惑星…他の星座の星、恒星は同じように動くんですけど、小惑星の場合は恒星の間を縫うように動くので、そういうものを見つけて、それが新しい小惑星かどうかまでをちゃんと自分で調べて、データを揃えて写真などを撮って…と、いろいろな手続きがありますけど、確か小学生の子どもたちも発見したものがあったと思いますので、」

Y君「ええー!」

永田先生「難しいかもしれないですけど、ぜひ、チームでみんなでやっても面白いと思いますよ。」

アナウンサー「Y君どうですか、やってみたいですか?」

Y君「やってみたいですけど、ちょっと難しそうなので、やめときます。」

アナウンサー「誰か相談できる先生とかを見つけて、相談してチームを組んでやると楽しいかもしれませんね。」

永田先生「いろんなことができる時代になってますので。」

アナウンサー「まだまだ発見されてない小惑星というのは、たくさんあるわけですね?」

永田先生「もちろんです! たくさんあることは分かってますし、発見されてもまだ番号しかついていないものも多いので。」

アナウンサー「いやいやY君、お見事でした。3問とも全問大正解でした!」

Y君「ありがとうございます。でも3問目は自信がなかったんですけど、正解できて良かったです。」

アナウンサー「その理由もすごく…」

永田先生「推理力が抜群で良かったです。」

 

アナウンサー「Y君、せっかくなので天文・宇宙や天気・気象のことで、先生に聞いてみたいことありますか?」

Y君「はい。天気・気象について質問します。雲の中を通ったら痛いですか?」

福田先生「(笑)ほう…。」

アナウンサー「どうしてそう思ったのかな?」

Y君「雲は水の塊で、水が凍って氷の粒の塊になってるので、通ったら痛いかなと思ったので、質問しました。」

アナウンサー「なるほど、Y君の説明を聞いただけで痛いんじゃないかという気がしてきましたが(笑)。」

福田先生「Y君の中に答えは入ってるんですけど、雨…水の塊のところと、氷の塊の雲もあるんですよ。だから氷の塊の雲に入ると、痛いと思います。実際に氷の塊の雲に飛行機が入って、飛行機が傷付くことがあります。」

Y君「そうなんですか!」

福田先生「はい。氷の粒が固まって大きくなってくると、雹という氷の塊ができるんですけど、それがどんどん大きくなるとゴルフボールぐらいになったり、テニスボールぐらいの大きさのものが、大きな積乱雲の中に上がったり下がったりしていまして、」

Y君「ええっ。」

福田先生「そういった所に飛行機が入ってしまうと、飛行機が傷付くという…実際に報告もありますので、痛いどころではないと思いますね」

アナウンサー「ケガしちゃいますね。」

福田先生「あともう1つ、そういった雲に入っていくと、一瞬でY君が凍りついてしまうこともあります。」

Y君「ああああ…。」

福田先生「なぜかというと、雲の中の水や氷粒というのは…」

Y君「露点温度が低い?」

福田先生「そうです、よく知ってますね。露点温度が低いので、本来は凍るはずだけど凍らないでいる氷の粒があります。ですから、そこに何かきっかけとなるもの…飛行機だったり、小さな様々な粒子が入ってくると、急に凍ります。過冷却と言いますけど、飛行機が冷やされすぎている雲に急に入っていくと、凍ってしまって墜落してしまったり、危険な状態になることがあるので、そういった飛行は絶対に避けなければいけないと言われています。」

Y君「ああああ~…そうなんですか。」

アナウンサー「どうですか、分かりましたか?」

Y君「はい、分かりました。」

アナウンサー「今日は先生からのクイズに参加してみて、いかがでしたか?」

Y君「とっても楽しかったです。」

アナウンサー「私たちも楽しかったです。将来の夢は何かあるのかな?」

Y君「まだ特には決めてないですけど、自分的にはコンピューター関係の仕事などに入りたいです。」

永田先生「今、コンピュータを使って宇宙を解き明かす時代になってますからねえ。」

福田先生「宇宙も良いですけど気象の方に、ぜひ来て頂きたいなと思いますね(笑)。気象でもコンピュータを使って天気予報してますからね。」

永田先生「(笑)Y君、天文、気象、どちらからも引っ張りだこですよ。」

アナウンサー「Y君、今日はどうもありがとうございました。」

Y君「ありがとうございました!」

理数系が強そうなY君、4月で中学生になったけど元気かな? 

 

Q7 なんで雨がふって、雨がやんで、晴れた

  ら虹がでるんですか?(6才男子)

 

アナウンサー「○○君は虹を見たことがありますか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「どうでした?」

質問者「きれいだった。」

福田先生「どこで見た虹がきれいでした?」

質問者「ハワイ。」

福田先生「おおお……ハワイですか。先生はハワイで虹を見たことないですけど、ハワイは虹がきれいだって聞いたこともあります。

どうして雨が降って晴れると虹が出るのかを聞きたいんですね?」

質問者「うん。」

福田先生「これは、虹が出るためには、雨と太陽が必要だからなんです。」

質問者「うん…。」

福田先生「虹というのは、雨粒などに太陽の光が反射してできます。…ここまでは大丈夫かな? 分かるかな?」

質問者「ううん。」

アナウンサー「反射というのは、光が粒に当たって跳ね返るということですかね?」

福田先生「正確には間を通るんですけど。雨の粒の中に太陽の光が通ると、色がいろんな色に分かれるんです。そういう仕組みがあって、だから虹は雨上がりによく見えると言われています。」

質問者「うん。」

福田先生「その色ですけど、虹は7色の帯になって見えることになるんですけど、じゃあ、雨上がりのどこに行けば虹が見えるのか、ということを教えたいと思います。」

質問者「うん…。」

福田先生「雨が上がった時に、まず太陽が出ているかどうかを確認して…探してください。太陽が出てたら、太陽に背を向けて。太陽と反対側の方を向いてください。」

質問者「うん。」

福田先生「反対側を向いて、雨がやんですぐの所がないかなって探してください。虹はそういった所で発見しやすいです。

実は、今日とか明日、急に雨がザッと降って止むことが、東京も含めてけっこうあると言われてます。先生はそういう時は虹が出るチャンスだと思って、虹を探します。○○君も、もし雨が止んだら、太陽を背にして虹が出てないかなって探してみてください。」

質問者「うん。」

福田先生「ハワイで見た虹がきれいだったということですけど、ハワイって暖かいじゃないですか?」

質問者「うん。」

福田先生「暑いぐらいだと思いますけど、日本でも今の季節よりも、どちらかというと夏、暑い時期の方がきれいな虹が見えることが多いと言われています。それは雨が急にザーッと降って止むこと…にわか雨という言い方をしますけど、そういったことがたくさん起こるからなんですね。」

質問者「うん。」

アナウンサー「雨が降って晴れると、どうして虹が出るのかという質問に対しては、雨粒の中に太陽の光が…」

福田先生「入って、それが反射をして、7色に分かれるから。」

アナウンサー「ということなんですね。で、太陽を背中にして雨が止んだ方向を見ると、虹が見えることがよくあるということですね。○○君、分かりましたか? 雨粒の中を太陽の光が通ることで虹色になるんですって。」

質問者「うん。」

アナウンサー「夏に多く見られるということだから、これからきれいな虹を探してみてくださいね。」

質問者「はーい。」

アナウンサー「今日はどうもありがとうね。」

質問者「うん。」

アナウンサー「さよならー。」

質問者「しゃよにゃら~。」

 

Q8 なぜ月にはウサギがいるんですか? ま

  た、なぜ月のウサギは餅をついているん

  ですか?(小1女子)

 

アナウンサー「そうだよねえ、そう思いますよね。○○さんは月の中にウサギさんがいるのを見たことがありますか?」

質問者「去年、お月見の時に月を見たら、ウサギみたいなのが見えたから。」

アナウンサー「満月の中にウサギさんがいました?」

質問者「はい。」

アナウンサー「お餅をついてるような格好に見えたかな?」

質問者「はい。」

永田先生「私もお月様がだーい好きで、よく見つけて、中にウサギさんいるかなって見るんですけれども、○○ちゃんが見てくれたように、お月様の模様がウサギに見えるということで、昔の人は月にウサギがいるんじゃないかと思ったんですね。

○○ちゃん、お月様を見た時に、ウサギさんに見えていた所は何色っぽく見えた?」

質問者「ちょっと黒っぽいような…」

永田先生「そうだよね。ウサギさんの模様の所は、ちょっと黒っぽく見えてるんだよね。これは月の海と呼ばれる所なんです。お月様はお水があるわけじゃないんだけど、昔の人は“海”という名前をつけたんですね。そこは玄武岩という、ちょっと黒っぽい石が多い所なんですよ。」

質問者「へえ…。」

永田先生「お月様の模様をよーく見ると、確かにお耳が見えたり、ウサギさんが杵を持って臼の中のお餅をついてるような感じに見えるんです。きっと○○ちゃんもそうやって見えたんだよね?」

質問者「はい。」

永田先生「昔の人は見た感じで、お月様にウサギの模様が見えるから、“お月様にウサギさんがいるんじゃないかな、そう言えばよく見るとお餅をついてるように見えるな”ということで、お月様にはひょっとして、お餅をついているウサギさんが住んでるんじゃないかな、と思ったのかもしれません。」

質問者「はい。」

永田先生「お月様にウサギがいるという物語もけっこういろいろ伝えられてるんですね。だから昔の人は、お話を通しても“お月様にはウサギさんがいるんじゃないかな”って思ったみたいです。

この月の模様は、日本ではウサギさんがお餅をついてるように見立てているんですけれども、○○ちゃん、お月様って、実はいつも私たちに同じ面、ウサギさんの模様が見えてる面を見せているのは知ってる?」

質問者「知らない。」

永田先生「実はお月様の模様は、半月になっても、三日月みたいに細くなっても、まん丸の満月になっても、いつも同じ面を見せてます。なので、満月でウサギさんがお餅をついてるように見える模様、あの一部分が半月で見えたり三日月で見えたりしているだけで、いつも満月の時に見えるウサギの模様なんですね。

なので、実は世界中で、“お月様はこんなふうに見えるよ”っていういろいろな見立てがあるんです。例えば、ワニみたいに見えるとか、ロバみたいに見えるとか、中国ではヒキガエルのように見えるとか。あと、女の人が本を読んでる姿に見えるとか、女の人の横顔に見えるとか、いろいろな見立てがあるんです。

今言ってるだけだと“そうなの?”と思われるかもしれないですけれども、図鑑とかを見ると載ってるので、どんなふうに見えるのかを、ぜひ調べてもらえたらいいなと思うんですね。」

質問者「はい。」

永田先生「最近よく小学生の皆さんには、“クワガタに見える”って言われます。」

福田先生「ふううん…」

永田先生「確かにクワガタによく似てるなと思うんですね。クワガタに似てると言う人が多くなればなるほど、これから先、お月様にはクワガタがいるんじゃないかと言われる日が、ひょっとしたら来るかもしれませんね。」

質問者「はい。」

永田先生「○○ちゃんのお家に双眼鏡はあるかな?」

質問者「あります。」

永田先生「やった! 双眼鏡でいいので、まん丸のお月様、満月の日にお月様を覗いて、その黒っぽい模様をスケッチしてみてください。お家のベランダや窓から見ることができますので、スケッチしてみて、その形がどんな形なのかなって、ぜひ○○ちゃんなりのお月様の模様を考えてみてください。」

質問者「やってみます。」

アナウンサー「やってみて、どんな形になって、何に見えるのか、ぜひ教えてくださいね。」

質問者「はい。」

アナウンサー「月の表面にある“月の海”と呼ばれる平らな部分、そこが黒っぽく見えるということですね。」

永田先生「そうなんです。昔、隕石がぶつかって、月の下の方から溶岩が流れ出して、マグマが出て、それが月のクレーターを作ったりしているんですけど、そういったものが月にはいっぱいありますからね。」

アナウンサー「○○さん、今日は良い質問をどうもありがとうね。」

質問者「ありがとうございました。」

 

Q9 空の色はどうして雨の時は青色で、また

  晴れの時は水色や白などに変わるのです

  か?(小2女子)

 

アナウンサー「今日の福岡は何色の空ですか?」

質問者「晴れた水色の空です。」

アナウンサー「きれいな水色なのね?」

質問者「はい。」

福田先生「天気によって空の色が変わるのが気になるんですね。よく聞き取れなかったんですけど、雨の時は何色って言いました?」

質問者「青色です。」

福田先生「青ですか。」

アナウンサー「濃い青ってことかな?」

質問者「はい。」

福田先生「すごい濃い青色なのに、晴れてると水色とか白ということですね。」

質問者「はい。」

福田先生「雨が降る時というのは、空に何がありますか?」

質問者「空に? 雨がある。」

福田先生「雨は雲から降ってくるんですけど、青色の空をしていた時、お空に雲はありましたか?」

質問者「ありませんでした。」

福田先生「雲がないのに、そこから雨が降ってきた…」

質問者「いや、雲がある。」

福田先生「なるほど。その雲の色が、濃い青色だったということですかね?」

質問者「はい。」

福田先生「分かりました。○○さんとしては雨の日でも、水色とか白の色でもいいんじゃないかなと思ったんですか?」

質問者「はい。」

福田先生「そうですね。先生も水色の空から雨が降ってくるのも素敵だなと思うんですけど、でもそれがなかなか起こらないのは何でか、ということを説明しますね。」

質問者「はい。」

福田先生「さっき○○さんが言ってくれたように、雨が降る時というのは、雲が空にあります。太陽はその上にあるので、雲が太陽を遮ります。この時に何が起こるかというと、雲の中には小さな雨の粒々があります。太陽の光は、その小さな雨の粒々に当たると、いろんな方向に飛び散ってしまって、光が弱くなるという特徴があります。雲が厚ければ厚いほど、雨を降らせる雲であればあるほど、粒々がたくさんありますので、雨が降るような雲の時は、太陽の光がなかなか届かずに、暗ーい青とか、灰色の空になってしまいます。」

質問者「はい。」

福田先生「反対に晴れている時は水色ですよね? これはなぜかというと、さっき虹の話があったんですけど、○○さんはこの番組をずっと聞いててくださいました?」

質問者「はい。」

福田先生「前のお友だちが虹の質問をしましたけど、虹は7色に分かれますよね?」

質問者「はい。」

福田先生「実は○○さんが見ている空の光にも、白っぽく見えてもいろんな色が混ざってるんです。実は赤があったり水色があったりオレンジがあったり黄色があったり、いろんな色が混ざってるんですけど、それが一緒になっているので、白だったり他の色が分からなくなったりしてしまいます。」

質問者「はい。」

福田先生「ただ、その色によって、人間の目まで…地上まで届きやすい色とそうじゃない色があって、青色は意外に届きにくいんです。お空の時にいろんな方向に散らばってしまって、その結果お空が青く見えるということになります。」

質問者「はい。」

福田先生「まとめますと、雨が降る時は雲が太陽の光を遮ってしまうので暗い色、暗い青色になりますし、晴れてる時は遮るものがありません。ただし、青い光は他の色に比べて届く力がちょっと短いので、空気の中で飛び散ってしまって青い色に変わる、ということになります。」

質問者「はい。」

アナウンサー「どうですか、分かりましたか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「晴れてる時は、地上まで届かない、空の上で散らばっている青い光が目に入ってきて空が青く見えるということですね。」

福田先生「反対に雨の日でも、空が晴れていても、他の所で降った雨が風で流されてきて…天気雨と言いますけど…」

アナウンサー「ありますね、青空でも降る雨。」

福田先生「青空でも雨が降ることがあるので、○○さん、ぜひ、そういった天気が来ることを期待してください。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○さんは何色の空が好きですか?」

質問者「水色です。」

福田先生「ああ、晴れた空ですね。」

アナウンサー「今日みたいな気持ちの良い天気が好きなんですね。今は外にはなかなか出られない状況なのかな、学校もお休みですか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「どんなふうに過ごしてますか?」

質問者「家でお姉ちゃんと一緒に遊んだりしてます。」

アナウンサー「そっか。でも窓を開けて空を眺めたり、外の空気を吸ったりすると気持ち良いかもしれませんね。」

質問者「はい。」

 

質問終わり~先生方から感想

永田先生「今日は元気な子どもたちが多くて、皆さんの元気な声に、私もたくさん元気をもらった感じがしました。お家にいることが多いと思いますけれども、今、この時間を大切にしながら、空を見上げたり星を見たり、いろんなことを考えたり本を読んだり、今までなかなかできなかったことをやってみてください。」

アナウンサー「今日は土星の輪がいつかなくなってしまうかも、というお話もありましたので、まずは見てみたいなという気持ちになりましたね。」

永田先生「明け方なんです。今、木星土星と火星が明け方の空に見えていまして、すごくきれいに並ぶので、それも早起きをして見てくださいね。」

 

福田先生「今日は雨とか虹に関する質問が多かったなあと思いました。これはもしかしたら、今年が暖冬だったからじゃないかとも考えて、冬ですと太平洋側などは雨が少ないんですけど、ふだんより雨が多いので、冬場だけど雨が気になったのかなって考えたり。

あとはハワイの虹は僕も見てみたいので、それは本当にうらやましいと思いましたね。」

アナウンサー「素敵ですよね。それから桜も、今年は観測史上いちばん早いという…」

福田先生「東京は昨日開花の発表がありましたね。」

アナウンサー「これから各地で咲き誇ると思います。ちょっと外に出て、でも人混みは避けて、桜をぜひ楽しんでもらいたいですね。」

福田先生「来週から続々と開花の発表があるかと思いますので、季節の変化も楽しんでいただきたいですね。」

永田先生「渋谷にも、実は宇宙桜というものを持ってきて、もうすぐ開花するかどうかをみんなで見守っているんですよ。」

福田先生「宇宙桜!」

永田先生「若田宇宙飛行士が宇宙に持って行った桜の種を地上に蒔いて、それがどんどん育った桜なんですよ。」

 

アナウンサー「それから、私がこの番組を担当するのは今日で最後になりました。大好きな番組なので寂しいですが、1年でしたけれども、日本が誇る回答者の先生方、そしてラジオの前の好奇心いっぱいのお友だちと同じ時間を過ごすことができて、本当に幸せでした。ありがとうございました。」

知識不足でずっとアナウンサーとして文字起こししてましたけど、キャスターだったんですね。ごめんなさい。恐竜のミニ図鑑を手元に置いてたり、化石が埋め込まれた石をデパートまで見に行ったりして勉強されていたのに残念です。

子ども科学電話相談3/8 食べ物スペシャル(動物、植物、食べ物・味覚)

3/8は食べ物スペシャ

 動物 成島悦雄先生

 植物 田中修先生

 食べ物・味覚 坂井信之先生(初登場)

 

食のイベントに参加して公開生放送するはずだったのが、イベントそのものが中止、いつものスタジオでの放送になったんだよね。そして前の番組が延長して15分遅れ。

 

アナウンサー「全国のお友だち、学校はお休みですか? 元気に過ごしていますか? 退屈だったり不安だったりしてませんか? 今日は少し遅れて始まりましたけれども、時間いっぱい、みんなからの質問に答えていきますね。」

こんな理由で学校が春休みに突入するとは思わなかった。

 

アナウンサー「このラジオを聞いてくれてるお友だちの中にも、学校がお休みになってお家で過ごしている子どもたちがたくさんいると思うんです。そんな子たちにメッセージをお願いできますか?」

成島先生「突然時間ができて、戸惑ってるお友だちもたくさんいると思います。せっかく時間ができたので、この機会に今まで読めなかった本を読むとか、あるいは動物園や水族館のホームページに行くと、そこで飼っている動物の面白い話が書いてあることが多いんですね。だからお父さんお母さんと一緒に、ぜひそういうインターネットも見て頂けたら嬉しいと思います。」

アナウンサー「そして今日は食べ物スペシャルですけれども、動物と食べ物というと、どんな質問があるでしょうね?」

成島先生「動物は植物と違って、自分で栄養を作ることができないんですね。他の動物の命、あるいは植物の命をもらって生きていくということなので、動物がどんな食べ物を食べているかとか、どんなふうに食べ物を得ているか、というようなことを質問して頂けると嬉しいですね。」

アナウンサー「なお、今日ご出演予定だった小菅正夫先生は、お仕事先の札幌市円山動物園が臨時休園となって、いろいろお忙しくて、今回は成島先生が代わって駆けつけてくださいました。」

成島先生がこの放送の後も、いーっっっぱい質問に答えることになるとも思ってなかった。小菅先生どうされてるんだろう。

 

田中先生「いろんな状況におられると思いますけど、まず感染予防に努めてほしいし、ストレスにならないように…さっき成島先生が仰ったように、好きな本を読むとか。最近はドリルがよく売れてるって言ってますよね? でも自分で勉強するのに、難しいドリルにいきなり挑戦しなくても、苦手な科目の1学年下のドリルを(笑)、気楽にやって復習していくっていうのもいいんじゃないかなと思います。」

アナウンサー「(笑)気楽にやるのが嫌にならないコツですよね。」

田中先生「そして自分でやり始めるきっかけになってくれたらいいかなと思います。」

アナウンサー「そうですね。そして、食べ物と植物というと、食べておいしい(笑)いろんなものが植物にはありますけれども…」

田中先生「(笑)今だったら旬がイチゴなので…苺狩りに出かける方は多いですけど、どうして栽培を始めてるかとか、種からやってるのかとか、あまり知られてないんですね。だからイチゴの栽培ってどうして始めてるんやろうってこととか、それから寒さにあった野菜は甘いと言われるんですね。何で甘いんやろうって考えてもらうのもいいかと思います。」

 

アナウンサー「そして初登場です。味覚について研究していらっしゃる坂井信之先生です。よろしくお願いします。味覚、食べ物の味について、坂井先生はどんな研究をなさっているんですか?」

坂井先生「それぞれの人がどれがおいしいと思うか、どれが嫌いかという仕組みについて、脳を調べながら研究をしています。」

アナウンサー「脳を調べながら。詳しいことはまた11時台にも伺いますけれども、先生の研究に関するところでは、どんな質問があるでしょうね?」

坂井先生「同じ食べ物でも好きだという人もいれば私は嫌いっていう、人による違いがたくさん見られると思いますけれども、それを“私はこれが好きだけど、友だちはこれが嫌い”というような形で見つめてくれると嬉しいので、そういうことがあれば、ぜひ質問をして頂ければと思います。」

アナウンサー「そして、初登場でいきなり申し訳ないですけれども、学校がお休みになっている子どもたちへのメッセージをお願いします。」

坂井先生「今、学校がお休みだから、家にいてヒマだなって思っている人も多いと思うんですけれども、その場合は料理を作るというのも1つの方法かもしれません。」

アナウンサー「料理。」

坂井先生「料理というのは、学校で習う科学実験とほとんど同じ仕組みなので、なぜ熱を加えると色が変わるのかとか、あるいはこの調味料を入れるとなぜこういう味がするのか、というのを1つ1つ確認しながら勉強していくと、自然に理科の勉強になると思います。」

