あせらず、さわがず

アラフィフおばさんが脈絡なく書いてるブログ~あとは野となれ山となれ

子ども科学電話相談7/21 とりとめのない感想

7/21のジャンルは
 鳥 川上和人先生
 恐竜 田中康平先生

今日から8/4まで15日連続で生放送の「夏休み子ども科学電話相談」。ここしばらく10分遅れだったのも、今日は久々に10:05から開始。

冒頭でも話題になった「恐竜博2019」、私も見に行った。アナウンサーは初日に80分待ちの表示も見たと混雑ぶりを伝えてたけど、私は平日だったので、行列も待ち時間もなく、スムーズに見て来れた。子どもの姿もけっこう見たけど、夏休みになったこれからが、もっと子どもだらけになるんだろうなぁ。老若男女、お国も色々、みんな関心あるんだなぁと思った。

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私はむかわ竜がかわいい雰囲気あると思った。
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組み上げたむかわ竜の骨格標本の化石は複製だけど、その足元に実物の化石が平置きされてた。展示された化石のほとんどが実物だし、ほとんどの展示は撮影OKだから、主催側の力の入れようも窺える。
恐竜の学名にはいろんな意味が込められてるのも、こないだ行って初めて知った。名前の由来もちゃんと記載されてるので、ピントが合わない目を頑張らせて見てきた。

田中先生も先週行かれたそうで、世界初で公開されたデイノケイルスの全身骨格の大きさと姿を「どの恐竜にも似てない」と話してたけど、私は基本的な恐竜の姿がよく分かってなくて、すごさがイマイチ理解できてない。ラジオで聞くばかりで図鑑とかはほとんど見てないし、ちょっと前にNHKスペシャルで今の研究で描かれる恐竜を初めて見たくらいである。デイノケイルスもピンク系のかわいらしい羽毛だったような。
アナウンサー、「かなり鳥のイメージという気がした」と、上手く川上先生につないだ。NHKスペシャルの恐竜特番の監修にお名前あったものね。
川上先生「何て言うか……恐竜は毎年恐竜博をやってるのに、鳥類博はやってもらえない。どうせ、恐竜も最近は羽毛でいっぱいにしてるので、もう鳥類博でいいんじゃないかという気がしてるんですけど。」⇦冒頭からご不満。
田中先生「一緒に出来たらいいですよね」と上手く収める。

Q1 ハシビロコウと結婚するにはどうしたらいい
  ですか?(小2男子)

「夏休み」の初っ端から想定外すぎ。
アナウンサー「(結婚したいのは)どうしてですか?」
質問者「ハシビロコウが大好きで、今、絶滅危惧種だからです。だから結婚して子どもを残したいと思ったからです。」
ハシビロコウの体全部が好きで、動物園でも見たことがあるそうで、本気で絶滅を心配してる様子。
川上先生「はいどうもこんにちは、川上でーす。人間と鳥が種類が違うのは分かると思うけど、種類が違っても子どもが出来る場合があります。そういうのは聞いたことありますか?」
質問者「……聞いたことありません。」
川上先生「鳥の中でもマガモカルガモ、哺乳類で有名なのは馬とロバで、種類が違うけど子どもが残るということはあります。そのためには、2つの間にどういう条件が必要か、考えてみようか。どういう条件が必要だと思う?」
質問者「……」
川上先生「例えば、人間と魚だったら、結婚して子どもが出来ると思う?」
質問者「思いません。」
川上先生「難しそうだよね。でもさっきの同じカモの仲間のマガモカルガモというのは、近い仲間だったら子どもが出来る可能性があるということです。じゃあ、ハシビロコウと○○君は、実は同じ祖先から進化してきたって知ってますか?」
質問者「し、知りません。」
川上先生「実は同じ祖先から進化したんです。それがどれぐらい前だったのかが重要なんですよ。どのぐらい前だと思いますか?想像でいいです。」
質問者「……1億年前?」
川上先生「じゃあ、ここは古い生物を研究してる田中先生に聞いてみましょうかね。」
田中先生「川上先生から急に質問が飛んで来たんですけど、○○君は哺乳類、ハシビロコウは鳥だよね。この2つが枝分かれしたのは、ずっっと昔、恐竜が生きていたよりも前の時代で、古生代というけど、3億年前だね。」
川上先生「聞いた?すっごい古い時代なんだよね。人間と鳥は、3億年前から別々の生き物に進化してきたんですよ。そうすると、人間と鳥は、子どものでき方がずいぶん変わってしまって、鳥はどうやって子ども産むか知ってる?」
質問者「たまご。」
川上先生「そう! じゃ、人間は?」
質問者「…おなか。」
川上先生「そうだよね、お腹から赤ちゃんが出てきて卵を生まないよね。体のつくりが違ってしまって
、人間と鳥では子どもを残すことが難しいんですよ。」
質問者「…はい。」
川上先生「そこは難しいと思うんだけれども、○○君が結婚して子どもを作りたい理由は何だっけ?」
質問者「ハシビロコウが大好きで、絶滅危惧種だからです。だから結婚して子どもを残したいと思ったからです。」⇦メモを一生懸命読んでるのかなぁ。
川上先生「うん、そうだよね、絶滅しないようにっていうのがいちばんだと思う。じゃあ、何でハシビロコウ絶滅危惧種になってるか、知ってますか?」
質問者「獲物のマボ(?よく聞き取れず)っていう魚が、人間が持ち込んだ魚によって食べられたり、湿地帯がなくなって住めなくなったり。」⇦ちゃんと調べてる。ちゃんと心配してるんだ。
川上先生「うん!そうだよねぇ、食べ物がなくなったり住む場所が減ったりしてるんだよね。だったら、それを解決するのがいちばんだと思うんですよ。解決できないから減っちゃってると思うけど、それをずっとそのままにしてたら絶滅しちゃうかもしれません。そのためには何ができるかな? 例えば住む場所が減らないようにするには、どういうことができると思いますか?」
質問者「……」
川上先生「例えば、農業を始めるために湿地帯を開発してたりするんです。農業をやらないと地元の人がご飯を食べられなかったりするし、まず地元の人が豊かにならなきゃいけないとかあると思う。大きく言うと、世界が平和になって、みんながご飯をちゃんと食べられて、野生の環境を開発しなくても生きていけるようになったら、ハシビロコウも絶滅しないと思う。
だから、結婚で子どもを作るのは難しいから、ハシビロコウが絶滅しないように、他の方法をぜひとも考えて…僕らの世代では解決できなかった問題だけど、それを○○君たちの世代で解決していってほしいと思っています。」
質問者「はい。」
アナウンサー「ハシビロコウの生息地はアフリカですか?」
川上先生「アフリカ全体ではなくて中部の…」
質問者「アフリカ中南部ビクトリア湖です。」
川上先生「おー、よく知ってるね~!それだけ勉強していろいろ分かってるんだったら…」
質問者「あまり勉強してないです。」
川上先生「いやぁ、それだけ勉強してれば充分だよ!で、好きってのは重要。好きだから守りたいと思う、それはすごく重要なことだから、頑張ってくれると嬉しいです。」

ハシビロコウとの結婚から環境保護につなげていくとはすごい回答だなぁ。でも絶滅危惧種であることが質問のベースだったからこそ。質問者が真面目に調べて考えていたからこそ。

質問者「ハシビロコウと結婚できなかったら、アフリカに行ってハシビロコウを救いたいです。」
川上先生「ぜひ頑張って下さい。」
質問者「アフリカに行くにはどうすればいいですか?」
川上先生「そうだねえ、……実は僕、アフリカに行ったことがないので、それについても勉強して下さい。」
川上先生の調査地は小笠原諸島


Q2 恐竜をペットにすることはできるんですか?
  (小2女子)

また面白そうな質問が。質問者は今はアカハライモリを飼ってて、恐竜をペットにして、餌やりや散歩の時にどうなるのか知りたいそうな。

田中先生「どの恐竜のペットがほしいですか?」
質問者「恐竜というより海竜なのですが、モササウルスをペットにしたいです。」⇦海竜と分類してくるあたり、やっぱり詳しそう。恐竜博にもモササウルス類の実物の化石あったな。
田中先生「モササウルスねぇ…これはけっこう大変だねえ。恐竜とは別の爬虫類なんだけど、海に住んでるよね。しかも体が10メートルを超える。しかも肉食だから、飼うにはものすごく大きな水槽と、海水と、あとエサがたくさん要るよね? 今だったらイルカとかマグロを食べさせないとダメじゃないかな? けっこう大変かも。」⇦水族館でも10メートル級を泳がせる水槽は…エサ代のために入館料いっぱいとらないと飼えないよなぁ。
田中先生「散歩させるんだったら、陸にいる恐竜の方がいいよね? それで、犬や猫みたいに“お手”とか“待て”みたいなしつけをしてみたい?」
質問者「したいです。」
田中先生「じゃ、人の言ってることがある程度分かる恐竜がいいよね? ○○さんが飼ってるアカハライモリはどう? 人の言うことを聞く?」
質問者「聞きません。」
田中先生「聞かないよね。恐竜の中から鳥が進化してるけど、鳥を飼ってる人もいて、人の言うことが分かる鳥もいるよね? だから、恐竜の中でも鳥に近い恐竜の方が、ペットにしてしつけをするのにいいんじゃないかと思います。ちょうどいい恐竜がいて、イーという名前の恐竜がいます。図鑑にもまだ載ってないかもしれないのでインターネットで調べてほしいんだけど、すごい小さな恐竜で体重が700グラムくらい、缶ジュース2本分かな? ○○さんの肩にも載せられるかもしれないよね。体が小さいのでペットとして飼いやすい。それからこの恐竜、コウモリみたいな見た目なの。手に膜状の皮膚があって、コウモリみたいに空を飛ぶことが知られてる。」
質問者「へえええ~~」
田中先生「ムササビとかコウモリみたいに、家の中で放し飼いにして、バタバタと飛んだりもできるかもしれないね。しかも、この恐竜は小さいから雑食性…植物も肉も昆虫も何でも食べるから、ペットとして飼いやすいと思う。」
質問者「へえええ~~」⇦興味ありあり?
田中先生「だから、イーとかイーの仲間だったら家の中で一緒に遊べるかもしれないよ。」
アナウンサー「川上先生、いかがですか? 鳥の観点から…」
川上先生「恐竜を飼う醍醐味は何かって考えたんですけど、やっぱり恐竜らしいものを飼うというのが醍醐味だと思うんですよ。そうすると、イーは“いわゆる恐竜”っぽくないので、僕のおすすめは、モノニクスとか面白いんじゃないかと。モノニクスは聞いたことある?」⇦鳥の先生が恐竜の質問を投げかける。
質問者「あります。」
川上先生「あれだよね、手の指が1本しかないやつだよね? ちょっと変わってるし、体の形は恐竜っぽいし、そんなむちゃくちゃ大きくはないし。モノニクスなんてどうかと思うんですけど(笑)、僕なんかはそれだなと思って聞いてました。」
アナウンサー「(笑)そうですか。私はNHKスペシャルを見て、穴ぐら暮らしをしていたというプロトケラトプスがかわいいと思ったんですけどね。一緒にお散歩するのにね。」⇦アナウンサーまでおすすめ恐竜を語り出す。
アナウンサー「○○さん、どうですか? こんなのを飼ってみたいって思った?」
質問者「はい。」
田中先生「インターネットとか図鑑を見て飼いたい恐竜を調べてみてもいいですね。」

恐竜の先生が鳥っぽいのを、鳥の先生が恐竜っぽいのを勧めるなんて。田中先生の師匠の小林先生が回答してたら逆の展開で張り合っていたと思う。

Q3 鳥は恐竜から進化する時に、体がどうして小
  さくなってしまったのですか?(小1男子)

川上先生「はいどうもこんにちは、川上でーす。確かに鳥と恐竜だと、鳥の方が小さいよね。じゃ、鳥の中でいちばん小さい鳥ってどんなのか知ってる?」
質問者「んー、えっと、ハチドリとか、スズメとか。」
川上先生「あ!よく知ってる!うんうん、いちばん小さいのがハチドリ、正解です。その中でもマメハチドリというのがいて、重さが2グラムしかないの。」
質問者「…ちっちゃ。」⇦かわいい。
川上先生「一万円札で2枚分。すっごい軽い。」⇦1円玉じゃなくて?
川上先生「じゃあ、恐竜の中でいちばん小さいのってどれぐらいだと思いますか?」
質問者「んーと、んーとねぇ、まぁ、棒ぐらい?」
川上先生「棒ぐらいね。重さでどのくらいだと思う?」
質問者「んーとねぇ、……お父さんを10人分ぐらい。」⇦お父さん10人分の棒。「いとしのムーコ」でムーコが遊んでる棒が浮かぶけど、この重さではムーコ何もできないな。
川上先生「よーし、ここは田中先生に聞いてみようかな。」
田中先生「そうですね、最小を決めるのは難しいですけど、最近、2か月前ぐらいに(発表された)、アンボプテリクスっていう名前の恐竜。これもまだ図鑑に載ってないから、インターネットで調べてほしいんですけど。」⇦最新の情報じゃないか。さっきも図鑑に載ってないような恐竜を紹介してて…すごいことが次から次と。
田中先生「これ、300グラム位と言われてます。」
質問者「エッ?」 
田中先生「ジュースの缶1個分ですね。」
川上先生「恐竜にも小さいのがいるけれども、小さくても300グラム。まぁ食パンだと4枚分ぐらい。ということで、やっぱり鳥の方が小さいというのは、○○君が言った通りです。」
さっきからいろんな例えや単位がでてくるが、川上先生の基準が不思議。食パンは何枚切りだ?
川上先生「何で小さいのかを考えたいんだけど、最初は鳥も大きいのも小さいのも、いろんな種類が生まれたと思うんですよ。でも、小さい方が得だということがあって、小さい鳥が進化したと思います。じゃあ、小さい方が得なことってどんなことが在りますか?」
質問者「小さいと…鳥って虫とかを食べますし、虫の方がもっと小さいから、逆に上から襲えるんじゃないか。」
川上先生「おっ、いいねえ!すごくいいところに気づいたと思う。体が大きいと小さい虫を食べるのが大変だし、見つけるのも大変。でも体が小さければ、他の恐竜が食べられない小さな虫を食べられる、そしたら得だよね。そしたら大きいやつよりも小さい方が得で、子どももたくさん残せるから、小さい鳥が進化したというのはあると思います。
他にも、体が大きいと細い木の枝には留まれないよね。小さければ細い枝にも留まれるから、そういう所にいるものも食べられるし、休憩もできる。」
質問者「でも、鳥ってミミズも食べるって聞いたんですけど、ミミズって土にいることが多いから、襲うのは大変なんじゃない?」
川上先生「あ、そうだよね。ミミズは土の中にいて見つけるのも大変だし、体が小さいと食べにくいかもしれない。土を掘るのも大変だし。ただ、鳥の中にも体の大きな鳥もいて、ミミズを食べるのが得意なのもいれば地面を歩くのが上手な鳥も進化してるんだよね。世界にはいろんな食べ物があるので、いろんな食べ物に合わせて大きいのも小さいのも進化してる、ということだと思う。
あとは、襲われたときに逃げやすいというのもあるかもしれない。」
質問者「ですけど、大きい動物は、たいてい草食系が大きくなってるから、鳥も大きくても小さくても逃げやすいとは言えるんですけど、大きい方が有利なんじゃないかと思います。」
川上先生「おぉ、よく知ってるねえ! 鳥でも草食だけど体が大きいのがいるのを知ってますか?」
質問者「んと…ダチョウとか?」
川上先生「正解。体を大きくすることで襲われにくくしているものも確かにいます。一方で体が大きいと物陰に隠れることが難しいから、見つかった時にも大丈夫なくらい大きい、ということだと思うんですね。
いろんな闘い方があると思うんですよ。○○君も誰か強い人が来て、こりゃ間違いなくやられるって時に、どうやって自分を守るか考えてみてほしい。いろんな守り方ってないですか?」
質問者「体が小さい場合は、あの、何ていうんだろな、あの、小さい…穴に隠れたり…?」
川上先生「あ、いいねー、小さければ穴に隠れることもできるし、大きくて強ければ闘うこともできるし、足が速ければ走って逃げちゃうこともできるし、いろんな方法がある。生物は、そうやっていろんな方法を見つけて、それぞれの生物がこれだと得だなっていう方法で進化してきてるんだよね。だから鳥の中にも大きいのも小さいのもいて、小さい方が得なこともあれば大きい方が得なこともあると思うんです。そうやって選ばれてきた結果、今の生物たちがいるんですね。
○○君はいろんなことを知ってるし、ちゃんと考えられていると思う。だから、後で小さい方が得だと思うことをもっと考えてほしいです。」
質問者「あと、ちょっと聞きたいんですけど、ダチョウは体が重くても、脚の筋肉がすごいから走るのが速いけど、もっと速いチーターなどには襲われないんですか?」
川上先生「あ~十分にあると思います。でも、襲う側にとっても、速く走って逃げるものとあまり逃げないものがいたら、逃げない方を襲う方が楽ちんだよね。頑張れば捕まえることができるけど、どんどん逃げちゃうような鳥がいたら、もっと捕まえやすい、ケガしてるとか病気になってるとか子どもとかを襲うんじゃないかと思います。」

1年生ながら話がしっかりしたお子さんだった。

Q4 恐竜の時代には、プテラノドンやランフォリ
  ンクスのように空を飛べる爬虫類がいたのに、
  今は飛べる爬虫類がいないのはどうしてです
  か?(小2男子)

田中先生「このプテラノドンとかランフォリンクス、まとめて何て呼ぶか知ってる?」
質問者「翼竜。」
田中先生「そうだね、すごい。翼竜は空を飛ぶ爬虫類だね。翼竜って今も生きてる?」
質問者「生きてない。」
田中先生「生きてないよね。今、空を飛ぶ動物って何がいる?」
質問者「鳥。」
田中先生「鳥が最初に誕生したのは、今から1億5000万年前だと言われてる。恐竜時代の真ん中あたりかな。」
質問者「真ん中……ジュラ紀か。」⇦スルッと出てくるのすごい。
田中先生「そうそう、ジュラ紀の後期と呼ばれる時代かな。この時は翼竜はまだたくさんいた。だけど鳥がグングン進化して、翼竜は少なくなっちゃったんだよね。たぶん、鳥の方が羽根のつくりが違うし、小回りが利いたり、翼のメンテナンスにも有利で、翼竜よりも地球に上手く生活するようにできちゃったんだよね。だから最終的には翼竜が衰退したんじゃないかと思います。
でも、今も空飛ぶ爬虫類がいるの知ってる?」
質問者「知らない。」
田中先生「飛ぶというか、枝と枝の間をピューッと滑空する爬虫類で、トビトカゲっていうのがいるんだけど調べてみてね。翼竜はいなくなったけど、ちょっとだけ飛べるトカゲとか爬虫類も生き残ってるから、調べてみると面白いんじゃないかと思います。川上先生はこの質問はどうですか?」
川上先生「そうですね、田中先生が翼竜と鳥を比べて説明してくれたけど、どっちが飛ぶ能力として優秀だと思いますか?」
質問者「……鳥類?」
川上先生「そう!鳥類の方が優秀なんだよねー!」⇦分かりやすくテンション上げましたね。上手く誘導した感じもしますが。
川上先生「鳥類がいなかった時代には翼竜も飛ぶことができました。そこに鳥類が現れて上手に飛べたから、それらがどんどん勝っていって翼竜は絶滅しました。じゃ、今の爬虫類から翼竜みたいなのがもう一度進化しないかなって考えるけど、もう鳥っていうすごく優秀な生物がいるから、それができないんじゃないかと思います。」

Q5 僕は暑くて夏はお布団をかけないけど、鳥た
  ちは羽根がたくさんあるのに夏の暑い時でも暑
  すぎないのですか?(5才男子)

川上先生「はいどうもこんにちはー川上でーす。ここんとこ暑いよね。暑いと○○君はどうなっちゃう?」
質問者「んーと、汗びっしょりになって、朝起きた時、いっつも汗びっしょり。」⇦代謝が良いんだね
川上先生「汗かいちゃいます。汗をかかなかったらどうなっちゃうと思いますか?」
質問者「んー……」
川上先生「汗をかかないと余計暑くなっちゃうんです。汗をかくと体の中を冷やしてくれます。汗をかくと熱も外に出やすいし、体の表面に水がつくから、それが蒸発するときにヒヤッと涼しく感じたりするんです。暑い時に汗をかくというのは、とても良い方法なんだよね。
でも、鳥が汗をかいてるのをみたことがありますか?」
質問者「見たことない。」
川上先生「見たことないよね。鳥って汗をかけないんです。だから夏の暑い時は、すごく暑いと思います。」
質問者「羽根でバタバタして、体温を調節する?」
川上先生「あっ、そういうの見たことあります? そうそう、汗をかけないから、他のいろんな方法で体温を調節してます。バタバタするってのもあるし、他にどういう方法があるか知ってます?」
質問者「んー、水浴びする?」
川上先生「水浴びもそうですね。人間もやるし鳥もそれで体温を落とせるよね。他は?自分と同じように考えてみると分かるかもしれない。
例えばカンカン照りでお日様が暑い時、どこに行く?」
質問者「寒い場所?」
川上先生「ね、涼しい所、陽が当たらない日陰に行きますよね。鳥を見てると日陰に行っていることもよくあります。他にも風が吹いてる所に行って口を開けて、口の中に風を入れることもあります。」
質問者「南極とか北極には行かないの?」⇦さっきの寒い場所って、そこを思ってたかな?
川上先生「遠すぎるかなーちょっと。遠い所に行くのは大変だし、寒すぎて死んじゃっても困るから、なかなかそういう訳にもいかないですね。
で、もう一つ大切なことは、羽毛があるのをどうするかっていうところだと思うんですよ。羽毛があると暑いよね。○○君は、暑い時、カンカン照りの時、上に福を着ているときと着ていないときだと、どっちの方が暑いと思いますか?」
質問者「んー服を着ている。」
川上先生「確かに、服が邪魔になって暑いよね。でも、カンカン照りだったら、太陽が皮膚に当たりすぎて、服を着ない方が暑くなることもあるんだよね。日傘って聞いたことある? お日様がどんどん照ってる時に日傘を差すと日陰ができて、体に太陽が直接当たらないから、ちょっと涼しくなるよね。もしかしたら羽毛にはそういう効果もあるかもしれないです。
日傘は熱々になるかもしれなくて、鳥も羽毛に覆われてると羽毛が熱々になるかもしれないです。でも、羽毛は体からちょっと離れてるんだよね。体から生えてはいるけど、体の表面と羽毛の間には実は空気の層があるんです。間が空気になってて浮かんでるんです。そうすると(羽毛の)表面が熱くなってもその熱さが中に伝わってこないかもしれないです。そうしたら、羽毛があってもそんなに暑くないかもしれません。」
空気の断熱効果かぁ、なるほど。鳥の体温は人間より高いと、この番組で聞いたことあるような気もするけど、暑さに強いかもしれないね。
川上先生「あとは羽毛の色によって暑さが違うと思うんですけど、黒いと暑くなりやすかったりするんですよね。羽毛を脱ぐことはできないし、汗をかくこともできないけど、いろんな方法で涼しくなるように鳥たちも頑張ってます。そういうことをしなきゃいけないってことは、やっぱり暑くて暑くてしょうがないと思っている、ということだと思います。
今度、暑い時に鳥が本当に日陰にいるかどうかとか、見に行ってもらえばと思います。」
アナウンサー「田中先生、恐竜も水辺に足をつけて体を冷やしていた、ということも考えられるんですか?」
田中先生「恐竜の方が鳥よりも体温調節が苦手だったと思うんですよね。水に入ったり日陰に行ったり、行動で体温調節していた部分はあると思います。」
アナウンサー「○○君も暑い時はプールに行ったりする?」
質問者「うん、幼稚園でプールしてる。でもね、4日しか入ってない。」

幼稚園生で体温調節なんて言葉を知ってて、自分で考えて話もできて、すごかったな。
10時台の質問は全部、先生お二方が何かしらコメントしてたなぁ。もはや「鳥と恐竜」で1つのジャンル化してないか?

11時台前半は「あの後どうなった?」
元になるのは去年の8/24の「夏休み子ども科学電話相談」での、当時小2の男の子からの質問。
「カレンダーでハトは首を振ると書いてましたが、縦に振るんですか?横に振るんですか?」
川上先生「答えから言っちゃうと、両方まちがいでーす!」
質問者「ガーーン!!」
スタジオ内大ウケ。
川上先生「鳥が首を振るっていうのは、上下でも左右でもなく、前後なんです。何で首を振るのかを考えたいんだけども、」
質問者「質問しようと思っていた。」
川上先生「おっ、そうかそうか、先に言っちゃってごめんね。もう一回やり直そうか?」
質問者「いや大丈夫です。」
川上先生「歩く時にまず首を1回伸ばします。前に出します。その状態で足を1歩踏み出すんだけど、その場所に頭を固定したまま、体をギュッと引き寄せるんですよ。そうすると頭を動かさずに体を動かすことができて、目で見てる風景が変わらないんだよね。次の1歩を踏み出す時にまた首を伸ばして、次に体を引っ張るっていうことをやると、風景がしっかりと見えている時間が長くなるんだよね。
だから、鳥が首を振っているって言い方をするけれども、あれは間違いで、首を止めてるんだよね。ということをすることで、目が横についてるけれども、風景がちゃんと見えるようになってるんです。
ハトだと歩くスピードが速すぎて分かりづらいけど、サギっていう鳥は首が長いでしょ? ゆっくり歩いてる時に頭をギュッと前に出して体を引き寄せて、その時に頭が全然動いてないのが分かると思います。そういうのも観察しながら見つけて下さい。」
質問者「はぁい。」

風景が流れていかないようにしてるというのは、去年聞いてて初めて知ったんだった。

3年生になった質問者再び電話で登場。
アナウンサー「川上先生がもう一度観察してみてねというお話をしてましたけど、見てみましたか?」
質問者「はぁい。」⇦去年と声が同じ調子。
アナウンサー「何の鳥を見てみた?」
質問者「ハト。」
アナウンサー「観察し直してみてどうだった?」
質問者「えっと、何て言えばいいのかな、(頭を止めているのは)分かりづらかったけど、どうして首を振っているように見えるかは分かった。」
アナウンサー「そうか、サギは見てみた?」
質問者「見てみなかった。」
川上先生「はぁい、どうもこんにちはー川上でーす。ハトをよく見ることができたのはすごく良かったと思います。すごいよね、首振ってるよね?」⇦本当は振ってないと説明してたのに、何か誘導しようとしてるのか?
質問者「どうして人間には首を振ってるように見えるか分かった。人間は体を基準に考えてるから振ってると思った。」
川上先生「その通り!その通りです。」
アナウンサー「○○君は鳥が好きなの?」
質問者「始祖鳥とかが好き。」
アナウンサー「そうなのね、鳥の図鑑とか持ってたり、野鳥観察もするの?」
質問者「ふだん見るのは、市の鳥のハクセキレイと、カラスとスズメくらい。」
アナウンサー「いろんな鳥を観察したり調べたりして、他にも川上先生に聞いてみたいことがあるんですって?」
質問者「はい。スズメはオオタカの巣に自分の巣を作るけど、オオタカはそれに気づいているんですか?」
川上先生「はい、新しい質問ありがとうございます。スズメはいろんな所に巣を作るんだよね、知ってる? 電柱の穴の空いた所に巣を作ることもあるし、家の軒先とか木の空いた穴にも作ることがあるし、オオタカの巣の下側に巣を作ることもあります。
今日、ぜひ覚えてほしいことがあるんだけども、野生の世界で何かをするとか、ある形を持っているとかには、良いことと悪いことの両方があるということ。得することと損することの両方がある。」
質問者「メリットとデメリット?」
川上先生「うっわ、難しい言葉知ってるなあ!その通りです。じゃあ、オオタカの巣にスズメが巣を作ることにはどんなメリットがありますか?」
質問者「図鑑では、オオタカボディガードにしてヒナを守れる。」
川上先生「その通りだよね、オオタカがいれば、カラスとか他の鳥とか、別の捕食者が襲って来にくくなるよね。これは良いことだね。じゃデメリットって何だろう?」
質問者「オオタカ本人に気づかれたら襲われる。」
川上先生「その通りだと思います。スズメも命がけだから襲われないように、たぶんすごく気をつけてると思います。でも、気をつけてても見つかっちゃうこともあって、その時は食べられちゃうと思います。
スズメがいろんな所に巣を作るって言ったけど、もしオオタカが全然気づかないなら、皆そこに巣を作ればいい訳だよね。」
質問者「でも、そうしたらさすがに気づくでしょ。」
川上先生「そうだよね、だから一部のスズメしかそういうことをしなくて、それ以上やると気づかれちゃう、今やってる中でも気づかれてダメになってるのもあると思います。」
質問者「……ホォ~」
川上先生「でも、生き残りやすくなる部分もある訳だよね。さっき○○君が言ってくれたような、メリットとデメリットの両方あるんだということを頭に起きながら考えると、野生の生物とか自然のことがすごく理解しやすくなると思うんですよ。」
質問者「はい、確かに。」
川上先生「今のスズメについては、○○君はある程度分かっちゃったから、それが答えだと思います。だからこそ、皆が同じことをする訳じゃなくて、いろんな方法を使っている、ということです。」
アナウンサー「○○君は始祖鳥にも興味があるって言ってたよね。何か聞いてみたいことはありますか?」
質問者「ヒノリミスっていう昔の鳥や始祖鳥には歯や手の爪があるのに、今の鳥にはなぜないんですか?」
川上先生「うん、いいねいいね。これについても得と損がある、ここから考えてみたいと思うんですよ。」
質問者「じゃあ、歯を持っている(ことの)得は、いろんなものを押さえられる。」⇦先生の言葉を遮り気味に自分から発言していく、学んだことを自分のものにしてる感じがすごい。
川上先生「そうだね、くちばしで押さえたり噛みついたりできるね。損の部分はありますか?」
質問者「損の部分は…、大きい獲物、つまり自分の体に大切なものを丸飲みしたい時にできない。」
川上先生「あー、丸飲みしづらいってのもあるかもしれないね。あと、歯の分、頭が重くなったりするんじゃないかとも言われてますし、歯が無くなることで鳥はくちばしになってるよね? くちばしは先端が尖ってて、ピンセットみたいに使えるから、器用に使うことができる。唇よりもピンセットの方が細かいものに触れるというのも、くちばしになったら良いことで、それで歯が無くなっている部分もあると思う。」
質問者「(ため息)ハァ~」
川上先生「これも良いことと悪いことの両方あって、そのうち良いことの方がちょっとでも大きければ、そっちの方に進化していくんだと思います。」
質問者「じゃあ、手の爪の方は…(良い子とは)木にすぐ掴まれる。」
川上先生「そうだよね、掴まったり引っかけたりできるし、場合によっては物を掴むこともできるかもしれないね。それはすごく便利だと思う。じゃ、悪いことって何だと思いますか?」
質問者「えっと、飛ぶ時の邪魔になる。」
川上先生「…すごい!もう完璧だと思います。翼に尖ったり出っ張ったものがついていたら、それだけで飛ぶ時の邪魔になっちゃう。でも鳥というのは空を飛ぶのがすごく得意で、飛ぶことによって生き残ってきたような生物だから、きっとそういうのが無い方がいい、ということになったんだろうね。」
質問者「ホォ~」
川上先生「でも、まだ手に爪が残っている鳥がいるの、知ってますか?」
質問者「えっ?」
川上先生「例えば、ダチョウ。翼の指をよく見てみると、爪が残ってたりするんですよ。」
質問者「ホォ~、飛ばないから、爪があっても関係ないんだ。」⇦考えてる~賢い!
川上先生「大丈夫なんだろうね。あと、ツメバケイっていう鳥がいて、翼に爪があるんだけど、さっき○○君が言った通り、爪があることの良いことって何だっけ?」
質問者「木に掴まったりできる。」
川上先生「そう。ツメバケイは子どもの時だけ爪があるんだけども、何かに襲われるとジャンプして木から飛び下りるの。その後、登り直す時にその爪を使う。大人になると無くなっちゃうけど、やっぱり爪があった方が便利だという時は爪があったりする。
とにかく、野生の生物の行動とか形は、メリットとデメリットがあって、そのバランスで進化が起こっているということを、ぜひ覚えていてほしいです。」

