あせらず、さわがず

アラフィフおばさんが脈絡なく書いてるブログ~あとは野となれ山となれ

子ども科学電話相談10/20 とりとめのない感想

10/20のジャンルは
 天文・宇宙 永田美絵先生
 天気・気象 福田寛之先生

台風19号の影響で前週はお休み、今回も「台風19号で被害を受けた皆さんの生活に必要な情報をお伝えするため」、放送は10:55までの短縮バージョン。お答えするのは仕事場が渋谷のお二方(そもそも福田先生はNHKラジオで気象情報担当)。

先生方のご挨拶も一言で済ませ、開始から1分半ほどで質問のお電話スタート。

Q1 どうして天気の人は天気が分かるんですか?
  (小1男子)

アナウンサー「根本的な質問(笑)。」⇦率直な質問に感想も率直。
福田先生「(笑)はい。」
アナウンサー「○○君はどうしてこれを不思議に思ったの?」
質問者「天気の人が、明日のことを、知ってるから。」
アナウンサー「放送で明日の天気とかをしゃべるから、どうして分かるのかなと思ったのね?」
質問者「うん。」
アナウンサー「ではここにいる天気の人に聞いてみますね。」
福田先生「はい、天気の人です。僕も天気予報をしてるんだよ。どうして天気が分かるのか不思議に思ったんだね?」
質問者「うん。」
福田先生「天気って、すごーく昔からいろんな人がどうなるかなって考えてきたの。だからちょっと昔の話をしてもいい?」
質問者「いいよ。」
福田先生「ありがとう。昔の天気の人は、毎日毎日空を見て、次の日どうなるのかなって考えてたの。で、次の日になると、“自分の思った通り雨が降ったな”とか“晴れたな”って答え合わせをしてたの。」
質問者「うん。」
福田先生「そういうことを毎日やってると、“夕焼けだと月の日晴れるんだな”とか“強い風が吹くと次の日は雨なんだな”ってだんだん分かるようになってきて、前の日に何となく次の日がどうなるかが、ちょこっとずつ分かるようになってきたの。」
質問者「うん。」
福田先生「そういうのがどんどん積み重なって、今の天気の人たちは、昔の人が調べたことを使って天気が分かるようになるの。」
質問者「うん。」
なるほど、観察⇨予測⇨検証の繰り返しがベースになってるのね。「答え合わせ」って分かりやすくていい言葉。

福田先生「コンピューターって分かる?」
質問者「分かんない。」
福田先生「今、天気の人は1人で空を見て天気予報をするんじゃなくて、世界中の人たちが集めてきた天気の情報を調べて、次の日の天気を予報しているの。だから、天気の人は1人じゃなくて、世界中の人たちと協力し合って天気予報をしてるの。」
質問者「うん。」
福田先生「でも、たまにハズレることがあるよね?(笑) ○○君、天気がハズレて困ったことってある?」
質問者「ある。」
福田先生「ある? どんな時?」
質問者「小学校で、…葉っぱに、水の水たまりみたいな小さい粒が、落ちとったら雨で、落ちとって雨かと思ったら、晴れだった。」⇦「落ちとって」って方言かな? 1年生が言うとかわいい。
福田先生「ああ…。多分ね、そういうのも昔の天気の人は見て、これは雨かな、晴れかなって考えたと思うの。だから○○君も、その時は葉っぱの上に水玉があったけど雨じゃなかった、けど、次はどうなるか分からないから、これからも天気のことが気になったら調べて、次の日どうかなって答え合わせをするといいと思うよ。そうすると○○君もだんだん天気の人に近づいてくると思う。」
質問者「うん。」
アナウンサー「なるほど。今のお天気は情報をいっぱい集めて、明日の天気はこうかなって予測するけど、昔は周りの自然をよーく見てやっていたということなので、○○君も翌日のお天気が分かるようになるかもしれませんね。」
福田先生「はい。毎日毎日、空とか周りの天気を観察することが大切かなって思うね。」
質問者「うん。」
アナウンサー「○○君、これでいいかな?」
質問者「え、でも、雨雲の時はどうやって見ればいいんですか?」
福田先生「雨雲の時は雲の上が見えないってこと?」
質問者「うん。」
福田先生「その時は、僕たちは違う手を使って…気象衛星って分かる?」
質問者「分かんない。」
福田先生「宇宙にロケットを飛ばして、宇宙から見ることもできるの。身の周りで見るのもそうだし、いろーんな情報を世界中の人たちから集めてるから、○○君もこれから勉強すると、そういう情報を見ることができるようになってくると思うから、そうするともっと天気が当たるようになってくると思うよ。」
質問者「うん。」
アナウンサー「いいかな?」
質問者「いいよ。」
この日はアナウンサーが進行モード強めだ。

Q2 一番星はなぜいろんな色なんですか?
  (6才女子)

アナウンサー「一番星、よく知ってるね。いろんな色なの?」
質問者「うん。」
アナウンサー「それはどこで知ったの?」
質問者「あのね、お母さんとプラネタリウムに行った時に、そう言ってたから、不思議だなぁと思ってて、前から聞きたかったの。」
アナウンサー「そうなんだ。いろんな色って、例えばどんな色って言ってた?」
質問者「赤とかって言ってた。」
アナウンサー「へええ、赤とか白とか黄色とかかな?」
質問者「うーん、まぁそういう明るい色。」
永田先生「○○ちゃん、本当によくプラネタリウムでお話を聞いてくれてるんだね。」
質問者「うん。」
永田先生「一番星って○○ちゃんは見たことある?」
質問者「見たことない。」
永田先生「今度ご家族のみんなで空を見あげてほしいんだけど、一番星って、夜、お天気がいい時に、○○ちゃんにいちばん最初に会いに来てくれた、○○ちゃんがいちばん最初に空の中で見つけられるお星様のことを言うんですよ。毎日毎日、夜になるとお星様が出てくるでしょう? でもお空がだんだん明るい色から暗い色になってくると、お星様がどんどん出てくるんだけれども、まだ真っ暗にならないうちに最初に見えてくるお星様があるの。それが一番星って呼ばれてるんだ。」
質問者「へええー。」
いちばん最初に「会いに来てくれた」お星様かぁ…。こんな表現も素敵だ。

永田先生「私、一番星だーい好きでね、小っちゃな頃からいつも一番星を探すのが大好きだったんだね。だから○○ちゃんにも見てほしいんだけど、実は一番星って、いつも同じお星様じゃないんです。」
質問者「へええ!」
永田先生「金星っていう明るい星があるから、一番星というと金星でしょ?って言われることが多いんですけれども、金星の時もあるんだけれども、例えば今、空を見ると、金星は太陽が沈んだ後はまだあまりよく見えないのね。そうすると、他の明るいお星様が一番星になるんです。」
質問者「へえええ。」
永田先生「それが赤いお星様って言われたら、ひょっとしたら火星というお星様が明るく見えていた時かもしれないね。火星は赤いお星様なのね。この他にもちょっと黄色っぽいお星様が一番星になる時もあるし、お星様っていろんな色がついてるの。」
質問者「へえええ!」
永田先生「よーく見てないとなかなか気がつかないんだけどね。今度○○ちゃんも見上げてみて。青白い色だったり赤っぽい色だったり白っぽい色だったり、いろんな色がついてるのね。」
質問者「うん。」
永田先生「この色の違いって、またご本を読んでみると分かるかもしれないけど、簡単に言うと、お星様の温度という、表面が熱いかそんなに熱くないかの違いだったり、金星とか火星とか木星というお星様は、太陽の光を浴びて輝いているのね。だからこれは温度というよりも表面の色。火星だと赤い色なのね。だから赤っぽく見えるんだよ。
だから、一番星にいろんな色があるのは、まず一番星はお空の中で見えてくるいちばん明るい、いちばん最初のお星様。そのお星様はその時によってどれがいちばん明るいかが違うので、色が違う、というのが答えです。」
質問者「へええ。」
永田先生「○○ちゃん、今度お天気が良くなったら、一番星を探してみてね。」
質問者「うん。」
アナウンサー「永田先生、今頃だと一番星って?」
永田先生「今は、実は木星っていう星がいちばん明るいんですよ。夏休みの頃はよく見えてて、今はだんだんと西の空に沈んでいって低くなってるんですけど、まだまだ明るくて、渋谷の空でもよく見えるんですよ。」
アナウンサー「へえええ。木星の色は…」
永田先生「木星は黄色っぽく見える時もあるし、太陽の近く、夕焼け空の中で見ると、ちょっと赤っぽく見えるので……でも一番星は明るいから白っぽく見えるかな。」
質問者「へえええ。」
福田先生「ふううん…」
アナウンサー「○○ちゃん、いいかな?」
質問者「じゃ、望遠鏡で探した方がよく見えるかなあ……」
永田先生「ううん、嬉しいことに一番星は望遠鏡を使わなくても見えるんだ。○○ちゃんのお目々だけで見えるよ。だからお目々だけで見つけて。」
質問者「はあい。」
アナウンサー「じゃあ夕方とか夜に、大人と一緒に外に出て…」
永田先生「そう、夕焼け空もとってもきれいだから、夕焼けからずっと見てるといいかもよ。目が慣れるまでにも時間がかかるから、その頃から見てるといいと思いますよ。」
質問者「うん。」
永田先生のお話を聞くと「あ~夜空を見上げてみたい!」ってその時はめちゃ思うんだけど、いざその時間帯になるとすっかり抜けてるなぁ。通勤手段が車なのも空を見ない言い訳になるし…職場を出たら車に乗るまでに1回見上げてみよう。

Q3 台風はどうやってできるんですか?(小1男子)

アナウンサー「○○君はどうしてこれを不思議に思いましたか?」
質問者「この前台風があって、ニュースで台風の話とかしてて、台風ってどうやってできるんだろうなって不思議になって…」
アナウンサー「この間のはすごい台風だったね。○○君のお家の辺りも怖かった? 大丈夫だった?」
質問者「大丈夫だった。」
アナウンサー「雨たくさん降ったかな?」
質問者「降った。」
福田先生「台風気になるよね、たくさんニュースもやってたし。」
質問者「うん。」
福田先生「台風にも子どもの頃とか赤ちゃんの頃があるの。」
質問者「あるの…?」
福田先生「うん。赤ちゃんの頃の台風は本当に小っちゃくて、夏にモクモクとした雲を見たことある?」
質問者「ひつじ雲みたいなの?」
福田先生「入道雲かな、入道雲って分かる?」
質問者「分かる。」
福田先生「入道雲が夏にモクモクしてると思うんだけど、実はあれは台風の赤ちゃんと同じ雲なの。」
質問者「じゃ、空見て入道雲があったら、危ないってことか。台風の赤ちゃんが上にいる…っていう。」
福田先生「入道雲は台風の赤ちゃんなんだけど、日本にいる入道雲はなかなか大人にならないの。」
質問者「へえええ。」
福田先生「台風はどこで生まれるかというと、日本からすごーく南の海の上なの。」
質問者「海から生まれるの?」
福田先生「そう。なぜ海から生まれるかというと、台風の好きな食べ物があって、」
質問者「食べ物…」
福田先生「台風が成長するために必要なもの、食べ物があって、それは暖かくてジメジメした空気なの。」
質問者「空気か…雨が降った時にそういうの出そう。」
福田先生「うん、雨が降った時もジメジメするよね。お風呂に入った時に湯気が出るでしょ? あの湯気が台風の好物だと思って。湯気って暖かくてジメッてしてるじゃんね? その暖かくてジメッとしたものを台風は食べて成長するの。」
質問者「へえええ。」
福田先生「で南の海はそういう暖かい空気がたくさんあるから、そこで台風は生まれるの。最初は入道雲みたいにあまり大きくないんだけど、その暖かい空気をたくさん食べると、どんどん成長していくの。」
質問者「成長するんだ。人間みたいな感じ?」
福田先生「そう。人間が子どもから大人になるみたいに、台風も小さな雲から大きな雲に変わっていくの。その時にグルグルと渦を巻くの。渦って分かる?」
質問者「渦って渦巻きとか。」
福田先生「そう。台風は大人になる時に渦を巻くんだけど、その渦がすごく速くなったり、きれいな形で渦を巻いていくと、どんどんスクスク成長するの。」
質問者「だから台風19号は成長してるんだ。」
福田先生「そう、台風19号は南のすごい暖かい海の上でできたから、食べ物がたくさんあったんだよね。だからたくさん食べて、渦巻きが大きくなって、すごく成長しちゃったの。」
質問者「へええ。」
福田先生「その台風が今回は日本までやってきちゃったということなの。」
質問者「じゃ南の海から日本まで来ちゃったってこと?」
福田先生「そう。台風は風に流されてやってくるから、たまたま日本の方に向かって風が吹いてたから、台風は日本までやって来ちゃったし、日本まで来る間にも海が暖かかったからずっと食べ物があったんだよね。」
質問者「あ、だから行っている間にも食べ物を食べながら行っている。」
福田先生「そう。だから今回は台風があまり弱くならなかったの。」
質問者「じゃあ、18号とかはあまり食べ物かなかったの?」
福田先生「そう、食べ物がなかったり、台風がうまく食べれなかったり。台風でもスクスク育つ台風と、あまり育たない台風があるから、19号は台風としては元気で、育っちゃったんだよね。うーん。
だから台風は南の海で、暖かい空気を食べて成長していくっていうことだね。」
質問者「ああ…。」
「育っちゃった」が台風19号の影響を含んだ言い方だね。台風が台風になる理由がすごーくよく分かる説明だけに、育ちすぎた19号の印象は最悪。

アナウンサー「風に流されて動き出すんですか?」
福田先生「はい。大きく分けると風に流されるのもありますし、地球の自転の影響、地球自体が動いている影響もあって、北へ北へと上ってきます。ただ、大きくは周りの風に流されて方向とか速さが
決まってきますね。」
質問者「ふううん。」
アナウンサー「○○君、自転って分かる?」
質問者「じてんっていうのは分からない。」
福田先生「そうね。地球ってクルクル回ってるのって分かる?」
質問者「分かる。」
福田先生「そのクルクル回ってるのも、台風がどこに進むのかに関係しているの。」
質問者「へえええ。」
アナウンサー「なるほどねぇ。」
福田先生「なので、台風がどこに進むかは、なかなか…その…」
質問者「予想できない。」⇦相手の言いたいことが分かるとはすごい。
福田先生「そうね。予想するのが難しいこともあるから、前もって来るかなと思ったら準備をしておくってことをみんなやってるの。」
質問者「雨は予想できるけど、台風は予想しにくい。」
福田先生「そうね、台風は遠くにいる時ほど予想しにくいね。近づいてきたら雨とけっこう同じで予想しやすくなるんだけど、遠くにいる時は予想しにくいかな。」
質問者「ふううん。」
アナウンサー「○○君、台風のことでもっと聞きたいことある?」
質問者「台風はどうやって止まる…なくなるんですか?」⇦できる仕組みが分かって今度はなくなる仕組み。いい質問だね~。
福田先生「ああ……。さっき食べ物の話したじゃんね? それが日本の辺りとか北に行くと寒くなるじゃん? そうすると食べ物が無くなっちゃうの。」
質問者「だからどんどん縮まっていく。」
福田先生「そうそう。だから弱くなって台風じゃなくなっちゃう。」
質問者「じゃ南極に着いたら寒いから…止まっちゃう。」
福田先生「南極とか北極とかそこまで行くと、もう台風じゃなくなっちゃうね。」
質問者「ただの雨。」
福田先生「ただの雨と風になる。」
質問者「ほおお。」
アナウンサー「なるほど。○○君、先生のお話を聞きながらずいぶんいろんなことを考えてくれたけれど、これで大丈夫?」
質問者「うん。」
先生のお話を「こうなんだ。」「こうなんですか?」と確認をとりながら聞いていた。なかなかできることじゃない。
短縮放送でアナウンサーも急いているのか、お子さんに「先生のお話を聞いてみてどうだった?」と聞くこともなくサクサク進行。ちょっと寂しい。

「先生に聞いちゃおう」
今日は質問だけだと思っていたら、まさかの企画コーナーあり。
この日スタジオに来てくれたのは5年生の女の子。
Aさん「こんにちは。」
アナウンサー「よろしくお願いします。お母さんと妹さんも来てくれました。Aちゃん、黒いパーカーにポニーテールがかわいい…10才?11才?」
Aさん「10才です。」
アナウンサー「ラジオのスタジオは初めてですか?」
Aさん「初めてです。」
アナウンサー「座ってみてどう?」
Aさん「緊張してます。」
アナウンサー「(笑)永田先生が目の前に座ってるものね。Aちゃんは天文や宇宙が好きだって聞いていますけれども、どうして好きになったのかな?」
Aさん「……『子供の科学』っていう本を見て勉強したり、JAXAに連れてってもらって好きになった。」
福田先生「おお…」⇦JAXAに反応したもよう。
アナウンサー「そうなんだ。お母さんも天文とか宇宙が好きなのかな?」
Aさん「はい。」
アナウンサー「図鑑を見て勉強したり……図鑑を持ってきてくれたのね。いっぱい画像が載っている図鑑、いろんなところに付箋も貼ってありますね。そして、Aちゃんが特に好きなものってあるの?」
Aさん「火星が好き。」
アナウンサー「どんなところが好きなの?」
Aさん「んー…色。」
アナウンサー「赤い色。望遠鏡で見たりした? あるいは自分の目で見たの?」
Aさん「……見た。」
アナウンサー「(笑)ちょっと緊張するよね。永田先生は土星が大好きなんだって。永田先生に直接してもらいましょう。聞きたいこといっぱい持ってきたのよね?」
Aさん「うん。」
アナウンサー「どんなことが聞きたいですか?」
Aさん「火星に移り住むことってできますか?」
永田先生「Aちゃんは火星に行ってみたい?」
Aさん「行ってみたい。」
永田先生「もう火星に行こうという計画が立ってるんですよ。だから宇宙飛行士の人たちは、火星に移り住むためにいろいろな準備を始めているんです。だから、これから火星に行くことができるんじゃないかと思います。現在、人間じゃないけど探査機はいくつも火星に行っているんですよ。誰も行ったことがない場所にいきなり行くのって、怖いよね?」
Aさん「怖い。」
永田先生「最初に調べなきゃいけないでしょ? だからいろいろな火星探査機が火星の様子を調べてくれているんです。
火星って赤い色をしてるから、よく熱い星って思われるんだけど…Aちゃん火星のこと勉強してるみたいだね、火星って熱いと思う?寒いと思う?」
Aさん「寒い。」
永田先生「そう。寒い星なのね。平均温度マイナス50℃ぐらいなんだって。けっこう寒いみたいだね。砂漠みたいな感じなんだけども、つむじ風が起こったり、地球と違って何よりも草や木が生えてなかったり、水も表面になかったりするでしょ? 空気も地球みたいにないよね?」
Aさん「うん。」
永田先生「だから行くためには宇宙飛行士さん、宇宙服を着ていかないとだめでしょう? 行って帰ってくるのは、すぐにというわけにはいかないかもしれないけど、そのうちできると思うんだけれども、人間が火星にずっと住み続けるとなると、火星の環境を変えないといけないと思うんだ。
地球って、Aちゃんとかお父さんお母さんとかみんなが住みやすいように、いろんなものがあるでしょう? 人間が生きていくために何が必要だと思う?」
Aさん「…空気。」
永田先生「そう、そうだよね。空気が必要でしょ? あとは?」
Aさん「水。」
永田先生「ね。こういった人間にとって必要なものを火星に準備しなきゃいけないのね。それってすごーく時間がかかりそうなんですよ。地球は46億年経ってようやくこの環境になっているの。大昔からいろんなものがあったわけではなく、地球も昔々は、海もなかった時代もあるし、今みたいな空気じゃなかった時代もあったのね。長い時間をかけてようやくこの環境になったので、火星もそうしていかないと、人間が簡単に住めるようになるのは難しいかもしれない。そうなると、私は、人間はやがて火星に行けると思うんだけれども、やっぱり住むためにはいろいろと大変なので、まず地球のみんなが仲良くして…もし火星に住んだとしたら、火星の環境を整えないうちに、基地みたいなものを作ったとしても、その基地を壊すような人がいたり、中で機材を壊したりケンカしたりする人がいると、火星に長い間移り住むのって難しそうなんだよね。
だから、まずは地球を大切にして、地球のみんなが仲良くなって、いろんな人たちと協力し合えるようになると、きっと人間は火星に住めるようになるんじゃないかなと、私は思うんだ。」
以前の放送で永田先生が植物の田中先生に聞いたら、地球の植物の歴史は5億年だということだった。火星移住までの長ーい準備の間に、移住する人間がいなくなっては元も子もない。宇宙レベルで語られる平和の大切さ。

永田先生「Aちゃんは妹さんといつも仲良くしてる感じがするけれども、仲良しさん?」
Aさん「ぜんぜん。」
スタジオ内「(笑)フフフフ」
永田先生「(笑)全然なの? じゃあ、Aちゃんが妹さんと仲良くしていくことが、宇宙に行ける第1歩になるんじゃないかなと思いますよ。」
アナウンサー「なるほど。Aちゃんは火星に行ってみたいの?」
Aさん「行ってみたい。」
アナウンサー「何をしてみたいの?」
Aさん「…んー…」
アナウンサー「何か見たり、跳ねたりしてみたいのかな?」
Aさん「うん、してみたい。」
永田先生「うーん、そうだね、火星に行ったら、ぜひ夕焼けを見て下さい。というのは、火星の夕焼けって青い色なんだって。」
Aさん「エッ」
永田先生「インターネットで調べると、火星の夕焼けの画像が出てくるかもしれない。その本にもあるかな? 青い色の夕焼けが撮られているんですよ。」
アナウンサー「じゃあ宇宙飛行士になりたいのかな?」
Aさん「うん。」
永田先生「頑張ってなって、火星に遊びに行ってね。」

アナウンサー「Aちゃん、他に質問したいことありますか?」
Aさん「水って本当にあったんですか?」
永田先生「火星に? これはですねぇ、あったみたいなんです。というのは、火星に行った探査機が撮ってくれた画像を見ると、水が流れた跡がいっぱい見つかったんです。川の跡のような感じ。絶対にお水がないとできないような地形だったんですね。あと、石を調べると、丸い石ころがいっぱい見つかったんですよ。丸くなるというのは……Aちゃんも想像して。川の近くの小石って、丸い形のものが多いでしょ?」
Aさん「うん。」
永田先生「あれは石が水によってコロコロ転がって、角が取れて丸くなったの。水があった証拠なんです。そういうものが火星でいっぱい見つかって、どうやら火星は大昔…誕生したてのもうちょっと後くらいの大昔は、お水が、海のようなものもあったんじゃないかと言われているんですよ。」
Aさん「ふううん。」
永田先生「でも火星は小っちゃな星なので、水をとどめておくことができなかったんだけど、最新の火星探査機によると、火星の土の下の方にお水が発見されてきたみたいなんです。だから将来、そういったお水が役に立つかもしれないね。」
Aさん「うん。」
アナウンサー「Aちゃん、永田先生に直接質問できましたけど、今日はどうだったかな?」
Aさん「んー……楽しかった。」
永田先生「私もAちゃんと妹さんに会えて、とっても嬉しかったです。」
アナウンサー「お母さんとAちゃんと妹さんはこの後、スタジオパークに行ってくるみたいで。」
永田先生「楽しんできて下さいね。近くに私がいるコスモプラネタリウム渋谷っていうのもあるので、火星のお話をする番組もあるから、遊びに来てね。」
ちょっと短めのコーナーだったし、前から計画されていたんだろうけど、お子さんたちがよく来てくれたなぁ。ありがたい。

Q4 高いビルから水や物を落として、当たったら
  とても痛いと思うんですけど、それよりももっ
  と高い空から降ってくる雨が体に当たっても痛
  くないのはどうしてですか?(小4男子)

福田先生「うううーん…」
アナウンサー「面白いところに気がつきましたね。早速、福田先生に答えて頂きます。」
福田先生「確かに雨って、当たってもそんなに痛くないよね?」
質問者「はい。」
福田先生「高い所から石とかを落とすと痛いのは当たり前なんだけど、同じ高い所から落ちてくる水って、例えば滝があるじゃんね? 滝は当たると痛いと思うんだけど、なぜ雨は痛くないのか。これ、雨が雲から降ってくるからなの。」
質問者「……へええー!」
福田先生「雲の中で雨粒ができて落ちてくるんだけど、その雨粒の大きさは、大体、直径で2ミリくらいと言われています。2ミリくらいの小さな粒が落ちてくるんだけど、それが1つ1つ分かれているんだよね。
滝って水が一気に落ちてくるから、バケツからジャーッと流した時と同じように、水自体がいっぺんにたくさん落ちてくると思うんだけど、雨って雨粒が1個1個分かれて落ちてくるの。それが直径2ミリぐらいだから、すごーく小さいのね。」
質問者「とっても小っちゃいんだ。」
福田先生「うん。すごーく小さいし軽いから、落ちてきた時に空気に当たって、落ちる速度がそんなに速くなくなるの。」
質問者「へええー!」
福田先生「羽根を手から離して落とすと、フワッフワッと落ちてくるでしょ? それと同じようなもので、雨も時速20~30キロぐらいで落ちてくるんだけど、速いからなかなか目で見えないんだけど、羽根がフワッフワッと落ちてくるのと同じように、雨も空気の抵抗って言うんだけど、それを受けて、速度が石とかよりも遅くなるの。」
質問者「へええー。」
福田先生「落ちてくる時の雨粒って、どんな形だと思う?」
質問者「……しずくみたいな…」
福田先生「水道の蛇口から出てくる雫みたいな形?」
質問者「うん。」
福田先生「本当は違うの。」
質問者「えっ、違うんですか?」
アナウンサー「へえ。」
福田先生「あんパンとかお饅頭みたいな形をしてるの。」
質問者「へええ!」⇦同感。まん丸でもないし雫でもないのか!
福田先生「うん。空気の抵抗を受けて、下の方がへこんじゃうの。だからお饅頭みたいな形になって落ちてくるの。そういうふうに小さな水の粒が空気の抵抗を受けるから、そんなに速く落ちてこないから当たっても痛くない、ってことになるの。」
質問者「あああ…。」
福田先生「でもね、同じ雨でも雨粒が大きくなると、ちょっと痛いと感じるかもしれなくて、大きなものだと5ミリとか6ミリぐらいまでになるの。」
質問者「かなり大きい。」
福田先生「大きいよね。夏に夕立で降る雨ってそういうことがあるんだけど、そういうのは当たるとちょっと痛いなと思うかもしれないし、薄い葉っぱは雨粒が突き抜けるくらいの威力があるの。」
質問者「ああそうなんだ。」
福田先生「雨と違って、氷の粒で雹とか霰っていうのがあるんだけど、氷の粒はお饅頭みたいな形にならないから、そのまま落ちてきちゃうから…」
質問者「固まってるから…」
福田先生「そう、固まっているものだから、当たるとより痛かったり、大きなものだと車のフロントガラスが傷ついちゃうとか、そのぐらいのものもあるから、氷だと痛いけど雨だとそんなに痛くないかもしれない。」
アナウンサー「○○君、これでいいかな?」
質問者「はい。あと、もう1つ……あ、大丈夫です。」
福田先生「えっ(笑)、何?」
質問者「大丈夫です。」
福田先生「本当に?」
質問者「はい。」
アナウンサー「じゃ、またもう1つ思いついたら電話してきてね。」
質問者「はい。」
空気を読んで大人の対応をしたお子さんだった。

Q5 太陽はなぜ東から西へ動くのですか?
  (小4女子)

アナウンサー「どうしてこれを不思議に思いましたか?」
質問者「3年生の時に理科で太陽のことを習った時に、不思議に思いました。」
永田先生「そうだよね。これは昔の人も不思議だなって思ってたと思うんだけれども、昔の人がどうして太陽が東から西に動くのかなって考えた時に、“あぁそうか、太陽が地球の周りを回ってるからなんだ”って思ったんだって。でも、○○ちゃんはそれが正しいか間違ってるか、知ってる?」
質問者「分かりません。」
永田先生「地球の周りを太陽が回ってるのかな?」
質問者「…うーん…」
永田先生「どうなんだろう。これ、本当に長い間、多くの人たちが考え続けてきたことなんだけれども、実は、地球が太陽の周りを回ってたんです。」
質問者「えっ。」
永田先生「そう、太陽の周りを地球は回っていて、太陽が地球の周りを回ってるんじゃなかったんですね。太陽の周りを地球が回って、地球の周りをお月様が回ってるんだけれども、地球から見ると、太陽が東から西に動いていくというのは、実は地球自身が、逆に西から東に回ってるからなんです。」
質問者「ああ…」
永田先生「どうして逆なんだろうというと、私もさっき考えてみたんだけれども、例えば○○ちゃんが乗った電車がスーッと走り出すよね? そうすると、本当は電車が走ってるのに、景色が後ろに動いてるように見えない?」
質問者「見える。」
永田先生「反対に見えるよね? もう1つ、回転椅子ってあるでしょ? 私が今座っているのがそうなんだけど、グルグル回る椅子。これで右回りにグルグルグルッて回してると、そのうち景色の方が左回りに回っているように見えてくるんだよね。」
質問者「はい。」
永田先生「ぜひこれをやってもらいたいんだけど、それと同じで、地球にいる私たちからすると、太陽が東から西に回ってるように見える。だけれども、本当は地球の方が逆に自転しているんです。」
質問者「ああ…!」
永田先生「ということだったの! これが発見されるまでには本当に時間がかかったんですよ。でも多くの天文学者とか研究者が積み重ねて、今はいろんなことが分かってきているんですね。」
質問者「はい。」
永田先生「でもこれって、すごいことだなって私は思うのね。だって、太陽の方が動いてると思ってたのに、自分が動いてるって、考えが180度ガラッと変わったわけでしょ? これからもそういうことがいっぱい出てくると思うんです。みんなが好奇心を持って調べると、今まで○○ちゃんが“こうなんじゃないかな?”って思うことが、“いや、こうだったよ”っていうことが出てくるんじゃないかと思うんですね。それが科学の素敵なところだと思うので、○○ちゃんもぜひ、いろんなことに興味を持って調べてみて下さい。」
質問者「はい。」
アナウンサー「○○ちゃん、先生のお答えを聞いてどう思いましたか?」
質問者「えーっと、……逆に見えるのがすごいと…」
永田先生「そうだよね。グルグル回して実験してみてね。あんまり回すと目を回しちゃうけどね(笑)。」
アナウンサー「(笑)じゃ、これでいいかな?」
質問者「あ、あと、月と星も同じなんですか?東から西…」
永田先生「そうそう、そうよ。星も月も同じよ。実は地球が自転してるためなんです。」
質問者「はい。」

質問終わり~先生方からの感想もなく、「さようなら~」で終了。

子ども科学電話相談10/6 とりとめのない感想

10/6のジャンルは
 動物 成島悦雄先生
 植物 アキリ亘先生

成島先生「9月の下旬にタイとかマレーシアとかシンガポールの方をお呼びして、動物園に暮らす動物の幸せはどうあるべきか、という会議を開きました。動物園で暮らす動物は、当然幸せでなきゃいけないわけですけれども、なかなか難しいところがあって、世界でも特に基準がないんですね。そういうわけで、アジアの動物園の人たちはどんなふうにやっているのかを、教えて頂くことがメインでした。
分かったのは、特にマレーシアだったんですけれども、マレーシアでは法律で、それぞれの動物にどのような面積を与えて、どのような建物を建てなきゃいけないかが決まっているんですね。」
アナウンサー「お部屋の広さと…」
成島先生「そうなんです。よく、動物園に暮らすゾウが狭くてかわいそうだという声も聞かれるんですが、その時に“このぐらいあれば大丈夫ですよ”というしっかりした数字が出てないんですね。マレーシアではそれをきちんと立てて、動物園は必ずその敷地面積は確保しなきゃいけないと決まっているということにビックリしました。大変参考になりました。私たちもそれを学んで、近い将来には同じように数字基準を作っていこうと考えています。」

アキリ先生「前回、夏に出演してNHKに来る時に、エノコログサがまだ青々としてたんですけど、今は穂ももう茶色くなって、すっかり秋だなという感じがしますね。」
アナウンサー「秋になって見た変化などもお友だちに気づいてもらって、質問してもらいたいですね。」
アキリ先生「はい、その季節だけで見られるような…今だとヒガンバナみたいなものもあるので、季節ごとの変化を感じた時に疑問に思ったことを質問してくれたらいいなと思います。」

Q1 雑草はどうして水をあげなくても大きくなる
  のですか?(小1女子)

アナウンサー「○○ちゃんはどうしてこれを不思議に思ったのかな?」
質問者「マンションのお庭の雑草は、お水をあげなくてもいっぱい生えてるからです。」
アナウンサー「○○ちゃんは自分のお家で何かお花を育ててますか?」
質問者「アサガオ。」
アナウンサー「アサガオにはいつもお水をあげてるの?」
質問者「アサガオには毎日お水をあげていたからです。」
アナウンサー「そうね、そうしないとアサガオは枯れちゃうもんね。」
アキリ先生「どうして雑草は水をあげなくても大きくなるのかということだよね。不思議だね。でも、雑草もお水をあげないと大きくならないんですよ。ということは、○○ちゃんの知らないところで雑草もしっかりとお水を吸っているんだと思います。」
質問者「はい。」
アキリ先生「雑草の周りって、お水をあげてないから、暑い日なんかは土がサラサラだよね?」
質問者「はい。」
アキリ先生「見た感じサラサラだけど、シャベルかなんかで土を掘ったことありますか?」
質問者「ありません。」
アキリ先生「じゃあ今度、上がサラサラな時に雑草のそばの土を掘ってみて下さい。そうすると、サラサラだと土は白っぽいでしょう? でもお水をあげた時に黒っぽくなるよね?」
質問者「はい。」
アキリ先生「土を掘ると、下の方の土ってお水が少し入っていて黒っぽくなってますよ。だから、実は、雑草の下には○○ちゃんが気づかないようなところにお水があって、雑草の根っこから一生懸命吸って大きくなってるんです。」
質問者「はい。」
アキリ先生「アサガオとか雑草の植物にとって、水はすごい大事なもので、植物が葉っぱで光を受け取って栄養を作るのは知っていますか?」
質問者「はい。」
アキリ先生「それを何て言うか知ってますか?」
質問者「分かりません。」
アキリ先生「光を葉っぱで受け取って栄養を作ることを、光合成と言います。ちょっと難しいよね? ……言ってみる?」⇦まさかの復唱タイム。
質問者「………」
成島先生「(笑)フハハハ」⇦成島先生も嬉しそう。
アキリ先生「“光合成”って言ってみてくれる?」
質問者「こうごうせい。」⇦偶然だと思うけどエコーがかかる。
アキリ先生「そう。植物が光の力を使って栄養を作る仕組みなんですけど、実はその光合成にお水が必要なんです。だから雑草もお水がないと生きていけない、ということなんですね。
葉っぱでお水を使うというお話をしたけれども、もう1つ、根っこがあるでしょう? アサガオにも根っこはありますか? 見たことある?」
質問者「ありません。」
アキリ先生「土の下には、葉っぱとか茎とは違って根っこというものがあります。土の中に根っこをずーっと生やして、そこからお水を吸っているんです。」
質問者「はい。」
アキリ先生「実は土の中にも、植物が生きていくのにすごい大事な栄養があるんです。お水と一緒に、お水の中に溶けてる栄養を根っこから集めているんですよ。下からお水を吸って、土の中にある栄養を自分の体の中に入れて、それをいつも○○ちゃんが見ている葉っぱとか茎に届けているんです。」
質問者「はい。」
アキリ先生「難しい話だったからもう1回言うと、雑草もお水を根っこで吸っているということ。○○ちゃんが知らないところ、土の下の方にお水があって、雑草はそのお水を使って大きくなっているということです。植物はそのお水を使って、土の中から集めた栄養を自分の体に運んでいるんですね。もう1つは、太陽の光を葉っぱで受け取って、その力を使って、水から栄養を作っている。今はこの2つを覚えてくれたらいいと思いますよ。」
質問者「はい。」
アナウンサー「確かに雑草って、ちょっと抜いてみると、上の方は小さくても、地面の下にある根っこはとても長かったり、とてもたくさんあったりしますもんね。」
アキリ先生「土の上に水がない場合は、下にある水を求めて、どんどん深く根っこを張るんですね。そうしないとカラカラに乾いて、さすがの雑草も死んでしまうので。」
アナウンサー「頑張ってるんですね。」
アキリ先生「はい、頑張ってます。」
アナウンサー「1年生の○○ちゃん、“光合成”を覚えてくれました(笑)。」⇦遠回しに「言ってみて」にツッコミ。
アキリ先生「(笑)はい。」
成島先生「(笑)ンフフ」

次の質問のお電話が切れちゃったので、繋ぎ直す間もQ1のお話を続ける。
アナウンサー「アキリ先生、さっきの質問ですけど、(土の)上の方はカラッカラに乾いていても、掘ってみると、自然の土は下の方にまだ水分を含んでいるという感じですね?」
アキリ先生「はい、○○ちゃんも小さなシャベルで掘ってみたら、(土の)色が変わっているのが分かると思いますね。」
アナウンサー「アサガオは毎日お水をやらないとだめになっちゃうというのは、やっぱり、鉢植えだと土が少ないからですね?」
アキリ先生「そうですね、鉢植えだと大きくなったアサガオが水を吸い上げて、すぐに土の中の水分も足りなくなるので、毎日お水をあげないといけないと思います。」

Q2 犬は何で吠えるんですか?(小3女子)

アナウンサー「○○ちゃんのお家では犬を飼ってるの?」
質問者「うん。」
アナウンサー「そのワンちゃんはよく吠えるの?」
質問者「うん。」
アナウンサー「どんな時に吠えてる?」
質問者「帰ってきた時とか、人が来た時とか、車が通った時に自然に吠えるから。」
アナウンサー「ワンちゃんの名前は何て言うんですか?」
質問者「つばさくん。」
アナウンサー「つばさくんっていうのか。いい名前ですね。かわいい?」
質問者「うん。」
アナウンサー「じゃあ、つばさくんがなぜ吠えるのか、成島先生に聞いてみます。」
成島先生「つばさくんは○○ちゃんがお家に帰ってきた時にも吠えるんですか?」
質問者「うん。」
成島先生「それから知らない人が来た時。」
質問者「うん。」
成島先生「知ってる人が来た時も吠えますか?」
質問者「うん。」
成島先生「それから車が通った時も吠えるんだ。」
質問者「うん。」
成島先生「犬って何から生まれてきたか知ってる?」
質問者「ううん。」
成島先生「もともとはオオカミだったんですね。オオカミって知ってるでしょ?」
質問者「うん。」
成島先生「学者の先生によっていろいろあるんですけど、大体1万年から1万5000年前に人間が飼い慣らしてイヌになったらしいんですよ。だから犬のご先祖様はオオカミなんだよね。」
質問者「うん。」
成島先生「オオカミももちろん吠えるんだけれども…どうして人間が飼い慣らしたかっていうと、昔々は怖い動物が人間の周りにいっぱいいたんだよね。人間を襲う動物が来たことを知らせてくれる、とっても良い番犬だったわけだ。吠えることが人間にとってはとても便利だったのね。犬にとっては人間のそばにいるとご飯が食べられるので、自分で狩りに行かなくてもちゃんと生活ができた。ということで、両方ともそれぞれ、そばにいることがメリットがあったんだよね。」
質問者「うん。」
成島先生「人間はオオカミよりももっと吠えるように、犬を作ってきたわけなんだ。だから、吠えるというのは犬の習性ですけど、もともとはオオカミが持っていて、その習性を、もっとよく吠えるように人間が作りあげてきたんだよね。だから、もともと番犬みたいに人間の暮らしを守ってくれるっていうことが大きいんだ。だから知らない人が来たら吠えるのは、家族も自分の仲間だと思ってるから、家族の人たちに“変な人が来たから気をつけてね”って言ってるんだね。」
質問者「うん。」
成島先生「それから、○○ちゃんがお家に帰ってきた時に吠えるのは、これはまた別で、嬉しいんだと思うな。○○ちゃんが学校に行ってて、きっと寂しかったんだと思う。で、やっと帰ってきてくれたので、“お帰りなさい、一緒に遊ぼうよ”って言ってるんだと思う。」
質問者「うん!」⇦ちょっと嬉しそうだった。
成島先生「同じ吠えるのでも、いろんな意味合いがあるんです。いちばんの元は、危険を人間に知らせることなんだけど、それ以外に遊ぼうよ、嬉しいよという時もあるし、反対に誰もかまってくれなくてヒマで、誰か遊んでくれないかっていう時も吠えて、“遊ぼう、遊ぼう”って言ってる。吠えることにもいろんな意味があります。」
質問者「うん。」
アナウンサー「○○ちゃん、成島先生のお話を聞いてどう思いました?」
質問者「………わかった。」
成島先生「(笑)フフフフ、よかった。」
アナウンサー「(笑)つばさくんがどうして鳴いているのか聞き分けられるようになるといいですね。」

Q3 葉っぱはなぜ緑色のものが多いのですか?
  (小4男子)

アナウンサー「○○君はどうしてこれを不思議に思いましたか?」
質問者「車に乗っていて、車から街路樹を見ていると、だいたい緑のやつで、そういえば何でかなって思ったんですよ。」
アナウンサー「ふと不思議に思ったら気になり出したのね?」
質問者「はい。」
アキリ先生「そうだね、植物が緑色なのって不思議だもんね。答えを先に言うと、○○君が見た緑色の植物、これにはクロロフィルというものが含まれているからなんですよ。」
質問者「はい。」
アキリ先生「クロロフィル、もしくは葉緑素と言います。これが緑色をしているんです。聞いたことありますか?」
質問者「ありません。」
アキリ先生「そうだね、まだ習ってないのかもしれないけど、植物が光の力を使って栄養を作っているのは知ってるよね?」
質問者「はい。」
アキリ先生「これを…もう習っているのかな? 何て言いますか?」
質問者「習ってませんけど、光合成ですよね?」⇦さっきの質問にも出てきたし。
アキリ先生「そうですね、光合成と言いますね。」
成島先生&アナウンサー「(笑)フフフフ」
アキリ先生「光合成に必要なのは、太陽の光と、空気の中にある二酸化炭素…って知ってますか?」
質問者「はい、知ってます。」
アキリ先生「あと、お水なんです。お水を植物が吸って、その水を光の力を使って栄養を作る。お水を栄養に変えてしまうのが光合成なんです。植物はすごい力を持ってるんですけれども、光合成をするために絶対に必要なものがクロロフィルで、クロロフィルが太陽の光を集める役割を持っているんです。ここまでは分かりますか?」
質問者「はい。」
アナウンサー「ふううん。」⇦同感。葉緑素がそんな役割をしてたなんて知らなかった。
アキリ先生「クロロフィルは緑色をしていると言ったんだけども、何で緑色をしてるかというと、太陽の光の中には赤とか青とか緑、紫…いろんな色が含まれているのは聞いたことがありますか?」
質問者「聞いたことはあります。」
アキリ先生「クロロフィルは緑色の光を吸収しないんです。全くしないわけではないけど、ほとんど吸収しないので、クロロフィルに太陽の光が当たると、赤とか紫の色はクロロフィルが好きだからよく吸収するんだけども、緑色の光は吸収されづらいのではね返ってしまうんですね。はね返った光が自分の目に届いた時に緑色に見える、というのが植物が緑色に見える秘密なんです。」
質問者「何か、海の水みたいな感じですね。青く見えるっていう…」⇦色が見える仕組みを知ってる!
アキリ先生「そうだね、いろんなものが見えるというのは、吸収されなかった光が目に飛び込んできますよね? それと同じです。海の水が青く見えるというのもそういったことで、太陽の光のうち、吸収されるものとされないものが分かれて、吸収されなかったものが目に飛び込んできたので青く見える、ということだと思います。植物が緑に見えるのも同じようなことだと思いますよ。」
質問者「もう1つあるんですけど、モミジは赤のイメージがあるんですよ。赤でも光合成はできるんですか?」
アキリ先生「赤い葉っぱでも中にクロロフィルを持っていれば光合成はできますよ。例えば、生け垣に使ってるカガミモチという植物があるんですけれども、枝の先の葉っぱだけ赤いんです。バラなんかも先の方の葉は赤みが強かったりしますよね? 赤い色はアントシアニンなんだけれども、実は緑色も隠れていて、そのクロロフィルが光を使って栄養を作っているので、光合成はできます。」
質問者「そうなんですか、分かりました。」
アナウンサー「確かに秋でなくてもずっと赤い植物もありますもんね。」
アキリ先生「シソなんかもそうですね。」
成島先生「うん。」
アナウンサー「ああ、赤シソ。」
質問者「赤シソ。」⇦覚えようとしてるのか。意欲ありあり。
アキリ先生「あれもアントシアニンを含んで赤く見えるんですけど、下にはちゃんとクロロフィルが隠れてるので、光の力を使って栄養を作れる、そして生きていくことができるということですね。」
アナウンサー「○○君、海が青く見えるっていうことにパッと連想がいって、○○君は理科とか科学が得意なのかな?」
質問者「んー、得意というより好きです(笑)。」
アキリ先生&成島先生「(笑)ンフフフ」
アナウンサー「好きなんだね、○○君の反応を聞いてて分かりました。」
光の吸収とか反射とかで色が見える仕組みは天文・宇宙と科学の質問で何度か聞いたけど、植物でこの話を聞くとは思わなかった。

Q4 飼っているハムスターがよく砂浴びをして、
  顔を洗っている時に目の周りにつく砂は痛くな
  いんですか?(小4男子)

アナウンサー「目の周りはどうなってるの?」
質問者「砂がたくさんついてます。」
アナウンサー「○○君としては心配になる?」
質問者「んー別に。」
成島先生「(笑)ハハハハハハ」
アナウンサー「(笑)別にならないけれども、見ていてハムスターは痛そうじゃないの?」
質問者「うん。」
アナウンサー「大丈夫なんだ。でも目に入ってるんじゃないかと思うのね?」
質問者「はい。」
成島先生「君が飼ってるハムスターはよく砂浴びするんですか?」
質問者「はい。」
成島先生「砂浴びが終わった後に見ていると、目の周りに砂がついてるんだ?」
質問者「はい。」
成島先生「もちろん目の中に砂が入れば痛いから、涙が出てくると思います。涙が出てくるところは見たことある?」
質問者「ありません。」
成島先生「ということは目の周りにはついてるけれども、目の中には入ってないってことだよね。砂浴びしてる時によく観察していると思うけども、その時、目はつぶってますか? 開いてますか?」
質問者「開いてます。」
成島先生「開いてる!? 開いて砂浴びしてる!?」
質問者「うん。」
成島先生「そうですか、それでも目には砂がついてないんだ?」
質問者「はい。」
成島先生「ああ~、それは不思議だな(笑)。ふつうは目をつぶってやると思ったんだけど、目は開いてるんだ。」
質問者「はい。」
成島先生「ふううん、それはおじさんの考えと違ってましたね。
いずれにしても、目に砂は入ってないので痛くないんだと思います。仮に入っても…目に見えないかもしれないけど、目の周りは常に涙が覆っているんですね。目の上を涙が砂を洗い落としているので、目にあまり害がないんだと思います。」
質問者「はい。」
成島先生「じゃあ何でハムスターは砂浴びをすると思う?」
質問者「えーっと、体の汚れを落とすため。」
成島先生「そうだ、よく知ってるね。僕たちはお風呂に入るでしょう? お風呂に入って体の汚れを落としますよね? ハムスターが住んでる所ってどういう所だか知ってるかな?」
質問者「えー、分かりません。」
成島先生「あまり水がない砂漠って分かるよね? とっても乾燥して、あまり雨が降らない所に住んでるんです。だから水浴びができないんだよね。でも体は汚れてくるでしょ? それで砂浴びをして体をきれいにして、例えば体についてる寄生虫なんかを落としているんですね。」
質問者「うん。」
成島先生「砂浴びの時に前足をどんなふうに動かしているか見たことあるかな?」
質問者「ある。」
成島先生「どんなふうにしてた?」
質問者「体側に足を持っていって、してました。」
成島先生「前足を動かしてました?」
質問者「はい。」
成島先生「それは爪とぎの一種らしいんだよ。」
質問者「ああ~。」
成島先生「砂浴びをすることによって、摩擦で爪が減るんだって。砂浴びは体をきれいにする以外にも、爪とぎの働きもしていて、爪が伸びすぎないようにもしてるらしいんだ。」
質問者「ふううん。」
成島先生「今、何匹飼ってるんだっけ?」
質問者「1匹です。」
成島先生「じゃあ、これからもよく観察して下さいね。もっといろんなことが分かると思います。」
質問者「はい。」
成島先生「でも活躍するのは夜でしょ?」
質問者「はい。」
成島先生「よく観察しようと思ったら起きてなきゃいけないんで、ちょっと大変だけど、夜遅くまで起きていていいって時があったらチャンスだから、よく見てみて下さいね。」
質問者「はい。」
成島先生は夜行性のことを夜に活躍するってよく言うけど、「活躍」は動物自身が充実してる感じがして、聞いてて楽しい。