アナウンサー「なるほど、そしておいしいですもんね(笑)。」

坂井先生「そうですね、最後は食べられるという利点がありますので、ぜひ試してみてください。」

坂井先生、お声がソフトで聞いてて安心する。料理も科学って藤田先生も言ってたなあ。沸かしてるお湯の火を止めるとどうして湯気がモワッと出るのか、こんな何気ないことにも答えてくれた藤田先生も、この後いーっぱい質問に答えることになるのであった。

 

Q1 牛の乳と人間の乳はどう違うんです

  か?(小3男子)

 

アナウンサー「どうしてこれを不思議に思ったのかな?」

質問者「牛と人間は同じ哺乳類なので、乳はあまり変わらないと思ったからです。」

アナウンサー「どこか違いはあると思ってる?」

質問者「まあ、はい。」

アナウンサー「○○君も学校はお休みになってるの?」

質問者「はい。」

アナウンサー「毎日どうやって過ごしてる?」

質問者「毎日…学童に行ってます。」

先生方「ああ…」「うんうん。」「なるほど…。」

アナウンサー「そうかぁ、そこでお友だちにも会えるのかな?」

質問者「はい。」

アナウンサー「そう、それは良かったね。」

成島先生「良い質問ですね。人間の乳と牛の乳はどう違うか。動物の乳って何のためにあると思う?」

質問者「……分かりません。」

成島先生「○○君は赤ちゃんの時、お母さんからミルクをもらってたかな?」

質問者「はい。」

成島先生「牛の赤ちゃんはどうしてたんだろう?」

質問者「牛のお母さんの乳を飲んでる?」

成島先生「うん、そうだね。ということは、牛の乳、牛乳は僕たちも飲んでるけれども、本当は牛の赤ちゃんのための栄養、ご飯なんだよね。人間の乳は人間の赤ちゃんのための栄養だよね?」

質問者「はい。」

成島先生「だから動物は…○○君が哺乳類って言ったけど、哺乳類は全世界に5000種類ぐらいいるらしいんだよ。5000種類。すごいよね? その中の1つの種が人間だったり牛だったりするわけね。5000もの哺乳類がいれば、5000種類の乳があるわけ。種類によって乳の成分が決まっているんですね。だから、牛のミルクは牛の赤ちゃんが、ちゃんと育つようにできているんですね。人間のミルクは人間の赤ちゃんがちゃんと育つようにできてるわけ。」

質問者「はい。」

成島先生「どう違うか、ということですけれども、成分って分かるかな? 中にどんなものが入ってるかということですけれども。」

質問者「はい。」

成島先生「ヒトの場合は、脂肪が3.8%。パーセントって分かりますか?」

質問者「ああ…はい。」

成島先生「分かる? よかった。それでタンパク質が1%、糖分…甘いやつね、乳糖というのが7%ぐらい入ってるんですって。牛は脂肪が3.7%、タンパク質が3.4%、乳糖が4.8%入ってるんですって。成分が違うよね? 栄養の状況、カロリーが違ってるわけね。牛のミルクはヒトのミルクに比べて、タンパク質が多いけれども乳糖が少ない、そういう特徴があるんですね。」

質問者「はい。」

ヒトのお乳のタンパク質が1%…もっとあると思ってた。草しか食べないウシの方がお乳のタンパク質が多いのか。これも腸内細菌の働きなんだろうか。

 

成島先生「そういう特徴があるということは、それぞれの…牛にとっては牛の赤ちゃんが、ヒトにとってはヒトの赤ちゃんがちゃんと育つように、そういう成分が良いなと長い進化の歴史の中で決まってきているんですよね。

5000種類の動物がいると言いましたけれども、我々とは全然違う成分の動物もいっぱいいるわけ。面白いのは…アシカとかアザラシっていう海に住んでる動物は知ってる?」

質問者「はい。」

成島先生「彼らはあっという間に大きくなっちゃうんですよ。」

質問者「へえええ。」

成島先生「1週間とか2週間で離乳しちゃうの。それは、ミルクの成分がものすごく濃いんですね。脂肪の成分が、50%とか40%って。だからドロドロなんですよ。それをアシカとかアザラシの赤ちゃんはお母さんのおっぱいに吸いついて、ゴックンゴックン飲むんですけれども、それを人工哺育と言って人間がアシカやアザラシの赤ちゃんを育てると大変なの。そういうふうに動物の種類によってミルクの成分は違うんだけれども、それはそれぞれの赤ちゃんがちゃんと育つように、長い進化の歴史の中で決まってきたことなんだよね。」

質問者「はい。」

成島先生「牛のミルクは、さっき言ったように、元々は牛の赤ちゃんのためで、それを僕たち人間が使わせてもらっている、ということなんですよね。だから牛のミルクは、赤ちゃんを育てる以上の量ができるように、家畜として人間が長い時間をかけて変えてきたんだよね。だからいっぱい出るわけ。本当は牛はあんなにいっぱい作らなくてもいいんだけど、人間が利用するために作ってくれてるんですね。…こんな答えでいいでしょうかね?」

質問者「ああ…はい。」

アナウンサー「5000種類の哺乳類がいて、ぜーんぶ乳の成分が違うっていうのはビックリしたね。」

成島先生「1種1種違うんですよ。」

アナウンサー「その赤ちゃんがよく育つために、みんな成分が違うということですね。○○君、これで分かったかな?」

質問者「はい。」

アナウンサー「長いお休みだけど、元気に育って…(笑)過ごしてね。」⇦赤ちゃんが育つお話につられたもよう。まぁ小学生なのでいろんな意味で元気に育ってほしいな。

質問者「はい。」

「5000もの哺乳類がいれば、5000種類の乳がある」…本当にそうだよなあ。

 

Q2 タマネギは炒めると甘いのに、生だとど

  うして辛いんですか?(小1男子)

 

アナウンサー「○○君はタマネギは好きですか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「炒めたタマネギが好きなの?」

質問者「はい。」

アナウンサー「生のは?」

質問者「生のは嫌いでーす。」

アナウンサー「(笑)そうね、辛いもんね。それでどうして味が変わっちゃうのか、ということね?」

質問者「はい。」

田中先生「生で辛いって言ってるのは、切り刻んだやつのことを言ってるのかな?」

質問者「はい。」

田中先生「そやね。何で炒めると甘くなるかっていうのはね、だいぶ前に研究者もちゃんと調べてるんや。そしてね、昔の研究はどうも間違ってたんやけども、辛味が消えるから、辛いのが甘いのに変わって、甘味が増えるって言ったん。」

質問者「へえええ。」

田中先生「でもそれは間違ってたんや。甘味は初めから、ちゃーんとタマネギの中にあるの。」

質問者「そうなんですか?」

田中先生「うん。辛味っていうのは切り刻んだ時に作られてきてるんやね。」

質問者「へえええ。」

田中先生「そやけどね、辛味っていうのは気体になって目にしみてくるやろ?」

質問者「はい。」

田中先生「それから、辛いタマネギは炒めなくても、水の中につけといたら、辛いのがだんだん消えてくるね?」

質問者「へえええ、そうなんですか?」

田中先生「そうなんや、1回やってみて。」

質問者「はい。」

田中先生「お皿に入れて電子レンジでチンと温めても、やっぱり辛味は消えるんや。そういうふうに辛い成分というのは、気体になって飛んでしまったり、水に溶けたり、熱でなくなったりするの。」

質問者「へえええ。」

田中先生「○○君が言ってる“炒める”というのは、間違いなく熱を加えてるね?」

質問者「あ、そうですね。」

アナウンサー「(笑)ンフフフ」

田中先生「(笑)そうそう。熱を加えられるから、辛味の成分はどんどん減っていくんや。せやけども、初めからあった甘味の成分、お砂糖の仲間みたいなやつは、ジッと残ってるの。」

質問者「へえええ。」

田中先生「だから辛味がなくなって甘味が残ってたら、そら甘くなるね。だから炒めると甘くなるというのは、辛味のために隠されていた甘味が表に出てきているの。

もう一つはね、炒めると水が飛んでいってしまうやろ?」

質問者「はい。」

田中先生「甘い液になってたやつの水を飛ばしたら、もっと甘味が濃くなるよね?」

質問者「はい。」

田中先生「それも炒めて甘くなる1つの理由になってるの。」

質問者「へえええ、そうなんですね。」

田中先生「ほんでね、この頃は、タマネギは切り刻んだら涙が出て辛い、そんなんかなわんと言う人が多いんで、切り刻んでも涙が出ない、そして辛くないタマネギが作られてるの。」

質問者「そうなんですね。」

田中先生「そうなん。タマネギがいろいろ出てきた時に、そんなタマネギ探してみたら…もう売ってるから。北海道では栽培されてるし。そんな新品種も生まれてきてるって知っといてください。いいですか?」

質問者「はいっ。」

成島先生「(笑)いいねえ…。」⇦お子さんの反応の素晴らしさに成島先生も感動。

アナウンサー「よく分かってくれてありがとう。お電話どうもありがとうね。」

質問者「ありがとうございました、…(聞き取れず)がんばってくださあい。」

先生方「(笑)」

田中先生「(笑)はい、ありがとう。」

聞き上手で去り際の挨拶も素晴らしい。

 

Q3 なんでみんなでごはんを食べるとおいし

  いんですか?(6才男子)

 

アナウンサー「○○君はどんな時にみんなでご飯を食べますか?」

質問者「………」

アナウンサー「お家でいつも、みんなでご飯を食べますか?」

質問者「たまーに食べます。」

アナウンサー「たまに食べるのね? そうするとおいしく感じるんだ?」

質問者「………」

アナウンサー「…ね。」

文字起こししてる4月下旬の今、お子さんの食卓に変化はあっただろうか。ないかな、同居人以外で集まることは難しいもんね。

 

坂井先生「まず、みんなでご飯を食べた時に、おいしいって感じる経験があるんだよね?」

質問者「はい。」

坂井先生「じゃ、反対に、1人でご飯を食べないといけない時はどうだった?」

質問者「……」

坂井先生「おいしかった? あんまりおいしくない?」

質問者「おいしいご飯の時はおいしい。」

坂井先生「(笑)アハハハ、なるほど。」

質問者「おでん大好物なの。」

坂井先生「(笑)そうだね。じゃあ、みんなで食べる時、1人で食べる時と同じように、静かにモグモグと食べるかな? 黙って食べる? どうだろう?」

質問者「ちょっとはしゃべっちゃう。」

坂井先生「うん、ちょっとはしゃべっちゃうよね。」

質問者「ちょっとしゃべっちゃうけど、他の子たちはちょっとしゃべっちゃう子もいるし、いっぱいしゃべっちゃう子もいる。」

坂井先生「そうだね。じゃあ、静かに1人でいる時と、みんなとしゃべっている時は、気分はどっちが良いかな?」

質問者「みんなで。」

坂井先生「うん、みんなでしゃべってる時だよね。じゃあ、1人で食べる時とみんなと食べる時の違いは、楽しいか楽しくないかだよね?」

質問者「はい。」

坂井先生「その楽しいっていう気持ちが、ご飯をおいしいって感じさせてくれてるんだね。」

質問者「はい。」

坂井先生「だから、お家の外で、公園とかキャンプでご飯を食べる時、やっぱりお家の中で食べるよりおいしく感じることがあると思うんだよね。どうかな? お外で食べる時とお家の中で食べる時と、どっちがおいしいかな?」

質問者「………」

坂井先生「遠足でお外にお弁当を持って行って食べると、おいしくない?」

質問者「………」

アナウンサー「ちょっと考えてるみたいですね。」

坂井先生「きっとおいしいと思う時もあると思うんだけど、その時も楽しいって思ってるはずなんです。その楽しいっていう気持ちが、おいしいっていう気持ちに変わっちゃうんだね。これがみんなでご飯を食べるとおいしいと思う時の気持ちなんですね。」

質問者「はいっ。」

坂井先生「ですから、今日のご飯がおいしくないなって思ったら、楽しく食べたらきっと“おいしかった”に変わるから、試してみて?」

質問者「はい。」

アナウンサー「楽しいと、同じ食事でもよりおいしく感じるということですね?」

質問者「はい。」

アナウンサー「質問してくれてどうもありがとうね。」

坂井先生「ありがとう。」

質問者「またこんど…聞きます。」

先生方「(笑)」

アナウンサー「そうね、また今度、別の質問があったら聞いてきてね。待ってるよ。」

質問者「はい。」

坂井先生の初回答は思ったような反応が返ってこなくて、ちょっと大変だったかも。でも慌てる感じもなく、お子さんに話す時は番組冒頭より少しゆっくり話していたような気がする。すごくいいな。

 

Q4 アナゴの骨はどうして軟らかいんです

  か?(小4男子)

 

アナウンサー「どんな時にそう思ったの?」

質問者「アナゴ天丼を食べた時に、アナゴの骨を結んだものがあったので、気になりました。」

アナウンサー「そうか、骨は硬いと思ってたら、“あれ、こんなに軟らかいの?”って思ったのかな?」

質問者「はい。」

成島先生「○○君、アナゴ天丼が好きなの?」

質問者「はい。」

成島先生「ああ~いい…シブいですねえ。○○君の家はみんな好きなのかな? なかなか食べられないですよね。おじさんも好きなんだけど。アナゴ天丼は、アナゴのお肉と、骨を結んで揚げたものと、別々に入ってました?」

質問者「はい。」

成島先生「そうだよね。体の真ん中に骨が入ってるでしょ? それを薄く削いで油で揚げると、軟らかくなるんですけど、揚げる前に結んだんだと思う。アナゴの骨って細長いでしょ? そのままだと硬いんですよ。骨だから。でも、骨の成分の半分ぐらいはタンパク質なんですね。タンパク質というのは、火を入れると軟らかくなる性質があるんですね。」

質問者「はい。」

成島先生「お野菜でもそうだけど、食べ物というのは、火を入れるとだいたい軟らかくなるじゃない? それと同じで、お肉も焼くと軟らかくなるんですね。骨も、外側だけ一見するとカチンカチンって感じだけど、半分はタンパク質なんだよね。そのタンパク質の中にカルシウムとかリンがくっついてるんだ。だから、熱を加えることによってタンパク質が軟らかくなって、食べられるようになるんです。」

質問者「へえええ。」

成島先生「骨だからカチンカチンで…イヌなんかは喜んでかじってますけれども、人間はそうはいかないじゃない? しかもアナゴの骨は細くて、人間の歯でも噛み砕きやすいんだよね。ウシやブタの骨と比べて細いから、熱が入れば人間でも噛めるくらいの軟らかさに変化するんですね。」

質問者「はい。」

成島先生「元々は硬いですけれども、熱を加えることによって軟らかくなって、人間が食べられるようになった。そう考えてみてください。」

質問者「はい。」

アナウンサー「成島先生、揚げる前に結んである、そうすると熱を加える前にも、結べるくらいの…」

成島先生「弾力はあるんです。だから、あまり力を加えると折れちゃうと思いますけれども。」

アナウンサー「なるほど。それを揚げることによって、ますますサクサクッと…」

成島先生「そう、我々も食べられる硬さに変化するということだと思います。」

アナウンサー「よく、骨せんべいとか…」

成島先生「あれは4センチとか5センチに切ってありますよね? ああなる前は同じように硬い状態で、揚げることによって熱がタンパク質を変化させて、軟らかくしてると考えられますけれども。坂井先生、それでよろしいですかね?」

坂井先生「ああ…(笑)」

スタジオ内「(笑)」

成島先生「突然振って申し訳ありません。」

坂井先生「(笑)いやいや。軟らかい部分と硬い部分があると、チョコレートでも中に何か入ってるとおいしく感じるように、噛み応えの違いというのもおいしさの1つなので、そういう時にはタンパク質の軟らかい部分と骨のカルシウムの硬い部分があると、よりおいしく感じられると思うんですね。」

アナウンサー「なるほど。○○君、これでいいですか?」

質問者「あともう1個…。ウナギも同じようなことができるんですか?」

アナウンサー「ウナギの骨も結んで揚げたりして、食べられるかっていうことかな?」

質問者「はい。」

成島先生「良いところに気がつきましたね、ウナギもそうなんですよ。ウナギの骨も同じように半分はタンパク質なので、熱を加えると軟らかくなるんですね。スーパーマーケットなんかに行くと、ウナギの骨を揚げたものを売ってる所もあると思います。やっぱり君たち若い人…小学生や中学生のような子どもたちが大きくなるためにはカルシウムが必要でしょう? そういう時にウナギの骨、あるいはアナゴの骨を揚げたものを食べるというのは、とても良いことだと思いますよ。」

質問者「はい。」

アナウンサー「おいしいですよね(笑)。」

成島先生「おいしいですね、カリカリしてね。」

 

坂井先生に聞いちゃおう

アナウンサー「おいしさを感じる脳の仕組み、メカニズムなどを研究されている坂井先生にお話を伺っていきます。

先ほどのお答えにも、楽しいともっとおいしく感じるということがありました。おいしさは舌が感じると思うけれども、そればっかりじゃないというご研究ですね?」

坂井先生「はい。どうしても私たちはご飯を食べる時に、舌で感じると思いがちなんですけれども、実は味の多くは、においなんですね。」

成島先生「ふううん…。」

アナウンサー「におい。」

坂井先生「風邪をひいて鼻が詰まってる時とか、花粉症で鼻が利かない時には、味が全然しないとか薄く感じるというのは、よく言われるんですね。それから分かるように、実は、においというのがすごく重要で、例えば果汁が入っていないジュースとかゼリーとか飴がありますよね? あの味は、中身はほぼ同じで、においだけを変えてイチゴ味とかメロン味っていうふうに作っているんですね。」

アナウンサー「味は同じなんですか!?」

坂井先生「味はほぼ同じ。」

アナウンサー「えええええ~(笑)!」

坂井先生「目をつぶって鼻をつまんで食べると、何味か分からないですね。見ると、イチゴだったら赤、メロンだったら緑となってるんですが、ほぼ中身は同じなんですね。目をつぶって食べると、“何か分からないけどフルーツの飴だ”って思うんですけど、目を開けた途端に赤だからイチゴだって分かっちゃうという。だから目も使うし鼻も使うし、他にも…ポテトチップス、開けてしばらく置いとくと湿気った感じで、何か軟らかくて気持ち悪い。けど、その時にパリパリという高い音を聞かせてあげると、一気においしく感じる、というものもあるんです。」

スタジオ内「(笑)ウハハハ」「えええええ~(笑)」

アナウンサー「(笑)けっこう周りの状況とか、どんな見た目か、どんなにおいかで変わっちゃうんですね。」

坂井先生「そうなんです。ですからここも科学なんですね。ぜひ食べる時に科学というのを思い出して、いろいろ試して食べると面白いと思います。」

アナウンサー「湿気ったポテトチップスを食べる時に、パリパリという音ですか(笑)。」

坂井先生「逆もありまして、新鮮なポテトチップスでも耳栓をして食べると、おいしくないんですね。だから、飛行機に乗った時にポテトチップスはあまり良くないんです。高い音が聞きづらくなってるので。」

アナウンサー「そうか、飛行機ではそれほどおいしく感じない…(笑)。」

坂井先生「(笑)飛行機では柔らかいものの方が…と言われてます。」

アナウンサー「へえええ…面白いですねぇ。ここでお友だちとお電話を繋いでみましょうか。質問があるお友だちがいるようです。」

 

Q5 30年後は食糧不足で昆虫を食べないと

  いけなくなるとテレビで見たのですが、

  昆虫はおいしいですか?(小3男子)

 

「けっこうおいしかったねぇ」って嬉々として語る先生が昆虫分野にいたね。

アナウンサー「○○君はどう? 食糧不足になって、“昆虫をいっぱい食べなさい”って言われたら、食べたい?」

質問者「食べたくないです。」

スタジオ内「(笑)」

アナウンサー「(笑)何で食べたくないかな?」

質問者「昆虫はあまり好きじゃないから。」

アナウンサー「何か昆虫は食べたことはあるの?」

質問者「ありません。」

アナウンサー「だけど、きっと好きじゃないだろうなって思うの?」

質問者「はい。」

アナウンサー「どうして好きじゃないって思うのかな?」

質問者「んー……うーん……」

アナウンサー「考えてみると不思議だよね。じゃ、坂井先生にそのあたりも含めて答えていただきますね。」

昆虫好きじゃないお子さんが昆虫の先生にこれを質問するのは勇気が要るかもしれない。

 

坂井先生「“昆虫はタンパク質とかエネルギーとか栄養がたくさんあるから、ぜひ食べましょう”、というのは、国連の機関が言ってるので、きっとそのニュースだったと思うんですね。今○○君が食べているお肉とかお魚よりも栄養が良いから、食べてくださいって言われてるんだね。」

質問者「はい。」

坂井先生「でも、栄養がたくさんあるっていくら言われても、食べたくないよね?」

質問者「はい。」

坂井先生「もし、○○君の前に“これです”って持ってこられたら、どう思うかな?」

質問者「ちょっといやだ。」

坂井先生「ちょっと嫌だねえ。口の中に入れる前に、嫌って思っちゃうよね。」

質問者「はい。」

坂井先生「そこが、今お話ししようと思っていることなんです。食べ物の味って、どこで感じると思う?」

質問者「鼻。」

坂井先生「うん。でも、鼻でにおいを嗅ぐ前に、見た時に味って決まっちゃうんだね。だから、中身がメロンのジュースでも、赤い色だとイチゴだと勝手に思って飲んじゃうんです。」

質問者「はい。」

坂井先生「だから夏に、冷蔵庫に麦茶があると思って飲んじゃったら、お出汁だったという経験をした人がいっぱいいるって聞いてるんだね。見ただけで勝手に思っちゃうというのが、人間のすごいところでもあるけど、ちょっと間抜けなところでもあるんだね。」

質問者「はい。」

坂井先生「そこで、たぶん○○君は昆虫食を、“あれ? これ食べていいの?”ってきっと思っちゃうと思うんですね。」

質問者「はい。」

坂井先生「そのあたりを、こちらにおられる先生方で試してみたいと思うんです。」

こちらにおられる先生方「(笑)……」

アナウンサー「そうですね。○○君、このまま聞いててね。これからスタジオで実験をしてみます。」

質問者「はい。」

アナウンサー「さて、スタジオの扉が開いて、何かが! 入ってきましたよ~。田中先生と成島先生の前に運ばれてきたのは? キャベツの葉っぱに乗った、丸々した、大きな、幼虫です。」

田中先生&成島先生「………」

アナウンサー「(笑)5センチぐらいあるかな?」

田中先生「ほんまやねぇ。」 

アナウンサー「大きいですよね?」

成島先生「うん。」

田中先生「はい。カブトムシの幼虫みたいなもんですね。」

アナウンサー「太った大きな幼虫が出てきました。それを、これから、成島先生と田中先生にご馳走しようと思います。」

田中先生「(笑)フフフフ」

成島先生「うぅわあ…」

実験される先生方は事前に説明されなかったのか、説明されたけど幼虫だとは言われなかったのか。田中先生は今まで聞いたことのない笑い方するし、ピンチヒッターで来た成島先生はお気の毒。

 

田中先生「(笑)食べるのん?」

坂井先生「(笑)はい。」

アナウンサー「食べるの。(笑)坂井先生から“ぜひ”と。いかがでしょう?」

成島先生「キャベツの上に何か、…(笑)白い、モクモクした…何の幼虫ですかね?」

坂井先生「たぶんカブトムシか何かだと思うんですけど。」

アナウンサー「お二人とも手でつまみました。」

成島先生「硬いですね。」

田中先生「硬いですね…」

アナウンサー「目を見合わせて。」

スタジオ内「(笑)ハハハハ」

アナウンサー「(笑)さあ、お味はどうでしょうか、まず成島先生が…」⇦成島先生から漏れ聞こえる「あ…」「ええ…」、心臓は大丈夫か。

成島先生「では。頭から。ガブッと。」

アナウンサー「うっ。」⇦成島先生の心の声か。

成島先生「うん…(モグモグ)」

アナウンサー「どうですか?」

成島先生「うん…(モグモグ)」

アナウンサー「ドウデスカ?」

成島先生「なんかチョコレートみたいです。」

アナウンサー「チョコレートみたい。そして、田中先生も頭から…」

田中先生「はい。チョコレート、ですよね? …チョコレートですよね?」

アナウンサー「(笑)ハハハハ…“ですよね?”と…。」

坂井先生「これ、昆虫に似せて作ったお菓子なんですね。」

成島先生「あああ…」

坂井先生「でも、食べる時、すごく勇気が」

成島先生「要ります。」

田中先生「要りますよね。」

坂井先生「要りましたね。もしこれが本物の幼虫だったら、きっとあのまま、“オエッ”と思ったかもしれないですね。たぶん、ここが昆虫食の難しいところだと思うんです。」

なるほどー! 今まで昆虫の先生が語ってきた昆虫食にはなかった切り口だ。めっちゃ観察して何の幼虫か特定し始めて、「カブトムシの幼虫ならキャベツの上にはいない」とか言い出すだろう。

 

アナウンサー「先生方は一口食べた後、ずーっと回しながら見ていて(笑)、なかなか二口目にいきませんね。」

成島先生「(笑)チョコレートですから、チョコッと食べれば。」⇦何てかわいい言い訳!