最後のこの部分について、先生と具体的な鳥を例に出しながらあれこれ考えて、深く学べていたなぁ。やりとり聞いてた私も。1人の子どもの質問で1つのテーマを深く掘り下げてくやりとり、とても面白かった。

Q6 ふつうの石ころと恐竜の化石は何が違うんで
  すか?(5才男子)

質問文を全部ひらがなで書きたいくらい、子どもらしいたどたどしさ。
アナウンサー「恐竜の化石は見たことある?」
質問者「ある。」
アナウンサー「どこで見たの?」
質問者「はく…はくぶつかん。」
アナウンサー「博物館に行ったんだ、恐竜博に行ったのかな?」
質問者「いった。」
田中先生「恐竜博に行ったんだね。どうだった?」
質問者「たのしかった。」
田中先生「デイノケイルスは見た?」
質問者「みた。」
田中先生「どうだった?」
質問者「みた。」
田中先生「(笑)カッコ良かったよね、すごかったよね。」⇦誘導失敗?して一生懸命カッコ良かったことにする先生。
田中先生「恐竜博には本物の化石もいっぱいあったと思うけど、恐竜の化石が何色だったか覚えてる?」
質問者「うーん、おぼえてない、わすれた。」
田中先生「大きなデイノケイルスの化石は黒っぽかった? 白っぽかった?」
質問者「しろっぽかった。」
田中先生「そうだね、あの恐竜はモンゴルのゴビ砂漠で見つかってるんだけども、白い砂で覆われてて、化石も同じような色をしてるんだよね。だから、化石を見つけるのって、けっこう難しいです。ふつうの石ころと同じような見た目だから、難しい。
でも、見つける方法がいくつかあって、形が分かればいいよね。骨なら骨の特徴的な形をしてるから、それで恐竜の化石だと分かるし、大きさもそうだね。恐竜は大きなものが多いから、骨も大きかったりするよね。見つかる場所も、砂漠のどこで見つかったとかというのもあるし、化石の表面の質感…ザラザラしてるとかツルツルしてるというのも重要。だから、化石を見つける時は場所、形、大きさ、色、質感、いろんな情報を元に探していきます。
ただ、きれいな化石なら分かりやすいけど、骨の化石の破片だと石ころと同じくらいの大きさだし、形もはっきりしないし、すごく難しい。
こういう時も、実は見つけ方がありまして、○○君も将来、砂漠に化石を見つけに行くかもしれないから、いい見分け方を教えましょう。」
さりげなく研究者に勧誘してますな。
田中先生「骨ってパキンと割ると、断面が穴だらけになってるの。スポンジみたいな感じ。小っちゃな穴がたくさん空いててスカスカになってるんだけど、これが見分けるヒントになる。スカスカの構造があったら石とは違うから、動物の骨の化石かなって分かるし、それでも分かりづらい時は、昔、北海道大学の恐竜の小林先生が、舌にペロッとつけて、くっつくかどうかを調べていたんだけど、穴がたくさんあると、ベロにくっつくの。」⇦田中先生の師匠、田中先生が出るまではお一人で恐竜の質問に答えてた小林快次先生ですな。そんなこともしてたのか。
田中先生「それから僕が注意してるのは、化石の表面に苔が生えてるかどうかというのもあります。苔って分かるかな、湿った所に生える小っちゃな植物。あれは砂漠にも…苔というか地衣類というんですが、オレンジとかいろんな色がありまして、あれは石の表面だとくっつきづらいけど、化石の表面だと穴がたくさん空いてるから、そこにへばり付いて苔が生えてるか場合があるの。だから、砂漠を歩いている時に苔があるというのも1つのヒントになって、“あ、これ恐竜の骨じゃないかな”って、拾って見たりします。」
なるほど~。この質問、私もこの番組を聞きながら、時々どうして区別してるのか不思議だったけど、いろんな手がかりで発見してるんだなぁ。
田中先生「でも、実は化石ってすごくきれいで、埋まってる恐竜の骨を発掘し始めて、土の中から出てくると、キラッと光って、すごくきれいな色をしているの。だから、化石は石とはやっぱり違うんだよね。」
アナウンサー「へえぇ…。○○君、分かりましたか?」
質問者「わかりました。」
アナウンサー「これ、いい質問でしたよね。私も思ってました。広大なゴビ砂漠やアラスカの大地でどうやって見つけるんだって。」
そうだね、今まで聞いてて思ってた疑問をスッキリさせてくれた、ありがたい質問だった!

そう言えば、恐竜博ではむかわ竜の全身の化石が見つかった時の話も、イヤホンの音声ガイドで聞けたんだけど(しかも小林先生の解説)、「この中に全身の化石が埋まってる」という判断にも根拠があったってのを知ってビックリした。確か、見つかった骨の部位と骨ががどこを向いて埋まってたか。詳しく聞いて感動した。そこから掘り出して、本当に出てきた時の化石はやっぱり光ってたんだろうか。

Q7 カラスは虫歯になるんですか?(6才男子)

アナウンサー「どうしてこれを疑問に思ったの?」
質問者「ゴミを食べていて、歯を磨いてないから。」
川上先生「はいどうもこんにちはー川上でーす。
○○君は虫歯はありますか?」
質問者「ありません。」
川上先生「あ、いいねえ。ちゃんと歯を磨いてるから、きっと虫歯がないんだね。カラスは確かに歯を磨いているとは思えないよね? じゃあ、何でカラスは歯を磨かないのに虫歯にならないか、答えを先に言っちゃってもいいかな?」
質問者「はい。」
川上先生「歯が無いからでーす!」
質問者「……やっぱりそうおもってたあー!」
スタジオ内「笑笑笑」
川上先生「いやぁそっかー、じゃ思ってた通りだぁ。歯が無いんだよね。でも、ゴミを食べてたら、そこに悪い菌とか病気が入ってるかもしれないよね。○○君がそんなもの食べたらどうなるかな?」
質問者「……死んじゃう。」
川上先生「お腹壊して死んじゃうかもしれないよね。でもカラスはそういうのを食べてもお腹をなかなか壊しません。ここに何か理由があるんです。
何でかというと彼らは……人間もそうだけど、食べ物を飲み込んだらどこに行きますか?」
質問者「お腹の中。」
川上先生「お腹の中の胃というところに行くんだよね。胃の中で何をやってるかというと、食べ物を溶かしてるんだよね、人間も鳥も。溶かす時に何を使ってるか聞いたことありますか?」
質問者「わかりません。」
川上先生「胃酸っていう、物を溶かすことのできる液体がお腹にあるんだよね。その液体…胃液と言うけど、それで溶かすんだけど、鳥の胃液は、哺乳動物よりも、溶かす能力がすごく強いということが分かっています。だから、雑菌とか病気の元になるようなものでもお腹が痛くならないように溶かしちゃう、強い胃液を持っているから、ゴミを食べても大丈夫、というのはあります。
でも、鳥が食べる時、くちばしが汚れちゃうかもしれないよね? 汚れちゃったら、それはそれで病気になるかもしれないよね。じゃあどうやってるか分かりますか?」
質問者「分かりません。」
川上先生「今度ちょっと見てみてほしいんだけど、歯は磨かないけど、くちばしを磨くことはあります。」
質問者「んっ?」
川上先生「例えば、ゴミを食べてくちばしが汚れたりするじゃないですか、それを放っておくと、それが元になって病気になるかもしれません。鳥を見てると、くちばしの周りとか目の周りとか、皮膚病という病気になっている鳥もいるんだよね。
そうならないためには、歯を磨くのと同じように、きれいにしておくのがいいんだよね。で、鳥を見ていると、くちばしを木の枝とかいろんなところにこすりつけてる姿が見られることがあります。それで多分、歯磨きと同じなんだと思う。
木にこすりつける時もあるし、足でくちばしの辺りを掻いてたりすることもあるね。彼らは歯ブラシは持ってないけど、いろんな方法でくちばしをきれいにしていると思います。
だから、今度カラスを見る機会があったら、食べ終わった後にどうやってるかを見てほしいんですよ。そしたら、歯磨きはしてないけどくちばしを磨くのが見られるかもしれないです。」
アナウンサー「○○君、どう思いましたか?」
質問者「木だったら、やるとしても、その木の脂が口に付くと思った。」
川上先生「じゃあ木を使う時も、汚れてない場所を使うかもしれないね。そういうところも観察してほしいし、あともう一つ大切なこと。ガラスが口を開けた時に本当に歯が無いかどうかも見てみて下さい。」

Q8 肉食恐竜の脳が意外と大きいと思っているん
  ですが、見てみると小さかったので、何で肉食
  恐竜は脳が小さいのでしょうか?(小4男子)

田中先生「○○君は恐竜好き?」
質問者「はいっ!(キッパリ)」
田中先生「じゃ、けっこう詳しい?」
質問者「あまり。」⇦恐竜キッズの「あまり詳しくない」はそのままの意味ではない。
田中先生「わかりました。確かに、肉食恐竜は人間と比べると、脳が体の割に小さいんだけれども、実は肉食恐竜は、恐竜の中では脳が大きい方です。」
質問者「そうなんですか?」
田中先生「何で肉食恐竜の脳は恐竜の中では大きいと思う?」
質問者「脳が小さかったらあまり考えることができないから、すぐに獲物が逃げてしまうから。」
田中先生「あ、いいね、すごくいい答えだね。脳って、今言ってくれた“考えること”もそうだし、他にもいろんな役割があるけど、どういう役割があるか知ってる?」
質問者「体を動かすこと?」
田中先生「そうだね、他には知ってる?」
質問者「……神経を…」
田中先生「そうだね、神経を、痛みを感じたりもするよね。それから、においとか、見たもの、聞いたこととか…」
質問者「記憶する?」
田中先生「記憶もそうだね。だから、目に入ってきたり感じたりすること全部を脳で処理しているんだよね。だから、狩りをする時は、考えなきゃいけないし、においとか動きとか音とか、いろんな感覚を使わないといけないよね。だから、肉食恐竜は植物食の恐竜よりも、体の割には脳が大きいと言われています。
恐竜の中でも特に脳が大きかったという恐竜がいて、それがトロオドンという恐竜です。」
質問者「集団行動で狩りをする恐竜ですよね?」
田中先生「あっ、すごい、詳しいね。体は小さいけど皆で獲物を襲っていた恐竜だね。だからこの恐竜は頭がすごく良かったんじゃないかと言われてます。」
質問者「確か人間の次に頭がいいって…」⇦やっぱり「あまり詳しくない」訳ない。
田中先生「そうだね、その通りです。恐竜が絶滅しなかったら、トロオドンが人間みたいになっていたんじゃないかと考える先生もいるぐらいの恐竜なんだよね。」
質問者「何か恐竜人間みたいな?」
田中先生「よく知ってるね、○○君、ぜひ恐竜博を見に行って。恐竜人間が展示してあるから。」
質問者「エッ?」
田中先生「(笑)恐竜人間の本物に会えるよ。」
質問者「エッ、本当に生きてるんですか?」
田中先生「生きてはいないね、あれは模型だね。」
アナウンサー「上野の科学博物館にありますね。」
あったね、想像で作られた模型。ディノサウロイドという名前もついてる。
田中先生「あと、ティラノサウルスも、脳の中でにおいを感じる部分がすごく大きかったことが分かっています。脳の70%がにおいを感じる部分だったんじゃないかと言われている。だから、ティラノサウルスはにおいを使って獲物をおそっていたんじゃないかと考える研究者もいます。
肉食恐竜にとっては、脳は割と大きくて、それが狩りにも役立っていたし、後々に鳥が誕生した時には、空を飛ぶために空間を把握する能力を獲得するのにもすごく重要だったと言われています。」

質問終わり。
川上先生「みんな知ってる以上に考える力があるってすごく思いました。僕の方から質問すると“こうなんじゃないか”という自分の考えをちゃんと返してくれる。これは一緒に話してて楽しいです。」
アナウンサー「“逆にこうだったらこうじゃないですか?”なんて言ってくれましたものね。」
川上先生「ぜひ疑問を持って、僕が何か言っても、それに言いくるめられないように自分の考えを持つというのは、すごくいいことだと思います。」
食パン4枚分の例えとか?
田中先生「今日は答えが1つじゃない、答えがいろいろ考えられる質問が多かったので、僕の言ってることも全部鵜呑みにしないで、ぜひ子ども達みんなで考えてほしいし、ずっと疑問を持って答えを自分なりに考えていってほしいですね。」

子ども科学電話相談7/14 とりとめのない感想

今週は夏休みの前に自由研究をテーマに放送。もう今週末から夏休みに入るんだなぁ。

そして今週も先生方がいらしてた。

昆虫の清水聡司先生、植物の塚谷裕一先生、科学の藤田貢崇先生。

先生方が小学生の頃の夏休みの過ごし方
清水先生「何してましたかねぇ? 毎日ダラダラダラダラ…よく網を持って畑の中を駆け回ってましたけど。」
塚谷先生「元々昆虫少年で、初期の頃は虫を集めて、後半から植物に転向したので、まぁ宗旨換えしました。」
藤田先生「弟が昆虫好きで、一緒に捕りに行って、私はメダカが好きで一生懸命飼ってました。」
皆さん虫取りはされていたけど、お答えのしかたにずいぶん個性が出るものだ。

何と子どもがスタジオに来ていた。今年取り組む自由研究の相談をするとのこと。

自由研究の相談① 小5男子
カゼインプラスチックの研究をしようと思っています。牛乳からプラスチックを作ってみましたがうまくいきません。どうやったらストローに近いものができるか、アドバイスを頂けると嬉しいです。」

カゼインプラスチック…?初めて聞いた。牛乳や豆乳でプラスチックを作ろうとしてて、試作品の数々を持ってきたようで、アナウンサーが「クッキーのような…」と実況。
藤田先生「たくさん、しかもきれいに作ってて、思わず食べたくなってしまうような(笑)。型に入れて作ってくれたんですね。」
アナウンサー「牛乳はどんなもので作りましたか?」
質問者「無脂肪牛乳、低脂肪牛乳、成分無調整牛乳、特濃牛乳、あと調製豆乳、無調整豆乳、濃い豆乳と、アーモンド飲料砂糖入りとアーモンド飲料砂糖不使用をやりました。」……すごいなぁ!この子の家の冷蔵庫内が牛乳パックや豆乳パックだらけになってるのかと思うと…(飲みきりサイズかもしれないけど)。
藤田先生「○○君はどういうことに興味を持ったのかな?」
質問者「家族と食事でお店に行った時、ジュースのストローが紙のストローでした。最初は普通のストローと同じ感じでしたが、少し経つと口をつける部分がフニャフニャして飲みづらくなりました。なので、今問題になっているプラスチックストローと同じ強さのストローができないか、そして自然に優しいストローが身近な物でできないかと思って、今年の自由研究のテーマにしました。」
藤田先生「環境に配慮した素材ということですね。質問はどんなことがあるのかな?」
質問者「どうしてレモン汁を入れると、牛乳や豆乳が液体と固体に分かれるのですか?」
藤田先生「たんぱく質って○○君は聞いたことありますか?(質問者「はい」) 牛乳とか豆乳の中にはたんぱく質が入ってるんですけど、たんぱく質は酸をかけると固まってしまうんです。レモン汁の他にも酸は色々ありますけど、そういうものを入れると固まるんですね。…質問はどうして液体と固体に分かれるのかでしたね。牛乳の中に溶けているたんぱく質がギュッと固まってしまうんですね、それで目に見える形になってくるということです。」
アナウンサー「そうか、牛乳と酸というと、チーズを作るという…家庭で(笑)」
藤田先生「○○君はまさに、チーズを作るプロセスを途中までやってるんです。それを食べるためであればその工夫をしますし、固めるだけであれば今目の前にあるような形になるんですね。」
アナウンサー「うまく固めるってどうしたの?水分を取ったの?」
質問者「はい、キッチンペーパーみたいなものに鍋から入れて水分を絞って固めました。」
アナウンサー「そうなんだ。いろいろできてるけど
自由研究としては課題もまだある訳ね?それはどういうこと?」
質問者「今、成分無調整牛乳が強度が強くてカビも比較的少ないことが分かっているんですが、それで、カゼインプラスチックストローにいちばん向いているのはどれなのか。」
藤田先生「やはり軟らかいとストローにはなかなかできないですよね。ストローってけっこう細長いから、作るためにはけっこう大変な技術が要ると思います。まず手始めに、短めのマカロニを作るような感じで、しっかりしたバイオプラスチックを作っていけばいいと思います。それを少しずつ長くするにはどんな型を取ったらいいかとか、工夫を重ねていけば、少しずつ長く細くなっていくんじゃないかと思います。
それから一つ、牛乳にはカゼインが入っているからカゼインプラスチックって言うんですけど、豆乳にはカゼインとは別のたんぱく質が入っているので、呼び方が違います。でも両方ともバイオプラスチックっていう、○○君が言ってくれた、環境に配慮した素材、やがて自然に戻っていくものです。ただ固まっている成分が牛乳と豆乳では違うんです。そういうところも調べてみたらいいですね。」
素材の違いも自由研究の視野に入れるようアドバイス

藤田先生「それから、最終的にストローを作るためにどんなふうに固めるかというところ、1つはギュッと思い切り絞る。私の予想ですけど、水分があると脆くなるんじゃないかと思います。たんぱく質どうしがしっかり結びつけばより硬いプラスチックになっていくから、まず水を抜いてみるのを、しっかり電子レンジにかけるというのをやってみたらどうでしょうか。」
アナウンサー「○○君もたくさん実験しているけど、見込みがありそうなのはどれ?」
質問者「無調整牛乳がいいと思います。強度が強いんです。」
藤田先生「強度はどうやって調べたんですか? ○○君の手元に詳しいファイルがありまして、めくってくれてますが」⇦めくってる音がする。ちゃんと調べてるんだな。
質問者「内径2ミリメートルの注射器で作った棒状のバイオプラスチックに、金魚すくいでもらう袋を括り付けたんです。袋は約2グラムで、1円玉が1グラムなので、それを入れて…」
藤田先生「量ったんですね。すごいですね。数字をきちんと出して比べてみるやり方は、とても大切ですね。」
夏休みはまだなのに、既に何種類も試作品を作って強度を調べて…すごいなぁ!
アナウンサー「じゃ、この無調整牛乳を使いながら、いかに水分を抜くか、だんだん、やがてストローに近づけるっていうのを、やってみる?」
質問者「はい。」
交通情報の時間が迫ってて、アナウンサーが研究の方向性をまとめるような話し方になっちゃったかな。

続いて、今度は小3女子と小2男子の2人がスタジオに。
2人「こんにちはー」⇦かわいい。
アナウンサー「どうですか?○○ちゃん、緊張してる?」
小3女子「ちょっと緊張してる」⇦声で分かるね。
アナウンサー「ちょっと緊張してるね。先生みんな優しいから大丈夫ですよ。(笑) □□君はどうですか?」
小2男子「いや別に…あの、じゅんびまんまんです。」⇦準備万端&やる気満々か?カッコいいな!
先生方「笑笑」
アナウンサー「じゅんびまんまん! じゃ、□□君からいきましょうか。」

自由研究の相談② じゅんびまんまん小2男子
「2年生になってから虫の図鑑を作ってるので、それを完成させたいと思っています。」

2年生になってから…そりゃ「じゅんびまんまん」だろうな。手作りのマイ図鑑とはガチ勢の雰囲気。作ってる最中の図鑑を持ってきたそうで、清水先生に見てもらう。
清水先生「……ラジオやのに黙っちゃうわ。」⇦スタジオ爆笑。一生懸命作ってる図鑑だもの、専門家としてはちゃんと見たいよね。
アナウンサー「見入ってしまうという…全部自分で描いたのね?」
清水先生「すごい、絵がついてるんやね。ジャコウアゲハ…ちゃんと採った(撮った?)日付も書いてるよね。フゥーン…色も塗ってないのもあるけど…」
質問者「分かる虫は矢印で何色って書いて、分かりにくい虫は色を塗った。」⇦この基準はよく分からぬ。
アナウンサー「2年生になってから、ずいぶんたくさん虫を観察したのね。」
質問者「31~32ページある」
アナウンサー「これはどこで捕まえたりしたの?」
質問者「キャンプとか、近くの荒川土手に虫がいっぱいいるから、そこで捕まえて書いてます。」
アナウンサー「ずいぶんいっぱいいるけど、これでまだ完成じゃないんだ?」
質問者「完成じゃない。だいたい50ページぐらい、あと20~30ページある。」
清水先生「この1冊を完成させるのが目標なんやね。楽しみやねぇ、いろいろ観察しなきゃいけないよね。これは(虫を)持って帰って、お家で書いてる? その場ではしてないんやね。」
質問者「でも、学校で捕まえてその場で書いたことは1回ある。」
アナウンサー「へぇ、すごいなぁ。東京でも虫がそんなにいるんですね。」
清水先生「僕も東京の足立区生物園ていう所で仕事させてもらってましたけど、意外と都市部の公園にも虫がいるんですよね。1種類ずつ少なかったりとか微妙な部分はありますけど、東京も意外と種類数も多いですよ。」
アナウンサー「□□君はあと20ページぐらい埋めたいと。そのためにどんなことを先生に聞きたいの?」
質問者「虫がたくさんいる所と、あと、何の虫でもいいんだけど捕まりやすいトラップを教えてもらいたい。」
清水先生「キャンプはどこ行ったん?」
質問者「富士山のふもととか…ムネアカオオアリとか初めて見て、大きくてビックリした。」
清水先生「そうやなぁ、いい所行ったね。ちょっと場所変えるだけでいろんな虫を見れるんで…」
質問者「あと、清里の近くに行ってミヤマクワガタのメスとかオケラとか、たくさん見た。」
清水先生「すごいねぇ!基本はできてる訳や。ま、ラジオで皆に伝わるので、おじさんたちは具体的な場所は言えないんですけど…荒川の土手ぐらいはいいか。今は荒川土手で観察してるやんか。で、春に観察、夏に観察、秋に観察すると虫が変わってくると思う。同じ場所に何度も行くのもひとつ(の方法)。チョウひとつでも種類が変わるし、バッタも成長過程が見れるでしょ? あと東京にもお山があるよね? そういう所にお家の人に頼んで連れてってもらったらいいかなと思います。平地にいる虫、山にいる虫が全然違うのもキャンプで実感してると思うので、少し環境を変えてみる。ただ、お家の周りも意外といるのでそこも探したらいいと思う。
あと、トラップやね。どういうものを…」
質問者「知ってるのはバナナトラップとか蜂蜜トラップで、カナブンとかが集まって、他にもあると思う。」
清水先生「おじさんたちがよく使うのは、バナナを潰して焼酎で…アルコールで発酵させる。何でそれで虫が寄ってくるか知ってる?」
質問者「え…におい。」
清水先生「そうやね、アルコールのにおい、発酵すると乳酸のにおい、お酢のにおい。そういう成分に虫が反応するのね。それに、“何でもいい”と言ったのは素晴らしい。いろんな虫を捕りたいなら、これも有名だけど、地面にコップを埋めとくの。」
質問者「あ、それはオサムシで…この前のキャンプでやったけど逃がしちゃって、まだ図鑑に書いてない。」
清水先生「オサムシ、ゴミムシ、アリさんも、主に歩行性の虫が入る。あとはピットホールトラップ。落とし穴トラップ。中にエサを入れとくの。おじさんたちが糞虫、ウンコを食べる虫を捕る時は…」
質問者「シデムシとか?」
清水先生「そうやね、死骸とかお肉とか、エサを変えるとそういうのも捕れるし、あと、ペットボトル改良したようなトラップは使ったことある?」
質問者「え…?バナナトラップで、ペットボトルを切ったやつにバナナを潰したのを入れて、コクワガタの中くらいを捕まえたことはある。」
アナウンサー「(笑)すごいなぁ。」
清水先生「それじゃ、その中身を変えてみる。それから、楽チンなのはライトトラップ。」
質問者「あー、白い布をライトで照らしてクワガタとかカナブンとか…」⇦先生が提案するものはみんな知ってるし、けっこう実行済み。その上で質問するって、やっぱりガチ勢かも。
清水先生「それも場所を変えてやってみるの。植物の種類によって発生する生き物が違うでしょ? 杉林、雑木林、東京の少し外れでやってみるとか、街中のお家の明かりとか、街灯とか、あと自動販売機はおじさんたちもよく見て回ったりする。
□□君たちが好きそうな虫は、暖かい夜、虫が動きやすい時を狙うのもポイントです。ライトトラップの場合、お月様が煌々と照ってると集まりにくいんで…」
質問者「満月の夜とか、森のてっぺんで…」
清水先生「いろいろ方法があるんで試してみて下さい。」
アナウンサー「昆虫談義が尽きないようですが…(笑)」
清水先生「いやぁ、キリがないと思います。僕もどんどんお話したいですね。」
アナウンサー「□□君は大きくなったら、やっぱり昆虫博士になりたいの?」
質問者「虫博士になりたい。友達も同じ夢だから、同じ中学校に行って…」
アナウンサー「虫友達がいるんだ?」
清水先生「いいなぁ…」⇦感情こもってます。
アナウンサー「(昆虫図鑑が)完成したらぜひ見せてね。」
やっぱりガチ勢だった。清水先生もリラックスしてるのか、関西弁けっこう出て、楽しそうに話してたな。

自由研究の相談③ ちょっと緊張の小3女子
「段ボールを使ってクレーンゲーム機を作り…たい…です。」⇦やっぱり緊張してる。さっきまでの男子たちみたいになかなか言葉を言い切れない。
アナウンサー「クレーンゲームって、アームを伸ばしてお菓子とかぬいぐるみとかをガバッと取る…捕まえるあれよね? 自分で作るの?」
質問者「掴むんじゃなくて、磁石で…。」
アナウンサー「ああ、磁石で釣り上げようと思ってるんだ? それを夏休みに作ってみようと。すごいね。このジャンルは藤田先生ですね。それで、今はどんな段階なの?」
質問者「今はまだ……中に入れる景品と、クレーンのところしか出来てない…。」
アナウンサー「そうなんだ、頭の中でこうしようかなって考えてるところ?」
質問者「今、設計図…」
アナウンサー「設計図! あ、藤田先生、設計図が…○○ちゃん、ちょっと見せてね。」
藤田先生「ああ…すごい。」
アナウンサー「磁石で釣り上げるんだ。それで上下に動かすハンドルもあって…。今、これで難しいって思ってるところはある?」
質問者「難しいって思ってるところは、アーム側の磁石と商品の方の磁石を離す時と、景品口にどうやって落とせばいいか…」
アナウンサー「あぁ、釣り上げた後に離して落とさないと…確かに難しいね。藤田先生、何かいい方法は…」
藤田先生「○○さんがこうしたいというのがとてもよく分かる設計図ですね。これこそが自由研究の本当の中身だと思うんですけど、どうしたらうまくいくだろうかっていうのを、自分でいろいろ手作りしていく。その過程でこれだと失敗、これだとうまくいくというのが分かってきますよね。試行錯誤と言いますけど、それを一生懸命やってくれたら、とてもいいと思います。」⇦質問者の状況をプラスに評価してくれる。自分が言われたら泣きそう。
藤田先生「確かに、磁石はくっついちゃうとそう簡単には、引っ張らないと離れないですよね。自由研究なので答えを言っちゃうと面白くないので(笑)……。簡単に離れる方法、何かないですかね?」
質問者「……それよりもっと前にも…設計図を…」
アナウンサー「設計図がもう1枚出てきた。」
藤田先生「進化版がありました。(進化版を見ながら)あぁ~……」
質問者「それで、景品口に来た時にアームの所に…両方に穴を開けて、そこに磁石を通して……それを落とせるかなって…」
先生と質問者とアナウンサーでのやりとりが続いて、聞いてるだけではなかなか要領を得ないけど、質問者が景品を入れるカプセルと磁石を持ってて一生懸命説明する。自分の頭の中のイメージを他人に分かるように伝えるのって、確かに難しい。

藤田先生「ラジオを聞いてるお友だちのイメージとしては、クレーンに付いてる磁石よりも景品のカプセルに付いてる磁石の方を大きくしていて、クレーンに付いてる磁石だけが通れる通路でカプセルが通れなくて落ちると。いいですね。それもいい方法ですね。
じゃ、○○さんが案を1つ出してくれて、僕も案が1個あるんですよ。ラップの芯とかの細長い筒の下に、厚紙を貼り付けるんです。その(筒の)中にアーム側の磁石を…今○○さんが作っているものを入れる。で、(カプセルに)くっつけたら、この厚紙が下に来るようにして、釣り上げる時に糸だけを引っ張れば、カプセルが離れますよね。(磁石どうしの)間に仕切りを入れておけばより離れやすくなる、という方法もありますけど、○○さんの方法もシンプルでいいですよね。穴の大きさとかもいろいろ試したらいいと思いますね。
○○さんは今小学校3年生なので、磁石と電流はまだ学校でそんなに学んでいないけど、中学生の聞いてる人がいたら、電磁石というのがあります。電気が流れてる時だけ磁石になるという性質を持った物があるので、それをうまく使ってクレーンゲーム機を作れるかもしれないですね。
バージョンアップした設計図があったとは気がつきませんでした。」
最初から答えは言わないけど、質問者本人の案があったから先生もヒントを出した。優しい。
アナウンサー「何となく出来そうな感じも漂ってきましたね。これ全部○○さんが考えたの?すごい。先生のヒントも考えて、○○さんが考えた方でもいけそうですので、頑張ってみて下さい。
ちなみに、○○さんは大きくなったら何になりたいの?」
質問者「大きくなったら……競馬のジョッキーになりたい。」
スタジオ内は驚きとどよめき!
アナウンサー「それはどうして?」
質問者「馬がかわいいから。馬の上に乗りたいから。」
アナウンサー「もう乗ったことあるの?」
質問者「小さい頃、お姉ちゃんが行ってた所でサラブレッドに乗ったことがある。」
藤田先生「ごきょうだいが上にいらっしゃるんですか?」
質問者「お姉ちゃんとお兄ちゃんが。」
藤田先生「お兄ちゃんは何年生ですか?」
質問者「お兄ちゃんは大学2年…」
藤田先生「あっ、そしたらね…自分の研究だけど(笑)、電磁石をちょっと手伝ってもらったら、多分すごいの(クレーンゲーム機)できるよ?」
他の先生方&アナウンサー「笑笑笑」「それは……アドバイスとしてどうなのか…」
藤田先生「お兄さんに“電磁石教えて”って言ったら、きっとやってくれますよ。」
質問者「……はい。」
急に上のきょうだいに関心を持たれたと思ったら…。大人の解決方法を提示する藤田先生。試行錯誤を推奨してたのに。ま、お兄さんが物理に強いとは限らないけど、身近な人に協力を仰ぐのは間違いじゃない。それにしてもクレーンゲーム機を段ボールで作るなんて、磁石以外の工作部分も難しそう。