アナウンサー「○○君、ハムスターの目って、真っ黒でかわいいよね?」
質問者「はい。」
アナウンサー「何か飛び出てるような感じが…(笑)、だから心配になりますよね?」
成島先生「ええ、そうですね。でも目を開いて砂浴びするっていうのは、ごめんなさい、知らなかったです。」
アナウンサー「○○君、また砂浴びをする時に、じーっと見て、目がどうなってるか、一瞬つぶるか、やっぱり開いてるままなのかを見てみると、いろんなことが分かるかもね。」
成島先生「そうですね、おじさんからの宿題です。」
質問者「はい。」
アナウンサー「ハムスターの名前は何て言うんですか?」
質問者「じゃがりこです。」
成島先生「や、やがりこ? やがりこです…か?」
アナウンサー「ジャンガリアンだからそういう名前なのかもしれません。」
成島先生「ああ! なるほど。」⇦納得しちゃった。
じゃがりこ」は明らかにあの「じゃがりこ」…NHKゆえそこは深追いできないのか、ジャンガリアンハムスターからきてるとのフォローは上手すぎ。

Q5 メロンやスイカは野菜なのにどうして甘いん
  ですか?(小2女子)

アナウンサー「メロンやスイカが野菜だってことを○○ちゃんは知ってるんですね。それはどうして知ったの?」
質問者「おばあちゃんから教えてもらいました。」
アナウンサー「いいおばあちゃんですね。それで食べると甘いのに、どうしてこれが野菜なのかなって不思議に思ったんだね?」
質問者「はい。」
アキリ先生「メロンやスイカは、確かにおばあちゃんが言ってるように野菜なんですけど、野菜でも甘くていいんですよ。逆に果物でも甘くないものがあるでしょう? 知ってるかな?」
質問者「……グレープフルーツとか?」
アキリ先生「確かにグレープフルーツは甘さよりも先に酸っぱさがきちゃうかもしれないけど、甘みもあるよね? 確かにそうだね。他に何を知ってるかな?」
質問者「………」
アナウンサー「甘くない果物…」
アキリ先生「甘くない果物は難しいかな? 甘いのはいっぱい知ってるよね? リンゴとか梨とか。」
質問者「うん。」
アキリ先生「甘くないものだと、例えば、アボガドって知ってますか?」
質問者「知ってる。」
アナウンサー「ああそうか。」
アキリ先生「緑色の、ちょっと柔らかい実の食べ物あるよね? あと、栗は食べるよね?」
質問者「うん。」
アキリ先生「栗も果物なんですよ。」
質問者「へえ。」
アキリ先生「あれ、甘くないでしょ?」
質問者「うん。」
アキリ先生「野菜が甘くてもいいし、果物が甘くなくてもいいんです。じゃあ、野菜と果物は何ですかってことだと思うんですけど、これはおばあちゃんがいろいろと教えてくれているんですね?」
質問者「うん。」
アキリ先生「じゃあ、野菜は何?って聞かれたら○○ちゃんは何と答えますか?……難しいよね?」
質問者「土の中から育つから。」
アキリ先生「そうだね。種をまいて芽が出るよね? それでけっこう早く実がつくでしょう? 今○○ちゃんはそういうものを野菜だって思ってるよね?」
質問者「うん。」
アキリ先生「それは間違いじゃないです。種をまいて、大体その年に収穫してしまう…収穫って分かるかな?」
質問者「分かる。」
アキリ先生「種をまいた後、実ができて、それを集めるでしょう? それが1年ぐらいで終わってしまうような植物のことを野菜と言ってるんですね。」
質問者「うん。」
アキリ先生「じゃあ果物は何かってことも考えた方がいいよね? 果物というのは木からできると思うんだけども、そうではなくて、2年ぐらい栽培して集めるようなものを言うんです。2年ぐらい栽培するものを果樹と呼ぶんです。果物の樹と書いて果樹と言うんですけどね。その果樹から獲れるものを果物と呼んでるんです。」
質問者「なるほどねえ。」
アキリ先生「そうそう(笑)、分かってきた? 野菜は種をまいてさっさと収穫しちゃうイメージで、果物はちょっと長く栽培するようなイメージを持ってくれたら分かりやすいかもしれませんね。リンゴだって、その木が果樹園にずっと植わってるでしょう?」
質問者「うん。」
アキリ先生「バナナは木じゃなくて草なんだけど、2年とか3年栽培するので、日本では果物と呼んでいますよね? 植物の種類というよりも、栽培の仕方とか利用のされ方によって野菜や果物が分けられているんです。」
質問者「へええ。」
アナウンサー「アキリ先生、質問です。そうすると、イチゴは…すぐに収穫しますよね?」
アキリ先生「そうですね、そうするとイチゴは野菜になります。」
アナウンサー「イチゴは野菜ですか!」
アキリ先生「イチゴの場合、1年で枯れてしまうことはないんですけど、人がイチゴを収穫した後、その苗は無くしてしまって、新しく植え替えるんですね。栽培期間がおよそ1年ぐらいのものは野菜と呼んでいるので、イチゴも野菜になりますね。」
木に生るか生らないの違いでイチゴは野菜だと思ってたけど、栽培期間で分けていたとは知らなかった。バナナとイチゴのお話を聞くと分け方は生産者都合な感じ。

アナウンサー「○○ちゃん、イチゴは野菜だって。」
質問者「へええ。」
アナウンサー「ビックリだねえ(笑)。」
アキリ先生「(笑)フフフフ。だから今お話ししたことは、もしかしたら外国だと通じないかもしれないですね。○○ちゃん、もし興味があったら、外国で野菜と果物ってどういうふうに分けられてるのかなって調べてみたら面白いかもしれないですね。おじさんは調べたことないんで分からないんだけども、日本とは違う分け方をしているかもしれませんよ。」
質問者「調べてみまぁす。」
アナウンサー「調べてみて! それで分かったらまた教えて。」
質問者「うん。」

Q6 どうして動物のウンチには栄養があるんです
  か?(5才女子)

アナウンサー「○○ちゃんはどうしてこれを不思議だなって思ったのかな?」
質問者「保育園で移動動物園が来た時、ウサギがウンコしたら、○○ちゃん(自分)がウンチをにおいしてみたら、葉っぱみたいなにおいがしたから、これは栄養があるんだなって思いました。」⇦かわいく話してるけど、すごい発見じゃないか。
成島先生「ああ…ふううん。」
アナウンサー「そうなんだぁ。葉っぱみたいなにおいがしたから栄養があるんだって、○○ちゃんが思ったんだ。すごいね。」
成島先生「よくウサギのウンチのにおいを嗅ごうと思ったね。どうしてにおいを嗅ごうと思ったの?」
質問者「だって、どういうにおいか分からなかったから。」
成島先生「ああなるほど。それでにおいを嗅いだら葉っぱのにおいがしたんだ?」
質問者「はい。」
成島先生「すごいですね! 葉っぱのにおいがするから、きっとまだ葉っぱの栄養が残ってるなって思ったんだね?」
質問者「はい。」
成島先生「ゾウとかパンダって知ってる?」
質問者「はい。」
成島先生「ゾウさんやパンダさんのウンチも、においを嗅ぐと草とか竹のにおいがするんだよ。やっぱり栄養が残ってるんだ。ご飯を食べるとさ、お腹の中で消化…細かくなって栄養に変わっていくんだよね。それで人間の場合は体の中で栄養を摂って、要らなくなったものがウンチとして外に出ていくんだよね。」
質問者「はい。」
成島先生「でも人間のウンチの中だって、同じように栄養がいっぱい残ってるんです。だから食べたご飯が全部栄養になるわけじゃなくて、ある部分だけを栄養として僕たちが利用させてもらって、それ以外は外に出ていくんだよね。それは他の動物もみんな一緒なの。」
質問者「ふううん。」
成島先生「難しい言葉で消化率って言って、食べたもののどのぐらいが体の中で栄養になったのか、ということを調べる方法があるんですね。消化率がどのぐらいかなって見るんです。」
質問者「へえええー。」
成島先生「○○ちゃんにはちょっと難しいよね? だから○○ちゃんに覚えててもらいたいのは、食べたものが全部、消化されて自分の体の栄養になってるわけじゃなくて、けっこうな部分がウンチとして外に出ているんだっていうことなんですね。」
質問者「はい。」
成島先生「特にウサギのウンチなんかは栄養が残って外に出てくるんです。
ウサギのお話が出たので、もうちょっとウサギのことについて○○ちゃんに知ってもらいたいんだけれども、ウサギは2つの種類のウンチをするんです。」
質問者「へえええ。」
アナウンサー「へえ、2種類。」
成島先生「1つはふつうのウンチ。硬いコロコロウンチです。もう1つはコロコロウンチよりもっと栄養とかビタミンが入ってる、栄養豊かな柔らかいウンチなんですね。」
質問者「へえええ!」
成島先生「盲腸というのが体の中にあって、盲腸でできたウンチを盲腸糞っていうんですけども、それが栄養がとってもあるウンチなんですね。ウサギは、その盲腸でできたウンチを必ず食べるんです。」
アナウンサー「じ、自分で?」
成島先生「自分で。」
質問者「すごい。」
成島先生「すごいよね、汚くないんだよ、栄養だから。ウサギが盲腸から出てくるウンチを食べられないようにすると病気になっちゃうんだよ。」
質問者「へえええ。」
成島先生「それだけかと思ったら、もっとよく調べた先生がいて、その先生によると、硬いウンチも、何も食べ物がないと食べちゃうんだって。」
質問者「へっ!」
成島先生「栄養が少ししかないけど、食べ物がなければウンチを食べた方が体の栄養にはなるって考えるんだね。だから、ウサギはウンチを食べて栄養を摂って、またウンチを食べて栄養を摂ってっていう生活をしているようですよ。」
質問者「へえええー。」
成島先生「面白いでしょう?」
質問者「おもしろぉい。」
成島先生「だから、ウンチだからって全部がムダなわけではないってことを覚えておいてね。」
質問者「はい。」
アナウンサー「○○ちゃん、いいところを質問してくれましたね。ウンチってすごいんですね。」
成島先生「うん。よくにおいを嗅いだなって思って…素晴らしい!」
栄養があるから汚くないんだよって教えてくれる成島先生も素晴らしいと思う。

Q7 何でクローバーは、いつばとにつばとさんつ
  ばとよんつばとごつばがあるんですか?
  (5才男子)

1から5までちゃんと数が言えてえらいのである。
アナウンサー「(笑)クローバーは、三つ葉と四つ葉と五つと? あと何て言ったっけ?」
質問者「ごつば。」
アナウンサー「ごつ…ごつば? 3枚、4枚、5枚ってことかな?」
質問者「うん。」
アナウンサー「○○君は、そんなにたくさんの葉っぱがあるクローバーを見たことがあるんですか?」
質問者「見たことある。」
アナウンサー「そうなの!すごいね。」
アキリ先生「クローバーの四つ葉とか五つ葉を見つけたことがあるんだね?」
質問者「うん。」
アキリ先生「家の近くで見つけたのかな?」
質問者「はい。桃の畑です。たくさん見た。」
アキリ先生「あ!たくさん見たんだね。すごいねぇ。四つ葉とか五つ葉って珍しいんだよね。嬉しかったでしょう?」
質問者「うん。」
アキリ先生「何で三つ葉とか四つ葉とかがあるのかっていう質問なんですけど、これはどうやってできるのかというお話ですか?」
質問者「うん。」
アキリ先生「そっかあ…。残念だけど、どうやって四つ葉とかたくさんの葉っぱを持つクローバーができるのかっていうのは、まだ分かってないと思いますよ。」
質問者「…うん。」
アキリ先生「でもね、今○○君はたくさん見つけたって言ってくれたけど、1回そこに五つ葉が生えていたら、そこに毎年生えてくると思いますよ。五つ葉を持つものは、自分で五つ葉を持つと決めて葉っぱを出してるわけだから、そこに行くと五つ葉とかのクローバーを毎年見つけることができると思います。」
質問者「はい。」
同じ植物の田中先生が、今年の夏に四つ葉と五つ葉のクローバーをプランターで大量生産した話をしていたな。そういう葉っぱの出し方をする株があるらしいけど、何でそんな株ができるのかは分かってないのか。

アキリ先生「でも何で三つ葉が多いんだろうね? 四つ葉、五つ葉って葉っぱがあった方が、元気に見えて良さそうだよね?」
質問者「うん。」
アキリ先生「これはおじさんもよく分かんないんだけれども、1つ思いつくことがあってね。クローバーが何で三つ葉を選んだか……おじさんの考えだよ。」
アナウンサー「先生、おじさんの考えは11時台にまた伺ってもいいですか?」
アキリ先生「(笑)はい、分かりました。」
アナウンサー「○○君、この後ニュースを放送しなくちゃいけないので、また11:05頃にお電話するからね。いいかな?」
質問者「お願いします。」⇦5才でこんなこと言える。

ニュースの後にお話の続き
アキリ先生「クローバーが何で三つ葉を選んでるのかな、たくさん葉っぱを作れないのかなって考えてみたんだけど、○○君はまだ習ってないかもしれないけど、クローバーとか植物がお日様の力を使って栄養を作るのは知ってますか?」
質問者「分からない。」
アキリ先生「緑色の葉っぱがあるでしょう?」
質問者「ある。」
アキリ先生「あれがお日様を浴びてるんだよね。晴れてる時にお日様を浴びて、光の力を使って、自分が生きていくための栄養を作っているんです。」
質問者「はい。」
アキリ先生「葉っぱがいっぱいあると何か良さそうな気がするんだけど、四つ葉、五つ葉って葉っぱが増えてくと、狭くなって葉っぱと葉っぱがくっついちゃうよね?」
質問者「うん。」
アキリ先生「そうするとお日様の光を受け取れないところが出てきちゃうよね? 例えば、お友だちと傘をさすでしょう? 傘を1人でさしても十分に暗くなるでしょう? 友だちといっぱい集まって傘をさしても暗いよね?」
質問者「うん。」
アキリ先生「そんな感じで、本当は1枚でも十分光を受け取れているんだけど、葉っぱが重なってしまうと、せっかくの葉っぱがムダになっちゃうことがあるんだよね。」
質問者「うん。」
成島先生「うん。」
アキリ先生「だから、ちょうどいい枚数のところで葉っぱをつけた方がいいのかなと思って、クローバーは三つ葉になってるんじゃないかなと思います。」
質問者「はい。」
アキリ先生「光の他にも、葉っぱがピッタリくっついてしまうとジメジメしてるよね? 手の平にお水をつけて拭いたらすぐ乾くでしょう? でももう1つの手で濡れてる部分を隠してしまうと、隠れた部分って乾かないからずっとジメジメしてるよね? 植物の場合、そういったところから病気ができるんです。そういうことを防ぐためにちょうどいい枚数を選んでるんじゃないかなと思いますよ。」
質問者「うん。」
アキリ先生「いろいろなことが考えられるから、○○君もこれから…せっかく五つ葉がいっぱい見つかる所を知ってるから、ふつうの三つ葉のクローバーとどう違うのか、観察してみて下さい。」
質問者「はい。」
5才のお子さんには光合成って言わなかったけど、今日は光合成のお話が何度も出てくるなあ。

11時台前半「先生からのクイズ」
この日は動物の成島先生が出題、クイズ挑戦者は5才の男の子…ウンチの質問のお子さんから5才児3連続。
挑戦者「こんにちは!」
アナウンサー「元気ですね、この番組はいつも聞いてくれているのかな?」
挑戦者「うん。」
アナウンサー「動物は好きですか?」
挑戦者「好き!」
アナウンサー「じゃあ図鑑を見たりテレビを見たり、動物園に行ったりしてるのかな?」
挑戦者「うん。」
アナウンサー「○○君がいちばん好きな動物ってあるんですか?」
挑戦者「うーん……ある。」
アナウンサー「教えて。何が好きなの?」
挑戦者「えーっと、えーとね、………うーん……えーっとね(笑)…」
成島先生「(笑)ンフフフ」
アナウンサー「(笑)いっぱいありそう。」
挑戦者「ケナガマンモス!」
アナウンサー「そうなんだぁ。どんなところが好きなの?」
挑戦者「んー、牙がカッコいい。」
迷った末に絶滅した動物を言うなんて、図鑑をけっこう見ているのかもしれない。

アナウンサー「ああ牙が。大きくて強そうだもんね。今日は動物のクイズ、3つ答えてもらいますけれども、自信はあるかな?」
質問者「うん!」
成島先生「(笑)すごい。」

先生からのクイズ第1問
 アフリカに住む動物、キリン、サイ、シマウマの
 うち、いちばん体重の重たいものはどれでしょ
 う?
 ①キリン ②サイ ③シマウマ

アナウンサー「さあ○○君、答えは?」
挑戦者「サイ!!」⇦聞き取れないぐらい声デカい!
アナウンサー「②番。どうしてサイだって思ったの?」
挑戦者「うーん、キリンはこの中でいちばん体が大きいけど、ほっそりとした体で脚も細いし、体全体ほっそりしてるからぜんぜん体重もかからないと思う。あと、③番も脚が細長いし、ほっそりしてるし、そんなに大きさはないから、体重はかからないと思う。」
アナウンサー「なるほど、サイは脚も太いもんね。②番のサイが合ってるかな?」
成島先生「正解は、②番のサイです。」
アナウンサー「○○君、大正解でしたね。自信あった?」
質問者「うん!」
アナウンサー「本当! サイって何キロぐらいだと思う?」
挑戦者「んー、………うーん………」
アナウンサー「考えちゃうね。」
挑戦者「ぜんぜん想像がつかない。」
成島先生「(笑)サイは、アフリカには2つの種類がいるんですね。口が広いシロサイと、口が尖ってるクロサイです。シロサイはオスが2~3.6トン、メス1.4~1.7トン。クロサイも0.8~1.4トンと言われています。○○君が言ったように、キリンは体が大きいけれども脚が細いし、首も細長いので、サイよりは軽いんですね。キリンはオスで1.1トン…1100キロ、メスで700キロぐらいです。シマウマもアフリカには3種類いるんですが、大体200~400キロぐらいの体重の幅なんです。そうすると、いちばん重たいのはサイ、2番目がキリン、3番目シマウマという順番になります。」
アナウンサー「なるほど。いちばん大きいシロサイで3.6トンって言ってましたけど、何キロですか?」
成島先生「3600キログラムです。」
アナウンサー「3600キロ。○○君は今、何キロですか?」
挑戦者「18キロ。」
アナウンサー「そうすると? ○○君の何人分ですか?」⇦計算は成島先生におまかせ!
成島先生「……200人分じゃないかな。ちょっと計算に時間がかかりましたけど(笑)。」
アナウンサー「すごいですね! ○○君が200人いると、それでサイと同じ重さなんだって。」
挑戦者「えー、ヤ“バイ“!!」
スタジオ内「(笑)ハハハハ!」
成島先生「まあ、サイの中でもいちばん重たい仲間が200人分だよ。平均すればもうちょっと軽いと思いますけれども、それでもすごいよね。」
アナウンサー「思ったより重かった?」
挑戦者「うん。~~(聞き取れず)が21人くらいでシロサイとかとちょうど同じ体重になるのかと思った。」
アナウンサー「そうかぁ、もっともっと重かったね。」

先生からのクイズ第2問
 大人のキリンのオスどうしが力比べをする時、ど
 のような戦い方をするでしょうか?
 ①前足で蹴っ飛ばす ②首を振って相手の体にぶ
 つける ③体と体を押し合って戦う

アナウンサー「さあ○○君、どれだと思う?」
挑戦者「うーん、②番!」
アナウンサー「つまり首を振って相手にぶつける。どうしてそう思ったのかな?」
挑戦者「えーっとね、危険生物の図鑑持ってて、それで見てて、何か首をぶつけてるみたいな感じだったから、そうかなあと思ったの。」
成島先生「正解は、②番、首を振って相手の体にぶつける、です。」
アナウンサー「今度も当たりましたね、2問連続正解。」
挑戦者「うん。」
成島先生「よく図鑑で勉強してたね、すごいねぇ。動物園でも時たま、キリンがそうやってることがあるんですよ。うまくいくとそういう場面も見ることができます。どんな時にそういう争いをするかですけども、これはオスだけに見られるんですね。」
挑戦者「知ってる。」
成島先生「オスがだんだん力をつけてくると、どっちが強いかって力比べをするんだよね。首ってとっても長いでしょ? 首を大きく振って、相手の体にズシーンとぶつけるんです。そうすると相手の体がよろめいたりするんだよね。頭に小さな角が生えてるんですが、それも大きな武器になってるみたいですね。
で、やっぱり強い勢いで相手の体にぶつけると、鼻血が出ることもあるんですよ。当たり所が悪いと倒れちゃうこともあるんです。その危険動物の図鑑にも書いてあるかもしれないけども、人間が当たったら多分死んじゃうと思いますね。」
アナウンサー「そんなに破壊力というか、すっごい力があるんですね。」
成島先生「すごいんです。それで、1回ケンカをしだすとなかなか止まらないんですね。僕が動物園にいた時、動物園にいたキリンのオスどうしが力比べを始めちゃったんですね。どんなことをしても離れないので、自衛消防隊…動物園の消防隊に出てきてもらって、ホースで強い勢いで水をかけて…まさしく水入りですけども(笑)、引き分けにしたことがあります。」
アナウンサー「へえええ~。○○君、すごいねぇ。そんな勝負、見てみたいね。」
挑戦者「うん。」

成島先生「好調な○○君に第3問目です。」
先生からのクイズ第3問
 ゾウは仲間と連絡するため、どのような方法を使
 っているでしょうか。
 ①尻尾を振って連絡する
 ②ウンチを目印にして連絡し合う 
 ③人には聞こえない低い音を出して連絡し合う

アナウンサー「今度はゾウの質問ですね。さあ○○君どれでしょうか?」
挑戦者「③! ③!」
アナウンサー「どうして③番だと思ったのかな?」
挑戦者「えーっと、ほんのちょっとの前に、ヘンテコ動物の図鑑ってやつ買ったんだけど、それでゾウのページに、ゾウが連絡する時の連絡のしかたっていうのがあって、それはクイズじゃなかったんだけど、書いてあった。」
アナウンサー「そうなんだぁ。今度はヘンテコ動物の図鑑(笑)…に書いてあったと。」
成島先生「(笑)ヘンテコ…」
図鑑で勉強してるのは分かったけど、特殊なやつばかり! でもそういうタイトルに反応する気持ちも分かる。

成島先生「正解は③番、人には聞こえない低い音を出して連絡し合う、です。」
アナウンサー「(拍手しながら)3問連続正解!」
アキリ先生もほのかに笑っておられる。
成島先生「大正解。素晴らしいですねぇ。」
挑戦者「やったあー!」
アナウンサー「やったねぇ!すごいねぇ。」
成島先生「やったねえ。いやぁ○○君よく勉強してるねぇ。」
アナウンサー「先生、それはどんな時にどんな音でどんなことを連絡し合うんですか?」
成島先生「僕たちの耳には聞こえない低い音なんですけども、条件がいいとすごく遠くまで届くらしいんですね。10キロメートルぐらい届くと言われています。そうすると10キロ離れた仲間ともお話ができるということですよね。例えば、アフリカだと雨がたくさん降る時期と全然降らない時期があるんです。降らない時期に水場を教える時にそういう音を出して、遠くに離れた仲間に、ここに来ればお水があるよと教えているようなんですね。
あと、オスとメスとが恋に落ちる時、繁殖期にオスとメスが出会う時にも、“僕はここにいるよ”とか“私はここにいるわよ”ということも低い音で伝え合っているらしいんです。」
アナウンサー「へえええ。○○君、ゾウってすごいですねぇ。ゾウのこの連絡方法で、成島先生に聞いてみたいことってありますか?」
挑戦者「うーん……ライオンとか、ヒョウとかチーター……トラとかライオンにはどうして、縞模様や点々がないのですか? 模様があった方が狩りが成功しやすいのではないですか?」
アナウンサー「(笑)ライオンの質問だね。」
成島先生「ヒョウとかチーターには点々があるよね? ライオンにはないでしょ?」
挑戦者「うん。」
成島先生「ライオンはほとんど同じような、薄い茶色っぽい色をしてますよね。隠れる時に点々があった方が、周りの景色に溶け込みやすいという利点があるんですね。ライオンの場合は子どもには斑点があるの。ライオンは百獣の王と言われますけど、やっぱり子どもは弱いので、隠れてもらわなきゃいけない。それで周りの景色に溶け込むように斑点があるけど、だんだん大人になっていくと斑点が消えちゃう。大人のライオンはいちばん強い肉食動物でしょ? 彼らは斑点がなくても構わない。ただ、ヒョウやチーターはライオンよりも弱くて、ライオンに襲われることもあるんですね。それで斑点があって、周りの景色に溶け込むようになってるんです。
一方、アジアに住んでるトラって知ってますよね?」
挑戦者「うん。」
成島先生「トラの体の模様はどうなってる?」
挑戦者「縞模様。」
成島先生「縞模様だね。ヒョウとかチーターは平原に住んでるんですね。でも、トラはジャングル、熱帯雨林に住んでるんです。だから木がいっぱい生えてるの。そういう所では斑点よりも縞模様になってた方が隠れやすくて、自分が獲物を獲るのに都合がいいんです。そういうことで、住んでる環境によって自分の体の模様を変えているみたいだよ。」
アナウンサー「○○君、いいかな?」
挑戦者「うん。」
アナウンサー「○○君、3問中3問、全問正解でしたね。クイズに挑戦してみてどうだった?」
挑戦者「楽しかった!」
成島先生「(笑)おじさんも楽しかった。」
アナウンサー「よかった。本当に詳しいのね、いろんなご本も読んでるし。他の動物でも聞きたいことがあったら、この番組にお電話してね。」
挑戦者「はい!」
全力で楽しんでて聞いてる方も楽しかった。

Q8 種無しブドウは種がないのに、どうやって育
  ててるんですか?(小2男子)

アナウンサー「○○君はブドウが好きですか?」
質問者「はい。」
アナウンサー「種がないと蒔けないのに、どうして種無しブドウができるのかな?っていう質問かな?」
質問者「はい。」
アキリ先生「ふつうのブドウは種があるのは知ってるのかな?」
質問者「はい。」
アキリ先生「そうだね。見たことある?」
質問者「見たことあります。」
アキリ先生「種無しブドウを食べてる時にも種を見つけたことはありますか?」
質問者「あんまりありません。」
アキリ先生「種無しだよって言っててもたまに種が入っているんだよね。ということは、そのブドウはもともと種を作る力があるということなんだけれども、それをどういうふうにして種無しにしちゃうのかっていうことですよね?」
質問者「はい。」
アキリ先生「簡単に言うと、ブドウに勘違いをさせてるんですよ。」
質問者「ん?」
アキリ先生「(笑)どんな勘違いかって分からないかもしれないけれども、植物が実をつける理由を知っていますか?」
質問者「知りません。」
アキリ先生「まず植物は花を咲かせるよね? ブドウも花を咲かせる植物なんだけども、花が咲いた後、何ができるか知ってますか?」
質問者「実。」
アキリ先生「実ができるね。でも実ができる前にもう1つ大事なものができてるんです。」
質問者「根っこ?」
アキリ先生「うーん、根っこじゃないんだなぁ。」
質問者「葉っぱ…ええ?何だろう?」⇦分からないお子さんの素直な反応もかわいいなぁ。知識があって詳しいお子さんもいいけど、そもそも分からないことを聞ける番組だから、分からなくて全然いいのよね。
スタジオ内「(笑)フフフフ」
アキリ先生「(笑)今、お話の中で少し出たよ。」
質問者「え? 花?」
アキリ先生「花が咲いた後に実ができるのは間違ってないんだけども、実の中に何か入ってるよね?」
質問者「……種。」
アキリ先生「そう。ブドウは花を咲かせるんだけども、花が咲いた後に種を作るんです。種を作るためにブドウは花を咲かせているんですよ。」
質問者「えっ? はい。」
アキリ先生「種を作って、ブドウが種ができたなと思ってから実が膨らんできます。」
質問者「へえええ~。」
アキリ先生「だからブドウを育てていても、種がない状態でふつうは実ができないんです。」
質問者「えっ!そうなの?」
アキリ先生「そうそう。花粉って知ってますか?」
質問者「知ってます。」
アキリ先生「花の中の花粉が、同じく花の中にある雌しべについた時に種ができるんです。種ができてから実が膨らんでくるんです。だからふつうのブドウは種がなければ実ができない、だけども、それを実ができたと勘違いさせて実を大きくしているんです。」
質問者「へえええ。」
アキリ先生「どうするかというと、春にブドウの花が咲きますよね? 咲いた時に花粉がついちゃうと種ができちゃうんだけどね、花粉がつく前にジベレリンという物質…植物の中にはジベレリンという物質があるんだけれども、それが入ったお水に花を漬けるんです。チャポチャポって。それが1回目。この1回目でブドウは、“あ、自分には種ができたんだ”って勘違いしちゃいます。」
質問者「へえええ。」
アキリ先生「ただブドウも用心深いから、まだ実を作らないんだよね。だから、しばらくして…3週間ぐらい経ってから花をもう1回、ジベレリンにチャポチャポって漬けるんです。そうすると、“ほんとに僕には種ができてる”って勘違いしちゃって、実を膨らませるんです。」
質問者「へえええ。」
アキリ先生「これが一般的な種無しブドウの作り方なんです。ちょっと難しい話だったからまとめると、ブドウは花を咲かせて、ふつうだったら種を作ってから実をつけるんだけども、ジベレリンという物質でブドウに種ができたと勘違いさせます。用心深いブドウはまだ実をつけないから、しばらくしてもう1回ジベレリンにチャポチャポっと花を漬けることで、本当に勘違いさせて実を大きくさせるということなんですね。」
成島先生「ふうーん…」⇦全く同感です。
質問者「はい。」
アキリ先生「ジベレリンという言葉は難しいんだけど、これから生物とかを勉強すると習うかもしれないから、図鑑とか本で調べてみて下さい。」
質問者「はい。」
ジベレリンって言ってみて」がくるかとドキドキしたのに。

アナウンサー「だから種無しブドウも、ちゃんと種から育ててはいるんですよね?」
アキリ先生「そうです。」

ブドウは用心深いのか…。以前にもジベレリンに漬けて種無しブドウを作る話は聞いたけど、2回漬けるのは初めて知った。

Q9 何で人は2個一緒に音を出せないのですか?
  (5才男子)

人間も動物だから動物の先生に質問。
アナウンサー「面白いことに気がついたね。どうして○○君はこれを不思議に思ったの?」
質問者「ピアノを習ってて、ピアノだと2個一緒に音が出るのに、○○ちゃん(自分)はドミとかソファとか…」
アナウンサー「そうか、ピアノだと♪ドミ~とか♪ドミソ~とかいっぺんに出せるもんね。でも人間にはできないもんね。」
質問者「うん。」
成島先生「ピアノでドミとかドレファとかっていう音が出るのに、何で人間はドとかレとか1つの音しか出ないのかって、おかしいなって思ったんだね?」
質問者「うん。」
成島先生「人間が声を出す時は、喉の奥に声を出す場所があるんだよね。声帯って言います。声帯っていう音を作ってる場所があるんです。そこの仕組みが、音が1つしか出ないようにできちゃってるわけ。ピアノだとドレミファソラシドっていろんな音が、鍵盤を打てば出るようになってるでしょ?」
質問者「うん。」
成島先生「でも人間の声帯…音を出す場所は、空気の流れを変えることによって1つだけの音が出るようにできちゃってるんです。」
質問者「そうなんだ。」
成島先生「声を出す場所がそういうつくりになっている、これは人間だけじゃなくてね、ライオンだってゾウだってみんな同じなの。声帯っていう場所は1つしか音が出せない。」
質問者「へえ。」
成島先生「ただね、訓練すると人間でも2つの音を出せるらしいんだよ。モンゴルっていう国があるのね。モンゴルって国、知らないよね?」
質問者「うん。」
成島先生「中国って知ってる?」
質問者「知ってる。」
成島先生「中国の北側にある国で、牧畜と言って、牛とか羊を飼うことが盛んな国なんですね。」
アナウンサー「小林先生が恐竜の発掘に行っている場所ですね(笑)。」⇦この番組ならではの関連情報。しかも強力。
成島先生「ああー!そうそう! 恐竜の化石がいっぱい埋まってる場所でもあるんですよ。」
ラクダもいるらしいね。

成島先生「そこでは、人間が遠くにいる家畜を呼ぶのに、ホーミーっていうやり方で、低い音と高い音を2つ同時に出せるような声の訓練をして、遠くにいる家畜に指示を出すようなことから始まって、今は歌にもなっているらしいんですけども、ホーミーという特別な声の出し方をすると、2つの違った音を出せるらしい。でも、すごく訓練しないとだめで、ふつうの人はできない。」
質問者「そうなんだ。」
成島先生「だから僕たちは声帯という仕組みの中で1つしか音を出せないって決まっちゃってるの。僕たちも喉の中にピアノみたいに鍵盤があればね、ドレミファソラシドとか、全部の音を出そうとか、時には半音を加えてみようかって思うかもしれないけど、残念ながらその場合は、○○君がドを出して、お友だちがミを出して、他のお友だちはソを出してって一緒に出すとドミソっていう音が出るということになっているんだね。」
質問者「うん。」
アナウンサー「先生のお話を聞いてどうだった?」
質問者「………」
アナウンサー「ちょっと残念だったかな?」
質問者「…うん。」
成島先生「○○君も一度に2つぐらい音を出したかったのかな?」
質問者「出したかったー!」
成島先生「出したかったんだ、ああ…。」
アナウンサー「ホーミーって調べれば、きっとどこかで音を聞くことができると思うので、お母さんに聞いて、音を聞いてみるといいかもね。」
質問者「後で調べてみます!」

Q10 カボチャの表面に何でボツボツがあるんです
  か?(小4女子)

アナウンサー「ブツブツっていうのは皮のところ?」
質問者「はい。」
アキリ先生「カボチャのブツブツ、けっこう大きいのがついてたんですか?」
質問者「………」
アキリ先生「どんなところについてたかな? 全体的についてたの?」
質問者「きれいなところと、ボツボツしたところがありました。」
アキリ先生「そうだね。答えを言うと、カボチャのかさぶたなんですよ。」
質問者「…へえええ。」
アキリ先生「カボチャが外で育てられてるでしょう? そうすると風でいろんなものが飛んできたりして、傷ついてしまうことがあるんですね。傷が直らないと、そこからばい菌とかが入って病気になってしまうので、そういったことを防ぐために、カボチャもかさぶたを作るんです。それがブツブツに見えるんですね。」
質問者「はい。」
アキリ先生「マスクメロンって知ってますか?」
質問者「はい。」
アキリ先生「マスクメロンの網目があるでしょう? あれは大きくなる時に皮が硬くなって、硬くなった皮をさらに押し広げるように中が大きくなると、周りの皮が少しひび割れるんです。その時にひび割れたままだと、やっぱり良くないので、マスクメロンはそのひび割れた部分にかさぶたを作っているんです。その結果、かさぶたによって網目ができてるということなんですね。」
成島先生&アナウンサー「ふううん…」
質問者「はい。」
アキリ先生「カボチャもメロンと同じウリ科の植物で、似ている性質があるのかもしれないですね。ただマスクメロンみたいにきれいなものではないですけど。」
質問者「はい。」
夏休みの番組ではメロンのアミアミがなぜできるのかをズバリ聞いた質問があったな。

アナウンサー「アキリ先生、人間のかさぶたは傷が治るとポロッとはがれますよね? カボチャのかさぶたは、はがれたりはしない…」
アキリ先生「あれはあのままですね。あのまま硬くなって、傷口をずっと塞いで守るということになってますね。」
アナウンサー「なるほどねぇ。でもカボチャの味には別に…」
アキリ先生「味には影響はないと思います。」
アナウンサー「○○ちゃん、これでいいですか?」
質問者「はい。」
アナウンサー「今日は質問してくれてどうもありがとう。」
質問者「ありがとうございました。さようなら。」
アキリ先生「さよなら。」
アナウンサー「これからハロウィンでカボチャを目にすることも多くなるかもしれません。カボチャの質問も増えるかもしれませんね。」
アキリ先生「(笑)お待ちしてます。」

質問終わり~先生方からの感想と一言
成島先生「質問に答えるだけでなくて、クイズを出すって面白いですね。でも今日のお友だちはよく勉強していましたねぇ。図鑑が大好きで。図鑑で勉強するだけじゃなくて、それがどうかを実物で…動物園に行くとか、あるいは野外に行っていろんな動物を見ることで勉強して頂くといいかなと思いますね。」

アキリ先生「小さいお友だちが多かったと思うんですけども、いろんなことを自分で見て、疑問に思ったことを聞いてきてくれているので、答える方も楽しかったです。」
アナウンサー「先生はきっと内心で、成島先生のクイズにも参加していたと思いますけど(笑)、先生はどうでしたか?」
アキリ先生「(笑)私は全問正解でした。」
成島先生「(笑)おお~、素晴らしい。」
アキリ先生「ありがとうございます(笑)。」
アナウンサー「では今、拍手を(笑)。パチパチ」
アキリ先生「ありがとうございます(笑)。」

文字起こしの間に台風19号が通過。浸水被害の出た県に住んでるお子さんからの質問もあった。大丈夫だったかな…。

子ども科学電話相談9/29 とりとめのない感想

9/29のジャンルは
 昆虫 清水聡司先生
 鳥  川上和人先生

アナウンサー「昨日のラグビー、日本対アイルランドの試合、粘り強い日本の勝利に、勇気をもらったというお友だちも多いのではないでしょうか? 「子ども科学電話相談」では、知恵と元気をくれる先生方を今日もお迎えして、皆さんからの質問にお答えしていきます。」
先生方のハードルが上がってしまう。

アナウンサー「清水先生、先ほどの打ち合わせの時に、バックパックの中から、……昆虫が出てきましたね(笑)。」
清水先生「カマキリですね(笑)。昨日、こっちへ来るついでに、関東の某所へ、ウスバカマキリっていう…ふつうはあまり見られないカマキリを見られる場所があるんで、写真をぜひ撮りたいと思って行ってきました。
1匹だけ展示用に、ぜひ皆さんに見てもらいたいと思いますんで、ちょっと連れて来させてもらいました。(笑)それをたまたま今日、持ってきたんですけれども。」
アナウンサー「行く先々で珍しい昆虫がいると、展示用に…」
清水先生「珍しい昆虫にこだわるわけじゃないんですけれども、この時期、せっかくなんでカマキリのいろんな種類をお見せしたいなと思いまして…ウスバカマキリってなかなか、どこにでもいるカマキリじゃないんで、ぜひ皆さんにお見せしたいと思います。」
アナウンサー「今日は11時台に「先生に聞いちゃおう」のコーナーで、昆虫大好きな小学生の2人のご姉弟が、スタジオに来てくれることになっていますので、またそのカマキリ君も含めて、昆虫談義をして頂ければと…」
清水先生「カマキリと一緒にお待ちしてます(笑)。」
秋の気配も漂うこの時期に、旅のお伴がカマキリとは風流な。清水先生がいる昆虫館で無事にお披露目されたんだろうか。

アナウンサー「川上先生、ずいぶん日焼けされましたね。」
川上先生「こないだ、(小笠原諸島の)西之島に調査に行ったんですけども、船で行くんですよね。途中で台風が来てしまって、調査ができなくなっちゃったので、しばらく船の上で台風をやり過ごさなきゃいけなかったんですね。あまりにもやることがないので、甲板に出て上半身裸になって、日焼けを楽しんできました(笑)。」
アナウンサー「あ!そうだったんですね(笑)。真っ黒に、いい色に…」
川上先生「調査の時は、ちゃんと長袖を着ることが多いので、意外と日焼けしないんですけれども。」
アナウンサー「今回は特別に。西之島と言いますと、噴火で生態系が一度、ほぼ無くなったと言われていますけれども、そこを調査に行かれたと。」
川上先生「そうですね。噴火の後も断続的に噴火が続いていて、去年も一昨年も噴火があったんですよね。それでなかなか調査できなかったんですが、ようやく上陸することができまして、今回は僕だけではなくて、植物の先生とか、昆虫の先生とか、地質とか火山の先生とかと一緒に、総合調査という形で、環境省の調査だったんですけども行ってきました。」
アナウンサー「その調査結果が明らかになってくるのも楽しみです。」
夏休み子ども科学電話相談」で「秘密の野望」を聞かれた時に、仕事を忘れてダラダラしたいって仰ってたけど、束の間のダラダラになっただろうか。


Q1 カブトムシとクワガタは同じ大きさでも、カ
  ブトムシの方が5倍重いというのはどうしてで
  すか?(小1男子)

アナウンサー「クワガタとカブトムシ、同じ大きさに見えても、重さはカブトムシの方が5倍重い…んですね? これは何で知ったのかな?」
質問者「えーっと、テレビで見ました。」
アナウンサー「そうなんだ。クワガタとかカブトムシは捕まえたりすることある?」
質問者「クワガタをこの前捕まえたことだけはあります。」
アナウンサー「実際に重さを比べたことはないのかな?」
質問者「はい。」
清水先生「テレビでそう言うてたん?」
質問者「はい。」
清水先生「なぜ5倍違うって、理由は言うてなかったん?」
質問者「言われてません。」
清水先生「(笑)おじさんも聞きたいわ。同じ大きさっていうのは、体長とか? 体の長さとか幅とかっていうことやね?」
質問者「はい。」
清水先生「○○君はカブトムシを飼ったことは?」
質問者「ありません。」
清水先生「図鑑なんかで見たことあるよね?」
質問者「はい。」
清水先生「クワガタムシとカブトムシってさ、上から見下ろしたら、同じ長さ、同じような幅をしてても、横から見た時にどうかなって考えたことない?」
質問者「うーん、横から…。」
清水先生「体の高さ、背の高さっていうんかな。」
質問者「…ああ……」
清水先生「カブトムシの方が大きくない?」
質問者「うん。」
清水先生「ね。理由はいろいろあると思うんやけれども、どっちかっていうとクワガタムシは、隙間に潜るのが得意じゃない?」
質問者「はい、木の隙間に住んでるみたいな。」
清水先生「体の厚みを持たせると隙間に入れますか? どう?」
質問者「入…れません。」
清水先生「ね、入りにくくなるよね。だからクワガタムシの方は体を薄くしなきゃいけないので、その差が体重に出てるんじゃないかなと思います。」
質問者「ああ~。」
体の厚みの差かぁ。そんなこと考えたことなかった。でもどっちかというと、カブトムシの方がコロンと丸みを帯びててかわいいような。

清水先生「成長もね、カブトムシとクワガタムシって食べるものが違うでしょう? 同じように植物の朽ちたものを食べるけれども、クワガタムシは朽ち木なんかを食べるものが多いじゃないですか。」
質問者「はい。」
清水先生「カブトムシの方は?」
質問者「樹液?」
清水先生「ごめん、幼虫ね。カブトムシは幼虫の時に腐葉土っていう、朽ちた落ち葉とか、朽ち木がもっと分解したものとかを食べるんやけれども、住んでる場所によってエサ資源の…エサがたくさんあるような所で、カブトムシって意外と多かったりするんやけれども、たくさんあるんで一気に大きくなるのね。体を大きくしやすかったというのも、1つの理由かもしれない。」
質問者「はい。」
カブトムシとクワガタって幼虫の時は違うもの食べてたのか…それも知らなかった。腐葉土の方が分解が進んでる分、栄養の吸収効率が良さそうで太れそうなイメージ。

清水先生「けど、その重さの直接的な違いは、おそらく、クワガタムシはできるだけ隙間に潜りたいっていうふうに進んだので、その分で軽いんじゃないかなと思います。」
質問者「はい。」
清水先生「カブトムシも、元気にエサをたくさん食べたら、すごくズッシリと重いよね? ちなみに日本のカブトムシって何グラムぐらいか分かる?」
質問者「分かりません。」
清水先生「グラムで話しちゃうので、昆虫って意外と軽いっていう話にしかならないんですけど(笑)、カブトムシは体重を測ると、大体10グラムぐらい。1円玉10個分ぐらいか。」
質問者「ああ~。」
てことは、クワガタは単純計算で2グラム? 軽い…でもあの大アゴで挟まれると痛いよね。

清水先生「けど、クワガタムシはおじさんも測ったことないんだわ(笑)。今度、同じような大きさのカブトムシとクワガタムシを見つけてきたら、○○君、測ってくれるかな?」
質問者「はい。クワガタムシだけ見たことがあるから…」
清水先生「何クワガタ見たん?」
質問者「分かりません(笑)。図鑑を見たんだけど、似たようなクワガタがなかったから…」
清水先生「そうやなぁ、じゃ、これからちょっとずつ勉強して分かるようになろうね。」
質問者「はい。」
アナウンサー「ちなみに○○君が捕ったクワガタムシ、薄さは感じました? 横から見た時、薄かった?」
質問者「うーん、横から見たらたぶん薄いと思います。カブトムシよりは。」
アナウンサー「じゃあ台所にあるはかりをお母さんに借りて、今度測ってみるといいかも…」
質問者「クワガタムシはもう、…国立天文台っていう所に行って見ただけで、家にはちょっと遠かったから、持って帰ってはきてません。」
清水先生「じゃあ来年の夏のテーマやな。」
アナウンサー「そうですね。重さをぜひ実際に比べて、何か分かったらまた教えて下さいね。」
質問者「はい。」
アナウンサー「今日はどうもありがとう。」
質問者「あー……」⇦何か言いたげ。
清水先生&アナウンサー「さよなら。」
質問者「サヨナラ…あ、ちょっと! ちょっと!あぁ…」
清水先生「どした?」
質問者「…そこにバード川上さんいますよね?」
清水先生&川上先生「(笑)アッハッハッハッ…」
アナウンサー「(笑)川上先生いらっしゃいますよ。」
質問者「バード川上さんの『トリのトリビア』という本を今、持っています。」
川上先生「どうもこんにちは、川上でーす。」
質問者「はい。」
川上先生「本、持ってくれてるの? ありがとう。読んでくれた?」
質問者「うん。」
川上先生「嬉しいです。……鳥と昆虫どっちが好きですか?」
質問者「どっちも好きです!」
川上先生「(笑)ああ~!いい答えだね~。」
清水先生「(笑)よしよし。」
アナウンサー「(笑)素晴らしい。」
川上先生「また読んでね。ありがとう。」
まさかの別ジャンルの先生へのラブコール、しかも「バード川上さん」。『トリのトリビア』はイラストが多いし表紙もかわいくて読みやすいよね。何にせよ川上先生にちゃんと伝わって良かった。ちょっとイジワルな質問もうまく切り返して。好きなものを好きだって堂々と言えるのは素晴らしいことだ。

Q2 カモメって魚を食べるから、魚ってあんまり
  跳ねないから、あんまり食べられなくて、生き
  るのが大変なんじゃないの?っていう質問で
  す。(小1男子)