スタジオ内「(笑)ハハハハ」

田中先生「上手に作ってあります。」

坂井先生「そうなんです、そっくりですからね、最初の一口は本っ当に勇気が要ったと思うんです。」

アナウンサー「しかもキャベツの上に乗ってます(笑)。」

スタジオ内「(笑)ハハハハ」

田中先生「キャベツは本物なんですね。」

アナウンサー「キャベツは本物です。演出してみました(笑)。」

成島先生「実験に参加させていただいてありがとうございます。」

坂井先生「(笑)いえいえ、ありがとうございました。勇気を出して食べていただいて。

○○君、今、実験をしたんだけど、やっぱり最初の一口は、みんな恐ろしいみたいね。」

質問者「はい。」

坂井先生「でも、食べてみると意外と…というのも、きっとあるかもしれない。でも、なぜ最初の一口が勇気が要ったと思うかな? どうして最初の一口が難しかったと思う?」

質問者「やっぱ気持ち悪いから。」

坂井先生「気持ち悪いね。でも、同じような気持ち悪い食べ物って、きっと他にもたくさんあるはずだよね?」

質問者「はい。」

坂井先生「なぜ昆虫が嫌なんだろうね? たぶん2つの理由があると思うんですね。1つは、昆虫を見ると、ふつうの昆虫を思い出して、カサカサ動くとか小っちゃいのがよじ登ってくるとか、嫌な記憶がよみがえってくるということがあると思うんです。けど、これは小さい理由で、いちばん大きい理由は、○○君が生まれてきてから今まで、昆虫を食べたことがない、ということだと思うんですね。」

質問者「うん。」

坂井先生「でも、日本の中でも、長野県とか茨城県の方では虫を食べる文化がある地域があるんですね。そこに生まれ育った人は、きっと昆虫を“おいしい”って食べると思うんです。でも○○君は今まで食べたことがないから、想像ができないんですね。だから、食べるのを怖いと思っちゃうんですね。」

質問者「はい。」

坂井先生「これは人間だけじゃなくて、“”食べたことがないものを食べない”というのは動物に多くみられる本能なんですね。生まれつき食べ慣れてないものは食べないというのが、まず生き物の決まりになってるんです。…ですね、成島先生?」

成島先生「そうですね。例えばコアラはユーカリしか食べないですし、あるチョウチョは特定の花でしか蜜を吸いませんからね。」

坂井先生「食べ慣れているものというのは、実は自分にとって、これを食べたらおいしいとか、栄養があると分かっているから食べられるんですね。けど、今まで食べたことがないものって、それが本当に健康に良いのか、もしかしたらお腹が痛くなるんじゃないかと思って、できるだけ食べないようにする本能があるんですね。

ですから○○君も、できるだけたくさんのものを、勇気を出して一口かじってみてください。」

スタジオ内「(笑)フフフフ」

坂井先生「そうすると、きっとおいしいものもいっぱいあると思います。ですから昆虫食も、まずは昆虫の形をしたグミとか飴とかチョコレートから試してみて、最後に本物の昆虫を食べると、“意外とおいしいぞ”って思えるかもしれませんよ。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○君、先生のお話を聞いて、どう思った?」

質問者「んー、なんか、食べたくない。」

スタジオ内「(笑)ハハハハ」

アナウンサー「(笑)やっぱり…そうよね。」

坂井先生「(笑)うわあ…そうかあぁ……。」⇦なかなか報われない坂井先生がかわいそうになってくる。

アナウンサー「本能を乗り越えるのはなかなか難しい。」

坂井先生「そうですよね。でも、他に食べ物がなかったら、きっと食べちゃうから、今は心配しなくてもいいかもね。」

質問者「うん。」

坂井先生「無理をして食べて、お腹を壊すよりは…無理しない方がいいと思いますよ。でも、おじいちゃんになったら、“あ~昆虫食べとけば良かった~”とか“こんなにおいしかったら食べとけば良かった”って、きっと思うかもしれないから、チャンスがあったらチャレンジする価値はあるかもしれないね。」

質問者「はい。」

坂井先生「頑張ってみてね。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○君、出てくれてありがとう。」

質問者「ありがとうございました。」

アナウンサー「○○君でした。そして、成島先生、田中先生、ご協力ありがとうございました(笑)。」

公開生放送だったら幼虫型チョコもかじった先生方の表情も、みんなでドキドキしながら楽しめたろうに、本当に残念。まぁ、お子さんそっちのけでスタジオ内が盛り上がるのはよくあることなので、これはこれで楽しいけど。あと、来たるべき昆虫食の時代を先取って、ちょっとリアルな昆虫お菓子が売られてもいいかもしれないと思った。

 

Q6 どうしてブロッコリーは森みたいにモコ

  モコとしてるんですか?(6才男子)

 

質問者「きのうろくさいになりました。」

先生方「(笑)」「ふう~ん(笑)」

アナウンサー「昨日6才になったんだ、おめでとう~。」

質問者「ありがとう。」

スタジオ内「(笑)ハハハハ」

アナウンサー「○○君はブロッコリーが好きなのかな?」

質問者「好きー。」

田中先生「“モコモコと森みたい”ってうまいこと表現するねぇ(笑)。そう言われてみると、ブロッコリーの柄を1個折ってきたら、1本の木みたいに見えるね。」

質問者「うん。」

田中先生「ほいでね、何で粒々であんななってるのっていうことやけど、あの粒々をよーく見てみたら、あれ蕾なんや。」

質問者「へええ。」

田中先生「花の蕾って分かるね?」

質問者「うん、わかる。」

田中先生「あれね、1つ1つが蕾なんや。だから蕾ばっかりでできてるの。」

坂井先生「ふううん…」

質問者「そうなのぉ。」

田中先生「お店で買ってきたら、何個ぐらいの蕾があるかなって数えた人いるんや。」

アナウンサー「(笑)フフフッ」

田中先生「ものすごい数や。何個ぐらいや思う?」

質問者「…せんまんこ。」

スタジオ内「(笑)ハハハハ」「(笑)千万個…。」

田中先生「(笑)そこまでいかへんけどね、その時は3万3千ぐらいやって。」

質問者「へええ。」

田中先生「蕾やったら、ほんなら花が咲くかってなるね? 花が咲くと思いますか?」

質問者「さくとおもう。」

田中先生「そう、咲くんやわ。食べずにもうちょっと栽培を続けてたら、ほんまに咲くの。そしたらどんな花が咲くと思う?」

質問者「……おおきいはながさくとおもう。」

田中先生「大きい花…菜の花って知ってる?」

質問者「しってるぅ。」

田中先生「アブラナとか菜の花とか、あんな花が咲くんや。ブロッコリーってアブラナとか菜の花の仲間なん。」

質問者「そうなのぉ。」

田中先生「うん、だからブロッコリーの森みたいにモコモコとなってるのは何やっていうのは、蕾が集まってるのね。だからあれを放っておいたら花が咲いて、今度は種を作る。その途中を人間が食べてるのね。」

質問者「へえええ。」

種を作る準備で栄養をためた状態を人間が食べてるわけか…ブロッコリーが栄養あるって言われるのはそれか。牛さんのミルクといい、効率的というか抜け目ないというか。

 

田中先生「そやけど最近、ブロッコリーもあんな状態で食べるばっかりじゃなくて、違う形で食べるんや。知ってる?」

質問者「しらなぁい。」

田中先生「カイワレ大根って知ってるか?」

質問者「しらなぁい。」

田中先生「今度、家の人と買い物に行く時について行って、カイワレ大根が売ってるコーナーに、パックに入れて、種から発芽した芽生えの状態をウウーッて詰め込んで売ってるのがある。そこにブロッコリーのがあって、今、一番人気なんや。」

質問者「へええ。」

田中先生「種から発芽してきたやつを、日本語では“発芽野菜”…発芽した状態で食べるから発芽野菜って言ってるんだけど、もうちょっとハイカラな名前で言うとね、“スプラウト”って言うんや。せっかく電話してきてくれてんやから、“スプラウト”って覚えてもらおうか。」⇦久しぶりの復唱きた。

質問者「はい…。」

アナウンサー「(笑)フフフフ」

成島先生「(笑)ハハハハ」

田中先生「スプラウトって言ってみて?」

質問者「すぷらうと!」

アナウンサー「ああ~上手だ(笑)。」

田中先生「お、そうそう。その通りや。それはカイワレ大根もそうやし、ブロッコリーも種から発芽さしてパックに入れて売ってるのを、みんなスプラウトと言って、この頃人気があるの。特にこのブロッコリーが人気があるのが…今度はちょっと難しい名前やから覚えんでええけどね、スルフォラファンっていう、すごい健康に良い成分が見つかってるの。」

質問者「ふううん。」

田中先生「もうちょっと大きくなったら、スプラウトに加えて、スルフォラファンっていうのも覚えてくれたらええんやけどね、これは健康に良いから、いろんな時に出てくるし、今6才やから、今日はスプラウトだけでいいと思うし、そしてブロッコリーのモコモコとしてる小さな粒々は、蕾っていうことを知っといてください。」

質問者「はーい。」

アナウンサー「○○君、いろんなことを知れて良かったね。今度ブロッコリーを食べる時、よーくその粒々を見て…ちょっと剥くと何か出てきますかね?」

田中先生「そう、ちょっと大きくなってるやつやったら、もう花の構造をしてます。」

アナウンサー「お花が見えるかもしれない。これでいいですか?」

質問者「はーい。」

 

次のお友だち

アナウンサー「お名前を教えてください。」

質問者「○○ちゃんです。」

成島先生「(笑)フフフフ」

さっきから先生方の目尻が下がりっ放し。

Q7 なんで人間は野菜を食べるのに、ライオ

  ンとかシマウマは草を食べるのかなって

  聞きたかったので、電話しました。

  (6才女子)

 

アナウンサー「人間は野菜を食べるのに…?」

質問者「何で…おかずを食べるのに、何でシマウマとかライオンは草とかお肉を食べるのかなって思った。」

アナウンサー「人間はご飯を食べたりおかずにお肉やお魚を食べたり、おいしいサラダを食べたり、いろーんなものを食べるけれども、どうしてライオンはお肉ばっかり食べて、シマウマはお魚…(笑)草ばっかり食べて、人間ほどいろんなものを食べないのかな?っていうことでいいかな?」

質問者「うん。」

成島先生「どうしてそんなことを思ったの?」

質問者「動物園で、…おばあちゃんちに行ったら、…ライオンとかは、大っきいかごみたいな…プラスチックみたいなの中に入ってるでしょう? その中には、ライオンは…お肉が入ってなかったから、何で…お肉…入ってたのに食べないのかなって思った。」⇦頭の中のイメージに言葉が追いつかないもよう。

成島先生「プラスチックのかごの中にお肉が入ってなかったんだ?」

質問者「…入ってた。」

成島先生「…うん…人間は何でも食べるでしょう?」

質問者「うん。」

成島先生「○○ちゃん、好きな食べ物って何? ご飯? パン? お肉?」

質問者「お米。」

成島先生「お米か! おお…頼もしいね。お米以外に何が好きですか?」

質問者「カレー。」

成島先生「カレーの中に何が入ってる?」

質問者「お肉とかにんじん。」

成島先生「そうだね、お肉とかニンジン、肉と野菜の両方入ってるよね? じゃあカレーライスが好きなんだ?」

質問者「うん。」

成島先生「○○ちゃんが言ってくれたように、人間は何でも食べるよね? お米も食べるし…お米って植物でしょう?」

質問者「うん。」

成島先生「お肉は動物から来ていますよね?」

質問者「うん。」

成島先生「あと、別のお友だちから質問がありましたけど、ミルクも飲むでしょう?」

質問者「うん。」

成島先生「いろんなものを何でも食べる、そういう動物のグループ、仲間がいるんですね。また別の仲間に、植物しか食べない動物がいるんです。どんなのがいるか、分かるかな?」

質問者「わかんない。」

成島先生「シカって見たことある?」

質問者「見たことある。」

成島先生「シカが何か食べてた姿を見たことないかな?」

質問者「ない。」

成島先生「今度動物園に行った時に見てほしいな。シカとかキリンとかゾウ、こういう動物の仲間はみんな植物を食べるんです。」

質問者「動物園ではシカとかいない。あんまり。」

成島先生「いなかった。キリンさんはいた?」

質問者「…いた。」

成島先生「ああよかった。キリンさんは何食べてた?」

質問者「草。」

成島先生「そうだよね。キリンさんは草とか葉っぱが好きなんです。ほら、背が高いじゃない? だから地面に生えてる草よりは、木の葉っぱを食べた方が楽なんだよね。こういう木の葉っぱとか草を食べる動物がいるでしょう? また、○○ちゃんが見たように、ライオンとかチーターとか、お肉だけを食べる動物もいるわけ。」

質問者「うん。」

成島先生「それでね、ヒト、人間はいろんな食べ物を食べる動物の仲間なんだよね。ライオンとか…そばにネコはいるかな?」

質問者「うん。」

成島先生「ネコもお肉だけを食べるんだよね。そういう動物の仲間がいて、あとシカとかキリンとかゾウみたいに植物だけを食べる仲間がいるわけ。そういうふうに動物の種類によって食べるものが違ってるんですね。」

質問者「うん。」

成島先生「だからといって、ライオンが草を食べないかっていうと、時たま食べるんだよね。例えば、気持ち悪くなった時に草を食べて、お腹の中に入った毛の玉なんかを吐き出しちゃうの。それは栄養のために食べるんじゃなくて、お腹の調子を良くするために食べるんだけどね。」

質問者「へええ。」

成島先生「○○ちゃんに覚えておいてもらいたいのは、いろんな動物がいるけれども、種類によって何でも食べる仲間と、お肉を中心に食べる仲間と、草とか植物を食べる仲間と、大きく分けて3つの仲間がいるんだ。それでみんなが住み分けて…みんなが一緒に暮らせるようになっているわけ。みんながお肉を食べてたら動物がいなくなっちゃうでしょ?」

質問者「うん。」

成島先生「草を食べる動物がいて、そのお肉を食べる動物がいる一方、両方とも食べる動物がいることによって、いろんな動物がこの地球で暮らせるんだよ。食べるものを分けることによって、いろんな動物が地球に暮らせるようになってるんだ。」

質問者「うーん…」

成島先生「6才だからちょっと難しいかもしれないけどね、動物の種類によって食べるものがいろいろ違うんだってことは覚えておいてほしいな。」

質問者「うん。」

アナウンサー「○○ちゃん、それで大丈夫かな?」

質問者「わかりました。」

成島先生「ありがとう。」

アナウンサー「質問どうもありがとう。」

質問者「ありがとうございました。さようなら。」

アナウンサー「○○ちゃんの質問は進化のこととか、動物がたくさん共存するために食べ物が違って…」

成島先生「そうなんですよ。分けることによって、いろんな種類が一緒に生活できるということなんです。でも6才の年長さんにはなかなか通じないかも…」

アナウンサー「そこまで広がるお話を聞いてくれたということですね。」

成島先生「そう、ありがとうございます。」

多様性に通じる質問だったんだな。食べるものが違うから地球のシステムが保たれていると。

 

次のお友だち

アナウンサー「お名前を教えてください。」

質問者「●●(あだ名)です。」

アナウンサー「ん?」

質問者「●●…○○(本名)です。」

Q8 ●●はエビがいちばんおいしくて大好

  物です。でもお姉ちゃんはエビが嫌い

  です。どうして一緒に食べるのに、お

  姉ちゃんはエビがまずいんですか? 

  どうしたらエビがおいしくなりますか?

  (小1女子)

 

アナウンサー「○○ちゃんはエビがとっても好きなの?」

質問者「うん!」

アナウンサー「でも、お姉ちゃんは嫌いなんだ?」

質問者「うん…。」

アナウンサー「○○ちゃんはお姉ちゃんにもエビを食べてほしいの?」

質問者「そう。」

アナウンサー「何でお姉ちゃんはエビを食べてほしいの?」

質問者「あの、ねねが好きだったイクラが、●●…わたしは嫌いだったけど、わたしはある日、好きになって…それで、ねねもエビが好きになってほしい…もし好きになったら、うれしいからです。」

坂井先生「(笑)」

アナウンサー「○○ちゃんはイクラが嫌いだったのに、食べられるようになったから、お姉ちゃん…ねねもエビがこれから食べられるようになれば、一緒に食べられて嬉しいなって思ったんだね?」

質問者「はい。」

坂井先生「お姉ちゃんがエビを嫌いというのは、全然食べないのかな? それとも…」

質問者「うん。あの…グラタンにエビが入っててたら、わたしにくれる。」

坂井先生「ああ…。エビだけくれるんだよね? エビ以外は食べるんだよね?」

質問者「うん。」

坂井先生「何でエビが嫌いなのって聞いてみた?」

質問者「うーん、まだ……聞くときがわかんないからまだ聞いてないです。」

坂井先生「“何でお姉ちゃんはエビが嫌いなの?”って聞いてみると、その理由を聞くと、どうやったらおいしくなるかのヒントもいっぱい出てくると思うんだよね。例えば、エビって丸まってるよね?」

質問者「うん。」

坂井先生「そうすると、それが虫…カブトムシの幼虫みたいに見えて、見た目がだめだっていうのかもしれないし。見た目がだめだったら、見た目を変えてあげればいいからね。その時はお寿司みたいに平べったくすると食べられるかもしれない。」

質問者「お姉ちゃんは、お寿司のエビも嫌いなんです。」

坂井先生「ああ、お寿司のエビも嫌い…じゃあ次だな。次はにおいかな。お魚とかと同じで、海の生臭いにおいがするんだね。お姉ちゃんはお魚は好きかな?」

質問者「うーん、おさかな…は好きだけど…シャケが好きです。」

坂井先生「シャケが好きか。なるほど。でも、お寿司のお魚はちょっと苦手みたい?」

質問者「いや、あの…エビ以外は、好きなやつが多めにあります。」

坂井先生「そうかぁ、じゃあ生臭いにおいでもないんだな。じゃあ3つ目だ。エビってけっこうグニグニしてるのね。硬いんだね。もしかしたらそれが苦手なのかな? 他のお魚は軟らかいよね?」

質問者「うん。」

坂井先生「でもエビはちょっと硬いよね? それがちょっと苦手かもしれないかな?」

質問者「そうかもしれません。」

坂井先生「なるほど、じゃあ…」

質問者「だって、あのさぁキャベツとか嫌い…。」⇦言葉遣いがよそゆきになったりカジュアルになったり。一生懸命考えて話してるんだなあ。

アナウンサー「キャベツも硬いもんね。」

坂井先生「ああなるほど、そうですね。硬いものが苦手かもしれないね。」

質問者「うん。」

坂井先生「そうすると、まず硬いものをお姉ちゃんに好きになってもらうために、グミってあるでしょ? あのグミを○○ちゃんと一緒に食べるようにしたらどうかな?」

質問者「よく食べてる。」

坂井先生「よく食べてる? あれ(笑)? うーん難しいなあ……。わかった。じゃあ、今まで食べている料理と別の料理をチャレンジしてみたらどうかな? 例えばエビを煮付け…煮付けって分かるかな?」

質問者「わかんない。」

坂井先生「お醤油とお砂糖でしばらくグツグツ煮るのを煮付けって言うんだけど、そういう形にしてみると、味の生臭いのもないし、少し軟らかくなるし、最初の感じが変わると思うんですね。」

質問者「うん。」

坂井先生「それで少しずつトレーニングして、最後は○○ちゃんと同じようなお寿司のエビとかグラタンのエビも食べられるようになると。」

質問者「はい。」

坂井先生「チャレンジは別の味、別の香り。そういう別の味付けで食べてみるというチャレンジが必要だと思います。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○ちゃん、そういうふうにやってみようって思った?」

質問者「うん。」

坂井先生「ありがとう(笑)。」

アナウンサー「じゃあ、お母さんにも、坂井先生がこう言ってたよって伝えてあげてね。」

質問者「………」

アナウンサー「○○ちゃん、質問してくれてどうもありがとう。頑張ってね。さようなら。」

質問者「さよなら。ありがとうございました。」

 

質問終わり~先生方から感想

成島先生「ビックリしましたけれども。やっぱり見た目が大切ですね。」

アナウンサー「幼虫の(笑)?」

成島先生「食べ物スペシャルという新しい試みで、カブトムシの幼虫“もどき”を食べさせていただきました。でも食べ物というのは、坂井先生も仰ってましたけど、必ずしも舌で感じるだけじゃないんだなっていうことが、今日、この番組に参加させて頂いて、よく分かりました。」

 

田中先生「小さい子やったんですけど、タマネギの味の話とか、それからブロッコリーの形を森に例えたのにはビックリしました。食べ物スペシャルにふさわしい疑問やったと思います。」

アナウンサー「スプラウトですね(笑)。」

田中先生「(笑)」

 

坂井先生「たいへん楽しめました。本当は何も考えずにモグモグ食べるだけかと思っていたのが、意外と皆さんが科学の目を持って、食べ物に毎日接しているんだなと安心しました。これをぜひ続けていただきたいと思います。」

坂井先生のやさしい話し方が好きになったので、また出てほしいな。

 

 

子ども科学電話相談3/1(科学、鉄道)

3/1のジャンルは

 科学 藤田貢崇先生

 鉄道 梅原淳先生

 

アナウンサー「今日から3月になりましたね。ただ、明日から学校がお休みになっちゃった、というお友だちも多いかもしれません。なかなか外にも出られないこともあるかもしれませんが、そんな時はこの「子ども科学電話相談」で楽しんでもらえたらと思っています。」

長い春休みになってしまったな。

 

アナウンサー「藤田先生は大学の地域貢献の活動として、“サイエンスカフェ”なるものを開いて、時々活動されていると伺ったんですが、これはどういうものなんですか?」

藤田先生「もう5~6年続いてると思いますが、地域の方々に科学により親しんでもらおうということでサイエンスカフェを始めたんですが、最近は“星空探検隊”という名前をつけて…天体のときは観望会って言うんですけど、望遠鏡を使って星を見るというのを毎月1回やっています。」

アナウンサー「科学館などではありますけれども、科学の先生ですが…」

藤田先生「元々は天文学が専門だったんですけど…」

アナウンサー「ええ! そうなんですね!」

藤田先生「それでこの観望会をやるんですが、望遠鏡だとどうしても1人しか使えませんよね? みんなが使えるように双眼鏡を用意して、双眼鏡で夜空を楽しむように…そうすると1人が天体望遠鏡を見ている間も、他の人たちは自分で持ってる双眼鏡で天体を眺められるので、天の川を見たり月を見たり、そういうことをやってます。」

アナウンサー「双眼鏡でもかなり見られるものですか?」

藤田先生「肉眼では見えない星が見えてきますので、とても楽しんでいるかと思います。雨が降っちゃったり雲が出て見えない時は、室内で実験教室というようなことをやって、皆さんを帰さないように(笑)、努力しています。」

アナウンサー「科学の実験をやったり、はたまた天体観測をしたり…ますます藤田先生がオールマイティでいらっしゃることがよく分かりました(笑)。」

藤田先生「(笑)いやいやそんなことはないんですが。」

藤田先生の活動は科学そのものというより科学教育なんだな。だからオールマイティになってしまうのか。

 

アナウンサー「梅原先生、春と言いますと、鉄道はダイヤの改正があったり、いろいろ話題も多い季節ですね。」

梅原先生「そうですね、一足先に新学期、新学年になりますので。今年はJR東日本からサフィール踊り子という新しい、伊豆に行く豪華な特急電車が走り出しますし、それから富山市なんですけど、100メートルぐらいですけれども路面電車が延びますので…」

アナウンサー「元々ライトレールとかが走ってますよね?」

梅原先生「そうです、富山地方鉄道富山市内線というのと、富山ライトレールという2つの路面電車があるんですけど、富山駅の南北で離れていたのが、そこを繋ぐ線路ができて、乗り入れが始まるという。」

アナウンサー「路面電車って歴史的には減っていく傾向にありましたけれども、そういうふうに増えるような場所もある…」

梅原先生「そうですね、残された所は今まで近代化が少し遅れていたので、便利にしようということで、床の低い電車ですとか、新しい所に乗り入れたり線路を伸ばしたりしていますね。」

アナウンサー「地方に出張とか旅行に行きますと路面電車を利用しますけど、乗り降りも楽しいですし、景色も楽しめますし、これからまた増えていくのかもしれませんね。」

 

Q1 何で電車には交流と直流があるのです

  か?(小5男子)

「こんにちはー!」「5年生です(キリッ)。」ハキハキと聞き取りやすい声で良い!