自由研究のコーナーは10時台で終わっちゃったんだよな。過去に取り組んだ自由研究の募集もしてたけど、反響が少なかったのだろうか。でも、やる気のある小学生が3人も来て、目の前の先生方に相談してたのは聞き応えあった。


11時台は「一学期の振り返り」。これまでの質問とやりとりの振り返り。10時台に出番のなかった植物の塚谷先生への質問から。

一学期の振り返り① 4/30放送
「学校に森があって、毎年秋になると葉っぱが赤や黄色に紅葉するんですね。紅葉した葉っぱは青や紫色にならないんですか?」(小3男子)

塚谷先生「とってもいい質問だと思うんですけど、誰も答えられないと思います(笑)。」後ろで笑ったのはアナウンサーか天文・宇宙担当の本間先生か。両方っぽい。
塚谷先生「まず、紅葉する時に赤や黄色になるのはどうしてかというのも、何を聞くかによって答えられたり答えられなかったりする。ふだんから葉っぱには緑と黄色の色素が両方入ってるんです。なので、秋になって葉っぱが要らないから散らさなくちゃって、いろんなものを回収するんですけど、その時に緑の色を真っ先に壊すので、裏に入ってる黄色が見えてくる。黄色になるのは簡単に理解できるんです。赤くなるのは、その時になぜか赤い色を作っちゃう。
葉っぱって、木にとって体の大部分を占めてるじゃないですか? なので、冬に休眠する時に栄養分を体に回収しなくちゃいけない、葉っぱの緑色の所にはたんぱく質がたくさん入ってて勿体ないから、まず緑色を壊す。あと葉っぱって、光合成で糖分を作る場所なんだけど、冬になって店仕舞いするので、葉っぱで作った糖分も体に回収するんだけど、葉っぱにどうしても糖分が溜まっちゃう。溜まってくると半ば自動的に赤色を作っちゃう仕組みもあるんです。それで赤くなるという説明もされてます。
今度はどうして青や紫色にならないのかという質問ですけど、花の色で紫とか青とかあるじゃないですか、でも割と珍しくないですか?」
質問者「確かに、青は少ない方かも。」
塚谷先生「朝顔とか紫陽花の青い花って珍しいから皆が喜ぶんですけど、青い色は作るのが難しいんです。基本的には赤い色と同じような物質を使って青を作ってるんですけど、ちょっと間違えると赤とか紫になっちゃう。すごく正確に作らないと植物の体の中で青い色にならないんです。朝顔青い花も、朝は青いけど午後になるとだんだん赤っぽくならない? 萎む時に紫色になっちゃうでしょ? 青い色を青いままとっておくのが大変なので、花を店仕舞いする、どうでもいい時になると精密な制御がなくなるから赤とか紫になっちゃうんです。そのくらい青を作るのは難しい。(質問者「なるほど~」)
だから、紅葉してこれから店仕舞いする、後片付けしてる時にそういう難しい色を作るのが大変だから、青や紫色にならないんじゃないか…というのが答えです。」
塚谷先生「紅葉では見ないけど、新芽の時、ちょうど今見てると、紫色の新芽は割とあると思うんです。」
質問者「あぁ見たことある。」
塚谷先生「紫は、赤からちょっと変えればいいだけなので、作ろうと思えば作れる。新芽は葉っぱが大事な時期だから、わざわざ作ってもいいかと思うけど、ただその理由も2通りの説が対立してて、まだ決着がついてない。
1つは、これから陽射しが強くなるけど葉っぱがまだ幼くて柔らかくてデリケートで、そこに陽がガンガン当たると傷んじゃうので、フィルターとして赤や紫の色をつけるという説。それと、柔らかくて食べられやすい時期なので、赤や紫で食べにくくしているという説。どっちもお互いが間違ってると主張して決着がついてない(笑)。」
アナウンサー「偉い先生たちが、“こっちの方が正しいんじゃないか”ってお話しをしてるところなんだって。○○さんはどう思いましたか?」
質問者「うーん、……両方正しいような気がする。」
大人の対応だなぁ。先生方も笑ってらっしゃる。
塚谷先生「(笑)そうだね、お互いケンカしないで両方正しいかもしれないですね。」

こんなやりとりを振り返って
塚谷先生「誰も答えられないことに気づいて、何でだろうと思うのが科学の出発点なので、そこに気づいてくれて、しかも“~じゃないですか?”って言うと“あ、そういえば”と割と気づいてくれたので、将来が楽しみなやりとりだと思いました。」
アナウンサー「まだ決着してないけど、こういう説とこういう説があって、お互いケンカして…その辺も丁寧に答えられていましたね。」
塚谷先生「今もいろんな研究者がいろんな説を唱えているので、こういうのは身近なところでもたくさんあるので、将来、決着つけてくれるといいなと思いますね。」

一学期の振り返り② 6/16放送
「何で雷はジグザグと光るんですか?」(小1男子)

以前の記事にまとめていた。第1問目で藤田先生が回答。
https://aserazu-sawagazu.hateblo.jp/entry/2019/06/18/122042

空気は電気を通しにくいから、雷が少しでも伝わりやすいところを通ろうとしてジグザグになる。人混みの中を通る時に、少しでも空いてる所に行こうとするのと同じ。
質問者「じゃ僕が雷で、周りが空気で、間を通ってるみたいな感じのこと?」⇦この理解力すごい。
アナウンサー「その通りだ。」
藤田先生「素晴らしいです。というふうに考えて下さい。」
アナウンサー「○○君、いいですか?」
質問者「いいです。」
藤田先生「よかった……。」

こんなやりとりを振り返って
スタジオ内の皆さん笑ってた。
アナウンサー「藤田先生、最後の“よかった…”というのが(笑)」
藤田先生「スタジオで自分の声を聞いたのは初めてで、こういうふうに聞こえるって初めて分かりました(笑)。小学校1年生とか小学校に上がってないお子さんの科学の疑問って、難しい言葉を使えば簡単に説明できますけど、お子さんたちの分かる言葉で説明するというのを心がけてはいましたけど、難しいですね。でも分かってくれた時の“わかった!”って言うのを聞いて“よかった”って言うのは本心なんですよ(笑)。」⇦知ってます。
アナウンサー「子どもさん達の声を聞くと、“本当に分かった!”というのと、“まぁ…ん…わかった”というのが違ったりして(笑)」
藤田先生「(笑)大人の対応をして貰ってるんだなというのはありますけど、分かりますよね。」⇦ああ、もうこの違いはすぐ分かる…先生方もこの反応にいつもヒヤヒヤしてるんだろうなぁ。藤田先生のよく言う最後の「よかった……」も、こちらも本当にホッとする瞬間。
アナウンサー「今回は本当にキチッと分かってくれましたね。」
藤田先生「分かってくれたようで安心しました。」
あの人混みの中を通る時の例えはすごく分かりやすかったので、先生のふだんのお心がけのおかげです。

一学期の振り返り③ 5/5放送
「蜂はなぜ、巣から遠く離れている花の蜜を集めていても、巣を見失わないのか?」(小4男子)

清水先生「その蜂はミツバチかな?」
質問者「はい。」
清水先生「それを観察してたんやね。蜂に限らないけど、昆虫は方角がよく見えると言われてる。偏光…光の傾きが見えるので、曇ってても雲の向こうに太陽があるので、どういう方向から光が来てるかを感じて方角を決めたりとか。どれぐらい飛んだかの距離とか、景色、巣の近くだとにおい、フェロモンとか、そういうもので辿り着いてると言われてる。
ミツバチって、ダンスをして蜜のありかを仲間に教えるって話を聞いたことない?」
質問者「ない。」
清水先生「そうか。蜜がたくさんある場所を見つけたら、巣に帰って、周りの働き蜂を集めてダンスを踊るの。」
質問者「ダンス!?」
清水先生「調べてみて。ダンスの中に、方角、どっちの方向に蜜があるか。それから距離。羽を振るわせる時間で距離を教えるみたい。ということは、巣からの距離が分かってるということやんか。それを把握してるから自分も帰って来れるの。
ただ、多少は学習しないといけないと思う。いきなり遠くへ飛んでったら中には迷うやつもいるかもしれない。ミツバチは遠いところだと2~3㎞飛んじゃうと言われてる。そこまで蜜を集めに行って帰ってくるのね。
でも逆に面白い話があって、ミツバチの巣箱を横に20メートル移動させると分からなくなる。」
質問者「エエー!」
清水先生「(笑)変でしょ? 迷っちゃうみたい。中途半端に移動させると分からなくなる。養蜂家、蜂を飼ってる方々は、巣箱をお花に合わせて移動させたりするので、その時は、一度3㎞とか遠くに運んじゃうの。そこで一旦落ち着かせてから元に戻す。近い距離なら15㎝とか20㎝とか少ーしずつ移動させる。そうやってるんだって。」
質問者「蜂って蟻と同じかと思った。蟻はフェロモンを出して道を辿っていくって聞いたので、同じかと…」
清水先生「空中なのでフェロモンがとどまらないんだよね。巣の近くならフェロモンも有効だけど、地面を歩く蟻と違って、空中ではフェロモンが残らないので、ちゃんと学習して覚えます。」

こんなやりとりを振り返って
清水先生「僕もね、藤田先生と同じでマジマジと自分の声を聞いて、引いてしまいました(笑)。自分の声が苦手なので恥ずかしいですよね。よく僕もやらかすことがあるので今聞いてたんですけど、やっぱり1つ修正しとかないといけませんね。
養蜂家が移動させる時の話で、3㎞じゃ生活圏が被っちゃう、同じ行動圏になる可能性があるのでダメです。もっと距離をおかないといけないですね。ていうのを、自分で“アーッ”って思いながら聞いてました(笑)。」
自分の間違いに自分の話を聞いて気づく。それは恥ずかしいかも。
清水先生「なんかね、口から余計なことがパッと出ちゃうんでね(笑)。時々脱線したり。子どもさんが長い話になると退屈するんで、違う話をコロコロ挟んでいっては脱線して戻れなくなったりするんですけど(笑)。」
アナウンサー「でも、必ずプラスアルファを加えて下さって、子どもが“エエー!”って言うのは嬉しいですよね。」
清水先生「どうや!みたいな感じで(笑)。ま、今の子どもさんは話に入ってきてくれたけど、電話してくれたからには、できるだけ子どもさんに喋ってほしい。僕より子どもさんが喋ってくれた方が嬉しいなあとか思いながら…」
藤田先生かな?「うん」って同意してた。
アナウンサー「子どもさんの声がたくさん流れると嬉しいですよね。」
清水先生「僕の声はなるべく少なめでね(笑)」
アナウンサー「いやいや、そう仰らず(笑)。」

先生たちが回答して話さないと進まない番組なんだけど、主役は子どもというスタンスなんだね。でも清水先生は相手へのサービス精神がすごいなぁ、オチもつけながら結局よく喋ってますが。

アナウンサー「先生たちの振り返り、ちょっと反省も交えながら続きますけど、実は、このトークに加わりたい先生が、もうお一人いらっしゃいます。電話をつなぎます。もしもし?」⇦急にいつもの質問の流れ。
「もしもし。」
アナウンサー「林先生ですね? はぁーい。」⇦“はぁーい”が子どもとの会話モードっぽい。
林先生「はい、こんにちは。水の生物を担当している林です。」
アナウンサー「先週もご出演頂きましたけれども、何かお話されたいことがあるんですよね?」

先週の「ズワイガニもヤドカリの仲間、ハサミ以外の脚が3対6本」って言ってたのが実は間違いで、本当は4対8本だから、正真正銘のカニの仲間だったそうな。エエー!先週の放送で何も疑わず、「タラバガニとズワイガニはヤドカリ系」って覚えてしまったなぁ。

https://aserazu-sawagazu.hateblo.jp/entry/2019/07/11/151608
11時台の、以前に質問した子どもからのメールでタラバガニ(こっちは本当にヤドカリ系)とズワイガニを食べ比べたという話だった。質問者のお父さんが頑張って用意した2種類、ちゃんとヤドカリ系と正真正銘のカニの食べ比べになっていた訳だ。お父さん良かった…。

林先生「メールしてくれたお友だちにも、この番組を聞いてる多くのリスナーの皆さんにも、本当にごめんなさい。頭ペコリです。」

そっか、これからはタラバは6本脚でヤドカリ系、ズワイは8本脚でカニ。この覚え方に変更しよう。

林先生「今も3人の先生方が話されましたけど、ふだんと違った形のQ&Aでも、生放送では緊張感を忘れちゃいけないですね(笑)。」
今の先生方の中でいちばん古株の林先生から貴重な教訓が。スタジオの先生方も頷いてたそうだけど、生放送だけに、こんなこともあるんだなぁ。
林先生とアナウンサー、最後もお互いに「さよなら。」といつもの流れで締めくくる。

11時台後半は自由研究のヒントをそれぞれの先生から。

塚谷先生「夏になるとテレビとかラジオで、スイカを切る時に縞に沿って切る方が種に当たるのか、縞の間を切った方が種に当たるのかっていうのが、毎年話題になるんですね。それはどうなのか、やってみたらいいと思うんですよね。ただ答えは簡単で…藤田先生どっちでしょう?」
藤田先生「エッ!(笑)いきなり振るって…植物は(困)…黒い方が…種?かな? 黒いところを切ると種に当たるような気が、するんですけど。」⇦自信なさげ。
塚谷先生「フフフフ…清水先生は?」
清水先生「関係ない。」
塚谷先生「お、対立しました。笑笑」
清水先生「(笑)これ、僕らやってみなきゃいけないですか?」⇦清水先生は動じず、むしろ楽しんでるなぁ。
塚谷先生「まず、1回切ってみたらどっちかはすぐに分かると思うんです。縞模様に対して直角に切ってみて、縞のある所と種のある所を見比べてみれば、縞と種の場所が合ってるのか逆なのか、答えは出ると思います。…結論としては関係ないというのが模範解答。たまたま合ったり合わなかったりする。
で、次にやってみてほしいのは、何で合ったり合わなかったりなのか説得してみて下さい。」
急に難しくなる。
塚谷先生「たまたま合ったり合わなかったりはするけど、必ずそうなることはないっていう説得ができるはずなので。縞も種もよく観察して、こういう理由でたまたま合うこともあれば、合わないこともある、というのを、信じてない友だちに、理詰めで(笑)説得できるか。そのための観察をしてはどうかなぁと思います。
答えは1つじゃないので、いろんな答え方ができると思います。1つの答えは、ビーチボールのスイカの縞って1本なんです。枝分かれしてなくて、端から端まできれいにつながっている。本物のスイカはああなっていないんですよ。途中で枝分かれしたりつながったりしてる。よく見てみるといろんな発見があります。縞も種の並び方も、実はみんなが思ってるのと違う。」
清水先生「見てないもんですねぇ」など、先生方感心頻り。
アナウンサー「それは面白い。観察した後食べちゃえばいいんですものね。(笑)」
塚谷先生「そうそう、食べる度に観察すればいいので、夏中やってるうちに事例がたくさん集まります。しかも、最近のスイカは、でんすけみたいに真っ黒で縞がないとか、黄色い品種とか、縞も細いのとか太いのとかいろいろあるので、発展させていくと話がどんどん広がるかな。」
アナウンサー「この夏はスイカだと(笑)」
塚谷先生「(笑)スイカ推しで。」

藤田先生「前に番組でも話しましたけど、メダカを飼うのはけっこう楽しいですよね。卵も大きいし、最近はスマートフォンのカメラがありますから、けっこう大きく、はっきり見えると思うんです。特に夏休みの時期は卵をたくさん生むのでいいかなと。
もう一つは、手作りにこだわるというのも、自由研究では楽しいと思うんですよね。さっきのクレーンゲーム機のお友だちの話も、頭の中でちょっと考えたらすぐにできそうな気がするんですけど、確かに磁石は一度くっついたら離れないので、それを離すための工夫が必要ですよね。それにはどういう方法があるのか。
あと、手漉き和紙というのがよくありますね。あれを牛乳パックを利用して、パルプを作って自分で漉いてみると、どんな質の紙がどうやったらできるのか、毛羽立ってるのとかツルツルした紙にどうやったら近づくのかとか。
あと、おやつの手作りとか…毎日はいろんな人が大変でしょうけど、時々やってみると、料理って科学なので、膨らませたりしぼませたり、味を付けたりしみ込ませたりって、全部科学のプロセスでできることですよね? どうしてこのタイミングでこの調味料?とか、どうしてこのタイミングで膨らむんだろうとか、考える1つのきっかけになると思います。」
いろいろ考えてるなぁ。料理は科学…そういう視点で考えることはほとんどないけど、理屈が分かると応用が利くのは分かる。
藤田先生「カルメ焼きって、よくやりますよね? 子どもたちにはけっこう人気があるらしいですね。」
アナウンサー「あー、あれ、1回やってみたいなと思ってて。重曹を入れてお玉でパパパッと膨らませるんでしたっけ?」
藤田先生「…ていうのもありますし、いろんな作り方があるみたいですね。そういうので試してみるといいかなと思いますね。それこそ、食べてしまえばおいしく終わりますので(笑)。」
アナウンサー「(笑)スイカと同じで。台所で科学っていいかもしれませんね。」
藤田先生「そういう意味ではお母さんの料理のやり方も全部科学だから、お母さんはいろんなことを知ってる先生ですよね。なので、お母さんに聞いてみたり、すぐに答えが分からなければ調べたり、この番組に電話をくれるのもいいですし。解決方法はいろいろありますけど、自由研究の種にはなるかなと思いました。」
アナウンサー「そうですね、私たちは料理の時にこういうものだと思ってて、このタイミングでお酢を入れたり30分寝かせたりってやってますけど、そこに科学の裏付けが、きっとあるんですね?」
藤田先生「そうですね…そんなことを考えてみました。」
アナウンサー「この夏はスイカとおやつだと(笑)。」
先生方「笑笑笑」

アナウンサー「清水先生はいかがでしょうか?」
清水先生「いやぁ、おやつからですか(笑)。まぁ昆虫食で、どんな虫が食べれるかとか味とかレポートしてくれてもいいかと思いますけど、その場合は毒虫だけ気をつけてほしいんですけども(笑)。ま、真面目にいきます。」
イカ、おやつときてオチが昆虫食。やっぱサービス精神が。
清水先生「さっきの□□君、いろんな虫のレポートして図鑑を完成させるってやってましたけど、僕がしつこいぐらい言ってるのがそれなんですよ。難しいテーマに繋げるのも理想ですけど、まず基本的なところから集めていくというのが、どの作業でも第一段階だと思う。なので迷ってる人はまず、お家の周りの虫を探してみるとか。昆虫って環境によって生きてる種類が変わりますから、雑木林で探すとかお庭で探すとか、明かりに寄ってくる虫はどんなのかなとか、それでどんどん発展していくと思う。あと、以前もあったんですけど、誰かがやった研究を自分なりになぞる、再検証していくのも面白いと思います。例えば、夜間のコンビニを回って明かりに来る虫を探す、それだけでも1つのテーマになります。で、最近はLEDに変えてる所が多いので虫が集まらない、というのが既に研究されてるんですが、それを本当かなと、環境を変えてみたら…地方に行くと意外とLEDでも来るんじゃないかとか、いろんな考えでいけると思います。そういうのも含めて基礎研究、いろんな虫をいろんなテーマでレポートする。
最近は身近になってるデジカメで記録してしまうのも良いし、できれば標本、本来の形で残してほしいですけど賛否もあるでしょうし…。モノを直接観察する、それが出来なければ、何らかの記録を…いつ、どこで何を観察した、捕ったというのを残すというのは大事なことです。
さっきの□□君は詳細な絵を描いてくれてましたけど、すごいんですよ。クロアリもきちんと腹柄節(ふくへいせつ)も描いて、細かい所まで見てくれてる。徐々に観察眼、モノを見る目を養うのもアリかなと思います。」⇦蟻だけにアリ?特に狙ってはないか?
アナウンサー「自分で写真を撮ったり絵を描いたりすると、どこに注目して描くかというのが…」
清水先生「そうなんです、僕らがいちばん困るのが、デジカメで質問をもらうことがあるんですけど、ほしいところが写ってないんです(笑)。やっぱり、自分で撮ったり描いたりに慣れると、必要な所が分かってくるんですね。
あとはそういうステップを踏まえて行動観察するために飼育するのもいいと思います。うちの昆虫館で今、温室で飛んでるオオゴマダラのウンコを並べた展示があるんですけど(笑)…。一生のうちにどれぐらいのウンチをするのかな、ちょっと集めてくれない?って館長に、業務命令で、僕たち担当がしっかり集めたんですけど。最終的に老眼の目をショボショボさせながら貼り付けたのが館長ですけど、776個ありました(笑)。」
自由な研究ではない業務命令で。糞じゃなくてウンコって。聞いてる子どもたちを刺激するためにわざと言ってる?

アナウンサー「(笑)それは体重に対して、ということですか?それとも1日に何個ということですか?」
清水先生「1日で数で、単純に数え上げたんです。葉っぱで言うと、オオゴマダラってホウライカガミという葉っぱを平均で大体13枚食べるんですけど、それをどういうふうに砕くか(消化するか?)っていう単純な話ですけど、テーマとしてはそれも面白いですし。」
アナウンサー「そうすると塚谷先生、葉っぱが13枚で776個になる、何日生き延びるか、調子が良いかってのも分かる訳ですか?」
清水先生「1齢から終齢まであるので、小さなウンチから大きなウンチまでということになりますけどね。」
塚谷先生「若い葉っぱから優先して食べさせますよね?」
清水先生「小さい時は若い芽をあげますし、大きくると分厚い大きな葉っぱをあげますので、成分的には変わってくると思いますが、目に見える形にしたらこうなりますっていう、まずインパクトからやってる部分もありますけど(笑)。こういう自由研究に触れていくような話を…宣伝になりますけどこの夏に、兵庫県だけになりますけど、NHK文化センターで夏休み後半にお話しさせてもらいます。まぁよろしければ…有料になりますのであまり大きな声で言えないんですけど(笑)。」
以前にも質問した小学生が行くと言ってた講座かな?確か自分が飼育してる昆虫の同伴もOKなやつ。

最後に夏休み前の子どもたちに先生方から一言。
塚谷先生「さっきは食卓の科学でしたけど、これから夏本番ですので、ぜひ外も見に行って、いろんな体験をしてほしいですね。」

藤田先生「身のまわりには研究テーマがいっぱいあるんですけど、“これって本当に研究テーマと言えるのか”って思っちゃうと思うんですよね。そんなことはなくて、どんなものでもきちんとやって、清水先生が仰ったみたいに“記録する”ことをしっかりやれば、立派な研究になりますので、いろんなものに目を向けて頑張ってほしいです。」

清水先生「昆虫がテーマの話をこの時期にやらせてもらえるのがすごく嬉しい。いつも夏休みになってからの話になってしまうのでね、今年は早いうちから準備をして、ぜひ昆虫をテーマに自由研究を進めてもらいたいです。」
質問が来ない日もご出演(しかも関西から)とは大変だなぁと思っていたけど、Q&Aの本番前に昆虫の話ができると前向きな発想。さすがです。

来週からは本当に「夏休み子ども科学電話相談」。7/21(日)~8/4(日)の15日間連続。大相撲か。時間帯は10:05~11:50でレギュラー放送と同じ。
来週7/21の夏休みバージョン初日は「鳥」と「恐竜」。恐竜の田中先生から早速クイズあり。
「世界一大きな恐竜の卵を使ったら、何人前の卵焼きが作れるでしょう? 一人前の卵焼きは鶏の卵2個分とします。」 早速楽しいな。

自由研究だけで2時間放送するのは今回は難しかった感じ。秋以降とか来年には、前半に出てくれた子ども達の自由研究の成果を放送できるかもしれないから、種まきとしては良かったかもしれない。単純にカゼインプラスチックのストローとか、手作りの昆虫図鑑とかクレーンゲーム機がどうなるのかは知りたいしね。

子ども科学電話相談7/7 とりとめのない感想

今日は4月にレギュラー放送になってからの総集編、「もう一度聞きたい、あのやりとり」
質問無しなのに3名も先生方が。回答のプレッシャーから解放されてるとも言えるが、ご研究やお休みする時間は大丈夫なのか、勝手に心配しちゃう。
 水中の生き物 林公義先生
 天文・宇宙 本間希樹先生
 恐竜 田中康平先生
  
夏休み子ども科学電話相談」として始まったのが1984年、36年目。

林先生「この番組では植物の田中修先生と私が同期生で、正確に覚えてないけど僕と田中先生がいちばん古くなったんじゃないかな。16~17年だろうと思います。どなたの質問かというより、メダカとかクジラの話が出て、あ、あの方の質問という思い出し方をしますね。」⇦子どもでも敬語で表現する林先生。
アナウンサー「16~17年前というと田中先生はおいくつぐらいでしたか?」
田中先生「中学生ぐらいですかね。番組に電話するほどの勇気はなかったんですけど(笑)、子どもの時に聞いたことがあったので、今自分が出てるのは不思議な感じですね。」
本間先生「僕は2017年の冬にお声がけ頂いて、それ以来やらせて頂いてますけど、子どもさんの質問がいつも鋭いし、大体が想像しないところを攻めてくるので(笑)、いつも通りタジタジになりながら答えてる。」

開始当時もそうだったか知らないけど、中学3年生まで質問できる番組。質問できる年齢だったけど、まったく知らずに生きてきた。それなのに数十年経って科学をこんなふうに楽しく知ることができるとは思わなかった。ランダムな質問と回答を聞いて理科の勉強を最新版でやり直してるような気分になる。
本間先生が出演されたのは私が聞き始めた「冬休み子ども科学電話相談」からだったのかー。月で野球とかM78星雲に行く方法とか、今でも印象に残る回答多かったなぁ。

「もう一度聞きたい、あのやりとり」① 4/21放送
金目鯛やノドグロの目の周りの、チューチュー吸うとおいしい部分は、涙なの?(小3男子)

質問言い終わった時点で先生方笑ってらした。かわいい言い方と食べてるものとのギャップも面白い。
林先生「金目鯛の目を食べる人って、ずいぶん通なんだよね。金目鯛の目ってずいぶん大きいでしょう?あの大きな目を動かすために、他の魚に比べて目の周りの筋肉が発達してたり、いろんな繊維組織があって、とてもスムーズにいくようになってる。それで、あのプリンプリンとした部分は、実はコラーゲンという繊維質のもの。コラーゲンて聞いたことある?」
質問者「(笑)あります」⇦電話の後ろからも笑い声が(^^ )お母さんか?
林先生「テレビでもよく宣伝してるよね。女の人はコラーゲンをたくさん摂ると美肌になる…そうですか?」
アナウンサー「(笑)そうです、と言われてます。」
林先生「確かに食べるとおいしいって言う人と、あんまりおいしくないって言う人と、2つに分かれるけど、実はあのプリンプリンとした部分はコラーゲンで、涙じゃないです。プユンプユンとしてるから、涙に思えちゃったのかな?」
質問者「魚も泣くのかと思った」
林先生「魚の目の、大きなボールみたいなのが入っているところに、ちょっと分厚い透明の皮があるの知ってる?」
質問者「あ~(分かる~)」⇦さすが通好みの反応だ。
林先生「あの皮があるから、涙が出ることはないんですよ。人間の涙がどうして出るかというと、目の表面が乾燥して傷つきやすくならないように、涙が出てスムーズに目蓋が動くようになるの。ところが、魚は水の中で生活してるから、直接水が目に当たらないように薄い膜を持っている。その角膜っていうのがあるから涙は出ない。ただ、悲しかったら泣きますか?って聞かれたら、答えようがないんだな。魚に痛いとか悲しいとかってあるかは僕には分からないんだ。」

こんなやりとりを振り返って
林先生「(魚が泣くと思ったのを)やっぱりかわいいって言うか、僕たちはふつう考えないですよね。ハッとさせられる部分がいっぱいあるんですよね。あの時はチューチューとかプリンプリンとか擬音語がたくさん出ましたね(笑)」
アナウンサー「そこを食べるのは通だよとおっしゃってましたが、先生は魚の目の周りは召し上がるんですか?」
林先生「実は私、魚市場の社宅で育ったものですから、毎日魚を食べる。父が金目鯛が大好きで、よく食べてたのを覚えてます。身よりも頭の方だけ、いつも食べてましたね。最後に残るのが白いビー玉みたいな水晶体なんです。食べられるところは全て食べて、それだけ残ってる、それが記憶にありますね。いちばんおいしい所を占有してたみたい。
顔の周りはエラがあるところで、筋肉があちこち発達してるので、そういうところはおいしいんですよね。頭部の肉は鮪のカマとか鮭の氷頭とか、通が好んで食べるところですね。」

林先生の回答には食べると~ていう話も多いけど、育った環境もあるのね。今の趣味も水墨画とか、ずっと水に関わる生活だなぁ。

大人リスナーからのお便り
「今年の質問で印象に残ってるのは、どうしてドジョウは呼吸するときにおならをするの?という質問。腸呼吸という言葉を初めて知りましたし、それを“おなら”と表現するお子さんのおかげで、おならの定義について改めて考えさせられました(笑)。」

林先生「そうですね。腸呼吸の質問は、“おなら”と表現するのは珍しいですけど、今までも何回かお答えしたような感じがありますね。やはり不思議ですよね、水面に出てきてポコッとお腹から泡を出せば、誰が見ても“おなら”なんですよね。」


「もう一度聞きたいあのやりとり」② 4/30放送
質問は2つあります。1つは、ガスがブラックホールの周りを包んでいるのに、まっすぐ落ちないでなぜ一定方向に円盤のように渦巻くのですか? もう一つは、ブラックホールの写真を見るとガスの色が赤と黄色で違って見えます。色が違うのはブラックホールの自転と関係があるのですか? この2つです、よろしくお願いします。(小6男子)

理路整然と質問する少年すごい。

本間先生「まず、なぜ渦巻きになるのかだけど、ブラックホールって天体としてはけっこう小さい。だから、物をブラックホールに投げ入れようとしても的が小さいからなかなか当たらない。ブラックホールにまっすぐそのまま物を落とすって実は難しくて、的に当たらなかった物はブラックホールの重力で引きつけられて周りをグルグル回り出すんです。それが○○君がさっき言ってた、ガスの円盤ができる理由です。例えば、洗面台に水を張って栓を抜くと、水がグルグル回りながら落ちていくじゃない。あれもいっぺんにまっすぐ落ちてかないで回り出すよね。ああいうふうに回りながら落ちていくのが普通で、中心に物をスッと落とすのって意外に難しい。1個目の質問はこれで伝わったかな?」
質問者「はい。」
本間先生「あぁ、いいねぇ。2つ目は…この間のブラックホールの写真を見てくれたの?」
質問者「はい。」
本間先生「ありがとう。嬉しいですね。その写真を思い出してもらうと、赤と黄色の色があったんだね。あれは実は色を付けているんです。」
質問者「…ぇええー…」
本間先生「というのは、僕たちが観測したブラックホールは、電波で見たんです。電波って分かるかな? このラジオが聞けるのも電波のおかげなんだけど、電波って目に見えないんです。見えないものを見えるようにするために、電波の写真に色を付ける。その時に、黄色いところほど電波が強くて赤いところは電波が弱い、そういうふうに付けてます。
で、なぜ電波の強いところと弱いところがあるかというと、実は、さっき質問してくれたガスがブラックホールの周りでグルグル回るということと、多分関係してます。グルグル回るということは、僕らに近づいてる部分と、僕らから遠ざかってる部分があるんだよね。そうすると、近づいているところが明るくなって遠ざかっていくところが暗くなる、という現象が起きます。なので最初に撮ったブラックホールの写真の中で、色が違ってた、つまり明るいところ暗いところがあったのは、ガスの運動で近づいたり遠ざかったりしてるからじゃないかな…と僕たちは考えてます。
ただ、まだ最初の1枚を撮っただけなので、ブラックホールの周りで何が起きてるのかは、今後も研究を続けて詳しいことを明らかにしたいと思っています。」
アナウンサー「○○君はブラックホールの写真を見た時にどう思いました?」
質問者「夜は興奮して眠れなかったくらいです。」
本間先生&アナウンサー「笑笑笑」
本間先生「あ~嬉しいですねぇ。」

こんなやりとりを振り返って
同じ4月にブラックホールの画像が発表されたばかりで、国際プロジェクトの日本チーム代表の、研究者ご自身が答えていたんだよなぁ。スゴすぎ。ブラックホールの周りのグルグルと洗面所の水グルグルは同じ物理法則に従ってるっていうことなのかな? 2つ目の質問はまだ断言できない、これから解明されていく部分という、研究の現状まで明らかになったすごい質問だった!