アナウンサー「魚は水の中にいるから、あまり跳ね上がってこないから獲るのが大変じゃないかな?ってことかな?」
質問者「はい。」
アナウンサー「どんな時にそう思ったの?」
質問者「夏休みに北海道に旅行に行ったんですけど、その旅行で海で釣りをしたんですけど、その釣りをする所でカモメをいろいろ見て思いつきました。」
アナウンサー「○○君が見たカモメは、何かを捕って食べてました?」
質問者「…うーん……食べてるところは見ませんでした。」
川上先生「はい、どうもこんにちは、川上でーす。
○○君は、今日の朝はちゃんと朝ご飯を食べましたか?」
質問者「はい。」
川上先生「何食べました?」
質問者「…んと、蜂蜜をつけたパン、目玉焼き、…」
川上先生「蜂蜜のパン、目玉焼き。いいねえ。」
質問者「…あと何があったっけ……あ、バナナでしょ…」
川上先生「バナナ、いいねえ~。」
質問者「あとウィンナーくらいです。」
川上先生「お! すごくバランスがとれてて、いいお食事だと思います。主食があって、たんぱく質もあって、果実のバナナ、いろいろ食べてるよね。いろいろ食べるのは栄養があっていいんだよね。」
質問者「はい。」
川上先生「じゃあ、カモメが食べるものについて考えたいんだけども、魚を食べてるよね? 魚を食べる以外にも、世の中いろんなものを食べる鳥がいると思うんだけれども、ま、それは種類によっていろいろ食べるんだけど、何で彼らは魚を食べるとそんなにいいことがあるのか、というのをまず考えてみたいと思うんだよね。」
質問者「はい。」
川上先生「カモメの仲間は魚を食べる他に、何を食べてると思う?」
質問者「………んー…」
川上先生「魚ばっかりだと思う?」
質問者「もうちょっと何かはあると思います。」
川上先生「そうだね、実はいろんなものを食べることがあって、魚だけじゃなくて、小さいカニとか、近所で巣を作ってる鳥の卵を食べちゃったり。でも魚をけっこう食べるよね?」
質問者「はい。」
川上先生「じゃ、○○君が魚を食べる時って、どうやって食べる?」
質問者「まず…」
川上先生「どういう形の魚を食べてる?」
質問者「……種類でいいですか?」
川上先生「種類でもいいよ。」
質問者「……特に、ホッケかサバかシャケとか。そういうのですね。」
川上先生「いいねえ。そういうのを食べる時、多分、切り身で食べてるよね?」
質問者「………」
川上先生「まるごと頭から食べないよね?…あ、ホッケまるごと食べちゃった?」
質問者「……そのままではないですけど、切ったやつを食べてます。」
川上先生「じゃ、カモメはどうやって食べてると思う?」
質問者「……くちばしで、口を閉じて、魚の大体お腹の辺りに入れて、開いたら、箸みたいな役割をするから、魚が切れて、それで骨を取って、それを繰り返してもうちょっと小さくして食べてると思います。」
川上先生「大きな魚の死体を食べる時があって、そういう時は今言ってくれたみたいにくちばしでつついて食べるんだよ。その通り。」⇦遠回りな答えでも否定しないの素晴らしい。
川上先生「でも海で魚を獲る時は、実はまるごと食べちゃいます。捕まえて、まるごとパクンと食べちゃうの。そうするととてもいいのは、栄養がいっぱい摂れるんだよね。
魚の中には、魚が生きていくために必要な栄養が全部入ってるわけだよね? 生きてるんだからね。だから魚を1匹食べれば、動物が生きていくための栄養が全部摂れちゃう、と考えられるの。
でも、人間みたいに身だけを食べて内臓を残しちゃったりすると、内臓にある栄養が食べられないよね? だからいろんなものをバランス良く食べなきゃいけなくなっちゃうんだよね。」
質問者「はい。」
川上先生「だから魚を食べるというのは、実はまるごと食べるといろんな栄養が摂れるから、カモメにとってはすごくいいことなんだよね。確かに大変なんだけども、彼らは好んでやることだと思います。」
質問者「はい。」
川上先生「魚の捕り方なんだけど、○○君が見てて大変だなって思った?」
質問者「……」
川上先生「釣りをしてて、釣れました? あんまり釣れなかった?」
質問者「魚……まず、中身が空っぽのホタテが1つ釣れて、…」
川上先生「中身が空っぽのホタテかあ。ちょっと残念だったね。」
質問者「ガヤ?っていう魚。」
川上先生「へええ! 釣れた?」
質問者「まあ、結局逃がしたんですけど、5匹。」
川上先生「5匹か、まあまあだね。」
質問者「で、それの1つがけっこう大きかったです。」⇦朝ご飯も釣果も素直に教えてくれるお子さんかわいいなぁ。
川上先生「良かったねえ~。でも釣るのはなかなか大変だったでしょ?」
質問者「はい。」
川上先生「それは、待ってて、自分のいる所が変わらなくて、魚を釣ってたからだと思うんだよね。」
質問者「でも、ちょっとは変えた時がありました。」
川上先生「そうか、(魚が)いそうな所に?」
質問者「うん。」
川上先生「鳥も一緒で、鳥の場合は空を飛べるから、海の上を飛んで魚のいっぱいいる所に行けばいいんだよね。陸から釣りをしてると、魚がいっぱいいる所ってそんなに多くないと思うんだけども、海の上を飛んで行けば、魚がいっぱいいる所を見つけることができます。」
質問者「はい。」
川上先生「だから、人間が岸から釣りをするのに比べると、魚のいる所に狙っていけるんだよね。だから人間よりは魚を獲るのが大変じゃないと思うんだ。鳥は頑張れば、ご飯を食べに行くのに何十㎞とか、海鳥の種類によっては何百㎞も飛ぶことがあります。そうやって飛ぶことができるから、魚のいっぱいいる所に行けるので、大変ではあるけれども、ムチャクチャ大変じゃないんだなって思えばいいかなと思います。何となく分かりました?」
質問者「はい。」
アナウンサー「川上先生、これは目がかなり良くて、飛びながら空の上から、魚を視覚的に捉えることができるということですか?」
川上先生「そうですね。目が良くて捉えられることと、実は海鳥の種類によっては、においで探すものもいます。プランクトンが魚に襲われた時に出すにおいがあるんですけども、そのにおいを目当てに探しているんじゃないか、とも言われています。」
へえ~、文字通り「トリのトリビア」じゃない? プランクトンがにおいを出すのも初耳だ。

アナウンサー「へええ~、そうなんですね。○○君、先生のお話を聞いてどうですか?」
質問者「はい。」
アナウンサー「空を飛び回っているから、私たち人間が魚釣りをするよりは、魚がいっぱいいる所を上手く見つけて、狩りをすることができるということだね。それは目で見たり、においで嗅ぎつけて魚のいる所に行くんですって。」⇦素晴らしいまとめ。
質問者「はい。」
魚を丸ごと食べちゃうから1度の摂食で丸ごとの栄養を効率良く摂っているわけか。人間の食事でも部分食と完全食っていう考え方あるけれど、いろんな食材を用意してバランス良く栄養を摂る食べ方って、楽しくはあっても非効率なのかもしれない。人間は無駄を愛するのか。

アナウンサー「今日はいつもより電話が少ないそうです。(電話を)かけようかどうか迷っているお友だちは、つながりやすいチャンスの日かと思います。ぜひぜひお電話して下さい。」
こんな日もあるんだ。

Q3 亜熱帯は雨期と乾期があるので、乾季に食べ
  物がなかったり冬眠する虫がいるのか? とい
  うことです。(小2男子)

アナウンサー「どうしてこれを疑問に思ったの?」
質問者「日本には四季がハッキリあって、冬眠するからです。」
アナウンサー「そうだよね、春夏秋冬があるから冬眠できるけれども、熱帯地方の虫は冬眠できないんじゃないかなと思ったのかな?」
質問者「はい。」
アナウンサー「ちなみに○○君はどんな虫が好きなの?」
質問者「トンボのギンヤンマとかです。」
アナウンサー「じゃあ、昆虫を捕まえることもあるのかな?」
質問者「はい。」
清水先生「そうやな、それ、何か気になるよな。○○君はどう思うん?」
質問者「冬眠しそうな気がする。」
清水先生「そうやな。冬という季節のない場所になると“休眠”という言い方をした方がいいと思うんやけれども、冬眠に代わる仕組みを持ってるものはふつうにいます。逆に四季のある日本では、季節が季節や温度や日の長さが変わっていくのに合わせて、生活のサイクル、休眠するかしないか、(冬を)どうやって乗り越えるかを発達させてきたと思うんやけれども、四季のはっきりしない熱帯とか亜熱帯は、…雨期と乾期って今言ってくれたやん?」
質問者「はい。」
清水先生「雨期と乾期っていう四季に代わるようなものがあるやん。これを上手いこと利用できへん?」
質問者「………」
清水先生「ちょっと言い方が難しいか(笑)。実際にあります。雨期ってどんな時期?」
質問者「雨ばっかり降る時期。」
清水先生「乾期は?」
質問者「全く降らない乾燥している時期。」
清水先生「うん、乾燥気味な、あまり降らない時期やね。昆虫の中でも植物を食べる昆虫の話でいいかな? おじさんチョウチョのお話をしようかなと思うんやけれども。
ずーっと乾燥して植物が育ちにくい時期が乾期やんか。雨期になると一気に雨が降って、植物も育ちやすい環境になるでしょう? そういう時に植物はどうします?」
質問者「植物?」
清水先生「うん。植物もうまーく雨期と乾期を使い分けてるわけやんか。…例えば、日本の春のように若葉を一斉に出したり、お花を咲かせたり。植物も活動するのに有利な時期にパッと切り替わるでしょ? それに伴って、葉っぱを食べないといけない昆虫だったら、その時期に卵を生んだ方が有利じゃない?」
質問者「うん。」
清水先生「だからその時期に出るような調整をしてくるの。」
質問者「はい。」
清水先生「おじさんはずっとチョウチョを飼うようなお仕事をしてたでしょう? ずーっと同じような環境で飼っても、亜熱帯のチョウチョって、サナギで変なタイミングで寝ちゃうやつがいるの。」
質問者「へええ…」
清水先生「例えば、シロオビアゲハとかジャコウアゲハとかを飼ってると、悪い葉っぱをずっとあげてると、サナギで休眠して動かなくなったりするのね。羽化してこないの。○○君はアゲハチョウとか飼ったことある?」
質問者「何度も飼ったある。」
清水先生「秋にアゲハチョウの幼虫を飼うと、どうなりますか?」
質問者「冬に茶色のサナギになって、ずっと冬眠…。」
アゲハチョウを何度も飼ってて、こういうサナギを見てるからああいう質問も生まれたのかな? 昆虫ガチを窺える。

清水先生「そうやんね、休眠するサナギになるやんか。それは日が短くなる…暗い時間が長くなるのを感じて休眠に入るんやけれども、シロオビアゲハとかジャコウアゲハとかを飼ってると、葉っぱが硬くなってきたり、いい葉っぱをあげてるつもりでも変なタイミングで休眠に入るサナギが出てくるの。しばらく置いとくと自然に出てくる。起こし方を勉強しなきゃいけないと思うんやけれども、四季のある所のチョウチョじゃないので、冷やしすぎると死んじゃうんだよね。」
質問者「ああー……。」
悪いエサが増えてくるとサナギになって休眠…エサからも季節の変化を感じるのか?

清水先生「で、おじさんたちは諦めて、(サナギを)そのまま並べておくの。一定の温度の中に並べておくんやけれども、そうすると、中には1ヶ月で出てくるやつがいる。別のやつは3ヶ月かかる。ダラダラと出てくるのね。だから、四季のない場所の昆虫でも、キッチリと休眠というものを獲得している昆虫もいるというのがそれから分かると思います。
あと、甲虫の仲間でも、乾きすぎると地面に潜って成虫で寝ちゃうのはたくさんいるので、雨期と乾期があるような熱帯・亜熱帯でも、休眠というのありますよ、というのが答えです。」
質問者「はい。」
アナウンサー「どこで生きるかという環境に合わせて、虫の方も適応していくわけですね。」
清水先生「そうやって進化してきてるんでね。冬眠とは言わないかもしれないけど、休眠はあります。」
アナウンサー「○○君、お話を聞いてみてどうですか?」
質問者「休眠っていうのがあるのが知れて良かったです。」
清水先生「日本でも冬眠だけじゃなくて、暑い夏に夏眠(かみん)というのもあるので、同じ休眠の1つなので…例えばナナホシテントウ。真夏になると見れなくなるでしょ? よく知られてるのはススキの株元とかに潜り込んで休眠してるのね。そういうのも日本にいるので、いろいろ観察して下さい。」
アナウンサー「それは暑さをしのぐため…」
清水先生「そうです。暑すぎると逆にダメなので…寒すぎてもダメですし、暑すぎてもダメ。ほどほどです。」
アナウンサー「へええ~。昆虫たちもいろんな知恵を使ってるわけですね。」
テントウムシが夏眠するとは知らなかった。

Q4 コウテイペンギンとか大きなペンギンは南極
  とか寒い所に住んでいて、フェアリーペンギン
  とか小さいペンギンは森とか暖かい所に住んで
  いるのはなぜですか?(小1女子)

低学年のお子さんが続くね~。声も話し方もかわいい。今度は女の子。
アナウンサー「ペンギンでも種類によって、寒い南極にいるペンギンとか、暖かい森に住んでいるペンギンもいるのね? ○○ちゃんはどこかでペンギンを見たの?」
質問者「うーん…、夏休みに見た。研究しました。」
アナウンサー「自由研究をしたのかな?」
質問者「うん。」
アナウンサー「へえ!どんなことを調べたの?」
質問者「うーんと、高さ。本当の大きさを紙に描いて、段ボールに貼って、背比べした。」⇦実物大で比較! 学校に持っていく時に大変そうだけど、迫力もあって面白そう!
アナウンサー「そうなんだ。本物と同じ大きさに段ボールをくり抜いて、比べてみたのかな?」
質問者「うん。そうです。」
アナウンサー「何がいちばん大きかった?」
質問者「うーんと、コウテイペンギンです。」
川上先生「はい、どーもこんにちは、川上です。
いやあ○○さん、よく気づいたね!これ気づいたのすごいことだよ!」
質問者「(笑)フフッ」⇦ほめられて喜んでるの超かわいい~。(*´▽`*)こんな顔してる?
川上先生「うん、本当。この自由研究はすごくいい研究だと思います!」
質問者「(笑)ウフッ」⇦またかわいい照れ笑いきた!聞いてる方も(*´▽`*)。
清水先生&アナウンサー「ふう~ん…」⇦川上先生の(珍しい?)興奮ぶりに興味津々か。

川上先生「じゃあ、何で寒い所の方が体が大きいかっていうことをいきたいんだけども、…そうだなあ、○○さんは熱いお茶とか飲んだことある?」
質問者「ある。たとえばミルクティー。」
川上先生「ミルクティー好き?」
質問者「うん!大好き。」
川上先生「いいねえ~。ミルクティーを飲む時、熱々だったら、ちょっと冷まして飲むよね?」
質問者「うん。フーフーって。」⇦返しがいちいちかわいいなぁ。
川上先生「フーフーって冷まして。そしたらすぐに冷めて、飲みやすくなる?」
質問者「うん。」
川上先生「よかったよかった。じゃあさ、○○さんはお風呂にも入る?」
質問者「入る。」
川上先生「お風呂に入る時に、フーフーってやって、すぐ冷める?」
質問者「冷めない。」
川上先生「冷めないよね。そうなんだよ。実は、それがこのペンギンの話と同じなの。」
質問者「ああー。」⇦分かっちゃった反応。すごい!
川上先生「ちょっと分かってきた?」
質問者「うん。」
川上先生「大きいと冷めにくいんだよね。で、小さいと冷めやすいんだよね。寒い南極に住んでいて、いちばん困ることって何だと思う?」
質問者「台風とか嵐とか起こる。」
川上先生「あー、嵐とか起こるかもしれないね。そういうことが起こると体温が下がっちゃうと思うんですよ。雪がいっぱい降ったりね。寒くなるとやっぱり動物って死んじゃうから…」
質問者「うん…。」
川上先生「寒くなって体温が下がっちゃうのが、多分いちばんつらいことなんです。そうすると、さっきのミルクティーとお風呂のことを考えると、南極とか寒い所に置いとくんだったら、どっちが冷めにくいと思いますか?」
質問者「お風呂の方が…冷めにくい。」
川上先生「うん!そうだよね。お風呂の方が冷めにくいよね。要するに、大きい方が冷めにくい、ということなんです。だから、寒い所の動物の方が体が大きくて、寒くない所の(動物の)方が小さいんだと思います。」
質問者「あー、そういうこと?」⇦完全に理解したな!スゴーい!
川上先生「そう! 分かっちゃった?」
質問者「うん。」
川上先生「実はこれ、150年ぐらい前にドイツにいる生物学者、生物の研究している人が、○○さんと同じことに気づいて、暖かい所ほど小さくて、寒い所ほど動物は体が大きくなるんだって言ったんだよね。その人の名前がベルクマンって言うので、今はこれはベルクマンの法則って言われてます。だから、ベルクマンが生まれる前に○○さんが生まれていたら、先に○○さんがこれに気づいたから、これは“○○の法則”になっていたと思います。」
質問者「ああああああ!」
川上先生「惜しかったねえ~!」
清水先生&アナウンサー「(笑)ハハハハハハ」
質問者「おしい…(笑)。」
川上先生「でも、これに自分で気づいたっていうのはすごいこと! 大きくなったらどこかでベルクマンの法則って聞くかもしれないけど、それまでは“○○の法則”でいいと思います。」
質問者「やった!」⇦かわいいすぎる…そして先生の話にしっかりついてこれる頭の良さよ…。
清水先生&アナウンサー「(笑)アハハハハハ」
川上先生「寒い所の方が体が大きくなって、暖かい所の方が体が小さくなる。実はペンギン以外でも、いろんな動物で同じようなことが知られてるので、…有名なのがクマなんだけど、ホッキョクグマっていう北極にいるクマは大きくて体重が500㎏ぐらいあるんだよね。でも、暖かい地方にいるマレーグマっていうクマは50㎏ぐらいしかないの。」
質問者「……ごじゅっきろ!?」
川上先生「そう! 小っさいんだよ!」
質問者「チビ!」⇦1年生の自分より大きいけどね。500㎏との比較も頭の中でちゃんとできてる。
清水先生&アナウンサー「(笑)フフフフ」
川上先生「いろんな動物でそういうのが確認されているから、いろんな図鑑で体重を見てみたら、“この種類も本当にそうなってるな”って気づくかもしれないです。」
質問者「今、自由研究の時に使うためにさ、図鑑を持ってる。だからよく知ってる。」
川上先生「んーすごいなあ! また図鑑を見てみて下さいね。」
質問者「うん。」
川上先生「“○○の法則”です。」
アナウンサー「○○ちゃん、すごいところに気がついたねえ。」
清水先生「ちょっといいですか? 昆虫は逆なんですよね。逆ベルクマンの法則、逆○○の法則(笑)。」⇦清水先生からも素敵なコメントが。
川上先生「そうですね(笑)。いろいろ調べてみると面白いですよね。」
質問者「うん。」
アナウンサー「面白いね。えらいね、動物の先生と同じところに気づいたという。大きな世界地図に、どんな動物がどこに住んでるのかってペタペタ貼っていくと、何か見えてくるかもしれませんね。」
川上先生「そうですね。暖かい所ほど小さくなってたりするのが分かってくると思いますね。」
アナウンサー「今日は先生の話を聞いてどうでした?」
質問者「なんか、よく分かって嬉しいなって思った。」
鳥の質問だったのに生き物全体の話につながるすごい質問だった。ペンギンの背比べをした自由研究を
見てみたい。

Q5 ハチは暴れると刺すけど、暴れなかったら刺
  さない。でも、ガは、暴れ…暴れ…じっとして
  てもぶつかってくる。(4才男子)

今度は未就学のお子さんが元気すぎ。声が割れ気味で聞き取りにくい…。熱い思いはめっちゃ届く。
清水先生「(笑)フッフフフ…」
アナウンサー「ハチは?…暴れる…」
質問者「じーっとしてればぶつかってこない。でも、暴れるとぶつかってくる。」
アナウンサー「うん、ハチはそうだよね。じっとしてると刺さないけど、動いたり暴れたりすると刺されちゃうこともあるもんね。」
質問者「でもガは、暴れなくても刺してくりゅ…あ、ぶつかってくる。」
アナウンサー「そっかぁ、○○君はじっとしててガがぶつかってきたことある?」
質問者「…ハチはぶつかってきたことはない。でもガはいっぱいぶつかってきたことはある。」
アナウンサー「そうだったんだ。その違いはなぜ?ってことですね?」
質問者「ん?」
清水先生「はい、○○君こんにち…」
質問者「もういっかあい。」⇦アナウンサーの質問の確認を理解できなかったもよう。
清水先生「(笑)。○○君はどういう時にじっとしてるん?」
質問者「ん?何?」
清水先生「ハチがプーンと来た時に危ないと思ってじっとするわけ?」
質問者「そう。」
清水先生「そうやな。ハチは動いてるものがよく見えるのね。目のつくりが○○君と違うんやけれども、ハチは動いてるものにすごく反応する目を持ってるの。」
質問者「ふううん。」
清水先生「だから、動いてると“何かな?”って感じで追いかけてくるのね。あと、ハチさんも巣を攻撃されたら向かってくるでしょう? ふだんは○○君は巣を攻撃したり悪いことをしてないから、単にハチさんがプーンと通り過ぎてるところでじっとするので、何もないからそのまま通り過ぎてくれるのね。
今度はハチの巣をイタズラしちゃったり、ハチが入ってほしくないぐらい巣に近づいた時。そういう時にはまず警告してくるんやけれども、その時に暴れちゃったりすると、動きがよく見えるので、“コイツはヤバい”って刺したりするんやけれども、うまくいくと、じっとしてると(ハチが)意識しなくなるの。
ただ、あんまり巣の近くでハチが本気で怒ってる時には、じっとしても刺してきます。」
質問者「ふううん。」
清水先生「ハチに追いかけられた時にダッシュして逃げるでしょう? ハチはついて来て刺すのね。動いてるものがよく見えてるから、敵が逃げた後を追っかけてくるの。おじさんも実は追いかけられたことがあって…」
アナウンサー「ああ…」
清水先生「まっすぐ逃げると追いかけてくるの。ダーッとダッシュしてて、いきなりキュッとしゃがむのね。しゃがんだり転んだりしたら、ハチがその上を通り過ぎます。一瞬見えなくなる。ハチはそういう目をしてるので、じっとして下さいって言うの。ただ、あまり近づいた時、ハチの巣全体がブワーンと興奮してる時には、ゆっくり逃げて下さい。ゆっくりね。」
質問者「はあい。」
昆虫の先生たちの虫にやられる/やられそうになる体験談は、ハラハラしつつもどこか笑える。刺されたり追っかけられたり、たまに口の中に入っちゃったり。

清水先生「それで、ガがじっとしててもぶつかってくるのは、夜でしょう?」
質問者「うん。」
清水先生「夜にガがなぜ飛び回ってるかというと、多分○○君が見てるのは明かりの周りやと思うのね。ガって、別に明かりに集まりたくないの。」
質問者「ふううん。」
清水先生「これもガの目に仕組み、秘密があって、ガは本当は、お月様とか、お空の明るさを見ながら飛んでるの。それが、人のお家の明かりとかがあると、眩しすぎて、お空の明かりだと騙されて寄ってきちゃうの。」
質問者「へえええ。」
清水先生「バランスを崩してる状態なの。バランスを崩してどうしようってグルグル飛び回ってるところに○○君が行くと、ぶつかっちゃうの。」
質問者「へえええ。」
清水先生「だからガも当たりたくて当たってるわけじゃない。」
質問者「だから、……あの、あの…腫れちゃったりするの? ブツブツ…」
清水先生「あー、ブツブツに腫れちゃったり?」
質問者「そう。」
清水先生「そう、それはね…」
質問者「ママが、バスでハチに刺されちゃったことがあって、バスの中だったんだけど、すっごい腫れて、近くの薬屋さんで薬塗ったんだ…」
清水先生「それはハチさん? ママはハチに刺されたの?」
質問者「そう。バスの中で。すごい腫れて、薬屋さんで薬買って、家で塗ったんだって。」
清水先生「(笑)フフ、そうか。それはお母さんもパニックを起こしてハチを叩いたとか、ハチにとって都合の悪い動きをしたのか、触っちゃったんだと思うよ。バスの中だとしたら。」
質問者「あのね、そこね、~(聞き取れず)たんだけど、もともとハチさんが~(聞き取れず)にハチがとまっちゃったら、~(聞き取れず)ちゃって、ハチさん、なくなったちゃったんだバスの中で。」
清水先生「(笑)うんうん、そうかあ。」⇦ラジオだと何言ってるのか分からないけど、スタジオの先生はちゃんと聞き取れてるのかな? 聞きながら優しく相槌を打つ清水先生に和まされる。

清水先生「それもおじさん、実は、ぶつかって刺されたことがあって(笑)、たまたまぶつかったら、“あ!”って違和感を感じて、キュッと足場を固めて刺してくることがあるの。」
質問者「ふううん。」
アナウンサー「ハチは動いているものを見ると反応して攻撃したり、あるいは巣を攻撃されたと感じると攻撃することがあるから、できるだけ走らずに、ゆっくり逃げる。」
清水先生「慌てずにそっと逃がしてやるのが大事…」
質問者「あのねぇ、昔、公園とかに行った時、ハチがいっぱいね、花の蜜を、吸い…吸いにいっぱいハチが来てた。大っきいハチが来てたんだけどね、それ、○○君(自分のこと)が暴れなかったからね、寄ってこな…攻撃してこなかったよ!」
清水先生「うん、うん、せやな(笑)。」
アナウンサー「じゃあ良かったね。○○君、そろそろお時間になりました。」
質問者「はあい。」⇦語りは熱いけど相手の話も素直に聞けるいいお子さんだ。
アナウンサー「分かりました? 大丈夫かな?」
質問者「うん。」
アナウンサー「今日は元気いっぱい質問してくれてありがとう。」
質問者「はあい。」
清水先生「さよなら(笑)。フッ。」⇦最後、ちょっとホッとしたかな?
アナウンサー「ハチの体験を元気に話してくれました。」
力いっぱい話す時と、先生のお答えに「へえー」「ふうーん」って静かに返す時のギャップが面白かった。

11時台前半は「先生に聞いちゃおう」
この日は小学6年生のSさんと小学3年生のA君のご姉弟。声の区別がつかないところ多々あり。
Sさん&A君「こんにちは。」
アナウンサー「お姉さんのSさんが、5月に清水先生に質問してくれたんだよね。どんな質問だったか覚えてる?」
Sさん「どうしてチョウは夕方よりも朝の方が数が多いのか、という質問をしました。」
アナウンサー「その時の先生は、チョウチョの種類によって活動する時間が違うんだよ、というお答えでしたね。そんなやりとりをして、またチョウチョを見てみて、何か気づくことはありました?」
Sさん「学校から家に帰る時とか、歩いてる時とか、チョウを見て、こんな時間に活動してるんだなって思うことがよくあります。昨日も河原に虫を捕りに行った時に、モンキチョウがすごくたくさんいたので、モンキチョウは3時前ぐらいが活動しやすいのかなって思いました。」
アナウンサー「そういう傾向も見えてきた?」
Sさん「はい。」
アナウンサー「今のお話だと、SさんとA君のお家の近くには河原があるの?」
Sさん&A君「はい。そうです。」「河原あります。」
アナウンサー「へえええ。実は、今日は虫かごを持ってきてくれたのね。何が入ってますか?」
Sさん「トノサマバッタです。」
アナウンサー「これは大きいね~!7~8センチは…」
Sさん「多分あると思います。」
アナウンサー「大人の親指の太さくらいはあるんじゃないかな。今、清水先生が親指を当てて下さいましたが(笑)、同じぐらいの…大きいのを見つけたね。これはどうやって捕まえたの?」
Sさん「まず私が見つけて、その時に私は怖くて触りづらかったので、お父さんに手伝ってもらって捕りました。」
アナウンサー「先生、バッタって捕まえるの大変そうですよね?」
清水先生「いやぁトノサマバッタは大変なんですよ、本気で跳びますから。」
アナウンサー「そうだよね、ピョーンって(笑)。」
Sさん「私も探してる時に、何回か大きくビョーンと跳んでるのは見たんですけど、それ以来姿が全然見えなかったので、すごい悔しかったです。」
アナウンサー「そうか、ついに捕まえた!っていう感じだったのかな?」
Sさん「はい、すごく嬉しかったです。」
お父さんもいい仕事したんだな。

アナウンサー「その他にもよく2人で虫を捕ったりするの?」
Sさん&A君「はい。」
アナウンサー「A君はどんなのを捕った?」
A君「んー、ショウリョウバッタとか。ショウリョウバッタはよく見つける。そして捕る。」
Sさん「河原はチョウが多いので、よくチョウを捕ってます。」
アナウンサー「そうなのね。夏はカブトムシなんかは…」
Sさん「木が少ないので、カブトムシは買うことしかできないので、今度は捕まえてみたいです。」
アナウンサー「SさんとA君は、もともとどっちが先に昆虫が好きになったのかな?」
Sさん「多分私の方です。」
アナウンサー「そうなんだ! 女の子で昆虫が好きなお友だちって周りにいる?」
Sさん「いや、あんまりいなくて、虫の図鑑を見ただけで“うわー!”って、みんなビックリして向こうへ行っちゃいます。」
清水先生「(笑)フフフフ」
アナウンサー「(笑)図鑑を見ただけで。でもSさんとA君は昆虫大好きで…、じゃあ昆虫の話を2人でするの?」
Sさん「はい、たまにします。」
アナウンサー「どんなお話をするの?」
Sさん「虫の生態とかでクイズをよくします。」
アナウンサー「2人でクイズを出し合うの? へえええ。A君がうんうんって頷いてくれましたが。
それで、今日は何と、清水先生にクイズを出そうと思って用意してきてくれたんだよね?」
Sさん&A君「はい。そうです。」
清水先生「マジか(笑)。」
アナウンサー「先生、いかがですか?」
清水先生「(笑)いや……それは出す方がいいよね。(笑)ハッハッハッハッ…」
アナウンサー「(笑)出されるよりは。」
コーナー名「先生に聞いちゃおう」の意味合いがガラリと変わったぞ。トノサマバッタやらクイズやら、楽しいゲストだなぁ。

アナウンサー「今、手元にそのクイズを用意してくれました。」
清水先生「はい、ちょっと楽しみですけど(笑)。」
川上先生「(笑)フフフフ」
アナウンサー「A4の紙を半分に折ったぐらいの大きさで、表紙に“虫クイズ”と書いてあって、何の絵が描いてあるかな?」
Sさん「カブトムシとクワガタムシの絵が描いてあります。」
清水先生「んー、すごい。」
アナウンサー「これはどちらが描いてくれたのかな?」
Sさん「下の大きい方の絵は弟が描いて、上の“虫クイズ”は私が書きました。」
アナウンサー「下には木の幹にカブトムシが2匹留まってる様子…」
A君「カブトムシとクワガタムシ。」
アナウンサー「クワガタか、ごめんね。上に“虫クイズ”って、大きくカラフルに、緑とオレンジで書いて、表紙をつけてくれました。」
清水先生「あ、これ専用に作ってくれたん?」
Sさん「作りました。」
アナウンサー「皆さんにお見せできないのが残念なぐらい、きれいに作ってくれました。で、1枚めくりますと、第1問が書いてあるのかな?」
A君「じゃあSちゃんお願い。」
清水先生「いきなりクイズきますか! (笑)いやいや早い!」
アナウンサー「(笑)いっちゃいましょうか。」
A君「いっちゃいましょう。」⇦かわいく先生を追い詰める。
Sさん「じゃあ問題です。」
清水先生「はい。」⇦素直に従う先生かわいい。
Sさん「フンコロガシは暗い時にどうやって巣に帰るでしょうか? ①においをつける ②目で見て覚える ③月明かりと星明かりを頼りにする どれでしょう?」⇦昆虫の専門家に三択は易しすぎでは…。番組的には盛り上がるけど。
清水先生「おおおー。」
アナウンサー「さあ、準備はよろしいでしょうか。清水先生、お答えをお願いします。」
清水先生「③番!」
A君「正解!」
Sさん「正解です。月明かりと星明かりを頼りにする、が正解です。」
A君「裏も見せてあげて。」
Sさん「…こんな感じ。」
清水先生「おおおー!すごい。イラスト付き。」
アナウンサー「“3番だよ”って、星と月の絵を描いてくれました。“急げ~!”とフンコロガシが帰る様子まで描いてくれています(笑)。」
清水先生「(笑)アハハハハハハ、すごいね。」
A君「描いた!」
アナウンサー「なかなかいいクイズですね?」
清水先生「いいクイズでした! 僕、今度使わせてもらいます(笑)。」
アナウンサー「せっかくなので、今日は鳥の川上先生もいらっしゃるから、2問目は川上先生に…」
A君「けっこうトリッキーだよ。」⇦鳥の先生だけに?
川上先生「僕、昆虫苦手なんですけれども大丈夫ですかね?」
A君「頑張って下さい。じゃあクイズ第2問いきます。」⇦弟君、グイグイ進行していく。
Sさん「育てていたパンジーについていたツマグロヒョウモンの幼虫の数は何匹でしょう? ①2匹 ②10匹 ③20匹」⇦超パーソナルなクイズじゃない?
清水先生「トリッキーだ…。」
川上先生「これは難しいなあ。」
A君「どーれだ?」
川上先生「でもねぇ、昆虫はたくさんいると思うから、僕は③番の20匹でお願いします。」
清水先生「僕も答えていいですか?」
A君「はい、どうぞ。」
清水先生「じゃあ間をとって…②番、10匹の方で。」
A君「正解は、③番!」
清水先生「ああっ!」
川上先生「おおー!」
アナウンサー「川上先生正解~!」
Sさん&A君「おめでとうございます。」
川上先生「勘が当たりました(笑)。」
専門家のおじさん2人が素直に盛り上がってる。すごい姉弟

アナウンサー「ツマ…ツマグロヒョウモン。」
Sさん「はい。チョウの幼虫が…確かスミレ科の花につくんですけど、パンジーを2~3鉢ベランダに置いてたら、見慣れない毛虫みたいなのがいて、最初は私たちが学校に行ってる間にお母さんが追っ払っちゃって。よくよく調べてみたらチョウだったのが分かったので、それから育ててみました。」
アナウンサー「育ててみたのね。どうなりましたか?」
Sさん「みんなチョウになって飛んでいきました。」
清水先生「へえええ。」
アナウンサー「(問題の裏に)答えも書いてくれてたね。“みんなチョウになったよ~”と。」
清水先生「街の中でもよく見かけるチョウチョですよね。」
Sさん「そう、だからたまにヒラヒラ飛んでると、“家に来ないかな”って思って見てます。」⇦昆虫愛があふれる一言。

アナウンサー「じゃあ、3問目いってみますか?」
A君「これで最後の問題。カブトムシは土に卵を生みます。ではクワガタムシはどこに生むでしょうか? ①キノコ ②朽ち木 ③花の茎 どれでしょう?」
アナウンサー「じゃあ川上先生から。」
川上先生「うーん、じゃあ僕から答えるけれども、…そうだな、花の茎からいってみようかな。きれいだしね。」
アナウンサー「③番の花の茎。」
A君「(清水先生に)じゃあ、どうぞ。」
清水先生「あ、おじさんも答えていいんですか? おじさん真面目にいく?…②番って言うとこか(笑)。」
A君「正解は②番の朽ち木です。」
アナウンサー「ピンポンピンポーン! 清水先生が正解でした。」
川上先生「何で朽ち木がいいんですか? 花の方がきれいでいいなあと思うんですけど。」⇦誘導が上手い。
A君「確かクワガタムシの幼虫は、朽ち木を食べて育つので、お母さんのクワガタムシが、先に自分の好きな朽ち木を選んで、そこに卵を生みつけて、そこから孵った幼虫が、お母さんが選んでくれた朽ち木を食べて大きく育ちます。」
川上先生「じゃあお菓子の家みたいなものなんですね。」
A君「うん、多分そう。」
清水先生「昆虫はご飯だらけでいいですねえ。」
アナウンサー「素晴らしい質問を用意してくれてありがとうね。」
Sさん&A君「(笑)…」⇦照れてる?
アナウンサー「何か先生に聞いてみたいこともある?」
Sさん&A君「ある。」
アナウンサー「いっぱいありそうだね。どんどん聞いちゃって下さい。」
本来の意味の「先生に聞いちゃおう」がようやく始まるのね。

A君「昆虫は2つあって、鳥は1つだけです。」
アナウンサー「鳥(の質問)も用意してくれたの?」
川上先生「お!嬉しいなあ~。」
おもてなしが上手すぎる小学生姉弟

Sさん「私は昆虫についての質問なんですけど、虫は、河原に生えてる草と家に生えてる草で、種類は同じでも生えてる場所が違うと、食べなくなったりするんですか?」
清水先生「んー、難しいね。基本的には大丈夫です。ただ、日向の方に生えるのが好きなのに日陰の方(に生えてる)とか、逆に日陰の方が草が柔らかかったりするやんか。それが日向になるとすごく硬くなったり、そういうので微妙に好まなくなることは、よくあります。」
Sさん「へえええ。好みがあるってことですか?」
清水先生「そうやね。やっぱり味覚があるので、そういう意味では食べにくくなったりはある。ただ基本的にはどこに生えてても(エサとして)使える。」
Sさん「へえええ。」
アナウンサー「それは、お家で飼うときにどんな草をあげようかって、いろいろ考えてるのかな?」
Sさん「はい。」⇦昆虫愛だ。
清水先生「気をつけなきゃいけないのは、同じ種類の草でも硬くなってるとか、悪くなりかけてるもの。そういうのも食べるけれども、虫って食べたから育つっていうんじゃないので、食べてるから大丈夫だと思ってると急に体調が悪くなるのでね。いかにいい状態のやつを合わせてあげるかも大事。」
Sさん「へえーなるほど。」
アナウンサー「やっぱりフレッシュな方がいいわけですね。」
清水先生「野菜も季節によって成分が微妙に変わったりするじゃないですか。そういう違いはあります。」

アナウンサー「他にも(質問)ある?」
A君「鳥の質問が1つあります。」
川上先生「じゃあ鳥の質問、聞いちゃおうかな。」
A君「鳥は小さな羽は何枚あるんですか?」
川上先生「鳥の羽毛の数だね。あれはね、…何枚ぐらいあると思いますか?」
A君「うーん、50枚くらい?」
川上先生「50枚かあ!けっこう頑張ったねえ。50枚じゃ足りないかな。もう一声いってみようか。」
Sさん「んー、でもけっこう生えてるから、私は1万枚はいってると思います。」
川上先生「お!いい線ですねえ。種類によって違うんだけども、ツグミとかムクドリとか中型の鳥だったら1万枚あると思います。もっと小さなハチドリっていうのがいるよね? あれだと数千枚かな。」
清水先生「ふうう~ん…」
川上先生「体が大きくなるとそれだけ枚数が多くなるから、1万枚どころじゃなくなって、すっごいたくさんあるけれども、これは頑張って数えた人が何人かいるんだけれども、全ての種類について数えたわけではないから、全ての種類で分かってるわけじゃないんだよね。だからヒマがあったら数えてみて下さい。」
清水先生&アナウンサー「(笑)ハハハハハハ」
A君「(笑)どうやって捕まえるの!」
Sさん「(笑)ちょっと難しそう。」
A君「鳥、捕れるかな。」
川上先生「(笑)捕っちゃダメだなあ。」⇦法律違反をやんわりと。
清水先生「なかなか研究するの難しいですね。」
A君「あと2個。」
アナウンサー「あ、まだ(質問)ありますか?」
Sさん「えーと、じゃあ虫と鳥、両方とも質問で、フクロウは耳があるって聞いたことがあるんですけど、虫は音が聞こえるんですか? あと鳥って、ちゃんと耳があるんですか?」⇦両方の分野にまたがる質問を考えてきたのかな? 質問自体も興味深いけど、すごい気遣いじゃないか?
清水先生「じゃあ僕からいこうか。虫に耳があるっていう話は聞いたことない?」
Sさん「あんまりないです。」
清水先生「河原が近いんでしょう? 例えばさ、コオロギ鳴いてない? コロコロリーって鳴いてない?」
Sさん「コオロギは鳴いてます。」
清水先生「あれ、何のために鳴いてる?」
Sさん「あっ!そっかぁ!」
清水先生「(笑)ね、相手に伝わらなきゃだめだよね? 今度よく観察して下さい。コオロギの場合は、前肢のこの辺ね。…根元から基節、転節、腿節、脛節、附節、爪って並んでるんやけれども、よく見えてる部分、地面についてるのは附節の部分ですね。ツブツブになってる。その上、脛節の部分に耳の穴が開いてます。」
アナウンサー「ええー!」
清水先生「中に鼓膜みたいなものがあって、聴覚の神経も通ってる。」
Sさん「へえええ。」
清水先生「目の前にバッタがいるんで…バッタさんの場合はお腹。腹部の第1節。胸とお腹の境目ね。」
Sさん「あ、何か、お腹の穴みたいなのが。」
清水先生「そう、穴開いてるでしょう? それ耳です。」
Sさん「ええー!」
アナウンサー「えええ、そうなんですか!」
川上先生「ほおおお、面白いねえ。」
A君「見せて。」
バッタの耳を見ようとみんなで虫かごを回して見てるのかなあ。想像すると微笑ましい。

清水先生「あとは体中の毛でも振動で、音としてじゃなくて振動としても感じるので。ゴキブリなんかもすごいでしょ? (笑)あっという間に察知するでしょ?」
アナウンサー「確かに。」⇦同じく。
清水先生「ゴキブリにも原始的な聴覚器官、コオロギよりもちょっと原始的なやつが、脚についてるんです。」
Sさん「へえええ。」
清水先生「面白いねえ虫って。あ、カマキリもいるやん。カマキリは胸の真ん中に(耳の穴が)開いてます。」⇦番組冒頭からお待ちしていたウスバカマキリがやっと登場。
A君「じゃ、頭の方じゃなくて、体のどこかには必ずついてるって感じですか?」
清水先生「そうやね。ただ、頭にも触角があるでしょ? 触角の毛なんかでも空気の振動を感じるし、根元にジョンストン器官っていう、空気の流れとかスピードを感じる器官があるのね。そういうものでも振動として感じることができる。種類によって場所も違うんやけどね。」
A君「へえええ。」
以前に久留飛先生が、昆虫はセンサーを体のあちこちに「分け分け」してるってかわいい解説をしてたっけ。清水先生は昆虫好きの2人にいっぱいの専門用語でクールに解説。

アナウンサー「面白いつくりになってるんですねえ。もう1つは、鳥に耳があるかどうかということですね?」
川上先生「はい、じゃあ、さっき鳴き声の話があったけども、鳥って鳴くかどうか知ってる?」
Sさん「鳴く。」
川上先生「ってことは?」
Sさん「ある。」
川上先生「耳はあるっていうことだよね。」
A君「だけどどうやって聞いてるのか…」
川上先生「パッと見の人間の耳って大きな耳があるけど、これは外耳って言うんだけれども、この外側に出っ張った耳は、実は鳥にはありません。だから耳はポッカリと穴が開いてるだけで、それが頭の横にあるんだけれども、羽毛で覆われちゃってるから、隠れて見えなくなっちゃってるんだよね。もし見たいなって思ったら、動物園とか行って、ダチョウとかエミューって頭の毛がけっこう少ないから、耳が見えてるの。」
Sさん「へえええ。」
川上先生「だから耳の穴をぜひ見てほしいんだけれども…」
A君「近くで?」
川上先生「そう。動物園に行って近くで見れば、耳の穴が多分見えるんじゃないかな。」
A君「拡大して見れば分かるかな?」
川上先生「それもいいね。耳の穴は鳥はみんなあるんだけれども、じゃあ、鼻の穴がない鳥ってのが実はいるんですよ。」
A君「えっ?」 Sさん「へえええ。」
川上先生「鼻の穴も、くちばしを見ると大体あって、見えるけれども、例えばカツオドリっていう海の鳥がいるんだけど、この鳥は鼻の穴がないんです。だから写真を撮ったり図鑑を見てみると、くちばしに鼻の穴がないのが分かるので、これもよかったら見てみて下さいね。」
Sさん「はい。」
清水先生「ふうーん。」
カツオドリには鼻の穴がない…こんなところにも「トリのトリビア」が。

A君「あと1つだけ。どうして虫はカラフル?」
清水先生「色にはいろいろ意味があるけれども、昼間活動するので仲間どうしがよく見えた方がいいっていうカラフルが1つあるやろ? 例えばチョウチョなんかそうやんか。チョウはガと同じグループの昆虫やけれども、昼間に飛ぶことになったので、相手からよく見えるように、仲間どうし、結婚相手が見つかりやすいように、鱗粉を使って上手ーく羽根に表現してる。
あとは、敵から見えにくくするためのカラフル。タマムシなんかそうやよね。メタリックな。」
Sさん&A君「ああ~。」「何かそれ聞いた。」
清水先生「それからテントウムシのカラフル。あれはどう?」
A君「けいこう色。」⇦惜しい。
清水先生「警告色、警戒色とか言うけどね。そこまで言ってくれたんやったら、テントウムシは何でそんな派手な色してるん?」
A君「天敵から身を守るため。」
Sさん「鳥が吐き出すほど苦い…不味いから。」
A君「不味いよって体してる…」
清水先生「うん、体に毒を持ってるからやね。テントウムシがよく黄色い汁を出すのは、みんな知ってると思うけど、あれ舐めたら苦いんやよね。おじさんも舐めたけど苦いね、やっぱり。」⇦虫の毒も味わっていたとは。
Sさん「えっ。」 A君「舐めたことない。」
清水先生「(笑)フフフフ、大量に舐めるとアカンと思うけど(笑)。まず目立って“美味しくないですよ”って覚えてもらう。“コイツはやめといた方がええ”っていうのでね。
で、テントウムシが美味しくないので食べられにくいんやったら、テントウムシの真似をしときゃいいやって似たような模様でカラフルにする昆虫もいるよね?」
Sさん「へえええ。」 A君「初めて知った。」
清水先生「そういうふうに昆虫は身を守ったり、繁殖…命をつなぐために、上手ーく色を使ってる。どっちかというと昼間(に活動する昆虫)ならではかな。」
A君「初めて聞いた気がする。」
清水先生「じゃあ、どんどん調べて、お勉強してみて下さい。」
鳥もカラフルだよね。虫は鳥に食べられるっていう関係でしか見てなかったけど、鳥と昆虫の比較も面白いなあ。どっちも飛ぶやつが多いし。

アナウンサー「さっき、チョウチョの幼虫を見つけたっていうお話もありましたが、幼虫もSさんは大丈夫?」
Sさん「うん、わりと大丈夫。」
A君「幼虫は大丈夫。」
清水先生「幼虫かわいいもんね。」
Sさん「うん、あの時、ツマグロヒョウモンの(幼虫の)色が黒と赤で、最初はビックリしたけど、慣れてきたら、ちょっとかわいいなって思うように…」
清水先生「うん、カラフルさが見えてくるよね。」
A君「冷たくて気持ちいい。」
アナウンサー「触った感じが?」
清水先生「そうやね。外温動物…人間と違って体温を自分で作るわけじゃないので、ちょっとヒンヤリしてるんですよね。」
アナウンサー「へえ~、触ってみないとそれは分からない…」
A君「とにかくかわいいんだよね。」
清水先生「かわいいねえ(笑)。最近、本当に芋虫人気が高くなってますね。だから女性にも入りやすい世界になってますね(笑)。」
アナウンサー「女性の芋虫好きも増えていると。」
清水先生「ええ、僕らの周りにはそういう人も増えてるというか、多いんでね…。」

アナウンサー「あっという間に時間が過ぎてしまいましたが、SさんとA君、今日はどうでしたか?」
Sさん「いろいろ聞けて、すごいためになりました。」
A君「初めてラジオに出て楽しかったです。」
アナウンサー「本当? どんな感想を持ちました?」
Sさん「何か、すごいドキドキしちゃいました。」
清水先生「おじさんもドキドキしてます(笑)。」
川上先生「僕もドキドキしてます。」
A君「緊張しすぎてねぇ、ちょっと怖いって思った。」⇦クイズの進行役めちゃ良かったのに?
清水先生「緊張してたん!?」
A君「(笑)すごい緊張する。」
アナウンサー「本当? 緊張してるように見えなかった。トノサマバッタを持ってきたり、質問もきれいに作ってきてくれて、どうもありがとうございました。」
Sさん&A君「ありがとうございました。」
清水先生&川上先生「ありがとうございました。」
昆虫苦手な川上先生もヒマにさせなかった昆虫好きの小学生の姉弟。先生方もお礼を言っちゃうよね。


Q6 チョウとかにある鱗粉って鳥にもあるんです
  か?(小2男子)