 

アナウンサー「この質問の内容から、○○君はかなり電車好きとお見受けしましたが、電車はかなり好きですか?」

質問者「はいっ、好きです!」

アナウンサー「(笑)そうなんですねえ。乗るのが好きなのかな? 写真を撮ったりいろいろあると思いますが。」

質問者「やります。けっこうやります。」

アナウンサー「どっちもやる?」

質問者「うん。」

アナウンサー「ちなみに最近乗った電車で印象に残っているものってありますか?」

質問者「やっぱ、常磐線特急ひたち。」

アナウンサー「ほうほう、どんなところが印象に残ったの?」

質問者「やっぱ…全部かなぁ…。」

彼の地元は通らない路線なのにありがたいことを言ってくれる。海が見える所があるとか素人の考えとはだいぶ違う魅力を感じてるような気がする。

 

梅原先生「電車の直流と交流、つまり架線に流れている電気の種類が、直流と交流の2種類あるということですね。」

質問者「はいっ。」

梅原先生「さっき特急ひたちに乗ったということですけれども、もう分かっているかもしれないですけれども、東京の品川駅から茨城県取手駅までは…」

質問者「交流。」

梅原先生「架線を流れている電気は直流で、」

質問者「直流かっ。」

梅原先生「そうですね。取手駅と隣の藤代駅までの途中で電気が切り替わるんですけれども、そこから終点のいわきとかそこまでは、ずっと交流なんですね。

まず、どうして直流と交流の2種類あるのか。直流というのは、家庭で言うと懐中電灯とか、電池から取り出すもので、交流はコンセントを流れている電気…」

質問者「はああああ!」

梅原先生「はい、方向とか向きとか強さが周期的に変わるのが交流で、変わらないのが直流なんて学校で習うんですけど、じゃあどうして違うのかと。

電車というのは明治時代に発明されたものなんですけど、元々は直流で始まったんですね。それはどうしてかというと、電車を動かすためのモーターは、直流のモーターの方が都合が良かったんです。」

質問者「なるほど。」

梅原先生「モーターが直流だから電気も直流に合わせておけばいいということで、当時も直流と交流のモーターの2種類あったんですけれども、直流の方が良いと。それはどうしてかというと、直流のモーターは動き出す時には大きな力を出せて、どんどん回転が上がってくるとスピードが出せる特徴を持っていたので、鉄道にはとっても便利だったんです。交流のモーターは最初はすごく回転するんですけど、動き出す時の力がちょっと弱かったので使いづらかったんですね。」

質問者「なるほどね!」

梅原先生「1950年代ぐらいまでは世界的にも直流で電化するのが主流だったんですけれども、でもいろんな問題があって…例えば発電所…電力会社が発電してくる電気はみんな交流なので、鉄道会社でわざわざ直流に変えて架線に送っていたんですね。今でも送っているんですけど。それは手間もかかるし、それから直流は電圧を変えることが難しいので…」

質問者「あああああ…。」

梅原先生「JRとか私鉄とかほとんどの日本の鉄道路線は、直流で1500ボルトで電化してるんですけど、モーターも1500ボルトで動くようになってるんですね。」

質問者「なるほど、おおおお…。」

梅原先生「実は1500ボルトって、送電するにはすごく低い電圧で、電車が走るとすぐ電圧が下がったりするので、いろんな所から電気をたくさん送ってあげなければいけないんです。変電所という所から送るんですけど、その間隔が5キロぐらいになって…」

質問者「うわっ。」

梅原先生「日本全国でこれから電車を走らせなければいけないのに、変電所をものすごくたくさん作らなければいけないので大変、ということで、じゃあ交流で電化したらどうだろうと研究が進んだんですね。

交流は逆に電圧を変えるのが簡単なんです。トランスというものを積んでいれば電圧を10分の1ぐらいに下げることができるので。常磐線ですと交流で2万ボルトとか、新幹線だともっと高くて2万5千ボルトを送っておけば、変電所の間隔は50キロぐらいまで離すことができたので、とっても経済的ということで電化できたんですね。」

質問者「おおお~、なるほど。」

梅原先生「新幹線の話が出ましたけど、新幹線はスピードを出すので、すごく大きな電力を使うんですね。最初は直流で走らせようとしたんですけど、1500ボルトのモーターではとてもスピードが出せないので、交流で3000ボルトとか6000ボルトで電化しようという研究もあったんです。ところがモーターが大きくなりすぎて、とても電車に積めないということで、交流で動くようにしたんです。

交流で動くと言っても、初期の交流の車両は直流のモーターを積んでいて、さっき言ったようにトランスを積んで2万ボルトを2000ボルトまで下げて、それから直流に変えるということをやっていたんですね。ところが今は技術も進んで、交流のモーターを半導体で制御できるようになったので、今の電車は逆に、直流で電化してても交流のモーターを使う時代になったんです。ちょっと専門的な話ですけど。」

質問者「なるほど。」

梅原先生「その名残があって、直流で電化してる所と交流で電化してる所が世界中にある、ということですね。」

質問者「はいっ。」

お子さんはグングン理解してるようだ。それがいちばん。

 

質問者「あの、先ほど言った常磐線には交直両流のやつがあるって言ったんですけど、それはどうしてですか?」

梅原先生「常磐線は少し特殊で、実は柿岡という所に地磁気を観測している所があって、その近く、半径50キロには直流で電気が漏れるようなものを作ってはいけないという法律も、実はあるんですね。だから長いことそこに電車を走らせられなかったんです。今でも近くを走っている関東鉄道常総線は、ディーゼルカーが走ってるんですね。水戸線も実はそうなんですけれども…」

質問者「あああ!」

梅原先生「そういう事情もあって、交流だったら地磁気の観測に影響を及ぼさないので、電化されている。東京に近い所なんですけれども、そういう事情もあるんです。」

アナウンサー「どうですか、○○君、分かりましたか?」

質問者「はい、分かりました。」

アナウンサー「素晴らしい~(笑)。とっても難しいお話かなとも思いましたが、私がまとめるまでもなく、○○君はかなり理解して納得しているようです。」

理解・納得・感動で放心気味のお子さん。相槌が素晴らしくて梅原先生もどんどんハイレベルな話を繰り出していた。

 

アナウンサー「先生、ちょっと確認ですけれども、歴史的には直流の電車が多かったということで、今は割合的には…」

梅原先生「今も架線を流れてる電気は圧倒的に直流が多いですけれども、電車が使っているモーターは、今度は三相交流の誘導電動機式って言うんですけれども、それを使っている電車が今はほとんどになった。ちょっと面倒なんですけど、交流からそのまま三相交流に使ってるのではなくて、交流から直流に変えて、もう一度三相交流に変えているんです。それは半導体の技術が進歩したので、すごく小っちゃな機械でできるようになったんです。」

アナウンサー「じゃあ半導体の進歩でかなり…」

梅原先生「そうです。交流のモーターはトルクがとってもないんですけれども、それも周波数と電圧を半導体で自在に制御できるようになったために、実用化できるようになったんですね。」

質問者「なあるほど。」

アナウンサー「だそうです。○○君、分かりましたか?」

質問者「分かりました!」

茨城県民なのにお答えは全部知らないことばかりだった…。柿岡の地磁気観測所とか常磐線が茨城に入ると交流に切り替わるとか。世界の地磁気観測所4カ所のうちの1つで、おかげでつくばエクスプレスも交流だそうな。県外の彼の質問からすごく勉強させてもらった。

 

Q2 どうして冬にはいろいろな病気が流行る

  んですか?(小1女子)

 

アナウンサー「そうだよね、インフルエンザとかね。今は新型のコロナウイルスも問題になってるから、心配かな?」

質問者「うん。」

藤田先生「病気にもいろいろあるんですけれども、この中で○○さんが言っている病気は、感染症と呼ばれるものだと思うんですね。感染症って聞いたことあります?」

質問者「………」

藤田先生「ちょっと難しかったかな? でもインフルエンザとか、今のコロナウイルスっていうのは聞いたことありますよね?」

質問者「うん、聞いたことあります。」

藤田先生「今言った2つだけじゃなくても、例えばノロウイルスとかいっぱいあるけれども、こういうウイルスというのは、目に見えないすごく小さいものだというのは分かるかな?」

質問者「はい。」

藤田先生「このウイルスというのは、低い温度とか乾燥してる所が好きなんですよ。冬というのは、日本だと気温が低くなって、そして乾燥した空気になりますよね? そうするとウイルスが長く生き続けるんですね。ウイルスがいっぱいある状態になりますよね?」

質問者「うん。」

藤田先生「あといくつかあって、空気が乾燥してて、私たち人間は夏だったら、たぶん○○さんも夏だとよく水を飲みますよね?」

質問者「うん。」

藤田先生「熱中症になっちゃだめだよって言われて、けっこう頻繁に水を摂ってくれると思うけど、冬ってどうですか? 水をたくさん飲みます?」

質問者「寒いからあんま飲まない。」

藤田先生「あまり飲まなくなっちゃいますよね? そうすると人間にどんなことが起こるかというと、喉とか口の中が割と乾燥しちゃいますよね? 乾燥すると、とても簡単に言うと傷つくんですよ。喉に傷がついたりして、ウイルスがくっつきやすくなっちゃうんですよ。」

質問者「へええ。」

藤田先生「それで、こういう乾燥して温度が低い状態で、かつ人間が水を十分摂らない。そして喉が傷む、喉にウイルスがくっつきやすくなっちゃって、多くの人が風邪をひいたりする、ということでしょうかね。…分かってくれました?」

質問者「はい。」

藤田先生「今言ったことを逆にすると、ウイルスに負けないってことになるわけですよね? 冬になってもちゃんと必要な水分は摂って、喉が傷まないようにすることが必要ですよね。」

質問者「はい。」

藤田先生「それから部屋の中でも…加湿器って知ってます?」

質問者「知らない。」

藤田先生「空気が乾燥してる時は、○○さんのお家でもお母さんがいろんな工夫をしてくれてると思うんですけど、洗濯物を室内に干すとか、あるいは加湿器という湿度を上げる機械があるんですけど、それを使って部屋の湿度を上げると、ウイルスが空気中にそんなに長く生きていけないことになるので、予防になるというわけですよね。」

質問者「はい。」

藤田先生「大丈夫かな?」

質問者「うん。」

アナウンサー「藤田先生、あとは今コロナウイルスでも言われていますけれども、人ごみは避けるようにとか、あるいは密室で人がたくさん集まるような状態は避けましょうと言われていますけれども、これはなぜなんでしょうか?」

藤田先生「くしゃみとか咳をすると、目に見えることもありますけれども、いわゆる飛沫(しぶき)というものが飛びますよね? くしゃみをすると2メートルぐらいまで飛沫が飛んじゃうという研究があるんですね。2メートルってけっこう遠いですよね?」

質問者「へええ。」

アナウンサー「そうですよね。」

藤田先生「場合によってはそれ以上飛んでしまう。さらに空気が乾燥してると、その飛沫がすぐに乾燥して小さい塊になっていくんですね。そうすると空気中にずーっと漂って、それを体に取り込んでしまう…鼻とか口から取り込んでしまうので、こういう時期には人ごみには必要以上に行かない。そういう場所でも空気の入れ替えを頻繁に行うことで、ある程度は対処はできるかもしれないですけれども、必ずしもそういう場所ばかりではないので、“人ごみを避けましょう”というのは、そういう飛沫を受けることがあるので、それは注意しましょうね、ということですね。」

アナウンサー「そうですよね、ですから飛沫感染という言われ方をしますけれども、くしゃみや咳によって飛んでくる飛沫に含まれるウイルスが付かないように、人ごみは避けましょう、ということですね。」

藤田先生「結局ウイルスがどうやって人間に入ってくるかというと、口とか鼻から入ってくるわけですね。だからいちばん大事なのは、手で顔をあまり触らないということですね。触っても手がきれいだったらいいわけですよね? だから顔を触る前は必ず手を洗う。外から帰って来たら、きれいに手を洗う…○○さん、手の洗い方は知ってる?」

質問者「知ってまぁす。」

藤田先生「ちゃんと手首まできれいに洗わないといけないですよね? 指の間とか、30秒以上洗いましょうとか言ってますけれども、そういうことをちゃんとやって、元気にこの何日間か過ごせるといいですね。」

アナウンサー「過ごしたいですね。どうして冬に流行るの?という質問に対しては、温度が低いこと、それから湿度が低くて乾燥していること、それによって喉の表面が傷みやすくなって、そこにウイルスや細菌がつきやすくなるから、というお答えでした。繰り返しになりますが、手についたウイルスなどを口や鼻から取り込まないように、手洗いは30秒かけてキチッとすることと、それから人ごみは避けて…」

藤田先生「できるだけ避けて、あと空気の入れ替えも必要ですよね。ずーっと同じ空気の中にいるよりは、ちゃんと空気を入れ替えて新鮮な空気で…ただ、今の時期は花粉がまた…あるので、花粉症の人はちょっとつらいですけどね。○○さんは花粉症は大丈夫なの?」

質問者「うん、大丈夫。」

藤田先生「じゃあ空気の入れ替えを時々やって…」

アナウンサー「そうですね、お家にいる時も、空気は時々入れ替えて換気を良くするというのは大事なことです。○○さん、大丈夫かな?」

質問者「はい。」

アナウンサー「ぜひ病気にかからないように、先生が今仰ったことをしてくださいね。」

質問者「はい。」

結局オールマイティに答えてしまった藤田先生だった。基本を大事にするしかないって改めて気づかされた。

 

Q3 鉄道はなぜ車輪だとあまり速度を上げら

  れないんですか? また、鉄じゃなくて

  特殊なもので車輪を作っても、速度をあ

  まり上げることはでもませんか?

  (小2男子)

 

アナウンサー「もしかしたらリニアモーターカーは車輪がついてなくて速く走るから、そう思ったのかな?」

質問者「はい。」

アナウンサー「そうなのね。あと、鉄じゃない特殊なもので車輪を作ったら速度を上げられるんじゃないかな、ということですが、○○君は例えばどんなもので車輪を作ったら、速度が上がるんじゃないかと思うのかな?」

質問者「何か車両と同じようなステンレスとか?」

アナウンサー「鉄じゃなくてステンレスで作ったら、もうちょっとスピードが上がるんじゃないかと思ったのね?」

質問者「はい。」

梅原先生「まず、鉄道はなぜ車輪だと速度があまり上がらないのか、なんですけれども、鉄道で世界でいちばんスピードが出た記録が何キロだか知ってますか?」

質問者「たぶん505キロか…」

梅原先生「そうですね。フランスのTGVという新幹線の車両ですけれども、時速574キロで走ったんですね。まぁこのぐらい走れれば…もちろん自動車はもっと出した記録がありますし、飛行機は時速1000キロぐらいで飛んでますから、もうちょっと出した方がいいのかなとは思うんですけれども、鉄道がなぜスピード出せないのかというと、やっぱり鉄の車輪に鉄のレールのシステムを持っているので、摩擦がなくなってある程度までいくと、車輪が空回りして、スピードが出せなくなると昔から言われていて、時速574キロというスピードの限界もその結果でそれ以上スピードが出せなかったんです。」

質問者「はい。」

梅原先生「ただ、この限界は昔からどんどん上がっていて、昭和30年代に東海道新幹線という日本で初めてできた新幹線を研究する時は、鉄の車輪では時速200キロも出すことは難しいということで、最初はモノレールみたいにゴムのタイヤで走る計画があったんですね。

そしたら昭和30年にフランスの国鉄が、普通の在来線の電気機関車で時速330キロで走っちゃったんですね。つまり強いモーターを作って走らせれば、まだまだ鉄道はスピードが出るんだっていうことが分かって、それで新幹線はふつうの鉄のレールの上を鉄の車輪で走るようになったんです。

その後、スピードを出すと何が問題なのかを研究した結果、鉄の車輪はゴムのタイヤに比べるとスリップしやすいので、スリップしたらそこで車輪に回転を加えるのを少しやめて、それでまた回転させるとか、半導体の技術が進歩したので、モーターをすごくきめ細かくコントロールしてスピードを上げられるようになったんです。それでどんどん限界が上がっていって、1990年代にはフランスの国鉄が同じように時速500キロを超えるスピードを出して、2000年代に入って時速574キロで走って、みんながビックリしたということなんですね。

で、鋼鉄の車輪以外で、アルミとかステンレスで車輪を作ったら、ということなんですけれども、金属の摩擦係数って…全部の個々の物質は分からないですけど、たぶん同じようなもので、そんなに摩擦がないと思うんですね。」

質問者「はい。」

梅原先生「だから、これ以上摩擦を増やすためにはゴムのタイヤか、あるいはリニアモーターカーのように地上に接しないで磁石の力で引っ張ってもらう。その方がスピードが出るのかな。

リニアモーターカーのスピードを出した記録は時速600キロぐらいなんですけど、本当に記録を出そうと思えば時速1000キロぐらいはもしかしたら出せるかもしれないですね。ただ、そのスピードで地上を走るといろんな問題があって、エネルギーの消費量が増えすぎるとか、止まるのに距離も時間もかかりすぎて次の駅に着いてしまうとか、そういうことで実用にならないかもしれないですね。…そういうことなんですけど、どうでしょうか?」

アナウンサー「どうですか、分かりましたか?」

質問者「あと、しゃべる前に本を見てて、ちょっと思ったことがあるんですけど、リニアモーターカーは浮上・案内コイルと推進コイルで別々になってるんですけど、超電導コイルで冷やしてあるのに、何で電気を流しても、それは暖まらないんですか?」

梅原先生「うんうん…超伝導磁石と常伝導磁石の違いですね?」

質問者「はい。」

梅原先生「今、東京と名古屋の間で工事中のリニアモーターカーというのは超伝導リニア。超伝導磁石というものを使っているので、マイナス273℃なんですけれども、そんなに低温になってるのにどうして温度が上がらないのか。実はものすごく頑丈な冷凍機の中に入っているんですね。ヘリウムガスを使って冷やしているんです。なので温度が上がらないことになっているんですけど、実際に一日中走らせたらどうなるんだろうっていう問題がどうなってるのか、まだ分からないんですけれども、原理としてはそうなっています。」

質問者「じゃあ、あの、それを冷やすための冷凍のエネルギーは、発車する前にためてある…」

梅原先生「そうです。ヘリウムガスで冷やしてあるんですね。」

アナウンサー「…ふううん…ということなんですね。○○君はずいぶん電車を調べて詳しいですね。やっぱりスピードのことに興味があるのかな?」

質問者「はい。」

アナウンサー「先生のお話だと、モーターの強さと、それをコントロールする技術によって、今までの鉄の車輪でもかなりスピードが出るようになっている、ということなんですね。だからリニアモーターカーが時速600キロで、フランスのTGVが時速574キロですから、かなり同じレベルぐらいにまでなっていると。」

梅原先生「もちろん574キロというのは実用には全然ならない。ブレーキをかけても止まるのに10キロぐらいになってしまうので、もう次の駅に着いてしまうぐらいですから使えないですけれども、まぁそのぐらいまでは出せるということですね。」

アナウンサー「そんなに急いで目的地に行く必要がどのくらいあるかも、これからまた考えられていくのかもしれませんが、技術としてはそこまで来ているということですね。

○○君は、何か将来の夢はありますか?」

質問者「んー、何か…作るみたいな。」

アナウンサー「電車とか開発する技術者になりたいのかな? ずいぶん詳しいですもんね、超伝導や常伝導のことも質問してくれました。また新しい技術の時代になっていくので、いろんなことを調べて、もし分からない時には電話してくださいね。」

質問者「はい、ありがとうございました。」

工学系の専門用語が次々と…片仮名だけの恐竜の名前の方がマシ。半導体がさっきから活躍してることしか印象にない。

 

Q4 自転車で砂浜を走るとなぜ漕ぎにくいの

  ですか?(小3男子)