アナウンサー「先程のお子さんは興奮して眠れなかったそうですが、研究チームの皆さんは、撮影成功を確信された瞬間はどんな様子だったんですか?」
本間先生「やっぱりすごく嬉しかったです。目の前のコンピューターに解析された画像が出てきて、確かに真ん中が黒く抜けたってのを見た瞬間、ガッツポーズで…やったーって感じでしたね。」
アナウンサー「よくNASAとかJAXAでロケット打ち上げの時に皆さん“ワァァァー”って言っている映像がありますが…」
本間先生「いや、それに比べると僕たちはわりとコソコソやってたんで(笑)。チームを4つに分けて、結果をお互いに言っちゃダメだよって、チーム毎にこじんまりとやってたんで、チームの中でやった!で、全員でバンザイ!というシーンはなかったです。」
他の先生方も「ヘエェ~」と感心頻り。「あ~そうか~分かる~」みたいな雰囲気だな。私はよく分からぬ。
アナウンサー「天文・宇宙の質問は、子どもたちの想像力も豊かだなという感じがするんですけど…」
本間先生「すごいですよね。どこでブラックホールという言葉を知ったのか、学校でなかなか習うものでもないですし、身近にある訳でもないんですけど、詳しい人は本当によく勉強して知ってるなと思います。」
アナウンサー「図鑑とかビデオとか番組を見たりしてくれてると思うんですが、この“どうして、なぜ”の力がすごいのがこの番組の魅力なんですけど、ちなみに本間先生は、どんなお子さんでしたか?すぐ“なせ?どうして?”って聞いてた感じですか?」
本間先生「んー、まずここに電話する勇気はやっぱりないです(笑)。星は好きでしたけど、親にねだって望遠鏡を買ってもらったようなことはあるので、マニアというほどではなくても宇宙に興味はあったんでしょうね。」
アナウンサー「先ほどお話もされてましたが、田中先生も宇宙はすごく好きだったんですって?」
田中先生「僕も子どもの時に自然がすごく好きで、昆虫もいろんな生き物が好きでしたけど、星もすごく好きで、中学~高校ぐらいの時、天体望遠鏡のカタログを毎日のように読みふけってましたね。
星は観察するのがすごく楽しかったので、勉強するよりは趣味でいいかなと…恐竜の化石発掘は趣味でなかなかできないので、大学では恐竜を研究したいと思いました。」


「もう一度聞きたいあのやりとり」③ 6/9放送
化石から恐竜のオスとメスの違いは分かりますか?(小1男子)
6/9だとブログに残してたので回答は割愛。田中先生初登場の回、4問目だった。https://aserazu-sawagazu.hateblo.jp/entry/2019/06/11/014646

ざっくりまとめると…
化石からではオス/メスの違いは基本分からない。ただ、お腹の中に卵が残った状態の化石とか、骨髄骨がスカスカになってる(卵の殻にカルシウムを自身の骨から供給した証拠)化石とか、特徴があるのはメスだと分かる。抱卵した状態のシチパチという恐竜の化石ではそれらの特徴がなかったので、オスが卵を温めていた、シチパチは子育てする恐竜だと分かった。

振り返って
アナウンサー「田中先生、改めて聞いてみていかがですか?」
田中先生「やっぱり緊張してる声じゃないかなと思います。僕が(笑)。○○君の方がうまく受け答えしてたんじゃないかな。」⇦質問者が「エッッ?」って何度も驚いてたのがかわいかった。
アナウンサー「天文・宇宙もですけど、恐竜のことも想像力を相当働かせないといけませんよね…今はいない生き物な訳ですから。」
田中先生「そうですね。しかも恐竜のオス/メスの疑問って、すごく鋭い良い質問で、まだちゃんとした答えが出てないというか…見た目だけではオス/メスの区別がつかないんですね。いろんな研究者が必死に見分けようとしてるんですけど、まだしっかりした答えが出てない…研究者どうしでやり合うような質問がバーンと最初に出てきて、すごくびっくりしました。
例えばトサカのある恐竜が1体見つかっても、オスだからあるのか、どっちもトサカを持っていたのかは、それだけでは判別がつかない。同じ種が何個体も見つからないといけないんですけど、それでも違いが見えてこないんです。だから、今まで多くの恐竜研究者がオス/メスの違いに挑戦してきて、返り討ちに遭っている状態ですね(笑)。」
そんな難問をかわいらしい声で質問してくるのね。

アナウンサー「わずかな手がかりを集めて集めて、いろんなことを明らかにしていく作業ということですね。遠くの何百万年光年の星を見つめるのと、どこか似ていますか?」
本間先生「宇宙も同じですね。恐竜はもう滅んじゃって目の前にいないから、土の中から頑張って掘り出してようやく分かるみたいな。宇宙も目の前にないし行けないし。遠くの手がかりを何とか頑張って得て、それで初めてわかる。だからこそ面白いっていうのがやっぱりあるんじゃないですかね。」
田中先生「これから恐竜を研究したい子にも、謎がまだたくさん残ってます。」


「もう一度聞きたいあのやりとり」未就学児童編
学年でなく○才と答える幼稚園や保育園の子どもたちの質問。その子とアナウンサーの、回答する先生につなぐまでのやりとり。

その1
アナウンサー「どんなことが聞きたいですか?」
質問者「おおきくなったらアリエルになりたい。」
林先生「(笑)フフフフ」
アナウンサー「(笑)大きくなったらアリエルになりたいのね? アリエルというのは映画の人魚姫の名前ですよね?」
質問者「うん」
アナウンサー「そっかそっかぁ。それで?」
質問者「どうやったら、うみで、しゃべれますか?」
アナウンサー「あー、海で他のお魚と、ってことかな?」
質問者「うん」
アナウンサー「海の中で他のお魚とどうやったら話すことができますかってこと?」
質問者「うん」

これは…つい2~3週間前のやつ。これもブログに書いてた。 https://aserazu-sawagazu.hateblo.jp/entry/2019/06/25/231403
6/23放送の4問目。


その2
アナウンサー「こちらは京都のお友だちと電話が繋がってますね。もしもし?」
質問者「……」
アナウンサー「もしもーし?」
質問者「……」
アナウンサー「聞こえるかな?」
質問者「……」 ⇦沈黙が続く時点で面白くなってくるのよね、聞いてるだけの側は。
アナウンサー「京都のお友だち?」
質問者「……ハアァァ」
アナウンサー「はあぁぁいぃ……こんにちはぁ。お名前は何君かな?」
質問者「……」
アナウンサー「お名前をどうぞ」
質問者「…」⇦電話の後ろで大人の「あれ?」らしき声も。
アナウンサー「聞こえる?何かお母さんの声が聞こえるぞ。」
質問者「もしもぉし」
アナウンサー「もしもし? お名前は何君ですか?」
質問者「○○○○でぇす。」
アナウンサー「○○君。○○君は4才の男の子ですね?」
質問者「うん」
アナウンサー「今日はどんな質問ですか? 聞きたいことは何ですか?」
質問者「……はやぶさつう。」
アナウンサー「うん。……はやぶさ2、気になるよね? 何が気になる?」
質問者「……」
アナウンサー「○○君? はやぶさ2、気になるよね?」
質問者「もしもぉし。」
アナウンサー「もしもし、はい。はやぶさ2の何が知りたいの?」
質問者「もしもぉし。」
アナウンサー「(笑)もしもぉし、はぁい。聞こえてるよ、電波届いてるよ!」
質問者「もしもぉし。」
アナウンサー「はぁい、もしもし?聞こえる? ○○君?」
質問者「うん。」
アナウンサー「はやぶさ2の知りたいことは何ですか?」
質問者「…う~ん、はやぶさつう、……○○○○(自分の氏名)です。」
アナウンサー「はい(先生方からも笑い声が)、はやぶさ2の○○○○君、」
質問者「○○○○でぇす!」 先生方「(笑)ハハハハ」
アナウンサー「はぁい、○○○○君。いいねえ、自己紹介は完璧だ! はやぶさ2は何が気になる?何を知りたい?」
質問者「う~ん…」
アナウンサー「いいぞ、ゆっくりでいいよ。」
質問者「はやぶさつうが、もどってくるのは……」
アナウンサー「戻ってくるのは?」
質問者「いつ?」 
先生方「あぁ~」「うんうん」
アナウンサー「おぉー! はやぶさ2が今お空飛んで行ってるけど、それがいつ地球に帰ってくるのかってこと?」
質問者「……」
アナウンサー「かな? そうだね?」
質問者「うん、はやぶさつう(先生方再び笑笑笑)…はやぶさつうの、いつかえってくんの?」
アナウンサー「分かりました。」

その1は質問内容が、その2は質問にたどり着くまでが強力すぎた。
その2は、天文・宇宙の質問だけで2時間生放送した4/29だったねー。天文・宇宙の先生が3名(本間先生も!)集結して、このやりとりもお三方で必死で聞いてたのが、笑い声やら安堵のため息で伝わって。アナウンサーはいろんな言葉で間をつないで、子どもから質問を引き出そうとして、とにかく大変そうだった。

今聞いてたスタジオ内は大爆笑だったそうで。そりゃそうだ。
本間先生「こんなに面白かったんですね(笑)。スタジオで答える時ってドキドキじゃないですか。」
林先生「改めて聞くとね(笑)。客観的に聞くと。」
本間先生「こんなに面白い(笑笑)」⇦聞き取りにくくなるくらい笑いすぎてます(^^ )
アナウンサー「私も改めて聞いてもドキドキしました(笑)。本当にかわいいお子さん方がたくさん参加してくれますが、林先生、最近、人魚の質問が人気がありますよね。」
林先生「やっぱり架空の生き物っていっぱいありますよね。ドラゴンなんかもそうですけど、男の子って割とドラゴンが好きですけど、女の子は人魚が好きですよね。
人魚は架空の動物だろうと思うんですけど、ああいう(アリエルになりたい)質問をされちゃうと、それは架空だよって言うと、○○ちゃん(質問者)の夢を壊しちゃう感じがする。映画を見て、本当にそういう生き物がいるって思ってる訳だから…これは対応するのに困るんですよね。夢を壊しちゃいけない、だけど生物学上ちゃんと答えなきゃいけないのかなと思うのが、ここら辺まで(喉元?)来てるんですけど…やっぱり夢は夢でとっておいた方がいいのなという気もしますね。」
アナウンサー「先生も、最近は人魚の質問が多いから、映画をご覧になったと…」
林先生「孫が持ってるDVDを見せてもらいました(笑)。」
人魚の質問までカバーする生物学者は大変だなぁ。

やりとりをここまで文字に起こしておいて卑怯だと思うが、感じたことを率直に書こう。未就学児童の質問だけ切り取ったこの部分、聞いてる子ども達が笑われてると感じないかな……と思わなくもない。スタジオ内の方々は勿論、聞いてる人たちもかわいいと思ってる筈だけど、子どもがリアルに出て来ないと大人が楽しむ番組になってしまうね。これは良いのか悪いのか。
ついでに言うならこの総集編も、大きなお世話と思いつつ出演される先生方の負担も心配だ。反響が大きかった質問&回答を再放送して、合間に大人からのお便りを読むという構成でも十分面白いと思うんだけどな。


11時台は4月のレギュラー化で始まった11時台前半のコーナーを振り返ってた。まずは「あの後どうなった?」の4/21放送の分。

元となる質問は2018年12月28日のもの。
11月にお祭りでメダカを10匹ぐらい買ったんですけど、お店の人が「冬は動かないから餌もいらない」と言いました。どうして食べないんですか?(小4女子)
林先生「メダカは冬越しをする魚の一つ。11~12月になると、メダカは室内で飼っていても冬越しモード。冬越しモードに入ったメダカさんには餌はあまり必要ないんだよ。冬は2日にいっぺんとか3日にいっぺんぐらい、しかも与えた餌を食べ終わってしまう位の量。とにかく食べ残しがないようにして下さい。それから水は、冬の間は急激に取り替えないように。実はメダカっていうお魚は、明るい太陽の光が大好きなんです。明るい所で飼ってあげる方がいいと思います。」

で、4/21に5年生になった質問者が再登場。
質問者「お久しぶりです。こんにちは。」⇦素敵な挨拶、さすが5年生だ。
林先生「はい(笑)。メダカ、その後どうですか? うまく冬越しできたかな?」
質問者「はい、玄関から外の暖かい所に移動させて、餌をあげるのも3日に1回にしました。そしたら4匹冬を越すことができました。暖かくなったので水を1回替えたら、1週間くらいで水槽じゅうに緑色の藻のようなものが発生したので、もう1度取り替えました。次の日、1匹のお尻辺りに綿のようなものがついていて、次の日に死んでました。原因は何が考えられますか?」
林先生「なるほど。10匹飼ってたメダカが4匹、上手に冬越しできた。メダカも寿命があるから、立派な成績だと思います。それで、1匹が綿のようなものがついて死んでしまったんですね? おそらく、何らかの加減で傷を負ったかと思う。で、水カビっていうカビがそのケガした所についてしまった…その水カビによる死亡だと思うんですね。
水を時々取り替えてるんだよね? お水は水道水でしょ?」
質問者「違います。琵琶湖…?」
林先生「えっ、琵琶湖のお水!? すごおぉーい(笑)!これはもう、メダカさんにとっては最高じゃない(笑)。その琵琶湖の水は、いつも汲んでからしばらく置いてあるの?」
質問者「ううん(違う)。」
林先生「取り替える時に琵琶湖の水を直接入れちゃうの?」
質問者「はい。」
林先生「今飼っている魚の水の温度と、同じ温度の水で替えてあげることが必要だね。だから、半分くらいの量を前の日にバケツか何かで汲んでおけば、水槽と同じ水温になるよね。まぁ、1日よりは2日くらい置いた方がいいかもしれない。そういうふうにしてあげると、メダカにとってはもっと都合の良い水替えになると思う。」
アナウンサー「でも、去年の冬に質問してくれて、林先生のアドバイスをよく実行してくれて、いっぱい残ったから良かったですね。これからも頑張って、もし赤ちゃんが生まれたら教えてね。」
質問者「はい。」
林先生「水温のコントロール忘れないようにね。」

琵琶湖の水でメダカを飼うって何か壮大な感じするんだけど、このやりとりを4/21に聞いてる筈なのに全く覚えてない。

こんなやりとりを振り返って
林先生「1年経って良い結果が出るのは大変嬉しいですよね。自然ですから全滅しちゃう場合だってあるし…ですから○○ちゃんは一生懸命、水替えもやって、頑張って確率良く残ったんですね。多分まだ、元気で生きてるのがいると思うんですけど。」
アナウンサー「さらにその後どうなったんだろうという感じですが…。」
林先生「“さらにあの後どうなった?”っていうコーナーがあると(笑)」

別の以前の質問者から「あの後どうなったか」のお便りも来ていて紹介される。小3の女子より。
「林先生に、タラバガニがヤドカリの仲間なのにカニの名前がついてるのはなぜかという質問をしました。その時にカニを食べたことがなかったので、先生に(ヤドカリではない本当の)カニを食べてみて、と言われました。すると、お父さんがタラバガニとズワイガニを用意してくれて、食べ比べてみました。どちらかというとズワイガニの方がカニかまみたいで好きでした。」

林先生「(笑)……とっても良いお便りですが、お父さん、とても頑張って買ってきてくれたんですけど、じつはタラバガニもズワイガニも…ヤドカリの仲間なんですよ(笑)。」 何というオチ。
アナウンサー「アァー…そうなんですか?」 他の先生方も笑ってる。
林先生「見るとすぐ分かるんで今度は気をつけて。脚が左右6本、3対あるのがヤドカリの仲間です。本当のカニワタリガニとかイシガニとか、お味噌汁にすると美味しいやつは左右8本、4対。今回も残念ながらカニは食べてなかったってことになるんですが、ワタリガニだと場所によってはズワイガニなんかより高い値段がついちゃうかもしれないですね。でもカニとヤドカリ系の味を比較してみるということであれば、もう一度チャンスを作ってあげるといいと思います(笑)。」
アナウンサー「ハッキリと違いがあるんですね。」
林先生「お父さん頑張ったんですけど(笑)。ぜひ脚の数で調べて下さい。」
頑張るべきは観察だった。そこは親子で頑張ろう!
アナウンサー「脚が既に切ってあるようなものだと分からないかもしれないですね。」
林先生「でも、大体は胴の部分に4本のものは確実に4本ついてますから、それは見分けがつくと思います。3本のやつにもう1本つけて4対にして出すってことはないと思います。」

ヤドカリ系のカニだなんて私もこの日まで知らなかったけど。ま、タラバとズワイがヤドカリ系ってのは記憶に残ると思う。質問者のお父さんの悲しい頑張りのおかげです。

【7/17追記】
実はズワイガニの脚(ハサミ以外の)は4対8本なので、正真正銘カニの仲間でした。7/14の放送に林先生が電話で、間違ったこと言っちゃいましたと説明がありました。私も何も疑わずに書いてました。


続いては「先生に聞いちゃおう」の振り返り。6/9放送の恐竜ガチ勢の女子の回。
さっきの恐竜のオス/メスの質問と同じ日だった。いや~読み返して、やっぱりスゴい子だった。20分ちょっとの出演時間をフル活用、質問がいっぱい出てた。田中先生もしっかり回答。
https://aserazu-sawagazu.hateblo.jp/entry/2019/06/11/014646

この日はガチっぷりのほんの一部しか放送されなかったけど、振り返って、
アナウンサー「はい……。いかがですか先生方。田中先生からの質問にもスラスラ答えてましたものねぇ。」
田中先生「ビックリしました。頭に情報がインプットされてて、それをいつ、どこの引き出しで出すかもちゃんと知ってるんですね。会話しててすごく楽しかったです(笑)。」
本間先生「分かってないことを知ってるって、やっぱりスゴいですね。どこまでが分かっててどこまでが分かってないか、それを知るのが研究の第一歩なので…それを小学生が既に分かって、それを自分で解明したいって…驚きですね。」
アナウンサー「なるほど、知ったことで満足してしまうのではなくて、分かってないことがあるってところでまたワクワクするんですね。放送後にはご自分の大学にどう?と勧誘もされてましたけど。」 本間先生ウケすぎてる。
田中先生「そうですね、ちょこっとお話しましたし、妹さんと姉妹で来られてて…あの日は恐竜の本を何冊か持って行ってたんですけど、その中でいちばん難しい、ちょっと専門的な本を2人でじっくりと読んでたので、やっぱりすごいなと思いましたね。」⇦小3&小1の小っちゃい姉妹(ワンピースもお揃いで)を想像するとかわいいやら末恐ろしいやら。
アナウンサー「頼もしい限りですが、その○○さんのお母さんからお便りが届いていますのでご紹介します。」
お母さんのお便り「先日はお世話になりました。娘と2人で古生物学会へ行ってきました。娘はもちろん初めて、私は学生時代以来の学会の雰囲気を、緊張しつつも楽しむことができました。」

「先生に聞いちゃおう」で古生物学会に関する質問を真っ先にしてたんじゃなかったかな。放送の2週間後に静岡でやるという田中先生からのお知らせもあって…本当に行ったのか! そしてお母さんも昔は理系女子だったらしいことがお便りで分かり…関心があることへの追究に理解も共感もある環境で育っているのかなぁ。
お母さんのお便り「驚いたことは、娘と同じくらいの子供さんが数人いて、(先生方も「ホォォー…」と感嘆)、展示を見たり発表を聞いたりしていたことです。古生物学会は門戸が広い、寛容だなと思いました。また子どもたちの真剣な姿勢がそれを許してるのかなとも思いました。」
田中先生「すごい。僕は学会には行ってなかったですけど、確かに時々、小さいお子さんがいる場合もありますね。他の…天文学会とかはいかがですか?」
本間先生「いやぁ、さすがに小学生はいないです。高校生向けのジュニアセッションはありますけど、それは高校生が参加できるように設けているので、一般の小学生が来るってことはない、考えにくいですけど、スゴいですね。」
林先生「私が所属してる魚類学会も、パネルで高校生の発表のコーナーを作って、毎年優秀な発表には賞が出ます。でも小学生には無いですね。」
田中先生「古生物学会ももちろん専門家向けの発表をする場なんですけど、高校生がポスター発表したり、一般向けの普及講演という活動もありますから、一般の方はそちらに参加して頂くと理解がより深まると思います。」
その学会には小林快次先生(この番組の恐竜担当&田中先生の師匠)も参加されてたそうで、
お母さんのお便り「小林先生のお話も聞くことが出来たのですが、感想は、“難しいね、文法は日本語なのに単語は英語だねぇ”と、娘と2人で笑いました。」
本間先生「ハッハッハッハッ」 本間先生の回答してないときの反応とか笑い声とか楽しそうでいいね。
なるほど~ラジオでの小林先生とガチ勢の子どものやりとりも、恐竜の名前のオンパレード(しかも早口)でもはや日本語ですらなく、呪文のように聞こえてるけどね。カタカナが何文字も並んでて、アナウンサーも聞き取りと発音に苦労してることあるぞ。

アナウンサー「恐竜はお子さん達に大人気で、こういう学会にも足を運ぼうという子もいると思うんですが、今日ちょうど、NHKで恐竜についての番組がありますので紹介しましょうか。」
またタイミング良い宣伝が。
ダーウィンが来た!とNHKスペシャルですね。大河ドラマを挟んで恐竜特集を2本放送してた。小林先生は両方、田中先生もNHKスペシャルに出てらして、内容よりもラジオでの話し声しか知らない先生方が、実際に研究活動してる姿の方が興味深かった。化石発掘は繊細な肉体労働だなぁ。化石の骨格標本の足元で仰向けに寝て上から撮るシーン、恐竜の大きさを示してるんだろうけど、定番化しそうだな。恐竜の卵ご専門の田中先生も巣の化石の上で寝転んでたけど、6600万年前だったら子育て中の恐竜に何されるか分からないよ。

総集編の最後に振り返ったのは4/29の天文・宇宙スペシャルから小6男子の質問。
質問者「宇宙に始まりはあるけど、終わりはあるのか、という質問です。」
アナウンサー「どうしてそれを疑問に思ったのかな?」
質問者「始まりがあれば終わりもあるかな、と思ったからです。」
アナウンサー「どれくらい先に終わっちゃうと思う?」
質問者「えー、何十億年、何百億年すれば終わると思います。」
アナウンサー「ほぉ、終わるとどうなると思う?」
質問者「爆発して消えると思います。」
先生方「笑笑笑」
アナウンサー「そうかそうか。このあたり、先生方の中でもどういうお話をして下さるのか、非常に楽しみなんですが、我こそはという方…あ、本間先生、お願いします。」⇦同じジャンルの先生が集まることなかったから、誰が答えるのかでどんな空気になるのか、今までにない楽しみ方が。
本間先生「始まりがあれば終わりがあるって考えるの当然だよね。○○君が学校行って、授業が始まって終わらなかったらイヤだよね。(笑)ずっと授業を受け続けないといけないもんね、ちゃんと終わりが来てくれないと困るよね?」
質問者「…困ります。」
本間先生「だけど、今の科学者が考えてる宇宙は、多分終わりがない。ずっと永遠に続いてるのではないかというのが有力です。宇宙って、始まりがあるのは○○君が知ってる通りで、爆発して今も膨張し続けている。そうすると僕たちが住んでいる銀河と別の銀河がどんどん遠ざかっていく。宇宙にはスカスカな空間が広がっていくんだけど、基本的には広がり続けてそのまま。
で、僕たちが住んでいる銀河系というのは、重力でお互いが結びついててバラバラになることはないので、銀河系が無くなってしまうことは多分ないです。」
アナウンサー「国司先生、ずっと腕組みして聞いていらっしゃいましたけど、国司先生はどうお考えですか?」
国司先生「私もずっと広がり続ける(と思う)。なぜかというと、以前は広がったんだからヒューンと縮まって脈動するというような説もあったんです。それが広がり続けるか縮むかをどこで調べるかというと、宇宙の密度なんです。6年生だから○○君、密度って分かるよね?」
質問者「分かります。」
国司先生「宇宙の密度はこれ以上あると戻る、これ以上スカスカだと広がり続けるとか、いろいろな観察があって、どうやらその広がり続けるくらいの密度だと分かった、というのは聞いたんです。」
アナウンサー「永田先生はいかがですか?」
永田先生「そうですねぇ、難しいところですけど、ダークマターとかダークエネルギーって今新たに出てきてますけど、この分量にもよるんですか?」
国司先生「それは必ず効いてきます。それをもっと、いやこういうことじゃなかったという事実が観測で分かれば、また違う結論になると思うんです。」
永田先生「そう考えると宇宙って不思議ですよね。」
本間先生「宇宙に終わりがあるかないかってすごく鋭い質問なんですけど、考えてみると終わってしまう宇宙も当然ありうる訳ですよね。例えば人類が誕生するよりも前に潰れて無くなっちゃう宇宙とか、あるいは密度が薄すぎて何も誕生しない、星も惑星もできない宇宙ってのもありうる訳ですけど、そういう意味で今僕らが住んでる宇宙というのは、僕らが生まれるのに非常に都合良く出来ている。これはすごく不思議なんです。」
アナウンサー「○○君、3人の先生方にお答え頂いて、最初に宇宙に始まりがあれば終わりもあるって言ってたけど、今はどう思ってますか?」
質問者「あの、このことを知って、膨張し続けると爆発すると思ってたけど、膨張し続けても爆発はしないということが分かったので…良かったです。」
本間先生「まぁ終わりがないと気持ち悪いっていうのはよく分かりますね(笑)。とりあえず授業は終わった方がいいですね(笑)。」

こんなやりとりを振り返って
アナウンサー「うまくオチをつけて下さいました(笑)。これも鋭い質問でした。」
本間先生「私だけじゃなくて、国司先生と永田先生に助けて頂いて…やっぱり3人いると安心感が全然違いましたね。ふだんは天文の分野は1人、その分野は全部自分が答えないといけない、いつもヒヤヒヤしながらやってますね。この時は少し落ち着いてやらせて頂きました。」
アナウンサー「先生が別の先生に質問するという場面も見られたりして、非常に聞き応えのある放送になったかと思います。」

ここからはブラックホール撮影にまつわるお話へ。
アナウンサー「2019年4月にブラックホールの撮影に成功したというニュースが駆けめぐりました。これは日米欧などの国際共同研究グループでチームを組んで撮影に成功したということで、本間先生は日本チームを率いていらっしゃいます。
そもそも宇宙には銀河がたくさんあって、それぞれの中心にブラックホールがあるということなんですね?」
本間先生「そうです。今回僕たちが観測した“巨大な”ブラックホールは必ず、どの銀河にも真ん中に1個だけです。それ以外に、もっと軽量級の小さいブラックホールってのもあって、それはその辺にゴロゴロ…何千個何万個あるか分からないですけど、それは星が死んだ後に燃え尽きて出来るもの。今回の写真に撮ることができた大きなやつは銀河ごとに1個だけ。」 ブラックホールにも大小の2種類があるっていうのは以前にも回答の中で聞いてた。銀河ごとに1個とその辺(あくまで宇宙スケールのその辺)にゴロゴロと。
アナウンサー「銀河というのは無数に…2000億と言われてる。」
本間先生「そうです、僕たちが住んでいる天の川も銀河の1つです。」
アナウンサー「今回撮影をされたのは、地球から5500万光年離れた、乙女座M87銀河の中心にある巨大ブラックホールですね。私たちのいる天の川銀河にもブラックホールがあるわけですが、この乙女座M87銀河のブラックホールを撮影することになったのは、どうしてだったんですか?」
本間先生「僕たちのプロジェクトでブラックホールが見えそうだと言われていた天体が、そもそも2個しかなかったんです。その1つがM87で、もう一つが天の川銀河の中心のブラックホール、射手座A*(いてざえーすたー)。その2つだけがターゲットだったんです。なぜかというと、その2つが見かけの大きさがいちばん大きい、見やすいだろうと言われていたからなんです。」
アナウンサー「これを、電波望遠鏡をいくつも連動させて撮影したということで、仕組みがなかなか正確に理解できないですけど、連動させるとどのくらいの視力を持つことになるんですか?」
本間先生「人間の視力に喩えて言うんですけど、300万という視力になります。」
アナウンサー「人間の300万倍の…?」
本間先生「皆さんがやる視力検査ですね。Cの字を見て上とか下とか、あれで1.0とか1.5とか出るじゃないですか、その視力で300万です。」
林先生「フッフッフッフッ(笑)」
アナウンサー「300万。(笑)想像を超えますね。」
本間先生「Cの字をどんどん小さくしてって、300万分の1にしてもまだ上とか下とかが分かります。」
アナウンサー「月面にあるゴルフボールを観察出来るくらいと言われてますけど、この電波望遠鏡の仕組みですが、ブラックホールから出てくる電波を望遠鏡でキャッチするということですか?」
本間先生「はい、5500万光年なので、5500万年前にブラックホールを出発した電波が今地球上に届いてる。それを世界中の望遠鏡でそれぞれの場所で同時に記録するんです。それを後でかけ合わせると地球1個分の大きさの望遠鏡が合成できる、そういう技術なんです。」
アナウンサー「電波望遠鏡はいくつ連動されてるんですか?」
本間先生「今回使ったのは8台です。地球上の6カ所にあるんですけど、その1台の望遠鏡が小さいものの組み合わせの場合もあるので、実際はもっとたくさんあると言うこともできますが、僕らはまとめて8台と言ってます。」
アナウンサー「その8台の大きな電波望遠鏡のデータを正確に連動させるためには、それぞれが同期するための、極めて正確な時計も必要なんですよね?」
本間先生「電波の波面を合わせなきゃいけないんですけど、それが時刻にして1兆分の1秒という精度で合わせないと、天体写真を撮れない。数字が大きかったり小さかったりで分かりにくいですが(笑)」
視力300万、5500万光年、1兆分の1秒。日常生活にない桁数の世界を操るのってすごいなぁ。
アナウンサー「ニュースなどで言われていましたけど、ブラックホールというのは100年以上前からその存在を予言されていて、これはアインシュタイン一般相対性理論などによって、ということになるんですか?」
本間先生「アインシュタイン相対性理論を作ったことで初めて、ブラックホールが数学的に記述できた、紙と鉛筆でブラックホールがどういうものかは予言できた訳です。それ以来、人類はブラックホールというものがあるんじゃないかと、疑問に思って100年間追い続けてきた、そういう歴史があるんです。」
アナウンサー「それが目で捉えられる写真という形に結実したということなんですね。これはもう決定的、直接の証拠になる…」
本間先生「そうです。ブラックホールブラックホールらしく見えるこれ以上の写真を撮れと言われても、もうこれ以上は出せません。ブラックホール自身は絶対に見ることはできないので、今回はその影が写りましたので、もうこれ以上の証拠はないです。」⇦断言できない部分も多い研究の世界。質問にも「おそらく」「たぶん」と留保をつけて回答することもある中、これだけ断言できるのは嬉しいだろうな。聞いてても気持ちがいい。
アナウンサー「日本チームの皆さんが国際プロジェクトの中で果たされた役割というのはどんなものでしたか?」
本間先生「いちばん大きかったのは、その画像の解析ですね。日本チームで新しいソフトや手法を作って、実際に使って解析して答えが出てますので。皆さんが見た画像は3つの手法を平均して作ってるので、実は3分の1は日本の貢献であると。」
アナウンサー「本間先生ご自身はこのプロジェクトに何年くらい関わってこられたんですか?」
本間先生「僕は10年超えてますね。たった1枚の写真を撮るのに10年かかっているという(笑)」
他の先生方「ホォォォ…」
アナウンサー「なかなかお答えしづらいと思いますが、いちばん苦労されたのはどんなところですか?」
本間先生「んー、やっぱり国際プロジェクトだからっていう苦労ですかねぇ。文化の違い言葉の違い、意見が合わないってのも多々ありますし。その中で…プロジェクトが空中分解するような、大丈夫かなと思う瞬間も、本音で言うと少しはありましたね。
ただ、これがなぜ最後に成功したかって言ったら、それだけブラックホールが魅力的なんです。みんなが“見たい”って言うので、空中分解しそうになっても、ちゃんとブラックホールが僕らを重力で引っ張ってくれて(笑)。」⇦ステキなオチですな。吸い込まれたら2度と出てこれない重力って、この番組で何度も聞いてますよ。
アナウンサー「(笑)大きな重力で。意見が違って対立する場面があっても、諦めないで信念を貫くというか、その時のお気持ちはどんなものだったんですか?」
本間先生「それは単純で、みんなゴールは同じなんです。やり方は違ってもブラックホールを見たい、歴史的な研究を達成したい、この思いは200人の研究者すべて共通だったんで、それがプロジェクトを進める成功の元だったんじゃないですかね。ブラックホールの魅力、ぜひ見たいっていう。」
アナウンサー「100年をかけて成功した写真撮影ですけども、撮影されたことでこれからブラックホールの研究はどんなふうに進んでいきますか?」
本間先生「ブラックホールの周りが見えるという時代が来ましたので、今度はその動きを明らかにしたいですね。動画にしたり。ブラックホールって物が吸い込まれると出て来ないけど、一部の吸い込みきれなかったものが飛び出てくるような現象(ジェット)があったりして動きの激しい世界ですので、それを動画として直接見ることができれば、さらに理解が深まるという期待も持ってます。今回の1枚の写真が、ブラックホール研究の新しい時代を開くんじゃないかなぁと期待してますね。」