これも鳥と虫が繋がりそうな質問だ。
アナウンサー「これはどうしてそう思ったの?」
質問者「雨の日にも鳥が飛んでいるので、どうなのかなあって思いました。」
アナウンサー「鳥が雨の日でも飛んでいるのを見て、チョウみたいな鱗粉がもしかしたらついてるんじゃないかなと思ったのね?」
質問者「はい。」
アナウンサー「それはどんな鳥を見た時にそう思ったの?」
質問者「カラスとか、家の近くにいる鳥。」
川上先生「はい、どうもこんにちは、川上でーす。
実は僕、昆虫苦手なんだけれども、チョウチョとかの鱗粉って何のためにあるんですか?」
質問者「雨の日に飛んだり、色がついてたり…。」
川上先生「色がついてたり、雨の日に濡れないようにってことか。」
質問者「うん。飛べるようにってこと。」
川上先生「ふんふん、せっかく清水先生がいるので、清水先生にも聞いてみたいと思うんですよ。鱗粉ってそういうものなんですか?」
清水先生「そういうものですね。あとは敵…例えばクモの巣にかかった時に逃げやすいようにとか。そんな感じで言われてますね。」
川上先生「チョウチョ以外にも鱗粉って持ってるんですか?」
清水先生「例えば、シミ(紙魚)なんかは鱗粉で体を覆われてて、カニもよく見るとありますよね。ただ、なきゃいけないものというより、チョウの場合はよく言われてるのが、毛から進化、派生したものなので、基本的に毛があれば雨を弾けますし、他の昆虫でも羽根に小さな突起とかデコボコでしのいでる。それで水は十分弾けます。」
川上先生「はい、ありがとうございます。じゃあ○○君、鳥には鱗粉があると思います? ないと思います?」
質問者「いや、分かりませんねぇ。」
川上先生「分からないから質問したんだもんね。実はね、鳥にも似たようなものがあります。」
質問者「そうなんですか?」
川上先生「うん。鱗粉という名前じゃないんだけれども、種類によって多いのと少ないのがあるんだけれども、実は鳥の羽毛にも細かーい粉がついている場合があって、その粉で水を弾いたり汚れにくくしたりする、そういう作用があるということが分かっています。これは粉綿羽(ふんめんう)って言います。」⇦知らなかった…。
質問者「ふんめんうですか。」
川上先生「ちょっと難しい言葉なんだけども、こな(粉)とわた(綿)、羽毛のう(羽)って書いて粉綿羽って言います。どういう種類が多いかというと、ハトの仲間とかサギの仲間なんです。」
質問者「ああ~。」
川上先生「サギは何で多いかって想像できる?」
質問者「うん…よく飛ぶからかな?」
川上先生「飛ぶっていうのもあるかもしれないけども、よく水のところで魚を捕ったりしてるよね?」
質問者「ああ…。」
川上先生「だから汚れにくくしてるのかなって僕は思うんだけども、ハトも(粉綿羽が)多くて、かわいそうなんだけど時々、ガラスにぶつかったりすることがあるんですよ。もしそういうところが見つかったら、ガラスを見てほしいんですけども、ハトの形に跡が残ることがあります。何で跡が残るかというと、その粉綿羽っていう粉がそのままガラスに残っちゃうんだね。ただ、粉綿羽は鳥の種類によって多さが違うから、カラスなんかはそんなに多くないんじゃないかなと思います。」
質問者「ああ~、そうなんですか。」
川上先生「もう1つ…鳥は雨の時でも翼があまり濡れないよね? その理由はもう1つあって、さっき清水先生から昆虫にもあったけど、形そのものが水を弾くようにできています。」
質問者「そうなんですか?」
川上先生「鳥の羽毛って、落ちてるのとか見たことある?」
質問者「はい。」
川上先生「今度見つけたら、じっくり見てほしいんだけども、よーく見ていくと…平らになってるところをペリペリってめくると割れるんだよね。でもまたくっつくんだけれども…」
質問者「えっ!?」
川上先生「羽根ってペリペリすると平らなところが裂けるんだけど、それをくっつけ直すことができるんです。」
質問者「そうなんだ。」
川上先生「そうそう。何でかというと、そこに小さい枝がいっぱいついてて、その枝で絡み合っているからなの。細かーく見ると、そういう小さい構造…突起みたいなものがいっぱいあるので、実はそれだけでも水を弾くことができると言われています。」
質問者「そうなんですか。」
川上先生「さーらーに! 鳥は腰から油が出るんだけども…」
質問者「えっ?」
川上先生「油が出るの。その油を体中に塗って、羽毛が傷まないようにしているんです。だから、ふつうの羽毛は、その形だけでも水を弾くし、粉綿羽っていうのもつけて汚れとか水がつきにくくしてるし、油も塗ることで、羽毛を傷みにくくしてるんです。」
質問者「へええー!」
川上先生「実はいろいろついてるんです。今度、もしどこかに羽毛が落ちていたら、どういう形してるのかなって、ルーペとかで見てくれればいいと思います。大体分かりました?」
質問者「はい!」
アナウンサー「へええー、そうですか。鳥には鱗粉に似た粉綿羽という粉が出るものがあると。」
川上先生「そうです、確かにあるってことです。昆虫からよくそういう発想をして思いついたなって、なかなか面白い考え方だと思いました。」
アナウンサー「本当ですね、あったんですね。ちなみに粉綿羽は何色の粉なんですか?」
川上先生「それは種類によるんですけども、あまり色はついてないですね。ちょっと黄色みがついてる場合があるんですけれども。」
清水先生「質問していいですか? チョウの鱗粉やと毛が変化したものじゃないですか。粉綿羽は…」
川上先生「羽毛ですね。羽毛の先端がボロボロになって、ベビーパウダーみたいに崩れていくんですよ。」
清水先生「ほおおおお……。」
アナウンサー「ええええー。」
川上先生「これも羽毛由来なので、そういう意味ではチョウと同じですかね。」
清水先生「けど、鱗粉は抜けたら終わりですけど、羽毛からそういうものができるというのは…」
川上先生「ええ、羽毛からどんどんできていきます。」
清水先生「ああ、1つで2度おいしいかもしれない。」
川上先生「面白いですよね。」
アナウンサー「へえええ。よくできてますね。」
やっぱり鳥と虫が繋がった質問だった。厳しい自然界で生き延びるためにいろんな仕組み(しかも自前)を持ってるんだなあ。

Q7 お願いします。前にクワガタを捕りに行った
  時に、車のサイドミラーにホタルがとまって
  いて、サイドミラーを叩いてみたら、ホタル
  がその叩いた回数だけ光って返してきたんで
  すけど、どうして叩いた回数だけ返してきた
  んですか?(小4女子)

清水先生「ほお。」
アナウンサー「へえええ。何か会話したみたいな感じになったのね?」
清水先生「へえええ、叩いたら返してくれたん?」
質問者「はい。」
清水先生「(笑)返事してるんやね。フフフフ。」
アナウンサー「(笑)素敵ですね。」
清水先生「ね。ホタルって何のために光るかって知ってるかな?」
質問者「求…愛ですか?」
清水先生「そうやね。実は求愛だけじゃなくて、光を持ってるのは警告の意味もあるのね。ホタルって体に毒を持っていて、おいしくないっていう話は聞いたことない?」
質問者「いや、聞いたことないです。」⇦同じく。
清水先生「ホタルもおいしくない昆虫の1つなのね。そのために、胸の部分が赤い色をしてるのは気がついた?」
質問者「えっ、気がついてないです。」
清水先生「全体が真っ黒というよりは…ちなみに(見たのは)何ボタル?」
質問者「調べてないのでよく分かんないんですけど…。」
清水先生「あーそっか。暗闇でしか見てないんやね。」
質問者「はい。」
清水先生「図鑑でもいいので、主なところでヘイケボタルなんかを見といてくれたらいいと思うんやけれども、胸の部分が赤になってます。それは、毒がありますよ、おいしくないですよっていうのを敵に警告するための色なのね。ホタルはおいしくない生き物なので、光を“おいしくないですよ”っていう警告を発するためにも使うの。夜だから見えないじゃない? 昼間にじっとしてる時だったら、“あ、おいしくないヤツおる”って分かってくれるけれども、夜は光を使って、“おいしくないよ”って○○ちゃんに教えてくれてるの。叩いた時にパッと光るのは、“おいしくないんやから食べんといて”っていう警告。振動がきたので、何か警告を発しなきゃっていう行動だと思います。」
質問者「はい。ありがとうございます。」
清水先生「光の話から逸れちゃうけど、(ホタルが)おいしくない生き物の1つなので、ホタルを真似たような、同じ色合いの昆虫もいるのね。そんなんもまた探してもらったらいいかと思います。」
質問者「はい。ありがとうございます。」⇦礼儀正しいお子さんだ。初めに「お願いします」って言ったのも印象的。
アナウンサー「○○さんがきっとビックリしたんだと思いますが、叩いた時だけ光ったっていうのは…」
清水先生「光の発生を自分で、神経でコントロールできるので、ポンとショックを与えたら、“いや、おいしくないよ”って発光するんです。だから叩いたら光る、また叩いたら光る。刺激を受けてるのでその都度光ったんだと思います。もしかしたら慣れちゃうと光らなくなるかもしれないけど、面白いね。
ホタルって卵、幼虫、サナギ、全部光るんよ。それも身を守るため。」
アナウンサー「卵も光るんですか?」
清水先生「卵も光るんです。ただ、卵の場合は肉眼ではほとんど分からないんですけどね、幼虫だとすごくよく光る種類もいるので、面白いですよ。」
アナウンサー「へえええ。先ほど、テントウムシが派手な色をしているのも、やはりおいしくないよと知らせる、というお話もありました。ホタルもそういうことなんですね。」
清水先生「ええ、警告色とか警戒色という言い方をするんですけど。(ホタルも)毒のある、不味い生き物の1つですね。」
質問者が興味を持ってドアミラーを叩く⇨ホタルが「不味いから!」と光る…一応会話にはなっていたのね。

アナウンサー「○○さんはクワガタを捕りに行ってホタルに出会ったのね? クワガタの方は捕れました?」
質問者「確か、捕れました。」
清水先生「何クワガタ捕れたん?」
質問者「覚えてないけど、何か……よく覚えてないです(笑)。」
清水先生「(笑)そっか。」
アナウンサー「どんな所に捕りに行ったんですか?」
質問者「近くの…街灯が多い住宅街です。」
清水先生「北海道は割と街灯周りで……僕も以前にそういう採集したことあります。ミヤマクワガタが飛んできたり。」
アナウンサー「そうですかぁ。ホタルにも出会えるなんて、いいですね。ホタル狩りに行かなくても会えたというのは素敵な体験でした。○○さん、お話を聞いてどう思いました?」
質問者「なるほどって思いました。」
清水先生の思い出も呼び覚ます質問だった。

質問終わり~先生方から感想と一言……この日は本当に質問の電話が少なかったのか、時間が余ったみたい。一言以上のお話が。

清水先生「今日も楽しかったですね。いろんなことに気づかせてもらえるんでね。最後の質問も面白いですよね。叩いたら叩いた分だけ光った…何でかって思いますよね? けど、それは図鑑を見てても分からないことなので、目の前にいたからこそ気づけたっていう、すごく貴重な経験というか。それをまた僕らが考えさせてもらえたので、すごくありがたいですね。
今日のゲストのSさん、A君ね……。いやぁ、どんな質問くるんかなと思ってドキドキしましたけど(笑)。さっきも川上先生と話してたんですけど、前日…とかもう、緊張して(笑)。」
アナウンサー「あら! 本当ですか?」
川上先生「いやあ、緊張しますよねぇ!」 
清水先生「しますよねえ?」
川上先生「どんな質問がくるか分かんないから、“引き受けるんじゃなかった”とかよく思いますよねぇ。」
清水先生「いやぁ本っ当に。“今日はちょっと都合が悪いって言っとけばよかったかな”って…まぁ冗談ですけど(笑)。」
余った時間で先生方の本音も窺えるとは。以前に別のアナウンサーが「質問が終わる度に清水先生が安堵する表情がたまらない」と言ってた。いつも楽しかったと仰るけどプレッシャーもやはりあるんだろうな。面白がって聞いちゃってごめんなさい。でも面白い。

川上先生「今日はもう、“○○ちゃんの法則”でビックリしました。有名な研究者が気づいたことと同じことに気づけるって、これはすごいことだと思うんですよね。動物って、どうしても1種類を見て、それに興味を持って…ってよくあるんですけれども、そうじゃなくて、いろんな種類を見て、しかもどういう所に住んでるかをちゃんと考えて、それでこういう疑問がわいてきたわけですから、これは将来の研究者の芽みたいなもので、こういう質問が出てくるとすごく面白いと思いますね。」
ベルクマンの法則に気づいちゃった1年生に川上先生も賞賛しまくり。あのお子さんとのやりとりもかわいくて面白かった~。

子ども科学電話相談9/22 とりとめのない感想

9/22のジャンルは
 天文・宇宙 本間希樹先生
 心と体 篠原菊紀先生

前の番組の延長で10分遅れでスタート…のためか、先生方のご挨拶トークなし。この夏の思い出とか楽しみにしてたんだけど。

Q1 何でブラックホールは吸い込むんですか?
  (5才女子)

アナウンサー「どうして○○ちゃんはこれを不思議に思ったんですか?」
質問者「みんなのうたの、はなさかニャンコのうたです。」
アナウンサー「「みんなのうた」の「花さかニャンコ」、そうだ、歌の終わりの方にブラックホールが出てきたね。それでブラックホールがあるのを知ったの?」
質問者「うん。」
「花さかニャンコ」、始めの方しか知らない。ブラックホールにも咲かせちゃうとは…かわいい歌なのに壮大な展開をしていたのか。

アナウンサー「どうして吸い込むかっていうのは、吸い込まれちゃうと○○ちゃんはどうなの?」
質問者「え? なんかイヤなの。」
先生方「(笑)ウフフフ」
アナウンサー「(笑)自分が吸い込まれちゃうとイヤだよね?」
質問者「うん。」
本間先生「花さかニャンコの歌、実は先生も大好きなんです。歌もかわいいし、絵も好きだし。ニャンコがいろんなところで花を咲かせて、最後は宇宙に行ってブラックホールに花を咲かせるんだよね。
それで、ブラックホールは何で吸い込むのか。○○ちゃん、例えば手にボールとか持ってさ、手を離すとどうなると思う?」
質問者「うーん、落ちる。」
本間先生「落ちるよね? そうなんですよ。落ちるって何でなのか考えたことあるかな?」
質問者「うーん、ない。」
本間先生「難しいんだけど、重力っていう言葉、聞いたことないよね?」
質問者「うん。」
本間先生「○○ちゃんは地球の上に住んでる。それは知ってるかな?」
質問者「ん?」
本間先生「地球。」
質問者「うん。」
本間先生「地球に引っ張られるから地球の上に立ってるし、ボールも手を離すと地球に引っ張られて落ちるんです。これを重力っていうのね。いいかな?」
質問者「うん。」
本間先生「あるいは○○ちゃんがジャンプしたら、やっぱり地球の上に戻ってくるよね? ジャンプしても必ず落ちてくるでしょ? いいかな?」
質問者「うん。」
本間先生「天体って、そうやって何でも引っ張るんですよ。で、ブラックホールは地球よりもずっと重くて、重力がすーごい強いの。だから、何でもどんどんブラックホールに向かって落ちてしまって、吸い込んじゃうんだね。重力が強いから、もう出てこれなくなっちゃう。そういうすごい天体なんですよ。」
質問者「………」
本間先生「どう? ついてきてくれてるかな?……重力、難しいもんね。」
質問者「うん。」
重力とか天体なんて、大人でもよく分かってない言葉だと思う。私などブラックホールも天体の1つだとか、重力のおかげで地球に空気があるとか、この番組を聞いて知ったことばかり。

本間先生「実は○○ちゃん自身も、あるいは僕も含めてみんな、地球上の人も、言ってみれば地球に吸い込まれかけてるの。地球に引っ張られてるからね。」⇦こういう説明のおかげで重力とは何なのかが少し分かってくるんだよな。
質問者「ふううん。」
本間先生「僕たちは地面の上に立ったりして自分の体を支えることができるので、吸い込まれないで、地球の上で安全に暮らせるんだけど、ブラックホールの場合は重力が強すぎて吸い込まれちゃう。吸い込まれたら残念ながら出てこれないっていう……これはイヤだよね(笑)?」
質問者「うん。」
本間先生「でも安心して下さい。今まで見つかってるブラックホールは、地球からはすーごい遠いんです。もう何千年もかけないといけないような、本当に遠い所にあるので、僕らがブラックホールに出会って吸い込まれてしまうようなことは起こらないです。…どう? ちょっと安心した?」
質問者「うん。」
本間先生「(笑)フッフッフッフッ…」
アナウンサー「(笑)ああ良かった。○○ちゃん、今日、安心して寝られるかな?」
質問者「うん。」
本間先生「ちなみに、○○ちゃん、花さかニャンコで、ブラックホールから最後に花が咲くじゃない? そのシーン覚えてる?」
質問者「うん。」
本間先生「ブラックホールって、花じゃないんだけど、ジェットというのが出てくるんですよ。」
質問者「へえ。」
篠原先生「へえ。」
本間先生「ブラックホールに落ちきれなかったガスが水鉄砲みたいにピューッと出てくるの。花じゃないけど、そんなものが出てきます。」
アナウンサー「なるほど~。あれはジェットだったかもしれない。」
本間先生「そうなんです。(笑)ヘッヘッヘッヘッ…」
歌の世界を天文学的に解釈とはさすがだ~。ひょっとしたら歌の方が先にジェットをファンタジーで表現したのかもしれないけど。どちらも想像力の賜物。

アナウンサー「♪ニャンコ、ニャンコ、花さかニャンコってかわいい歌ですね。」⇦ワンフレーズ歌っちゃうアナウンサーもかわいい。
本間先生「はい。」
アナウンサー「○○ちゃん、いいかな? お電話してくれて、どうもありがとうね。」
質問者「うん、ありがとう。バイバーイ。」
本間先生「バイバーイ。」
最後のやりとりもかわいい。
それにしても4月に本間先生がマスコミの前でブラックホールの画像を公開してからまだ半年くらいしか経ってないのね。

Q2 なぜお腹が空くとグーッて音が鳴るの? と
  いう質問です。(小2女子)

アナウンサー「○○ちゃんはお腹が鳴ることはある?」
質問者「あまりないです。」
篠原先生「(笑)ハハハハ」
アナウンサー「あまりないのか。じゃ、グーッて鳴るのは誰のお腹の音?」
質問者「家のお母さんとかが鳴ってる。」
篠原先生「うーん、これ残念ながら、お腹が空くとグーと鳴ってるわけじゃないらしいんだよね。」
質問者「………」
篠原先生「もうちょっと言うと、お腹の中をきれいにする時にグーッという音がするらしいの。分かる?」
質問者「………」⇦思ってもみないこと言われてポカーンとしてる?
篠原先生「○○さーん?」
質問者「はい。」
篠原先生「(笑)○○さんは胃とか腸とかって分かりますか?」
質問者「分かります。」
篠原先生「ご飯を食べると食べたものが胃に行って、小腸っていうところに行って、大腸っていうところに行って、最後お尻から出てくるっていうのは知ってる?」
質問者「はい。」
篠原先生「ご飯を食べたら胃とかで消化して…消化は分かる?」
質問者「分かんないです。」
篠原先生「食べたものの形をもっと細かく砕いて、体に取り込めるようにすることを消化と言うんだよ。分かるかな?」
質問者「はい。」
篠原先生「食べたものの形のままじゃ体の中に入れないじゃない。だから細かくして体の中に取り込んでいくの。そして、胃で取り込めるもの、胃の下の腸で取り込めるものはそれぞれ違うんです。胃で消化させたらそれを腸に運んで、腸の中でも小腸から大腸へ運んで…って、食べ物をずーっと体の中で移動させる必要があるんですよ。」
質問者「はい。」
篠原先生「その時に胃とか腸を観察すると、グニグニグニ~って動きながら下の方へ送り出すという動きをするんですよ。それが蠕動(ぜんどう)運動と言うんですけど、その時にグーッと音がするの。食べたものによって音がしなかったり、高い音が鳴ったり、違いがいろいろ出てくるけど、基本的には胃の中にあるもの、腸の中にあるもの…特に胃の中のものだけど、それを送り出す時の音なの。胃や腸を空っぽにするというか、きれいにするための動きの時にグーッっていう音がするの。」
質問者「はい。」
篠原先生「ちょっと難しい言葉だけど覚えてほしいのは、モチリンという物質で…」
アナウンサー「何ですか?」
篠原先生「モチリン。」
質問者「モチリン。」
篠原先生「モチって動くという意味で、胃や腸を動かす物質が90分から120分ぐらいの周期で出てくるの。そのモチリンがピーク…いちばん量が多い時にグーッと鳴るということが大体分かっている。」
質問者「はい。」
篠原先生「じゃ、その時にお腹が空いてるかというと、本当は完全に空腹ではなくて、胃や腸をきれいにする時だから、その時に食べるのはちょっと早い。グーッと鳴ったからお腹が空いた、さあ食べようだとちょっと早いんで、もうちょっと待って食べた方が、体のためにはいいというお話なんです。」
質問者「はい。」
胃腸が運動した後だから休ませるってことか。まあ、噛む⇨飲み込む⇨消化管の移動(⇨出す)って全部筋肉の力でやってることだもんね。筋肉は偉大。

篠原先生「質問に戻ると、グーッという音が出るのは、胃や腸がお腹をきれいにする、大掃除のために鳴らしているんです。だから、鳴る時と鳴らない時がありますけど、いつもやっています。それが何度か重なるとお腹が空く時間にはなるんだけど、実は空腹のサインじゃないので、その時にガバガバ食べるとちょっと早い。ということを覚えてもらえばいいかなと思います。」
質問者「はい。」
アナウンサー「そうか、お腹が空く=グーッと鳴るって思い込んでましたけど、そうじゃないんですねえ(笑)。」
篠原先生「ま、2回ぐらい鳴ったらかな…みたいな感じだと思います(笑)。」
アナウンサー「なるほど。○○ちゃん、いいですか?」
質問者「はい。」
アナウンサー「モチリンって覚えておいてね。」
モチリンとかピロリ菌とか、胃には名前がかわいいものが関係してるのね。

Q3 太陽はいつから燃えてるの?(5才男子)

アナウンサー「○○君はどうしてこれを不思議に思ったのかな?」
質問者「ふつうのコンロの火はスイッチで消えたりついたりするけど、太陽は宇宙にあるから、宇宙で息できないのに誰がつけてるのかな…。」⇦お家のスイッチから太陽の仕組みへ。すごい想像力だ。
アナウンサー「そうか、お家の電気はスイッチでつけたり消したりするけど、太陽は宇宙にあって、誰もパチンとつける人がいないのにってことかな?」
質問者「うん。」
本間先生「そうだね、面白いことに気がついたね。太陽は確かにスイッチがないよね。宇宙の遠くだから、誰がスイッチを入れるんだろうって気になっちゃうよね。
実は、太陽は生まれた時からずーっと燃えてるんです。だからスイッチがないの。生まれた瞬間にスイッチが入って、入れっ放しなんです。…分かるかな?」
質問者「分かります。」
篠原先生「うん。」⇦さっきから篠原先生も聞いてるな。声を出したくなるタイミングが大体同じだからか、聞こえるとちょっと安心する。
本間先生「星って一生があるんですよ。生まれて大人になって死ぬの。聞いたことあるかな?」
質問者「ないです。」
本間先生「星は、物が集まってきて、集まってきたものが固まって燃え出す。それが太陽が生まれるという意味だね。後はスイッチ入れっ放しで、ずーっとずーっと輝き続けて、燃え尽きたら終わり。だから例えば…懐中電灯にしようか。ずっとスイッチを入れっ放しにすると、最後に電池がなくなった時に消えちゃうんだよね。○○君も、もしお家に懐中電灯があったら実験してみたらいいと思うんだけど…電池が無駄になっちゃうけど、懐中電灯をつけっ放しにしたら、最後は電池がなくなった時に消えちゃいます。」
アナウンサー「○○君、ここまでいいかな?」
質問者「うん。」
アナウンサー「そうすると、太陽が生まれた時はいつだったんですか?」
本間先生「それ言うの忘れてましたね(笑)。太陽は今から大体50億年前に生まれたんです。○○君、50億年って分かるかな?」
質問者「分かる。」⇦すごい。
本間先生「○○君は今5才だっけ? 5才の…10億倍(笑)。10億ってすごい数字なんで、つかみづらいと思うんだけど、とにかく太陽は昔っから燃えている。」
アナウンサー「恐竜がいたもっともっともっともっと、ずっと前ですね?」⇦前の週にあれだけ番組を盛り上げた恐竜たちも、宇宙スケールに入ると一気に小っちゃくなる。
本間先生「もうずっっと前です。地球誕生より前から太陽ができて燃えている。これからもあと50億年くらいは燃え続けると言われてるので、さっき燃え尽きたら消えちゃうって話をしたんですけど、少なくとも今すぐ燃え尽きる心配はないので、○○君、そこは心配しなくても大丈夫ですからね。」
アナウンサー「ずーっとスイッチが入ったままで、ずーっと燃えてるんですね?」
本間先生「はい。太陽の中で勝手に燃える反応が起きてしまうので、誰も止めることができないですね。」
アナウンサー「誰もパチンって切ることもできない。」
本間先生「できないですね。」
誰もスイッチを切れないけど地上が真っ暗になるのは…地球が勝手に回っているからか。

アナウンサー「懐中電灯の電池にあたるもの、燃えさせるものは太陽自身の中にあると。」
本間先生「そうです。太陽の中で……難しい言葉で核融合っていう反応が起きてるんだけど…聞いたことある? さすがにないだろうね、どうだろう?」
質問者「………」
本間先生「(笑)もしもし?」
アナウンサー「○○君?」
質問者「はあい。」
アナウンサー「核融合反応って聞いたことは…ないよね?」
質問者「ない。」
本間先生「なくていいんですよ。太陽の中で水素っていう粒々がくっついてヘリウムになるっていう……どっちも聞いたことないと思うんだけど。例えばね○○君、おにぎりを想像して下さいな。○○君はおにぎり食べるよね?」⇦「下さいな」って言い方が距離感を取っ払う感じでいいね。
質問者「うん。」
本間先生「お米の粒々が水素だと思って、そのおにぎりをギューッと潰していくと、米粒がベチョベチョにくっついちゃうじゃない? そういう感じで水素の粒がヘリウムっていう別の粒になった時に光るので、それで太陽が燃えるんだね。その燃料がなくなった時にスイッチが自然に消える。」
この番組で何度も聞いた「核融合」。ご飯粒がくっつくイメージは分かりやすいけど、おにぎり潰してベチョベチョはちょっと美しくないかな…。亡くなった祖母がご飯粒を糊代わりにして封筒を閉じてたっけ。

アナウンサー「○○君いいかな? 大丈夫?」
質問者「うん、大丈夫。」
本間先生「よかったよかった…。」
アナウンサー「誰がスイッチを入れたかって(笑)。」
本間先生「素朴な疑問で面白いですね。」

Q4 どうして楽しいことは早く終わって、つまら
  ないことは長く感じるんですか?(小4男子)

アナウンサー「○○君はどういう時が早く過ぎる?」
質問者「夏休み。」⇦明快。
アナウンサー「夏休みが早く過ぎちゃったか(笑)。長ーく感じちゃう時はどんな時?」
質問者「授業。」⇦明快。
アナウンサー「授業(笑)、そうだよねえ。」
篠原先生「授業の時、長く感じる時って、時計をけっこう見ますか?」
質問者「見ます。」
篠原先生「見る? 時間を自分たちがどう感じるのかって、実は本当はよく分かってなくて。自分がどのぐらいの時間を感じるのかっていうのを、難しい言葉で体感時間って言うんですよ。」
質問者「たいかんじかん?」
篠原先生「体が感じる時間ね。○○君自身がどんなふうに感じるのかっていう時間。実際に流れる時間は一緒じゃないですか。誰にとっても1時間は1時間だけど、○○君には長いなあって感じたり、おじさんは短いなあって思ったりするわけじゃない?」
質問者「うん。」
篠原先生「そういう時間のことを体感時間って言うんですよ。自分の体が感じる時間。長く感じたり短く感じたりすることがあるのは昔からよく分かってるんだけど、どうしてそうなるのかは諸説…いろんな考え方とか説明のしかたがあって、本当のこと言うとよく分からないんですよ。」
質問者「ふーん。」
篠原先生「ただ、○○君の話の状況を説明することはけっこうできて、夏休みの間は時計のチェックとか、あまりしないよね?」
質問者「うん。」
篠原先生「つまり、退屈になれば時間が気になってチェックするというだけの話なんだけど、チェック説とか時間経過チェック説という言い方をして、そういうのをたくさんすると、余計に時間を長く感じるようになるという考え方がある。」
質問者「ああ~。」
篠原先生「退屈だと思う時はやっぱり長く感じるんだけど、その退屈だと思う気持ちから気を逸らすことができている時は、時間が短い。だから夏休みの時は、退屈だなんていう気持ちも本当はどこかにあるんだろうけど、すぐ違う、もっと興味のあるものに気持ちが行ったりするじゃないですか。そうすると退屈だなって気持ちが逸らされてくるから、時間を短く感じるんだって考えられるのね。」
質問者「ああ~。」
篠原先生「実はおじさんたちも、これを今年の夏、真面目に実験してさあ…。薬屋さんの待合室とか、待ってなきゃいけないような場所があるじゃないですか。」
質問者「うんうん。」
篠原先生「ああいう待合室であまり長く待っていないように感じるにはどうしたらいいかということを実験したんです。音楽を流すと、何も音がしないよりは何となく待てる気がするじゃないですか?」
質問者「はい。」
篠原先生「何となく待てる気がするのは分かってるけど、音楽を流すと本当に待ってる時間を短く感じるのかというのは、実はあまり実験されてないのね。それで真面目に実験したの。」
最新の研究内容を研究者自身が話してくれるとは。

篠原先生「そしたら、やっぱり音楽が流れてると、同じ12分…12分待たせたんだけど(笑)、12分を待っていても、“待ってるのは10分くらいかな”という人が多くなる。だから、何か音楽とか、気をとられるものがあると、やっぱり(時間を)短く感じるということは起きそうだと。
ところが、ちょっと面倒くさい話になるんだけど、同じ音楽でもゆったりした音楽とちょっと速めの音楽で、(感じる)時間に違いが出てきたの。」
質問者「はあ?」
篠原先生「つまり、速いリズムの音楽よりも、ゆっくりしたリズムの音楽の方が待てる感じがしたの。待てるということは時間を短く感じる。」
質問者「うん。」
篠原先生「これは注意説よりももう1つの説明のしかたがあって、代謝説って言うんだけどさ…(笑)。難しいと思うけど、よく、年をとると時間が短くなるなんて話、聞いたことない?」
質問者「チコちゃんで見たことあります。」
篠原先生「あっ、チコちゃん!?」
アナウンサー「(笑)チコちゃんでやってましたね。」
篠原先生「(笑)じゃあ、そうかもしれないけど、年をとると…おじさん年をとってるけど、1年があっという間に過ぎたりって、よく起きるの。そう感じるんですよ。それを説明するのに代謝説というのがあって、○○君みたいな若い子は、体の中でエネルギーを使ってエネルギーを出して…というサイクルが短い。一生懸命体が動いてるということなんだけど、そうなってるんですよ。で、おじさんの方がもっとのろいんですよ。体の中には体内時計という時間をカウントしてる仕組みがあるんだけど、おじさんたちの方がそれがのろいのね。」
質問者「はあ…。」
篠原先生「そうすると自分が持ってる時計がのろいもんだから、外の時間が早く過ぎちゃうということが起きるんです。」
質問者「ああ~。」
篠原先生「だから、ゆったり音楽と速い音楽の違いはその代謝の差で説明した方がいいのかなっていうところはあるのね。ただ、これを突き詰めるとけっこう矛盾してるので、本当はよく分からないんだけど…」
質問者「はあ。」
いろんな説、難しい言葉、おじさんの体内時計を駆使しても結局のところよく分からないのかぁ。体内時計のスピードもありつつ、環境に左右される体感時間にも影響されつつ…確かに分からぬ。

篠原先生「時間の長さを決めるものとしては、1つはチェック説と言って、時間が気になって何度も時計を見てるとそちらに注意がいって、時間を長く感じやすくなるということ。もう1つは、すごく興奮してると体内時計が速く進んで、10分だったはずが8分ぐらいで10分経ったと思うようなことが起きるので、その組み合わせで説明されることが多いですね。……難しいこと言ってるけど、けっこう分かってるみたいじゃない。えらいねぇ。」
アナウンサー「ねえ。」
質問者「はい。」
篠原先生「なので、おじさんから○○君へのお願いとしては、授業中に時計をチラッと見るようになった時には、教科書の方に根性を移し替えて下さい。」⇦注意力なんだろうけど、「根性」なる言葉が出てくるのは昭和世代よね。
本間先生&アナウンサー「(笑)フッフッフッフッ…」
質問者「はい。」
篠原先生「そちらを一生懸命見るようにすると時計のことは忘れます。」
アナウンサー「なるほどね。○○君が授業の中で、特に長いなあ、時間が過ぎないなあって思うものはあるの?」
質問者「……国語です。」
篠原先生「国語かあ……。国語(の授業)を短く感じる1つのコツは、…多分、○○君が国語の本を読んでる時、眉と眉の間に皺が寄ってるんだよね。」
質問者「ああ~。」
篠原先生「何となく分かるでしょ? 顔が固まった感じ、表情がなくなるっていうの? なので眉と眉の間をちょっと開けるようにして、口角…口を横に開いてちょっと上に上げる…」
アナウンサー「ほほえみですか?」
篠原先生「そうそう、笑った顔に近い状態を無理やり作って、“楽しいなあ、この文書”って思いな。そうすると実際楽しくなるし、時間もそんなに気にならなくなると思います。」⇦「思いな」って、何なんだろう、寅さんのような世話好きな感じ。
質問者「はい。」
篠原先生「ただ、気をつけなきゃいけないのは、文章の中に“ウ、ウ”っていう、唇を尖らせて眉に皺を寄せるような発音が多い文章を読んでると、どうしても心が暗くなることが実験的に確かめられてるので、ドイツ語だと Ü があってほぼだめなので…(笑)」
本間先生&アナウンサー「(笑)ハハハハ」
篠原先生「だから、“アイウエオ”とか明るい言葉の文章に力点をおいて読むようにするといいかもしれないね。」
アナウンサー「なるほど、じゃあ○○君、国語の時間は表情に気をつけてね。」
質問者「はーい。」
篠原先生「“アイウエオ”の発音を強めにするといいかもしれないね。」
形から入って脳をだます…コントロールするってことですかね。

Q5 宇宙の無重力状態で遊んでみたいのですが、
  地球で無重力状態を作るにはどうしたらいいの
  ですか?(小2女子)

アナウンサー「○○ちゃんは無重力状態でどんな遊びをしてみたいの?」
質問者「水の実験とかしてみたい。」
本間先生「無重力状態に興味があるんですね。実は簡単に作れます。すごい簡単です。」
質問者「へえ。」
本間先生「何をすればいいか。落ちればいいんです。たったそれだけ。無重力状態を作るってなかなか難しいって思うと思うんだけど、それは、落ちて無重力状態になる時間が非常に短いから。それで難しいんですね。
例えば、飛び降りるっていちばん簡単な無重力状態を作る方法なんですよ。ちょっと高い所から飛び降りる。これできるよね? これで無重力状態を作れます。」
質問者「はい。」
本間先生「だけど、1メートルの高さから飛び降りると、地面に落ちるまで大体0.5秒です。だから本当にあっという間。あっという間なんだけど、その間は一応無重力になってるんですよ。」
アナウンサー「落ちている間が無重力っていうことですか?」
本間先生「はい。0.5秒間だけ重力を感じない状態になっていて、その間なら遊ぶことができる。…ちょっと短すぎるね。」⇦重力しか感じないんですが。
質問者「………」
本間先生「あとね、○○ちゃん遊園地には行くかな?」
質問者「行きます。」
本間先生「遊園地にはフリーフォールっていう乗り物があるんですよ。椅子に座って、高い所までグイーンと登っていって、最後にパッと離されてキャーッて落ちるのね。やったことある?」
質問者「ない。」
本間先生「あれは落ちる時だけまさに無重力状態です。重力がなくなるので体がフワッと浮いて、それで怖い。それを気持ち良い、快感っていう人もいるし、怖いっていう人もいる。僕なんかもああいうの大っ嫌いなので(笑)…。」
質問者「(笑)ハハ。」
本間先生「乗りたくないんですけど、あれは無重力状態。でも100メートルぐらいの高さから落ちるフリーフォールがあったとして…大きな遊園地に行けばそのぐらいのはあるんじゃないかと思うんですけど、それでも4.5秒とか5秒とかなんです。1メートル(の高さ)から飛び降りるよりはずいぶん長いんですけど、5秒しかなかったら、いろんな実験をするには短いかなぁ。」
アナウンサー「キャーッて言ってるうちに終わりますね(笑)。」
本間先生「本当に叫んでるうちに終わり(笑)です。」
アナウンサー「でも○○ちゃんはお水の実験をしたいんです。時間が必要ですね。」
本間先生「はい。○○ちゃん、時間を稼ぐにはどうしたらいいかというと、なるべく高い所から落ちるんですよ。でも生身のまま落ちると落ちた時に痛いので、でも実際にどうやって高い所から落ちる実験をしてるかというと、飛行機に乗って、高さ10キロメートルまで行けるんだけど、そこから急降下…ほとんど真下に落ちるかのように、ものすごい勢いで高度を下げるっていう…」
アナウンサー「飛行機自体がグーッと落ちて…」
本間先生「はい。そうすると飛行機の中は無重力になって…実際に宇宙飛行士の訓練はこれを使ってやるんですね。だから、○○ちゃんもそういう飛行機に乗れれば、…危ないので普通の飛行機はそんなことしないんですけど、その無重力状態を長く体験できる。」
質問者「うん。」
篠原先生「うん。」
本間先生「10キロメートルの上空から落ちていくような飛行機だと、40~50秒、1分は持たないですね。でも1分弱あるので、水がどうなるかなっていう実験ぐらいはできるんじゃないかと思います。」
アナウンサー「なるほど。できなくもないけど、なかなか○○ちゃんとしては難しい感じですねぇ。」
本間先生「そうですね。飛行機のやつは宇宙飛行士の候補になれば、訓練でできるんじゃないですかね。」
アナウンサー「○○ちゃん、宇宙飛行士を目指せばOKみたいなことですけど、いいかな?」
質問者「はい。」
遊びたくて質問したのに宇宙飛行士を目指すことになるとは。重力がある環境に適応している人体が重力から脱けるのはそれだけ大変なんだな。「飛び降りれば無重力」って、後のことを一切無視して話す本間先生が物理の教科書みたいだった。

11時台前半は「あの後どうなった?」
以前に電話で質問してくれたお友だちに、その後どうなったかを聞いちゃうコーナー。今回は一昨年の夏休みに質問してくれた当時小2の男の子、回答したのが「心と体」の篠原菊紀先生。

一昨年の質問と回答~
質問者「どうしてパンツははかなきゃいけないんですか?」
アナウンサー「○○君はパンツを穿いてるんですか?」
質問者「学校とかに行く時は穿いています。」
篠原先生「え? てことは、家にいる時は大体パンツを脱いでるの?」
質問者「はい。」
篠原先生「ズボンみたいなのは穿いてるの?」
質問者「はい。」
篠原先生「えっと、あの、ど、どうして?」
このやりとりの間もスタジオ内で堪えきれない笑い声が。

質問者「えっと、めんどくさいからです。」
篠原先生「めんどくさいからかぁ。じゃあ、けっこう前からパンツを穿かない時があるんだね?」
質問者「はい。」
篠原先生「じゃ、急にパンツを穿かなかったから風邪をひいちゃうとか、そんなこともないんだね?」
質問者「はい。」
篠原先生「ああ~。おじさんはホテルに行くとパンツを脱ぐ癖があって、風邪をひきやすくなるからアレだけど、ずっと前からそういうことだったら、特に問題ないと言えば問題ないよね。お父さんやお母さんは何て言ってるの?」
アナウンサー「穿きなさいって言ってない?」
質問者「はきなさいとは言ってます。」
篠原先生「ああ~、そういうことか。じゃあいちばん最初の話に戻るけど、どうしてパンツを穿かなきゃいけないの?ということを、ちゃんと考えるとさ、別に穿かなくてもいいと言えばいいんだと思うよ。というのはさ、パンツを穿かない民族とか人たちもいるよね?」
質問者「はい。」
篠原先生「アフリカとか。日本だって、パンツを穿くようになったのって、割と新しいっちゃ新しいんだよね。江戸時代とか明治時代って分かる?」
質問者「知ってます。」
アナウンサー「先生、けっこう古いです。」
篠原先生「あ、古すぎる(笑)。すごい昔はみんなパンツを穿いてなかったからさ、それで洋服を着る文化ができてからパンツを穿くようになってるから、そういう意味から言うと、人はパンツを穿かなければいけませんっていうルールはないと思う。ただ、みんながパンツを穿いてるのに、あるいは家庭ではパンツを穿くのが当たり前になってる時に、いきなり脱ぐといろんな問題が出てくると思う。この言い方をすると、“服だって着なくていいじゃん”ってなるけど、いきなり服を脱ぐと法律に引っかかって、大変なことが起きてしまうので(笑)、本当に穿かなきゃいけないのかって科学的に聞かれると、穿かなくてもいいよねって答えなきゃいけないけど、世の中のルールとか文化になっているものは、とりあえずそういうものだと引き受けておいた方が、いろいろ…楽だと思います。」
質問者「はい。」
篠原先生「よろしいでしょうか?」
質問者「はい。」
篠原先生「今だったら着物を着る時は逆にパンツを穿かないだとか、パンツのラインが見えるのが嫌だから穿かないとか、ファッションで穿かない人もいっぱいいるから、それはそれで別にいいっちゃいい話かなと思います。」
質問者「はい。」
アナウンサー「パンツは穿かなくてもズボンは穿いてますから。でも風邪ひかないようにね。」
篠原先生「そうです。風邪をひかないようにして下さい。」
質問者「はい。」
~一昨年の質問と回答終わり

2017年の夏休みだと、私はまだ聞いてなかった。こんな会話(そして篠原先生の癖の暴露)があったとは。この番組の1分間のお知らせの冒頭「どうしてパンツを穿かなくてはいけないの?」という台詞が、実際にあった質問だったとは。確かに「あの後」が気になる。

アナウンサー「この○○君と電話が繋がっています。○○君?」
質問者「………」
アナウンサー「もしもし? ○○君?……あれ? 電話が繋がっていないかな? 篠原先生、この質問、覚えてますか?」
篠原先生「はい、覚えてます。あの後この件が妻にバレて、“あなたはホテルで穿かないのね”って言われて、“だから風邪ひくのよ”って、厳しく問い詰められました。」
本間先生「(笑)ンッフッフッフ…ハッハッハッハッ…」
電話接続のトラブルで篠原先生の「あの後」まで語られるとは。

アナウンサー「(笑)なるほど。○○君と繋がったようです。○○君、こんにちは。」
質問者「もしもし。こんにちは。」
アナウンサー「○○君は今は4年生になったのかな?」
質問者「はい。」
アナウンサー「一昨年の2年生の時に「夏休み子ども科学電話相談」で、篠原先生にとっても印象的な質問をしてくれました。篠原先生は、科学的にはパンツを穿かなくてもいいよ、だけど、世の中のルールや文化になってるようなものは、とりあえずその通りにした方が楽なんじゃないかな、というお答えでした。
さて、○○君、あの後、今はどうしてますか?」
質問者「今もパンツは穿いてません。」⇦恥ずかしがるでもなく、叫ぶでもなく、淡々と言い切る。
篠原先生「おっ! すごいなぁ。」
本間先生「(笑)ンッフッフッフ…」
アナウンサー「そうなんだ。お家で?」
質問者「イヤ、…はい、お家で。」⇦言い直したぞ。お家以外でもひょっとしたら…?
アナウンサー「じゃあやっぱり面倒くさくて穿かないっていう、今もそういう感じかな?」
質問者「うん。めんどくさいのと、あと最近は気持ちいいから。」
篠原先生「ほう…」
アナウンサー「気持ちいいからかぁ。それで、お家のお母さんは何か言ってる?」
質問者「いや、今もう何も言ってません。」
アナウンサー「何も言ってないか。篠原先生の答えを聞いて、○○君は、どう思って今も穿いてないの?」
質問者「やっぱり穿かなくていいなあ…」
篠原先生「(笑)アハハ」
アナウンサー「そうかぁ、科学的には穿かなくていいよっていう答えだったからね。学校のお友だちは何か言ってたりする? あるいは○○君からお友だちに言ったようなことってあるの?」
質問者「はい、あります。」
アナウンサー「どんなことかな?」
質問者「えっと、友だちにパンツは穿かないと気持ちいいよって勧めたら、友だちも気持ちいいって言って、パンツを穿かなくなりました。」
スタジオ内「(笑)ハハハハハハハハ」⇦本間先生が特に大ウケしてらっしゃいます。太陽さんみたいにスイッチ入っちゃったか?
アナウンサー「(笑)そうなんだあ~。さあ篠原先生、○○君とお話して頂きましょう。」
篠原先生「○○君、お久しぶり。」
質問者「お久しぶりです。」
篠原先生「ちょっと質問したいんだけどさ、あの(質問の)後、冬もあったじゃない? 冬はどうしてるの?」
質問者「穿いてません。」
篠原先生「冬も穿いてないの? お友だちも?」
質問者「…はい。」
篠原先生「へえええ~。全然寒くない?」
質問者「寒くないです。」
篠原先生「○○君は冬場も半袖でいるタイプ?」
質問者「いえ、違います。」
篠原先生「違う? よく、すごい暑がりさんっていうか、体の代謝が良い人たちで薄着でずっといられる人たちがけっこういるんだけど、○○君はそれとは違うってこと?」
質問者「はい。違います。」
篠原先生「ほう~。とにかくパンツだけが鬱陶しい?」
質問者「はい。」
篠原先生「ほおおお~。○○君って何かスポーツやってるの?」
質問者「はい、バスケやってます。」
篠原先生「え?バスケ? ポジションは?」
質問者「まだあまり決まってない。」
篠原先生「そうなんだ。でもカットインとかフェイントとかかけたりするんでしょ?」
質問者「はい。」
篠原先生「そういう時、邪魔にならない?」
質問者「いや、邪魔になりません。」
篠原先生「ああ……。そこ、多分そのうち邪魔になる。」
質問者「……はい。」
篠原先生「バスケの八村(累)君、知ってるよね?」
質問者「はい。」
篠原先生「あのぐらいの人たちになると、…ならなくてもだけど、どうしてもブラブラするじゃないですか。」
質問者「……(しのび笑)フフフ」⇦やっぱりお家以外でも穿いてないんじゃないか?
篠原先生「だからサポーターとかで押さえといたほうが動きやすいの。というのが出てくるから、その時はしょうがないから…でもシュートを打つ時のバランスが取りやすかったり、フェイントをかけやすくなったりするから、その時は強情張らずにサポーターを使ったりパンツを穿いたりするといいと思うぞ。」⇦番組タイトルに相応しい科学的なアドバイスだ。邪魔とブラブラの主語が一切出ないけど。
質問者「はい。」
篠原先生「友だちの評判はどうなの? ノーパン党というか、パンツ無し主義者同盟みたいなのは?」
本間先生「(笑)ハッハッハッハッハッハッハッハッ…」
質問者「……え?」
篠原先生「友だちの間では勢力を持ってるの?」
質問者「いや(笑)。」
アナウンサー「でも○○君の勧めでやり始めたお友だちもいるんだよね?」
質問者「はい。」
アナウンサー「そのお友だちは何て言ってるの?」
質問者「同じように気持ちいいって。」
篠原先生「ほう~、何人ぐらいいるの?」
質問者「1人です。」
本間先生「(笑)アッハッハッハッハッ…」⇦とうとう堪えきれなくなられたもよう。
篠原先生「そうなんだよ!だから文化って恐ろしくてさぁ、ふつうじゃないことをやるのって、気合と根性と、勢力拡大のための努力が必要になるから、その努力を払うだけのコストに見合うベネフィットというか利益があるかが、後々問題になってくると思うよ。」
質問者「はい。」
篠原先生「まあ、今のところ、別に問題なく過ごしてるってことだよね? おじさんの予測だと…今、小学校4年生だっけ? 5~6年生ぐらいになってくるとけっこう邪魔くさくなってくるから、パンツを穿くようになったりするのかなとか、特にスポーツを真面目にやってると、本当にバランスの問題が出てくるから、その辺は穿くようになるかなと思います。自宅では分からない。そのままずっとパンツ無しで過ごせるかもしれないと思うけどね。」
質問者「はい。」
アナウンサー「なるほど。○○君の希望としては、ずっとそのままでいたいなとか、そういうのはあるの?」
質問者「いや、……高校生ぐらいになったら…」
篠原先生「高校生ぐらいかぁ……。でも高校生ぐらいだとパンツを穿いてるんじゃないかと思うわけ?」
質問者「はい。」
篠原先生「はあ~。それは彼女の手前とか?」
本間先生「(笑)ハッハッハッハッハッハッハッハッ…」
質問者「(笑)いや、そういう意味じゃ…。」
篠原先生「○○君、彼女いるの?」⇦追及の手を弛めない篠原先生。文化的考察のためか、質問者個人への興味からか。
質問者「(笑)いや、いない…(笑)…。」
アナウンサー「(笑)4年生です。」
篠原先生「仮に彼女ができた時に、僕はパンツ穿いてないって言うの?」
本間先生「(笑)ハッハッハッハッハッハッハッハッ…」
質問者「(笑)フッフッ…いや、多分(笑)…。」
先生じゃなくて質問者がタジタジ。この日の彼は質問者じゃないけど、よく出てくれたなあ。

篠原先生「(笑)けっこうそこ、重要な問題になるよね。結局そこも文化問題なんだけどさ。…まあ、これからの人生、いろいろあるからねぇ…。いろいろあって面白いと思います。」
質問者「はい。」
篠原先生「自分の主張を持って生きていくのも決して悪い話じゃないけど、独特の主張だった場合、いろいろ問題点が出てくるケースは覚悟して、気合を込めて生きていって下さい。」
質問者「はい。」
アナウンサー「また状況に変化があったら教えてね。篠原先生に繋ぎますからね。」
本間先生「(笑)アハハハハハハハハ!」⇦燃料が尽きないようで反応しっ放し。
篠原先生「そうだね! パンツを穿く決断をしたら電話下さい。」
質問者「はい。」
アナウンサー「今日はコーナーに出てくれてありがとうね。さようなら。」
質問者「さようなら。」⇦本当にありがとう。
アナウンサー「…本間先生はずっと爆笑して(笑)。」
本間先生「(笑)ハッハッハッハッ…もう、面白すぎて…」
ずーっと笑い声が聞こえてた。それを含めて私も笑わせてもらったけど、彼の2年に及ぶスタイルじゃなくて、篠原先生のストレートな質問ぶりが破壊力ありすぎたから…でももし嫌な思いをしてたらごめんなさい。面倒くさいとか楽だっていう感覚は大事!