 

アナウンサー「○○君、これは実際に漕いでみたのかな?」

質問者「はい。」

アナウンサー「どんなふうになりました?」

質問者「すぐにコケちゃったりしました。」

アナウンサー「そうですか。○○君はどうしてだと思いますか?」

質問者「漕いで前に進む力よりも、地面を掘る力に変えちゃってるからだと思います。」

藤田先生「自転車を砂浜で漕ぐとうまく進まないけれど、それはなぜだろうということですね。○○君の予想は、砂を掘る方に力を使っちゃうから、という意味ですね?」

質問者「はい。」

藤田先生「究極的にはそうなんだと思います。もうちょっと詳しく考えてみましょうね。

自転車でうまく進める所って、例えばどんな所がありますか?」

質問者「道路とか。地面が硬い所。」

藤田先生「そうです。地面が硬いとうまく進みますよね? でも、自転車に限らず車とかもそうだと思いますけれども、地面が軟らかいと進みにくいですよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「雪はまた別の要素が加わっちゃうけど、ぬかるんだ道とかは車で走るのもけっこう大変なんですけど、そんな車に乗ったことあります?」

質問者「えっと、乗ったような乗ってないような。」

藤田先生「(笑)舗装されてない泥みたいな道を走るのは、車もハンドルをけっこう取られて大変なんですけれども、車がうまく動くためには、車輪の外側の、いわゆる接する部分と言いますけれども、その部分がしっかり硬いとうまく進むわけですよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「地面と車輪との間で、しっかりと摩擦が起きて、言い方を変えると車輪が路面にしっかり食い込んでくれれば、しっかり進むことができるんですけど、○○君が疑問に思った砂浜の場合は、食い込もうとしても砂浜自体がボロボロしますよね? 砂と砂がバラバラになっちゃうので、タイヤがしっかりと噛みついてくれないというか…噛み…噛み…何て言うんでしょうね?」

アナウンサー「砂を捉えられないということですね?」

藤田先生「捉えられない感じですね。それで地面の方がどんどん崩れていってしまうので、結局は○○君が答えてくれた、砂をどんどん掘る方に進んでしまうわけですよね? ということでうまく進めないことになりますね。」

質問者「はい。」

藤田先生「地面がしっかり硬くなっていればうまく進めるけれども、それはタイヤと地面との間でタイヤが地面にしっかりくっついて、進む方向に力が加わるけれども、砂浜だとそういうふうにはならない、ということですね。

いろんな乗り物で、下がしっかり硬い所を走る専用のものとか、逆にそうじゃないものがありますよね? 例えば梅原先生がお答えになっている電車、鉄道は線路がしっかり硬いですもんね。」

質問者「はい。」 梅原先生「そうですね。」

藤田先生「線路がしっかり硬くて車輪もしっかり硬い、そういう仕組みになっていますが、車とか自転車はタイヤがゴムでできていて、なるべく地面にしっかりくっついてくれるように軟らかい素材でできている、ということですね。」

アナウンサー「ですからマウンテンバイクとか、オフロードの泥道なんかを走るものは、ギザギザがたくさんついていますよね? あれはしっかり地面を捉えられるから…」

藤田先生「より捉えやすくできているということですね。」

質問者「はい。」

車のタイヤのグリップ性能もこのお話で分かった気がする。ありがたい。

 

アナウンサー「スピードを出すためには摩擦が必要ってことになるわけですね?」

藤田先生「そうですね。摩擦を使うことはもちろんなんですけれども、地面が硬くないと別の方向に力が働いてしまって、それで地面が掘られることにもなってしまうということですね。」

アナウンサー「○○君、先生のお話を聞いてどうですか?」

質問者「よく分かりました。」

藤田先生「あ、よかった…。」

アナウンサー「○○君が予想してくれたことで合ってましたよね。」

藤田先生「同じですね。砂浜で自転車を漕いでもうまくいかないけれど、実は砂も長ーい年月がかかれば、しっかり固まるというのは知ってます?」

質問者「いいえ、知りませんでした。」

藤田先生「地層って聞いたことありますか? 学校で地層は習った? あ、小学校3年生はまだですね。崖とかで下から上に向かって、重なってるような状態を見たことあります?」

質問者「あります。」

藤田先生「ああいうものを地層と言うんですね。」

質問者「うん、知ってますね。」

藤田先生「聞いたことあります? じゃ、話が早いですね。水のある所で砂がどんどんたまっていくと、上からどんどん押し潰されてギュッと固まっていくんですよ。そうすると砂岩という砂でできた石になっていくんですね。何千年、何万年と経つとそういうふうになるので、○○君が走った砂浜もいつかは硬くなるということですね。」

アナウンサー「硬くなって、誰かが自転車でちゃんと走れるようになるかもしれないということですね(笑)。」

時間が余ったのか、急に地層や岩石のお話。

 

Q5 (3才男子)アナウンサーの地道な聞き取りで質問内容が分かってくるのもまたよろし。3才だもんな、電話で知らない大人に言いたいことを言えるだけでもすごい。

 

アナウンサー「どんなことが聞きたいですか?」

質問者「かがやき。」

アナウンサー「かがやき、新幹線のことかな?」

質問者「うん…。」

アナウンサー「かがやきのどんなことが聞きたいの?」

質問者「台風。…水につかっちゃったこと。」

アナウンサー「ああ、そうだよね、台風19号北陸新幹線のかがやき、水に浸かっちゃっもんね。」

質問者「うん…。」

アナウンサー「それで心配になったのかな?」

質問者「うん。」

アナウンサー「先生にどんなことが聞きたい?」

質問者「えーと、パンタグラフもきれてること。」

アナウンサー「パンタグラフも切れてる? 新幹線が水に浸かっちゃって、どうなっちゃったの…」

質問者「どれもうごかない。しゃりんもはずれた。」

アナウンサー「車輪も外れて動かなくなっちゃって、その後どうなったかな?っていうことかな?」

質問者「うん。…(聞き取れず)の?」

発語あやふや気味なのに「パンタグラフ」がバシッと言えるのは、やっぱ好きだからなのか。「台風」も今回のことで覚えた言葉なんだろうか。それにしても4才のお子さんだと、「どうして~なのですか?」って割と文章ぽく話せるからすごい。3才から4才の間の発達具合が窺えるのも面白い。

 

梅原先生「北陸新幹線のかがやきですね。かがやきに使っているE7系というのと、W7系という新幹線の車両が確かに、長野の車庫で浸水…水に浸かってしまって、動けなくなってしまったんですけれども、その後どうなったのか…」

質問者「しゃりんもはずれたよー。しゃりんも。」

梅原先生「そうですね。本当に大変でしたね。実際に見に行ったんですけれども、車体は高さが4メートルぐらいあるんですけど、そのほとんど半分ですから2メートル近く、車輪から客室の3分の1くらいまで水に浸かった跡があって、ちょっと見ると車体はそんなに傷んではいないんですけど、やっぱり電車は電気を使って動いているので、電気の部品はほとんどが床下についていて、それがほとんど使えないんですね。使えないというのは、全く動かないならまだいいですけど、スイッチを入れて動くけれども途中で止まってしまったり、もっと怖いのはスピードを出してブレーキ…ブレーキも電気でかけているんですけど、それが効かなくなってしまったり、そういうことがあったら怖いので、残念だけれどもその電車は全部使わないことにして、新しい車両を作ることにしたんですね。」

アナウンサー「そうなんですね。○○君、電気のいろんな機械の部分が水に浸かっちゃって、使えなくなっちゃったんですって。」

質問者「……(鼻息ブフーブフー)」

アナウンサー「水に浸かった車両はもう…廃車っていうことですか?」

梅原先生「そうです。もう使えなくなったので、しかもそこから動かすことも難しいので…私が見に行った時は去年の11月でしたけれども、一部の車両は1両1両切り離して、車庫の片隅の方に置いて、これからは勿体ないんだけど解体する…スクラップですね。バラバラにしてしまうという。

もちろん座席とか使えるところは使うようにしますけれども、やっぱり心臓部分の電気の部分は使えないので、車体も傷んでいるから使わないということになりました。」

「車庫の片隅」がいろいろ想像させて悲しくなるし、スタジオもしんみりしちゃった感じ。泥水に浸かった新幹線の映像は痛々しかったもんね。

 

アナウンサー「…○○君、先生のお話わかったかな?」

質問者「わかった。」

梅原先生「ありがとうございます。」

アナウンサー「電車は電気のいろんな機械でできてるから、水には弱いということですよね?」

梅原先生「そうですね、急に電気が通らなくなったり…ずっと通らないならまだいいんですけど。」

アナウンサー「○○君は新幹線が好きなのかな?」

質問者「はーい、(聞き取れず)すきです。」

アナウンサー「乗るのも好き?」

質問者「うん。(鼻息ブフー)」

アナウンサー「だから心配に思ったのね?」

質問者「うん。(鼻息ブフー)」

アナウンサー「でも残念ながら使えなくなっちゃったんですって。でも、とても良いポイントを質問してくれました。今日はどうもありがとうね。」

質問者「ありがと。」

 

Q6 どうして赤ちゃんはお母さんのお腹の中

  で育つんですか?(小4女子)

 

これも藤田先生が答えるの? 生物関係の先生があんなにいるのになぜなのか。

 

アナウンサー「○○さんは、どうしてこれを聞いてみたいと思ったんですか?」

質問者「去年の4月に、お母さんのお腹で赤ちゃんが、どんどん大きく育っていったからです。」

アナウンサー「そうなんだぁ、○○さんの弟くんか妹さんが生まれたのかな?」

質問者「はい。」

アナウンサー「どちらでしたか?」

質問者「弟です。」

アナウンサー「そうなのねえ、お母さんのお腹が大きくなっていくのをずっと見てたんだ?」

質問者「はい。」

アナウンサー「お腹を触ったり、耳を当ててみたりしましたか?」

質問者「しました。」

アナウンサー「どうだった?」

質問者「何か動いてました。」

藤田先生「弟さんが生まれて、今はまだ1才にはならないのかな?」

質問者「10ヶ月です。」

藤田先生「10ヶ月。かわいいでしょ?」

質問者「かわいいです。」

藤田先生「ねー(笑)。」⇦先生もかわいくなってますよ。

藤田先生「どうして赤ちゃんがお母さんのお腹の中で育つのかという質問ですが、これは、例えば鳥みたいにどうして卵で生まれないのか、ということかな?」

質問者「はい。」

藤田先生「分かりました。○○さんも知ってる通り、鳥だったら卵で生まれてきますよね? あと…カエルはどうやって生まれるか知ってる?」

質問者「たくさん一緒に卵で生まれる。」

藤田先生「カエルも卵で、そしてオタマジャクシになってカエルになりますよね。じゃあイヌはどうですか?」

質問者「人間と同じようにそのまま生まれる。」

藤田先生「そうですよね。そういうお腹の中で子どもを育てるのを、何ていう動物の種類かって聞いたことあります?」

質問者「はい。哺乳類。」

藤田先生「哺乳類って言いますよね。“哺”というのは“口にくわえる”という漢字で、“乳”というのはお乳のことですね。お母さんのお乳を飲んで育てるから哺乳類と言うんですね。知ってました?」

質問者「知らなかったです。」

藤田先生「“哺乳類”って漢字だとそういう字を書くんですね。哺乳類がお腹の中で子どもを育てる方法と、卵で生む方法とは、違うところはいくつもあるけど、お腹の中で育てると、どんなことが良いところだと思います?」

質問者「敵とかに襲われづらい。」

藤田先生「あ、よく知ってますよね。卵で生んでしまうと、卵を守ってあげることが難しくなる場合がありますよね? それと…1回に卵を1個生む生き物もあるけど、例えばカエルなんかは見たことあるかもしれないけど、いっぱい生みますよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「でも哺乳類は、多くは1回の出産で30頭とか…30匹というか…50匹とか100匹とか、そんなに生まないですよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「人間だったら通常は1人、イヌだったら同時に何匹か生まれることがあるかもしれませんけれども、少ない数を生むんですね。哺乳類というのは、それまでの動物のカテゴリー…種類で言うと爬虫類とか両生類とか魚類とは違って、一度に生む子どもの数を少なくして、その代わり生んだ子どもを大事大事に育てようという戦略をとったんですよ。…そこまでは大丈夫?」

質問者「はい。」

藤田先生「他の生物はたくさん卵を生んだら、そのうち元気に大人になってくれるのは少しでもいいや、ということなんですね。でも人間を始め哺乳類はそうじゃなくて、少ない数の子どもを大事に大事に育てていこうとして、お腹の中で育てるようにしました。お母さんのお腹の中にいると…○○さんもお母さんのお腹を触ってみて“動いてる”って教えてくれましたけど、お母さんから栄養を一生懸命もらわないとうまく育たないんですね。お母さんは弟さんがお腹にいた時に、きっといろんなものを一生懸命食べてたでしょう?」

質問者「うん。」

藤田先生「好き嫌いしないで食べてたんじゃないかなと思うんですよ。後でお母さんに聞いてみたらいいですよ。

お母さんは、お腹の中の赤ちゃんを元気に育てるために、さまざまな栄養を摂って、ちゃんとお腹の赤ちゃんに、大きくなるために必要な栄養をどんどん入れていかなきゃいけないんですよね。そうやってお腹の中で大きくして、10ヶ月くらいですかね、38週で生まれるようにするという仕組みになっているんですね。…これで大丈夫ですか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「お母さんと赤ちゃんは、お腹の中でへその緒でつながっていて、そこから栄養が送られていくということですね。」

藤田先生「そうですね。だから哺乳類の場合は、赤ちゃんが元気に育つかどうかは、お母さんが元気に過ごしているかどうかに、かなり影響を受けるんですよね。だから、風邪をひいて薬を飲んじゃうとその薬の成分が子どもに影響したら困るから、できるだけ風邪をひかないとか、いろんな注意をして…」

アナウンサー「そうですね、カフェインの含まれたコーヒーとかは飲まないようにするとかね…」

藤田先生「大変なんですよね。」

アナウンサー「私も経験上は、一時期、とてもお肉が食べたくなって、たくさんお肉を食べてた時期がありましたけどね(笑)。体が欲するのかもしれませんね。○○さん、どうですか?」

質問者「すごく分かりました。」

藤田先生「よかったです。」

アナウンサー「お母さんに、“弟がお腹にいる時どうだった? 食べるものはどんなことに気をつけてた?”って聞いたみるといいかもしれないね。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○さんがお腹にいた時も、お母さんはそうしてたんだもんね。」

質問者「はい。」

 

Q7 なぜ新幹線や在来線特急は、鳥の名前が

  多いんですか?(小2男子)

 

アナウンサー「例えばどんな鳥の名前が思いつきますか?」

質問者「はやぶさ、つばめ、つばさ、とき…」

アナウンサー「そうだよね。」

質問者「今のが新幹線。在来線特急は、昔のつばめとか、はととか、あと、リゾートやまどりっていう車両とか、あと、こうのとりっていう西日本の方を走る…」

アナウンサー「はい、詳しいで…」

質問者「あと、“かわせみ やませみ”とかもあります。九州の観光地。」

梅原先生「(笑)ンフフフ」⇦嬉しそう。

アナウンサー「かわせみ、やませみもあるんだ。へええ…○○君はずいぶん電車に詳しいようですが…」

質問者「鉄道ファンです。」

アナウンサー「(笑)そうですかぁ。特にどんな鉄道が好きなの?」

質問者「ここの近くを走る京王電鉄線。ここはラッピング列車が多い路線です。」

アナウンサー「ちなみに○○君は、鳥の名前が多いのはどうしてだと思いますか?」

質問者「新幹線は何かの本に、小学生がはやぶさとかの名前を決めたって書いてあって、それがちょっと関係あるのかなあ。」

梅原先生「新幹線とか特急列車の愛称名に鳥の名前が多いということですよね。確かに多いですね。今、九州の長崎線には“かもめ”っていうのも走ってますし、本当に鳥は多いです。今は走ってない特急でも“ひばり”とかありますし、鳥だけで特急を作ることもできるかもしれないですね。

これはどうしてかというと、特急とか新幹線って、他よりも速く走っている電車ですよね?」

質問者「はい。」

梅原先生「愛称を決める時、どういうものから愛称をとろうかと考えた時に、やっぱり速く飛んでいるものとか、ものごとでも速い現象とか、そうでなければその地域を代表しているものとか、あるいは地域どころか日本という国を代表しているものとか、そういう立派なもの、速いものをつけようと考えたんですね。」

質問者「はい。」

立派なもの、速いもの=鳥。川上先生が大喜びしそうなお話。

 

梅原先生「鳥の名前をいちばん初めにつけたのは、昭和5年の“つばめ”だったんですけれども、ツバメも速いですよね? もしかしたら車よりは遅いかもしれないけれども、人間が走るスピードよりもはるかに速いので、やっぱり人間にとっては憧れの的だったんですね。

特急列車って宣伝にもなりますし、やっぱりイメージが遅そうなものをつけると乗ってもらえないので、人々のイメージとして良いもので、速いもの、飛んでいるもの、“やっぱり鳥は良いよね”っていうことで、鳥の名前がたくさんついたんです。」

質問者「はい。」

梅原先生「そういうふうに最初は鳥の名前をつけてたんですけど、だんだん愛称がなくなってきたので、在来線特急で使っていたものが…例えば“とき”、“つばめ”、“はくたか”、“とき”は上越新幹線ですし、“つばめ”は九州新幹線、“はくたか”は北陸新幹線。“はやぶさ”もそうですけど、みんな実は在来線の特急列車に使っていたものなんですね。だから、それだけイメージも良くて、皆さんに慣れ親しまれている、ということもあるんですね。

ちなみに、ハヤブサって時速360キロぐらいで飛べるらしいんですね。」

質問者「イイーッ!」

梅原先生「もちろん水平飛行ではなくて、獲物を捕まえる時にワーッと降りてくるスピードみたいですけど、ということは、新幹線でも“はやぶさ”は最高速度が時速320キロですから、まだ追いついてないんですね。だからハヤブサと競争したら負けてしまうということなので、人間はもうちょっと頑張らなきゃいけないのかな、という教訓もあるのかもしれませんね。」

質問者「リニアモーターカーも鳥の名前がつきそうですね。」

梅原先生「そうですね。ハヤブサより速い鳥がいるのかなっていうところはあるかもしれないですけど、コンドルは…もうちょっと遅いのかもしれないですね。とにかくハヤブサギネスブックにも出ているそうですから。」

アナウンサー「○○君がリニアモーターカーにつけたい名前はありますか?」

質問者「…分かんないな(笑)。」

アナウンサー「(笑)そうかぁ。ぜひ考えて…」

質問者「スピードンとか(笑)。」

アナウンサー「もしかしたら名前の公募もあるかもしれないから、考えておくといいかもしれませんね。」

 

Q8 東を向く磁石はありますか?(小3女子)

 

アナウンサー「東を向く磁石…方位磁針のことかな?」

質問者「はい、そうです。」

アナウンサー「ふつうは北を指すよね? どうしてこれを聞いてみたいと思ったんですか?」

質問者「えっと、東西南北を習った時、コンパスも習って、その時に……うーん、えーっと…地球には磁石が埋まってるって言われて、北にあるって言われて、だから東にはあるのかと…」

アナウンサー「地球全体が大きな磁石のようなものだとすると、東に向く磁石もあるんじゃないかなと思った、ということなのかな?」

質問者「うん。」

藤田先生「初めに質問を聞いた時と答えのイメージが変わってしまいましたが…(笑)。」⇦苦笑いしながら頭のいろんなところをめちゃ加速させてますよね…。

藤田先生「学校で磁石を習ったんですね。」

質問者「はい。」

藤田先生「東を向く磁石を作ってみたいの?」

質問者「うーん……まあ、あれば作りたいけど、東に行きたい時、東を向いてくれる磁石があったらもっと助かると思った。」

藤田先生「なるほど。そういうことですね。さっき○○さんが言ってくれた、“地球が磁石”なんですけれども…この番組を初めからずっと聞いててくれました?」

質問者「はい。」

藤田先生「いちばん最初に梅原先生の鉄道のところで、“地磁気”っていう話が出たの、覚えてます?」

質問者「うん…ちょっと忘れたけど(笑)。」

藤田先生「地磁気の…どこにある研究所でしたっけ?」

梅原先生「茨城県の柿岡ですね。」

藤田先生「茨城県の柿岡という場所に、地球の地磁気と呼ばれるものを測っている研究所があるんですよ。どういうことかと言うと、地球は1つの大きな磁石だと思ってくれたらいいんですね。」

質問者「うん。」

お子さんのイメージ:地球に埋まってる磁石は北にあると習った→東にも磁石が埋まっていたら東を向く磁石もあるかも?

藤田先生:地球そのものが磁石

こういう違いかな? 