ブラックホールの画像の発表はレギュラー放送が始まってすぐだったし、記者会見に出てたのがラジオで回答してくれてる先生だしでインパクトすごかった。その先生がまた語ってくれて、本当にありがたかった。

放送と同じ日に本間先生のインタビュー記事を見つけて読んだけど、国際プロジェクトでの苦労の詳しい内容とか、研究対象が日常生活にないブラックホールであるが故の大変さも語られてて、これも興味深かった。
「宇宙人は必ずいる」ブラックホール撮影の天文学者が断言する理由
https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%E3%80%8C%E5%AE%87%E5%AE%99%E4%BA%BA%E3%81%AF%E5%BF%85%E3%81%9A%E3%81%84%E3%82%8B%E3%80%8D%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB%E6%92%AE%E5%BD%B1%E3%81%AE%E5%A4%A9%E6%96%87%E5%AD%A6%E8%80%85%E3%81%8C%E6%96%AD%E8%A8%80%E3%81%99%E3%82%8B%E7%90%86%E7%94%B1/ar-AADYH6G

子ども科学電話相談6/30 とりとめのない感想

6/30のジャンルは
 心と体 篠原菊紀先生
 ロボット・AI 坂本真樹先生
 プログラミング(新ジャンル) 岡嶋裕史先生

今日も10分遅れでの開始。

新登場のプログラミングに絡めて先生方のご紹介、脳科学が専門の篠原先生、アナウンサーから「お強い」イメージと振られ、
篠原先生「お強くない(笑)。工学部所属だけど泣きそうになりながらやってますから。脳科学とプログラミングはいろいろな関わりがあって、プログラミングは脳でいうワーキングメモリという、記憶や情報を一時的に保持して組み合わせて答えを出すっていう機能を盛んに使うことでしょうから、それ自体が脳のトレーニングになると思う。人から見て分かるようにするのが大事なんだと思う。それが分かってても出来ないから、良い子の皆さんは勉強しましょう(笑)」
坂本先生「ロボット・AIはプログラミングが欠かせない世界。ロボットやAIにとっての脳は正にプログラムそのもの。」

初登場の岡嶋先生、プログラミングではどんな勉強をすることになるのか、一言でとムチャ振りされ、
岡嶋先生「元々プログラムって、何か問題があって、それを解決するために作るということだと思うので、今回(小学校の授業)も算数や国語の中で使っていこうと言われてますから、手計算が難しいみたいな時に問題解決の仕組みとしてプログラミングが使われるのかなと思います。難しい勉強を手助けしてくれるイメージで捉えるといいと思います。」
優しそ~うな話し方で和む。プログラミング好きのガチ勢との質疑応答がどうなるのか楽しみ。

Q1 私は一度落ち込むとなかなか元気になりませ
  ん。落ち込んだ時に元気になるにはどうすれ
  ばいいですか?(小5女子)

篠原先生「声は元気だね。良かった。今は元気?」
質問者「今は元気です。」
篠原先生「良かった。いろいろ質問したいんだけどいいかな?」
質問者「いいですよ。」⇦かわいい
篠原先生「今まででいちばん元気だった時を10点、いちばん元気でなかった時を1点としてさ、この1週間でいちばん元気がなかった時はいつで何点ぐらい?」
質問者「学校の創立記念日で月曜日と火曜日がお休みだったんですよ。その時テーマパークに行って、1時間以上並んだのに乗り物が途中でストップしてしまったことですごく落ち込みました。」
篠原先生「それでどうした?」
質問者「この日は一日中楽しめなくなりそうでした。」
篠原先生「楽しめなくなりそうだけどその後何か乗ったりしたの?気分は持ち直した?」
質問者「乗ったけど、その後もかなり…すごくという程ではないけど…」
篠原先生「まあまあか。じゃ、そのまあまあ落ち込んだ時の点数は何点ぐらい?」
質問者「3点。」
篠原先生「3点あるんだ。1点よりは上だ。じゃあ、ここ1週間でいちばん元気だったのはいつ?何点?」
質問者「さっきのテーマパークの前日に別のテーマパークに行ってて、ふだん混んでるはずの乗り物等が、すごくスラスラ乗れて……10点。」
篠原先生「さっきの3点だった時に、4点にするのは難しいかもしれないけど、3.5ぐらいになるには何すりゃいいと思う?」
質問者「う~んと…前向きになる?」
篠原先生「前向きな気持ちになれば3.5にはなりそう?」
質問者「うん、なりそう。」
篠原先生「なれる時ある?」
質問者「めったにないけどある時もある。」
篠原先生「どういう時?」
質問者「例えば~…、漢字のテストであまりいい点数は取れなかったけど、その後算数のテストが返されて満点だった時とか。」
篠原先生「じゃ、いいことがあれば大体上書きされるんだ。」
質問者「うん。」
篠原先生「じゃ、○○ちゃんの場合はいいこと探しすると元気になるね。」
質問者「あ~なるほど。」
篠原先生「いいこと探しと、あとその時に点数つけてあげるといいと思う。というのは、さっき3点って言った時に1じゃないって思えたじゃない。そう悪くなかったりするわけ。で、元気になるっていうと、つい10点になりたくなっちゃうけど、10である必要はない。3点だったら3.5や4になればいいから、そのためのやり方だったら思い付くから、そんなふうにしていくといいと思う。
それからもう一つ。別にいつでも元気にならなきゃいけない訳じゃない。落ち込んだりヘコんだりするのも人生の味だしさ、エネルギーチャージで必要なことでもあるから。ま、元気になった方がいいって時はさっきみたいに考えて。偉そうに言うとスケーリングクエスチョン、スケール(尺度)をつけるって言うけど、よく使われる技術として覚えておくといいと思う。」
質問者「これからも嫌なことがあった時は、点数をつけたりして少しは明るくなれるようにしたいです。」

もはや人生相談?カウンセリングになってる。創立記念日で月火2連休ってどんな歴史がある学校なの? 運動会の振替休日をくっつけたの? 「テーマパーク」と言うようにラジオに出る前に打ち合わせされたの?と、聞きながら気になることいろいろ。「人生の味」が質問1個目から語られるのも笑ってしまう。
でも「いいこと探し」って良い言葉だし、いつでも元気でいる必要ないって言われるのも嬉しいな。3点を3.5点にするのも大変な時はあるもの。
今回も10時台前半は質問1個だけだった。

Q2 スーパーコンピュータ「京」を作るのに何時間
  くらいかかるんですか?(小4男子)

図鑑で同じような形のコンピュータがズラッと並んでるのを見たそうだけど、コンピュータの図鑑てのもあるんだね。

坂本先生「図鑑でちゃんと勉強してるなんて感心しました。このコンピュータはふつうのよりすごいことが出来るので、何時間という単位では計れないくらい、時間がかかりました。作られ始めたのが2006年。その時はどんな形にするか、どんな構造にするかの外縁設計という、設計からスタートして、それが3年あって、試しに作ってみたのが2009年から、実際に“よーし作るぞー!”となったのが2010年、それでようやく使い始めたのが2012年なので、年単位の時間がかかっている。その間、専任のスタッフ(エンジニア)が1000人以上集まって作っていました。
1台のコンピュータを作るというよりは、○○君が図鑑で見た時に本棚みたいな大きさのものが並んでいたと思うけど、出来た時に860台以上あったので、それだけ時間がかかったのも納得すると思うんですがどうですか?」
質問者「考えてたよりちょっと短かった。」⇦正直。
坂本先生「神戸のポートアイランドにあって、学会が近くで開催されると見学会、遠足みたいなのが組まれて皆で実際に見に行ったりしました。建物の中にズラッと同じ形のコンピュータが並んでいて、すごいです。」
アナウンサー「○○君はスーパーコンピュータ“京”が何に使われているか知っていますか?」
質問者「計算。本に宇宙の何かって書いてあった。」
坂本先生「まさに宇宙のいろんな星のことだとか、たくさんの情報が世界規模で集まってくるのをずっと計算させてます。私の研究室でも“京”の(並んでるコンピュータ)1台分ぐらいのものを、お金かけて買うこともあるんですけど、一つのことをさせるのに2週間かかったりするので、計算するってコンピュータでもすごく大変なんです。」
アナウンサー「スーパーコンピュータ“京”があるとどんな計算が可能になっていきそうですか?」
坂本先生「遺伝子のことはもう解読されちゃってるので、世界中の医療情報を集めたりとか、地球規模の情報を解析できるといいと思います。」

いよいよプログラミングの質問くるか?と思ったら、岡嶋先生によるプログラミングのミニ解説コーナー。ひょっとして質問きてないの?

アナウンサー「子ども達にプログラミングって何?ってことを説明するとしたら、どんな説明になりますか?」
岡嶋先生「身近なところで運動会のプログラムとか。最初に開会式やって、応援があって…やることが順番に書いてあるじゃないですか。あれと同じことだと思う。コンピュータに何かをお願いする時に、最初これやって、次にこれやって…って順序立てて書いてあるものがプログラムだと思うといいかな。」
アナウンサー「なるほど、数字やアルファベットがズラズラッと並んでるイメージでしたが、そういうふうに聞くと分かりやすいですね。コンピュータを動かすためのメモみたいなもの。」
岡嶋先生「やることメモですね。」⇦なるほど~。
アナウンサー「今ですと、コンピュータは家電製品とか自動車とかいろんな物に組み込まれてますから…」
岡嶋先生「スマホタブレットもエアコンも炊飯器もにも、あらゆる物に入ってますね。いろんな仕事を“やることメモ”に従ってきちんとしてくれるから、エアコンで部屋が冷えたりってことに繋がっていく。」
アナウンサー「この“やることメモ”、ラジオを聞いてるお友だちにも分かるような例を教えて頂きたいんですが…」
岡嶋先生「例えばトイレに行くことを考えてもらって…順番って大事だと思うんですよ。ドアを開けて、下着を脱いで、用を足して、水を流して…順番が逆になると大変なことになりますよね(笑)。
小学校とか幼稚園のお子さん達は頭がいいんです。“トイレに行ってきて”って言えば、行って用を足して帰ってきてくれるけど、コンピュータってそんなに頭が良くないので、“トイレに行って”だけだと分からない。トイレに行くってどういうことなんだろう、細かく分解してあげないと、お願いしたいことが通じない。コンピュータだと行くだけかもしれないし、順番を間違えるかもしれない。それをきちんと教えてあげるのがプログラムであり、それを作るのがプログラミングなのかな。」

トイレの例、最初何で?って思ったけど、聞いてくとすごーーーくよく分かったかも。認知症の人がトイレの失敗をするのって、細かい動作が1個ずつ失われるからなんだよね。プログラムに従ってやるべきことを1個ずつ覚えていくコンピュータの逆なのかも。仕事柄いろんな場面を思い出すなぁ。

アナウンサー「プログラミングを勉強することは、何かをするための順番とか、何をしないと達成できないかを考えることになるんですね。」
岡嶋先生「考えることそのもの。自分の考えを伝えること。人対人だと簡単に通じる。“お鍋見てて”って言ったら“吹きこぼれたら止める”とか、お互いに考える力があっていろんなことが伝わっちゃうけど、コンピュータに言ったら見てるだけで、吹きこぼれてもそのままかもしれない。
プログラミングを考える時は、経験の少ない幼稚園の子たちにお願いをする時のことを考えてみるといいと思う。“お鍋見てて”も、“危なくなったらお父さんお母さんに教えてね”って言うにも、危ないってどういうことだろう、泡が吹いてきたら危ないのかなとか、細かく教えてあげないとうまく仕事ができない。コンピュータに仕事を頼む時ってそういう感覚でやらないといけない。そこがプログラミングを覚えていく楽しさとか大変さだったりする。」

認知症の人との関わり方でも、すべき行動を細かく分解してひとつずつ具体的に言わないと、理解できず固まっちゃうことが多い。だから家族が一人で介護しようとするとものすごく大変。コンピュータなら細かい指示もプログラムとして覚えてくれるけど、残念ながら認知症の人にはそれらが定着しないことが多い。その都度同じことを言うことになってだんだん嫌気と虚しさを感じる。仕事として関わるなら同じこと言えばいいって気楽に考えたりもするけど…仕事でもストレスになる時はある。

アナウンサー「岡嶋先生は小学生の時にご自身でゲームを作ったとご本で読みましたが、どんなゲームを作ったんですか?」
岡嶋先生「今のお子さん…インベーダーって分かりますかね(笑)。攻めてくる敵を、弾を発射してやっつけるゲーム。簡単なところだとトランプを使ったゲーム…ババ抜きとか、足し算ゲームとか。楽しかったです。」⇦インベーダー…喫茶店のテーブルに入ってたやつ?あれの再現ゲームを作ってたのかな?
アナウンサー「その時にどんな知識が必要でしたか?」 
岡嶋先生「特別な知識はそんなに必要ないかもしれないです。トランプならどういうルールで動くのか、最初にシャッフルする、次に配っていく…というように、日本語できちんと順序立てて細かく説明いけたら、半分できたようなもの。コンピュータは日本語が分からないからプログラミング言語に置き換えて、翻訳しなければいけないですけど、それは辞書というか文法書を見ながらやってもいいですし。最終的に何をしたいのか。そのために細かく順を追って説明するんですけど、どのくらい細かくすればいいのか、その順番でいいのか、あと場合によってはやったりやらなかったりってあるじゃないですか。このときはこう、そのときはそれ、ときちんと整理できるか、そこがいちばん大事なことだと思います。」
アナウンサー「コンピュータのプログラムの場合は、失敗したらそこを直してうまくいくように修正するってこともできますね。」
岡嶋先生「イライラしませんからねコンピュータって。そこがすごくいいところだと思うんですけど(笑)。いくら繰り返しても怒り出したりしませんし。僕、自分の人生がなかなか思い通りにいきませんでしたけれども、コンピュータは言うとおりに動いてくれるので感動した記憶があります。」
岡嶋先生どんな人生を送られたの…?後からちょっと知ったけど。

アナウンサー「具体的に質問をお受けしていきたいんですが、こんな質問大歓迎!というのがあれば教えて頂きたいんですが。」
岡嶋先生「そうだなぁ…僕ゲーム大好きなんですけど、こんなゲーム作れるの?ですとか、コンピュータって間違えることあるんですか?忘れちゃったりしますか?とか。最近はコンピュータを海に沈めたりしますけど、何で海に沈めるんだろう?とか。
そんなご質問があったらきっと面白いんじゃないかと思います。」
アナウンサー「なるほど、プログラミング言語の話になってしまうとかなり専門的かなと思いましたけど、そういう質問でもいいわけですね。」
篠原先生「そういうのを勉強してるお子さんはすごくしてるじゃないですか。マニアックに。この番組で言えば恐竜の回の時って、もう小学生と大学の先生との会話に我々まったくついて行けないんですよ。そういうのをプログラミングで見たいなぁってのは思ってますけど(笑)」
岡嶋先生「恐竜の回?恐ろしいですね(笑) 分かりました、覚悟しときます。」
篠原先生も恐竜の質問ついて行けてなかったのか…何か安心するわ。そしてガチ勢とのバトル…聞いてる大人の希望を的確に代弁してくれてありがとうございます。
プログラミングと恐竜が同じ日に組まれたらどうしよう。無さそうだけどNHKラジオが悪ノリしないとは言えない。

篠原先生「岡嶋先生も小さい頃、超詳しかったんでしょう?」
岡嶋先生「いえ、僕、全然詳しくないですよ。あの頃はプログラム作ると載せてくれる雑誌があったんですよね。それに載るとすごく嬉しかった記憶があります。」
アナウンサー「アイディア競争みたいなところもありますよね。こんなことを実現できるアプリとかプログラムって作れるのかな?とか。」
坂本先生「先程も仰ってたように、プログラミングはこの場合はこう、この場合はこうって細々とやっていきますけど、AIの場合は、この場合はこうって教えなくても出来るようになるところがすごいんですね。たくさんのデータでこういう時にはこう振る舞うって学習はさせるんですけど、人間が予め決めた以外のことも出来るようになっちゃう。基本的なプログラミングを勉強しておくと、AIのどういうところがすごいのかも分かるようになるのでいいと思います。」
アナウンサー「ああ、なるほど、AIというのは大量のデータが入ってきて、それを自動的に分析してくれて…」
坂本先生「そうですね、特徴を学習できるのがAIのすごいところなので、もちろんプログラムではあるけれど、それだけではないのが面白いところですね。」
アナウンサー「そのデータを分析して、新しいアプリケーションを作るというのも、脳科学の分野でもありますか?」
篠原先生「今のはプログラムと入力に対する処理の話なんだけど、入力に応じてプログラムが勝手に換わる、自主的に変わっていくという仕組みを、脳は元々もっている。それを人工知能化させているということですね。岡嶋先生が盛んに強調されてた“人は頭がいい”というのはそのことを言っていて、そのカテゴリーだけじゃない、似たことをまとめて処理することも出来たりっていうのがある。」
坂本先生「そうですね、AIは人間の脳に近いことを出来るようにしようとやっているので、元のプログラミングでは出来なかったところ、決めていなかったことも臨機応変に、人間がやっているのと同じように出来るようにコンピュータを作っているんですね。」

工学系の先生方、重なる部分も多くて、一つの質問にもみんなで答えていきそうな、楽しくなりそうな予感。今までは、生き物系の質問にロボット・AIの先生がなかなか参加できない感じがしてたけど(ロボット・AIのジャンル自体が追加されたばかりらしいし)、他ジャンルの先生が回答に加わるの、大人的には面白いのよね。
アナウンサーもプログラミング初登場の回の司会担当ということで事前に勉強したのかなぁ。さすがだ。

アナウンサー「来年から小学校でみんなが勉強するプログラミングの先には、そういう世界がすぐ近くまで来ているんですね。小学生の皆さんが実際に学校で最初に勉強する時は、どんなことから入っていくんでしょうか?」
岡嶋先生「どうなるんでしょうね?来年からということで学校の先生方も大変な思いで準備されているところだと思いますけど、初めてで怖いと思ってるお子さんもいるでしょうし。ロボットと組み合わせたりだとか、コンピュータの言葉ってどうしても英語っぽくなっちゃうんですけど、キーボードをカタカタ打つのではなくて、そこをブロックのような形で、ブロックを積み上げるような仕組みで、何とか楽しんでやれるように考えているところだと思います。」
坂本先生「ブロックごとにやることが決まっていて、それを並べ替えたりとか、どう組み立てれば上手く動くかな?っていう形でやれるようなアプリが、今1個ありますね。」⇦へぇ~そうなんだ~。
アナウンサー「子ども達はロボット大好きですから、簡単なプログラムを書いてみて、このロボットを動かしてみましょう、なんてことも…」
岡嶋先生「その通りに動くと嬉しいですよね!」実感こもってた言い方だなぁ。アナウンサーが言い終わらないうちに食い込んできた。

アナウンサー「本当に簡単なことから専門的なことも、どんな質問でもお受けしますので、どんどんお寄せください。」

10時台終了。

11時台になり、いよいよ来た!初めてのプログラミングの質問。しっかりした自己紹介の口調から「あ、来たな…」と思わせる雰囲気が。

Q3 数の平均を求めるプログラムに関しての質問
  になります。(スタジオどよめく)ゆっくり説明
  すると、算数の授業では数の平均を求める方法
  として、平均を求めたい数を全部足してから、
  足した数の個数で割るっていうふうに習います
  よね?これをコンピュータに計算させる時に、
  とても大きな数の平均を求める時にはどうして
  るのかな、というのが知りたいです。
  (小6男子)⇦来たねガチ勢!

アナウンサー「桁数がとても大きな数字の平均を出す場合は、足していくと大きくなりすぎちゃうんじゃないかということかな?」
質問者「はい、コンピュータのメモリがいっぱいになるくらいの大きな数は、足す時に大きくなりすぎてエラーになっちゃったりとか。いわゆる“桁溢れ”とか“オーバーフロー”と呼ぶようなものなんですけど…」
岡嶋先生「すごおぉぉい」、篠原先生ささやくように「来た来た来た…」、誰の声か判別できないけど小声で「来た!」「来た!」って全部マイクが拾ってた。全く同じ気持ちです。
質問者「そのような時ってどのようなプログラミングをすれば、エラーを出さずに正しい答えが出るのかな、という質問です。」

岡嶋先生「すごいですね。“桁溢れ”とか“オーバーフロー”という言葉が出て来る時点で、うちの大学生は分からないかもしれないですよ(笑)。すごく勉強されたんですか?」
質問者「(かみ殺してるけど)クフフ…そんなに勉強してないけどな」 照れてるのか?大学生よりスゴいと言われたらね~。
岡嶋先生「本当ですか?プログラム書いてるの?」
質問者「一応書いてます。今さっきまで書いてました。」
岡嶋先生「へー!聞いていいですか、何原語で書いてるんですか?」
質問者「古いんですけどBASICで書いてます。」
岡嶋先生「うわ素敵ですね。実際に桁溢れの状況に直面したことがあるんですか?」
質問者「…ありますね。」
岡嶋先生「あるんですか!すごいですね。コンピュータの中のことが分かってないと、この質問自体が出てこないですね。ものすごく努力されてる。頑張ってますね。」

岡嶋先生テンション上がって、質問者に質問しまくってるけど、この賞賛ぶりで彼の質問のスゴさがよく分かった。BASICかぁ…大昔、一般教養の授業でBASICをほんの数ヵ月、習って課題を提出した記憶があるけど、あれがプログラミングなのかぁ…今頃知った。アルファベットと数字を打ち込んだことしか記憶にない。もちろんBASICの何が素敵なのかは分からない。

岡嶋先生「(質問の内容は)確かにその通りです。コンピュータって計算する時に、足す数と足される数を覚えておくためのメモというか入れ物をもっている。“変数”という言葉をもうご存知かもしれないけど(質問者「はい」…さすが知ってる)、その入れ物の大きさを、溢れないようにすごく大きくしようというふうに問題を解決しようとすると、何でもかんでも大きくしてしまうと、コンピュータの記憶容量、記憶しておく場所がすぐにいっぱいになってしまう。だからある程度小さくしておく。4桁までしか入れられない、8桁までしか入れられないというように。そうしてると、すごく大きな数の平均をとりたい時にたくさん足し算をしていくと溢れちゃって、正しい答えが出せなくなるんじゃないかなというご質問ですよね。
そういう時の解決方法としては、ふだんは8桁までの入れ物を用意して、大抵の場合はそれで大丈夫だから節約のためにそれくらいにしておくけど、ある計算ではすごく大きな数の足し算や引き算をする。そういう時は16桁とか24桁に大きくして計算していくやり方もある。
それでも溢れちゃうような場合は、大きい方の数と小さい方の数とを桁を分けて、それぞれ計算して後でくっつけるとか、そんなやり方をすることもある。プログラムは答えが一つじゃないので、いろんな解決方法が考えられますけど、まず考えつくのはそのくらいかなと思います。(質問者がプログラミングを)これだけ出来るんだから、自分でもオリジナルの解決方法を他にも考えられると思うので、考えてみるのも面白いと思いますし、チャレンジしてみる価値があると思いますよ。」
質問者「はい。コンピュータの決まりとして、これ以上桁を増やせないっていうのがあるじゃないですか。難しい言葉になるんですけど“仕様”…。コンピュータがこれ以上の数はそもそも数えられない、限界までいくじゃないですか。自分のやってるものは貧弱なものなので、1億もいかないような感じですけど、そういう場合は大きな数の計算は桁ごとに分ける感じですか?」 
…初心者に配慮した言い方とか謙遜したりとか、もう素晴らしいな。

岡嶋先生「うん、そういうやり方で解決できると思いますね。例えば、千万単位まで計算するところと、1億を超えた部分を計算するところを分けてみました、後でくっつけてみましたというやり方でも解決できるかもしれないです。」
質問者「はい。う~ん……」既に脳内で何か始めてるっぽい。
岡嶋先生「大丈夫?他に聞いておきたいことある?」
質問者「(笑)難しいなぁ…」
岡嶋先生「でもすごいよ。この疑問にぶち当たるだけでも、すごく勉強していろんなことにチャレンジしてプログラム書いてるのが分かるので、とってもカッコいいと思いました。」
アナウンサー「どうですか?先生のお話を聞いて、やってみようと思いました?」
質問者「はい。これで本当に合ってるのかと心配になることが多いので、専門家の先生の話が聞けてとっても良かったなと思います。」
アナウンサー「プログラミングはどこで勉強したんですか?」
質問者「近くの機関みたいな所の教室に1回だけ行った時に、プログラミングの簡単なコンピュータを貰って、そこの画面に打ち込むような感じでやってます。3年ぐらいやってるんですけど。」
教室は1回だけで後は独学?ますますスゴい!吸収も早いんだろうなぁ、若いって素晴らしい。
アナウンサー「どんなところがいちばん面白いと思ってますか?」
質問者「プログラミングは、自分のやりたいことを…何回もやっていけばちょっとずつ達成していくような、そんな面白さがあって。やりたいことをこうすれば出来るんじゃないか、これは失敗したけどこっちは出来るなとか、ちょっとずつやってくのが面白くて…」
岡嶋先生「試行錯誤がね、楽しいですよね~。僕も大好きでした。先生相手に“これどうですか”って聞いてると“んーしつこいな”って言われることがありましたけど(笑)、コンピュータはそれが無いですからね。でもその考える力を大切にして下さいね。」

最後の「ありがとうございました!」「さよなら!」が満たされた!って感じで良かったなぁ。彼が言葉を発する度にスタジオが「ヘエェ~」「ハ~~(ため息)」の嵐。期待通りのガチ勢とのやりとり楽しかった。

Q4 質問は……集中するとどうして音が聞こえなく
  なるかです。(小2女子)
「テレビ見てて飽きちゃったから、絵本読んでたら、テレビがついてるはずなのにテレビの音が聞こえなくなってたから。」

しっかり話せてるけど、2年生のあどけない声にほんわかする。前の質問者とのギャップもまた良い。

篠原先生「逆にテレビを一生懸命見てて、お母さんの声が聞こえなくなったとか、お母さんの言ってることが全然聞けなかったことはありますか?」
質問者「ある」
篠原先生「あるよね~(笑)。おじさんもさぁ、テレビ見てて奥さんに…ぁ、いいや(笑)」
全国生放送でボヤキ。
篠原先生「そうなんですよ、人って何かに集中するとそのことだけがよく聞こえたり見えたりして、他が見えなくなることがよく起きるんですよ。
ちょっと難しいけど、脳の中に視床という場所があります。そこに目で見たもの、耳で聞いた音、手とかで触った感覚とか、そういうのが大体、視床というところに集まる。集まってから、見ることを処理する場所、聞くことを処理する場所に配分させて、そこで聞いたり見たりってことをやっていくんだけど、その視床が、見ようとしている所にだけ強くスポットライトを当てる。聞く時はそのことだけが聞こえるようにしたり、見る時はその見えるものが中心に見えるようにするってことを、やってくれちゃう。
さっきの話だと○○ちゃんはテレビに飽きて、絵本を読んでいて、その本を見るってことに注意が全部いくようになってる。そうするとテレビの音が耳には聞こえてるんだけど、処理しなくなっちゃう…ということが起きるんです。」
質問者「ふ~ん」⇦集中して聞いてるね。
篠原先生「今、電話でお話ししてるよね。でも周りで他の人がワサワサ喋っていても、たぶんおじさんの声だけが聞こえるんだよね。カクテルパーティー効果って言うんだけど、学校の教室で休み時間にみんなで喋っていても、友達と話してる時だったら友達の話し声しか聞こえないよね。他も一応聞こえてるけど、本当に聞いてるのは友達の声だけだよね。そういうことを人の脳はやってくれるんです。
これはとても難しいことで、工学的にそういう仕組みを作ろうとすると、音の中でその人の声の周波数というか特徴だけを取り出してそこだけ集中するというのをやらなきゃいけない。その時にもう一つ、どちらから音が来てるのかを分析する音源定位ってのもやる。
人の脳って、入ってきたものを何でもそのまんま分析してるかというと、そうじゃない。見ようと思うことを主に見る、やろうと思うことだけをやる仕組みを脳は持っているんです。
逆に足りない情報もそこで足しちゃったりするんですよ。友達と話をしてる時って、本当に音が全部聞こえてるかというとかなり怪しい。みんな喋ってるから。だけど話の筋が何となく分かるじゃないですか。それは○○ちゃんの頭が音を足してる。」
質問者「あぁ、わかる。」
篠原先生「私たちの脳って、必要なことだけをできるだけ効率良く処理するような仕組みを持っていて、おそらくそういうのを持つことが生き残る上でより役に立ったから、そういう仕組みが残ったと言われる。本当かどうかは分からないけど、我々はそういう仕組みを持っているんです。
いいところに気がついて良かったです。」
アナウンサー「頭の中で自動的にやってくれているんですって。絵本を読んでる時にテレビの音が耳に入ってきちゃうと、お話の中身が分からなくなっちゃうもんね、絵本を集中して読みたい時は、絵本の情報だけが頭に入ってくるようになってるんですって。便利だね。」
質問者「べんり。」⇦かわいい。