アナウンサー「さて、それでは電話を……えー…何でしたっけ?」⇦いつも言ってるはずのつなぎ言葉まで吹っ飛んだもよう。
先生方「(笑)ハッハッハッハッ」
アナウンサー「(笑)ごめんなさい。天文・宇宙あるいは心と体の質問に、戻りましょう。」⇦自分に言ってますな。ふだんこんなこと言わないもん。

Q6 どうして地球にしか空気がないんですか?
  (6才女子)

アナウンサー「どうして○○ちゃんはこれを不思議に思いましたか?」
質問者「パパが宇宙の図鑑を買ってくれた時にDVDがついてて、それを見たら宇宙服を着てた人がいたから。」
篠原先生「んん…。」
アナウンサー「そうか、宇宙に出て行った人たちが宇宙服を着ていたっていうのを見たのね?」
質問者「うん。」
アナウンサー「それは宇宙に空気がないからっていうことも○○ちゃんは知ってるんだ?」
質問者「うん。」
アナウンサー「では、…(笑)本間先生、笑いは収まりましたでしょうか?」
本間先生「ええ、ちょっと心を鎮めて(笑)…」⇦まだ笑ってたのか…。腹筋大丈夫ですか?

本間先生「何で地球にしか空気がないかっていうことですね。宇宙服を着ている写真を見た時に、その人たちの様子ってどんな感じだった?」
質問者「ん?」
本間先生「宇宙船の中だった?」
質問者「うん、宇宙船の中のやつも見た。」
本間先生「その人たち、プカプカ浮いてなかった?」
質問者「浮いてた。」
本間先生「浮いてたでしょう? それがミソなんですよ。宇宙は無重力っていう状態なの。難しい言葉だけど分かるかな? 無重力、聞いたことある?」
質問者「うん、ある。」
本間先生「すごいすごい! 地球はそれと違って重力があるんです。重力をどうやって体験できるかというと、○○ちゃんだったら…ジャンプするよね?公園とかで遊んだ時に。ジャンプすると1回上に上がるけど、必ずまた落ちてくるでしょう?」
質問者「うん。」
本間先生「それは地球の重力が○○ちゃんを引っ張ってるから。…いいかな?」
質問者「うん。」
本間先生「空気の粒々も同じなんですよ。空気は小さな粒でできてて、それは地球の上であっちこっち飛び回ってるのね。だから地球の上でジャンプしてるようなものなんだけど、やっぱり地球の重力で引っ張られて戻ってくるの。
だから○○ちゃんがジャンプして地球に戻ってくるのと同じで、空気の粒々は地球からジャンプしようとしてるけど、やっぱり地球に戻ってくる。だから地球の周りには空気がある。」
質問者「うん。」
本間先生「一方で宇宙に行くと、さっき宇宙船の中で人がプカプカ浮いてたって言ってたけど、無重力になるので、空気の粒々はどこかに飛んでいっちゃうんですよ。」
質問者「へええ。」
本間先生「空気の粒々はもともとそこにあってもいいんだけど、1ヶ所にとどまっていることができないので、宇宙は空気がない。」
質問者「ふうん。」
篠原先生「ふうん。」⇦6才の女の子と一緒にお答えを聞いてる篠原先生かわいい。
本間先生「○○ちゃんの質問で、地球にしか空気がないっていう言い方だったけど、実は地球以外でも重力がある所には空気があるんだよね。」
質問者「へええ。」
アナウンサー「地球以外の星で、ということですか?」
本間先生「そうです。○○ちゃん、太陽系の惑星とか知ってる?」
質問者「うん。」
本間先生「どんな惑星知ってる?」
質問者「天王星とか水星とか、…木星とか金星とか火星とか。」
本間先生「そうそうそう! もう全部知ってる、すごいねえ!」
篠原先生「う~ん!」⇦分かる。
本間先生「そうなんですよ。地球から近い惑星だと金星とか火星ね。こういう星も空気があるの。これは地球と全く同じ理由で、地球と同じように重力があるので、金星の周りには金星の重力に引っ張られた粒々が空気を作っている。火星の周りでは火星の重力に引っ張られた粒々が空気を作っている。だから惑星には重力があるので、空気があります。
ただ、地球と全然違う成分…地球と違う空気なので、残念ながらそこで人間は呼吸できないです。」
質問者「へええ。」
本間先生「僕らが生きていくことはとてもできないんだけど、空気というか気体で、風が吹いたり、そういうことは起きています。」
質問者「へえええ。」
重力とか大気があるという点では地球だけが特別な惑星ってわけでもないのか。地球上の生物は地球の重力と大気にたまたま適応しているに過ぎないけど、その「たまたま」がやっぱりすごいことなのか?

アナウンサー「先生、今パッと思いついたんですけど、月は重力はありますよね?」
本間先生「はい。」
アナウンサー「でも空気は?」
本間先生「空気は月にはないです。月は地球よりずっと小さいので、重力が弱すぎるんですね。どんな天体でも大気があるかというと、そうではなくて、小さすぎて重力が弱いと、空気の粒々は飛んでっちゃう。だから月は大気がない。ものによるというのが答えになりますね。」
篠原先生「うん……」
質問者「ふうん。」
アナウンサー「○○ちゃんは、さっき惑星の名前を全部言えたけど、星とか宇宙が好きなの?」
質問者「うん。」
アナウンサー「特に好きな星はありますか?」
質問者「うーん…土星。」
本間先生「土星!おお、土星がきたね。」
アナウンサー「格好いいですよね。」
本間先生「土星は輪があるから好きなのかな?」
質問者「うん。」
本間先生「じゃあ土星の写真を見たのね、格好いいよね?」
質問者「うん。」
アナウンサー「土星にも空気は…」
本間先生「土星はそもそもガスでできてるので、大気があると言っていいか……逆に言うと地球みたいな表面がない…硬い地面がない。そういう意味で言うと大気があると言いづらいですね。地面があってその上に空気が乗ってるのは空気がある惑星っていうことなので、ちょっとタイプが違う惑星ですね。
でもすごいね、土星を見たことがあるんだね。」
質問者「うん。」
本間先生「望遠鏡で見るともっと感激するよ。」
質問者「うん(笑)。」
本間先生「5センチとか10センチぐらいの小さな天体望遠鏡があったら、1回見てほしいな。こんなものが本当に宇宙にあるんだって、ビックリしますよ。」
質問者「ふううん。」
アナウンサー「○○ちゃん、今、台風がいるけれど、○○ちゃんが住んでる所はお天気はどうですか?」
質問者「今、晴れてる。」
アナウンサー「晴れてるんだ! 今日と明日はお休みだけど、天気予報に気をつけて過ごしてね。質問してくれてどうもありがとう。」
質問者「あじがとうごじゃいました。」⇦かわいい。
本間先生「(笑)フフフフ、さよなら。」

Q7 面白いことを聞くとどうして笑っちゃうんで
  すか?(5才男子)

ついさっき面白いこと聞いたばかりでこの質問。
アナウンサー「○○君はよく笑いますか?」
質問者「…はい。」
アナウンサー「どんな面白いことを聞くと笑う?」
質問者「おじいちゃんの家で、おじいちゃんが面白いことを言った時。」
篠原先生「(笑)ンフフフ」
アナウンサー「(笑)面白いことを言うおじいちゃんなんだ。」
篠原先生「おじいちゃんってギャグかなんか言うの?」
質問者「………」
篠原先生「おじいちゃんの言う面白いことって、冗談みたいなこと?」
質問者「………」
アナウンサー「おじいちゃんはどんなことを言うのかな?」
質問者「……忘れちゃった。」
篠原先生「じゃあ、おじいちゃんが面白いことを言うのって、いつも? おじいちゃん家に行くと大体面白いこと言ってる?」
質問者「……言ってます。」
篠原先生「そうすると、その話を聞いた時も面白いよね?」
質問者「はい。」
篠原先生「おじいちゃん家に行こうと思った時も、けっこう面白くない?」
質問者「……はい。」
篠原先生「おじさんが今話そうとしてるのは……面白いことを聞くと笑ってしまう時に関係する場所が、脳の中にあるんですよ。脳って分かりますか?」
質問者「はい。」
篠原先生「脳の中に、腹側被蓋野(ふくそくひがいや)から前頭葉にかけてドーパミン神経っていう、楽しかったり快感だったりすると活動する神経というのがあるんだけど、その活動のしかたをこれからお話ししようと思ってるのね。」⇦丁寧な前置きだけど言葉が難しい…。
質問者「はい。」
篠原先生「1つは○○君が言うように、“面白い!”と思った時に、確かにこのドーパミン神経が活性化するんですよ。だから面白いんだなっていうのが分かる。
でも、○○君だったら、これからおじいちゃん家に行くよって思った時も、同じ神経が活性化してるんですよ。これから楽しいことが起きそうだっていう時も、これが活動するんですよ。」
質問者「はい。」
おじいちゃんの顔を思い浮かべるだけでも、このお子さんは楽しくなるかもしれない。偉大なおじいちゃんである。

篠原先生「それから、ここが曲者なんだけど、“これから絶対楽しいことが起こるよね”って思うのに、おじいちゃんのギャグがスベった場合。」
本間先生&アナウンサー「……(笑)フッフッフッフッ…」
篠原先生「期待値を超えない面白さだった場合に、このドーパミン神経は残酷で、活動を止めちゃうのね。」
質問者「はい。」
篠原先生「ギャップという言葉は聞いたことありますか?」
質問者「………」
篠原先生「思ってたこととの違いをギャップって言うんですよ。思ったよりも良ければプラス…いいギャップで笑えるけど、思ったほどじゃないと“ハア……”みたいな感じでガッカリしちゃうんですよ。」
本間先生&アナウンサー「(笑)フッフッフッフッ…」
さっきのコーナーはプラスに振り切れたギャップだったわけね。特に本間先生。

質問者「はい。」
篠原先生「なので、面白いことを聞くと面白いと思う神経って、けっこう残酷な仕組みで、1つは面白いことを聞くとそこが活動するし、面白いことが起きそうだなって思うと活動する。だけど、“面白いこと言うよね?”と思って全然面白くなかった場合に、本当に活動が止まって、場合によっては怒りの神経系と接続して、頭にくるので…だからお笑いの人たちっていつも苦労するの。予測を超えないと面白くならないから。」⇦確かに残酷。
質問者「はい。」
篠原先生「だから、面白いことを聞くとなぜ笑ってしまうのかっていう質問についての簡単なお答えは、楽しいことに関係する神経系が活動するので、それが顔の笑いに関係する神経系と結びついていて、笑い顔を作ってくれるから。逆に言うと笑い顔を作ると、そこそこ楽しくなるということがけっこう起きるから、おじいちゃんの言うことが面白くなくても、とりあえず笑い顔を作ると、そこそこは何とか楽しくなる。そういう仕組みなんですね。なので、ここで○○君に勉強してもらいたいのは、面白いから笑ってしまうというだけじゃなくて、笑うと面白くなるってことも起きます。それから、単に面白いということが絶対的に何かで決まってるわけじゃなくて、予測との差で面白さは決まってくるので、…大人は期待値っていう言い方をするけど、…期待値を上げると、それを超える楽しさがなかなかなくて、だんだんつまらなくなっちゃうということが起きます。そのことによって人は飽きて違うことをするようになるんだけど、そういう仕組みがあるんですね。」
アナウンサー「うん…。」⇦5才向けに説明し直すのは諦めたもよう。
質問者「…はい。」
篠原先生「分かりますかね?」
質問者「……はい。」⇦微妙。
笑い顔を作って楽しくする…Q4の最後にも出てきたけど、これも形から入って脳をだます…コントロールするお話だった。

Q8 土星の輪っかは何か役に立っているんです
  か?(小2女子)

アナウンサー「○○ちゃんが、これの役に立ってるんじゃないかなと思うようなものはありますか?」
質問者「うーん……特にないけど、何か、そんなに近寄ったりしない? 土星に何かが近寄れなかったりするのかなって思います。」⇦漠然としたイメージをとりあえず言葉にするだけでもすごいのに、すぐに分かりやすい言い方に直していくなんて…。
アナウンサー「なるほどね、柵みたいな役割をしてるんじゃないのかなって思うのね?」
質問者「はい。」
本間先生「土星が好きなんだね。土星の輪っか…そうだね、何かの役に立ってるか。これは難しいんだけど、多分、土星にとっては何の役にも立ってないんだね。」
質問者「はい。」
本間先生「輪っかがどうしてできたかって言うと、土星に引っ張られて、物が土星に落ちてくるんですよ。惑星のかけらみたいなものがその辺にウヨウヨしていて、それが土星に落っこちてくる時に、土星の重力で壊されてバラバラになるんです。それが土星の輪っか…平べったい、土星の周りをグルグル回るような輪っかを作っているので、…さっき、柵みたいな役割を果たしてるんじゃないかって言ったんだけど、重力そのものがある種のバリアみたいにして(落ちてくる)物を壊し、その残りカスが輪っかとして回っている。」
質問者「はい。」
ここでも重力の話が。だけどガスでできてる土星本体に、そのかけらが吸い込まれていかないのは不思議だな。いろんなバランスで成り立っているということなんだろうか。

本間先生「土星の輪が土星そのものの役に立ってるかといったら、立ってない。それが答えですね。」
質問者「はい。」
本間先生「でも、土星の輪っかは科学の役には立っています。なぜかというと、○○ちゃんも土星を見て、輪っかがあってすごいなと思ったと思うんだけど、ああいうものが見えたら、何でこんなものがあるんだろうって考えますよね?」
質問者「はい。」
本間先生「それは天文学者がいろいろ調べて、その結果として、土星に惑星のかけらみたいなものが降ってきて、ああいうものができたんだって言われているので、太陽系がどういうふうにできてきたか、土星がどうやって現在の姿になったか、そういうものを調べるきっかけ、入口として、科学の役に立ってる。」
質問者「はい。」
本間先生「もっと言うと、土星ってきれいじゃない? 輪っかがあるから。」
質問者「うん、はい。」
本間先生「多分○○ちゃんもそれに惹きつけられたんだよね? ああいう面白い惑星があることで、宇宙に対する興味を引き出す役割を果たしているので、そういう意味では土星の輪っかは非常に重要な役割を果たしてるんじゃないかな、と思います。」
質問者「はい。」
アナウンサー「○○ちゃんは土星が好きですか?」
質問者「うん。」
アナウンサー「興味ある?」
質問者「うん。宇宙に興味があります。」
アナウンサー「そうなんだ。そういう意味では○○ちゃんの役にも立ってますよね?」
本間先生「そうですね、○○ちゃんの興味を引き出すのに、まさに土星の輪が役に立った。」
篠原先生「なるほど…。」
さっきのQ6のお子さんも土星が好きだと言ってたし、永田美絵先生は土星ファンだし、土星の輪がめっちゃ役に立ってる。この日に永田先生が出てたら土星トークで盛り上がってたかも。

Q9 心と体の質問です。どうして狭い所が好きな
  んですか?(小2男子)

狭い所…あるCMが思い浮かぶ。
アナウンサー「○○君は狭い所が好きなの?」
質問者「はい。」
アナウンサー「狭い所に行くとどんな気持ちがする?」
質問者「狭い所にいると落ち着いたり、楽しい気持ちになるのですが。」⇦声がこもった感じで、内向的なのかなぁ。
篠原先生「うーん…」
アナウンサー「狭い所って、例えばどんな所が好きなの?」
質問者「穴の中とか、箱の中とか、小さいテントとか…です。」
アナウンサー「入りたくなるのかな?」
質問者「はい。」
篠原先生「逆に広い所は苦手?」
質問者「広い所も苦手ではありません。」
篠原先生「じゃあ、狭い所が好きっていうだけで、別に広い所が怖いとか恐怖とかじゃないってことね?」
質問者「はい。」
篠原先生「狭い所にいると落ち着くっていうのは、周りが見えない感じの狭い所が好きなの?」
質問者「…はい。」
篠原先生「図書館とかには行きますか?」
質問者「はい。」
篠原先生「図書館で、1人1人が読書する時の場所で、左右に壁が立ってる所を使ったことはありますか?」
質問者「………」
篠原先生「あまりないか。」
質問者「はい。」
篠原先生「勉強で集中する時に、目の横に手の平を立てると集中しやすいとかありますか?」
質問者「ありません。」
篠原先生「ないか。じゃあ多分ふつうの現象かな。まず○○君、目が左右についてるよね?」
質問者「はい。」
篠原先生「上下じゃないよね?(笑)」
質問者「はい。」
篠原先生「目が左右についてると、横に対する視野が広くなるの。何でかっていうと、草原で生きてた時には、敵になる動物が襲ってきたり、襲ってきたと周りの仲間が反応した時に、すぐ捉えられるように左右に対して視野が広いんですよ。ということは、自分の危険を早く察知できるように視野が広いの。」
質問者「はい。」
篠原先生「逆の言い方をすると、その左右の視野はアラーム…危険信号を受け取りやすい状態になってるの。だから、その左右を見なくてもいい狭い空間だと落ち着くという現象は、割に起きるんですよ。」
質問者「ほおおおお…。」
アナウンサー「ふううん…。」
篠原先生「上からやたら襲われてると、多分、目は上下についた方が有利だったはずだけど(笑)、そうはなってない。狭いって言ってても、上が狭いというより左右が狭い感覚の方が大事でしょう?」
質問者「はい。」
篠原先生「そういうことなんだろうと思います。
もう1個質問なんだけど、おじいちゃんとかお父さんとかは、狭い所が好き?」
質問者「…ちょっと分かりません。」
篠原先生「後で聞いてみりゃいいけど、もしかすると、おじいちゃんとかお父さんもそういうのが好きな可能性がけっこうあって、そういうのって後天的にある程度遺伝する可能性が指摘されてるので…」
アナウンサー「お父さんやお母さんがそうだと、子どももそうだという…」
篠原先生「これはどっちかというと恐怖の遺伝ですけど、お父さんとかが左右から襲われる恐怖みたいなのを感じると、それが遺伝子じゃないのを介して遺伝してる可能性も指摘され始めているので、そういうこともあり得ると思います。」
遺伝子を介さない遺伝ってあるんだ…後天的に獲得した性質も遺伝するのか?

篠原先生「でも、さっきから聞くと、別に広い所が苦手なわけじゃないから、それは多分ないと思うけど。だから、もともと注意を払わなくて済む状況になると楽だな、安心するなっていう感じがあるから、○○君は安心するんだろうと思います。お話を聞いてると別に病的というか、すごく問題になるようなことでもなさそうなので、気にせず生きていけばいいと思います。」
質問者「はい。」
アナウンサー「そうすると、○○君は自分のお部屋も、割と狭いコーナーを作ったりしてるの?」
質問者「自分の部屋は持ってません。」
アナウンサー「(笑)ああそうか。ごめんね。でもお家の中でも、ちょっと隙間があると、そこに好きで入ったりしてるんだ?」
質問者「……たまに。探して。」
感受性が強いお子さんなのかもしれない。

篠原先生「でも男の人は…一般的に言われてる話だけど、新しい家を建てる時に、ご主人の趣味の部屋はすごく小っちゃくてもよい(笑)…」
本間先生&アナウンサー「(笑)ハハハハハ」
篠原先生「それで十分満足するってことはよく知られてる話なので、潜り込んだ感じで趣味的な中に入るのがとても心地良いことは、よくあることだそうです。」
質問者「はい。」
アナウンサー「人間が大昔、いろんな動物に狙われていた頃からの性質というのがあるんでしょうね。」
篠原先生「1つにはそういうレベルの問題だと思います。」
隅っことか狭い場所は私も好きだ。昔いた職場の休憩所の冷蔵庫の横。冷蔵庫の側面と休憩所の壁とテーブルに囲まれたコの字型のスペースは、休憩所が空いててもそこを好んで座ってた。

質問終わり~先生方からの感想と一言。
本間先生「今日はもう、パンツが最高に面白かったですね(笑)! これしかないです。」
スタジオ内「(笑)ハハハハハハハハ」
アナウンサー「(笑)星の好きなお友だちもいっぱい質問してくれましたが、パンツの印象が強かったと。」
本間先生「(笑)ハッハッハッハッハッハッ」

篠原先生「2年間…折れずに、パンツ無しで過ごしている彼のことを尊敬します。」
本間先生「(笑)ハッハッハッハッハッハッ」
アナウンサー「(笑)また「あの後どうなった?」のその先も、ぜひ聞いてみたいですね。」
篠原先生「そうですね、文化へのチャレンジはなかなか大変ですからね(笑)。」

子ども科学電話相談9/16②(恐竜博リターンズ10時台・11時台) とりとめのない感想

恐竜スペシャル第2弾「恐竜博リターンズ」。
恐竜の疑問・質問にとことんお答えする約4時間。
お答えする先生は
 田中康平先生
 藤原慎一先生
 小林快次先生(衛星電話の電波状況次第)

 スタジオ進行 石山智恵アナウンサー
 恐竜博会場リポート 吾妻謙アナウンサー

10時台は特別企画「先生と語ろう」
石山アナ「ふだん番組を聞いてくれている恐竜大好きな3人のお子さんに、今日はこのスタジオに集まってもらいました。田中先生、藤原先生と恐竜談義、恐竜トークを繰り広げて頂こうと思っています。」
ふだんのレギュラー放送でのコーナー「先生に聞いちゃおう」とは違うのね。「聞く」んじゃなくて「語る」、質問じゃなくて談義…先生方とお子さん方は対等であると。

スタジオに集まったお友だち
 A君(小2)
B君(小1)
Cさん(小3)
名前のイニシャルにしたかったけど、A君とB君の名前が同じで、CさんとA君の苗字のイニシャルが同じなのでアルファベット順に割り振り。

石山アナ「皆さんにご挨拶代わりに好きな恐竜を聞いてみようかな。A君はどうですか?」
A君「スピノサウルス。」⇦間髪入れずに即答。
田中先生「おお…」
石山アナ「どうして?」
A君「肉食でいちばん大きくてカッコいいからです。」
石山アナ「先生方も“うんうん”と頷いていらっしゃいますが(笑)。A君は水色の襟のポロシャツなんだけれども、全体に恐竜の柄がついてますね。」
A君「靴下もそうです。」
石山アナ「靴下も恐竜なの!? (笑)ありがとう。
そしてB君です。遠くから来てくれたんだ。昨日、新幹線に乗って来たの?」
B君「はい。」
石山アナ「東京では何かしましたか?」
B君「恐竜博行った。3回目。」
石山アナ「(笑)3回目だったのね。B君がいちばん好きな恐竜は何ですか?」
B君「ギガノトサウルスです。」⇦この子も食い気味に答える。言いたくてしょうがないのか。
田中先生「おお~…」
石山アナ「先生が“おお~”と仰ってますが(笑)、どうして?」
B君「スピノサウルスより小さいけど、顔が細長くて、噛む力も強いからです。」
B君は声が高くてガラス細工のようにキラキラしている。大好きな恐竜トークのせいか、繊細というより自ら発光してるような元気な感じ。
石山アナ「そして、女の子が1人来てくれました。素敵なお名前ですねえ。○○(名前の漢字)って書くんですね。NHKスペシャルでデイノケイルスの名前だったね?」
Cさん「はい。」
石山アナ「見てどう思った?」
Cさん「見て…最後にデイノケイルスが負けちゃったから、ちょっと泣いちゃいました。」⇦あの場面は切なかった。デイノケイルスの羽毛が淡いピンクでかわいかったから余計に…。
石山アナ「ああ~そうだよねえ、かわいそうだったもんね。Cさんはいちばん好きな恐竜は何ですか?」
Cさん「デイノケイルスとトリケラトプスです。」
石山アナ「そうなんだ、デイノケイルスはやっぱり好きなのね。トリケラトプスはどんなところが好き?」
Cさん「大きな角があって、とっても体が大きくてカッコいいからです。」
石山アナ「よく見たら、B君も恐竜のTシャツだし、Cさんも手元に置いてある…それはペンケースかな? 恐竜の柄がいっぱいついてますね。」
みんなスゴい。

石山アナ「1人ずつお話を伺っていこうと思うんですが、A君は去年の「夏休み子ども科学電話相談」で、自由研究で恐竜版の桃太郎の話を作って、そのことを質問してくれたんだよね。その時の質問、覚えてますか?」
A君「確か、夏休みの自由研究で恐竜の桃太郎を考えています、キジの役が思いつかないので、小林先生はどう思いますか?って……大体こんな感じで。」
去年なら聞いてたなあ。あの後『そてつ太郎』というタイトルで完成して、小林先生に見てもらっていたような放送も聞いた記憶が…。

石山アナ「そうだよね。恐竜板の桃太郎を作っていて、キジの役にはどんな恐竜がいいかなっていう質問だったかな?」
A君「はい。」
石山アナ「記録を見ますと、いろんな案が出て、結果的にギガントラプトルがいいんじゃないですかという話だったようですが、実際にA君が作った桃太郎は『そてつ太郎』という名前がついていますが、キジ役は別のものになったのかな?」
A君「はい。」
石山アナ「そうか、何に決まったの?」
A君「えーっと、パキケファロサウルス。」
石山アナ「どうしてそちらにしたの?」
A君「うーんと何か、脚が速いから。」
石山アナ「お供として頼もしそうだもんね。今日はその『そてつ太郎』という去年の自由研究の他に、もう1つファイルを持ってきてくれたんですが、それが『僕の恐竜博2019』。A4のクリアファイルに…表紙に小林先生へのお手紙もついていますけれども、これは小林先生にまたお渡ししましょうね。これ、ビックリしたんですが、本当に詳しくまとめてあるんです。カムイサウルス・ジャポニクスのむかわ竜と、デイノケイルスについてのA君の研究成果がここにまとまっていて…。せっかく田中先生もいらっしゃるのでカムイサウルスのことをお話ししようかと思うんですが、“2003年に北海道むかわ町の穂別で堀田良幸さんが尾の一部を発見し、ワニや首長竜の骨と思われたので、最初は倉庫に保管された”という、発掘の第一発見のところから年表がスタートしていまして、“2011年○月○日に僕が生まれた”と書いてくれているのね(笑)。これはどうして入れたの?」
A君「んー、自分と照らし合わせた方がいいかなって。」
田中先生「(笑)フフフ」
2011年と聞くとつい、震災を思い出してしまうけど、当時のA君はお母さんのお腹の中。ご両親はいろんな心配をしたかもしれない。

石山アナ「なるほどね、そうすると年表が分かりやすいもんね。大規模な発掘調査が2013年に始まって、2014年2月に“僕が恐竜を好きになる”と書いてありますけれども、どんなことがむかわ竜の研究でいちばんすごいなと思った?」
A君「んー……やっぱ、全身骨格の8割が見つかったこと。」
石山アナ「そうだよね、そのことについてもA君がまとめてくれていて、胃腸にガスが溜まって全身ごと海に浮いて流されたから、全身の骨格がきれいに揃っていた、ということも書いてあるのね。」
A君「はい。」
恐竜博の音声ガイドで小林先生も語っていたな。全身骨格が埋まってると考えた根拠。死後に体内で発生した腐敗ガスで浮いて、丸ごと流された考えるのが自然だから、尻尾の骨だけじゃない。お金も人手もかかる発掘にちゃんと根拠があることを初めて知った。

石山アナ「よく調べましたね。今日は先生がお二人いらっしゃるので、何か聞いてみたいことありますか?」
A君「んー………」
石山アナ「どんなことでも、むかわ竜じゃなくてもいいよ。」
A君「あ、じゃあ…田中先生や藤原先生は、いつ頃から恐竜が好きなのですか?」⇦ふだんの電話での質問ではなかなか聞けないこと。「むかわ竜じゃなくてもいいよ」って一言で引き出したアナウンサーGJ!
田中先生「あ、じゃあ僕から答えましょうか。僕もA君と同じ年ぐらいの時から恐竜が好きになったかなあ……。恐竜の絵本を読んで好きになったんだけど、その時は多分、A君ほど詳しくなかったから、今考えると……A君はすごいね、本当によく知ってるね。『そてつ太郎』もさっき読ませてもらいました。すごい面白い、読み応えのある大作になってましたよね。出てくる恐竜が、ちゃんと北アメリカの白亜紀後期の恐竜で揃えてあって、リアリティが追求されてて、すごいなあと思いました。」
石山アナ「時代考証がちゃんとされていたと。そういうところはちゃんとこだわったの?」
A君「はい。」
石山アナ「そうなのねえ…。」
小学1年生の時点でそこまで考えて作ったとは。好きなものに関してちゃんと追求したいと思うと、世界を広く深く見られるようになるんだろうな。『そてつ太郎』読みたい。

藤原先生「僕はですね、A君ぐらいの年の頃は、まだティラノサウルスとかイグアノドンがゴジラみたいな立ち方をしてる図鑑がいっぱいあったんですよね。僕もその頃から確かに好きでした。で、けっこう大事なことなんですけど、僕たち(みたいに)大人になって研究者になってくると、恐竜のこと、多分今のA君が好きなのよりももっともっと好きになってきますよ。」
石山アナ「知れば知るほど。」
藤原先生「知れば知るほど分からないことが増えてくる。そうするとどんどんどんどん好きになってくるから。」
A君「はい。」
すごく深い話を引き出した質問だった。

石山アナ「B君は新聞のスクラップを持ってきてくれたのね。」
B君「はい。」
石山アナ「地元の新聞で連載されている、恐竜についての子ども向けの記事がずっとスクラップしてあるんだけれども、これを読んで、中でも特に先生に聞いてみたい質問ありますか?」
B君「はい。ティラノサウルス・レックスはいちばん最強の恐竜と言われてたんだけど、それは本当なのですか?」
田中先生「…いい質問だよね。B君はどう思う?」
B君「んんと、アルゼンチノサウルスの方が強いと思う。」
田中先生「おっ、…すごーい! 何でそう思う?」
B君「大きくて、アロサウルスを尻尾で一振りで倒すのを見たから、それでティラノサウルスも倒されるんじゃないかと…」
田中先生「いい考えだね。僕も同じようにそう思います。アルゼンチノサウルスって竜脚類って呼ばれる恐竜だよね? 竜脚類がいちばん強かったんじゃないかと思います。アルゼンチノサウルスなんて特に、恐竜界でいちばん大きな恐竜だよね? めちゃくちゃ巨大で90トンあったとか言われてるよね? だからすごく強かったと思います。」
B君「ふう~ん…。」
田中先生「ただ、最強の恐竜って何だろうって考えたことがあるんだけれども、アルゼンチノサウルスは逆に小回りがきかないんじゃないかなとも思ったんだよね。もっと強い、アルゼンチノサウルス以上の恐竜がいなかったかなと思って、多分竜脚類の中にいると思うんだよね。首が長い…」
B君「ふう~ん…」
田中先生「竜脚類の中でアルゼンチノサウルスほどじゃないけどそこそこ大きさがある恐竜、しかもあまり小っちゃくない…小っちゃいと他の恐竜に食べられたりするからね。20~30メートルぐらいの恐竜で最強のものは何かなって思った時に、僕はアラモサウルスじゃないかなと思います。アラモサウルスって知ってる?」
B君「知っています。」
田中先生「知ってる! どこにいた恐竜か知ってる?」
B君「北アメリカ。」
田中先生「お!すごーい!」
石山アナ「みんな知ってるねえ。」
田中先生「アラモサウルスと一緒に生きていた肉食恐竜って何か知ってる?」
子どもたち「ティラノサウルス!」「ティラノサウルス!」⇦競うように…最初の緊張感が一気に消えた。田中先生も誘導が上手い。
田中先生「あ! すっごーい!」
藤原先生「(笑)ンフフフフフ」
石山アナ「(笑)ホホホホすごい…」
田中先生「そうだよね。あの最強の肉食恐竜と言われるティラノサウルスと同じ時代に生きていた大型の竜脚類ということは、それ自体が最強の恐竜であることを証明しちゃってるんじゃないかと思います。」
B君「はい。」
田中先生「だから僕はアラモサウルスが最強じゃないかなと思いますね。藤原先生はどう思います?」
即座に藤原先生に話を振って、田中先生も「質問に答える先生」じゃなくて恐竜好きの1人としてしゃべってる…本当に「先生と語ろう」である。

藤原先生「僕は思い入れがある恐竜としては、トリケラトプス最強説を推したいと思います。なぜかと言いますと、ティラノサウルスがいた時代にあれだけ数が見つかるんですよ。トリケラトプスってすごいいっぱい見つかってるんですよね。」
B君「はい。」
藤原先生「なので、ティラノサウルスに負けないぐらい数を増やすことができたんじゃないのかなと。どんなにティラノサウルスに食べられても、それに負けないぐらいに数を増やせるというのは、最強の1つかなと思います。」
食べられる側としてはティラノサウルスを上回る数で生存・繁殖していかないと生き残れなかった…ていうか、そうやって上回ったものが生き残れて、6600万年も経つとファンがいっぱいついて、間違った立ち姿を修正してくれる研究者まで現れる。

B君「あともう1つ聞きたいんですけど、ルーフェンゴサウルスっていう恐竜は古竜脚類って呼ばれてるんだけど、何でその言葉はもう使われないんですか?」
藤原先生「ほおお…」
石山アナ「ルーフェンゴサウルスっていうのが古竜脚類と呼ばれていて、新聞のスクラップにそう書いてあったのね。でもその言葉はあまり使われないんですかね? なぜですかということですが…」
藤原先生「よく知ってるね。古竜脚類っていう言葉も。すごいね。」
石山アナ「(笑)私も初めて聞きました。」⇦同じく。
藤原先生「そうなんだよね。今、僕たち研究者もあんまり使わないんだけども、まずルーフェンゴサウルスってどういう感じの恐竜だっけ?」
B君「えっと、後ろ足で立って、前足でものをつかむ恐竜…」
藤原先生「そうだよね。竜脚類の中では古いタイプだから、古竜脚類って呼ばれてたんだよね。でも古竜脚類というグループにしちゃうと、恐竜たちのグループ分けがうまくいかないって最近分かってきたの。だから古竜脚類という1個のグループにまとめられなくなっちゃって、この呼び方はやめましょうとなりました。」
B君「はい。」
田中先生「今、僕たちは“竜脚系類の古いタイプ”とか、そんな表現をしてるかな。」
石山アナ「竜脚類の中でも古い時代に生きていたものということですか?」
田中先生「はい。」
石山アナ「ジュラ紀…に生きていた…」
田中先生「三畳紀の終わりから…」
B君「ジュラ紀前期。」
田中先生「そうだね、素晴らしい。」
石山アナ「そうなんだ。B君よく知っています。」
専門用語にまで疑問を持って、先生と一般人向けにフォローまでしてくれる。

石山アナ「では、Cさんにもお話を聞いていきましょう。Cさんは今年の夏休みに作った自由研究を持ってきてくれたんだけれども、これ面白いですね。いろんな恐竜と今生きている動物とを戦わせたら、どっちが勝つでしょうということをやってみたのね。ヴェロキラプトルチーターとか、プテラノドンクマタカとか、それからトリケラトプス対サイというのがありますね。トリケラトプスも好きなんだよね? これはどんなふうに予想してみた?」
Cさん「私は、体が大きくってドッシリしたトリケラトプスが勝つと思うんだけど、でもサイは脚が速いから…突進力もあるかと思ったけど、結果的に重いトリケラトプスが勝つと思ったんだけど、……んーあんまり何か…」
石山アナ「じゃあ先生に聞いてみましょうか。」
藤原先生「はい。」
石山アナ「じゃあ、トリケラトプススペシャリストの藤原先生、いかがですか(笑)?」
藤原先生「トリケラトプスとサイが頭を突き合わせるっていうことだよね? 衝撃力が大きいのは体重が重たい方だと思います。素直にぶつかるんだったら体重が重たい方が絶対勝つんじゃないかなと思うので、今生きているサイとトリケラトプスだったら、トリケラトプスの方が圧倒的に重たいと思うので、トリケラトプスの勝ちでいいと思います。」
Cさん「はい。」
藤原先生「で、サイも今生きている動物の中では、けっこう体が大きいよね? 2トンぐらいの体重があるんだけれども、そのぐらいの体重のトリケラトプスの仲間っていっぱい見つかってます。サイと真っ当に勝負させるんだったら、スティラコサウルスとか分かるかな? あのぐらいのサイズだったら、サイも真っ当に渡り合えると思います。」 
Cさん「はい。」
田中先生「うん。」
藤原先生「サイにも、昔生きていたサイは、ゾウよりも大きなものがいました。」
Cさん「えっ!」
藤原先生「そういうものとトリケラトプスを戦わせてあげて下さい。」⇦ご専門のトリケラトプスに真っ当なバトルをさせたいもよう。
Cさん「はい。」
生き物どうしのバトルに興味を持つ女の子もいるんだなあと、おばさんは新鮮な感じ。おかげでバトル系の本も読んでみたくなるじゃないか。動物とか昆虫の最強を決めるやつ。

石山アナ「他には何か質問ありますか?」
Cさん「なぜ恐竜は大きいんですか?」
石山アナ「うーん、そうだよね、素朴にそう思うよね? 今、周りに恐竜ほど大きい動物っていないもんね。先生方、いかがですか?」
田中先生「そうですね、理由はいっぱい考えられるんだけれども、このラジオでも話したことあるかもしれないんだけれども、恐竜の脚の付き方が体重を支えるのにすごくいい付き方をしてたからって言われてますね。恐竜ってどんなふうに脚が生えてる?」
Cさん「んー…」
田中先生「がに股になってる? それともまっすぐになってる?」
Cさん「がに股?」
石山アナ「どうかな? A君、B君はどう思う?」
A君「まっすぐ。」 B君「まっすぐ。」
Cさん「あ、まっすぐ。」
田中先生「分からなかったら、また恐竜博に行って確認してほしいと思うんだけど、恐竜ってみんなまっすぐなんだよね。だから脚がすぐ下に生えてて、それで重い体重を支えることができたんだよね。その体のつくりのおかげで、どんどん食べ物をたくさん食べて、大きくなれたんじゃないかなって思います。」
Cさん「はい。」
田中先生「どうです? 藤原先生?」
藤原先生「何で大きくなったのかという理由を答えるのはすごく難しいんだけれども、けっこう頑丈な骨を持ってるので、肉をいっぱい載せても耐えられる骨格を持ったということが1つ言えるんだけどね。なぜ大きくなったかというのはなかなか答えることが難しい。
ただし、ゾウとかサイとかカバも、たいていの恐竜よりは大きいということは忘れないでほしいです。哺乳類も体が大きくなれるんですよ。ティラノサウルスとかがゾウと同じぐらいの重さになるんだけれども…竜脚類みたいなサイズの哺乳類はそんなに多くはないですが、哺乳類の骨格でもけっこう大きくはなっている、ということは覚えておいて下さい。」
人間社会の中で見かけるのは、人間が扱いやすい小さな動物ばかりだけど、せいぜい100㎏程度の人間などより大きな動物はいっぱいいるんだよね。

石山アナ「大丈夫かな? 先生のお話を聞いて、何かありますか?」
B君「恐竜より大きい哺乳類は、今から誕生するんですか? キリンから進化したり。」
石山アナ「それは動物の先生に聞いた方がいいかもしれないけど、どうなんでしょうか?」
藤原先生「古いタイプの哺乳類だと、例えばサイが陸上ではすごく大型化したっていうのは、国立科学博物館の展示でも見られるんですけれども、その次にゾウの仲間が大型化してますね。ゾウとかサイってどんどん種類数を減らしていってるので、この後どういう流行が哺乳類の中で出てくるのかっていうのは分からないですけども、……どうだろうね?
でも何かが大きくなるというのは間違いないと思います。大きい動物がいなくなったら別の動物が進化してくるということは間違いないと思うんです。」
石山アナ「なるほどねえ。その辺りは、3人が大人になって見届けてもらいたいところですね。」
藤原先生「長生きしてね(笑)。」

10時台後半はモンゴルで発掘調査中の小林先生と電話でお話。
石山アナ「電話のつながり具合があまり安定しないようで、途中で切れてしまうこともあるかもしれません。質問もいろいろ伺いたいと思っていたんですけれども、現地で質問をうまく聞き取れないといけないので、一方的に先生にお話を続けて頂こうかと思います。小林先生!」
小林先生「はい、こんにちは。聞こえますよ。」
石山アナ「こんにちは! クリアに聞こえますね! よろしくお願いします。今いらっしゃる場所から教えて下さい。」
小林先生「モンゴルの南の方にゴビ砂漠っていう大きい砂漠があるんですけど…」
B君ポソッと「すごい。」
小林先生「そこの~(聞き取れず)っていう山地がありまして、そこで調査をしています。白亜紀の後期、8000万年とか9000万年ぐらい前の恐竜たちを今、発掘しています。モンゴル隊と日本隊の合同の発掘で、日本人は私を含めて7人、私以外の6人は私の学生、院生だったり学部生が参加しています。」
石山アナ「今回の発掘調査の目的はどんなことなんですか?」
小林先生「この場所っていうのが、あまり発掘が入っていなくて、これで3年目に入ってまして、毎年新しい恐竜が発見される場所なんですね。なので、まだ未知の恐竜を探して、また今年も来ています。」
石山アナ「未知の恐竜を探して…」
B君「おおお~」 田中先生「んんー…」
「未知」でスタジオ内の温度が上がったかも。

石山アナ「小林先生、今スタジオにはA君、B君、Cさんという小学生3人の、恐竜大好きなお子さんたちが来てくれていまして、未知の恐竜という言葉で“ほお~”という声が上がりました(笑)。」
田中先生「(笑)フフフフ」
小林先生「(笑)ハハハハ」
石山アナ「砂漠にいらっしゃるということなんですが、気温とか天候とか周りの風景なんていうのはどんな感じなんですか?」
小林先生「天気がいいとけっこう暑いですね。半袖1枚でいいんですけど、朝晩になるとかなり冷え込んで、ダウンジャケットを着ないと寒くていられないぐらい…マイナスまでいかないと思うんですけど朝晩はかなり温度は低くなりますね。
今は天気がいいんですけど、雨が降ると地面がグジャグジャになってしまって、とんでもない泥だらけになっちゃうんですけど、調査の3日目に大雨にあたって、その時はしばらくテントの中で待機ということになってました。
今、私たちが発掘してる所、私は今丘の上に座ってるんですけど、360度地平線が広がってると。近くにラクダが2、4、6、8…15頭ぐらい今、歩いてますね。」⇦小林先生、リポートが具体的で分かりやすい。
子どもたち「ラクダ……!」「んー!」「ラクダが歩いてる……」⇦ラクダでテンションが上がったもよう。
小林先生「そんなところで発掘してます。」
石山アナ「ラクダがいるんだって。すごいね(笑)。」
Cさん「15頭、15頭。」
田中先生「(笑)フフフフ」
石山アナ「未知なる恐竜を求めてということですが、これまでのところどうですか? 何か手がかりは…」
小林先生「実は去年と一昨年もかなり面白いのを発見してまして、今年もまたちょっと面白いものが発見されて、ボーンベッドって言う、いろんな恐竜の骨が集まった状態の場所を私たちが見つけて、そこには肉食(恐竜)であったり植物食(恐竜)であったり、植物食も1種類じゃなくて何種類かあるんですけど、出てくる骨がちょっと見たことない…僕もいろんな恐竜を見てるんですけど、見たことない骨がたくさん出てくるので、まあ、つまりは新しい恐竜なのかなって、研究が楽しみですね。」
石山アナ「へえええ…。田中先生も目を見開いていらっしゃいますが…(笑)。」
田中先生「いやあ、行きたいなあと思いましたね(笑)。」
小林先生「あとは……(音声乱れ)……あまりにデカすぎてそれは掘ってないです。またチャンスを見つけて、その竜脚類は取りに来ようかなと思ってます。」
石山アナ「今回は掘らずに温存しておこうかと。」
小林先生「そうですね。日数も限られてて、大きい恐竜を掘るのはなかなか大変なんですよね。なので、とりあえず今は、手頃なものを掘っておいて、大きい竜脚類は改めてまた、巨大な恐竜を掘りに来ようかなと思ってます。」
石山アナ「うわー、すごいですね。ボーンベッドと呼ばれる、骨がたくさん集まるスポットを見つけられたと。これはやはり、小林先生の“隼の目”で見つけたんですか?」
小林先生「これは実は学生が見つけまして、私ではなくて、今回は北海道大学の学生が活躍してますね。」
石山アナ「そうなんですね。360度地平線が見えるということですが、そういう所で本当にコツコツ、雨も降る中での地道な作業ですよね?」
小林先生「……(音声乱れ)……発掘してる私たち本人としては、毎日楽しく調査してます。」
石山アナ「そうですか! どんなことを考えながら、どんなことをイメージしながら掘られるんですか?」
小林先生「やっぱり、恐竜がどんどん出てくると、どんな恐竜なのかなって想像しながらみんなで楽しくワイワイやってますね。基本的には力仕事と言いますか、みんなでスコップとツルハシで力仕事をするので、大変なのは大変なんですけど、楽しくやってますね。」
聞き取れない部分はあっても楽しさは伝わってくる。

石山アナ「電波の具合があまり良くないかもしれませんが、せっかくなので子どもたち、小林先生に聞いてみたいことある人?」
子どもたち「はい!」「はい!」「はい!」
田中先生&藤原先生「(笑)フフフフ」
石山アナ「(笑)A君が最初に挙がったかな?」
A君「デイノケイルスは、歯があった方が便利だと思うのですが、どうしてくちばしになったのですか?」
小林先生「……(音声乱れ)……」
石山アナ「今、電波の状態が悪いようなんですね。電話をかけ直しています。デイノケイルスは確かに、恐竜博でそうだったよね。」
A君「うん。」
B君「歯がない! 歯がない! 歯がなくって、確かくちばし…歯で葉っぱを噛み取るんじゃなくて、くちばしで押さえて取ってたんだけど、くちばしじやなくって歯があった方がいいなあ……。」⇦B君、テンション上がりすぎて話の制御が乱れ気味。
田中先生「(笑)フフフフ」
石山アナ「B君もそう思う?」
B君「うん。」
Cさん「そっちの方が便利だと思うんだけど。」
藤原先生「今生きてるウシとかウマって、前歯の方はどれぐらい生えてると思う?」
B君「数本ぐらい。」
藤原先生「ウマは両方とも生えてるけども、ウシは上の歯がないんだよね。口蓋っていう口の裏と、下の歯を合わせて引きちぎってるの。」
A君「へえええ!」
B君「確か、ナイフとまな板でレタスを取ってみたんだけど、上の方にナイフがくっついて、それでピュッと取ってみたらレタスがきれいに抜けた。」⇦分かるようで分からない。
藤原先生「植物を食べる恐竜、鳥盤類っていう恐竜たちは前歯にはくちばしだよね? 歯がないよね?」
B君「前歯にくちばし…」
藤原先生「前歯がなくて、全部くちばしになってる。だから植物を引き抜く時には、もしかしたら歯は要らないのかもしれない。」
子どもたち「ふううん。」
ものを食べるのに人間が思うほど歯は要らない…衛星電話をつなぎ直す間にも興味深い話をしてくれる。