 

藤田先生「それで方位磁針はいつも北を向く。赤い針の方が北を向くようにできているんですね。その性質を利用して、北の逆方向が南で、北を向いて右手が東だということが分かっているわけだから、その方位磁針をうまく使って東の方に矢印をつけておけば、東の方向を向く方位磁石も作れることは作れますよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「確かに東向きに使う人がいたら、とても便利かもしれないけれども、そうするといろんなものを作らなきゃいけなくなってきますよね? 北を向いてる磁石、西を向いてる磁石、東を向いてる磁石とか、場合によっては北東を向いてる磁石とか、」

質問者「(笑)うん。」

藤田先生「そういうものを作っていくと大変だから、みんながうまく使えるように北を向いてる方を赤くしましょう、そこで反対側は南を向くってすぐ分かりますよね?」

質問者「うん。」

藤田先生「そういうふうにして、みんなが使いやすいように方位磁針は北を向けようと、ルールというか、そういうふうに作っておくと便利だね、ということになったんじゃないのかな、と僕は思うんですね。

東を向くものも作ろうと思えば作れなくはないんですよね。うまく右側に90度倒せば東側になるので…でも、かえって混乱するかもしれないので、今は北が赤い色がついてるもの、となっていますかね。」

アナウンサー「どうですか、分かりましたか?」

質問者「うん…だけど、もし未来に東の、また違う物体ができたとしたら…未来の地球に、今は北だった場所が東に移動していたら…」

アナウンサー「地球の軸がずれていったらどうなるのか、ということかな?」

質問者「はい、そうです。」

藤田先生「○○さんは、地球の北と南…方位磁針が北を指す方向と南を指す方向が、昔は…100年とかじゃなくて何万年も前は、逆だったことを聞いたことがあるのかな?」

質問者「ん…ない。」

藤田先生「あ、なかった(笑)。実は地球は、N極…方位磁針の赤い方向は、今まで何度もひっくり返ってきたんですね。現代の私たちから見て、いわゆる人間の文化が生じている間は変動はなかったということだと思いますけど、もしも将来ひっくり返ってしまったら、その分は当然調整…目盛をうまく変えるようなことをしないといけないと思います。だから将来、今の東の方向に、いわゆる北極の方向がきちゃったらどうするかというと、その時はうまくそっちを文化的には東と決めているけれども、磁石的には北を指しちゃうから、その部分をちゃんと調整するような機械を作らなきゃいけなくなりますね。だから、○○さんが言うように、もしも大きく移動した場合は、何か仕組みを使って方位磁石の仕組みを…目盛をちゃんと変えなきゃいけないことになるかなと思います。」

質問者「はい。」

後半はまさに天文学。藤田先生の元々の専門に繋がるとは思わなかった。

 

Q9 電車を作るのには、何分ぐらいかかりま

  すか?(小2男子)

 

アナウンサー「これはどんな電車をイメージしてますか?」

質問者「普通の線路の上を走ってる電車とか…」

アナウンサー「在来線とか特急とかを作るのにかかる時間はどのくらいか、ということね?」

質問者「はい。」

アナウンサー「どうしてこれを聞いてみたいと思ったんですか?」

質問者「電車を作るところを全然見たことがないからです。」

梅原先生「電車を作るのに何分くらいかかるかということですけど、電車って、全部の部品を作って営業…運転できるようになるまで、実は何分どころではなくて、だいたい1年くらいかかるんですね。」

質問者「そうなんですか。」

梅原先生「はい。電気の部品とかモーター、車輪とかをいろいろな工場で作っていて、最終的に鉄道車両メーカーという所に全部の部品を集めてきて、それを組み立てるんです。例えば車体を作るための板とか柱も全部集まってくるんですけど、そこで組み立てる段階でも、早くても半年ぐらいかかります。」

質問者「はい。」

梅原先生「その電車の中身はどうやって作ってるかということですけど、車体だと思うんですよね。車体は、今はずいぶん数が減りましたけれども鋼鉄の車体、それからステンレス…今の通勤電車とかはステンレスが多いと思いますけど。それから特急とか新幹線とか、一般の通勤電車もですけどアルミニウムですね。これらでちょっとずつ作り方が違うんですね。

鋼鉄とステンレスは、元々のベースになる土台の部分を作って、その上に柱を立てて板を張っていく、というふうになります。実はこれもあまり機械でできなくて、人間がほとんど手作業で作っているんですね。

アルミだけは機械で車体を作ることができて、大型押出型材(おおがたおしだしかたざい)っていう…ところてんって見たことありますか?」

質問者「はい。」

梅原先生「ところてんのように押し出していくと、車体になったアルミの素材…アルミニウムの液体になったものからどんどん冷やしていくと固まっていくんですけど、機械で押していくと車体の格好でできてしまうという…そういう作り方なんです。アルミは素材の価格が高くて大変なので、少しでも安く、それから柔らかいから溶接すると傷んで壊れてしまうので、そういうことがないようにと開発されたんですね。それでも車体を作るにも1ヶ月ぐらいかかるんですね。押し出して何分で1両分、ということはなくて、何日もかかって押してるんですね。車体も、土台を作ってっていうのもお家を作るのと同じで、1個1個柱を立てて…となるので時間がかかるんです。

もちろん機械で全自動でできれば良いですけど、鉄道車両ってそこまでたくさんの両数を作っていないので、機械にするのもなかなか難しいし、それに鉄道会社は独自に設計したものをオーダーメイドで注文してきますので、やっぱり全部まとめてっていうことがなかなかできないんですね。それでも今はかなりまとまってきて、JR東日本と私鉄で似たような車体を持つようになったりとか、少しずつそういう状況にはなってきたんですけど、でもまだ難しいところがあるんです。そういうことで、電車って本当に時間がかかるんです。」

質問者「はい。」

アナウンサー「設計をして、部品を作って組み立てて、調整をしてっていうところも含めると、1年とかずいぶん長い時間がかかるんですって。」

質問者「はい。今まで知れなかったことがちょっと分かってきました。」⇦聞いてて嬉しくなる一言だなあ~。時間の単位も分から年へ。お子さんの世界が広がって良かった。

アナウンサー「どこか見学できる機会があったら、一部でも見られるといいかもしれませんね。」

質問者「はい。」

アナウンサー「今日は質問してくれて、どうもありがとう。」

質問者「どういたしまして。」

 

Q10 影はどうして黒いのですか?(小2男子)

 

アナウンサー「これはどうして聞いてみたいと思いましたか?」

質問者「何か歩いてる時に、いつも影があるから気になって。」

藤田先生「たぶん周りの人は“黒いから影って言うんだよ”って言っちゃうかもしれないけど(笑)、そこが気になったんですよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「まず、人間がものを見るとはどういうことなのかっていうのを考えてみましょうね。今○○君の周りに何か見えるものはありますか?」

質問者「ああ…今もいろんな影が見えるね。おもちゃとかさ。」

藤田先生「おもちゃが○○君に見えているということを、まず考えますね。どうして見えるかというと、おもちゃの表面から○○君の目に向かって、光が入ってくるからなんですよ。」

質問者「ふうううん。」

藤田先生「光が届かないと見えないんですね。光があると見える、ということになるんですよ。影になっているところってどういうところかというと、○○君がおもちゃを真正面から見てたら、おもちゃの影は見えないですよね?」

質問者「ああ、うん。」

藤田先生「すごく明るい部屋で、おもちゃをちょっと横から見ると、斜めに見るとおもちゃの影ができてると思います。」

質問者「うんできてる。」

藤田先生「できてますよね? 何で黒くなるかというと、黒くなってるところから光がやって来ないから。それで黒く見えてしまうんですね。」

質問者「へええー!」

藤田先生「人間は、光がやって来ないところを黒く認識してしまうんですね。光が入ってこないから。でも、本当に真っ暗じゃなくて、ちょっと薄い影もありますよね?」

質問者「あるね。」

藤田先生「それから本当に暗い影もあるし。どうしてかというと、室内でおもちゃの影を見た時は、たぶん薄い影だと思うんですよ。そういう時は、その影の部分からも少し光がやって来るんですね。」

質問者「へええ。」

藤田先生「そうすると、人間には薄い黒の影に見える。物の表面から光が来るのを反射って言うんだけどね、おもちゃ自体が光ってるわけじゃないので、周りからの光を跳ね返して○○君の目に届いているんだけれども、その反射する部分の光が全くなくなったら、本当の黒い色になる、と今の段階では考えてくれたらいいと思います。」

質問者「うん、分かりました。」

今更だけど、お月様が光って見える理由もこれか~。お月様自身は光ってなくて、太陽の光を反射してるから。深く腑に落ちた気がする。

 

アナウンサー「影の部分は何かの影になっているわけですから、太陽からの光が、例えば○○君の影であれば○○君によって遮られて、影の部分には光があまり届いてないから反射しない…」

藤田先生「反射しない。跳ね返ってくる光が全くないので、元になる光も…反射するためには太陽からの光、あるいは室内の蛍光灯の光が必要ですけれども、その光がないので黒く見えちゃう、ということですね。」

質問者「ほおお。」

アナウンサー「どうですか、分かりましたか?」

質問者「はい、よく分かりました。」

藤田先生「よかったです…。」

アナウンサー「濃いもの薄いもの、どんな影があるのか見回して、見比べてみると良いかもしれませんね。」

藤田先生「すごく天気の良い日の影はきっと黒いし、ぼんやりしてる…薄曇りだとまた別だし、いろいろ見てみたら良いかもしれないですね。」

質問者「はい。」

 

質問終わり~先生方から感想

藤田先生「東を向く方位磁針の話で、お子さんの考えてる疑問と、私も含めて大人が質問を聞く時とで、言い方は同じだけれども中身が違うということに、さっき気がつきまして。電話に繋げて頂いて質問を聞いた時と、石山さんから話して頂いた時とで、違うことを聞いてるんだってことに気づいたり。言い方はもちろん同じなんだけど、その中身がどこまで知ってるのかとか、あるいは何を東と言っているのか…そもそも私たちだったら東は“北を向いてこっち側”って分かりますけれども、そういうのも難しいなと思いました。」

 

梅原先生「新幹線や特急の愛称についての質問って一見、科学的じゃないようですけれども、よく考えたら“はやぶさ”は本物のハヤブサよりも遅い、ということがありますね。それから、東海道新幹線が最初にできた時、“ひかり”という自然現象でいちばん速いものをつけてしまったので、それよりも速い列車を作る時どうしよう…で、“のぞみ”という人間の思いにしたという話があるので、やっぱり科学と人間が勝つのか、どっちかというところですね。」

鉄道のジャンルができてから、鉄道自体はものすごく科学的な存在だと認識するようになったけど、梅原先生も科学的な魅力を伝える努力をされているのかな。難しい話も多いけど、お子さんたちのレベルの高さも思い知らされて、いろんな意味で楽しかった。

子ども科学電話相談2/24「国立天文台水沢 宇宙遊学館スペシャル」 午後2時台・3時台

天文・宇宙にこだわってお答えする先生方は

本間希樹先生(国立天文台水沢VLBI観測所所長)

田崎文得先生(国立天文台水沢VLBI観測所研究員)

竝木則行先生(国立天文台RISE月惑星探査室室長・教授)

大江昌嗣先生(NPO法人イーハトーブ宇宙実践センター理事長)

 

石山アナ「田崎先生、今、窓の外を見てましたら、直径20メートルの電波望遠鏡、動いてますね!」

田崎先生「動いてます! ちょうど今、ブラックホールとジェットを観測してるところだと思います。」

石山アナ「おおー、みんな、そうなんですって。どんな電波を捉えているんでしょうね?」

田崎先生「楽しみですね。たぶん私が提案したやつを今日やってるはずなので(笑)。」

会場「(笑)」⇦本間先生の「ハッハッハッハッ」もけっこう響いてるね、楽しげ。

田崎先生「私の研究のための観測をやっております。」⇦自分のために直径20メートルが動く、いろんな意味で楽しみかもね。そして研究者自身が現場で見張らなくてもいいんだという発見。

石山アナ「それは予め、こういうものを見たいっていうことでプログラムされておくと…」

田崎先生「申請して、OKですよとなったら観測してもらえますね。」

石山アナ「それに合わせて自動的に動くようにセットされてるわけですね?」

田崎先生「そうです。」

石山アナ「それでデータを解析されると…いやぁすごいですね、これでブラックホールを見てるんですって。」

 

2時台前半は宮沢賢治コーナー

石山アナ「今、奥州宇宙遊学館の中の私たちがいます部屋の隣の隣に、童話作家で詩人の宮沢賢治に関する展示ブースがあります。そちらに江崎史恵アナウンサーが行っています。」

江崎アナ「今日はお休みの日ですから、親子連れが続々と展示を見に来ています。展示室“風”にいます。ここには宮沢賢治直筆の原稿のレプリカ、本人の写真などがあります。国立天文台名誉教授でNPO法人イーハトーブ宇宙実践センター理事長の大江昌嗣先生にお越し頂いています。

大江さん、今、私たちがいるこの場所に宮沢賢治が来ていたということなんですね?」

大江先生「そうです。この建物の中に宮沢賢治が、およそ100年前に何回か来ているということなんですね。ここで賢治は自分の作品の着想を得たということで、ここから賢治の新しい歩みが始まったと思います。」

江崎アナ「宮沢賢治は花巻に住んでましたよね? そうしますと、ここ水沢には歩いて来ていたんでしょうか?」

大江先生「途中まで歩いて来るんですね。花巻から江差の五輪峠まで上ってまいります。五輪峠の下に旅館がありましたから、そこで泊まって、次の朝に馬車で来たようですね。当時、馬車は走っていたんですね。」

江崎アナ「そこまでして賢治が来たかった場所ということなんですが、作品の発想を膨らませていたということで、ズバリどのような作品かと言いますと?」

大江先生「賢治の童話的な作品の中に『風の又三郎』があります。他にもたくさんありますけれども、『風の又三郎』を特に書きたかった思いがあったようですけれども、当時の緯度観測所では星の観測の他に、風の観測もしていたと。これは緯度の観測をしてz項を発見した木村さんの、z項を解明したいということから、風も影響するかなということで調べ始まったんですよ。日本で初めてなの。ここが初めてです。

そして1920年の、賢治が来るちょっと前あたりから始まっていて、上空の風を測り始めたと賢治が知って、ぜひ行ってみたいと思ったみたいですね。」

江崎アナ「宮沢賢治は、どうしてそこまで風に興味を持っていたんでしょうか?」

大江先生「賢治は当時、稗貫(ひえぬき)農学校の農業の先生をやってたんですよ。農業、気象、肥料とか地質とかを生徒に教えてるわけですよね。当時の岩手県の農業の問題は、米がなかなか実らない。“やませ”という冷たい風が春から秋にかけてやってきて、実らない状態がずっと続きました。それを何とかしたい、何とか出来る方法を生徒に教えたいわけですよね。そのために調査に来たと思います。」

江崎アナ「なるほど。そして、『風の又三郎』のお話につながる、着想をここで得たわけなんですか。」

大江先生「そうです。着想が何かあって、当時“やませ”という冷たい風が北からじゃなくて、しかも北東の方向から吹いてきた。ちょっと分からないでしょう? ふつうは北風なら冷たいと思うでしょ? 岩手県の場合は北東から、オホーツク海の方から吹いてきた。これは“やませ”という海から吹いてくる風なんだよと、みんな分かっていたんですよ。でもどうしたらいいか、みんな分かんないわけね。それで賢治は考えたわけなんですよ。やっぱり風をちゃんと考えて、なぜ吹くか、どうしたら克服できるか、お米が上手にできるか考え始めた。」

江崎アナ「そこで感じた風、それが『風の又三郎』につながるわけなんですが、私たちは“の”が平仮名の『風の又三郎』を読んできたんですが、大江さん、実は野原の“野”と書く『風野又三郎』があるんですよね?」

大江先生「そうなんですよね。あまり読まれてないと思うんですけど、実は素晴らしい作品なんですよ。風を自分たちも学習してみたいよ、風の役割は何ですかって考える時、これを読むとほとんどが分かっちゃう。そういう作品を賢治は残したんですよね。この『風野又三郎』の中には、風はどういう働きをするんですか、農業にどういう影響を与えるんですか、どこから吹いてくるんですかっていうことが、ちゃんと書いてある。」

江崎アナ「ふうううん…平仮名の『風の又三郎』よりも前に書かれた野原の“野”の『風野の又三郎』、実はその中に、宮沢賢治がこの場所に来ていたことを窺わせる一節があるんですよね? これ、直筆の原稿のレプリカでも見ることができるんですが、ちょっとご紹介しますね。

“あすこは僕たちの日本では東京の次に通りたがる所なんだよ。なぜって? あすこを通ると、レコードでも何でも皆外国の方まで散れるようになることがあるからなんだ。”

えっ、この場所、東京の次に通りたがる場所なんですか?」

大江先生「そうなんですよ。なぜかというとね、レコードというのは記録。日本中、世界中に伝えられることがあるからなんだよ、風が通れば全部記録されますよと。ドイツやアメリカなんかにも報告してたわけね。もう一つは風だから、賢治が来たことだって記録されるかもしれないよね? そういうこともあったかもしれないですよね。」

江崎アナ「あ、なるほど-! 本当に賢治にとって憧れの場所ということなんですね。それからこのようなユニークな一節もあるんです。

“僕は観測所へ来て、しばらくある建物の屋根の上に休んでいたね。休んでいたって、本当は少しとろとろ眠ったんだ。すると、にわかに下で「大丈夫です、すっかり乾きましたから。」という声がするんだろう? 見ると、木村博士と気象の方の技手とがラケットを提げて出てきたんだ。木村博士は痩せて目のキョロキョロした人だけれども、僕はまあ好きだねえ。それに非常にテニスが上手いんだよ。”

…とあるんです。大江さん、木村博士、木村所長のことを賢治はよく見てますね?」

大江先生「そうなんですよ。木村さんは軟式テニスの名手だった。この地域にテニスを全部普及させたんですよね。」

江崎アナ「初代所長の木村栄(きむらひさし)さんですね?」

大江先生「そうです。そこに風が参りまして下を見てて、あまりにも上手だからいたずらしてやれっていうのがこの後なんですよね。」

江崎アナ「つまり、風を吹かせて又三郎がいたずらをしてやれという…」

大江先生「そう、木村さんのプレーを邪魔するところがこの後で出てきます。」

江崎アナ「(笑)そう考えるとこの場所に立っていて、本当に感慨深いというか…。石山さん、この部屋の窓から見下ろしてみますと、テニスコートの端の方が今でもあるのが分かるんです。石山さんの会場の窓からもテニスコートが見えますか?」

石山アナ「はい、よーく見えます。本当に窓の真下にテニスコートがあって、ここで博士がテニスをして…そう思うと又三郎が踊ってるようにも見えなくもないですよね(笑)。」

江崎アナ「(笑)本当ですね。しかも宮沢賢治は、風のこともそうですけれど、テニスのこともけっこう知っていたんでしょうか?」

大江先生「テニスもよく知っていますね。だからテニスをする人の気持ちも分かるし、風も分かる。たぶん両方分かって書いてる感じがしますよね。」

江崎アナ「平仮名の『風の又三郎』もとても興味深いですけれども、漢字の『風野又三郎』もぜひ、皆さん読んでみてくださいね。」

文字に表せないけど、大江先生の岩手訛りの穏やかなお声と語りが味わい深い。

 

江崎アナ「この部屋にも宮沢賢治に興味があるという小学生が来てくれています。皆さんお待たせしました。みんな宮沢賢治に関する質問があるということなので、それでは1人目の男の子に聞きます。」

 

Q10 農業と宇宙ってどういう関係があるん

  ですか?(水沢南小・小5男子)

 

大江先生「○○君、とても良い質問です。宮沢賢治は結局は農業と宇宙を学習したと考えていいと思うんですけど、私たちが地球の中にいて、畑や田んぼに出て農業をしますよね? 農業は太陽の影響をとっても受けます。風の影響も受ける、雨の影響も受ける。地球がどこにいるか…太陽の周りをぐるぐる回っていますが、どこにいるかで季節が決まりますよね?」

質問者「はい。」

大江先生「ということが分からないと農業もなかなか難しい。特に岩手県は冷夏、冷たい夏がありますので、その原因が分からないと泣いてるばかりなのよ?」

質問者「ああ……。」

大江先生「昔はみんなでシクシク泣いてた。みんな死んでいくからね。それを賢治は何とかしたいと思って学習した。宇宙のこと、風はどうして吹くんですかと。○○君は風はどうして吹くと思うかな?」

質問者「うーん…風の神様がやってくるから?」

大江先生「そうねえ、江戸時代、明治時代はみんなそう思ったかもしれない。でもね、風は太陽に温められて吹きますよ。海の水の下の方からの暖め方もありますよね? 陸の方でも暖められますね。そういった暖め方あるいは冷え方によって風が吹く。それが岩手だけじゃなくて、地球全体で吹くんですよと彼は考えて作品化したわけ。当時はすごく難しかったけれども、それが今は当たってるんだよね。だって、太陽の光が当たって世界全体を風が吹いていると、みんなは今思ってるでしょ?」

質問者「うん。」

大江先生「それだけじゃなくて、賢治の偉いところは、じゃあ冷たい夏だからどうしたらいいか、冷たい風に負けない稲を作ればいいわけでしょ? それには土地を良くするし、肥料も良くするし、品種改良って分かるかな?」

質問者「はい。」

大江先生「そういうことをみんなでやったのね。岩手県で。今日のお昼に岩手県のお米がおいしいって話があったんだよ?」

質問者「フフッ(笑)。」

大江先生「それはそういうことだよね、努力した結果でしょ? いいですか? 何かもっとありますか?」

質問者「大丈夫です。」

江崎アナ「○○君は農業にも興味があるのかな?」

質問者「はい。」

大江先生「どなたかご家族が農業をやってる?」

質問者「えーっと、うちのおばあちゃんの親戚が米をやってて、それで気になって…何て言うんだろ、質問をしました。」

大江先生「そうなんだ、偉い。帰ったらおばあちゃんに言ってね。風は地球全体で吹いているんだよってね。」

質問者「はい。」

星座と太陽の位置関係を元にして暦が作られたこと、太陽の熱で地面が暖められて風が吹くことは何度もこの番組で聞いているけど、こういう質問で農業と天文学がかなり密接に関わっていることをつくづく感じるな。東北は25年くらい前にも冷夏でお米の不作があって、ここから流通するお米の品種もだいぶ変わったんだよね。

 

Q11 「石と賢治のミュージアム」に行ったこ

  とがあるのですが、きれいな石がたくさ

  んありました。どうして宮沢賢治は石に

  興味を持ったのですか?

  (水沢Z分団・小5女子)

 

江崎アナ「石と賢治のミュージアムは一関市にありますよね?」

大江先生「そうです、私も何回も行きました。賢治の関係の石がたくさん並んでますよね。」

質問者「はい。」

大江先生「賢治が石を大事にしたのは、石によって地球の歴史が見える、地球の場所の状態も分かるということなんですが、簡単に言うと、もしもダイヤモンドがあったとするね? そのダイヤモンドがどこから来たかなと思わない?」

質問者「思います。」

大江先生「ほーら(笑)。アフリカの地面の中かもしれないし、あるいは北海道かもしれないし。それが分かったら嬉しいでしょう?」

質問者「はい。」

大江先生「地球の中の中のどういう所かが分かれば、大人でも面白いのよね。嬉しいんだ。それをきっかけに地球の中の動きまで…圧力とか熱とか全部分かってくるのね。賢治はそれをやったと思うんだ。石を集めて、面白い石があれば、これはどこから来たか。海の底から来たかもしれないし山から落ちてきたかもしれないし、川の底で出てきたかもしれない。全部が分かるのが石なんだね。賢治は星も大好きだったけど石も大好きだった…ということでいいですか? もっと何かありますか?」

質問者「いえ、大丈夫です。」

大江先生「大丈夫? 私は分からないけど、もっと調べてみたい石の名前はあります?」

質問者「うーん……。」

江崎アナ「○○ちゃんはもともと石に興味があったの?」

質問者「はい。」

江崎アナ「石のどんなところが好きなの?」

質問者「同じ形がないところとか、いろいろな色があるところです。」

大江先生「そうですよね、結晶が違ったりしますよね? すごいよね、そこで何からできてるかって始まるよね。」

江崎アナ「大江先生、宮沢賢治は本当にさまざまなことに興味を持っていたんですねぇ。」

大江先生「風もそうだし星もそうだし、石もそうなんですね。」

江崎アナ「○○ちゃん、宮沢賢治で好きな作品、ある?」

質問者「好きな作品は……いっぱいありすぎて選べません。」

大江先生「(笑)」

江崎アナ「(笑)もう何冊も読んでるのかな?」

質問者「はい。」

江崎アナ「さすが地元、岩手の小学生ですね。」

大江先生「そうですそうです。」

石好きのお子さんがこんなところにも潜んでいたとは…岩石・鉱物がジャンル分けされたのは良かったのかも。今後も西本先生のご登場に期待。

 

Q12 宮沢賢治天文学についてはどんなこ

  とを思っていたんですか?