アナウンサー「ロボットにそれをさせようとすると難しいということなんですか?」
坂本先生「そうですね、(友達の声だけが聞こえる例だと)その聞こえたい部分に指向性マイクを向けて録ってあげなきゃいけないし、複数の人が会話してる時には誰がどの発話をしてるか分離する。それはけっこう大変な技術ですね。」
アナウンサー「その取り出す作業が○○ちゃんの脳で出来ちゃってるんですね。」

認知症が進むと何かに集中するのが難しくなるんだけど、視床の自動スポットライトの働きが悪くなるのかな?テレビがついてると食事が進まなくなる人多いんだよね。自分で手なり口なりを動かす必要のある「食べる」動作と、目や耳に勝手に入ってくる情報。勝手に入ってくる方に反応しちゃうのだろうか。

Q5 スマートスピーカーは、家に慣れると対応が
  変わったりするのですか?(小4女子)

アナウンサー「スマートスピーカーをどんなふうに使ってますか?」
質問者「お姉ちゃんがいつも夜10時ぐらいに次の日のアラームをセットする。」
アナウンサー「アラームのセットを言葉で指示するのね。慣れてくると対応が変わるって、どんなことをイメージしてるのかな?」
質問者「アラームをかける時間にスマートスピーカーが自分から“今日も6時にセットしますか?”って聞いてくれたら、便利でいいと思う。」

坂本先生「スマートスピーカーは基本的に、人の声を認識して何て言ってるのかが分かって対応する、ということをするんですけど、そういう、“この場合はこうする”っていうのを予め学習したものがそれぞれのお家に行ってます。大体、使えば使うほど進化していくと言われていて、そのためにはそのお家で会話の履歴…どういう会話があったかを覚えさせることも出来るようになっている。学習させることが出来るということでもあるけど、最初はなかなかうまくいかなくて、失敗しちゃった時に特定の機能を使うと、“そうじゃなくて、この時はこうしてほしい”というのを返してあげることも…実は“家ではこういう時にこうしてほしいんだ”っていうのをアプリにわざわざ入力しなきゃいけないらしいんですけども、そうすると、○○ちゃんのお家での対応を学習してくれる可能性はあります。
ただ、“この時間はいつもこうだよね”をどのくらい出来るかは、持っているスマートスピーカーのサービスによるけれど、“明日は日曜日だよ”って言ったら“じゃあ○時ですね”って返してほしい場合はアプリに入力しておくと、それ以降そういう対応をしてくれるかもしれないです。」
アナウンサー「その入力というのは、まさにプログラムを…」
坂本先生「プログラムではなくて、普通の言葉で、メールやスマホに入力するのと同じように書けば大丈夫。プログラミングする必要はないです。
だけど基本的には対話をする、言ったことに対応てくれるというのはまだまだ出来ないと言われてますね。」
スマートスピーカーのそれこそ「仕様」の範囲内で1個ずつ教えていけばいいのね。

Q6 コンピュータはいつできたんですか?
  プログラミングでゲームを作りたいのでどんな
  勉強をすればいいですか?(小4男子)

鉄道のゲームを作りたいけどどんなゲームかは考え中。
岡嶋先生「難しい質問が来たぞ(笑)。コンピュータをどう考えるかということなんだけど、○○君はどう思う?」
質問者「……んー…」沈黙。
岡嶋先生「机の上でチカチカ光ってるやつ?」
質問者「………」 机の下かもしれないやつ?
岡嶋先生「例えば計算機って考えると、そろばんだって一種の計算機かもしれないので、江戸時代からありましたよね。算木とかも。パソコンなら1980年代かなとか。コンピュータってどんなものか想像するかに合わせていつできたかが変わってくるんですけど、電気でチカチカ動いていて映画で見たりするようなやつ、ソフト……○○君の年齢だとアプリを入れ替えるといろんなことに使えるやつ、そういうのがコンピュータだとすると、すごく有名で映画にもなってるから聞いたことあるかもしれない。“エニアック”っていうのがいちばん最初のコンピュータじゃないかと言われてます。反対意見もあるけど良く出てくる名前で、これは1946年です。思ってたより昔?それとも新しい?」
質問者「……んー、少し昔だと思いまぁぁす。」
岡嶋先生「けっこう前からコンピュータってあったんですよね。ただこれは、お父さんお母さんのスマホを使ったことあるかもしれないけど、それに比べたら何も出来ない。計算も遅いし、何かを覚えておくのも少しだけだし、ゲームなんかできないようなやつだった。なのにものすごく大きくって、体育館ぐらいの建物でないと中に入れられなかった。」
アナウンサー「ゲームを作りたいのでどんな勉強をしたらいいかの質問もありました。」
岡嶋先生「実はいろんなことを勉強する必要がある。ゲームって簡単そう、楽しそうに見えて、すごくいろんな要素で出来てるんですよね。絵が描けたり、音を鳴らすんだったら音楽も出来なきゃいけないし、敵を動かして次は味方を動かして…ってやるのなら分解する力とか。国語みたいに最初はこれ、次はこれってメモをとっていく力、どのくらい動かすかっていうのには算数の力が必要かもしれない。意外と全部。いろんな勉強する必要があるかもしれない。
ただ、自分で全部やろうとするのは大変じゃないですか。僕が昔、初めてゲームを作った時は一人でやったんですけど、だんだん出来なくなっていっちゃったんです。絵も下手くそで音楽も良いのが作れない。だから、友だちの力を借りるといいかもしれない。手伝ってもらって、みんなで作るとすごく楽しいかもしれないですよね。」
アナウンサー「それいいですね。協力してチームで作ると、より魅力的なゲームが出来るかもしれないですね。どうですか?何となくイメージわきました?」
質問者「はい、わきましたぁ。」語尾が延びがちな少年かわいい。先生も「本当?よかったー(笑)」とひと安心。
アナウンサー「ぜひ電車のゲーム作ってみて。」
岡嶋先生「電車のゲーム見たいですね。」
質問者「電車というか新幹線です。」新幹線のイメージは持ってたのね。
コンピュータがいつできたのか?初歩的&考えさせられる質問で、私も初めて知ってためになった! ゲームを作りたいという、実際に小学生でやっていた岡嶋先生には嬉しい少年の登場ではなかったかな。

Q7 算数を好きになるにはどうすればいいです
  か?(小4男子) ⇦3連続4年生

アナウンサー「算数は嫌いなのかな?どんなところが好きじゃないの?」
質問者「式を書いたりするのが嫌いで、計算で間違えてイヤな気持ちになっちゃうのがイヤで、嫌いになっちゃった。」
篠原先生「算数(の勉強を)始めようとすると“あ~できなきゃヤだな”って不安を感じたりするのかな?」
質問者「うん。」
篠原先生「不安を感じる人ってたくさんいてさ、どうして不安を感じるんだろうってことを大規模に調査した研究があるんですよ。行動遺伝学って言って、遺伝の影響を調べる研究がイギリスで行われてる。
それによると、残念ながら数学に対する不安は、4割は生まれた時から決まっていると思った方がいいらしい。それこそこれからプログラミングが授業に導入されると、ほぼ同じ問題が出て来ると思うので、そういう不安に対する処置を、ぜひ学校の先生達にもやって頂きたいと思ってるんですけど(笑)。」⇦教わる子も教える先生もどっちも不安になりそう。
篠原先生「その40%がどこからきてるのかも調べられてる。一つは、やっぱり個々人の数学的能力が不安を呼んでいる。だから数学が得意になっちゃえば不安は消えるらしいという、身も蓋もない話なんだけど、そういうのはあるらしい。」⇦ホントに身も蓋もない。
篠原先生「つい先日、ちょっと面白い研究があって、勉強した後にぼんやりするといいらしいです。ぼんやりしてる間、自分で分かってない無意識の間に、海馬っていう、脳の記憶に関係するところで再学習が勝手に起こっていることを示す研究がでてきたからさ。元々、高齢者の実験では前から知られてて、記憶させた後にぼんやりするだけで成績が良くなるというのはあったんだけど、だから、勉強した後に、他の情報が入らない時間をおいてあげるといいらしい。」⇦あ~何か良さそう。
篠原先生「もう一つ、もうちょっと積極的なのがあって。勉強して分かった時に、“あ、分かった!”で終わりにしないで、目をつぶってもう一度そのやり方を思い出してあげると、後の成績が良くなるっていうのも報告されてるから、この2つをやるとたぶん、○○君は算数嫌いじゃなくなるんじゃねぇかなって気がするわな。」⇦いろんな研究されてるんだなぁ。それにしても先生、話し方が近所のおじさんぽくなってる。
篠原先生「もう一つ、不安に対処する方法として、すごい力技なんだけど、算数やってて出来ないとイヤじゃないですか。イヤなままやめると、不安が強くなるんだよね。だから終わった後に、“できた!”って無理やり言っちゃうの。もしくは、いちばん最後に出来る問題をやる。そうすると、次にもう一度繰り返そうという気になりやすいってことが知られている。これは算数だけじゃなくて、ダイエットの運動とかウォーキングとかで、最後に“あー楽しいー!”って無理やり言っちゃうのは一つの方法だから、使ってみるといいかもしれないですよ。」
アナウンサー「なるほどね。達成感を感じた状態で終えるということですね。」
篠原先生「自分をだますことはけっこう出来るので、やってみるといいと思います。
まとめると、何か覚えたら頭の中でもう一度やってみる、ぼんやりする、“やっぱ俺できるな!”って言ってやめる、以上(笑)。」
岡嶋先生もウケてらっしゃる笑い声が。
アナウンサー「これならできそうだね~、○○君ぜひ試してみて。」
質問者「はい。」

篠原先生の回答は難しい言葉もわりと使ってて、子どもがついていけるのか?ってよく思うけど、口調がフランクなのが楽しい。

あっという間に質問終わり~先生方のご感想タイム
篠原先生「僕への質問の話じゃないけど、プログラミングはやっぱり恐竜化するにおいがするんで(笑)、面白いと思いますね。」
プログラミングは恐竜化する、名言かも。
坂本先生「今までだと昆虫とか生物の項目が多かったですけど、プログラミングというジャンルができたことで、機械寄りのご質問が増えるんじゃないかなぁと、とても嬉しくて期待してます。」
岡嶋先生「すごく難しい、頼もしい質問が来たので、答えられるかドキドキしました。」

次回7/7(七夕か!)は総集編、「もう一度聞きたい、あのやりとり」。質問の回答はないのに、本間先生(天文・宇宙)、林先生(水中の生き物)、田中先生(恐竜)と3人も先生が来てくれるとか、ありがたい…!大人からのお便りも大歓迎とな。

放送が終わってから思い出したけど、この日のメンバー、岡嶋先生以外はアナウンサーも、元たいそうのお兄さん、小林よしひさ先生が「運動」の先生で来られた日と同じだ。⇨5/12だった。https://aserazu-sawagazu.hateblo.jp/entry/2019/05/13/220209

「おかあさん」どうしの坂本先生とアナウンサーが盛り上がっちゃって、混ざれない篠原先生がちょっとかわいそうだった回。今日はボヤキあり名言あり、存在感いっぱいでした!

子ども科学電話相談6/23 とりとめのない感想

6/23のジャンルは
 天文・宇宙 永田美絵先生
 水中の生物 林公義先生

今週もスタートが10分遅れ。10分あると質問1~2個受けられるんだけど…いろいろ事情があるのは理解できる。

永田先生、アナウンサーから「昨日は夏至でしたが、この時期の空の楽しみ方はどんなものがありますか?」と聞かれ、
「太陽が真南にきた時の高さがいちばん高いのが夏至の日で、東京だと78°。頭の真上が90°だから、かなり見上げた高いところに太陽がある。これが冬至だと東京で32°なので、真上と地平線の半分よりも下にくる。
今の時期、太陽はずいぶん高いなあって、空をうんと見上げてみてはどうでしょう?太陽をずっと見続けるのは目に良くないけど、空を見上げるってだけで気持ちが元気になるので、いかがでしょう?」

夏至の日は太陽の高さがいちばん高い。そうかあ、昼がいちばん長いというとらえ方しかしてなかった。太陽の高さを気にしたことなかったかも。空を見上げると、背筋が伸びて肩こりもほぐれそうだ。

林先生は「雨の日の秘かな楽しみ」を聞かれ、
「寝てるのがいちばんいいんでしょうけど(笑)
趣味で水墨画っていうのをやっているんです。中国の山水画というやつ。お天気の良い冬なんかに部屋を暖かくしてると、描いた墨がどんどん乾いていっちゃう。紙を先に濡らしておく手法もあるけど、梅雨時は、紙もしっとりしてるし、乾きも遅いので、描くのに具合が良いんです。ボカシっていうのをやるのに雨の日は都合が良い。ですからたまった宿題をやるようにしている。」
アナウンサー「ちなみにそこに水の生き物は描かれたりしますか?」
林先生「僕はずっと海の中の魚を研究してきたんだけど、山水画に出てくるのは魚もエビもほとんどが淡水の生き物。趣味でダイビングやってましたから、海の中の世界がキレイなのはよく知ってて、写真ではたくさんあるんだけど、山水画とか水墨画にはない。それに挑戦したいかなと思ってますが、まだ構想がまとまりません。私の先生に聞いてからやるようにしたいと思います。」


Q1 地球の公転・自転は昔から速度は変わらないの
  ですか?(小4男子)
自分では自転の速度は変わらないと思っているけど、それが本当か分からなかったそう。

永田先生「昔っていうのはどの位の時間?」
質問者「う~ん、恐竜ぐらい」
永田先生「恐竜ぐらいだったらそんなに変わってないと思うから、正解。ただ、地球は46億年前に生まれたんだけど、誕生したての頃はもっと速かったんだって。その頃は1日5時間くらいでクルクル回っていた。それから月……月は最初は地球と一緒に出来たのではないと最近言われてて、大きな天体が地球に衝突して、その天体と地球と、地球のかけらが一緒に回るようになってお月さまが出来たと言われている。そのお月さまの引っ張る力(潮汐力)の摩擦によって、実は少~しずつ、本当に少しずつ地球の自転の速度が遅くなっている。」
質問者「えっっ、そうなんだ」
永田先生「(笑)でも、相当長い時間なので、5万年に1秒くらい遅くなるらしい。それでも長い時間で考えるとどんどん積算されてくから、あと1億8000万年でどうやら地球は1日25時間になるんじゃないかと言われている。○○君が生きてる間だと1日24時間は変わらないけど、そういう長い時間でみると地球の自転の速度は変わります。
地球の公転も…太陽系の惑星って、初めは微惑星という小さい惑星がぶつかって、合体したりバラバラになったりしながら形成されていったと考えられている。太陽に近い方の惑星速く動いて、遠い方がゆっくり動いている。だから、地球も今より太陽に近かった時は、今よりも速く公転していたはず。こんなふうに長ーい時間をかけていくと、ちょっとずつ変わっていくことはある。」
質問者「すごくよく分かりました。」

出来たての地球は1日5時間…。速すぎ。恐竜が絶滅したのが6600万年前らしいので、そこからでも自転速度は22分遅くなってる計算。スケールの大きすぎる話で質問者も時々ため息がもれてた。
アナウンサーから1日が1時間増えたらどうするかと聞かれ、質問者「いっぱい遊ぶ」 永田先生「1時間長く星を見上げようかな」

10時台前半はこの1問で終わっちゃって音楽と交通情報へ。ちょっと物足りない。

Q2 魚は病気にかかったら、どうやってなおるん
  ですか?(小2男子)
「だって、人間には病院があるけど、魚にはないから。」確かに。

林先生「この質問とっても面白いんで、答えてみたいと思ってたけど、大きく2つに分けて考えてみます。
ひとつは、○○君の質問は多分、自然状態の魚、海の中や川の中の魚だと思うんだよね。病気の種類にもよるけど、例えば寄生虫が体についてしまうと困るよね。小さくてどこかに擦りつければ取れる寄生虫の場合は、砂の上に体をゴロッと擦りつけたり、岩に擦りつけたり、海藻の間を泳いだりしながら、工夫して取っている。それから、海の中にはお掃除屋さん、魚につく寄生虫を取ってくれる動物がいる。魚ではホソソメワケベラという有名なお掃除屋さんがいて、大きなハタとかが『掃除して下さぁい』って口を開けると中に入ったり、エラの中に入ったりする。チョウチョウウオの仲間とかスズメダイの仲間にそういうお掃除屋さんが知られている。それからお掃除してくれるエビもいる。そういうお掃除屋さんが集まってる場所に、寄生虫がついたり具合の悪い魚が集まって順番を待ってることもある。」
質問者&アナウンサー「ほおぉ~(笑)」
林先生「病院の待合室みたいな感じで、僕も何回か見たことあるよ。本当に列を作って正しく待ってて、順番にお掃除してもらってる。
それから僕が見た例では…クサフグって見たことありますか?よく釣りで釣れる、海岸によくいるフグの仲間だけど、このクサフグ寄生虫がつくと、海から川に上がっていって、真水に入ると体についてる寄生虫が全部取れちゃうらしい。だから、病気になったフグが群れを作って入ってきて、何してるんだろうと思って採ってみたら、体中に寄生虫がいっぱいついてて、出て行ったフグを見たら寄生虫がみんな取れている。そんな工夫もしてるみたい。
多少の傷も、傷口にカビがついたりして治療を必要とすると、お掃除屋さんの所に行って掃除してもらうと治ってしまうこともあるようです。
もう一つは、人工的に飼ってる、ペットとか水族館の魚は、薬で治したり、エサに薬を混ぜて食べさせたりして、飼ってる人が責任をもって治してあげることが必要。例えばウナギの養殖場なんかで大量にに作ってる所では、時々病気が発生する。そうすると薬浴といって、薬を養殖池に入れて治療をする。伝染性の病気は他の魚にもうつってしまうので、別の水槽に入れて隔離する。」

前に虫のお医者さんになりたいという子が出ていた。虫の世界には掃除屋さんいないのかな。

Q3 太陽の黒点の温度が周りより低いから黒く見
  えるのは知ってるけど、太陽の黒点だけ、何で
  周りよりも低いのですか?(小5男子)

永田先生「太陽の表面温度は6000℃で、黒点の所だけ4000℃と少し低いんですが、それは磁場が通っているから。磁場って初めて聞くかな?地球が大きな磁石になってるのは知ってる?(質問者「はい」) イメージとしては、地球は1個の大きな磁石なんだけど、太陽は大きな磁石がいっぱい集まってくっついている感じで、それぞれに磁場がある。黒点はその磁場が通っている所で、他の所よりも熱の伝わりが遮られてしまう。だから周りよりも温度が低い。
で、黒点もそれだけを特殊な機械で見ると、それ自体が明るく輝いている。周りが明るくて温度も高いので黒く見えてしまう。
天文台の太陽観望会にも機会があったら行ってみて、黒点の周りを見てみると面白いよ。黒点の周りの半分黒くなってる半暗部という様子も分かるし、黒点が出る時と出ない時もあるけど、太陽ってすごく活動してるんだなあってことがよく分かりますよ。」

太陽がエネルギーを出してる仕組み(核融合反応)、私はこの番組で知った。けど黒点とか磁場のことはまだよく分かってない。いつかまた別の黒点や磁場に関する質問でちょっとずつ知りたい。読書は好きだし自分で調べてもいいけど、目で文字を追うより耳で聞く方が記憶に残りやすいというか理解しやすいんだな。

Q4 大きくなったらアリエルになりたい。どうや
  ったら海でしゃべれますか?(5才女子)

以前にも人魚に関する質問、林先生が答えてたな。⇨5/19でした。https://aserazu-sawagazu.hateblo.jp/entry/2019/05/20/222004
もはや、人魚の質問なら何でも答えてくれる林先生なんだろうか。

林先生「あさってで5才?お誕生日おめでとうございます。そうか、スイミング習ってて、息継ぎ出来るようになったって…5才でしょ?立派なもんだよ。(笑)」
生放送で話されるのって、質問者の名前、学年、住んでる都道府県くらいだけど、事前にけっこう情報があるもんなのね。お誕生日を迎える前にラジオでアリエルになれる方法を聞けるのも良い記念になりそう。

林先生「映画の中でアリエルがいろんなお話をしてるのは、言葉なんだよね。○○ちゃんが家族とお話をすることを“会話”って言うんだけど、会話とか通信のことを“コミュニケーション”ていう。もう少し大きくなって覚えてくれればいいけど、この相手に自分の気持ちを伝えるっていうことの中に、○○ちゃんが毎日使ってる言葉とか文字とか、あと“痛いよー!”って時に足をバタバタさせたり悲しい顔をしたりするでしょ?動作とか。こういういろんなものがあって、お話しをするというのは、ものごとを伝える一つの方法なんだよね。
映画の中でアリエルがお魚やエビや貝とお話をするっていうのは、もし人間の言葉に換えたらこういう話をしてるんじゃないかな、こういうストーリーになるよという……言葉を使った通信。だから、言葉で出てくるものは、○○ちゃんが人の言葉をちゃんと分かるから、“あ、今アリエルは悲しいんだな”とか“アリエルが怒ってるな”ということが判る。
ところが、お魚とか貝とかエビは、言葉を持っていない。だから、カニに言葉を文字に書いて見せても、カニはそれが分からない。だけど、魚は魚どうし、エビはエビどうしで、ものごとを伝える方法を持っているみたい。大きな音を出したり、ラブラブの季節になると若いオスが“僕ってすごく元気でカッコいいでしょ!”ってメスにアピールするように体を動かしたり、音を出したりするんだよ。だけどそれは人間には理解できないんだよね。人間が使ってるコミュニケーションの一つに言葉はあるけれど、実際の魚には通じない。
○○ちゃんの質問は“どうやったら水の中で話せるか”ってことなんだけど、僕たちも水の中で話すことはできます。例えば頭にヘルメットみたいなのをかぶってお話をする道具があって、これを使えば正確に伝えることができる。ただし人間だけ。お魚には通じない。何もつけなくても水の中は言葉が響いて音が伝わるから、大きな声で言ってみると、お友達には伝わるかも。」

水中の生物ではなく、コミュニケーションの解説になってる。「ラブラブの季節」とかかわいい言葉を使って説明するのステキだなあ。

Q5 宇宙に星は何個あるんですか?(小3女子)

最初の「こんにちはぁ!」から元気いっぱいで声が割れる。先生方も「オォー…(笑)」とにこやか。そして鼻息「ブホー」もけっこう電話で拾われる。星の数、質問者の予想では「1億個より多い」。

永田先生「1億個以上あります。人間の目で見える星というのは1等星から6等星まで、7000個くらいあると言われている。望遠鏡や双眼鏡を使うともっとたくさん見えてくる。天の川って知ってる?空気のきれいな所に行くと本当に川みたいにぼんやりと白く見えるけど、天の川の中の星だけで、2000億個ぐらいあるんですって。」
質問者「ええええーーにせんおく!」 
永田先生「(笑)すごいよね。私も小さな頃に一生懸命調べて、あまりの数の大きさにびっくりしちゃったんだけど、天の川の中の星も、星座を作ってる星も、天の川銀河っていう、地球も含めた星の大集団の中の星。一つの星の大集団には数千億個以上の星があるんだけども、その星の大集団がさらに宇宙に数千億以上あるんですって。」
質問者「うわぁ~」 
先生方&アナウンサー「フフフフ(笑)」
永田先生「てことで、数千億×数千億の星があることになっちゃう。(質問者「わっ!」) わっ、すごいね~、○○ちゃん、頑張ってかけ算してみて(笑)。」
アナウンサー「想像以上の数でしたねー、どうですか?」
質問者「すごいビックリした!」

反応が大変正直で、聞いてて楽しい質問だった。天文・宇宙の話はホント、スケールが大きいよね。

11時台前半は「あの後どうなった?」
今回は2017年7月26日の「夏休み子ども科学電話相談」で、「宇宙人がいそうな星って見つかってるんですか?」という質問をした、当時小4の男子。回答したのはこの日も永田先生。
永田先生「宇宙にこれがあると生きられるんじゃないかなっていうもの、ありますか?」
質問者「液体の水とか…」 スタジオの先生方どよめいてる。“液体”と限定するあたり、勉強してる感じ。
永田先生「ちょうどいい環境が必要だよね。そういうのを“ハビタブルゾーン”というんだけど、そういった星を探す取り組みは、もうされてます。いそうな星も見つかってるんですよ~♪2月にNASAが生き物がいる可能性のある星が39光年先に、7つの惑星として発見されたというニュースがあった。
で、宇宙人がいそうな星に電波というのを送る。電波望遠鏡って知ってる?大きなパラボラアンテナの」
質問者「はい。それで返ってくるかを調べて…39年?」
永田先生「そうそう、片道39年かかっちゃう。
宇宙人と会うためにすっごく必要なことがある。それは、電波が返って来たときに地球にいる私たちが平和に暮らしてること。大きな戦争とかあったら、せっかく宇宙人から電波が戻ってきても、誰もキャッチできないよね。将来、宇宙からやって来る電波をキャッチして、いろんな宇宙人と交信できるようになったらすごいよね。」
質問者「やっぱり、この宇宙のどこかには生命のいそうな星があるって思いました。」

永田先生って、平和の必要性をこういう宇宙レベルで話してくれるのが素晴らしいと思う。

今は6年生の質問者、今も宇宙や宇宙人のことを調べていて、調べて分かったことは「まあ、いろいろある。」、宇宙人がいるかどうかについても「太陽系の中にもいるんじゃないかと思います。」
永田先生「○○君が、この2年の間によく調べていることが分かりました。今、科学者の間では、太陽系の外側の方の軌道を回ってる、木星とか土星の周りの衛星…」
質問者「エンケラドスとか、エウロパとか?」
永田先生「そうそう。そういった衛星に注目が集まっている。よく知ってたね~。こういう衛星の周りは、ほとんど氷。」
質問者「それでその下に液状の海があると考えられている。」
永田先生「(笑)もう、今日は○○君が私の代わりにここに座って答えてほしいくらいよく知ってて♪
その通りなんです。氷の下に液体の海のようなものが発見されてる。間欠泉ていうのも出てて、地球でも間欠泉が出てる辺りは、生命の基のようなものが誕生したと言われているので、ひょっとしたら(衛星の間欠泉でも)、人間のような生き物ではないけど、小さなものがいるんじゃないかと言われてる。まだ探査機は行ってないけど、行って調べようという計画は立っているので、研究者の中にはそう遠くない未来に、太陽系の中に地球以外に生き物がいたと発表されるんじゃないか、と言う人もいます。」
アナウンサー「人の形ではないんじゃないかというお話もありましたが、○○君は、いるであろう生き物の形って、どんなものだと思いますか?」
質問者「まだ海だから、バクテリアとかと一緒の感じの…細菌のようなものだと思います。」
永田先生「そうですよね、ここからとっても長い時間がかかって、ようやく生き物が進化していくんだけれども、他の惑星とか衛星でそういうのが徐々に分かっていくと、地球もどうやって生き物が進化していったのかという謎が解き明かされていくと思う。
遠くない未来というのも、まず探査機が木星土星まで行く時間、そこから調べる時間はかかりますけど、私たちが生きている間に見つかったニュースが入るのも十分あり得る。」
質問者「そういう仕事に就いて、一緒に探してみたいとは思います。」

他に先生に聞いてみたいこと①
中性子星ができるための条件ってあるんですか?

永田先生「まず、中性子星というのは何かを、他の皆さんにも分かるように説明してもらえるかな?」
質問者「白色矮星がパルスを発してる…星が一生を終えた形。」
永田先生「そうだね。星の一生って重さによって変わってきます。太陽くらいの重さだとだんだん膨らんで…」
質問者「赤色巨星
永田先生「そうそう、赤色巨星というとても大きな星になって、やがては光を出さない白色矮星というのになる。でも太陽より重い星になると…」
質問者「ブラックホール
永田先生「そう、ブラックホールになる星もあるし、さっき言ってくれた中性子星が出来たりパルサーになったりとか。だから、“条件”というと、星の重さ。太陽と比べて大体同じか、重たいか、すごく重たいかによって、中性子星になったりブラックホールになったりっていう一生が決まる。
人間は大きくなってからもあれやろう、これやろうと自分で一生を築いていけるけれど、星って生まれた時から一生が決まっちゃう。○○君は知ってるかもしれないけど、重たい星って超新星爆発を起こすよね?でもそれまでに、星がどうやって輝いているかというと…」
質問者「水素が反応して光を出してる。」
永田先生「(笑)本当によく知ってる。核融合反応っていうのを起こすのね。水素が燃える…んじゃないけど、熱くなるとヘリウムに変わって、さらにヘリウムをどんどん熱くして縮めていくと、酸素、炭素、窒素とかの元素という、世界の素を作る。
じゃあ○○君、星の内部でいちばん最後に出来るものって知ってる?核融合反応で。」
質問者「…水素?」
永田先生「水素はいちばん軽いんだよね。いちばん重たいもの。」
質問者「リチウム。」
永田先生「あ~、そこまでいった(笑)。でもよく知ってる。答えは、鉄。鉄ってとっても安定しているので、これ以上核融合反応を起こさない。ところが、さっきの超新星爆発というすっごいエネルギーがかかると、更にもっと重たい元素が出来て宇宙に散らばっていく。で、今度はそれらが集まると…どうなると思う?」
質問者「ブラックホール
永田先生「ブラックホールが出来たりもするけど、いろんな星が作った元素が集まって、また新しい星が誕生するんです。」
質問者「あ、星雲になっちゃう」
永田先生「そうそう、星雲ていうのもよく知ってるね。星雲ていうガスの集まりがあって、そこから星が生まれる。
こうやって考えていくと、星が生まれるにはたくさんのガスが必要で、そのガスを作るのも星。そう考えると、太陽って、水素をヘリウムに変える核融合によって輝いているんだけれども、太陽が誕生した時にそういったチリやガスが集まって生まれたんだよね。地球もそう。地球には鉄も水素も酸素も窒素もリチウムも、いろいろものがあるよね。ということは、地球って、宇宙が誕生した時の最初の元素だけで出来てるのではなくて、大昔、太陽が出来る前にとっても大きな星が一生を終えて、爆発して、バラバラに散っていって、その欠片が集まって出来たということになる。こうして考えると、地球の全ての生き物も全部、星が作ったものということになる。
星の一生を勉強していくと、今地球にある全てのものが実は星の欠片で出来ていて、その欠片を作ってくれたのは、今は無い大きな星だということが浮かび上がってくるんです。今回、星の一生のお話の中で私がぜひお伝えしたいのがこれなんです。」

地球(&そこに住む人類)は宇宙の星から出来てる、星の子どもという話は永田先生がこの番組で(お仕事のプラネタリウムでも?)よくしてくれる。ロマンチックなだけでなくて、ちゃんと科学的根拠がある話ですごいなあと聞くたびに思う。

他に先生に聞いてみたいこと②
スペースデブリはどの位の数があって、どうすれば減るのか?
宇宙のゴミ問題。
永田先生「これから人間が宇宙に行くためには絶対に解決しなくてはいけない問題。スペースデブリというのは宇宙に打ち上げた衛星とか。やがて使わなくなったものは自然に落ちて燃え尽きるのもあるけど、今はいろんな国が宇宙開発として衛星を飛ばしてて、人の役には立ってるけど、そういったゴミがたくさんあって、調べるとスペースデブリがこのぐらいあるっていう画像が出てくる。本当に地球を覆ってる、たくさんの量。
打ち上げた後使わなくなった衛星どうしがぶつかって、更にその欠片が散るという事例も出ている。スペースデブリはすごい速さで地球の周りを動いてるので、どんな小さな…ネジのようなものであっても、宇宙遊泳している宇宙飛行士に当たると大変なことになっちゃう。
これから人類が宇宙で仕事をするためには、まず世界のみんなが協力して、デブリをどうするのか、これから打ち上げるものは打ち上げた後、どうやって最後まで安全に、デブリとして残さないようにするのか、ということを考えていく必要がある。」

地上の問題はそのまま宇宙でも問題になる。同じ人間がやってることだからそうなるのか……。アナウンサーが質問者に、将来こういう問題の解決方法も研究していってもらいたいですね~と期待すること言ってたけど、大人が今からやるべき課題だ。将来やってくれる人も必要だろうけど、あまり気軽に期待を寄せてしまうのも良くないと思い、何だか申し訳ない。

アナウンサー「○○君、ちょうど良い情報があって、嵐の桜井翔さんがナビゲートするNHKスペシャル“SPACE SPECTACLE”という番組があるんですが、今日、夜9時からその第1集で“宇宙人の星を見つけ出せ”というタイトルで放送があるので、ぜひ見てみたらどうかな?」

質問者がかなり興味そそられたようで「ホゥ…見てみます」て言ってたけどタイムリーすぎ。この番宣のために2年前の宇宙人の質問をこの日に取り上げたのかなぁと勘ぐってしまい、ちょっと興ざめ。
ま、実際にNHKスペシャルとか「ダーウィンが来た!」を見て質問の電話をしてくる子どもも聞いてるとけっこういるし、好きなものを後押しするのも良いことだと思うけど。

最後は理系に進んで研究者になりたいと言った質問者に、永田先生が「研究者になったらぜひ、コスモプラネタリウム渋谷で一緒にトークイベントやりましょう」と結んで「あの後どうなった?」終わり。

Q6 何で水中の生き物はヌルヌルしてるんです
  か?(4才男子)

「こんにちは」と挨拶してくれたけどその後「フンフン……△※★○…にゃあ」 お名前とお年が言えず。
アナウンサーがメモを読んでフォロー。でも質問はきちんと言えた。鯉にさわった時にヌルヌルの感じだったからそうだ。

林先生「鯉を触ったその手を鼻に持っていって、においを嗅いだことはありますか?(質問者「ない」) お魚ってよく“生臭い”って言うでしょう? この生臭いのとベトベトヌルヌルが嫌だという人がけっこういるんだけど、ヌルヌルと生臭いというのは共通した原因があるんですね。
回答を先に言ってしまうと、ヌルヌルは、お魚が自分の体を守るための一つの術なんです。体を守るっていろんな方法があるけど、もしヌルヌルがないと、いろんな細菌に侵されて病気やケガが進んでしまいそうなんです。つまり、菌が体に付いたり侵入するのを防ぐため、これ以上病気にならないために、あのヌルヌルを持っているみたい。予防みたいなものなんだね。難しく言うと“抗菌ペプチド”って…(笑)○○君、“ペプチド”って言えるかな?」

アナウンサーも一緒になってぺ・プ・チ・ドを言わせようとするけど質問者「ンー…」
植物の先生に、よく専門用語を質問者に復唱させる方がいるので(カロテノイド、アントシアニンetc.)、林先生も意識したかな?