石山アナ「あっ、今、小林先生と電話がつながったようです。先ほどのA君の質問、デイノケイルスはくちばしじゃなくて歯があった方がよかったんじゃないかということでしたが、いかがですか?」
小林先生「おそらくデイノケイルスは、口の中でムシャムシャするのではなくて、お腹の中の石を使って食べる作戦をとったんですね。なので、私たち哺乳類、人間は、歯でムシャムシャ噛んで食べますけども、デイノケイルスの場合は植物を丸飲みして、お腹の中で大量の植物を潰していたと考えているので、(歯が)あった方がよかったかもしれないけども、デイノケイルスは歯を持たないで、あえてお腹の中の石で消化をしたのかなと思っています。…聞こえてたかな? 大丈夫かな?」
A君「はい。」
石山アナ「せっかくゴビ砂漠で発掘をされてる最中なので、何か発掘について聞いてみたいことある人?」
B君「今からデイノケイルスの全身骨格は見つかりそうですか?」
小林先生「今はデイノケイルスを探してるんじゃなくて、ギガントラプトルっていう恐竜分かる?」
子どもたち「分かる!」「はあ…」
小林先生「ギガントラプトルを去年1体掘って、今年もう1体、もしかしたら見つけたかもしれません。なので、今はデイノケイルスじゃない恐竜を発掘してます。」
子どもたち「………。」「ふううううん…」
小林先生の視界にはもはやデイノケイルスはないようで、研究の最前線との距離に言葉も出ないのかもしれない。

石山アナ「これは、また見つかると、かなりの大発見ということになるんでしょうか?」
小林先生「デイノケイルスって大きい恐竜ですけど、私たちがやってるギガントラプトルみたいな恐竜も大きいんですね。なので、体としても大きいですけど、発見としてもすごく大きいですね。」
石山アナ「そうですか…。Cさんはどうですか? 今発掘中の小林先生に聞いてみたいことありますか?」
Cさん「発掘するポイントは何ですか?」
小林先生「(笑)ハハハハ、何だろうね、やってみると分かるんだけど、すごく楽しいんだよね。なので発掘するポイントは、体力をつけてるといいかなと思います。もし、将来恐竜の発掘をしたいって思ってたら、しっかりおいしいもの食べて、運動して、体力をつけたらいいと思います。あと、見つけるポイントは、とにかく注意していろんなものを見るということですね。歩いて見つからないと疲れて、クタクタになっちゃうとものを見なくなるんだけども、諦めないで“恐竜あるかな?”ってしっかり探すと、発見することができます。」
Cさん「はい。」
石山アナ「ちなみに発掘隊の皆さんは、栄養補給というかスタミナ補給は現地ではどんなふうになさってるんですか?」
小林先生「私たちは、モンゴルから食糧を大量に持ってきてて、料理をしてくれる人、コックさんがいます。なので朝昼晩としっかり食べて調査をしてます。やっぱり食べるってすごく大事なので、しっかり食べてしっかり寝て、しっかり動いて調査をするという感じで毎日を過ごしてます。」⇦何て健康的な生活だ。
石山アナ「じゃあ皆さん、体調管理はバッチリという感じですね。」
小林先生「そうですね。うちの学生もモリモリ食べて元気ですね。」
石山アナ「意外と環境が整ってるというか…砂漠ですから、サバイバルなイメージだったんですが。」
小林先生「すごく大きいトラックを1台持ってきてるので、その中に冷蔵庫もありますし、水も大量に持ってきてるので、生活としては非常に快適ですね。」
石山アナ「そうですか。スタジオの3人のお子さんを含め、全国の聞いてる子どもたちに何かメッセージをお願いします。」
小林先生「先生たちは恐竜をどんどん見つけるので、また新しい恐竜を見つけてみんなに報告できればいいなと思ってます。それと、恐竜研究やりたいと思ってるみんなは、しっかり食べて遊んで勉強して、恐竜を好きでいてくれて、恐竜研究を目指して生活していくといいかなと思います。」
石山アナ「ありがとうございました。じゃあA君とB君とCさん、小林先生にさよならしようか。さん、ハイ!」
子どもたち「さようなら!」
小林先生「はあい、さよなら。」
石山アナ「どうぞお気をつけて活動続けて下さい。」
田中先生&藤原先生「さよなら~」⇦先生方もさよならするのかわいいな。

石山アナ「ああ……良かったですね。」⇦ものすごいため息。電波状態を心配しながら生放送の進行、プレッシャーあったよね。
子どもたち「すっごーい!」「通じたー!」「やった!電波が届いた…。」
石山アナ「すごいね、モンゴルのゴビ砂漠だよ?」
Cさん「暑い…」
石山アナ「暑いし、雨がすごく降るとドロドロの中なんだって。」
B君「やっぱり日本と違うから天気が違う。」
石山アナ「そういう所でみんなは発掘してみたいと思う?」
B君「うん!」A君「うん!」Cさん「してみたい、してみたい。」B君「デイノケイルスの歯を見つけたい。」
田中先生「おお~。」
石山アナ「あっ、いいねえ~。」
B君「ちょっと怖い。(笑)」

石山アナ「まだ少し時間がありますが、さっき、どんな恐竜が強いかな?というお話もありましたけれども、みんなはどんな恐竜が強いと思いますか?」
B君「アルゼンチノサウルス。」
A君「アルゼンチノサウルス。大きい系。」
Cさん「んー何だろう……んー……ティラノサウルス?」
石山アナ「ああ~そうだよね…。何をもって強いとするかにもよるわけですよね?」
田中先生「うん、きっと状況にもよるよね。どういう所でどう戦うかとか。」
B君「戦わせる。」⇦前半でも尻尾一振りでティラノサウルスを倒すとか、B君はバトル話にこだわるね。
田中先生「そうだよね、1対1で戦うのか、それとも群れ…」
Cさん「群れ対1。」A君「群れ対1とか、群れ対群れとか」B君「じゃ群れ対1匹多い群れとか…」
田中先生「そうだよね、さっきのトリケラトプスなんて群れで来たら、ティラノサウルスもきっとまいっちゃうよね。」
B君「うん、角がお腹に刺さって死んじゃう。」
子どもたち&田中先生「(笑)フフフフ」
A君「後ろからバーンときたり。」
B君「後ろからバーンってきて挟み討ちされて、貫通しちゃったり。」⇦バトル話に入れ込んでイメージも前のめり。
田中先生「恐竜たちもきっと頭を使って、どう戦うかを考えてたんじゃないかと思うよね。」
Cさん「トロオドンとか頭いい恐竜もいるし…」
A君「んー、それも勝てそう。」
B君「トロオドンって確か、恐竜界一の知性派恐竜だったような気がする…」
Cさん「確かに。」
A君「頭が良くても勝てるかもしれない。」
田中先生「そうだよね。だったら、小型の恐竜も勝てるかもしれないね。」
Cさん「ヴェロキラプトルとか」
B君「ユタラプトルとか勝てるんじゃない?」
Cさん「うん。」
A君「ティラノサウルスの目をつぶすとか。」
スタジオ内「(笑)アハハハハ」B君「グハハハ!」
石山アナ「確かに作戦で勝てる恐竜もいるかもしれないよね。」
B君「挟み討ちする恐竜とか、周りを囲んで逃げられなくするとか…」
田中先生「うんうん。」
B君「周りから囲ってきて、それで戦って殺すとか。」⇦透明な声でエグいこと言うね…。
A君「食べるとか。」

石山アナ「皆さんはいろんなことを自由研究とかで調べて見せてくれたけれども、恐竜のことを調べてて、いちばん面白いと思うところって、どんなところ? たくさんあるんだろうけど、どんな時に面白いなあって思う?」
Cさん「何かが分かった時が、いちばん嬉しかったり楽しかったりする。」
石山アナ「ああ…知らなかったことを。」
A君「うん、新しい恐竜が発見されたり…新種…カムイサウルスとか…。」
B君「あと、デイノケイルスの手が長い、アンバランス系の恐竜とか…。」
A君「全身が分かったり。」
石山アナ「そうだよね。A君やB君は何回か恐竜博に行ってるのかな? 2回、3回と行くと、1回目に行った時とは違う発見があるの?」
B君「ある。むかわ竜の看板がカムイサウルスになってたり。」⇦それも大事な発見だけど、ニュアンスが微妙に違うような…。
A君「えっ、なったの?」
石山アナ「学名が発表されたからね。」
田中先生「でも、恐竜研究の醍醐味って、そういう新たな発見をするところだよね。僕も恐竜研究すごく楽しいなあって思うのは…何て言うのか、ミステリー小説や探偵みたいな気分で研究できるんだよね。証拠の化石って本当にちょっとしか残ってないから、限られた証拠から、いかにどういう恐竜だったか、どんなふうに進化したかを調べるのは、すっごく楽しくて。恐竜ももちろん好きなんだけども、僕の場合はだんだん、恐竜が好きというよりも研究そのものが好きになったんだよね。だからきっと3人も、恐竜博を見に行っていろんな疑問が生まれたり、もっと知りたいって思ったよね?」
A君「うん。」
B君「俺も1個疑問が決まった。」⇦カッコいい。
石山アナ「何?」
B君「何でわざわざカムイサウルスは海岸で生きてたんだろう。」
田中先生「ほう。何でだと思う?」
B君「卵に関係してる…卵を砂浜に埋めるとか…。」
田中先生「おお~!素晴らしい意見ですね。砂浜に卵を埋めるタイプの恐竜と、土の中に卵を埋める恐竜の2つのグループがいたんだよね。抱卵っていう別の方法をとる恐竜もいたんだけど。ただ、ハドロサウルスの仲間、カムイサウルスの仲間には、砂の中に卵を埋めてた種類はまだ見つかってないんだよね。カムイサウルスは海岸線で生きてたから、もしかしたら今度は砂の中から巣とか卵の化石が見つかるかもしれないよね。そしたら、B君の仮説は証明できるよね? だから将来、研究してくれると、その謎が解けるんじゃないかなと思います。」
石山アナ「最後に一言ずつ、将来の夢を聞いてみようかな。」
B君「田中先生みたいに卵の研究…」
田中先生「おお~!」
石山アナ「いいねえ、じゃあ、今の仮説をぜひ証明して…」
田中先生「ぜひ、筑波大学に来て下さいね。」
B君「はい。」
研究テーマも進学先も決まったか。3人の中でいちばんしゃべったねえ。

A君「うーんと…生きてた時の足の向きとか…」
石山アナ「なるほど、それはまさに藤原先生のご専門ですね。」
藤原先生「そうですね。」
石山アナ「どうして足の向きに興味があるの?」
A君「今は見れないし。」
藤原先生「そう。もしかしたら、これから研究していくと、A君の研究が進むと、博物館の展示がどんどん変わっていくかもしれないから、そういう醍醐味もあるよね。」
新種発見のような真新しい発見も素晴らしいけど、固定観念を覆して流れを変えるような発見も素晴らしいと思う。

Cさん「新しい恐竜を発掘してみたい。」
石山アナ「そうだよねえ、見つかってるのはまだまだ氷山の一角でごくごく一部だって言われてるからね。」
田中先生「女性の恐竜研究者って世界でもまだ少ないから、ぜひなってほしいなって思います。」
Cさんは小林先生との話でも発掘に興味ありありだった。小林先生が楽しいって繰り返してたもんね、女子も体力つけて、ぜひ楽しんでほしいなあ。

石山アナ「名残惜しいですがお時間となってしまいました。いつも番組を聞いてくれてありがとう。またぜひ参加して下さいね。」
子どもたち「はい!」

11時台前半は再び恐竜博の会場のお子さんからの質問。…の前に吾妻アナウンサーが会場の様子をリポート。やっぱり声がガラガラかも。
吾妻アナ「むかわ竜、カムイサウルス・ジャポニクスが見えてくると、皆さん“うわー”と見上げてますね。推定全長8メートルの全身を復元した骨格が展示されています。すぐそばに北海道むかわ町で発掘された本物の化石も並んでいるんですね。
子どもの声に“本物も組み立てたらむかわ竜が2体並ぶんじゃないか”というのがありましたけど、田中先生、藤原先生、そういうわけにはいかないんでしょうか?」⇦分かってて(分かってると思うけど)敢えて疑問を投げかける。詳しくない人の目線で言ってくれるの素晴らしい。
田中先生「(笑)フフフフ、そうですね、ぜひ新たな発見も期待したいですね。」
吾妻アナ「本物を組み上げるってなかなかできないんですかね?」
藤原先生「組み上げるには穴を開けたりしないといけないので、ちょっと勿体ないかなと思うんですけど。」
吾妻アナ「貴重なものにはなかなか(穴を開けたり)できないということで復元の骨格標本ですけど、皆さん興味深げに見上げてますよ。
そして会場には、ぜひ先生たちに質問したいという3人の子どもたちが立ち寄ってくれてます。」

Q10 (恐竜博会場より)どこで卵の化石が見つかっ
  たんですか?(小4男子)

吾妻アナ「卵の質問だけど、展示を見て何に興味を持ったんだろうか?」
質問者「………卵に興味を持った。」
吾妻アナ「卵の標本、エナンティオルニス類の卵というのにすごく興味を持った○○君ですが、この名前はさすがに覚えきれませんでした。」
田中先生「(笑)フフフフ」
石山アナ「どこで卵の化石は見つかったのかということですね。これはもう、ご専門の田中先生、お願いします。」
田中先生「エナンティオルニス類の卵。すごくいいね。玄人好みのところに目をつけましたね(笑)。まず、エナンティオルニスって知ってる?」
質問者「知らない。」
田中先生「知らない? エナンティオルニスって恐竜だと思う?」
質問者「思う。」
田中先生「どういう卵だった?」
質問者「ウズラの卵みたいな。」
田中先生「うん、小っちゃい卵でちょっと細長い、ウズラの卵をもうちょっと引き伸ばしたような感じの卵だよね?」
質問者「はい。」
田中先生「あれ、実は鳥が生んだ卵です。エナンティオルニス類というのは、今は絶滅しちゃった、歯がある変わった鳥のグループなんですね。あの卵、小っちゃかったと思うけど、ああいうタイプの卵が世界中から見つかってます。恐竜博に展示してあったのはアルゼンチンから見つかった標本だと思うけど、中国とかモンゴルとかルーマニアとかからも見つかってます。」
質問者「はい。」
田中先生「エナンティオルニス類って砂の中に卵を生むんだけれども、ちょっと面白いのが、地面に突き刺して生むんですね。だから卵が立った状態で生み落とされます。どんなふうに温めていたかはまだよく分かってないんだけれども、ちょっと変わった習性を持っていた鳥だということが分かっています。」
質問者「はい。」
吾妻アナ「黒縁めがねの奥の目がどんどんビックリした目に変わって、鳥だったんだって顔になって、今やっと安堵の笑顔に変わってますよ。」
田中先生「(笑)フフフフ」

Q11 (恐竜博会場より)卵じゃなくて人間みたいに
  小さな姿で生まれてくる恐竜はいますか?
  (小4女子)

吾妻アナ「何でそこに興味を持ったんだろうか?」
質問者「卵が生まれてくる映像があったんですけど、その時に小さな姿でそのまま生まれてくる恐竜はいないのかなって思いました。」
石山アナ「これは…あ、田中先生から手が挙がりました。」
田中先生「そういう化石はまだ見つかってないですね。赤ちゃんがそのまま生まれるという証拠はまだ発見されていないです。だからと言って、ないとは言い切れなくて、もしかしたらそういう恐竜もいたかもしれないですね。
恐竜の卵って、全ての恐竜から見つかってるわけじゃなくて、卵化石がまだ全然見つかってない恐竜がたくさんいるんですね。ステゴサウルスもそうだし、アンキロサウルスの仲間もそうだし、パキケファロサウルスの仲間とか、あとティラノサウルスもまだ卵化石が見つかってないんですね。だから、みんなが思ってるほど卵化石って実は見つかってないんです。もちろん、卵化石が見つかってないだけというのもあるんだけれども、赤ちゃんをそのまま生んでいた恐竜もなくはないんじゃないかと思います。」
質問者「はい。」
吾妻アナ「大きく頷いていたんですけど、急に、“ええ、そうなのか”って顔に変わりましたよ。」
藤原先生「○○ちゃん、どんな化石が見つかったら恐竜が赤ちゃんを生んでたと思う?」
質問者「……うーん…」
藤原先生「お母さんのお腹の中に赤ちゃん恐竜がいる化石が見つかるとか、生んでる途中で死んじゃって、それが化石になったとか、そういう化石が見つかれば、卵じゃなくて赤ちゃんを生んでたっていう証拠になるかもしれないね。」⇦大発見だろうけど、すごく切ない状態の化石だ…。
質問者「はい。」
藤原先生「ただ、今のところは卵を生んでた恐竜しか見つかってないということですかね。」
田中先生「そうですね、今はまだ卵の殻って硬い…鳥みたいな硬い殻(の卵)を生む恐竜がいっぱいいたと思われているんだけれども、実は最近の研究で、軟らかい卵を生んでたんじゃないかと考えてる研究者もいます。軟らかい卵だとなかなか化石には残らないから証拠が見つからないというパターンもありますね。そうすると、恐竜っていろんな方法で繁殖してたから、子どもを直接生んでいてもいいんじゃないかなという気はします。」
石山アナ「そうですか。可能性としては十分あり得る…」
藤原先生「否定はできないですね。」
石山アナ「何か決定的な証拠が見つかれば、というところですね。」
吾妻アナ「大きく頷きましたよ。○○さんはテレビで興味を持って、この恐竜博に来たんだけれども、そんなに詳しいわけではないということなんですが、展示を見ていちばん何を感じました?」
質問者「恐竜の足とか体の大きさにビックリしました。」
詳しくないお子さんの質問も取り上げてくれて、詳しくない大人は嬉しい。

Q12 (恐竜博会場より)ティラノサウルスの種類は
  どれくらいいる?(小3男子)

吾妻アナ「続いては、恐竜大好きで福井まで恐竜を見に行ったという子です。恐竜が好きなんだ?」
質問者「大好きです。」
吾妻アナ「どんなところが?」
質問者「優しい恐竜もいれば、もう一面は怖いところもあるというところが好きです。」
吾妻アナ「今も自由帳に恐竜の絵を描いて待ってたんですよ。ティラノサウルスって1種類じゃないんですね。」⇦全く同感。
質問者「~(聞き取れず)サウルスもティラノサウルス種って、さっき書いてあったから。ティラノサウルスの祖先って4種類ぐらいいるから、そういうので何種類ぐらいいるんですか?」
石山アナ「藤原先生から手が挙がりました。」
藤原先生「これこそ小林先生が得意とする分野じゃないかと思うんですけれども、ティラノサウルス科って分かるかな?」
質問者「ティラノサウルス科、はい。」
藤原先生「そういう近い動物をまとめたグループを“科”っていうんだけれども、ティラノサウルス科の中には今まで15種類ぐらいの恐竜が見つかってます。ティラノサウルスの祖先と言われてるような羽毛が生えてる仲間、小っちゃい仲間はティラノサウルス上科という、もうちょっと大きなグループになるけど、そこまで含めると20何種とか30種とか、そのぐらいの数が見つかってます。
で、面白いんだけれども、ティラノサウルスの仲間も他の植物食恐竜と同じで、1つの時代には大体1種か2種の少ない数のティラノサウルスしか見つかってなくて、時代が変わるとともにティラノサウルスは種類がどんどん入れ替わっていくんですね。そういうところもティラノサウルスの種類を覚えていく時に見ていくといいかもしれないです。」
石山アナ「仲間に分類されるということは、何か共通点があるということですね?」
藤原先生「そうですね、例えば指の本数が少なくなってくるとかですね。ティラノサウルス科になると指はもう、親指と人差し指の2本、中指の手の甲の骨が残るぐらいになってくるんですけれども、そういう共通した特徴はみられると思います。」
吾妻アナ「(質問者の)返事の声がないのは、一生懸命メモをとりながら聞いてるからなんですね。ここまでの説明分かったかな?」⇦さっきからお子さんの1人1人の様子をちゃんと伝えてくれるの素晴らしい。
質問者「はい、分かりました。」
吾妻アナ「見分け方がないのかって話をしてたんだけど気になる?」⇦そして疑問を拾い上げてくれる。素晴らしいな!
質問者「気になります。」
藤原先生「じゃあ、何と何と何の見分け方が知りたいの?」
質問者「ティラノサウルスとタルボサウルスの見分け方。」
藤原先生「おお~、これは難しい質問ですねえ。」
石山アナ「(笑)お二人のスタジオの先生が、まさに目を見開きながら、少し後ろにのけぞって、“おお~これは難しい質問”と声が上がりましたが、それぐらい見分けるのが難しい…」
藤原先生「頭の骨だったら分かるとは思うんですけれども、肋骨とか腕の骨単体だったら、ほとんど分からないと思います。」
田中先生「ティラノサウルスとタルボサウルスの見つかってる場所が北アメリカとモンゴルと、住んでる所がそもそも違うんです。なんですけども形はすごくよく似ています。僕も違いは何?って聞かれたら、論文を見直して、どう違ってたのかを見比べないといけないぐらい、ちょっとしか違いはないですね。研究者によっては同じティラノサウルスだという人もいます。」
石山アナ「逆に言うと、決定的な違いを誰かが発見したら、これは…」
田中先生「違いがあるから違う種類にはなってるんですけど、ただ、それがティラノサウルスの専門家じゃないと、ちょっと分からないですね。」
石山アナ「なるほど、細かな違いってことなんですね。」
吾妻アナ「小刻みに頷きましたよ。分かったかな?」
質問者「はい、分かりました。」
ティラノサウルスは何種類もいるって知っただけでもこの放送を聞いて良かったと思う。

Q13 図鑑を見ていたら、前脚に小さな羽がついて
  る恐竜がいっぱいいたんだけど、小さい羽は何
  のためについてたんですか?(小1女子)

石山アナ「それは何ていう名前の恐竜だったか覚えてる?」
質問者「んー……カーンとか……シティパティとか……コンコラプトルとか…いる。」
田中先生「○○さんは羽毛が生えてる恐竜が好きなの?」
質問者「うん。」
田中先生「羽毛が生えてる恐竜の名前、今いくつか挙げてくれたよね。カーンとかシチパチとかコンコラプトルとか。詳しいね。けっこう珍しい恐竜を知ってますね。このグループの恐竜って何の仲間か知ってる?」
質問者「ううん。」
田中先生「知らない? オビラプトル類って言うんだけれども、卵化石がたくさん見つかってる恐竜だよね。もし恐竜図鑑を開いてたら、卵を温めてる絵が描いてあるんじゃないかと思います。シチパチとかが卵を温めてる絵って見たことある?」
質問者「うん、ある。図鑑に載ってた。」
田中先生「ある? その時、前脚はどうなってた?」
質問者「前脚は……何か……戦うみたいな、卵を持つみたいな感じだった。」
田中先生「そうだよね。シチパチとかコンコラプトルとかは手に翼というのが生えてて、卵を温めたり保護したりするのに使ってたんじゃないかと言われてます。今○○さんが言ってくれた通りですね。オビラプトルの仲間、コンコラプトルとかシチパチって飛べない恐竜なんだよね。だから、空を飛ぶために翼があるわけじゃなくて、おそらく卵を温めたり、オスどうしがメスを見つけるためにアピールするのに使ってたんじゃないかと言われてます。」
質問者「へええー。」
田中先生「翼って、今は鳥が空を飛ぶために使ってるけれども、元々は飛ぶために使ってたわけではなくて、繁殖行動…卵を温めたり、オスがアピールするために使われていたと言われています。」
藤原先生「飛べないのに翼を持ってるというところ、けっこう不思議じゃない?」
質問者「うん。」
藤原先生「それも最近、イワジャコという鳥の雛が、小さい翼しかないんだけども、バタバタと羽ばたくと、飛べないんだけれども羽ばたきながら急な坂を登ることができるということが分かってきたんですよ。」
質問者「へええー。」
藤原先生「だから壁とかも登れちゃうの。壁よりも反り返った崖も登れちゃうという…。小さい翼を羽ばたかせると坂とか木に登れる、そういう効果があったんじゃないのか、ということも分かってきました。だから卵を温める以外の役割も、もしかしたら持ってたかもしれない。」
質問者「へええー。」
石山アナ「田中先生からは卵を温めたり保護して守ったりする、あるいは繁殖のためのアピールをする時に羽を使ったんじゃないかということ、藤原先生からは羽でパタパタすると急な坂まで登ってしまうこともできると考えられている、というお話がありました。○○さん、聞いてみてどうですか?」
質問者「…そうやって使ってたんだなあと思った。」

Q14 ティラノサウルスの脳は、どのくらい発達し
  ていたのか?(小1男子)

石山アナ「これはどうして疑問に思ったの?」
質問者「図鑑によって違うから。」
石山アナ「見る図鑑によって書いてあることが違った?」
質問者「うん。」
石山アナ「どんなふうに書いてあった?」
質問者「………数で言うと、1つの図鑑は3とかで、2つめの図鑑は6とか。」
石山アナ「数が書いてあった? いずれにしても脳の発達具合について、ちゃんと書いてあるものが見つからなかったということかな?」
質問者「うん。」
田中先生「ティラノサウルスの脳はどれぐらい発達しているのか。ティラノサウルスがどれぐらい頭が良かったのかということ?」
質問者「うん。」
さっきの恐竜女子もだけど図鑑を見て湧いた疑問。複数の図鑑を見比べて、本当はどうなのかと思ったっていうのは高度な思考じゃないか。

田中先生「脳の大きさのこと?」
質問者「……脳の、賢さ。」
田中先生「賢さ。じゃあティラノサウルスが賢かったのかどうかということかな?」
質問者「うん。」
田中先生「○○君はどう思う?」
質問者「賢かった。」
田中先生「今の動物に例えるとどれぐらい賢かったと思う?」
質問者「うーん、鳥。」
田中先生「鳥ぐらい。けっこう賢い鳥っているよね。道具を使ってエサを食べたり、群れで行動してたり、コミュニケーションとったり、頭の良い鳥ってけっこういるよね。それぐらいティラノサウルスも頭が良かったと思う?」
質問者「思う。」
田中先生「なるほど。鳥は恐竜から生まれてるから、当然恐竜も頭が良かったんじゃないかなって思うよね。ティラノサウルスの脳の化石そのものは見つかってないんだけれども、脳が入っていた頭の骨が見つかってます。そこから脳の大きさとか形を調べることができます。今の生き物に例えると、体の大きさは違うけども、ワニがティラノサウルスと同じ大きさだったとしたら、ワニと同じぐらいの脳の大きさだったと言われています。」
質問者「へえ。」
田中先生「だからティラノサウルスは今の生き物に例えるとワニぐらいなのかなと思いますね。でもワニもけっこう頭が良いからね、獲物を襲う時もけっこう考えて襲ってるし、子育てをするワニもいるし、ティラノサウルスも同じように頭を使ってたんじゃないかな…どのぐらいかは分からないけども、ワニと同じぐらいの賢さがあったんじゃないかなって思います。」
質問者「うん。……獲物ごとに…」
質問者のお母さん?「言ってごらん。」
質問者「獲物ごとにティラノサウルスは…技を変えてたのか。」
田中先生「それはあると思います。小っちゃな恐竜を襲う時と大きな恐竜を襲う時、同じだったらなかなか倒せないよね。小っちゃな恐竜だったらパクッと一口でいけたかもしれないけど、大きな恐竜ってやっぱり考えなきゃいけないよね。特にトリケラトプスなんてでっかいし角が生えてるから、そう簡単には戦えないよね?」
質問者「うん。」
田中先生「トリケラトプスの専門の先生が僕の目の前にいるから、ちょっと聞いてみましょうか。」
質問者のお母さん?「(笑)フフッ」
藤原先生「ティラノサウルスがどういうふうに獲物を襲ったかということなんだけれども、ティラノサウルスに噛まれた恐竜の化石も見つかってるんだよね。例えばハドロサウルスの仲間は尻尾の方を噛まれてたり。トリケラトプスをどう倒してたのか、どこを襲ってたのかは分かってないんだけれども、死んだトリケラトプスをどう食べていたかということが、首の辺りを外して、首の辺りの肉をかじってたんじゃないかという歯の跡が見つかった報告もあります。
ティラノサウルスの脳みその形が分かるって田中先生が言ってたけれども、ティラノサウルスは鼻とか目とか、どこがいいと思う?」
質問者「……鼻。」
藤原先生「そうだね、ティラノサウルスの脳みそは、においを知るところがすごく大きいんですよ。もう1つ、ティラノサウルスは両目が前を向くと言われてまして、立体的に獲物を捉える、ものを見る力が強いとも言われているので……分かるかな?」
質問者「分かる。」
藤原先生「正面から顔を見たら、トリケラトプスは目が横についてるから見えないけど、ティラノサウルスは目が合うんだよね。ものを見るにも脳みそを使うので、そういうところの能力が発達してたんじゃないのかなと考えられます。」
石山アナ「体に対する脳の割合からするとワニくらいの賢さがあったんじゃないかということ、それから藤原先生のお話では、脳を見ると、においをかぐ能力とか、ものを見る力があったことが考えられるということでした。○○君、聞いてみてどうですか?」
質問者「楽しかった。」

Q15 もし恐竜が絶滅しなかったら、どんな姿の恐
  竜に進化していたのですか?(小3男子)

石山アナ「○○君はどう思いますか?」
質問者「僕は、例えば、どんどん生存競争が激しくなっていって、肉食恐竜は武器をたくさん身につけていて、草食恐竜は逆に守りを身につけていたと思います。」⇦自分の意見をしっかり述べられてすごい。
藤原先生「恐竜が絶滅しなかったらどんな姿になってたのか、僕も想像することがよくあります。恐竜時代の最後ってどんな時代なのかというと、北アメリカだとティラノサウルスの仲間がいっぱいいて、植物食恐竜だとトリケラトプスとかエドモントサウルスとかがいた時代ですよね。
トリケラトプスの仲間がどうなっていくのかっていうのは、何となく見えます。トリケラトプスの仲間は、そこから1千万年前ぐらいの仲間は、すごく派手な角とかフリルを持ってるんだけれども、白亜紀の終わりになるとどんどん地味になってきます。体は大きくなるけれども地味な角とかフリルになってくるという進化の傾向は見えてくるので、もしかしたらトリケラトプスの子孫はちょっと地味なやつになるかもしれない。」
質問者「ありがとうございます。」
藤原先生「で、ティラノサウルスは、獲物が大きくなれば自分も大きくならないといけないということもあるかもしれないので、ティラノサウルスもどんどん大型化していきますので、大きいのが出てくる可能性はあります。」
質問者「じゃやっぱり、恐竜はどんどん大型化していくっていうことですね?」
藤原先生「ただ、大きさの限界というのもあるんだよね。陸上で体重を支えるためには。大きくなっていくかもしれないし、あと大きくなっていくと、小っちゃい動物もどこかで存在しないといけない。そうすると小っちゃいサイズの動物も、他の恐竜から出てくるような気がします。」
質問者「僕、今思ったんですけど、大きくなりすぎた恐竜というのは、もしかして海の中に進出しちゃう可能性はあるんですか?」
藤原先生「可能性は大いにあると思います。哺乳類でもカバに近い系統の動物が海に泳ぎに行くようになって、クジラに進化していったと考えられていますので、恐竜でもそういう可能性はなきにしもあらずです。ただ、恐竜の中で完全に海に適応したものって、まだ見つかってないんですよね。」
なきにしもあらずとか適応とか、先生も相手が小学3年生だってこと意識しないで話してるよね。まあ質問者の言ってることがスゴすぎるんだけど。先生の発する言葉もみんな理解してると思われ。

質問者「そう言えばスピノサウルスも結局は海に進出できなかったって聞いたことがある。」
藤原先生「そうだね、海の地層からは見つかってないので…。スピノサウルスが本当に泳げたかどうかという議論も、まだ決着がついてないんですね。この後、どういう形をしていたらスピノサウルスがうまく泳げたのか、もしくは泳げなかったのかという研究が進められていくと思うので、また楽しみに待ってて下さい。」
質問者「ありがとうございます。」
石山アナ「先ほど○○君は、植物食恐竜は守りの力を強めていったんじゃないかという予測もしてくれていましたが、その点はどうですか?」
質問者「うーん、だけど、アンキロサウルス系はもしかして、ちょっと大型化しすぎると逆に絶滅しちゃう可能性が……体が重くって、完全に動けなくなって…」
田中先生「すごくいい考えですね。大型化すると、環境が変化した時に耐えられない可能性が出てくるんだよね。だから絶滅しやすくなっちゃう傾向があります。」
質問者「そういうことですか。」⇦小3でこの相槌。
田中先生「だから大型化すると、環境が寒くなったり暑くなったりした時は、耐えられないかもしれない。小っちゃい恐竜の方が有利なのかもしれないですね。
あと、僕が考えた、“もし恐竜が絶滅しなかったら”なんだけれども、恐竜時代って今より大体暖かかったんだよね。今の方が寒いから、多分寒さに強い恐竜がどんどん生まれてきたんじゃないかと思います。さっき○○君が言ったみたいに、大型化して寒さ対策したり、羽毛をつけてモフモフの恐竜が、きっと地球上にウジャウジャいたんじゃないかなって思います。」
質問者「じゃあ、例えば昔の南極にいた恐竜みたいな感じに…」
田中先生「そうだね、南極にいた恐竜は進化したら、きっとモフモフ度が上がっていったんじゃないのかな(笑)。分かんないけど。でもきっと、今分かってる恐竜とは違う生き物がいっぱい進化してきていると思うよ。」
質問者「はい。」
石山アナ「○○君、先生のお話を聞いてどうですか?」
質問者「勉強になりました。」⇦やっぱりスゴい…。
石山アナ「確かに、絶滅しなかったらっていうと、いろんな想像ができるから止まらないですね。」

質問終わり~先生方から感想と一言
田中先生「熱気というかエネルギーをたくさん感じましたね。日本の恐竜研究というか、日本の科学の将来がすごく明るいんじゃないかなと思いました。熱気を感じて、すごく嬉しくなりました。」
石山アナ「前回の恐竜スペシャルの時に、私も国立科学博物館に行ってましたけれども、先生方も子どもたちも含めた恐竜愛の深さというか熱さというか、すごいですよね。」
田中先生「今、恐竜が盛り上がってますけど、きっと真の意味での日本の恐竜研究の黄金時代がさらにやってくるんじゃないかなって思いますね。」
石山アナ「今日はゴビ砂漠の小林先生と電話でお話を伺いましたが、ギガントラプトルの化石が見つかっているということでしたね。これも大きな意味がありますか?」
田中先生「ギガントラプトルってかなり珍しい恐竜で、ふつうはこのグループって2メートルぐらいの小っちゃい恐竜が多いんですけれども、突如として巨大化したデイノケイルスにも似ているんですけれども、かなり変わった恐竜で、まだ骨の化石もほとんど見つかってないという…。この後小林先生とぜひお話したいと思いました(笑)。」
石山アナ「本当ですねえ、電話を通しても小林先生の興奮が伝わってくるようでしたもんね。これも発掘の結果の発表を楽しみにしたいですね。」

藤原先生「すごいタジタジでしたけれども。子どもたちが素直な疑問をいろいろぶつけてくれて、これは僕たち研究者でも、素直に疑問に思ったことは実は研究のテーマになったりするんですね。分かってないことがあまりにも多いというところで、子どもたちもいろいろ質問してくれる。今度は自分たちで何でだろうって考えると、それは恐竜研究者になるための近道になるのかなと思います。」
石山アナ「やっぱり、なぜだろうっていうところから始まって、そこをいかに深く調べて…」
藤原先生「自分で納得のいく説明をどうやってつけていくか、というところですね。」
石山アナ「今日は恐竜大好きな3人も参加してくれましたが、早速スタジオを出ていく時に、聞いたことをノートに書いて帰ってくれました。みんなのこれからの研究も楽しみです。」

最後も恐竜の咆哮で締めくくり。

スタジオに来た3人のお子さんの質問を入れると20問以上。藤原先生が今の生き物をいろいろ出して回答してくれたから、そっちも初めて知ることが多くて面白かった。…なんてことをとりとめなく書いてるうちに消費税率が変わってしまった。

子ども科学電話相談9/16①(恐竜博リターンズ8時台・9時台) とりとめのない感想

恐竜スペシャル第2弾「恐竜博リターンズ」。
恐竜の疑問・質問にとことんお答えする約4時間。
お答えする先生は
 田中康平先生
 藤原慎一先生
 小林快次先生(衛星電話の電波状況次第)

 スタジオ進行 石山智恵アナウンサー
 恐竜博会場リポート 吾妻謙アナウンサー

またもや恐竜(?)の咆哮で始まる番組。前回の恐竜スペシャルで恐竜の鳴き声はまだ分かってないって言ってたけど、まぁいっか。
石山アナ「みなさん、おはようございます!」
8:05からのスタートで久しぶりに朝の挨拶。
レギュラー化の前はいつも8:05~11:50だったんだよね。

藤原先生が初登場。前回の恐竜スペシャルには真鍋先生が出られて、恐竜分野の布陣を厚くしてるんだろうか。大人気だし質問レベルが高すぎるから…。

石山アナ「(藤原先生と田中先生の)お二人は先輩・後輩のご関係なんですって?」
田中先生「僕が今の大学に移る前は名古屋大学で研究員をしてまして、その時の先輩というか上司の先生が藤原先生ですね。」
石山アナ「どんな上司でいらっしゃったんですか?」
田中先生「すごく優しくてですね、」
藤原先生「そうですね(笑)。」⇦自認されておる。
田中先生「時には厳しく、いろいろご指導頂きましたね。」
藤原先生「楽しく時間を過ごさせて頂きました。」
田中先生は学生時代の先生と研究員時代の上司に、この番組で囲まれたもよう。

石山アナ「(藤原先生の)ご専門が恐竜の骨格とか運動機能のご研究ということですが、これはどういった研究ですか?」
藤原先生「恐竜の姿勢の復元とかを研究してるんですけれども、動物の運動機能とか、立ち方・歩き方というのは化石には残らないので、どうやればそれが分かるのか、というところを研究しています。」
石山アナ「骨格とか運動機能を研究すると、どんなことが分かってくるんですか?」
藤原先生「やってることは今生きている動物の骨の形と、実際の運動機能との関係を調べることですけれども、それを恐竜に当てはめてみて、昔の動物はどういうふうに生きてたのかなということを調べています。」
石山アナ「どんな姿勢でどんなふうに歩いていたかということですね。それからトリケラトプスの研究の第一人者でいらっしゃっると伺ったんですが。」
藤原先生「トリケラトプスの姿勢の復元という、すごく長く解決されてなかった問題なんですけれども、国立科学博物館トリケラトプスを学生時代にたっぷり堪能させて頂きまして、それを使って姿勢の復元を行いました。」
石山アナ「それまで考えられていた姿勢とは違っていたということですか?」
藤原先生「そうですね、昔はトカゲみたいに、横に腕を張り出したような歩き方に復元されていたことが多かったんですけれども、脇を締めた歩き方にすることを提唱して、しかも根拠を示すということがいちばん大事なんですね。そういうところを頑張ってました。」
石山アナ「そうなんですねえ、トリケラトプスは子どもたちにも大人気ですので、今日も質問が届くかもしれません。」
今の生き物を参考にして研究する…小林先生がこないだ出た時に何度も話してたことを実際にやっている研究者なんだ。化石だけじゃ分からないことをそうした研究で埋めていかないと、骨格標本で立体的な姿を見せることもできないわけか。

石山アナ「田中先生の方は改めてですけれども、恐竜の卵研究のスペシャリストでいらっしゃいます。」
田中先生「恐竜の卵とか赤ちゃんを研究しまして、恐竜の子育てとか巣作りを研究してます。」

Q1 サイカニアはお腹の横にトゲがありますが、
  食べられないようにですか?(小2男子)

「おはようございまぁす!」と元気に登場。何と海外からの質問。
石山アナ「時差があると思うんですけど、そちらは今何時かな?」
質問者「7時です。」
石山アナ「朝の7時なのね、朝早くからありがとう。○○君は夏休みで一時帰国している時に、恐竜博に行ったんですって?」
質問者「はい。」
石山アナ「恐竜博はどうでしたか?」
質問者「新しい恐竜が見れて、もうちょっと恐竜を知りたいなあと思いました。」
石山アナ「サイカニアというのはどんな恐竜ですか?」
質問者「アンキロサウルスの仲間です。」
石山アナ「アンキロサウルスの仲間ということは、鎧のあるトゲトゲした形してるのかな?」
質問者「はい。」
アナウンサーも恐竜に詳しくなってる? 

田中先生「○○君、サイカニアってどこで知った?」
質問者「図鑑です。」
田中先生「図鑑に書いてあった? 質問の前にサイカニアは新しい研究結果があります。それによると、今までサイカニアと言われていた恐竜の化石が、実はサイカニアじゃなかったという研究報告があります。」⇦回答よりも最新情報から教えるとは、この学問の勢いみたいなものを感じる。
質問者「えええ~。」
田中先生「本当のサイカニアの化石は頭と体のパーツのちょっとだけしか見つかっていないんです。だから、体の横のトゲトゲっていうのはまだよく分かってないんですね。」
質問者「へええー。」
田中先生「ただ、今○○君が言ってくれたみたいに、サイカニアはアンキロサウルスの仲間だよね。アンキロサウルスの仲間はみんな体にトゲトゲとか…スパイクって呼んだりしてるけども、鎧がついてるよね?」
質問者「はい、そうです。」
田中先生「だからきっとサイカニアも、まだ化石は見つかってないけれども、体の横にもトゲがたくさんついていたと思います。じゃ、どうしてお腹の横にもトゲトゲがついてたんだろうかって考えるんだけれども、○○君はどう思った?」
質問者「横から攻撃されても、ティラノサウルスとかでも、噛みつかれても、食べられないように。」
田中先生「あっ!素晴らしいね、その通りだと思います。僕もそうだと思います。だから答えを言う必要はほとんどないけれども、○○君が言ってくれた通り、大きな肉食恐竜とか、群れで襲ってくる肉食恐竜とかから身を守るために、おそらく体中にトゲがついていたんじゃないかなと考えられます。」
質問者「はい。」
田中先生「あと、サイカニアではないけど、サイカニアによく似た仲間の恐竜で、今年面白いことが1つ分かりました。カナダで見つかったボレアロペルタという恐竜なんだけれども、聞いたことあるかな?」
質問者「あっ、ある!」⇦やっぱり。恐竜の名前は必須なのかというぐらい恐竜ガチ勢は知ってる…。
田中先生「ある? すごいね。」
石山アナ「ボレ、アロ、ペルタ。」⇦私の脳内もこんな感じだ。
田中先生「もしかしたら図鑑には載ってないかもしれないですね。このボレアロペルタはすっごいきれいな化石で、ミイラみたいな状態で見つかった恐竜なんですね。よく調べてみるとトゲトゲがついてるんですけれども、ふつうトゲトゲって骨でできてるんだけれども、骨の上に、骨を覆うようにケラチン質という、爪みたいな成分がくっついてることが分かりました。」
質問者「すごっ!」
田中先生「生きていた時は骨のトゲトゲの上に更に角質成分がついていたと、しかもけっこう大きくて、ボレアロペルタだといちばん大きいトゲが骨だと40センチあるんだけれども、生きていた当時は爪のようなものがついてたら50センチ以上にもなったと考えられてます。だから、サイカニアも生きていた時はもっと鋭くてツルツルしたトゲが体中についてたんじゃないかな、と思います。」
石山アナ「へええー。爪のような成分というお話でしたが、人の爪のように伸びたり生え変わったりする…そこまでは分からない。」
田中先生「えー、どうなんでしょうね。」
石山アナ「なるほど。○○君、聞いてみてどうですか?」
質問者「んー、いろいろ知ってるなあって思いました。」⇦私はお子さん方に毎回そう思ってる。
石山アナ「(笑)フフフフ、ありがとうございます。」
石山アナ「あ、藤原先生から何かありますか?」
藤原先生「はい。サイカニアとかアンキロサウルスの仲間って鎧がいっぱいあるんだよね。鎧を角質、ケラチン質で覆ってるということなんだけれども、ワニもウロコで覆われてますよね? ワニのウロコって何に使われてるか分かりますか?」
質問者「うーん……」
藤原先生「実は、ウロコの中の骨には血管がいっぱい走っていて、そこを温めたり冷やしたりすることで体温調節をしているんですよ。もしかすると、アンキロサウルスの仲間のトゲにも血管がいっぱい走っていたら、体温調節の役に立っていたかもしれないね。」
質問者「へええー。」
石山アナ「ふうううん。アンキロサウルスの仲間は植物食ですよね? 肉食恐竜から食べられないように身を守るためだけではなくて、もしかしたら体温の調節の役割も持ってたかもしれない、ということですね。○○君、どうですか?」
質問者「面白いなと思いました。」
石山アナ「本当だね。今日はこの後学校があるのかな?」
質問者「はい。」
石山アナ「そっか、朝の支度の時間かな?」
質問者「はい!」
石山アナ「電話してくれてありがとうね。気をつけて行ってらっしゃい。」
質問者「ありがとうございまーす。」
朝イチで疑問を解決して気持ちよく登校できたかな。

Q2 ティラノサウルスなどの二足歩行の恐竜は、
  足の爪先からかかと部分がとても大きく長いで
  す。人の足は小さいです。ティラノサウルス
  足は大きな頭と短い前脚のバランスを保つため
  にあると思いますが、足のサイズは何センチで
  すか?(小4男子)

さっきのシャキシャキ2年生から一転、日本の小学生は3連休の3日目だからか眠そうな声。
藤原先生「○○君は国立科学博物館に行ったことあるかな?」
質問者「うーん、ある。」
藤原先生「ティラノサウルス見た?」
質問者「はい。」
藤原先生「かかとってどこにあると思う?」
質問者「かかとは…」
藤原先生「脚が2ヶ所折れているよね? で、かかとというのは後ろに向いて曲がってるところだよね? 国立科学博物館ティラノサウルスはしゃがんでるポーズで置かれてるけれども、かかとは地面にすごく近いところにあるよね?」
質問者「ああ…、はい。」
藤原先生「実際のティラノサウルスが立った時に、かかとは地面につけていたと思いますか?」
質問者「いや、思わない。」
藤原先生「はい。となると、ここでいう足のサイズはどこになるかということなんですね。」⇦考える範囲の設定から。なるほど。
藤原先生「地面につけてるところだけを足のサイズというんだったら、それは足跡化石が見つかっているんですよ。ティラノサウルスはどこを地面につけてるか分かる?」
質問者「足の爪先。」
藤原先生「爪先と足の指のところだね。そこの長さが、国立科学博物館ティラノサウルスだと骨の部分で50センチぐらい。爪先からかかとまでだと1メートル以上あったかな。今度行って測ってみるといいと思うんだけれども。」
質問者「はい。」
藤原先生「ティラノサウルスの地面についてるところが実際に足をつけて歩いているところなんだよね。その足跡化石が残っています。地面に足をつけるところは骨だけじゃなくて爪とか周りのお肉とかもあるんだけれども、70センチぐらいの足跡化石が見つかっています。」
質問者「ふーん。」
藤原先生「○○君の足の大きさは何センチかな?」
質問者「22センチ。」
藤原先生「22センチ、3倍以上。大きいね。」
質問者「うん。」
藤原先生「大きい足を持ってるということは、重たい体重を支えるのに役に立ったと思います。」
質問者「へええー。」
石山アナ「人間でいう足の裏、靴のサイズとはちょっと違うということですよね。骨格から見て爪先からかかと部分までは1メートル以上、地面につけていた爪先と指の部分で50センチぐらい、足跡のサイズは70センチぐらいあったと、いうことですね。どうですか○○君、想像してたのより大きい? 小さい?」
質問者「大きい。」
石山アナ「そうか。足跡の化石というのはどこかで見られるんですか?」
藤原先生「そうですね、アメリカで足跡化石がいっぱい見つかるんですけれども、この時代の地層だったらティラノサウルスだろうというものが残ってます。」
石山アナ「先生のお話を聞いてどんなことを思いましたか?」
質問者「ティラノサウルスの足は意外と大きい。」
石山アナ「そうだよね。国立科学博物館の全身骨格を見ると、確かにそのぐらいのサイズはないと支えられない感じはしますよね。」
田中先生「そうですね、恐竜の靴を作ろうと思ったらティラノサウルスは70センチの靴が必要ということなんですよね。」
藤原先生「ちょっと続けてもいいですか? ティラノサウルスがしゃがんだ時、どこを地面につけると思う?」
質問者「うーん…まあ…何だ?」
藤原先生「ティラノサウルスはしゃがんでる時はかかとまでベッタリ地面につけていたと思います。もう1つ、ティラノサウルスの腰の骨から下の方に、ズーンと伸びてる恥骨という骨があるんだよね。骨盤という腰の骨の下に長く伸びる恥骨というのが、ティラノサウルスの膝ぐらいまで長く伸びてます。座った時はそれが地面についたと思います。」
質問者「ああ、じゃ恥骨が…」
藤原先生「ティラノサウルスの仲間は獣脚類というんだけれども、獣脚類の仲間がしゃがんだところの足跡化石も残っていまして、かかとまでペタッと地面につけたのと、恥骨の跡が、ちょうど丸椅子に座ったような感じに、ペタッとついてる足跡も残ってます。足跡というのか分からないけれどもね。」
石山アナ「しゃがんだ跡が化石になっていると…そうなんですね。」
恐竜のお尻の跡なんだろうか。動物のお尻ってかわいいからつい見てしまうけど、恐竜のお尻はどうなのか。