  (水沢南小・小5女子)

 

大江先生「すごい質問だし、すごい発想がそこにあるような気がしますね。なぜ天文学なんですかっていうことだもんね。花とか、興味を持つものはいろいろありますよね? でも宮沢賢治天文学はすごいですよね? 『銀河鉄道の夜』がありますよね、星座の名前はほとんど分かっている。それから賢治は当時、自分で星座早見板を作っていた。持って歩いて水沢にも来たみたいですね。それほど星が好きだった。理由は、興味があるということと、やっぱり夜中になるとキラキラ光るじゃないですか。星によって色が違うし、輝き方が違うし、変化があるから興味を引かれるし、星を見ているとそこがまた、深く感じられますよね? そこにあるんじゃなくてずっと向こうにあるもんね? 手が届かない所にありますよね? あと惑星なんかは動くので、季節によって変わってきますよね?」

質問者「はい。」

大江先生「そういったことが賢治は好きだし、何よりも天の川が好きだったみたいですね。天の川を暗い山に行って見ると、流れるように見えるんですよ。水が流れるように…“天の川”だからそうですよね?」

質問者「(笑)うん。」

大江先生「でも賢治はもうちょっと突っ込んで、天の川は水が流れてるんじゃなくて、星が集まってるんですよと。拡大していけばプツプツなんですよ、ということも分かった。そうすると、天の川の原因は星屑だって分かるともっと嬉しいよね? じゃあ星屑は何であんな所にあるんだろうと思った時に、あそこは真空だけど、そこに星が浮かんでいるよと教えられたらますます面白くなって。」

質問者「うん。」

大江先生「で、星の世界は今度はアインシュタインの話ですよ。4次元だからね、時間も座標に入れなきゃいかんって始まってくるわけね。そうやってると、ますます、自分もあそこに行ってみたいと始まって、夢の中で銀河鉄道の旅行をするわけなんだ。そういう話をすると、そこの世界があるということをみんなと共有できるじゃない?

もう一つは、賢治は、私たちは亡くなるとどこか天上に行くのか…この地上だけじゃないとは思っていたので、天上のこととしてやっぱり見てみたいと思っていたみたいですね。それはやっぱり星の世界ですよね。…ということですが、どうですか?」

質問者「…んと、賢治がこんなにいろんなことに興味を持ったり、私が質問した天文学以外にもいろいろ…農業もやったし、本など、詩も作っていて、すごいなって思います。」

 

江崎アナ「宮沢賢治は本当にさまざまなことに好奇心を持っていたんですね。」

大江先生「そうですね、風であり農業であり星であり、賢治自身は自分の興味に制限を置かなかったと言えそうな気がしますね。それによって良い作品ができた。逆に言うといろんな人の気持ちも分かったかなというところにいくと思うんですよ。」

江崎アナ「というのはどういうことですか?」

大江先生「農業をやってる人の気持ちが分かる、あるいは石を削っている人の気持ちも分かりますよね? 星の観測をしている人の気持ちだって分かるかもしれない。おそらく自分の身を砕いてそこに走っていったというのが残ってるような気がしますね。」

江崎アナ「“身を砕いて”というお話がありましたけれども、宮沢賢治が風のことを調べたりした100年前というのは、まだあまり資料などもない時ですもんね。」

大江先生「岩手高等農林(学校)に風のテキストはありました。けど、まだちょっと古かったんですよね。その中には“大循環の東西方向の風”っていう記述はなかったですよ。だから賢治はそれを超えて緯度観測所に来て、上空を強い風が、しかも西風が東の方に吹いてるということが分かって、作品を書き始めたということですよね。賢治自身は物語を作る作家であると同時に科学者なんですよ。科学的な事実を構成して納得いく作品を作りたい。その1つの形が『風野又三郎』だと思いますね。」

江崎アナ「科学的なことに興味を持って、私たちには物語として…」

大江先生「そう、易しく、楽しく。作品を見てみると、先ほど朗読されましたけれども、風になった気持ちの言葉で書いて語ってますよね。」

江崎アナ「擬人化されてますよね。」

大江先生「この中にね、“緯度観測所に来て僕は休んで、本当は少しとろとろしていたんだ”、“とろとろ”というのは風が凪ぐという意味でもありますよね? 強風がちょっと止みますよね、そういったことを言いたいと思うんですよ。吹きっ放しじゃないという。」

江崎アナ「ああ……なるほど、この“とろとろ”にも風の意味が込められていたり…。自然科学というと少し難しいイメージもあるかもしれないですけれども、風を人のように描いてくれると…」

大江先生「うん、ちょっと休むような…風がなくなる瞬間ですよね。」

江崎アナ「宮沢賢治は自分が興味を持った風とか石を、どうしてこんなにみんなに伝えたかったんですかね?」

大江先生「1つの教育者でもありますよね。そしてやっぱり、この岩手の地域を元気にさせたい思いがあったと思うんですね。『風野又三郎』あるいは『銀河鉄道の夜』を書いた後に宮沢賢治は学校を辞めてるんですよ。それで羅須地人協会を開いて、みんなで農業を学習しようと畑も作り始めますよね。結局自分の本職を離れて、そういったところを支援していくという…石切場に行って石を切ってきて、石灰を作る工場で働くんですよ。本来の仕事からどんどん離れているわけですよね。でも、それによって岩手の農業を良くすることに役に立った、ということだと思いますね。そういう意味で、賢治は自分の前に地域を考えたということなんでしょうかね。」

江崎アナ「まさにこの地域、この場所で刺激を受けたこと、これが後々の作品につながっているわけですね?」

大江先生「そう思います。」

江崎アナ「私たちがよく知っている『銀河鉄道の夜』などにもつながったんでしょうか?」

大江先生「そうですね、『銀河鉄道の夜も』たくさんの星がありますよね。そこを旅してくるんですが、彼は天上にとどまっていないんですよ。帰ってきてどうしたかというと、お母さんの所に帰って行くわけですよ。自分が頼まれていたことがあったよと、その用を足してお母さんのもとに戻っていく。ということで、天上で素晴らしいものを見た後に地上の役割を果たす。そういう段取りになっている作品ですよね。」

江崎アナ「今回改めて宮沢賢治の本を読み返したり、ここに来て感じたことですけれども、地上だけではなくて天上だったり、視野を広げてみると本当にさまざまな発見がありますね。」

大江先生「賢治自身が納得していったんじゃないかと思いますね。最後(最期?)はね。“風ニモ負ケズ”という言葉も書きましたけれども、賢治自身はたぶん良かったんじゃないかと思いますね。」

江崎アナ「ありがとうございました。」

石山アナ「宮沢賢治が…(聞きとれず)的な視点を持って岩手の自然を見つめていたというのに本当に驚きますけれども、考えてみると賢治が生きた100年くらい前というと、アインシュタインが一般性相対性理論ブラックホールの存在を予言した時期と重なりますよね?」

本間先生「そうですね、おそらくですけど賢治もアインシュタインの研究を聞いて、すごい興味を持ってたはずなんですね。『春と修羅』っていう賢治の詩集があって、その中でもアインシュタイン相対性理論を思わせる言葉…“四元石灰”だったかな、4次元で物事を記述するっていうことが随所に出てくるので、たぶん宮沢賢治アインシュタインにすごく興味を持ってた、そんなふうに言われてますね。」

石山アナ「科学への興味と知識欲と言いますか、驚かされますね。」

本間先生「地面から宇宙まで何でも吸収しようとした、本当にすごい…それを元にああいう素晴らしい詩を作ったり童話を作ったり、すごいなあと思いますね。」

石山アナ「改めてこの地で作品を読み返してみたくなりました。」

国司先生が時々宮沢賢治のことを話すのも、緯度観測所との繋がりとか科学的視点に基づいた物語があるからなのかなあ。この番組ならではの宮沢賢治コーナーだったと思った。

 

Q13 はやぶさ2は、なぜイオンエンジンを4

  つにして、行く時は3つ、帰る時は1つな

  のですか?(水沢南小・小3男子)

宮沢賢治コーナーで待ち疲れたかな? 何となく不機嫌さが混じる声。

 

石山アナ「はやぶさ2についているイオンエンジンは4つ、行く時が…」

質問者「3つ。」

石山アナ「3つで帰りは1つになると。よく知ってますね、これは何かで見たの?」

質問者「本で読んだ。」

石山アナ「行きが3つ使うのに対して、帰りはどうして1つで帰って来られるの?っていうことなのかな?」

質問者「はい。」

石山アナ「○○君はどうして使うエンジンの数が違うと思いますか?」

質問者「行きが3つなのはスイングバイをするからだと思う。」

石山アナ「スウィング…」

田崎先生「スイングバイ。」

石山アナ「スイングバイ。ごめんなさい、知らない言葉でした(笑)。で、帰りが1つになるのは?」

質問者「スイングバイをしないからだと思う。」

石山アナ「…はい。では竝木先生、教えてください。」

竝木先生「○○君、とっても詳しいですね、よく知ってますね。最初に地球でスイングバイをしたのはなぜだか分かりますか?」

質問者「覚えていない。」

石山アナ「先生、スイングバイというのはどういうものでしょうか?」

竝木先生「そこからですよね。スイングバイというのは、地球の重力を使ってはやぶさ2の軌道を大きく変える、あるいは速度を速くする技術のことです。最初、はやぶさ2は地球を離れてから1年間はほとんど地球と同じ所を回っていきますよね? 地球が大人で、はやぶさ2が子どもだとすると、大人と子どもは校庭の中を同じくらいの速さでゆっくり回っていきます。ただ少しだけ子どもの方が速くなっていって、少しずつ追い越していくんですけど、1年くらい経って戻ってきた時に、大人と子どもが手をつないで、大人が子どもをブンと振り回します。それがスイングバイという技術なんです。地球の重力を使って、大人が子どもを振り回すみたいにして放り投げます。子どもを投げるって良くないですけど(笑)、速くしてあげます。そうするとダダダダーッて速く走れるようになって、地球より遠くにいるリュウグウに行けるようになります。それがスイングバイなんです。」

石山アナ「なるほど。」

竝木先生「そのスイングバイをするためには、はやぶさ2が地球と離れた後に少しずつスピードを上げていかなくちゃいけないんですね。それがまさに○○君が言ってくれた、3つ使ってスピードを上げていくということなんです。地球の力を使って速くするためには、まずはやぶさ2自身も少しスピードをあげなくちゃいけないので3つ使います。

行きと帰りの違いは…行きは小惑星にジワジワと接近しなくちゃいけないんですね。だけど帰りは、地球とパッとすれ違ってもいいんです。地球に帰ってくる時にはサンプルを落としますよね?」

質問者「うん。」

竝木先生「その時には…何て言ったらいいのかな…本当にすれ違う感じ。とにかくバーッと横を走り抜ける時にホイッてサンプルを渡してあげればいい感じなんですね。行きはジワジワ近づいていって一緒に並んで走らなくちゃいけないので、少しずつスピードを変えていったりします。その違いがあるので、行きと帰りでイオンエンジンの使い方が変わってきます。」

石山アナ「ふんふんふん…」

竝木先生「イオンエンジンは4つありますよね? 4つあって、なぜ3つしか使わないか知ってますか?」

質問者「知らない。」

竝木先生「1個は予備なんです。宇宙に打ち上げた後は、壊れちゃったら直しようがないんですよ。誰も修理する人がいないから。なので、とっても大事な機械、装置にはできるだけ予備を付けていくことにしています。

…これで少し分かってもらえたかな?」

質問者「分かった。」

石山アナ「なかなか難しい技術のお話ですけれども、もともと随分調べて知識を持っているようでした。繰り返しますと、リュウグウにはジワジワと近づきたい、帰ってくる時は地球の横をサッと通り過ぎてサンプルを落とせばいい。そのスピードをコントロールするために、使うジェットの数が違うと考えたらいいですかね?」

竝木先生「ごめんなさい、ジェットじゃないんです、イオンなんです(笑)。」

石山アナ「失礼いたしました(笑)。イオンエンジンの使う数が違うと…スピードの制御のためということでしょうかね?」

竝木先生「はい。」

石山アナ「何かふつうに考えると、ジワジワ行くためには少なく使って、速く通り過ぎるためにはたくさんエンジンを使うようにイメージしてしまうんですが…逆なんですね?」

竝木先生「どちらかというと、自分自身が持ってる速さを上手くコントロールすると、抑えることが必要になってくるので、そのためにエンジンをたくさん使います。」

石山アナ「そういうことなんですね。どうですか? 疑問は解けましたか?」

質問者「はい。」

✳竝木先生から訂正あり

竝木先生「帰りはイオンエンジンをずっと使ってなかったので、まず1つずつ順番に点火して試験をしたんです。おそらく○○君はそのことを“なぜ帰りに1基だけしか点けないんですか?”とご質問されたんだろうと思います。実際に帰る時は、試験が全部終われば3基を点火して制御することになると思います。そこは私、勘違いしてました。」

石山アナ「じゃあ行きはジワジワ近づいて、帰りはスッと通るのは変わらないけれども、その制御は3基で、ということですね。」

スイングバイ…調べてみても理論はよく分からなかったけど、オノマトペのおかげで何となく分かったような気になる。そもそもはやぶさ2スイングバイは5年も前の話。当時は全く知らずに生きていた。

 

Q14 ブラックホールが発見されたのはいつ

  ですか?(水沢南小・小2男子)

 

石山アナ「ブラックホールが発見されたというのは、確かにそこにあることが分かったという意味かな?」

質問者「はい。」

石山アナ「○○君はブラックホールに興味があるの?」

質問者「はい。」

石山アナ「どんなところが面白いと…興味をそそられますか?」

質問者「明るいところです。」

本間先生「ブラックホールがいつ発見されたかですね。これ、簡単に答えるのが難しくて、そもそも発見するってどういうことだっていうところから説明しなきゃいけないんですね。

去年、僕たちがブラックホールの写真を撮りましたけど、あれもブラックホールの証拠の1つです。ブラックホールがそこにあるという証拠、これがブラックホールだという証拠というのは、本当にたくさんの研究の積み上げで成り立っているので、誰がいつ発見したかって、けっこう微妙なんです。“この人がいつやりました”っていうのはなかなか直球で返せないんですけど、やっぱりいくつか天文学の歴史上で“これがブラックホールの証拠だ”というものがあるので、それを紹介します。

60年ぐらい前ですね、1960年代にX線というもので宇宙を見た人がいます。X線て聞いたことあるかな? レントゲン写真って撮ったことある?」

質問者「はい。」

本間先生「ケガした時に骨が折れてないかなって…体を通す特殊な波があって、それで宇宙を見た人がいるんですね。その時に星が燃え尽きてできるようなブラックホールの証拠を見つけた人がいます。実はこれ、日本人も大きな貢献をしてる…日本とアメリカの研究者が主にやったことなんですけど、それがまず大きな証拠と言っていいんじゃないですかね。X線は田崎さんの方が詳しいから…(笑)知ってるかな?」

田崎先生「(笑)はくちょう座Xー1ですね。はくちょう座の首元にX線の望遠鏡で見ると…人の目では見えないですけれども、明るーく輝く星が見つかりました。それは何だろうって調べた時に、“こんなに小さい領域からこんなに明るく光るなんてどういうこと?”となったわけですね。そんなに小さい領域に明るく輝く現象があるということは、そこにブラックホールがあるんじゃないか、というのが最初だと、ブラックホールの発見の1つだと言われてますね。それがはくちょう座の首元にあります。はくちょう座の中でX線の望遠鏡で見つかった1つめの星、ということでXー1という名前がついています。」

質問者「はい。」

田崎先生「60年代でしたっけ? 71…」

本間先生「そっか、X線の観測が始まったのが60年代ですけど、Xー1が見つかったのはもしかしたら70年代かなあ…?」

田崎先生「ちょっとあやふやですいません(笑)。」⇦調べたら1971年に日本の研究者が論文に書いていたそうな。田崎先生あやふやじゃなかった。

石山アナ「でも割と最近のことと言いますか…」

本間先生「まだ50年ぐらいしか経ってない話ですね。それ以外にも非常に大きなブラックホールがいて、銀河の真ん中を明るく輝かせているんだって言われるようになったのも1960年代なんです。それがはくちょう座とは別の、違う種族の天体なので、そういう別の所にもブラックホールがあるらしいと1960年代から1970年代にかけて言われるようになってきた。本当にいろんな人がいろんなものを積み上げて、ブラックホールがあるのは間違いなしと…一歩一歩積み上げてきたんですね。」

石山アナ「そういう中で、そこにキチッとあるという証拠の写真が撮られたのが去年。成果が発表されたということですね?」

本間先生「はい。私たちが撮ったこの写真も、ブラックホールの数ある証拠の1つなんです。ただ、今までの証拠と何が違うかと言ったら、目で見て分かる。それはやっぱり大事ですよね。今まではいろんなデータに基づいて“たぶんブラックホールだろう”と言ってたんですけど、今はもう目で見て真ん中が黒く抜けてるので、黒い天体が隠れてるんだなって分かるわけですよね。」

田崎先生「光を吸い込む場所が本当にここにあるんだっていうのが、この黒い穴から分かります。それがこの写真で初めて分かるんですね。」

石山アナ「だからこの50年くらいの間に、だんだんと、あるということがいろんな角度から証明されてきて、最終的にはこういう写真としても証明されたということですね。」

本間先生「そうですね、長い間、いろんな人の積み上げがあった。そういうことになるんですね。」

石山アナ「○○君、聞いてみてどうですか?」

質問者「詳しく分かりました。」

石山アナ「意外とまだ50年くらいのことだから、○○君が大人にまでの間にもっといろんなことが分かってくるかもしれませんよね?」

本間先生「科学の進歩って凄まじい速さで動いてますので、今から50年経った時に僕らの宇宙観が一体どうなってるか、かなり大きく変わってるんじゃないか、そういう期待が持てますよね。逆に今ここにいるお子さんたちは将来いろんなことをやると、科学的な大発見をしたり、大きな成果を挙げられるんじゃないかと思いますので、頑張ってほしいと思います。」

石山アナ「○○君は将来の夢はありますか?」

質問者「はい。」

石山アナ「どんな夢?」

質問者「……研究…者です。」

本間先生「おおおお…。」

石山アナ「そうなんだ。天文・宇宙の?」

質問者「はい。」

本間先生「素晴らしい。」

石山アナ「ここにもよく来て勉強するのかな?」

質問者「…あんまり来てない。」

会場「(笑)」

石山アナ「(笑)ここには来てないけど図鑑を見たり資料を読んだりしてるのね。でもそばにこんな素敵な先生がたくさんいらっしゃるので、この施設も活用しながら、また番組にも先生方が登場されると思うので、電話でも質問してください。」

質問者「はい。」

 

3時台に入り先生方が改めて紹介される中、

竝木先生「最後まで頑張ります! よろしくお願いします。」⇦伝わる熱さ。ラジオ向きだ!

 

石山アナ「窓の外を見てみましたら、雨が降ってきましたけれども、クルクルお天気が変わりますねえ。先ほどまで暖かい陽射しが降り注いでいたのが。」

田崎先生「そうですねえ。」

石山アナ「これは東北ならではなんでしょうか?」

本間先生「どうなんですかね、あまり…ちょっと分からないですけれども(笑)。ただ、今日はめまぐるしく天気が変わって。」

石山アナ「風も出て…」

本間先生「そうですね、悪くなってきましたね。」

石山アナ「木が揺れて、風の又三郎がやって来たのかもしれません(笑)。」⇦崩れるお天気も宮沢賢治に上手ーくつなげてさすがです。

 

Q15 ブラックホールはいろいろな宇宙の物

  資を吸い込んでいると聞いたことがある

  んですが、星は吸い込むんですか? 吸

  い込んだ後はどこに行くんですか?(水沢

  南小・小5男子)

 

石山アナ「○○君もブラックホールに興味があるの?」

質問者「はい、あります。」

石山アナ「どんなところがすごいと思いますか?」

質問者「えーと、明るい場所とかドーナツの形とかが…」

石山アナ「だね、格好いいよね?」

質問者「うん。」

本間先生「ブラックホールが星を吸い込むか。それから吸い込まれたらどこへ行くか。この質問はまたまた研究者泣かせですねえ(笑)。今日は皆さん本当に鋭い質問で、私たちを困らせてくれるんですけど、ブラックホールは何でも吸い込むんで、まず星を吸い込むかと言われたら、吸い込みます。それは間違いない。さっき別の質問で、星がブラックホールに近づいたら歪みますか?っていうのもあったんですけど、その続きになりますけど、星がどんどんブラックホールに近づいていって、歪んで、形が壊れるぐらいまで歪んだ後にバラバラになって、ブラックホールの周りをグルグル回りながら落ちていきます。それよってブラックホールの周りがバーッと明るくなるような現象が実際に観測されていますので、ブラックホールは星を吸い込むかという最初の質問は、吸い込みます。YESなんです。」

質問者「うん。」

本間先生「問題はここからなんですよ。それがどこに行くのか、どうなるのか。これはどんな科学者も答えられない。一言で言えば、ブラックホールの中に入るのは間違いないんだけど、中に入っちゃったものがどうなってるかというのは絶対に分からないです。何で分からないかというと、ブラックホールから光も物も出てこない。中から情報が一切伝わってこないです。だから中のことは分かりようがない。

…というのが今の科学者が言えることなので、中に入ったものがどこでどうなってるのかは分からないけど、一応想像はしてます。確認する方法がないので、あくまで想像です。どういう想像をしてるかというと、たぶん真ん中の点まで潰れちゃってるという…。」

質問者「うん…。」

本間先生「そうなってるんじゃないかなっていう考え方ですね。ただ考えてみると、点まで潰れちゃってるって、ちょっと変じゃないですか? 重さを持ったものがすーごい小さな点に全てギュウギュウに詰まってるって…僕らの常識からすると信じられない。そういう世界なので、そこで本当に何が起きてるかはやっぱり分からないんだね。」

質問者「うん。」

本間先生「だから、ブラックホールの中に入ったものがどこへ行くのか、どうなってるのか。たぶんブラックホールの真ん中に潰れてるはずだけど、正直に言えば分かりません。それが答えになりますね。」

質問者「分かりました。」

石山アナ「どうですか? 中に入ってどうなってるか見てみたいなぁなんて、思ったりしますか?」

質問者「思います。」

本間先生「思う? あのね、今回写真に撮ったような巨大なブラックホールは、頑張れば入れます。小さいブラックホールに入ろうとすると、体が引き伸ばされて、体が壊れちゃって、入る前に死んじゃうんだけど、巨大なブラックホールだったら、ちゃんと我慢すれば、重力に耐えられれば…重力は強いですけど体を引き裂く力がそんなに強くないので…何とか入れるんじゃないかと言われてます。ただ、入ったら…もちろん真ん中がどうなってるか見えて大発見できるんだけど、それを誰にも伝えることができない。究極の自己満足(笑)。」

会場「(笑)」

石山アナ「(笑)なぜならそこから出ることはできないから。」

田崎先生「ケータイも通じないですよね。」

質問者「分かりました。」

石山アナ「どうしましょうね、そうなると中に入るのも考えちゃいますよね(笑)。」

 

Q16 宇宙にはブラックホールがあります。

  ブラックホールはとても重いです。もし

  かしたら裏側にも宇宙があったら、地球

  から見たらホワイトホールと言ってすご

  く軽いんじゃないのですか?