林先生「ちょっとまだ難しいかな(笑)。そういう特別なタンパク質があのヌルヌルにはあって、もし菌がヌルヌルを通って入ってくると、そこで菌が死んでしまうという効果がある。触った時にもその刺激で体からそのヌルヌルを出してしまうことがあるけど、自然の中でヌルヌルを持っているということは、水の中や砂の近くとかにはいろんな菌があるので、それを避けるため、菌の予防のために持っているスーパー戦術だというわけです。分かるかな?」

「うん」「うん」って相槌うちながら聞いてるから分かってる様子。

林先生「これは魚の研究の前に、ある科学の先生がカエルを手術した後に何もしないで水の中に入れたら、カエルは全然病気にならなかった。カエルの体の表面を触ってみたらヌルヌルがすごく多かったので、調べてみたら、その抗菌ペプチドっていうのがたくさん入ってて、それによって菌に冒されなかったみたい。そのカエルは中国のカエルなんだけど、調べてみたら、1個体の抗菌ペプチドが250種類以上あるらしい。だから250以上の菌に耐性があるということ。すごいよね。(魚のヌルヌルも)そういうものの一つだってことを覚えて貰えたらいいかな。
あと、○○君に触られた鯉は、一生懸命逃げようとしてヌルヌルをいっぱい出したかもしれない。するとツルッと滑ってポチャンと水の中に逃げれるじゃん。そういうのにも使ってると思います。それから物にぶつかっても、ツルッと滑って傷がつきにくい。そんな効果もあると思います。」

最後も「ありがとうございました」と「さようなら」がきちんと言えた4才だった。

Q7 おならで木星みたいなガス惑星は作れるんで
  すか?(小5女子)

聞いた瞬間笑ってしまった。
永田先生「○○ちゃんの発想すごくいいと思いますね(笑)。同じガスでも、木星ってとても軽い水素とかヘリウムで出来ていて、おならは酸素とか窒素、メタンとかでできている。だけど、まず、木星ぐらいの星を作るとなると、相当のガスが必要になるよね。だって木星って地球の500倍の質量なんだよ。せめて地球くらいのガスは必要となってくるよね。そうすると今いる地球の全ての人のガスを集めたとしても、なかなかそれだけの量を集めるのは難しいかもしれない。」
質問者も笑いながら聞いてるなぁ。楽しそう。
永田先生「実を言うと、木星って確かにガスで出来ているんだけど、ガスの中にどんどん入っていくと、液状の金属水素っていうのがある。更に真ん中に行くと岩石もある。全部がガスという訳ではないので、そうすると、おならだけではちょっと材料が足りないかな?(笑)」
質問者「あ~そっかぁ~。じゃあ、ちょっと小っちゃめの惑星は作れないですか?」
スタジオ内爆笑。声もかわいくてねぇ。
永田先生「小っちゃめのかぁ、そうかぁ、そうだねえ(笑)。うんうん(笑)。ガスをいっぱい集めていくと、実はガスにはだんだんと引き合う力があるので、けっこうたくさん集めないといけないんだけども、とっても長い時間をかけてたくさん集めていくと……理論的にはできるかもしれないね。」
質問者「キャハハハハ(笑)」 
宇宙の「とっても長い時間」って、何万年何億年のような気がするけど。
永田先生「でも面白いと思う。○○ちゃん、ぜひ、小っちゃなガス惑星でもいいから作れるのかどうかを研究してみたらどうかな?私も知りたい。」
質問者「はい。」
林先生「○○ちゃん、おならの惑星に住みたいの?」
質問者「エ~ヘヘヘヘヘ(笑)」 林先生ナイスツッコミ。
永田先生「まず、どうやって集めるかというところから研究しなきゃいけないから、自分で集める第一歩を、やってみたらどうかな。」
質問者「まぁ~ちょっとやってみたいと思いました。」
アナウンサー「相当たくさんのお友だちに声をかけないといけないね。」
質問者「クフフッ(笑)」

質問者、天文台に毎月行ってて、将来の夢はプラネタリウムの解説員。渋谷のプラネタリウムの現役解説員の永田先生「うわ~♡」。嬉しいこと言ってくれる。
永田先生「プラネタリウムの解説員でいちばん重要なのは、感動する心だと思ってる。宇宙のいろんなことをお客様に分かりやすくお伝えする仕事なんですけど、自分が“宇宙すごく好きー!”っていう思いじゃないと伝わらない。だから今の○○ちゃんみたいに“これも面白い、こっちも大好き!”っていう人は、とってもプラネタリウムの解説員になれる素質があると思う。○○ちゃんが面談に来たら、私採っちゃうんじゃないかなぁ(笑)」

そろそろ放送終了、楽しいやりとりで終わるなぁと思ったところに
質問者「一つだけいいですか? 今、宇宙飛行士の山崎直子さんと宇宙に行った朝顔の種を育てていて、今ちょっとヒョロヒョロなんですけど何か変化ってあるんですか?」
先生方「う~ん…」ちょっと困惑?
アナウンサー「今日は植物の先生はいらっしゃらないので、その種の育て方については…今度、植物の先生が来る回にまた電話してくれるかな?」
質問者すんなりさわやかにお別れしてくれて良かった。宇宙に行った朝顔の種を育ててるとはこの子もガチっぽいな。関係ないけど朝顔の花ってパラボラアンテナに似てるね。

今日の感想
永田先生「元気な子ども達の声がいっぱい聞けて、私も元気になりました。今日はこれからプラネタリウムでお話をするんですけど、元気よく解説したいと思います。」 一度行ってみたくなった。
林先生「この電話相談、かなり歴史が長いですよね。今日のお子さんみたく、将来○○になりたいってことで、実際にこの電話相談を受けて、その方面に進んだお子さんがたくさんいらっしゃるんじゃないかなと思うんです。ぜひ連絡ほしいですね。」

大人になった元質問者の「あの後どうなった?」なんてのもいいかもしれない。
30年以上も夏休みにやってきた番組だからねー、かつて質問をした子がその方面に進んで、質問に回答する先生になることも考えられるし。そういう放送を聞くためにも、ゴミを減らして地球を平和に保ってないといけないな。

子ども科学電話相談6/16 とりとめのない感想

6/16のジャンルは
 昆虫 清水聡司先生
 科学 藤田貢崇先生

放送時間は10:05~11:50なのだけど、前番組が押したのか元々その予定だったのか、10分遅れでスタート。それに放送終了も最近は他番組の1分CMが入ったので11:49になってるよね。「子ども科学電話相談」の1分CMもどこかで聞いたことあるけど。

この番組の本が出るそうで、最初はこのおしらせから。『子ども科学電話相談面白疑問大集合』
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6/20発売だそうな。図書館にぜひ置いてほしいな。

今週は「秘密の野望」を聞く、そして「○○のことなら何でも答えて下さる」を枕詞に先生を紹介するアナウンサーだった。
清水先生「まず“何でも”は否定しときます(笑)。鳥の視点になって下界を見下ろしてみたい。NHKスタジオの横の代々木公園の森の、樹間部分を蝶々のように自由に飛び回れたらなあと思います。蝶も上昇気流にのってビルの高い所まで上がってくるのもいますし。」
藤田先生「私は高い所がとても好きで、代々木公園の更に向こうに新宿のビル群が見えますけど、いちばん上に上って、下を見下ろしてみたい。出張であちこち行った時も高い所に上りたくなって、上っちゃいますね。」

「科学」は科学全般であり、生物以外の物理、化学、地学、天文学、工学etc.何でもござれ。変な話、同じ日に取り上げるジャンル以外の全てと言うことでもある。

Q1 何で雷はジグザグと光るんですか?(小1男子)

「あのね、ゴールデンウィークにお友達と公園に行ったら、急に雷が鳴って、空を見たら雷の電気の光が見えたから」 「あのね」で説明始めるのが可愛い。そう言われれば10連休中は天気が不安定だったな。

藤田先生「空気は電気をとても通しにくい。雷は電気なんだけど、その通りにくい空気の中を伝わらなきゃいけない。その空気の中でできるだけ通りやすいところを伝っていこうとする。そうすると、一直線にはならず、ギザギザ、ジグザグになっちゃう。ものすごく人がたくさんいる交差点を通る時に、人の少ないところを探すでしょ?
質問者「人の…お団子みたいなところ? 人のいない、空いたところにどんどん入ってく?」 
藤田先生「そうです。それと同じことを雷がやっていると思うといいかな。」
質問者「それじゃ僕が雷で、周りが空気で、間を通ってるみたいなこと?」
藤田先生「素晴らしいです。」

ホントに素晴らしい理解力だし、先生の人混みの中を歩く例えもめちゃ分かり易かった!

Q2 これから人間が増えて食べ物が無くなった
  時、イナゴの他に食べられる昆虫はいます
  か?(小1男子)

去年の昆虫展を見に行って考えたそうだけど、イナゴを食べたことはないそうだ。私はあります。母が佃煮を作ってたから、近くの田んぼに材料を採りに行ったことも。オンブバッタならぬオンブイナゴを見つけると一手間で2匹、ラッキーだと思った思い出。今は無理だ。質問者が予想する食べられる昆虫は、ミツバチ、バッタ、コオロギ、ダンゴムシ、カイコ、ゴキブリ…。アナウンサーも戸惑う。

清水先生「実際に昆虫食を取り入れた方がいいと考える人がたくさんいる。ふだん食べてる肉と同じ量のタンパク質を作るのに、昆虫は材料のムダが少ないって言われてる。君の言うようにいろんな虫が食べれます。既に世界中でいろんな虫が食べられてるし、日本だけでもイナゴの佃煮は有名やんか。あとは昔から知られてるのはザザムシっていう、川の中にいるトビケラの幼虫。それを集めて甘辛く煮て食べる。
ハチも昔から食べてるのはクロスズメバチていうのが有名で、すごくおいしいです。オオスズメバチも食べる地域があって、これもめっちゃめちゃ美味しいんよ。」

実食されてるのか…! アナウンサーからどんな味かを聞かれ「ピーナツみたいなホロッと甘い味が多い。種類によって微妙に違うけどさ。」
…(虫の味の)違いのわかる男。

清水先生「カイコなんかもね、繭を作らせて糸を取るんやけども、サナギの方は繭の中にいて、その状態で糸を取ったらサナギは死んじゃう訳。で、そのサナギを食べる。そしたら無駄にならないでしょ?サナギ粉として魚のエサに加工もするけど、そうやって人が食べる地域がある。中はパサパサする感じなんやけども、好きな人は好きみたい。」
…食べてるんですね。確かにカイコが最後にどうなるかを知ると可哀想になるけど、産廃にするよりはいいかな…。
清水先生「去年、セミを食べさせてもらった。セミの抜け殻はおいしいんですかという質問がこの番組であって、おじさん試してみたの。お友達に頼んで食べさせてもらった。意外とおいしかったです。ただ脚のあたりが硬くて、めちゃめちゃうまいとはよう言わんねんけども。その時にセミの成虫も食べさせてもらって、すごく甘くておいしかった。
中には毒のある虫もいるんで、それ以外を食べていきましょうという研究だね。○○君も頑張ってやって下さい。」

10:30の小休止と音楽の時間が迫ってなければ、まだまだ話す勢いだった清水先生。やっぱり10分遅れが悔やまれる。セミの抜け殻はおいしいんですかという質問は、調べてみたら2017年の「夏休み子ども科学電話相談」に登場してて、清水先生が回答されていた。一昨年の夏休みのは聞いてなかったな。説明責任を感じたのか、研究者としての探究心なのか、実際に食べてるのすごいな。食べさせてくれた「お友達」も何者なのか。

質問者、挨拶も返事も毎回「はいっ!」ってハキハキしてて大変好印象だった。

Q3 何で富士山の噴火は横から噴火したのか?
  (6才男子)

上から噴火すると思ってたのに、絵本で見て不思議に思ったそうだ。
藤田先生「噴火がどうして起こるか分かりますか?」
質問者「マグマがどんどん上に行って洩れそうなとき上に行く」
藤田先生「おぉすごい、よく知ってます。富士山のいちばん高い所、山頂の真下にマグマがあれば、山頂から噴火できる。横からの噴火というのは、マグマが山頂からずれた所に突き上がってきたからで、そのマグマの上の部分が他より弱かったのかもしれない。地震が起きると地盤が弱くなることもあるので、横からだとより噴火しやすかったのかもしれない。○○君が言ってた噴火は宝永の噴火かな?」
質問者「うん。江戸時代」
藤田先生「そうですね、江戸時代の1707年、これが富士山の最後の噴火。この時は火口が3つ出来た…って絵本に書いてたかな?いつも決まった所から噴火する訳ではない。」

絵本を読み込んでいたのか、先生の質問にもちゃんと答えられていた質問者すごい。

Q4 お天気が悪い日にセスジスズメの幼虫が道を
  ウロウロしているのを発見します。どうして
  でしょうか?雨に濡れても大丈夫なのですか?
  (小3男子)

セスジスズメは蛾だそうで、どんな幼虫なのかをアナウンサーから聞かれて「お尻にピコーンていうのがついてて、黒い。毛は生えてない、毒もない」。
詳しそうな雰囲気。お尻のピコーンに惹かれてイヤな予感がしつつ調べてみたけど、成虫も幼虫も無理だった。

清水先生「雨の日によく見る?」
質問者「晴れた日は見ません。」
清水先生「そうか。晴れた日も歩いてると思うけど、雨の日を選んでるのかどうかは実は分からない。ただ、雨の日は鳥なんかの捕食者が少ないから(幼虫を)見る確率が上がる可能性があるのがひとつ。それから、セスジスズメの幼虫が何でウロウロしているかというと、けっこう大きいやつがウロウロしてるでしょ?それはサナギになる直前で、サナギになるには土に潜らなきゃならないから。潜る場所を求めているんだけれど、雨の日は薄暗いので、天敵に見つかりにくい夜とか夕方のような状態を選んで歩いてるからよく見る。この2つかな。
雨の日に歩いて弱らないのかなという心配は、どういうことがいちばん心配?」
質問者「雨に濡れて死んじゃいそう。」
清水先生「幼虫が息をする場所は、体の横の気門という、人間でいう鼻の穴の代わりになる穴が空いている。気門は水が入りにくいように毛が生えてるとか小さな突起がたくさんある。空気の粒は水より小さいので隙間から取り込んで、水はブロック。あと困った時は気門を閉じちゃえる。だから多少の雨に濡れても大丈夫。それから体の表面に細かい毛が生えてるとかで、雨を弾く作りにもなっている。だから、雨の中は昆虫にとって暮らしにくいこともあるけど致命的ではない。
あと、サナギになる直前というのは我慢出来ないわけ。サナギにならなきゃいけないのでじっとしてる訳にいかない。雨が降ってもサナギになる場所を探さないといけないから、それもよく見る原因の一つかな。」 なるほど~。

質問者「で、すいません、ナミアゲハの幼虫が羽化しました。でも1匹からハチっぽいのが出てきました。(清水先生「あー寄生されてたか」) でも2匹目は蝶になって成功しました。(清水先生「おぉ、良かったやん(^^)」) ナガサキアゲハの幼虫はサナギになってます。蝶以外はベニカミキリとかテントウムシとか、カタツムリとかコメツキムシとか。」
清水先生「そうかあ、じゃあ、将来、おじさんみたいな仕事して下さい。今度ね、セスジスズメの大きな幼虫が歩いてるところを容器に移して、土がなくてもティッシュペーパーをグチャグチャと重ねとくと、その下に潜ってサナギの部屋になる蛹室っていうのを作ってサナギになってくれるので、一回やってみて。」
質問者「そして、つよいぜ夏の昆虫たちスペシャルに行きます。」

昆虫にもガチ勢がいるのである。質問以外のアピールするあたり、やはり強者だった。この番組にもよく質問してるのかもしれない。
調べたら、「つよいぜ!夏の昆虫たちスペシャル」はNHKカルチャーがやってる8月の昆虫イベントで、清水先生が講師を務められる。当日は自分が飼ってる昆虫の同伴もOKだそう。実物を自分で育てて研究者的経験ができて、研究者と実物を交えて話ができるというのは、恐竜にはない楽しみだろうな。

Q5 竜巻は誰が作ってるんですか?(3才男子)

最初の「こんにちは!」は元気だったけど、
アナウンサー「どこかで竜巻を見たのかな?」
質問者「かーがーくーかーん」 たどたどしく一生懸命に言ってるのが分かる。3才(私が知る中では最年少)では電話越しに話すだけでも大変そうだなーと思ったら。
藤田先生にこんにちはと言われて「はーい、こんにちはー!」とパワーアップした挨拶。可愛い。

藤田先生「雨が強く降ってる時に、空に黒い雲があるのは見たことある? 周りよりも黒い雲が近づいてくるとザッと雨が降り出してくるの見たことあるかな?」
質問者「ありまぁす!」
藤田先生「黒い雲ってなんて言うか知ってますか?」
質問者「入道雲!」
藤田先生「難しい言葉だと積・乱・雲。聞いたことあります?ないかな…入道雲というのは、地面から空気を上にどんどん吸い上げていく。地面で空気がクルクルと渦を巻いている時もそれを吸い上げちゃう。そうすると渦を巻いたまま雲の中に引っ張ってくるので、それで竜巻ができる。ということで、竜巻を作っているのは誰かというと、入道雲が作っているということになる。」

3才向けにだいぶ端折った説明だったと思うけど、質問者からの「わかりました」に先生「よかった……」。この「よかった」に毎回、藤田先生のいろんな感情が吐露されていると思う。以前にもやっぱり未就学のお子さんから「虹は誰が描いてるの?」という質問があって、絵本の世界のような回答をされてた記憶がある。

Q6 モンシロチョウの羽の粉が取れると、どうし
  て飛べなくなるんですか?(小1男子)

名前に聞き覚えがある。前にも質問したことがあると思う。実際に鱗粉を「ちょっと取ったらもう飛べなくなった」そうだ。

清水先生「やってみたか(笑)。どういうやり方で取ったの?」
質問者「手でこすってみた」
清水先生「実は鱗粉が取れても飛べる。ただ、やり方によって飛べなくなる。人の手には脂分がある。それをこすりつけるから、モンシロチョウの羽がその脂を吸って重くなったかなというのが一つ。それから、前の羽と後ろの羽が自由に動くようになっているのが、脂でペタッと貼り付いて羽ばたけなくなった可能性がある。
で、鱗粉を取る時に体をギュッと持つと、蝶々はすごく柔らかくデリケートに出来てるので、人が思う少しの力でも弱ってしまう。
今度実験する時は綿棒でカサカサと撫でるように取ってみて下さい。それなら飛べると思う。取ったら死んじゃうってよく言うけど、一つは飛びにくくなる、鱗粉は体温調節とか水を弾く大事な役割があるので弱る原因になる。直接の死因にはならないので、一度確認してみて下さい。」

間接的でも死因なのね。昆虫って小さくて、家の近くでお金使わずに捕まえられるから、気軽に飼ってみたり実験したくなるよね。そういう楽しみは…昔は少しだけあったな。他の昆虫の先生も勧めることあるし。

この後のニュースで大阪吹田市の交番襲撃事件が報じられたけど、清水先生の職場の昆虫館はお隣の箕面市。犯人が逃走中のため近隣の公共施設はどこも臨時休館としたそうだから、昆虫館もかな。この後ご無事で過ごされるように勝手に祈ってしまう。(翌朝その箕面市内で逮捕されたので勝手に一安心。)

11時台前半「先生からのクイズ」
いつもは質問に回答している先生からクイズが出され、子どもに電話で答えてもらうコーナー。
今回は昆虫の清水先生から出題。回答者は小2の女子。昆虫は「少し嫌い」でカイコだけ触れる。クイズは好き。

先生からのクイズ①(前週に告知済み)
毛虫は成長すると何になるでしょう?トゲトゲのあるのも毛虫に含みます。
 a.蛾 b.蝶 c.蛾も蝶もいる
回答者の答えはc.で、正解。
清水先生「蛾と蝶は同じ仲間で、毛虫・トゲ虫・芋虫・青虫も近い仲間のグループ。ギフチョウとか、おじさん達が保護するために飼ってるウスイロヒョウモンモドキは、蝶だけど幼虫は毛虫。○○ちゃんが触れるカイコは芋虫で蛾になる。よく見ると無毛ではなくて毛が多いとか少ないとかの特徴がそれぞれにある。」

先生からのクイズ②(ここからぶっつけ本番)
毛虫の毛は何の役割をしているでしょう?
 a.身を守る b.フワフワでかわいい c.特に役
 割は無い
回答者の答えはa.。
理由は「何の意味もなく毛が生えている昆虫は聞いたことがないし、かわいく見せるっていうのも野生の毛虫では意味がないから。」おー、理路整然。

清水先生「正解は、b.フワフワでかわいいから…と言いたいんですけど、a.身を守るためです(笑)」
フェイントきた。
清水先生「理由がしっかりしてて、後からどうやって解説しようかと思っちゃいました(笑)。うちのスタッフにも芋虫・毛虫かわいいかわいい言うてるのがいてねー、例えばリンゴドクガっていう毛虫はドクガって名前がつくんだけど毒はないんです。めっちゃめちゃかわいいんですよ。まあ、芋虫毛虫ブーム来てますんで(笑)」
スタッフ=ご自身だと告白してますが。フェイントにも先生の実感があった訳ね。ブームは知らぬ。
清水先生「毛虫の毛の役割を真面目に答えると、○○ちゃんが言った通り、自分自身を守るために進化してきてる。例えば、寄生バチが卵を産みつけようとした時に毛があると邪魔になる。それから保温。日なたぼっこする時にも熱を逃がしにくい。おじさん達も毛虫を扱ってて、毛のある毛虫が丸くなるととても掴みにくい。捕食者対策にもなっている。あと、トゲトゲの毛虫は食べにくそう、怖そうってことで身を守っている。それから毒を身につけて身を守る。」

先生からのクイズ③
毛虫の毛は脱皮の時にどうなるでしょうか?
 a.脱いだ皮の下にもう新しい毛が生えている
 b.毛は残して皮だけ上手ーく脱ぐ
 c.脱皮直後は無くなって少しずつ生え揃う
回答者の答えはc.。理由は「aとbは違うとおもったから。」 藤田先生もc.と予想。アナウンサーから「クイズを横で聞いている藤田先生も」と振られたのに、「b.って何でした?」とボケてたけど。

正解はa.。あらら、お二人とも残念。
清水先生「毛は皮膚の一部なので既に用意されている。毛の数も脱皮で増やしたりもしてて、新しい皮に生え揃ってる。以前に毛虫の毛を刈ったらどうなる?という質問を受けて、試して下さいって言ったけど、その答えがまさにこれ。中にはトゲトゲの中に体液が通ってる種類もあって、そこをちょん切っちゃうと体液が漏れ出すのでそれは止めてほしいんだけど、先端部分だけ…あとヒトリガの幼虫、春先によく歩いてる茶色いクマケムシ。ああいうのの毛だと…剃ってしまうのはあまりにも微妙なんで、ハサミでチョンチョンと一部だけ切ってみて下さい。脱皮後は全く影響なく新しい毛が揃ってます。」

回答者から「エェェ…」って引き気味な声が漏れてます。昆虫があまり好きではない回答者に毛虫の毛を刈ることを勧めたり(過去の質問でも勧めてたし)、体液が漏れちゃうとか、この先生は優しい口調で心臓に負担がかかること言うのよね。だがそれが面白い。

藤田先生「質問です。僕がc.だと思ったのは、脱皮したばかりだと弱いような気がしたからで…よく弱いと言われるじゃないですか。その間は毛が無くて身を守りにくいと思ったのですが、本当に脱皮直後は弱いんですか?」
清水先生「外皮が固まるまではやはり柔らかいので破れやすいです。あと、脱皮の段階はじっとしてなきゃいけないので敵に狙われやすい。そういう意味で脱皮の段階は弱いと考えられます。」
間違いを自ら検証する藤田先生さすがです。

清水先生「二人を引っかけられて、すごーく満足です(笑)。ごめんね○○ちゃん(笑)」
先生によっては責任重大だと感じるこのコーナー、清水先生は積極的に楽しんでいた。ま、引っかけ問題って引っかかるから記憶に残るし。

Q7 何で金とかダイヤモンドは土の中にあるんで
  すか?(小3男子)
テレビで宝石が土の中に埋まってるのを見て不思議に思ったそうだ。

藤田先生「ダイヤモンドって何から出来てるか知ってますか? 意外なんですけど…○○君は鉛筆を使いますよね。鉛筆の芯は炭素から出来てるのは知ってたかな?(ここまで質問者「分かりません」) 炭素というのは物質の素で、目に見えないぐらいのとても小さな粒だと思ってくれたらいいですね。で、鉛筆の芯とダイヤモンドを作っているもの(成分を言い換えてる?)は、実は同じなんですよ。」
質問者「えっっ」 私がダイヤモンド=炭素を知ったのって多分高校の化学ではなかったか。黒い炭素がキラキラのダイヤモンドって、そりゃ驚くよね。
藤田先生「何が違うかというと、鉛筆の芯は簡単に壊れる…崩れる。だから字が書ける。でもダイヤモンドは自然界で最も硬い物として知られてて、鉛筆の芯みたいに崩れない。同じ炭素で出来てるけど、その炭素の結びつき方が違う。ダイヤモンドは炭素の粒がしっかり結びついてる状態。どんな所でそんなにしっかり結びつくかというと、ものすごく強い圧力…圧力は分かりますか? テーブルに手のひらを置いて上からギュッと押し当てると、テーブルにはたくさん力がかかりますよね? そういうものすごく強い力がかかってる…もちろん、炭素がダイヤモンドに変わるためには、手で押すのとは比べものにならない程の高い圧力が必要なんです。で、そういう圧力はどこだとかかるかというと、地面の中だったら簡単にかかる。地面の中って、そこより上の土は全部、地球に引っ張られて下の方に、足元の方に力が向かうから、ものすごく力がかかる。土の中でダイヤモンドや他の鉱物…宝石の素になる原石が出来るというのはそういう理由。かなり高い圧力がかかって、しかも温度も高くないといけない。それで地面の深い所で出来るというわけです。
逆にどこでもダイヤモンドが出来ちゃうと、ちょっと掘っただけで見つかっちゃうと…」
アナウンサー「夢のようですね(フフフッ)」
藤田先生「夢のようだけど、確かに野望ではあるけど、」 野望を尋ねるアナウンサー&清水先生、笑いが止まらなくなってます。
藤田先生「そうなるとダイヤモンドの価値が無くなっちゃう。ダイヤモンドはすごーく採るのが大変だから高いんですよ。しかも原石を掘り出しただけでは光りも何もしないので、磨いて磨いてやっとあのきれいな状態になる。」
質問者「…そ、それは分かります。」 小3には難しい言葉が次々出てきた上に、「どこでもダイヤモンド」から大人が楽しくなっちゃってたけど、分かる部分には何とか返答できて安心した。
そっか、地中が高い圧力なのは引力のせいで、深海の水圧が高いのと一緒か。何かやっと分かった(気がする)。
藤田先生「金とか銅とかの金属は、地面の下にゴロッと塊がある場所がある。鉱脈というんですけど、大昔の地層…地層って知ってますか? 崖で縞模様が出来てるの見たことありますか?(質問者「あります」) あれは古いものが下、新しいものが上になってて、層の色が同じような所はそれを作ってるものが、粘土とか砂の割合が大体同じ。そういう地層が出来ていく段階で金属が集まってきて出来たのが、鉱脈と言われるもの。」

答えるのが難しそうな質問だった。「~は知ってますか?分かりますか?」って立ち止まりながら説明してくれるの、すごく安心できるけど、かみ砕いて言い換えるのも大変だ。

Q8 お父さんの部屋にシバンムシがわいて困って
  ます。どうしたらいいですか?(小4女子)

アナウンサー「どんな虫?飛ぶのかな?」 私も初耳。
質問者「ゴマのような小さい虫。飛ぶかは分からない。」
アナウンサー「どのくらいいるのかな?10匹とか20匹とか?もっといる?」
質問者「うん。バルサンとかで消毒したけど、どんどんわいてくる」 ウワ嫌だ…窓際でよく見つかるそうだ。
アナウンサー「殺虫剤(NHKなので商品名は言い換える)を使っても退治できないのね?それちょっと大変ね、清水先生に聞いてみましょう。」