Q3  (恐竜博会場から)アンキロサウルスの尻尾は
  どれくらい硬いかです。(小2男子)

9時オープンの国立科学博物館で並んでいる、先頭のご家族のお子さんからの質問。雨の中、8時半過ぎで50人以上並んでいるそうな。
国立科学博物館でリポートするのが「夏休み子ども科学電話相談」で2日間ほど進行役をした吾妻アナウンサー。昆虫・植物・動物の最強を決める質問で先生方の悶えっぷりを伝えてくれたので、大変印象に残っている。それにしてもこの日は声がガラガラ枯れてるっぽく感じる。

吾妻アナ「アンキロサウルスの尻尾。○○君はどれくらい硬いと思ってますか?」
質問者「鉄より硬い。」
石山アナ「はい、田中先生が手を挙げて下さいましたので、お答え頂きましょう。」
田中先生「アンキロサウルスの尻尾が鉄よりも硬いのか。鉄よりは軟らかかったんじゃないかなと思います。」
質問者&ご家族「(笑)フフフフ」⇦家族みんなで聞いてるのが伝わるのはこちらも楽しいね。
吾妻アナ「ニコーッとしてますよ。」
田中先生「(笑)尻尾って何でできてるか分かる?」
質問者「骨?」
田中先生「そうだね。骨でできてるよね。骨と鉄はどっちが強いと思う?」
質問者「鉄?」
田中先生「そうだね、鉄の方が多分硬くて強いから、骨と鉄が戦ったら骨が負けちゃうかもしれないんだけれども、鉄でできた恐竜はいないから、恐竜どうしで戦う時はとっても強い尻尾だったと思うよ。」
質問者「うん。ありがとうございます。」
田中先生「もうちょっと続けてもいい? アンキロサウルスの尻尾ってどういう尻尾だっけ?」
質問者「……太くて、硬い。」
田中先生「尻尾の先に何か特徴的な構造がついてない?」
吾妻アナ「尻尾の先、どんなふうになってるかな?」
質問者「ハンマーみたいになってる。」
田中先生「そうだよね! ハンマーみたいにコブがついてるよね。そのコブを使って敵と戦ったり身を守ったりするんだよね。」
質問者「うん。」
田中先生「このアンキロサウルスって、長い尻尾の後ろ半分ぐらいは、すごいガチガチに、骨みたいに硬くなった腱がくっついてて、全然曲がらないようになってるの。これをムチのように振って、すごいスピードで相手の脚にぶつけたりして戦ったんじゃないかなと考えられます。」
質問者「ふううん。」
田中先生「だから、実際はものすごく強い尻尾だと思います。」
質問者「はい。」
吾妻アナ「○○君は恐竜の硬さにすごく興味を持ってるみたいで、もう1つ硬さで、“あれはどうなんだろう”って言ってたのがあったね?」
質問者「うん。エドモントニアの甲羅はどのくらい硬いかです。」
石山アナ「はい…エドモントニアの甲羅…ですか。○○君、エドモントニアってどんな恐竜なのかな?」
質問者「何か四つ脚で、何か横のところにトゲみたいなのがついてる恐竜?」
石山アナ「ああ…じゃあやっぱりアンキロサウルスに似た感じなのかな?」
質問者「うん!」
石山アナ「はい、じゃ、甲羅の硬さについて、藤原先生が手を挙げて下さいました。」
藤原先生「○○君はエドモントニアをよく知ってたね。じゃあエドモントニアの甲羅ってどんな感じだか知ってるよね?」
質問者「うん。」
藤原先生「どのぐらい背中を覆ってた?……トゲがいっぱい生えてるじゃない?」
質問者「……んー、後ろ全体?」
藤原先生「うん、じゃあそのトゲの硬さがどのぐらいなのかを知りたいっていうことだね?」
質問者「うん。」
藤原先生「どのぐらい硬いと思う?」
質問者「んーと、アンキロサウルスの尻尾くらい?」
藤原先生「ほう。トゲに見えるところは骨ですね。その外側を何が覆ってたか分かるかな?」
質問者「分かんない。」
藤原先生「○○君の爪の成分と同じ構造のものが、骨の外側を覆ってました。」
さっきの海外からの質問とつながっていた。

吾妻アナ「今ジッと爪を見ましたよ。」
藤原先生「その爪がもっと分厚くなって、例えばウマのひづめぐらいの太さになっていたら硬そうだよね?」
質問者「うん。」
藤原先生「そういう爪と同じような硬さだったと思います。もし、どのぐらい硬いのかを知りたかったら、カメの甲羅とかをコツコツと叩いてみるといいかもしれませんね。」⇦現生生物をもとに恐竜を研究する藤原先生ならではのアドバイス
質問者「はい。ありがとうございまぁす。」
吾妻アナ「○○君、もうすぐオープンするから、もうちょっと待ってようね。」
質問者「うん。ありがとうございました。」
電話しなくてもこんな形で質問できるとは思わなかっただろうな。

石山アナ「先ほども似た質問が寄せられましたけれども、アンキロサウルスの仲間は体のトゲとか、ハンマーのついた尻尾で肉食恐竜からの攻撃に備えて身を守っていた、ということなんですね。」
田中先生「そうですね。」
石山アナ「いやあ、恐竜博、この雨の中ですが、もう早くからみんな並んでますねえ。2度3度と足を運んでる方も多いようですので、会場の中を見ると、またいろんな質問がわいてくるかもしれません。」
田中先生「今の話に出てきたアンキロサウルスの仲間は国立科学博物館の常設展で…スクロサウルスでしたかね、近い仲間が展示されてますから、それも見てもらうといいんじゃないかなと思います。」
石山アナ「恐竜博の特別展の会場とは別の、常設展示の中にアンキロサウルスの仲間の化石を見ることができるんですね。じゃあ、○○君、もしラジオを聴いていたら、特別展の後にそちらも廻ってみるといいかもしれませんね。」


小林先生が発掘調査のためモンゴルへ出発する直前に行ったというインタビュー。
石山アナ「9月6日に小林先生が発掘・研究を指揮されてきました、北海道むかわ町で見つかったむかわ竜の学名が発表されました。“カムイサウルス・ジャポニクス”と発表されたわけですが、これはむかわ竜が今までに無かった唯一無二の新しい種類であるということが分かったから、こういう名前がついたということですね?」
小林先生「そうですね、むかわ竜の骨って全身が出てるんですけど、細かく見ていくと、むかわ竜にしかない特徴が頭であったり背骨なんかに見られて、他の世界のどの恐竜を見ても無い特徴があるということで、新しい恐竜としてカムイサウルスという名前がつけられました。」
石山アナ「新種の恐竜であるということなんですが、この名前、“カムイサウルス・ジャポニクス”、タンバとかフクイとか地名がついた恐竜がありますけれども、カムイというのはアイヌ語ですか?」
小林先生「そうですね、アイヌ語で神様的な意味なんですけども、サウルスはご存知の通りトカゲという意味で、今地名がついてないと仰ったですけど、種小名がジャポニクスなので、ジャパンからついてますから、今回の恐竜は“日本の恐竜”と。直訳すると日本の神トカゲなんですけど、私の意思としては、“日本の恐竜の神”、恐竜の神様ですから。これがカムイサウルスという、そういう名前でつけさせてもらいました。」
石山アナ「ほおおお…すごいですねえ。龍神っていう…」
小林先生「そうですね、日本の龍神ってまたカッコいいですねえ。」
石山アナ「カッコいいですねえ。ちなみにこれは誰がお決めになるんですか?」
小林先生「出版自体は僕ら研究者が論文として出すんですけど、名前に関しては、実は内々なんですけどむかわ町の人たちと話をして、いくつか候補を挙げて、その中で“これしかないだろう”と決めた、というのがありますね。」
石山アナ「これはどんな思い、願いが込められているんでしょうか?」
小林先生「カムイサウルスは本当に、今まで例にない完全に近い骨格ですので、日本の歴史の1つなんですよね。特に恐竜研究においては。なので、北海道の宝でもあるんですけど、やっぱり日本の宝ということで、もっと大きいスケールで日本の龍の神と名前をつけたっていうのがあります。これで北海道の子どもたちだけじゃなくて、全国の子どもたち、または恐竜に興味のある方に更に関心を持ってもらって、日本からも世界に誇れる恐竜が出てきたというところで、大きい名前と言いますか、“カムイサウルス・ジャポニクス”っていう、私の中ではそういう気持ちを込めて名前をつけたというのがありますね。」
石山アナ「全長8メートルクラスの恐竜としては、日本の恐竜史上最大の発見とも言われていますけれども、それがまた新種であるということが分かった意義というのは、どんなことになりますか?」
小林先生「カムイサウルスの生きていた時代が、白亜紀の終わり、恐竜時代の終わりで、ちょうどティラノサウルスとかトリケラトプスとか、いわゆる“THE恐竜”たち、カムイサウルスはその時代に生きていた恐竜なんですよね。
白亜紀末、恐竜が絶滅する直前って、北米はまあまあ分かっているんですけど、アジアはまだまだ分かっていないんですね。どういう恐竜が住んでいて繁栄していたか、そしてその恐竜たちがどうやって絶滅に向かっていったかというのも分かっていないので、カムイサウルスは新しい名前がついたというだけではなく、恐竜の繁栄または絶滅というのも教えてくれる。更には東アジアにどんな恐竜が住んでいたかという意味でも非常に重要になります。
もう1つ大事なのは、カムイサウルスが海の地層から発見されていて、海岸線にどんな恐竜が住んでいたかは世界中でよく分かっていないんですけど、今回カムイサウルスが発見されることによって、日本のカムイサウルスだけじゃなくて世界的にも情報をたくさん与えてくれた、重要な化石になりますね。」
石山アナ「そうですか。これはもう恐竜の歴史に残る発見ということで、改めて挙がりますよね。
今回は、またモンゴルに発掘調査に行かれるということなんですが、最大の目的はどんなことですか?」
小林先生「今チラッと言いましたけど、アジアの恐竜ってまだまだ分からないところがあるので…僕も毎年モンゴルに、もう20年以上行ってますけど、行く度に新しい恐竜がどんどん見つかるんですよね。しかも今まで見つかっていないような。今回カムイサウルスも日本ですけど、モンゴルに行くと次から次へと、新しい恐竜が、しかもめちゃくちゃ変わった恐竜が見つかるので。今回も、昨年ちょっとギカントラプトルっていう、子どもたちに大人気の恐竜がいるんですけど、それは中国から発見されていてあまり標本が良くなくて。今回僕らは、おそらく全身骨格を見つけていて、その掘り残しがありそうなのでそれを掘るというのと、それ以外にも恐竜をたくさん見つけてあるので、その恐竜たちを掘って、更には、更に新しい恐竜を見つけに行きたいと思っています。
そうすると、むかわ竜中心で考えた時に、東アジア…日本とか中国、モンゴル、ロシアという地域にどんな恐竜の世界が繰り広げられていたかが分かることによって、日本の恐竜の重要性がまた分かってきますので、アジアの恐竜をより良く知るために、今調査に行くところですね。」
石山アナ「それだけどんどん出てくるとなると、もう行く度にワクワクドキドキが止まらないという感じですか?」
小林先生「ちょっと怖いぐらい見つかるので。(笑)こんなに見つかっていいのかなっていうぐらい、恐竜がいっぱい見つかっているんですよね。当然ワクワクドキドキで、楽しくてしょうがないですね。」
            ~インタビュー終わり

石山アナ「…という小林快次先生の、モンゴルに旅立つ前にお話を伺ったインタビューをお聞き頂きました。多分、今頃ワクワクドキドキで、現地で発掘されていると思うんですけれども(笑)。このむかわ竜、学名はカムイサウルス・ジャポニクス。日本の龍の神、龍神という、非常に尊い名前がつきましたけれども、田中先生はこの研究にも携わっていらっしゃったと…」
田中先生「はい、共同研究者ですね。今回僕たちがカムイサウルスの論文を出しまして、その後、海外からも反響がありまして、知り合いのカナダの先生からメールが来ました。論文が出てすぐ届いたんですけれども、おめでとうございます、すごい発見ですねと仰っていたので…恐竜王国の、ものすごく恐竜化石が見つかるようなカナダにいる先生でも、すごい発見だと仰っていると。世界的に貴重な発見だと思います。」
石山アナ「研究の最先端にいらっしゃる先生が……注目の大発見だということですね。改めてですけれども、どういう点で世界的に注目されるんでしょうか?」
田中先生「カムイサウルスというのは、ハドロサウルスの仲間なんですけれども、東の方に…日本ですから…住んでた恐竜で、ハドロサウルスの仲間がどんなふうに世界に散らばっていったか、どういう環境に、どういう場所に住んでいたかを調べる上で、非常に重要な化石だと思います。」
石山アナ「その恐竜の分布を知る上でも、ということですね?」
田中先生「アジアと北米って、恐竜化石が似ていたり似ていなかったりするんですけれども、恐竜たちがアジアと北米を行き来するのにベーリング海峡…北米とアジアをつなぐ道筋があるんですけれども、そこを通らなきゃいけない。その道筋上にカムイサウルスはいるわけですね。ですから、恐竜たちの移動を考える上でも重要な場所から見つかった化石と言えますね。」
藤原先生「昔は全ての大陸が1つのパンゲアという超大陸が形成されていて、恐竜が進化した歴史というのは、それがどんどん分裂していった時期なんですね。分裂した大陸が場所によっては陸続きになったり、また離れたりを繰り返してきた中で恐竜は進化してきたんですけれども、そこで陸上でしか生きられない恐竜がどういうふうに分布域を広げていくのかってところが、面白いテーマの1つなんですね。
そういう意味で田中先生が仰ったように、アジアでハドロサウルス類が見つかる、一方で北アメリカのロッキー山脈の辺りでもいっぱいハドロサウルスが見つかるというところの比較が面白い、ということなんです。」
石山アナ「なるほど…。あと、全身の80%以上の骨格が、非常にきれいな形で残っていたということも、恐竜史上の大きな発見の1つと言われていますが…」
田中先生「日本でこれだけ全身が揃った化石って、初めてのことですよね。今後、日本でもカムイサウルスクラスのきれいな化石が発見できるんじゃないかな、と期待がわいてきますよね。」
石山アナ「ああ…。日本ですとどの辺りに、まだいる可能性があるんですかね?」
田中先生「日本ってけっこう、恐竜時代の地層が散らばってはいるんですね。有名な所だと北海道とか、福井県とか兵庫県とか熊本とかがありますね。もちろんそれだけじゃなくて、他にもいろんな地域から恐竜の化石は見つかってますから…確か47都道府県のうち半分近く、40%ぐらいの都道府県から恐竜の何らかの化石が見つかっていたと思います。」
石山アナ「ほおおお…そうですか。そうすると、今まであまり意識していなかった近所の裏山からも見つかるかもしれないということも…(笑)」
田中先生「(笑)そういう可能性はありますね。」
石山アナ「そうですか。太古の生き物に近くで触れることができると思うと、ロマンがありますよねえ…。あと、1つ思うのは、新種発見というのはやっぱり、研究者の方々にとってはすごく大きなことなんですか?」
田中先生「恐竜研究の醍醐味の1つですよね。新しい、誰も見たことのない新しい種類の恐竜を見つけ出すって、ラジオを聞いてる子どもたちも見つけたいと、きっとみんな思ってるんじゃないかなと思いますけども、僕たちもやっぱり嬉しいですし、まだまだ地球上にはたくさんの恐竜化石が埋まっていますから、新種がきっと、地面の中でたくさん待ってますよね。」
石山アナ「ねえ、何十万種、何百万種いるかもしれないと言われていますもんね。」

こないだ小林先生がスタジオで答えていた日に「むかわ竜はその後どうなりましたか」という質問もあったけど、あのお子さんもインタビューの形で答えてもらってスッキリしただろうか。
カムイサウルス…こないだ2度目に恐竜博に行った時も、お客さんの口から何度も聞かれていた。日本の恐竜の神様として一気にカッコよくなったなあ。「むかわ竜」も地元が明瞭だし、頭の骨が正面から見るとかわいらしいのと相まって、今となっては親近感を残していていいなと思う。

Q4 むかわ竜はハドロサウルス系の新種と新聞に載っていましたが、今まで発見されたハドロサウルスとどこが違うんですか?(小5男子)

新種認定後、しかもカムイサウルスとしてインタビューとスタジオでしっかり語った後にタイムリーな質問。そんな構成にできちゃうくらい、恐竜分野の質問は質も量もすごいってことか。
石山アナ「なかなか専門的な質問ですね。○○君は北海道に住んでいるということですが、むかわ竜が見つかったむかわ町からはどれくらい離れているのかな?」
質問者「1時間くらいですごい近いです。」
田中先生「ふうううん…」
石山アナ「すごい近いのね。じゃ、むかわ竜のニュースはいっぱい見たり聞いたりしてきたの?」
質問者「はい。」
石山アナ「実際にむかわ町に行って、何か見に行ったりした?」
質問者「むかわ竜の全身骨格を見たり、小林先生に会って触らせてもらったりしました。」
田中先生「あ!すごーい!」
藤原先生「ふうううん…」
石山アナ「化石を!?」
質問者「はい。」
石山アナ「そうですか。触ってみてどうでした?」
質問者「すごく重かったです。」
石山アナ「ずっしりと、石みたいだったのかな?」
質問者「はい。」
石山アナ「へええ、そうですかぁ。全身骨格を見てみてどうでしたか?」
質問者「すごく大きくて、脚の骨とかも大きくてビックリしました。」
小林先生と質問者の熱意が窺えるようなエピソードだなぁ。

田中先生「○○君、むかわ竜の実物の化石を小林先生に触らせてもらったの?」
質問者「はい。」
田中先生「すごいねえ、貴重な体験だったね。羨ましいな。本当は小林先生がスタジオでこの質問に答えてくれると良かったんですけれども、小林先生はいないから、共同研究者の僕がお答えしたいと思います。」⇦素人には「共同研究者」ってカッコよく響く。
質問者「はい。」
田中先生「むかわ竜は新しい学名がついたよね。どういう名前だった?」
質問者「えっと……」
田中先生「カ……カム……(笑)」
質問者「ジャポニク……カム……カムイ…サウルス?」
田中先生「うん、カムイサウルス・ジャポニクスだよね。ありがとう。新しい学名、正確には新属新種と言うんだけれども、他のどの恐竜にも見られない特徴がないと、新しい学名をつけることはできません。だから、カムイサウルスは今までのどの恐竜にも見られなかった特徴が骨の化石から見つかっています。特徴はたくさんあるんだけれども、全部を言うわけにはいかないので、その中の特徴的なものをいくつかお話ししたいと思います。」
質問者「はい。」
田中先生「3つあるんだけれども、そのうちの2つは頭の骨とか顎の骨に見られる特徴です。ただ、口で説明するのはとても難しい、専門的なものなんだよね。今度本とか図鑑とかを見ながら考えてほしいんだけれども、3つ目の特徴をお話ししたいと思います。」
質問者「はい、ありがとうございます。」
いくつかお話しすると言いつつ、3つのうち2つは割愛。結局1つだけかーい! それだけ専門的すぎるのか…。そんな質問が小学生から届く番組なんだということで。

田中先生「このカムイサウルスは、肩の辺りの背骨、胴体の6番目から12番目の背骨っていうんだけれども、ここに特徴があります。」
質問者「へえええ。」
田中先生「背骨から棒みたいな、トゲみたいな骨が伸びてるんだけれども、知ってるかな? ○○君、電話してるもう片方の手を背中の方に回してもらえる?」
質問者「はい。」
田中先生「骨があるの感じる?」
質問者「はい。」
田中先生「ゴツゴツとした骨があるよね? これが背骨から出ているトゲ状の骨のことです。これが人間だったらまっすぐ伸びていたりちょっと傾いていたりするんだけれども、カムイサウルスの場合は肩の辺りにあるこのトゲが前の方に傾いています。」
質問者「ほおおお…」
田中先生「もうちょっと正確に言うと、頭がある方に傾いています。○○君はカムイサウルスの全身骨格をもう見てるんだよね? 今度カムイサウルスがむかわ町に戻って、全身骨格をもう1回見る機会があったら、ぜひここを確かめてほしいと思います。骨の化石を見ればカムイサウルスの特徴がよく分かりますから、ぜひ見に行って下さいね。」
質問者「はい。」
石山アナ「これは肉眼でパッと見ても、頭の方に傾いているというのはハッキリ分かるんですか?」
田中先生「そうですね、恐竜博では分かるように展示もされてますね。」
椎骨の棘(きょく)突起のことかな。恐竜ガチ好きのお子さんなら覚えてもらっても良さそうなのになぁ…と、植物の田中修先生の「せっかくだから覚えようか、~って言うてみて。」を思い出す。それにしても介護の資格取るのに勉強した体のいろんな名前、意外な場面で(ていうか初めて)役に立ったかも。

石山アナ「なるほどねえ。うんうん。」⇦アナウンサーも恐竜のことをどんどん学んでいるもよう。
石山アナ「○○君は北海道に住んでるから、開催中の上野の恐竜博には来られていないかな?」
質問者「はい。でも来週行きます。」
石山アナ「そうなの!? じゃあ、そのカムイサウルスの展示を見ると…田中先生、ここが特徴的ですよというような印があるということですか?」
田中先生「そうですね、実物をもう1度見て、この特徴を確認してほしいと思います。」
質問者「はい。」
石山アナ「ちなみに○○君のいちばん好きな恐竜は何ですか?」
質問者「スピノサウルスです。」
石山アナ「あ、スピノサウルスなんだ。どうしてスピノサウルスが好きなの?」
質問者「魚も食べるし、肉も食べるし、鋭い爪を持っていてカッコいいからです。」

2度目の恐竜博に行った時にその背骨の特徴を見てみた。田中先生が話していた、トゲ部分が前傾している背骨が個別に展示してあった。
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今はカムイサウルスとなったむかわ竜の全身骨格も改めて撮影。
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全身骨格の中で見ると背骨の特徴って、正直あまり分からなかった…こんな私が背骨以外の特徴を聞いてもさっぱり分からないだろうな。

Q5 うんと…そうだな…トリケラトプスは襟飾りを
  メスにアピールするために使うけど、他の恐
  竜類は何のためにエリ飾りを使っていたの?
  (5才男子)

「おはよーございまーす!」「男の子でーす!」と元気! 「うんと…そうだな…」って、聞きたいことがいくつもありそうですごいんだけど、話す前に息を口から思い切り吸い込む音まで聞こえる…過呼吸にならないか心配。

石山アナ「トリケラトプスのフリルみたいになったところかな?」
質問者「はい、洋服の襟みたいなところです。」
石山アナ「そうだね。洋服の襟みたいになってるよね。これはどうして疑問に思ったのかな?」
質問者「んーと、テレビでトリケラトプスはメスにアピールするために使うところがあったから。」
石山アナ「そういうのをテレビで見たんだ。でも他の恐竜は何のために襟飾りを使うかっていうことね?」
質問者「はい。」
藤原先生「○○君はトリケラトプスが好きなの?」
質問者「はい!」
藤原先生「先生も大好きです。トリケラトプスは襟飾りをメスにアピールするために使うってどこかで学んだんだね。他にも役割があると思う?」
質問者「思う。」
藤原先生「首の周りのお肉、フリルで囲われてたら安心だよね。ティラノサウルスに噛まれないようにするためにフリルがあったら安心だよね?」
質問者「はい。」
藤原先生「でも、あのフリルはとても薄いんです。」
質問者「へえええ。」
藤原先生「多分○○君が薄目を開けた時の目の厚さぐらいしか、フリルはないんですよ。フリルがティラノサウルスに噛まれてしまったら多分粉々になっちゃうと思うんですけれども、そういう意味でトリケラトプス(のフリル)は多少体を大きく見せたり、メスに対してアピールすることには使われたかもしれないですね。」
質問者「じゃあ、図鑑のやつも同じようにアピールするために使っていたんですか?」
藤原先生「はい、そう思います。他のトリケラトプスの仲間で、襟飾りがトリケラトプスよりももっと派手なものがいますよね?」
質問者「はああ、縞模様のものもありますよね?」
質問者「うん、トゲトゲになってたり、トゲがクルクル巻いてたり、角がすごい変な方向を向いてたりとか、いろいろいるよね?」
質問者「はい。」
藤原先生「ここで気にしないといけないことがあります。オスがメスにアピールするために使うって言ってるけれども、メスも襟飾りを持ってるんだよね。だからオスもメスもアピールするために使えるわけですよ。トリケラトプスは子どもから大人になるまでに襟飾りの形がちょっとだけ変わっていくのは知ってるかな?」
質問者「あ、ほんとだ。今、図鑑で見た。」⇦先生のお話も聞きながら図鑑で確認…本当に5才?
藤原先生「トリケラトプスの場合、子どもの頃は襟飾りがトゲトゲしてるんだけれども、大人になるとトゲトゲがなくなって、どんどんなめってくるんだよね。縁がギザギザじゃなくて滑らかになってくるんだよ。だからこの襟飾りを見て、このトリケラトプスはもう大人だなとか、まだ子どもだなとか、見た目で分かるようにしてたんじゃないか、と言われています。」
質問者「そうなんだ。」
藤原先生「だから、オスがメスに対して“僕はもう大人のオスだよ”とか、メスがオスに対して“私はもう大人の女だよ”という印というかサインになっていたんじゃないかと考えられています。」
質問者「ふうううん。」
石山アナ「オスがメスにアピールするだけではなくて、メスもオスにフリルでアピールをしていたんじゃないかということですね。○○君、先生のお話聞いてみてどうですか?」
質問者「良かったと思います。他に質問したいものが2つあるんですけど…」⇦ああ、やっぱり聞きたいことあったのか。2つとはずいぶん貪欲。
質問者「恐竜は鳴く時、どこから声が出ているの?って思うんですけど、口からっていうのは分かってますけど、口のどこからって…感じがするんです…」
藤原先生「じゃあ、○○君はどこから声を出す?」
質問者「うーん、のどから…」
藤原先生「そうだね。喉を震わせて、そこで音が出てくるよね? 音が出る時は口の奥、体の中から口とか鼻から息を出す時に音が出ます。」
質問者「はああ……い。」⇦先生の説明を自分の喉とか口で確かめてる?
藤原先生「なので、恐竜も口から喉を使って音を出してることもあると思います。ものによっては鼻を伝う空気を使って音を出してる可能性もありました。」
質問者「もう1個……聞きたいな…」
石山アナ「○○君、たくさん質問を思いついてくれてありがとう。とっても嬉しいんだけれど、次の電話を待ってるお友だちもいるので、また今度「子ども科学電話相談」で恐竜をやる時にお電話してくれるかな?」
質問者「はい。」⇦素直で素晴らしい。
石山アナ「ありがとう。待ってるよ。」

Q6 ティラノサウルスから見た世界は何色です
  か?(5才女子)

この日初めて女の子からの質問。恐竜博にも恐竜Tシャツ着てた女の子いたなあ。しかも恐竜のプリント部分がキラキラ。
石山アナ「○○ちゃんは何色だと思う?」
質問者「むらさきです。」
石山アナ「どうして紫だと思ったのかな?」
質問者「ティラノサウルスの目は、図鑑で見たら紫っぽかったからです。」
石山アナ「そっかあ、サングラスみたいな感じで見えたのかなと思ったのかな? …はい、藤原先生の手が挙がりました。」
藤原先生「ティラノサウルスの目の色って実はまだ分かってないんだよ。だから、紫色の目をしてたかどうかは分からないのね。」
質問者「はい。」
石山アナ「○○ちゃんが見た図鑑はそんな色になってたのかもしれませんね。」
藤原先生「ティラノサウルスがどういう色を見てたかを知るためには、ティラノサウルスに近い、今生きている動物がどんな色を見ているかを知ることが必要になってきます。」
質問者「はい。」
藤原先生「ティラノサウルスに近い、今生きている動物って何だと思う?」
質問者「んー、……ワニです。」
藤原先生「実は鳥がいちばん近いんだよね。鳥とワニも近い親戚です。こういうワニとか鳥がどういう色を見てるかというと、赤とか緑とか青とか、いろんな色が見えてました。今生きている動物はいろんな色が見えてます。だから多分、ティラノサウルスもいろんな色を見てたんじゃないのかなって考えるのが自然だと思います。」
質問者「はい。」
石山アナ「そうなんですね、色の識別はできていると。鮮やかな色も見ているということなんですね。○○ちゃんはどうしてこの質問を思いついたの?」
質問者「トラの目から見た世界は緑色だから、恐竜も知りたいなと思ったからです。」
石山アナ「ああ、そうなのね、トラの世界は緑色の世界が見えているっていうのを何かで見たのかな?」
質問者「図鑑で見ました。」⇦調べてみても分からなかった。緑色のタイガーアイというパワーストーンなら出てきたけど…。
石山アナ「そうだったんだ。今生きている動物から推測をしていく、近い種類から推測していくということですね。」
藤原先生「あと他に、羽毛恐竜でカラフル…赤とか白とか、いろんな色の羽毛を持っていたということが最近分かってきたので、その色を見るための色覚は持ってたんじゃないのかなと思います。」
質問者「はい。」
石山アナ「先生のお話聞いてどうですか?」
質問者「うーん…よく分かりました。」
石山アナ「紫だけじゃなくて赤とか緑とか、いろんな色を見ていたんじゃないかというお話でした。最近、確かに恐竜もカラフルな羽毛を持っていたことが分かってきていますから、その色を持っているということはお互いに色をアピールする世界に生きていたということですもんね。」

Q7 ドロマエオサウルスの仲間は何ですごいかぎ
  爪があるんですか?(5才男子)

5才のお友だち3連続。みんな声がかわいいんだけど、発する言葉にこちらがついていけぬ。
石山アナ「○○君はドロマエオサウルスを何かで見たの?」
質問者「図鑑で見た。」
石山アナ「うん、どんな形してた?」
質問者「………かぎじゅめ。」
石山アナ「うん、手の先に大きな爪がついてたんだ。○○君はどうしてそういう爪があると思う?」
質問者「獲物をとるため。」
藤原先生「ドロマエオサウルスの仲間のかぎ爪、これはデイノニクスという恐竜で知られるようになったものだよね。○○君は恐竜博は見に来たかな?」
質問者「見に来た! 昨日行った!」
藤原先生「ああーよかったよかった。入口にデイノニクスの爪があったのは見た?」
質問者「見た!」
藤原先生「カッコよかったね。」
質問者「カッコよかった。」
藤原先生「デイノニクスの爪は、ちょうど獲物をパシッと押さえるのにすごく適した形だと考えられてます。ワシとかフクロウが後ろ足の爪でガシッとネズミとかを捕まえる、そんな感じにうまく掴めたんじゃないかなと考えられてます。」
質問者「はい。」
藤原先生「他にも鋭いかぎ爪を持つ動物は、どういうふうに爪を使ってるか知ってる?」
質問者「………」
藤原先生「例えばネコとかどういうふうに使ってるかな?」
質問者「獲物を掴むため。」
藤原先生「他にもネコって柱に登ったりするよね? 木に登る時にかぎ爪みたいに鋭い爪だと、引っかかりやすくて登りやすくなります。もし、ウマのひづめみたいな爪だったら木に登りにくいよね?」
質問者「うん。」
藤原先生「ドロマエオサウルスの仲間にミクロラプトルっていうのがいるのは知ってるかな?」
質問者「知ってる!」
藤原先生「どんな恐竜?」
質問者「翼があって飛べる。」
藤原先生「うん、翼が前脚にも後ろ脚にもあったよね。」
質問者「あった。」
藤原先生「飛ぶっていうよりも、飛ぶために木に登って滑空したんじゃないかと考えられているものもいます。このミクロラプトルが飛び降りるためには木に登らないといけないよね? 木に登ろうとした時に、後ろ脚のかぎ爪あるいは前脚の鋭いかぎ爪は絶対役に立ったと思います。」
質問者「はい。」
藤原先生「実際に後ろ脚を武器として使っていたのかどうかは、モンゴルで見つかるプロトケラトプスと戦ってる最中のヴェロキラプトルという恐竜がいるんだけれども…」
質問者「知ってる!」
藤原先生「それが戦ってる途中で死んじゃったのが化石で見つかってますね。プロトケラトプスに腕を咬まれたヴェロキラプトルの化石が見つかってるんです。」
質問者「……え?この化石?この化石きのう見てないよ…」⇦図鑑を見ながら誰かと話してるもよう。
石山アナ「(笑)フフ」
藤原先生「うん、昨日は見てないかもね。」
質問者「図鑑で見た。」⇦知ってるアピールは抜かりない。
藤原先生「その時にヴェロキラプトルがプロトケラトプスの首の後ろあたりに後ろ脚を食い込ませている、そんな感じのポーズで見つかってます。だからもしかするとヴェロキラプトルは後ろ脚のかぎ爪を武器に使っていたかもしれない。というわけで、かぎ爪の役割は分かったかな?」
質問者「はい。ありがとうございました。」
藤原先生「どういたしまして。」
敵の後ろ首に足の爪を食い込ませながら、腕は敵に咬まれている…体勢を想像するの大変。

石山アナ「○○君が予想してくれたように獲物をとるためだったり、戦いの武器にもなったり、木によじ登ったりする時にも使っていたんじゃないかということでした。○○君はドロマエオサウルスの名前を挙げてくれましたけど、大きさはどれぐらいなんですか?」
田中先生「○○君、ドロマエオサウルスの大きさ分かる?」
質問者「1.8メートル。」⇦5才で小数と単位をこともなげに使うとは…! だから(というわけではないだろうけど)恐竜の先生ってお子さんに恐竜の基本情報を言わせるんだよね。ほぼ正しい答えが返ってくる。
田中先生「お!すごい詳しいねえ!」
藤原先生「おお…」
石山アナ「正確ですね。」
田中先生「ドロマエオサウルスの仲間って、さっきもミクロラプトルが出てきて、小っちゃい恐竜が多いんですけど、○○君、ユタラプトルとかアキロバートルって聞いたことある?」
質問者「聞いたことある。」
田中先生「あ!すごいねえ! このユタラプトルとかアキロバートルの体の大きさは分かる?」
質問者「……7メートル。」
田中先生「あっ!すーごいねえ! そうなんだよね。これらの恐竜ってものすごく大きいんですよ。小っちゃいグループの恐竜なのに、かなり体の大きい恐竜で、やっぱり大きなかぎ爪を持ってるんですよね。だから、かなり大型の獲物を、かぎ爪で押さえつけてたんじゃないかなって考えられますよね?」
石山アナ「へえええ、激しい狩りのシーンが、何となく想像できますよね。」
質問者「ありがとうごじゃいました。」
石山アナ「はい。昨日は恐竜博に行ったのね?」
質問者「行ってきました。」
石山アナ「どうでしたか?」
質問者「楽しかった。」

Q8 ティラノサウルスのオスとメスだったら、ど
  っちの方が強いですか?(小2男子)

石山アナ「○○君はどうしてこの質問を思いついたのかな?」
質問者「前にオスとメスの違いを調べてみたら、メスの方が大きかったからです。」
田中先生「…すごく難しい質問だね。」
質問者「はい(笑)。」
田中先生「この番組でも時々、恐竜のオス・メスの質問が来るけども、その中でも特に難しい質問ですね(笑)。どうやって答えよう。
○○君はどっちが強いと思う?」
質問者「メス。」
田中先生「メス? 何で?」
質問者「大きいから。」
田中先生「メスの方が体が大きいから。そうかもしれないね、まず今生きている生き物を考えてみようか。今生きている生き物でも、オスとメスで体の大きさとか、見た目に違いがある動物ってたくさんいるよね?」
質問者「はい。」
田中先生「例えばどういうのがいる?」
質問者「ワニ?」
田中先生「おっ、すごいね、ワニってオスとメス、どう違う?」
質問者「……力?」
田中先生「どっちが強いと思う?」
質問者「………オス。」
田中先生「すごいねえ、正解ですね。ワニってオスの方が体が大きいんですね。だから力もオスの方が強いと思います。他にはどうかな? 鳥はどう?」
質問者「うん……」
田中先生「鳥もオスとメスで見た目に違いがあるものもいるよね?」
質問者「うん。」
田中先生「鳥って、体の大きさとかオスとメスで…種類によって違うんだけども、古いタイプの鳥…ヒクイドリとかキーウィとか聞いたことあるかな? 飛べない鳥がいるんだけれども、彼らはメスの方が大きいんですね。だからもしかしたら、古いタイプの鳥ではメスの方が強かったかもしれないです。」
質問者「はい。」
田中先生「じゃあ恐竜はというと、これ難しいんだけれども、○○君が最初に言ってくれたみたいに、ティラノサウルスには大きなガッチリタイプのものと、ちょっとほっそりとした華奢なタイプがいると言っている研究者がいます。ティラノサウルスって50体ぐらい世界で化石が見つかっているんだけども、見ていくとガッチリしてるのとほっそりしてるのがいるんだよね。○○君はガッチリしてる方がメスだと思う?」
質問者「はい。」
田中先生「そう言っている研究者もいます。ただ、まだちょっと研究が進んでなくて、本当はどっちかというのはよく分かってないんですよね。今後化石がたくさん見つかって、分かってくると、ティラノサウルスのオスとメスの違いも分かってくるかもしれないし、メスの方が大きかったとかも考えられるかもしれないですね。」
質問者「はい。」
田中先生「ティラノサウルスのどっちが強いかっていうのは、まだハッキリとしたことは分かってないんだけれども、僕もティラノサウルスはメスの方が強かったと思います。○○君と同じ意見です。」
質問者「はい。」⇦専門家に支持されてちょっとテンション上がった声だった。
田中先生「今生きている動物で、子連れのクマが春になると出てくるよね? 子連れのクマは危険だから気をつけろって言ったりするの聞いたことあるかな?」
質問者「はい。」
田中先生「繁殖期のメスってけっこう気性が荒くなってたり、子どもを守るために必死で戦ってくることがあります。ティラノサウルスも、子育てをどこまでしてたかは分からないんだけども、僕が思うにはおそらく、子連れの母ティラノ最強説があったんじゃないかなって思います。だから子連れのティラノに出くわしたら、すぐに逃げた方がいいですね。」
質問者「はい。」
石山アナ「ああ…なるほどねえ。ちなみに○○君のお父さんとお母さん、どっちが強いですか?」⇦急に何てことを。
質問者「………お父さん。」
石山アナ「お父さんの方が強い?」
質問者「(笑)フフフ」 田中先生「(笑)フフフ」
石山アナ「そうか、お父さんの方が体大きいもんね。でもねえ、私もね、お姉さん…じゃないか、おばさん(笑)もね、子どもを持つと母って強くなるなあって実感します。だから、先生が仰ったように子連れのティラノサウルスというのはきっと強かったんじゃないかなと思います。」⇦自虐ネタと経験を交えて意見を言う。
田中先生「絶対強いと思いますね。」
藤原先生「うん。」
いろんな質問でティラノサウルスが最強とか、タイムマシンで恐竜時代に行ってもティラノサウルスに会うのは嫌だとかって聞いてるけどその中でも「子連れの母ティラノ最強」なのか…。

石山アナ「なかなか鋭い質問でしたね。」
田中先生「いい質問でしたね。ぜひ、将来研究してほしいですね。」
石山アナ「研究の余地がまだまだあるということですね。ティラノサウルスが世界で50体見つかっていて、ガッチリ型とほっそり型があるっていうのも知らなかったので…」
田中先生「そういう仮説があるということなんですけれども…」
石山アナ「これはガッチリ型がメスかオスで、ほっそり型が逆というわけでもない…」
田中先生「そう言っている研究者もいます。骨の形が卵を生むためにちょっと変わると言われてまして、ガッチリした方がメスを示してるんじゃないかと言っている研究者がいますね。」
まだ分かってないとしても、卵とか子育ての研究が性別の特定にもつながってるんだなあ。前にもそんな質問あったっけ。

Q9 何で大きい隕石が落ちた時に大きい恐竜は滅
  びたのに、小さいトカゲとかは生き残ったんで
  すか?(小1男子)

藤原先生「いい質問だね。隕石が地球に衝突したのは6600万年前ですね。その時に何が起こったのかはいろいろ研究されて分かっています。まず隕石が衝突した所で津波が起きますね。その後、隕石が衝突した近くは火災が起こります。あとは隕石によって巻き上げられた地面の石とかが溶けて、それが大気圏…空をチリが覆ってしまって、太陽の光が届かない世界がしばらく続いたと考えられています。」
質問者「はい。」
藤原先生「そこですごく寒くなっていくんだけれども、その時に何が起こったのかというのは、実はよく分かっていないんですが、その時代の後に大きな恐竜は絶滅してしまったということは紛れもない事実なんですよ。」
質問者「はい。」
藤原先生「じゃ、何で小っちゃいのは生き残れたのかというなんですけれども、それも理由ははっきりとは分かりません。ただ、よく言われているのは、小っちゃい動物はいっぱいエサが要らないということがありますね。大きい動物はいっぱい食べないといけないけれども、小っちゃい動物はちょっとのエサで済む、ということが挙げられます。
あとは小っちゃい動物はいろんな所に隠れられるということも、大きい動物よりも有利な点ですね。あと小っちゃい動物は…これも傾向として、いろんなものを好き嫌いなく食べられる、というものが多いんです。虫でも果物の実でも。大きい動物になると専門的な食べ物を食べるようになったりします。例えばウシぐらいの大きさになっちゃうと草しか食べないとかね、何か特殊化する…草を食べる専門家とか大きい動物の肉を食べる専門家になってしまうと、エサがなくなった時に他のものが食べられなくなっちゃう、ということが起こるんですね。いろんなものを好き嫌いなく食べられた小さい動物は生き残りやすかったんじゃないか、と言われています。」
質問者「はい。」
石山アナ「あ、田中先生も何かありますか?」
田中先生「藤原先生がたくさん挙げてくれたから補足的に言うと、小っちゃい恐竜の方が大きい恐竜よりも、すぐに子どもが生まれてすぐに大人になって…という一生の時間の流れが早いから、どんどん世代交代できたんだよね。だから小っちゃい恐竜の方が絶滅の大変な時でもすぐに子どもを生んで、また大人になるサイクルが早かったから生き残れたという可能性もあるんじゃないかなと思います。」
質問者「はい。」
補足と謙遜しながら、卵や子育てがご専門ならではの説明だ。

石山アナ「疑問は解消できましたか?」
質問者「はい。」
石山アナ「何か他に聞いてみたいことありますか?」
質問者「いいえ。」⇦珍しい。
石山アナ「いろんな要素を藤原先生も挙げて下さったけれども、小さいとエサが少なくて済んだんじゃないか、隠れやすかった、何でも食べられるので少なくて済むエサが見つけやすかったということですね。それと、小さい方が一生のサイクルが短いから、どんどん子孫を残してつないでいくことが可能だったんじゃないかと…」
田中先生「鳥なんて1年ぐらいで大人になってすぐに卵を生めるようになるんですね。だからすごくサイクルも早いと。」
石山アナ「○○君はどんな恐竜が好きなんですか?」
質問者「プロトケラトプス。」
石山アナ「どんなところが好き?」
質問者「草を簡単にちぎれる。」
藤原先生「ほう。そうですね、プロトケラトプスはすごい顎の力を持っていたと考えられていますね。」
石山アナ「いろいろと考えさせられますね、先ほどは体が大きいから強いんじゃないかという話がありましたけれども、今のお話ですと、生き伸びていくという意味では小さい方が強かったのかなという感じもします。」
藤原先生「そうですね、一長一短あると思います。」
田中先生「ただ、小型の鳥でも恐竜時代に大量絶滅しちゃってるんですよ。小型の動物でもけっこう大打撃を受けていると。最近の研究だと鳥の中でも木の上に住んでる鳥が絶滅しちゃって、地上を走り回っていた鳥の方が生き残れたんじゃないかという報告があります。なぜかというと、隕石が落下して森林火災が世界中で起こるんですね。森が焼けちゃうと森に住んでる鳥は絶滅しちゃうと。小型の動物でも住んでる場所というのもすごく重要なんだと思いますね。」

8時台と9時台終わり~

子ども科学電話相談9/8 とりとめのない感想

9/8のジャンルは
 植物 田中修先生
 水中の生き物 林公義先生

今の先生方の中でいちばん古株で、出演を始められたのも同時期らしいお二人。

アナウンサー「田中先生、今年の夏休みは何かいい思い出はできましたか?」
田中先生「いつもこの「子ども科学電話相談」がいい思い出なんですけども…」
林先生&アナウンサー「(笑)フフフ」
嬉しいこと仰ってくれる…。早速和んだ。
田中先生「この番組によく、四つ葉のクローバーってどうしてできるのか?って(質問が)くるんですね。どっかに出てるのか、誰かがそう説明されたんか知らないんですけれども、四つ葉のクローバーはよく踏む場所で傷つけられたら出てくるという説明がなされるんですね。でも、そんなよく踏まれる場所でホンマに四つ葉のクローバーが出てるのはあんまり見たことないし、そしてたいてい見つかるのは、いっぱい生えてる内側のとこで、そこで採って1週間ほどしたら、そこにまた出るんですね。」
アナウンサー「へえ!」
田中先生「傷つけられて出る可能性は否定しませんけども、みんなが採ってはる四つ葉は、きっと作りやすい株があるんです。実際そんなん売ってることがあるんでね、だからそうなんですよって言うんやけども、今年の夏、たまたまその四つ葉のクローバーを作るという株を頂いたんで、これはいっぺんホンマに育ててみようと思って、プランターに入れて育てたら、もう毎日四つ葉、五つ葉っていっっぱい出てきます(笑)。」
アナウンサー「(笑)そうですか! へええー。先生の夏休みの自由研究…(笑)ハハハハハハ…」⇦ツボに入ったもよう。プランターで量産される四つ葉のクローバーか…。
田中先生「(笑)そうですね。もう感激するほど本当に。だから(四つ葉を)作りやすい株っていうのがあって、それが出てるんだっていうこと。」
長年の疑問を実験で確かめられたからか、楽しそうに話される。

林先生はこの紹介される肩書きがこの夏の間に変わった。
アナウンサー「先生の夏休みはどうでしたか?」
林先生「アメリカのサンフランシスコの近くにあるモントレー水族館という所へ、1度行ってみたいなと思ってて、行ってきて、自分の目で野生のラッコが、ジャイアントケルプの間に出入りしてエサを採ったりするのを見てきて、あれが感激でした。」
アナウンサー「野生のラッコですか!」
田中先生「ふうううん…」
林先生「そうですね。もちろん水族館の水槽の中にもいるんですが、目の前に野生のラッコが出てくるんですよね。最初、双眼鏡で一所懸命探して、それからカメラを用意して……いろいろ楽しんできました。」
お二人とも感激する夏の思い出ができたようで何よりです。

Q1 植物はどうして最初に花から咲くのと咲かな
  いのがあるのですか?(小5男子)

アナウンサー「最初に花が咲かないのは、最初に何が出てくるの?」
質問者「サクラ。」
アナウンサー「ん? あ、最初に花が咲くのはサクラね。それから最初に花が出てこないっていうと、葉っぱが出てくるということかな?」
質問者「はい。」
アナウンサー「それはどんなのを知ってる?」
質問者「ホウセンカ。」
アナウンサー「○○君はどうしてそれを不思議に思ったんですか?」
質問者「前にサクラを見てそう思いました。」
田中先生「ふつうの植物…さっきホウセンカって言ったけども、多くの植物がそうやね。葉っぱが出て、その後花が出て。そうやね?」
質問者「はい。」
田中先生「花が咲いたら何ができるか分かるかな?」
質問者「種?」
田中先生「そうやね。花が咲いた後に種作るためには、種には栄養がいっぱい要るんやね。次に芽ぇ出さなあかんし、育っていかなあかんから、種には栄養が要るんや。その栄養は葉っぱが作るんやな。葉っぱが栄養を作る話は分かるかな?」
質問者「はい。」
田中先生「うん、5年生やから分かるよね? 光合成っていうやつやね。知ってる?」
質問者「はい。」
田中先生「その光合成で葉っぱが栄養を作って、花が咲いて、その栄養を使って種ができるの。これがふつうの順番やから、花を先に咲かすやつは、栄養を持ってないかんのね。さっき○○君が言ってくれたサクラは、木の太い幹とか根のとこにいっぱい栄養を持ってるから、先に花を咲かせてもその栄養を使って種を作ることもできるんや。いいか?」
質問者「はい。」
塚谷先生は、サクラは前の年の夏に葉っぱの光合成で栄養をためて、翌年の花の準備までして冬を越すと話していたっけ。7/23の7問目。
https://aserazu-sawagazu.hateblo.jp/entry/2019/07/28/200758
冬に活動中断するけど葉っぱ⇨花の順番は同じで、1年を人間目線で区切るか植物目線で区切るかの違いだと。花を咲かせて種を作るにはそれなりの準備が要るけど、植物はそれぞれのやり方で周到に準備しているんだよな。