  (水沢南小・小4男子)

 

石山アナ「……ブラックホールの裏側にホワイトホールがあったら…? 地球から見ると…ごめんなさい、もう1度言ってもらえますか?」

質問者「地球から見たらホワイトホールと言って、すごく軽い星なんじゃないですか?」

石山アナ「…ブラックホールの裏側を地球から見るとホワイトホールとして見えるんじゃないか、っていうことかな?」

質問者「はい。もしかしたらそこにワープできるんじゃないですか?」

田崎先生「○○君の質問は、ブラックホールから繋がった宇宙の裏側にホワイトホールがあって、それが軽い星なんじゃないか。あとワームホールで繋がってるんじゃないか、そういう質問ですよね。」

質問者「はい。」

田崎先生「とても難しい質問で私には荷が重い気がするんですけれども(笑)。

まず、宇宙の裏側にホワイトホールがもしあったら、なんですけれども、軽い星というのは重さが…ここの写真にあるブラックホールは太陽の65億個分の重さがあるんですけれども、それがだんだん減っていってゼロに近いような重さを軽い星って言うのかと思うんですけれども、ホワイトホールの場合はもっと逆の方向に行くのかなと思います。重さがゼロじゃなくてマイナスになっちゃう。そんな星はもちろん今のところ見つかってないですし、宇宙の裏側を見に行けていないので分からないですけれども、理論的にはブラックホールと反対のホワイトホールという星があって、それがワームホールで繋がっているかもしれないと計算されている…頭の中、数式の中ではそういうことがあるかもしれないと思われていますけれども、私たちはまだ見ていないので、宇宙に、あるいは別の宇宙にそういうものがあるということは、今のところ分かってない。…という答えでどうですかね?」

本間先生「うん、僕も同じ意見なんですけど、ホワイトホールって面白いですよね? 本当にあったらすごいことなんですけど…」

石山アナ「先生、ブラックホールはこれまでに番組でも何度か伺ってきましたが、今出てきたホワイトホール、ブラックホールとホワイトホールをつなぐワームホールというお話がありました。ホワイトホール、ワームホールというのはどういうものなんでしょうか?」

本間先生「ホワイトホールとワームホールは別に考えていただくのがいい天体ですけど、まずホワイトホールは、ブラックホールの時間の逆回しです。ブラックホールはどんどん物を吸い込んで、ひたすら飲み続ける天体ですけれども、ホワイトホールはひたすら吐き出し続ける、おかしな天体ですね。ブラックホールも十分おかしいですけど、更におかしいやつがホワイトホールになります。ホワイトホールは数学的にはちゃんと定式化できてますので、理論的にはこういう天体があっても不思議ではないと言われてるわけですね。

ただ、それが観測できるかは非常に難しい。あったとしてもその証拠を見つけることはたぶんできないんじゃないか…そんなふうに思っています。何でかというと、ブラックホールは近づくと時間が延びるので、ブラックホールに物が落ちていく様子を遠くから見ると、いつまで経っても物が落ちないんです。…何か言ってることがおかしいですよね? ブラックホールはそういうおかしな天体なんです。遠くから見てると物が落ちる現象がいつまで経っても進まなくなっちゃう。だからブラックホールに物を落とすと無限の時間がかかるという話になるんですけど、ホワイトホールはその逆回しなので、ホワイトホールから物が出てくるのにまた無限の時間がかかると言われているんです。

じゃあ、仮に“何か変な天体が見つかった、ホワイトホールじゃないか”ってホワイトホールが観測されたとしたら、そのホワイトホールは宇宙が始まる前にできてないといけない。宇宙ってビッグバンという大爆発で始まったんですけど…138億年前かな、それより前にホワイトホールがないと見ることができない。…何言ってるかおかしいですよね? (笑)宇宙が始まる前に天体がなきゃいけないという矛盾した状況を仮定しないとホワイトホールは見えないんですね。だから今のところ、研究者はそれが見えるとは思っていない。それがホワイトホールですね。」

難しい…何言ってるのか分からん。

 

本間先生「ワームホールブラックホール、ホワイトホールのような重力がすごく強い天体なんだけど、ただ吸い込むんじゃなくて、実は別の宇宙、あるいは別の場所と無理やり繋がったような…トンネルのように使って別の時空に行ける。そういう天体も数学的にはあっていいことにはなっています。

ただ、そういう天体も、今のところはそういうものがあるという証拠は一切ないので、存在するとは考えてないですね。…どうだろう、わけ分かんない話をいっぱいしちゃったけど(笑)。」

石山アナ「○○君、先生のお話を聞いてみてどうですか?」

質問者「だいたい分かりました。」

先生方「おおー」「おおー」「素晴らしい! ありがとうございます(笑)」

石山アナ「すごい。○○君はホワイトホールとかワームホールっていうのをどこで知ったのかな?」

質問者「えっと、これに申し込んだ時、お父さんに何やろうかって話した時に、お父さんがそういうことを語り始めて、これ面白そうだなって思って、やってみました。」

石山アナ「じゃあお父さんも天文や宇宙に詳しいのかな?」

質問者「んー…まあまあ。」

石山アナ「(笑)でも、そういうお話をよくお家でするのね?」

質問者「はい。」

石山アナ「面白いところに着目してくれました。数学上はあってもおかしくないけれども、実際に存在するとはちょっと考えにくいと。」

本間先生「今のところは全く証拠がない、そういう天体ですね。」

 

Q17 銀河にある渦は、中心が「ここだ」って

  ちゃんと分かるんですか? また、その

  渦は黄金比とも呼ばれているんですが、

  それは本当なんですか?

  (水沢南小・小6女子)

 

石山アナ「銀河の渦の中心はちゃんとあるのか、それが黄金比と呼ばれている…これは何で知ったの?」

質問者「黄金比は算数の本で見て覚えました。」

本間先生「銀河の渦巻きについてですね。僕たちはここで銀河の研究をしてるので、聞いてくれてすごく嬉しいんですけど、黄金比っていうところの質問の意図が完全につかみきれていないですけど、黄金比って、よく旗の形…縦と横の比でいちばんきれいだというような話があるんですけど、渦巻きのどの辺が黄金比だと聞いたのかな?」

質問者「渦のしっかり見える所が黄金比と言われていると聞いたことがあるんですけど。」

本間先生「しっかりと見える所…どの辺だろうな…どこの部分を指して黄金比と言ってるのかが分からないので、答えられないというか…。とにかく1個めの渦巻きの話、中心があるかの話をしながら説明して、分からないことがあったら聞いてください。

銀河の渦巻きの天体写真とか見たことあります?」

質問者「はい。」

本間先生「じゃあ渦巻銀河が何かは知ってるんだよね。渦巻きは腕のように生えていて、2本腕だったり4本腕だったりするんですけど、それを中心まで追っかけていくと、実は銀河の真ん中までは伸びていないんです。銀河の中心部というのは星が入り乱れた状態になっていて、専門用語でバルジって言うんですけど、星がボール状、球体に分布しているような…だから渦巻きが消えちゃってるような場所が中心にあります。なので、銀河の渦巻きは実は中心までは繋がってない。

じゃあ中心のバルジという場所と外側に生えてる渦巻き、どこで渦巻きが始まるかは、実は銀河によってまちまちなんです。その差がどこからくるのかは、たぶんその銀河の生い立ちによって決まってて…銀河は小さい銀河がぶつかってより大きくなるって聞いたことあるかな?」

質問者「少しあります。」

本間先生「僕たちが住んでいる天の川もそうだし、どんな銀河をとっても小さいものがどんどんくっついて大きくなる、そういう成長の仕方をしているんですね。そういう成長をした時に大きい銀河がどんどんぶつかっていくと、真ん中の渦がない領域が大きくなっていって、渦巻きが消えてく。そういう銀河の合体があまりなくて、ずっときれいにグルグル回り続けている銀河は、渦巻きが割としっかりと真ん中の方まで残っている。それでも完全に真ん中まではないんですけど。銀河がどう成長してきたかに応じて渦巻きがどう伸びているかが決まっている、と僕たちは考えています。

ただ、これもすごく鋭い質問をしてくれたんだけど、銀河の渦巻きが何かということも、実は僕らはちゃんと分かっていないんです。銀河をあのまま何億年も回転させると、渦巻きが消えてなくなっちゃうのか、それとも波として残されるかっていうのは、実はまだ研究途中なんですね。そういうこともこの水沢の望遠鏡を使ってやっていきたいし、渦巻きはまだまだ謎なんです。」

石山アナ「いずれにしても○○さんが質問してくれた、中心まではないということなんですね?」

本間先生「はい。」

質問者「はい。ありがとうございます。」

 

Q18 はやぶさ2リュウグウまで行くのは、

  どうやって調べたんですか?

  (水沢南小・小2男子)

 

石山アナ「調べたというのは、どういうことかな?」

質問者「どうやって知ったんですか、です。」

石山アナ「リュウグウまでの行き方を、ということかな?」

質問者「うん、はい。」

石山アナ「行き方をどうやって知っているか…はやぶさ2がどうしてリュウグウまでちゃんと行けるのかっていうことかな?」

質問者「そういうことです。」

石山アナ「○○ちゃんね?」

質問者「○○“くん”です。(笑)フフフ」⇦呼び方をかわいーく訂正してくれる質問者、大人だ。

会場「(笑)」

石山アナ「(笑)ごめんなさいね、失礼しました。○○君です。では竝木先生、お願いします。」

竝木先生「○○君、またまたそういう難しいことを聞いて困るんですけど…。」

質問者「(笑)フフフ」

竝木先生「行き方はいろんな行き方が考えられるんですね。ロケットを打ち上げて直接行く行き方もあるんですけど、それだとあまり遠くまで行けなくなってしまうので…先ほどスイングバイというお話が出ました。あんなふうに地球の重力を使って軌道を上手く変えて、ちょっとでも遠くに行こうとします。なので、いろんなやり方を試してみます。この時期に打ち上げたらいつ頃地球に戻ってきて、そしたらエンジンをこれぐらい噴いて地球の重力を使ってまた変えて…っていうのを何通りか試してみました。

リュウグウは地球と火星の間を回っています。地球に割と近いと言えば近い所を回っているので、一緒に並んでいる時はずっといられるんですけど、反対側に行くとなかなか近づいてこれなくなります。同じぐらいのスピードでちょっとだけ速い人とちょっとだけ遅い人が並んで走ってると、最初はずっと一緒にいられるけど、運動場の反対側を回り始めるといつまで経っても近づけなくなります。なので、いつ頃打ち上げたらいいかっていうのがすごく難しかった…近づくタイミングが限られていたんですね。それがちょうど打ち上げた頃にしか…2016年とその前後2年間ぐらいの夏か冬、どっちかに打ち上げないと上手いこと行けなかったんですね。それは何通りかありましたので、それぞれに対して日本のロケットを使って打ち上げて、1年後に地球に戻ってきたら地球の重力を使って、どれぐらいエンジンを噴いて変わるかっていうのを試してみて、選びました。

○○君の質問に直接答えるわけではないんですけど、実はそれがはやぶさ2のいちばん難しかったところです。リュウグウに行きたいと思ったら限られたチャンスしかなくて、そこに間に合わせるために、みんなすごく急いで探査機の準備をしました。決め方はコンピュータを使って、どんなふうに軌道を変えたら行くかを、いろいろちょっとずつ変えながら調べて確かめました。」

石山アナ「先ほどのスイングバイのお話にも繋がると思いますけど、地球の重力を利用して目的地まで飛ばしているというなんですね?」

竝木先生「はい。手をつないで地球にブーンと振り回してもらうというお話をしましたけど、その振り回し方ですね。いつ頃手を繋いだらいいか、その時に振り回される方がどれぐらい足をババッと動かしたら上手い方向に飛んで行くかとか、ちょっとずつ変わってくるので、それをいろいろコンピュータの中で試しました。」

田崎先生「聞いてみてもいいですか? はやぶさ2自身は自分の中に地図を持って、ずーっとその通りに行ったわけではなくて、定期的に地球から人がはやぶさ2に地図を送ってあげて、“こう行って、こう行って”って頻繁に命令してたんですか?」

竝木先生「頻繁にではないですね。打ち上げて、最初に地球と一緒に回る軌道に出るまでは丁寧にやります。おおよそ1年後に戻ってくるまでは放っておくことができます。だんだん地球に近づいてきたところで、また微調整を頻繁に繰り返していきます。それで最後は本当にもう…よくテレビなんかで紹介されているように、10メートルとか数メートルぐらいの小さな窓の中を、針を刺すみたいにして入れていくことになります。これは今度の地球帰還の時にも同じことになります。」

田崎先生「じゃあ一度軌道に入ったら、後はもう、なすがまま行くとリュウグウにたどり着けるイメージなんですか? ○○君の質問は、はやぶさ2は自分の中に地図を持って行ったのか、誰か連れて行ってくれたのか、そういう質問かなって私は思ったんですけれども。」

竝木先生「ああ…なるほどなるほどなるほど。

リュウグウまで近づくところまではおおよそで行けるんですけど、いちばん最後にリュウグウに近づくところはやっぱり難しくて、それはリュウグウがどこにいるか、僕らは知らないからなんですよ。だいたいこの辺りっていうのは分かるんですけど、それは10キロメートルぐらいの範囲内のどこかなんです。じゃあ最後の10キロメートルの中…リュウグウは900メートルしかないですから、そこに近づくためには、最後に写真を撮りました。ちょっと遠くから写真を撮りながらリュウグウを一生懸命探して、そこを狙って少しずつ軌道を変えていきながら近づいていきました。」

石山アナ「かなり近づいて、姿が捉えられてから軌道を修正して、最終的には目的地まで近づいたということですね?」

竝木先生「はい。計算はするんですけれども、最後は写真を使って目で確認して近づいていきました。」

石山アナ「その調整をするのに先ほどのイオンエンジンを使いながら、ということですね?」

竝木先生「はい、エンジンを使って変えていきました。」

石山アナ「なるほど…。地図のポイントにピンを刺すように“ここにある!”って最初から分かっていない所、宇宙空間に行かなければいけないから、だいたいこの辺っていうのをまず想定して、そちらに向かってタイミングを合わせて軌道に乗せて、最後は場所が確認できてから修正して到達したんですって。」

質問者「よく分かりました。」

竝木先生「言ってみれば、地図はあるけど、地図のどこに行ったらいいかは最後まで分からないという感じです。」

石山アナ「ああ…そういう…なかなかこれもしびれる作業ですね。」

地図とは言っても相手も動いているんだからなあ。竝木先生のお話も田崎先生のアシストで微調整しながら無事たどり着いた感じ。はやぶさ2を知り尽くしているだけに、どこを切り取って話せばいいのかが分からなくなるのかもしれない。

 

Q19 僕はよくテレビ番組で「地球ドラマチッ

  ク」を見ます。特に宇宙の話が面白いで

  す。前に土星の調査で、衛星タイタンに

  氷があって、中は海かもしれないと言っ

  ていました。宇宙の生き物を発見するこ

  とは近い未来でできると思いますか?

  (水沢南小・小5男子)

 

石山アナ「さっきも宇宙の生き物について、かわいい生き物が見たいなというお友だちもいましたけれども、○○君は近い将来に生き物が見つかるかどうかということね?」

質問者「はい。」

石山アナ「タイタンのお話もしてくれましたが、そういうのはどこで見たりしたの?」

質問者「テレビのNHKの土曜日の夜7時からやっている「地球ドラマチック」で…」

石山アナ「その中でそれも出てきたのね? いると思いますか?」

質問者「いると思います。」

竝木先生「もしいたら…こんな言い方でごめんなさいね、もしいたら近いうちに見つかると思います。ただ本当にいるかどうかは、行ってみるまで分かりません。

今○○君が言ってくれたように、土星のタイタン、それから木星の周りを回っているエウロパ、ガニメデとかのいくつかの衛星の中に、地面の下に海があって、海の中には温泉みたいなものがあって、そしたらそこで生命が生まれたかもしれないということは、みんな真剣に考えています。ぜひそれを調べたいということで、いくつかの探査機も既に準備して、もうすぐ木星土星に向かって打ち上げられようとしています。

ただ、そこに着いて、本当に生命がいるかどうかというのは、まだ誰にも分からないと思います。もしかしたらいるかもしれないし、いないかもしれない。いたとしても我々が想像してるような生命とは非常に違う形をしている、違う生命かもしれなくて、見つけることがとても難しいかもしれません。なので、私たちもすごく興味があって、一生懸命調べようとしていますけど、すぐに見つかりますかと言われると、それはまだ分かりません。とても面白くてとても難しい問題だと思います。」

石山アナ「先生のお話を聞いてみてどうですか?」

質問者「自分が生きている間に宇宙人とか生物が見られたらいいなと思いました。」

石山アナ「思うよね、どんな宇宙人に会ってみたいですか?」

質問者「何か、面白い顔とか、フニャフニャとか、そんなのを見てみたいです。」

 

Q20 ブラックホールに地球を入れると1円玉

  ぐらいの小ささになりますが、月を入れ

  るとどのぐらいの大きさになるんです

  か?(水沢Z分団・小1男子)

 

石山アナ「ブラックホールに地球を入れると1円玉ぐらいの大きさになるというのは、何かで読んだの?」

質問者「うん。」

石山アナ「そっかぁ。じゃあ月だったらどうなっちゃうのかなということね?」

本間先生「まず、ブラックホールに地球を入れたら1円玉ぐらいというのは言い方が…合ってるんですけど、地球を無理やり潰してブラックホールのような天体にする、つまり一度入ったら出てこれないような天体にするのに2センチぐらいにしなきゃいけないんですね。地球の重さを保ったままビー玉にするとブラックホールになります、ということなんです。

あとはブラックホールの大きさって、天体の重さに比例する…って難しい言葉だな、重さが2倍になったら大きさも2倍、重さが10倍になったら大きさも10倍、そういう単純な関係なんですね。地球に対して月が…重さはどれぐらいでしたっけ?」

田崎先生「80分の1だそうです。」

本間先生「田崎さんが速球で…(笑)ありがとうございます。」

石山アナ「さすがのチームプレー(笑)。」

本間先生「ということで地球の80分の1だから? 2センチを80分の1にすると…えーっと? 0.25ミリですか?」⇦ふだん何万光年とか数千億個とか話してる先生が、2センチ÷80の計算を! ニヤけてくる。

本間先生「というぐらい小さな…0.25ミリってもう見えないかな?」

石山アナ「粒みたいなものですね。」

本間先生「針の穴ぐらいって言えばいいですかね? それぐらいまで月を…月の重さを保ったままですよ? ギュウギュウ潰して針の穴にまで入るぐらいにしたら、ブラックホールになる。ちょっと信じられないね。それぐらい潰さないといけない、ということなんですね。」

石山アナ「重さを保ったままそのぐらい小さくならないとっていうことですね?」

本間先生「大きさを小さくすると、その分重力が強くなって、物が逃げられなくなる。だから最後には光さえ出てこなくなる。そういう計算ですね。」

石山アナ「でもよく知ってましたね、地球をビー玉くらいの大きさにするとブラックホールになるっていうのを。ブラックホールが好きなの?」

質問者「うん。」

石山アナ「どんなところが興味を引かれる?」

質問者「何でも吸い込むところ。」

石山アナ「そうですか。○○君は将来の夢はありますか?」

質問者「まだ決まってない。」

本間先生「(笑)これからゆっくり決めてくれればいいと思います。」

 

質問終わり~先生方から感想

大江先生「私もビックリするような楽しい質問を頂いて、嬉しかったです。皆さんの目を見るとキラキラ光ってるんだよね。何でも吸い込むブラックホールみたい。これからも頑張ってね。宮沢賢治もここに来て勉強して、素晴らしい作品を作って日本全体を応援したんですよね。それも忘れないで帰って頂ければありがたいと思います。」

 

石山アナ「竝木先生、いかがでしたでしょうか? 手強い質問だなーというご感想もたびたび聞かれましたが(笑)。」

竝木先生「もう、皆さんのパンチをくらって、私はフラフラです。学会や研究者どうしで話をする方がずっと楽で、今日はたいへん勉強になりました。ありがとうございました。」

石山アナ「お子さんたちの質問はどうでしたか?」

竝木先生「盲点を突いてくるというか、簡単に答えられない質問がドシドシ来るので、話しながら頭の中で全力疾走してるみたいに、一生懸命考えて答えました。」

石山アナ「(笑)そうですか。はやぶさ2の開発での頭の回転スピードとはいかがですかね?」

竝木先生「もうこっちの方が、だいぶ急いで頑張らないといけなかったです(笑)。」

率直な話し振りで頭の中グルグルな感じは痛いほど伝わった。オノマトペを多用してくれたから、見えないものへの想像がしやすかった。スタジオで回答してくださる機会があったらいいな。

 

田崎先生「皆さんからどんな質問がくるのかなぁって、すごくドキドキ、ワクワクしながら今日を迎えたんですけれども、皆さんとたくさん宇宙の話をすることができて、とても楽しかったです。これからもぜひ、もっともっと宇宙に興味を持って、自分で調べたり考えたりしてくれたら嬉しいなと思ってます。」

石山アナ「今日は40人くらいのお子さんが集まってくださいましたが、女の子も何人かいて、研究者になりたいという声も聞かれました。田崎先生も女性研究者でいらっしゃいますけれども、夢を追いかける上でのアドバイスみたいなものは何かありますか?」

田崎先生「ぜひいろんなことにチャレンジしてほしいと思います。ちょっと気になったこととか、やってみたいなってちょっとでも思ったら、できるかな?とかあまり迷わずにとりあえずやってみたら、何か新しい世界が待ってるかなと思います。」

 

石山アナ「昨日、この施設を見学させて頂いて、Z項を発見した木村先生の肉声が資料館に残されていたので、ちょっと聞いてみたんですけれども、とても印象に残りまして、博士が仰っていたのは“科学する心”についてなんですが、小さいお子さんたちが好きなおもちゃに夢中になったり、お父さんやお母さん、学校の先生に“どうして? それは何で?”って聞くのも立派な“科学する心”で、それを大人になるまでずっと持ち続けてくださいねと語りかけていらっしゃったのですが、本間先生はこの“科学する心”の大切さというのは、どんなふうにお感じですか?」

本間先生「やっぱりそうやって何でも好奇心を持って、自分で詳しく調べたりアクションを起こす…それはもう大事ですよね。僕らが研究しててもそれは絶対忘れてはいけない、非常に重要な部分だと思っていますし、実は“科学する心”って、こうやって子どもたちを前に直球の質問を浴びて、改めていろいろ考えさせられる…そういう意味でこの番組は、僕は決して一方的に教えてるってことじゃなくて、子どもたちからいろんなものをもらっているという感じでやっていますね。」

石山アナ「“科学する心”の初心に返るような…」

本間先生「子どもたちの好奇心ってやっぱりすごいですよね。」

石山アナ「これからもその好奇心からいろいろな質問が飛び出してくると思いますので、よろしくお願いします。今日はどうもありがとうございました。」

長かった…難しいお話もいっぱいあった。聞いてるだけだと聞き逃している部分がかなりあった。全員がマスクを着けて公開生放送した後、これを文字起こししてる4月上旬も岩手県新型コロナウイルスの感染者はゼロ。とりあえず無事に放送を終われて良かった。