田中先生「春に花咲くやつっていうのはサクラとかウメとか、ハナミズキなんか知ってるかな?」
質問者「はい。」
田中先生「それもみんな先に花咲かすね。先に花を咲かすことができるん。それじゃ何で先に花咲かすのかって考えて。何かいいことあるのかって。何かいいことあると思うか?」
質問者「んー…」
田中先生「そらね、サクラでも葉っぱが先にワアッと出てしまった後に花咲かしたらね、花あんま目立たへんね?」
質問者「あああ…」
田中先生「でも、葉っぱも何もないのに花をサクラみたいにウワーッと咲かしたら、そらぁものすごい目立つやろう?」
質問者「あ、はい。」
田中先生「花は目立ったらええんやね。何でか分かるかな?」
質問者「虫などに…」
田中先生「そうそうそう。花は目立って虫に来てほしいから、目立ちたいんや。そういう利点があるからそうするのね。
それから、今からやったら…ヒガンバナって知ってるかな?」
質問者「知りません。」
田中先生「あっ…ヒガンバナ…知らんかぁ?」⇦かなり驚かれてるもよう。
林先生も「んー…」と苦笑い?
田中先生「ヒガンバナっていっぺん覚えといてね。秋のお彼岸の頃になると、必ずこのヒガンバナの花が咲くんや。これはやっぱり葉っぱも出んといきなり蕾が出てきて花が咲くの。○○君は神奈川県の街の中に住んでんのかな?」
質問者「うん。」
田中先生「あ、そっかあ。ほんであんまりヒガンバナ見ないんやね。ヒガンバナていうのはそうして秋のお彼岸の頃に蕾が出てきて花が咲くの。これはどこに栄養持ってるかっていうと、球根ていうのを持ってるからね、その球根の中に栄養があるから、これも花を先に咲かすことができるの。」
質問者「ああ…」
田中先生「このヒガンバナは見たらもっと不思議なことあってね、葉っぱがしばらく無いんや。花は咲いてるていうのはよく知られてるんやけど、葉っぱはどこにあんやろうって不思議に思うぐらい見つからへんの。これは冬にヒガンバナの花が咲いてた所に行って確かめてみて。冬にいっぱい葉っぱが出てるん。だから、花と葉っぱを出す時期を全然ずらして、そして冬の畔とか野原とか、お墓のとこに多いんやけど、そこで葉っぱを冬に茂らすの。冬の野原とか畔とか、他の植物が全然無いやろ?」
質問者「はい。」
田中先生「だから他の植物と競争することないんや。冬は寒いって言っても、冬の昼間の太陽って結構ちゃんと葉っぱに照らしてくれるからね、その暖かさで光合成をして栄養を作って生きてるの。だからぜひ、今度の秋のお彼岸にヒガンバナっていっぺん観察してみて下さい。」
質問者「はい。」
アナウンサー「作戦っていうことですね。」
田中先生「(笑)フフフ、そうですね。」
林先生「うーん。」
ヒガンバナは子どもの頃に田んぼの畔で見てたけど、確かに葉っぱの記憶はない。冬に葉っぱを出して栄養を作って、それを球根にためて、翌年に花を咲かせるということだろうか。他の雑草が枯れて活動をお休みする中、ノビノビと葉を広げて太陽光を独占するわけか。閑散期の平日に旅行に行くような生き方…共感できる。

Q2 海の生物はどうやって呼吸をしているのか、
  混合物が邪魔でないのか教えて下さい。
  (小3男子)

難しいこと聞いてくるね。「いきもの」じゃなくて「セイブツ」って言う辺り、手強そうなお子さん。
アナウンサー「海の中の生物というと、例えばどんなものを思ってる?」
質問者「あの、混合物と言えば、例えば寄生虫ですとか。」
アナウンサー「え?」
質問者「混合物というのは、寄生虫リュウサンなど…が魚にとって…何か、邪魔でないのか。」
アナウンサー「あああ……なるほどね、分かった。」⇦本当に?
アナウンサー「お魚がどうやって呼吸しているのかっていうことでいいのかな?」
質問者「はい。」
アナウンサー「混合物ということで○○君が考えるのは、寄生虫とか…もう1つ何か言ってたね。」
質問者「リュウサンなど。………リュウサン。」
アナウンサー「リュウサン?」
質問者「はい。」
林先生「硫酸……? はぁ…」⇦先生も質問の意図を掴みあぐねているもよう。まず「混合物」が謎。
アナウンサー「硫酸か。うん、分かった(笑)、とりあえず林先生に繋ぐね。」⇦きっと分かってない。

林先生「3年生で水の中に溶け込んでいるとか、混合物とか、難しい言葉をよく知ってるんだなあ(笑)。○○君の質問は2つあると思うんですが、海の中の生物はどうやって呼吸しているのかということと、今、寄生虫とかって言ってくれたけど、要するに呼吸とは関係ない、口の中に入ってくるいろんなものって考えていいかな?」
質問者「いや、そういうわけではなくて、呼吸をしている一方で、混合物が邪魔でないのか、という…」⇦大人が掴みきれない「混合物」を押しまくる。これは大変。
林先生「混合物、ううーん…」
アナウンサー「もしかしたら硫酸っていうのは、海の中から噴き出している、温泉みたいな…」
林先生「ああ、例えば深海にあるチムニーから出てる有毒なガスみたいなものとか。」
質問者「はい。そういう系のものも含めて混合物と言っております。」⇦丁寧な物言いだけど手強さは変わらず。
林先生「ああなるほどー。んーそうだなあ、2番目の方はちょっと先生も難しいかな?
まず、呼吸法なんですけれども、海の中の生物というのは魚以外にもいっぱいいるよね? 例えばエビ、カニ、貝、イカ、タコ、○○君はたくさん知ってると思うんだけど、ほとんどの水の中で生きているものの呼吸法はエラ呼吸と言って、エラという器官を持っているんですよね。」
質問者「はい、知っております。」
林先生「エラって実際に見たことあるかな?」
質問者「見たことはありませんが、図は見たことあります。」
林先生「その図の中にあったと思うんだけど、大きくて赤くて、何かベラベラっとした状態のものなんだよね。あの赤い色は、実は血液があそこに流れている血管が通っているからで、その細い血管から水中に溶け込んでいる酸素を取り出して、呼吸に役立てているわけですね。」
質問者「はい。」
林先生「それで、ベラベラのあるもう1つ上の方に、もう少し短いんだけども尖った金平糖みたいな格好したのがポツポツポツとあるんですよ。専門的な言葉で言うと、さっきのベラベラのところは鰓弁(さいべん)という部分で、上の方は鰓耙(さいは)。耙は人間の歯と同じ役目をしてる部分なんですけども、イワシとかプランクトンをエサにしてる魚はそこを使って水の中のエサを上手に漉し取るようになっているわけ。だから、エラはある意味では呼吸だけじゃなくてエサをとる時の役目もあるということを覚えておいて下さい。」
質問者「はい。」
林先生「さらにエラの役割で、塩(えん)細胞…海水はしょっぱいでしょう? 塩水の中の塩類を調整する細胞もその中にあるんだよね。魚は塩水が濃い所にも塩水のない所にも生活しているでしょう? そのエラを上手に使って、不要な塩類を外に出したり、必要な塩類を取り入れたりするという働きも、エラの中にあるんです。」
魚のエラって多機能だったのね。

質問者「はい。」
林先生「それで、まあ最終的な混合物なんですけれども、深海の生物が海の中で生きていけるのも、少ないんだけれども、体をゆったり動かすようにして、呼吸の調節…パクパクやるスピードをゆっくり落として、少ない酸素を上手に取り入れているわけだよね。だけど、確かにチムニーから有毒ガスとか硫黄とかいろんなものが出てると思うんだよね。そういうものを上手に取り除く、多分別の細胞が発達していると思います。ただし、そういうものがあるからといって、そこに住めないということではなくて、多分、深海魚や深海生物は逆にそういうものを利用して、エサとしている生き物もいるんだよね。」
質問者「はい。」
林先生「だから、呼吸と呼吸に使ってるエラが、どこまでそういうものを取り除いたり取り出したりする機能があるかっていうのは、先生は今ここで詳しく説明することができないので、また時間があったら調べてみますけれども、エラにはいろんな、浸透圧調整だとかアンモニアの排出だとか、ガス交換だとか、3つの大きな仕組みが隠されているから、多分その仕組みの中で行っているのかな、と思います。」
質問者「はい。」
アナウンサー「○○君、随分難しいことを質問してくれましたね。混合物が邪魔じゃないのかというのは、どうして疑問に思ったの? 何かで見たのかな?」
質問者「いや、あの、混合物があって、水っていうのは、魚などが混合物を吸っていて、いても、飲み込んでしまったりするかもしれない…」
林先生「ああー、そっかそっかあ。混合物というものの中に、いちばん最初に寄生虫ってお話あったよね。混合物っていう言葉は非常に複雑というか、いろんな意味を含んでいると思うんだけど、寄生虫なんかは確かに海水中から呼吸をしてる時にエラにくっついてしまったり、または皮膚から直接体の中にくい込んでいったり、エサとして採っているものの中から寄生虫の卵が魚のお腹で孵って、寄生虫になってしまうっていうのもあると思うんだよね。
寄生虫の小さい時とか卵の時は、魚の目で見つけることができないと思うので、水なんかと一緒に入ってしまうことはあるかもしれないけども、一方では寄生虫に対する免疫みたいなものもあって、多少の寄生虫では消化をしていく中で上手に排出されてしまったりということもあるかもしれないね。」
質問者「はい。」
質問者の言う「混合物」って不純物のことなんだろうか。

アナウンサー「自分の体から外に出しちゃう。」
林先生「そういうことですね。邪魔じゃないかというと、やっぱりどんどん入ってきたら、多分邪魔だよね。きっと困るんだよね。」
質問者「邪魔ですよね。」
林先生「そうだよね(笑)。」
質問者の疑問「混合物が邪魔でないのか」の答えに何とかたどり着いた。

アナウンサー「うん……。そういうこともありつつ、体の中から出したり、また別に移動したりということなんでしょうかね?」
林先生「そうですね。魚の中には、お腹を開けてみるとものすごい量の寄生虫が入ってる場合もありますから、それは魚が好んで寄生虫を育ててるわけじゃなくて、寄生虫が勝手にある時期に入って、中で増えてしまったんだろうと想像できるんですね。だから、寄生虫についてはなかなか、自分で寄生虫が入らないように努力するということが難しいかもしれません。ただし、体の外側につく寄生虫あるでしょ? 皮膚につく寄生虫。フグは体につく寄生虫なんかは、砂地に体こすりつけて自分で落としたりするんですよ。そういうこともあるみたいね。」
質問者「はい。あとは、海の掃除屋さんとも言われるような魚がいて、それが寄生虫を退治してくれるっていう…」
林先生「あっ!そうだねえ、よく知ってましたね、そうですねえ。クリーニングフィッシュってやつね。エビなんかも魚の寄生虫を掃除してくれるね。」
アナウンサー「○○君、随分詳しいですね。」
林先生「うーん、詳しい。ぜひ、海の生物学者になって下さい。」
質問者「はい。」

Q3 松ぼっくりは、何で開いたり閉じたりするん
  ですか?(6才男子)

アナウンサー「○○君はどうしてそれを不思議に思ったんですか?」
質問者「実際自分でやってみたから。」
アナウンサー「あっ!そう! どんな時に開いてどんな時に閉まった?」
質問者「水にずっと入れとくと閉まって、その逆に乾かすと開いた。」
アナウンサー「そうなんだ~、自分で実験してみたんだね。」
田中先生「この○○君が不思議に思ったことね、だいぶ昔やけど研究者の人も不思議に思って調べてるんや。松ぼっくりって、たくさんのウロコみたいなもんが集まってるやろ?」
質問者「はい。」
田中先生「あれ1枚、はがして考えてみるから。いいかな? ウロコみたいにいっぱいなってるやつ、1枚取ると思って。」
質問者「はい。」
田中先生「あれ、名前覚えてしまおうか。鱗片(りんぺん)って言うんや。鱗片っていっぺん言うてくれる?」⇦来ました復唱タイム。難しい言葉だ。
質問者「りんぺん?」
田中先生「そうそう、もっと元気な声で大きく“りんぺん”って言って?」
質問者「りん、ぺん!」⇦リクエストに応える素直なお子さんだ。
田中先生「そうそう、そうなんや。鱗片って言ってね、あれが反ったり反らなかったりするんやね。反る理由はね…トランプのカードでもその辺に1枚あったら、カードの上と下を、親指と他の指とで持って、キューッと外へ反り返してくれるか? 想像してみて。そしたら、外側の方が縮んだ時、ギューッと外へ反るやろ?」
質問者「…はい。」
田中先生「外側が縮んだらギューッと反る。これが乾燥した時に、さっきの鱗片で起こるんや。だから1枚の鱗片が乾燥してくると、外側がギューッと反る、縮むんやね。そうすると、外側へ反り返ってくるやろ? …分かるかな?」
質問者「はい。」
田中先生「トランプのカードの上と下を2つの指で押さえて、外側を縮めようと思ったらこうなるやろ?」⇦見えない話が始まった。
アナウンサー「外側を縮める?」
田中先生「外側が縮んだら反り返ってくる。」
アナウンサー「上と下でカードを持って、両方の指をギュッと縮めればいいんですね? そうすると…」
田中先生「内側より外側が縮んだ状態になってるはずやね。」
アナウンサー「……内側より…内側っていうのは、親指と人差し指でつまむと手を向いてる方が外側っていうことですか。」
田中先生「そうそう、トランプのカードで言う外側と、指で挟んで、ギューッと縮んだら、絵の見えてるとこがギューッと見えてくるね?」
アナウンサー「ああー、そうですね。女王とかがグッとせり出してくる感じ。」
なかなかイメージが難しいけど、寝癖で髪がはねるイメージでもいいかな?

田中先生「○○君、大丈夫かな?」
質問者「うん。」
田中先生「そしたらね、この内側の下の方に実は種があるんや。だから種が見えやすくなって、乾燥してるから、飛び散りやすくなる。せやから、種が飛び散っていくの。乾燥した時に種が飛び散りやすくなるような構造なん。種が飛び散ったら何かいいことあるかって思うかも分からんけども、それは、遠くの方へ種を飛ばしたら、松の子どもが広い範囲で育ってくれるんで、松にとっては嬉しいんね。」
質問者「はい。」
田中先生「下へ全部落ちたら、自分が育ってる所に種が全部落ちて、そこで芽ぇ出してきても、あんまり嬉しくない。広い範囲で育ってほしいから、乾燥したら鱗片の外側が縮んで内側に隠れてる種が見えて、その種が飛び散って広い範囲で育ってくれるという仕組みなん。」
アナウンサー「○○君は、ウロコみたいな鱗片の1つ1つの中に、1つずつ種があるっていうのは知ってる?」
質問者「知らない。」
アナウンサー「じゃあ今度よく見てみると…今、松ぼっくり持ってる?」
質問者「持ってます。」
田中先生「あ、そしたらはがしてみたら観察できるから。…ほんで持ってんのやったらね、もっと面白いこともできるよ。その松ぼっくりを水に浸けておいたら、小さくギュッと締まってくるやろ? それと同じぐらいのペットボトルへ入れるんや。そして、しばらく置いといたら乾燥してくるね? そしたら松ぼっくり、ウワーと開いてくるから、……“これどうして入れたんや?”って誰かに聞いてみて。“こんなもん入らへんやろ?”って。」
想像力を駆使する話が続くなぁ。鱗片が閉じてる時にペットボトルに入れて、乾いて鱗片が開いたら取り出せなくなる…手品みたいな遊びだな。田中先生の本に載ってたような気がする。

林先生&アナウンサー「(笑)フフフフ」
田中先生「なかなか開いてきいひんかったら、何か食べ物のとこに乾燥剤っちゅうの入ってるしね、あれでもペットボトルの口から落としてくれたら、すぐ乾燥して開いてくるし。分かったかな?」
質問者「……はい。」
田中先生「分かってくれた? 1回やってみて。」
質問者「はい。」
アナウンサー「そうすると先生、乾燥した時に種が飛び散りやすくなるってことは、晴れた日に種が飛び散りやすくなるように、ということなんですか?」
田中先生「あ、そうなんです。雨降ってる時には種は遠くへ飛べないんでね。タンポポも全く一緒ですね。乾燥したら綿毛がフーッと飛んでいくっていう…。」
アナウンサー「なるほど。○○君、ということでいいかな? 松ぼっくりを持ってるんだったら観察して、実際にどんな種かなって見てみると、またいろんなことが分かるかもしれないね。」
質問者「はい。」
田中先生「ぜひペットボトルに入れて下さい。」

Q4 アオブダイはエラでどう粘膜を作るのでしょ
  う?(5才男子)

アナウンサー「アオブダイはエラで粘膜を作るの?」
質問者「はい。」
アナウンサー「すごいね。へええ。○○君はアオブダイって見たことあるの?」
質問者「はい。」
アナウンサー「何で見た? 実際に見たの?」
質問者「はい…DVDでね。」
林先生「DVD、ブダイ以外にもいろんなものが入ってるの?」
質問者「はい。」
林先生「それで特にアオブダイの粘膜作りに興味を持ったのかな?」
質問者「はい。」
林先生「じゃ、そのDVDで説明があったかどうか分からないですけど、この粘膜は何のために作るかっていうお話はしてましたか?」
質問者「はい。」
林先生「ブダイの仲間は全部ではないんですけども、夜寝る時にこの寝袋というか、粘膜で作った袋の中に自分の体をすっぽり包み込んで寝るんだよね。さっきもお友だちがエラの質問をしてくれたんだけど、○○君は魚のエラって自分で見たことあるかな?」
質問者「はい。」
林先生「触ったことはある?」
質問者「ない。」
林先生「おじさん、よく魚を解剖したり調べたりする時にエラを見るんだけども、実はエラってね、ツルツルじゃないんだよね。すごいベトベトなんだよね。このベトベトはいろんな意味があるんです。
ベトベトなのは粘液って呼ばれるものなんだけれども、この粘液をたくさん出しちゃうと呼吸が苦しくなったり、他のものがくっついたりして、エラ詰まりと言って余計なものがくっついたりして邪魔なんです。ふだんは粘液を外側に捨てるようにしてるんだけれども、このアオブダイは、エラから出てくる粘液を上手に使って、口の中で海水と混ぜあわせるんです。混ぜ合わせて出したやつを、今度は胸びれでかき回すんですよ。水の中で。そうするとだんだんゼリーみたいな形になって大きな膜ができる。それを体の周辺に寝袋のように包み込んで作っていくという、そういうことができるんだね。」
すごい技を持ってるのね。体から出たものを無駄なく再利用して、毎晩自分で寝袋を作ってるのか。

質問者「はい。」
林先生「何でこんなことをわざわざやらなきゃいけないのかなっていう理由…そこら辺はDVDで見たって言ってたけど、○○君はその理由を知ってますか?」
質問者「敵から身を守る役目。」
林先生「うん、そうなんだね。敵から身を守るため。その場合の敵って、一体何なんだろう?」
質問者「分かりません。」
林先生「そうか。じゃ、ここでおじさんがもう少し説明しておくね。ブダイが夜寝る時に膜を作るというのは、ブダイっていうお魚はね、その粘液に強いにおいがあるんですよ。寝袋を作ると、体から出てくるにおいを寝袋の中だけでとどめることができるでしょ? 夜寝てる魚を食べる敵としては、ウツボなんかがいるわけ。夜行性の。」
質問者「ネムリブカ。」
林先生「あ、ネムリブカなんかもいるよね。確かにそうだね。臭覚、においにすごく敏感なお魚たちは、寝袋の中で寝ているブダイのにおいが外側にあまり出てこないので、ブダイが寝てるのを見つけにくいんだよね。そういう役目があるっていうことが1つあると思います。
そのために寝袋を作るとだけ言われていたんだけど、実は…NHKでやってる「ダーウィンが来た!」って放送知ってる?」
質問者「知りません。」
林先生「知らない。今度見てね(笑)。」
アナウンサー「日曜日にやってます。」
林先生「その番組の中で紹介された、新しい事実がありましてね、夜になると、この粘液の周りに寄生虫のウミクワガタっていうのがいるんですよ。」
アナウンサー「クワガタですか!」
林先生「そう。初めて聞いたでしょう? ウミクワガタっていうのはエビ・カニの仲間、甲殻類なんだけど、その格好が本当にクワガタそっくり。しかもオオクワガタみたいな格好してるの。だけどすごく小っちゃいの。最近ウミクワガタがすごく人気になって、海に潜っていろんなものを見る人たちはそれを探してるんだけど、そのウミクワガタが、(ブダイの)寝袋が無いとブダイの体に寄ってきて、血液を吸ってしまうんですね。今度、寝袋を調べてみると、寝袋の周りにいっぱい白いツブツブがついてる。その中に寄生虫だとかウミクワガタだとかがたくさんついてたんだって。だから、ウツボだとか大型の敵に狙われるのを避けるだけじゃなくて、ウミクワガタのような寄生虫からも、夜の防ぎようがない時に寝袋が守ってくれてる、ということね。」
質問者「はい。聞いたことありますけど。」⇦クールというか何かヒドい。 
林先生「あ、そうなんだ。よかったよかった(笑)。」⇦にこやかに受け流す林先生。

アナウンサー「粘液を、エラから出すんですね。ずいぶんたくさん出すんですか?」
林先生「そうですね。粘液自体はエラから出てくるんですけども、それを口の中で寝袋用に加工するんですよね。それをまた更に、水の中にあるさまざまな成分と反応すると、ゼリー状になって、そこで大きな袋を作るんですね。その袋を作るやり方としては、ひれでかき回して大きな袋を作っていく。」
アナウンサー「ううーん、面白いですね。」

Q5 自然のタンポポとかは、いちばん最初の種は
  どこから飛んできたのかということです。
  (小3女子)

アナウンサー「○○ちゃんはどうしてこれを不思議だなと思ったんですか?」
質問者「いつも見てるタンポポとかは何年前からあるのだろうとか思ってたんだけど、いちばん気になったのがそれだったので電話しました。」
アナウンサー「そうするとタンポポの寿命が何年ぐらいってことなのかな? それともタンポポというお花は何百年前からあったのかってことなのかな?」
質問者「はい。」
アナウンサー「あるいは飛んできてそこの地面からパッて生えてるのはどうしてかな?ってことかな?」
質問者「はい。」
私は何百年前とか何千年前からあるのかを知りたいんだと思ってたけど、いろんな意味にとれる質問だった。質問の意味が今ひとつ定まらないまま田中先生へ引き継がれる。

田中先生「こういうことやね? ふつうのタンポポは毎年同じ所に葉っぱ出てきて花咲くのに、突然、全然違う場所でタンポポが生えてくるのは何でかなっていう質問やね?」
質問者「はい。」
田中先生「それでいいね? そしたらタンポポの花咲いてるところ見てるんやね?」
質問者「はい。」
田中先生「花咲いた後、綿毛みたいな丸いのができるのは知ってる?」
質問者「はい。」
田中先生「あれ、風が吹いたらビューッと飛んでいくのは分かるかな?」
質問者「はい。」
田中先生「あの綿毛1本1本に種がついてんやね。だからどこかへ飛んで行ったらそこへ落ちるんや。」
質問者「はい。」
田中先生「綿毛になった時、何個ぐらい種が集まってるか、想像できる?」
質問者「んー……1000個くらい?」
田中先生「1000個もないんや。今よくその辺にあるセイヨウタンポポって呼んでるやつは、大体200個ぐらい。」
質問者「へええー。」
田中先生「今度ヒマやったら数えてみて。200個ぐらいあんねやね。だから、1個花が咲いたら200個の種が飛び散るんや。あのタンポポはその種が落ちたら、すぐそこで発芽するんや。遠い所に行って種がポトッと落ちたらそこで発芽するのね。発芽したタンポポは、3か月ほど育ったらちゃんと花咲かすんや。」
質問者「はい。」
田中先生「今度いっぺん実験しようと思ったら、綿毛から1本取って、植木鉢にその種を置いて、水をやって育ててみてくれるか?」
質問者「はい。」
田中先生「雑草やって言ってるけれども、緑のきれいな葉っぱがちゃんと出てくるし、3か月も栽培してたら花が咲くんや。
1個咲いたらまた次々と咲いてきて、みんなで5個も咲いたら、1粒の種が何個(の種)になるか分かるか?」
質問者「えっと……1000個?」
田中先生「そうやね。その通りや。1個の種が3か月したら1000個の種を作るんや。1粒の種が1000個作るっていうとあまり感激がないかも分からんけども、この増え方は、1000円が、3か月で、100万円になる増え方やろ?」⇦感激を伝えるためとは言え、ずい分生々しい例え話を持ち出してくる。3か月で1000倍…質問者がさっき言ってた1000個も全くのハズレではなかった。借金の金利としてだったら大変なことに…。
林先生&アナウンサー「(笑)フッフッフッ」
質問者「はい。」
田中先生「ものすごい増え方なんや。これでタンポポはいろーんな所に種を飛ばしていくんや。だから○○さんが知らん所に種が落ちて出てくるから、なんぼでも出てくるなっていう印象はそれで分かってもらえると思う。1回ぜひ、1粒を植木鉢に植えて育てて下さい。」
質問者「はい。」
アナウンサー「でも先生、その咲いたタンポポが元がどこから来たのかっていうのは、ちょっと分からない…ですよね?」
田中先生「どこの種が飛んできたか、それはちょっと分からんね。風に吹かれてる綿毛を調べようと思ってついて行かんといてね、危ないから。それはもうしょうがないから。」
質問者「はい。」
アナウンサー「でもけっこう飛ぶでしょうね、一旦落ちてまた風に巻き上げられてっていう…」
田中先生「そうなんです。しかも飛び出す時は、さっきの松ぼっくりじゃないけども、乾燥したらキューッと球状になるんです。タンポポって、1回花が咲いて萎れる、萎れたら(茎が)パタンと倒れるんですね。そして、あれがだんだんと育ってくると、立ち上がってきて、立ち上がってきたら、必ず周りにある花より背の高いとこに自分は行くの。そして、乾燥して風が吹いたらウワーッと飛び出すの。」
アナウンサー「へえええー。なるほど~。」
田中先生「うまいことできててね、とにかく遠くに飛んで、広い範囲に広がっていけるような仕組みを持ってるので、このタンポポってどんどん広がっていくのね。」
質問者「はい。」
田中先生「今お話しているタンポポセイヨウタンポポっていうやつね。昔から日本にあるタンポポとの区別分かる?」
質問者「分かりません。」
田中先生「花の下のとこキューッと包んでる包片(ほうへん)っていうのが、反り返ってるやつがセイヨウタンポポなん。反り返ってなかったら昔からあるやつやから、花を見たら1回確かめて下さい。」
質問者「はい。」
植物が育つには水が要るけど、子孫を広げるには水気は要らないのか。

11時のニュースが台風15号の情報のため5分延長。自分のところで特に何もなかったのは幸運としか言えない。

11時台は久しぶりの「先生からのクイズ」。林先生から水中の生き物に関するクイズ。
事前に出されていた第1問
ナマズは口の周りに4本のヒゲを持っています。このヒゲは何のためにあるのでしょう?
①カッコよく見せるため ②大人になったから ③獲物、食べ物を探すため」

クイズの挑戦者は小学1年生のお子さん。
アナウンサー「よろしくお願いします。「子ども科学電話相談」はいつも聞いてくれていますか?」
挑戦者「はい。」
アナウンサー「ありがとう。どんなジャンルが好きですか?」
挑戦者「ん?」⇦ジャンル通じず。
アナウンサー「どんな分野が好き? 水中の生き物とか恐竜とか天文とか…」
挑戦者「あっ、鳥が好きです。」
林先生「ああー、鳥が。川上先生…(笑)フフフフ」
アナウンサー「(笑)そうなんだ。今日は水の中の生き物のクイズだけれども、ナマズに興味はありますか?」
挑戦者「…あんまりありません。」⇦正直なのは良い。
林先生「(笑)ウフフフ」
アナウンサー「(笑)そっかぁ、ちょっと声が小さくなった。クイズに自信はありますか?」
質問者「はい。」
アナウンサー「じゃあ、これからいくつか質問に答えて頂きますけど、頑張ってね。それでは第1問は」
挑戦者「③。」
アナウンサー「どうしてそう思ったのかな?」
挑戦者「目が悪い生き物は、触角などでものを触って、エサか避けるものかを見分けてるから。」
アナウンサー「そうか、そういう理由で③にしたのね。それでは林先生、正解を発表して下さい。」
林先生「はい。正解は、♪ピンポーンです! 当たり、③ですね。」⇦番組で効果音使ってくれるのに、自ら盛り上げてくれる。
林先生「今説明して頂いたんで、補足するところがほとんどないんですけど、ナマズが住んでるところって、意外と水が濁ってるところが多いでしょ。そういうところの生き物は、エサを採ったりするために、目で見つけるよりは他の方法を取り入れないといけないわけですね。その場合に口の周りに出てるヒゲは非常に重要で、そこでものの動き、水の流れを感じたり、場合によっては砂とか泥の中に潜ってるエサを探す、そういう探知機みたいに、あのヒゲは役立っているということで、“獲物を探すため”が正解ということになりますね。
実はですね、②も正解になるんです。実はナマズは小さい時、ヒゲが6本あるんですよ。大人になると2本が消えて4本になる。問題は“4本のヒゲ”ということでしたけれども、“何のために”は獲物を探すためでも、②でも正解にしようかなと思ってた。
(笑)ヘッヘッヘッ。」⇦正解を2個用意しておくとはおちゃめだなぁ。
アナウンサー「へえええー。なるほど。○○君、今の回答は自信がありましたか?」
挑戦者「はい。」

先生からのクイズ第2問
「次の魚の名前の中で、正しい魚の名前はどれでしょう? ①サカナサン ②オジサン ③オバサン
さあどれでしょう。」

アナウンサー「面白い名前が出てきたけども、どれかが実際にいる魚の名前なんですね?」
挑戦者「②番。」
アナウンサー「②のオジサン。どうして②だと思ったの?」
挑戦者「うーん、魚っぽい?」
アナウンサー「おじさんっぽい魚がいるからっていう感じかな?」
挑戦者「違う、3個の中でいちばん魚の名前っぽかったから。」
林先生「なるほど…(笑)。③でーす。」
アナウンサー「……ん? ③番?」
林先生「②番でーす。(笑)」⇦言い間違えたもよう。
アナウンサー「②ですね?(笑) ○○君、2問目も正解でした。いるんですね、オジサンっていう魚が。」
林先生「そうですね。さっき間違えて③番って言っちゃったんですけども、オバサンていう魚はいないんですね。何でオジサンかっていうと、これは海の中に住んでいるヒメジという魚の仲間で、長い2本のヒゲがあって、やはりナマズと同じように砂の中に隠れてるエサを掘って食べる。そのために(ヒゲが)あるんですね。
このヒメジの仲間で、もし新しい種類が出たら、ヒゲがなければオバサンってつけてやろうかなって思ってる先生たちがいっぱいいるんです。」
田中先生「(笑)ハハハハ」
アナウンサー「(笑)えっ? そうなんですか?」
林先生「(笑)おばさんにはふつうヒゲが無いですよね。」
アナウンサー「なるほど、顎ひげのように見えるという感じですか?」
林先生「そうですね。○○君、魚っぽい名前だっていうのは、けっこうインスピレーションがいいですね。」
オバサン候補のお魚はどこにいるんだろう。

先生からのクイズ第3問
デンキウナギ、デンキナマズ、シビレエイなどは電気を出す魚として有名です。では電気を出すための発電器は何からできているのでしょう?
①浮き袋 ②筋肉 ③ウロコ」

林先生「かなりマニアックな質問になります。」
挑戦者「①番。」
アナウンサー「浮き袋。それはどうしてそう思ったのかな?」
挑戦者「電気をためれそうだから。」
林先生「ああ~そうか。中が空気だからね。」
アナウンサー「スタジオには田中先生がいらして、さっきから頷いたり、クスクス笑ったりしながら聞いてらっしゃるので、先生にも回答して頂きましょうか。」
田中先生「はい。ちょっと○○君には悪いんやけども、僕は筋肉。…って答えます。」
アナウンサー「②番。筋肉だと思ってる。」
林先生「正解は、②番、筋肉です。……パーフェクトならなかった、残念!」
田中先生「(笑)ハッハッハッハッ…」⇦嬉しそう。知ってたのか?
アナウンサー「えっ、筋肉から電気が生まれるってことですか?」
林先生「はい。このデンキウナギ、デンキナマズ、シビレエイ、一般的には電気魚って言ってるんですね。役目は、電気を出して危害を加える動物を脅したり、主にエサを獲るのに使っているんですけども、私たち人間も自分の筋肉とか神経は、ふだんでも微弱な電気エネルギーは出てるんですよね。」
アナウンサー「弱ーい電気が生まれてる。人間でも。」
林先生「はい。だけど電気魚はこの仕組みを上手に利用して、背中の方にある特殊な筋肉に、電池みたいな発電器を持ってるんですね。電柱って呼ばれる組織。電柱って細長いでしょう?」
アナウンサー「デンチュウって電信柱ですか?」
林先生「電信柱のこと。電気を出す小さな筋肉の細胞が直列につながってるんですよ。1本の棒のようになるから電柱と呼ばれているんですね。その電柱がいっぱい並んで大きなバッテリー状になると、並列になる。そうすると電気のエネルギーが余計に強くなりますね。」
あぁ、電流の直列とか並列とか全く理解できないままだった…生き物の体にまで潜んでる仕組みだったとは…科学の藤田先生にいつか解説して頂きたい。

アナウンサー「どのくらいの電気を出すんですか?」
林先生「瞬間的に出す強さが、デンキナマズの場合は350~400ボルト出します。デンキウナギが500~800ボルト、シビレエイは60~80ボルト。1個の電池が1.5ボルトですから、800倍とかになるわけですね。」
田中先生「んー……」
林先生「ですから相当なものですよね。人間もこれに痺れて、漁師さんが感電したということもよく聞きますね。」
田中先生「はああ…」
田中先生は感心してるけど、1年生には難しい言葉がずいぶん出てきたな。

アナウンサー「○○君、最後の(クイズ)は、ちょっと難しかったよね?」
挑戦者「うん。」
アナウンサー「浮き袋は確かに電気がたまりそうですもんね。」
林先生「そうですね(笑)。」
アナウンサー「でも、3問中2問正解だった。挑戦してみてどうでしたか?」
挑戦者「とても楽しかっです。」
林先生「(笑)ウフフ、ありがとう。」
アナウンサー「また挑戦してみてね。」
挑戦者「あの、ちょっと質問も考えてきてるんですけど…」
林先生「(笑)そうか、リクエストだから。」
挑戦者「どうして魚のほとんどにはまぶたが無いんですか?」⇦ナマズに興味ないと言いながら魚の質問を用意したって、前向きというか健気というか、憎めないね。
林先生「逆におじさんから質問してみたいと思うんだけど、人間のまぶた、これは何のためにあるんだと思う?」
挑戦者「目が乾燥したらまばたきするため。」
林先生「そうだ! それ以外に何かあるかな?」
挑戦者「んー、目をつぶる。」
林先生「あ、そうだね。目をつぶるって、休む時にも役に立つよね。目の表面、レンズとか角膜とかあるけれども、目の表面に傷がついたりすると大変だよね。そういうのを防ぐ役目もあるし、光の量を調整する、もちろん眠る時にはまぶたを閉じてぐっすり休むこともできる。
魚の目は…魚って水の中で生活してるでしょ? だから、まぶたのいちばん重要な役目としての乾燥を防ぐというのは、水の中にずっといるから、目が潤いすぎちゃう場合もあるんだよね。それから水の流れが直接あたっちゃったりすると、ものが歪んで見えたりして困ってしまう。そのために目の周りの皮膚から薄い膜がついていて、眼球に直接水が触れないようにはなっている。それがある意味ではまぶたの役割をしてるのかなと思います。
あと、鳥の目を見てると時々シュッと白いものが出てくるの知ってる?」
挑戦者「知らない。」
林先生「よく見ててみな。目のところに時々白い膜がシュッと出るんです。これね、シュッと出るからじゃないんだけど瞬膜…瞬間に出る膜って言って……おじさんのダジャレになっちゃうんだけどね(笑)」
田中先生&アナウンサー「(笑)ハッハッハッハッ…」
大人たちで盛り上がる。1年生に通じたかな?

林先生「瞬膜という膜があって、実は魚にもこの瞬膜を持ってるものがいて、サメの仲間に見られます。これはやっぱりまぶたと同じ役目をしていると思います。鳥なんかは目の乾燥を防いでいるということですね。ですから鳥は年中開きっぱなしじゃなくて、時々その瞬膜を見ることができますよ。」
挑戦者が好きなジャンルに合わせて鳥の話もしてくれる優しい林先生。この質問は想定外だったのかどうか分からないけど、お子さんの興味に合わせて説明できるの素敵だな。

Q6 何でアサガオは朝は青っぽいのに後から紫っ
  ぽくなるんですか?(5才女子)

アナウンサー「○○ちゃんはアサガオのお花を育ててるの?」
質問者「はい。」
アナウンサー「じゃ、お家のアサガオの話?」
質問者「はい。」
アナウンサー「咲いた時、朝は青っぽかったのね? 紫っぽくなったのはいつ頃? お昼とか夕方とか夜とか。」
質問者「んー……お昼ぐらいで。」
田中先生「朝、青くてきれいかったやつが萎れてくると、だんだん赤くなってくんやんね。で、夕方には紫がかってしまったという現象を見たんやね。」
質問者「はい。」
田中先生「このアサガオの花の色というのはね、アントシアニンという名前のものなんやけども、この名前聞いたことある?」
質問者「ないです。」
田中先生「ないか。じゃあ今、もう確実に覚えてもらわないとこのお話できないんで、“アントシアニン”って言ってみてくれる?」⇦復唱タイムの中の王道的専門用語、アントシアニン。何度となく聞いて私も覚えたわ。
林先生「(笑)フッフッフッフッ…」⇦林先生も聞けて嬉しそう。
質問者「あんとしあにん?」
田中先生「おっ、そうそう。アントシアニンね、これ覚えといてね。これは青い時も、萎れる時の赤紫がかった時も、同じアントシアニンが変化してるの。花の色水ってとったことある?」
質問者「あります。」
田中先生「あるんや! ほなこの青いのからとったことある?」
質問者「あります。」
田中先生「あるんや。ほおお。透明の袋に花入れて、ちょっと水入れてキュッキュッと揉んでたら、出てくるね。」
質問者「はい。」
田中先生「ちょっと温かいお湯入れたらもっとよく出てくんのやけども、そうしてとった色水に、台所に料理に使はる酢ぅってあるの分かるかな?」
質問者「え?」
アナウンサー「お酢。」
田中先生「酢ぅ。すっぱーい…」
質問者「夏休みにやりました。」⇦すごい!
田中先生「あ、やったんや! ほしたら、その色水にお酢をちょっと入れたら、ワアーッと赤紫に変わったでしょう?」
質問者「はい。」
田中先生「そしたらもう1つの方もやったかな? アンモニア水っていう虫さされに塗る時のお薬があるんやけども、それ加えてみたことある? それは加えてないか?」
質問者「はい。」
田中先生「また機会があったら、虫さされの時に塗るアンモニア水っていうの売ってるから、それ買ってきて、その揉んで出した色水にポトンポトンと落としていくんや。そしたらね、きれいな青になって、緑になって、黄色にも変わっていくという変化が見られる。これがアントシアニンというものの性質なんや。
だからもう○○さんが分かったように、朝、真っ青やったやつが、夕方に赤紫になったというのは、花びらの中がどんな状態になったんやと思う?」
質問者「…え………」
田中先生「酢を入れたような状態に変化したんやね。花びらってだんだん萎れてくると、そういう変化を起こすんや。だからアントシアニンというものの色がだんだん変わってくるの。それが朝は青くて夕方見た時に紫がかってたっていう理由です。いいですか?」
質問者「はい。」
花びらに酢を入れた状態、つまり酸化なわけだけど、未就学のお子さんに酸化を説明するのはやっぱり大変かな。酸素の話からしないといけなくなりそうだし。

田中先生「よく見て実験もしてるんやね。ぜひ今度、アンモニア水入れる方も確かめてみて下さい。」
質問者「はい。」
田中先生「アサガオ無かったら、紫キャベツていうのが同じアントシアニンやからね、それで搾り取ってくれてもいいから。」
アナウンサー「紫キャベツとか、ブルーベリーなんかも大丈夫ですか?」
質問者「あ。」⇦思いあたるものがあったのか?
田中先生「はい。紫タマネギもそうですね。」
アナウンサー「○○ちゃん、先生のお話聞いてどう思った?」
質問者「楽しかったです。」
自分で実験してるから先生のお話も分かりやすかっただろうし、追加の実験も想像すると楽しそうだよね。

Q7 メダカとミナミヌマエビとドジョウを一緒に
  飼っています。エビとドジョウは一緒に住み
  にくいと兄が言っていましたが、仲良く暮ら
  しています。このまま一緒に育ててもいいで
  すか?(小4女子)

アナウンサー「お家で同じ水槽で飼ってるのね?」
質問者「はい。」
アナウンサー「メダカとドジョウと、もう1つは何のエビ?」
質問者「ミナミヌマエビ。」
林先生「あっ、ミナミヌマエビ。あああ…」
アナウンサー「何匹ぐらいずつ飼ってるのかしら?」
質問者「メダカは15匹くらいと、エビが10匹ぐらいで、ドジョウが5匹ぐらいです。」

林先生「こういう水の中の生き物を飼育するの好きなの?」
質問者「はい。」
林先生「今、ミナミヌマエビって言ってくれたかな?」
質問者「はい。」
林先生「こちらでスジエビって聞いてたもんだから、スジエビだったら問題ないかなと思ったんですけど、メダカ、スジエビまたはミナミヌマエビ、ドジョウ、いずれもこの3種類を同じ水槽で飼うことは問題はないと思います。
今エビの方がミナミヌマエビって言ってくれたけど、スジエビミナミヌマエビだと、ミナミヌマエビは小さいでしょう?」
質問者「はい。」
林先生「だから、メダカは襲うことないんだけど、ひょっとするとドジョウに食べられてしまう危険性があるんだよね。だからミナミヌマエビの場合は、3種類一緒に飼うのはちょっと難しいかな。お兄さんがそういうふうに言っておられた?」
質問者「はい。」
林先生「うん、お兄さんの忠告を聞いた方がいいかもしれない。○○ちゃん知ってると思うんだけど、メダカは中層とか表層を泳ぐ魚で、実はメダカってすごくなわばりを持つんだよね。こういう共同で生活していても、なわばりをすごく強く主張する魚だから…」
アナウンサー「表層というのは水槽の上の方を泳いでるってことですか?」
林先生「そうですね、水槽の表面の方を泳ぐ。ところがなわばりを作る時は、中層も使うようになる。メダカだけで飼ってる場合はそのなわばりが非常に明瞭に出てくる。だけど、ドジョウなんかと一緒に飼ってる場合は、ドジョウの方が体も大きいし、泳ぎもメダカに比べると速かったりするんで、そのなわばりが少し小さくなるかもしれない。ドジョウは見てると分かると思うんだけど、泥の中で生活していたり、底の方で生活する魚だよね。だからメダカとは住む場所が違ってるから、両方飼っても生活場所でトラブルが起きることは少ないかなと思います。」
質問者「はい。」
林先生「ただしミナミヌマエビ…これは(水槽の)中に沈む生木を入れたり水草を入れたりして、
隠れ場所を作ってあげてますか?」
質問者「はい。」
林先生「エサはどういうのをあげてるの?」
質問者「メダカのエサの沈んだやつ。」
林先生「沈むタイプのエサ?」
質問者「はい。」
林先生「で、メダカはそのエサも食べてる?」
質問者「はい、食べてます。」
林先生「メダカはどっちかというと表面に浮くタイプのエサがいいとは思うんだけど、食べてれば問題ないと思うんだけど、いずれにしても体の大きさがミナミヌマエビって、メダカと同じくらいのサイズじゃない? またはちょっと小さめじゃない?」
質問者「ちょっと小さめ。」
林先生「そうだよね。だからこの中でいちばん神経質な生き物なんだよね。だから、他の魚の動きだとか、またはちょっかいを出されたりすると思うんだけど、あとはエサを採る時にも競争になって、ちょっとツラいかなと思うんだよね。だから、水槽が余分にあるんであれば、ミナミヌマエビだけ別に飼ってあげた方がいいかもしれない。」
質問者「はい。」
アナウンサー「○○ちゃん、今は仲良く暮らしてるの?」
質問者「はい。」
林先生「何匹というか、今メダカはどのくらい飼ってるの?」
質問者「けっこういっぱい飼ってる。」
林先生「それでミナミヌマエビも?」
質問者「5~6匹。」
林先生「ドジョウは?」
質問者「ドジョウも5~6匹。」
林先生「んー、水槽の大きさは?」
質問者「だいぶ大きいです。」
林先生「横幅が60センチぐらいはある?」
質問者「はい、あります。」
林先生「そうか、そうすると……3種混合で、大きさ的には問題ないんだけども、あとはそれぞれの魚とエビの性格が少しずつ違うから、ミナミヌマエビはできれば別にしてあげた方がいい。あと、それだけ大きい水槽だと、今エビだとか小さな魚の赤ちゃんを飼うためのケースっていうのが別にあるんですよね。ペット屋さんに行くと売ってるから、そういうのにミナミヌマエビを避難させてあげるというのも手かもしれない。そうすれば1つの水槽で飼える。あとセパレーターと言って、水槽の中を区切るプラスチックの板があります。穴がいっぱい空いてるから、水を濾過するためには1つで十分なんだけども、そういうので分けてやったらどうかしら?」
質問者「ああー…」
林先生「そういう方法もありますよ。」
質問者「はい、分かりました。」
林先生「お兄さんの忠告は正しいと思います。お兄さんとまた相談して、飼育して下さい。」
質問者「はい。」
質問の事前情報と食い違いがあったようだけど、質問者から聞き出して、実際のエビに合わせて回答しててさすがだ。結果往来だけどスジエビだった場合よりお話が興味深かった感じがする。お兄さんの面目躍如にもなったし。

アナウンサー「○○ちゃんが面倒見てるの?」
質問者「お母さんとお父さんと…みんなで」
林先生「そうかぁ、お兄さんは…忠告だけ?(笑)」
田中先生「(笑)ハハハハ」
アナウンサー「○○ちゃんは何がかわいいですか?」
質問者「近寄ったら、お腹が空いてたら浮かんでくるのが面白いです。」
林先生「うーん、そうだねえ。エサを食べてくれると嬉しいよね。あと注意。エサをやり過ぎないように。少しお腹を空かすぐらいの方がいいと思うけどね。たくさん飼ってるから調節が難しいかもしれない。」
アナウンサー「○○ちゃん、今日林先生から聞いたことをお父さんやお母さんにも伝えて、みんなで相談してみようか。」
質問者「はい。」

質問終わり~先生方から一言
田中先生「今日はサクラの花と葉っぱの出方、松ぼっくりタンポポの発芽、アサガオの花の色の変化って、身近な植物をきちんと観察したり、実験したりして質問してくれたんで、楽しかったです。」
アナウンサー「そしてクイズにも正解して…(笑)」
田中先生「(笑)そうですね。“ジャンジャン”って言ってほしかったけど。(笑)ハハハハ」
正解したのに効果音がなくて寂しかった…今後もクイズに他の先生を巻き込むなら、ちょっと考えてあげた方がいいかも。

林先生「(番組が)日曜日にやるようになってから、ずい分質問を頂いているんですけど、「夏休み子ども科学電話相談」の時より、かなり高度な質問が多くなったような気がして、こっちも一生懸命勉強しないといけませんね。
あと、今日は久しぶりに田中先生とご一緒したんですけど、先生の“アントシアニンって言ってみな”っていうやつ、(笑)これが聞けて良かったです。」
アナウンサー「(笑)ですね、私もそう思いました。」
やっぱり、林先生も嬉しかったのね。

最後にお二人ご一緒の「さよなら」も和んだなあ。