清水先生「シバンムシな、これ実は大変なんや(笑)。なかなか駆除しにくい虫で、数ミリ位のまるっとした、褐色の甲虫やね。何でシバンムシって言うかというと、漢字で書くと死の番をする虫で『死番虫』。ヨーロッパにいるシバンムシ(日本にいるのとは全く別種)が、オスとメスで交信する時に頭を柱なんかにコンコンと打ちつけるんだけど、それが姿が見えないのに音はする、死へのカウントダウンが始まってるんじゃないかという、ちょっと怖い由来なんやけど。けどお父さんは大丈夫やからね(笑)。」
先生、心臓に悪い説明ありがとうございます。
清水先生「多分、○○ちゃんちに出てるのはジンサンシバンムシか、タバコシバンムシ。おじさんは害虫て言い方はあまりしたくないけど、迷惑がられてる虫。それ自体は害は無いけど、シバンムシに寄生するシバンムシアリガタバチが発生すると、人間が刺されたりすることがあるので困る。
実はこの虫、バルサン…ごめんなさい(笑)殺虫剤にすごく強くて、害虫を駆除する会社も困るような虫です。お父さんの部屋の窓際に集まってるのは、発生したのが明るい所に集まっただけで、窓にわいてる訳ではないと思う。
シバンムシのもう一つ困ったところは、いろんなものを食べる。お父さんの部屋に何があるかな?畳とか絨毯とか…化学繊維のは食べないけど高級な絨毯は食べちゃうし、死んだ動物質も食べるしで、エサは周りにいっぱいある。だから、発生場所を見つけて、出来るだけ片づけて下さいってよく言う。観葉植物があったらその肥料を食べて発生したりとか。とにかく、お父さんの部屋を隅々まで、シバンムシがたくさん発生してそうな場所を何とか探して下さい。
で…そこから先は専門の人にお願いしなきゃどうしようもないと思う。結構、たくさんのお宅で発生する虫なので、入ってきたヤツが増えないように隅々までチェックしてもらうしかない。まず発生源がすごく大事。部屋の隅にお父さんがおやつをこぼしてないかなーとか、○○ちゃんがお父さんをチェックしてあげて下さい。」
厄介な虫なのは分かったけど、質問者のお父さんがちょっと悪者みたいな流れで可哀想だな。この日は父の日なのに。
清水先生「けどまあ、見た目はかわいい虫やと思うんで、それはそれでちょっと捕まえて…、いろんなもので飼える訳やから、容器に煮干しとか鰹節とか入れて飼ってみるのも面白いかもしれない(笑)。研究して(笑)。」
厳重管理しないと家中にわくのでは……? 害虫と呼びたくない先生、最後に飼育を勧めるのはさすがというか強すぎ。質問者には「あの後どうなった?」案件としてまた出てほしい。

Q9 どうしてお風呂に入ると、手はシワシワに
  なるんですか?(小3女子)

「手のどんなところがシワシワになってる?」とアナウンサーに聞かれて「指の…ちょっとプクッとしたところに…」
以前の「冬休み子ども科学電話相談」でも同じ質問があって、藤田先生が答えていた記憶。

藤田先生「今答えてくれたように、どこでもシワシワになるわけではないですよね。シワシワになるところとならないところの違いは何でしょう?
……クイズです。」 さり気なく先生からのクイズ。
藤田先生「指全体がシワシワになる訳ではなくて、いかにもシワシワっていうのは、指の根元と先の方、どっちでしょう?」
質問者「先?」
藤田先生「先と根元では何が違うかな? 指のシワシワになるところをジッと見て、クルッとひっくり返してみると、指の先には何があるでしょう? 指先にあって根元にはないもの。」
質問者「爪?」
藤田先生「爪がありますよね。人間の皮膚というのは、周りの水を吸い込んじゃう特徴がある。そしてふやけていく。ふやけるけど、指の根元とか腕、足、お腹とかはシワシワにならないですよね?それは全体的にふやけちゃうから。でも指の先には爪があるから、ふやけたい…全体的に広がりたいんだけど、爪は逆に水をあまり吸い込まない。それで、ふやけた皮膚の行くところがなくて、シワになるしかない。……という仕組みになっている、という考え方がひとつ。
実は、このシワになるのはどうしてかというのは、そんなにハッキリ解っている訳ではない。もっといろいろ原因が考えられていて、ふやけると滑り止めになるんじゃないかと考える人もいる。でも、体がふやけていって行き先がないからデコボコになるしかないというのはパッと納得できるので、これがいちばん大きい理由だとは思う。」
なるほど~以前の質問の時もこんな答えだった気がする。その時は質問者が、(お風呂に入った後に)お母さんの手はシワシワじゃなくて自分のシワシワな手が恥ずかしいと言ってたのを、藤田先生は年をとるとふやけにくくなってシワになりにくいと、遠回しに若い証拠だとフォローしてたのが衝撃だった。

アナウンサーが解説をまとめようとすると、
藤田先生「爪のないところは全体的にふやけられるけど、爪の反対側の皮膚はふやけた分の行き先が爪で止められちゃってる訳です。そうすると表面を波打たせて、その分表面積が…そうか、ふやけるっていうのは…あ~でも…そうかじゃなくて(笑)」
先生、脳内の違和感と焦りがぽろぽろ漏れ出てます。
藤田先生「○○さんは3年生だから難しい言葉だけど、大人向けに言うと、ふやけるとは表面積が広がることなんですね。表面積が広がった分、どこかに行かなきゃいけないので、それを波打たせていくということですね。」
「ふやける」が先生的にはしっくりこなかったのかな。でも初めの方で「全体的に広がる」って表面積のことを表現してたし、質問者はちゃんと理解できてて先生も「よかった(ホッ)」。

質問終わり、先生方の感想。
清水先生「今日も楽しかったです。ちょっとやらかしたけど(笑)」 バルサン? 「クイズね、あれ面白かったです。特に藤田先生を出し抜けたのがすごーく(笑)。」 何でも面白がれる先生。
アナウンサー「藤田先生、今日はクイズの回答者も兼ねて、ありがとうございました、」
藤田先生「頑張ったんですが。選択肢をちゃんと聞いてるはずなのに、あれ、bって何?って考えちゃうと(笑)…分からなくなるものですね。」
清水先生「まさに僕。人の話を聞いてない(笑)」
アナウンサー「授業はちゃんと聞きましょうと学生に言うのに困りますね(笑)」
藤田先生「言ってます…ちょっと反省します(笑)」

緊張感がとれたのか、最後は大人だけで盛り上がってた。

7月はみんなの自由研究の特集。研究内容を送るときはコピーか写真で。実物はお家で大切に保管。
来週のジャンルは「天文・宇宙」と「水の中の生き物」、企画は「あの後どうなった?」。
再来週は新ジャンル「プログラミング」が登場。来年から小学校で習うことになっているそうで、すごいな!この日は「心と体」、「ロボット・AI」の質問も受け付け。ちゃんと聞かないと置いてかれそうな分野だけど、情弱の自分にはありがたいかも。

子ども科学電話相談6/9 とりとめのない感想

6/9のジャンルは
 鳥  上田恵介先生
 恐竜 田中康平先生(初ご担当)

鳥は恐竜から進化した、恐竜は鳥の先祖というのを知ったのは、2017年末の「冬休み子ども科学電話相談」を聞き出してから。30年前で止まってた理科の知識が一気に新しくなって、そこからこの番組にハマっていった。

恐竜の質問を担当される先生が、この日は初登場。恐竜の分野がいつからあるのかは知らないけど、聞き始めてからのご担当は、ずっと小林快次先生お一人だった。他の分野は2~3名のところ、恐竜に関しては恐竜も小林先生も大好きな子ども達が、小林先生と話したいという気持ちもかなり入れ込んで質問してくる。質問者と先生のやり取りには夥しい数の恐竜の名前や専門用語もナチュラルに早口で飛び交う。他の分野に比べてレベルが高いというか…質問者への回答後に、一般向けに改めて解説することもあるくらいだ。今時の表現だと「ガチ勢」の集まる人気分野。
田中先生はその小林先生の教え子だそうで、恐竜の研究者になりたい(≒小林先生の弟子になりたい?)子ども達から見たら「自分がなりたい将来のモデル」だろうと思う。小林先生ご自身の負担軽減にもなるけど、子ども達には憧れの先輩が現れて良かったと思う。
田中先生「今日は小林先生も聞いてるかもしれないので、気合いを入れていきたいと思います。」聞いてるだけの気楽な外野は師弟間の心理を勝手に想像いたします。

田中先生の専門は恐竜の卵と赤ちゃんの化石。卵の温め方、孵化のさせ方、子育て方法を調べることで、爬虫類⇨恐竜⇨鳥類の中で子育て方法がどういうふうに進化していったのかを知ることができる。
上田先生が最近、鳥類学がどこまで進んでいるかをまとめた研究書にも、田中先生が執筆している部分があるそうだ。放送中の連携プレーも期待できそう?

上田先生「今の梅雨の時期は、鳥たちは大変そう。繁殖が一段落してヒナが巣立った時期だけど、雨宿りしながら自然界を生き抜かなきゃならない。特にツバメなんかは虫が雨の中では飛んでいないから捕まえるのが大変で、育てているヒナが死んじゃうこともある。」
同じ虫をエサとしてても飛んでる虫を捕まえるか、地面の虫を捕まえるかの違いがあるんだよね。

ちなみに、進行役が先週とは別のアナウンサーなので、「秘密の野望」の話は出ず。

Q1 鳥はなぜ動いているものに興味があるのです
  か?(小5男子)

家で飼っているニワトリ(6羽)にエサをやったときに、投げた方がエサに寄りつくのを見たそうだ。生きたバッタをあげたことも。観察から気づきを得た面白い質問。

上田先生「エサの中でもパン屑やご飯粒は動かない。動くエサはミミズとかバッタ等の虫。ニワトリは実は虫の方が好き。パン屑やご飯粒も食べるけど、動かないからいつでも食べられる。虫は動くから、うっかりしてたら逃げられる。だから、目の前にご飯粒があっても虫やミミズが出て来たらそっちをまずパクッと捕まえる。そうやって動くものに反応するように進化したんだと思う。
人間も動くものの方が美味しそうで逃げていきそうだったら、それをパッと押さえると思う。ま、人間が食べるものは逃げていかないけどね(笑)。」
狩りをする時の心理だろうか。

アナウンサーから「夏休み前に聞いておきたいことある?自由研究でニワトリのことを調べたいということを聞いたけど」と追加質問の誘導が。もう夏休みの自由研究が視野に入ってるのか…。スゴい。
「人間はまぶたが上から下に閉まるのに、何で鳥は下から上なのか?」

上田先生「その質問が来たか(笑)。鳥の先祖の先祖の先祖の…まぶたも下から上がっていたからだと思うけど、何故なのか分からない。まぶたがあるのは目の表面をきれいにするためだから、別に上からだろうが下からだろうが、右からだろうが左からだろうが、どっちでもいいと思うけども、何故かは分からない。生物学者でも分からない良い質問をありがとう。」
田中先生「恐竜のまぶたは化石に残っていないけど、恐竜のちょっと前のワニも下から上だったと思うので、ニワトリも昔の動物から受け継いでいるんじゃないかと思う。」

Q2 琥珀から恐竜の血を取り出して、本当に恐竜
  のクローンを作れるか?(小3男子)

ジュラシック・ワールド」でそんなシーンを見たから。琥珀から血を取り出して、その血からDNAを取り出して、そのDNAでクローンを作っていた。
人を攻撃しなければ恐竜ってカッコいいし、乗れたらいいなと思ったそうだ。

田中先生「DNAはその動物を作る設計図。最近面白い研究があって、DNAって化石になるとどんどん壊れていっちゃうんだって。700万年経つとDNAが壊れて設計図がバラバラになっちゃう。
てことは、恐竜が生きてたのって700万年前より新しい?古い?」 質問者「古い」 田中先生「そうだね。恐竜が誕生したのが2億3000万年前、絶滅したのが6600万年前って言われている。だから、恐竜のDNAが残っていないので、恐竜のクローンをDNAから作るのは難しいと思う。」

DNAが700万年そのままで…とアナウンサーが言いかけたけど、
田中先生「DNAは500年おきくらいにちょっとずつ壊れていって、完全に壊れるのが700万年。だから、新鮮なDNAじゃないと再生は難しい。」

DNA以外の方法があるような言い方気になる…と思ったら
田中先生「実は違う方法で恐竜を作り出そうとしている人はいる。ニワトリの卵を使って……鳥には尻尾も歯もなくて見た目が違うけど、元々恐竜から進化してきてるから、ニワトリの卵を操作して、尻尾を長くするとか歯を生やすとか、ちょっとずつ改良していくと恐竜を作り出せるんじゃないかと言っている人がいる。恐竜っぽい鳥というか、恐竜がもしかしたら作れるかもしれない。まさに羽毛恐竜。」

へえぇぇ…。遺伝子操作で品種改良ってことかな。
アナウンサーも言ってたけど、人間がそこまで手を入れていいのかと思いつつ、絶滅した生き物の姿を見てみたいという夢も分からなくはない。

田中先生「ただ、ニワトリは肉食恐竜から進化したので、もしかしたら凶暴になるかもしれない。」
そうか…。襲ってこなければとか乗ってみたいとか、人間の都合のいいようにはいかないかもしれない。人間よりずーっと古い遺伝子だもの。
4月に観に行った伊藤若冲の作品には、もはや恐竜じゃないかってオーラのオスのニワトリ(「雄鶏図」)もいたな。牙はなかったけど若冲さんは先祖の肉食恐竜っぽさもどこかで感じたんだろうか。


Q3 鳥のウンチは何で種類が違うんですか?
  (小1男子)

自己紹介の時から笑ってて、笑いながら質問。ウンチが面白い時期。見比べてみたら白や黒だった。質問者の周りは特にカラスが多いらしい。

上田先生「白と黒が多いけど…住んでるのが北海道なら、ハクチョウとかタンチョウヅルはいる?(質問者「いるよ」) ウンチは見たことある?(質問者「あー、ない」) 水草をいっぱい食べるから、緑っぽくなって、白と緑。シラサギとかカモメは知ってるかな?(質問者「知ってる」) 彼らは魚を食べる。魚を食べる鳥のウンチはウンチらしい形をしてなくて、白い水みたいな、ウンチかおしっこか判らないような液体。鳥によってウンチの種類も形も違うのは、食べるものが違うから。いろんな鳥のウンチを集めて調べてみる?(質問者「うん笑」)」
上田先生「食べ物の種類の他に、不消化物が多いかどうかも。魚を食べる鳥のウンチが白い液体状なのは、骨もきれいに消化してしまうから。
それから、鳥のおしっこって見たことないでしょ?
それは、鳥はおしっことウンチを一緒にするから。彼らのウンチの白いところが実はおしっこの成分。人間のおしっこの成分は尿素だけど、鳥は尿酸という、水に溶けないもので違う成分。だから鳥のウンチは、白がおしっこの部分、黒とか茶色の部分がウンチだと思って下さい。」

鳥が飛ぶために、体を軽量化するために、液体の排泄物を作らない、尿も糞も同じ所から一緒に排泄するというのは以前の放送で聞いたっけ。それにしても、魚を食べる鳥は骨も丸ごと消化するって、消化力が強いのかなあ。

Q4 化石から恐竜のオスとメスの違いが分かりま
  すか?(小1男子)

国立科学博物館で見た化石にはオスとかメスとかの記述はなかったそう。

田中先生「すごく…難しい質問。カブトムシのオスとメスはどういう所が違うかな?(質問者「ツノが生えてるとこ」) そうだね、じゃ、鳥だとクジャクはどう?(質問者「丸くなる羽根」) だけど、恐竜は、骨だけ見ても違いがほとんど判らない。ただ、珍しい場合には見分けられて、メスが卵を産む前の、お腹の中に卵がある状態で化石として残ったら、それはメス。それから、卵の殻は骨と同じカルシウムで出来ているんだけど、恐竜のお母さんは卵を作るときに自分の骨のカルシウムを使う。そうすると、お母さんは卵を産むときは骨がスカスカになっちゃう。だから、スカスカの骨(骨髄骨)が見つかるとそれはメスだと判る。」
田中先生は答えやすそうな質問をして本題に入っていくから、話に入り込みやすいなあ。骨でほとんど違いが判らない、メスの骨がスカスカになるってところで質問者、ちょっとショック受けたみたいだけど、「わかりました」って頑張って言ってるのがかわいい。
田中先生「国立科学博物館で卵を温めていたオビラプトル類の恐竜、シチパチを見たと思うけど、あれ実はオスが卵を温めている。(質問者「エッッ?」) お腹の中に卵の化石が見つからず、骨もスカスカになってないから、オスじゃないかと言われている。だから、シチパチはオスが卵を温めるという珍しい恐竜だった。」
抱卵した状態の化石だったのか?恐竜の卵を専門とする先生にピッタリの質問だったのかも。
田中先生「鳥だと骨だけでオスメスの見分けがつくんですか?」
上田先生「クジャクだと尻尾の骨の化石があれば判るかもしれないけど、スズメとかカラスなんかは全く同じ。だから多分判らないと思う。」

Q5 鳥は人間の顔が分かるのでしょうか?
  (小3女子)

家でオスの文鳥を飼っていて、家族を見分けているように思う。お母さんの手や肩に乗るのに、質問者には怒って乗らない…。

上田先生「文鳥が人の顔を見分けているかどうかは先生もわからないけど、カラスぐらいだとちゃんと見分けているというのが分かる。文鳥は見分けるというよりも、声を聞いていつもエサをくれるお母さんだなとか、見た目もちょっと足して人を識別していると思う。
それと、大人の文鳥はつがいを作ろうとするから、そのオスの文鳥はお母さんのことをつがいの相手だと思っているのかもしれない。
うちでもセキセイインコを飼っていたけど、僕には懐かないで娘にだけ懐いていた。メスだったけど、娘のことをつがい相手のオスだと思って接してるように見えた。」
懐かれない繋がりの質問者と先生であった。

Q6 恐竜の体温はどのくらいなんですか?
  (小6女子)

牧場で牛に触ったらすごく温かくて、体温が高いから冬でも平気だときいた時に、恐竜はどれぐらいか気になった。恐竜は「けっこう好き」。控えめなガチ?

田中先生「恐竜の歯を使った研究で、竜脚類(ブラキオサウルスアパトサウルス等の首が長くて大きな恐竜)は36℃~38℃位と言われている。オビラプトルという、卵を温める、オウムのような顔でダチョウみたいな体の恐竜は32℃位と言われている。鳥は40℃以上あったりする。」
質問者「恐竜が絶滅したのは体温が関係してるんですか?」
田中先生「僕は関係していると思う。隕石が落ちて気候が変わって寒冷化したと言われているけど、そういう時に体温を上げたりできる、体温調節ができる動物が有利だったと思う。ただ、体温だけでは説明できなくて、いろんな要因があって結果的に絶滅したと思う。」
田中先生「歯だけじゃなくて卵の殻を使った研究でも分かる。卵を作るときに、体内の水分が殻の中にちょっとだけ残されてて、その水には体温が残されている。同位体を分析すると割り出せる。」

小林先生の時のガチな質疑応答とは違って、田中先生だと恐竜のことそんなに詳しくなくても(恐竜大好きなのは同じだけど)質問しやすい雰囲気かもしれない。子ども達が熱心なだけで小林先生に罪はないのだけど。子どもだからと手加減しないで難しいこともどんどん説明しちゃう小林先生も素晴らしい。

11時台前半「先生に聞いちゃおう」
子どもがスタジオに入り、先生と直接お話できるコーナー。この日は恐竜の田中先生に、小3の女の子が質問をぶつけた…やっぱり恐竜のガチ勢だった。最初はNHKに来るまでの新幹線移動がヒマだったとか、スタジオ内の印象が機材ばかりとか、良い意味で子供っぽい反応をしてたんだけど…豹変した。
ご両親と小1の妹さんも一緒で、姉妹お揃いのワンピースだけど、お姉ちゃんは恐竜のワッペンをお母さんにつけてもらったそうな。こういうおしゃれが出来るのが女の子ならでは。恐竜女子のファッションチェックも兼ねて、来月の恐竜展に行ってみたい。

質問者は今年1/3の「冬休み子ども科学電話相談」で、「鳥には渡り鳥がいるけど、鳥の先祖の恐竜には渡りをする恐竜はいたのか?」という質問をし、恐竜担当の小林先生がカマラサウルスは渡りをしていたと回答。
恐竜が好きになったきっかけ…3才頃にお父さんの恐竜図鑑(昭和55年発行!)を見て好きになり、その後ちゃんとした図鑑を買って貰って、そこからハマっていった。この経緯をきちんと自分で説明したのもしっかりしてるなあと感じたけど、新旧の図鑑を見比べての感想を聞かれると、
パキケファロサウルスがイグアナドンと同じ所に入ってたり」 「ティラノがゴジラ立ちしてたり」 「スピノが二本立ちしてたり…スピノは今でも二本立ちだけど」 何言ってんのか分からないけど、サウルスを省略して恐竜名を言う時点でエンジンかかってきたって雰囲気。田中先生も「詳しいね」と言うしかなかった感じ。

で、聞く側もガチっぷりに慣れたところで
先生に聞いちゃおう①
古生物学会があると聞きましたが何をしますか?見学はできますか?

…初っ端からスゴいの聞いてきた。お母さんのスマホに恐竜に関する情報が入ってくるそうだけど、小3女子は学会に行く気満々だー!
田中先生「正しくは日本古生物学会といって、恐竜含めたいろんな化石(アンモナイト三葉虫、微生物等)に関する研究の発表会。毎年夏と冬の2回開催で、今年の夏は2週間後に静岡での予定。一般向けの普及講演会で最新の研究成果を分かり易く話してくれる。
古生物学は人類学や考古学とは別の分野で、人類に関わらない、純粋な生き物の進化や歴史を勉強する学問。」静岡だと質問者の家からも遠くないようだから、これは行くだろうな。2週間後とはまたタイムリーな宣伝にも貢献してるな。
質問者は古生物学に「すごく」興味があるそうで「今も分からないことが多いから、今から大人になってもけっこうイケるかなって。けっこう、けっこういろんなこと調べられるかなって」 自分が活躍できる場の広大さに惹かれてるのかなあ、「けっこう」にかなり力が入ってた。田中先生「ぜひ筑波大学へおいで」とご自分の職場にスカウト。小林先生もちょくちょく「北大に来て」って言ってる。

先生に聞いちゃおう②
恐竜は竜盤類と鳥盤類という大きく2つのグループに分けられるんですけど、どちらでもない恐竜が見つかる可能性はありますか? 三畳紀のことはよく分かってないらしいので、その頃にいたんじゃないかなと私は思います。

自分なりの仮説を立てて聞いてくる。しかも、鳥盤類にはどんなのがいる?と先生から聞かれて「いちばん有名なのでトリケラトプス、続いてイグアノドンやステゴサウルス、アンキロサウルス、それとパキケファロサウルスはそんなに…(聞き取れず)じゃないらしいけど」 竜盤類も「まず恐竜の王、ティラノサウルスがドデーンときて、ディプロドクスとかブラキオサウルスなど。鳥盤類に比べて少ない。」先生「スピノサウルスはどっち?」⇨「竜盤類で獣脚類」 先生「カマラサウルスは?」⇨「竜盤類の竜脚類」……繰り出される質問にスラスラ大正解していく。これがガチ勢。スタジオ内賞賛の拍手。

田中先生「恐竜ってのは竜盤類と鳥盤類の必ずどちらかに分けられる。逆に分けられないものは恐竜じゃないということになる。だから、竜盤類でも鳥盤類でもない恐竜は見つからないことになる。
ただ、最近、この2つに分ける方法は間違っているんじゃないかって言う人がいて、今話してたスピノサウルスなんかの獣脚類を竜脚類から追い出しちゃった。だから、その人達によると獣脚類は竜脚類でも鳥盤類でもないことになる。だけどこの考え方が正しいのかは証拠が足りなくてまだ分かってない。特に、さっき言ってた三畳紀の恐竜の証拠が全然足りてない。
だから、恐竜が竜脚類と鳥盤類だけだったのか、それとも違う分け方があったのか、それを調べるには恐竜の研究をもっとしていく必要がある。」

三畳紀とは中生代(三畳紀ジュラ紀白亜紀)のいちばん古い時代で、知られていないことがまだまだあるとのこと。恐竜の分類方法も他にも説があったりで説明しきれないようで、田中先生「この後ゆっくり話そうか(笑)」と誘う始末。これだけガチならお話のし甲斐もあるだろうね。

先生に聞いちゃおう③
小林先生はどういう先生なんですか?

小林先生ファンにしか出来ない質問だし、教え子にしか答えられない、めっちゃツボを押さえた質問ですな。小林先生が聞いてたらと思うと外野は楽しみでしかない。
ラジオで話したことのある質問者のイメージは「厳しいけど褒めてくれそうな先生」
田中先生「小林先生は全くラジオで話す時の感じのままで、優しいけど学生には厳しい先生でもあったりする。」ラジオで話すまんまって、やっぱり子ども相手でも手加減しないのか…。
田中先生「ただ、研究者としては、世界の研究者が認める、スゴい恐竜の博士。僕は先生と一緒にカナダやモンゴルに恐竜の化石を探しに行くけど、僕が先生の前を『何にも見つからなかったなあ』と思いながら歩いてると、小林先生は後ろから『あ、ここに骨の化石』『ここに歯の化石』ってどんどん見つけちゃう。すっごい化石ハンター。一緒に行くととても勉強になる。」
アナウンサーが言ったけど、見落とされがちな化石も発見する目をお持ちの小林先生。10連休中のご出演の時「楽しいから仕事と思ってない」みたいなこと言ってたっけ。

質問者も「視力には自信がある」、化石発掘も体験済み。修行は既に始まってる。
古生物学会では毎年10/15を化石の日と定めてて、全国で講演や発掘のイベントを開催してるそう。
どんな化石を見つけたい?とのアナウンサーの問いに「貝と植物しか見つけてないから、もう…何でもいいから動く化石を見つけたい。動いてたやつ見つけたい!」過去の発掘成果への不満が分かる気合の入ったコメント。

先生に聞いちゃおう④
どこまでが恐竜でどこまでが鳥なんですか?
鳥のご専門の上田先生もいるからとアナウンサーが促したけど鋭すぎる。渡り恐竜の質問するような子だもの。

上田先生「昔は恐竜が先でその後に鳥が進化したと考えられていたけど、今は鳥の先祖も恐竜のいた時代に、いろんな種類が一緒にいたと考えるようになった。どの恐竜が鳥にいちばん近いかは分からないし、鳥の化石はまだまだ少なくて、はっきり分からないことが多い。ただ、恐竜と鳥は非常に近い親類みたいなものだと、恐竜がいっぱいいた時代には鳥もいっぱいいたと考えるのが良いと思う。」

先生に聞いちゃおう⑤
恐鳥類っていう大昔の、恐竜が絶滅した後の王者がいたらしいですけど、それは現在生きてる鳥の中で近い種類はいますか?
上田先生「恐竜の絶滅で中生代が終わって、次の新生代になった最初の頃は恐竜のような大きな肉食動物がいなかったから、大きな恐鳥類が地球のあちこちで繁栄した。けど、恐鳥類は子孫を残してないというか、絶滅したから、現在の鳥たちは当時生き残っていた別の鳥から進化したと思われている。だから、恐鳥類はどの鳥と近縁なのかというのもまだ分かってない。最近は肉食と言われてた恐鳥類にも草食だったんじゃないかと言える証拠も現れてきて……うーん、分かってないばかりでごめんね。分かってないから研究が出来るんだよね。大きくなったらぜひ調べて下さい。」質問者含めた恐竜ファンの子供たちにはフロンティアが広がってるんだね。

質問者「友達に今恐竜って生きてるの?って聞かれた時に、いるよほら、今そこ飛んでったって答えるけど、ガッカリされて、大きいやついないの?とも聞かれる。」
小林先生もよく主張する「鳥は恐竜」を広める活動までしてるとは恐れ入る。
田中先生「恐鳥類のガストルニスは鴨に近いって言われてるらしい。鶴に近い仲間としてフォルスラコスという恐鳥類もいる。」

最後に感想を聞かれて、質問者「分かってないことがいろいろあるから、大人になって研究するにしてもけっこう出番はあるのかな。」
質問して「分からない」と言われて自分の出番だと考えるポジティブさも、自分の好きなものを隠さない堂々とした態度も、見習わないといけないな。

Q7 家の玄関の上にツバメの巣があります。毎年
  巣立っているんですけど、今年は孵ったばかり
  のヒナが玄関の下や、巣から離れた道路や庭に
  4匹落ちていました。どうして巣から落ちるの
  ですか?防ぐにはどうすればいいですか?
  (小4女子)
4羽とも死んじゃって1羽だけが巣に残ったそうだ。
上田先生「巣の真下に落ちてたら巣から身を乗り出して落ちてしまったと考えられるけど、道路とか庭とか巣から離れた場所に、まだヒナは飛んで行けない。そういう時は自分で落ちたというより落とされた。別の鳥か何かがヒナを咥えて落としてしまったということが考えられる。」
私は天敵にエサとして襲われたと思ったけど、獲物を落とすミスをそんなにするのか?、落としてもエサなら咥え直して連れ去るのでは?、ツバメは天敵が来ないように人間の近くに巣を作るはずだけど?と気になった。
上田先生「一体誰がそんな残酷なことをするかというと、カラスがツバメの巣を壊してヒナを食べることがあるけど、その時はヒナを落とさない。調べた人がいるんだけど、同じツバメが巣から引きずり出して落っことしてるみたい。ヒナのお父さんお母さん以外の第3のツバメ。オスのことが多い。つがいになれない、独身のオスのツバメが、隙を見てヒナを落っことしてしまう。」
ショッキングだ……。先生もちょっと迷いながら答えたような。質問者も泣きそうに「エェェェ…」。アナウンサーも時々唸りながら聞いてて。
上田先生「実はオスの独身のツバメにも理由がある。つがい相手がいないから、結婚したい、相手がいないかと探している。そこでヒナがいる巣を見つけてヒナを落としちゃうと、その巣のお父さんお母さんが離婚しちゃうことがある。そして全部ではないけど、その別れたお母さんが新しいオスとつがいになって新しい巣を作ることがある。
ヒナを落っことす独身のオスツバメは、つがいの仲を裂いて自分との再婚に持ち込もうとする…テレビドラマみたいなことが起こっているらしいということが分かってきた。かわいそうだけど、ツバメの世界ってなかなかきれいな世界じゃなくて、ドロドロしたものがある世界だね。」

ドロドロなのかサバサバなのか…。本能というかDNAに従ってるだけだと考えたら責められないよね。人間だって我が子ですら虐待して死なせちゃうこともあるし。人間はどうなんだろう。

落ちるのを防ぐ方法について
上田先生「落ちてても生きていたら巣に戻してあげるのがいいと思うけど、その独身のオスがまたやって来て落っことしてしまうことがある。でもとりあえずは巣に戻す。それと変なヤツがヒナを引きずり出そうとしてたら追っ払う。出来るかどうか分からないけど、それしか手がない。
あとは巣の下に板をつけて、たまたま落ちてしまってもヒナがケガしないようにするというのも良いかもしれないけど、落っことそうとする独身のオスツバメがいる限り、何度もやって来て襲うとは思う。」……救いのない残酷なお答えだけど、野生の生き物の現実をちゃんと説明された先生は凄い。

Q8 ティラノサウルスはどうして鳥に進化した
  の?(小1男子)
パソコンで恐竜が鳥に進化したのを知ったそうで、好きな恐竜はティラノサウルスと「日本最大の恐竜タンバリュウ」。小1にして修飾語をつけて紹介できるのは、やはりガチなのか?

田中先生「ティラノサウルスは鳥に進化しなかった。絶滅したんだけど、仲間の恐竜が鳥に進化した。ヴェロキラプトルとかデイノニクスとか、小さくて羽毛のある恐竜が、彼らが直接鳥に進化した訳ではないけど、かなり鳥に近いと言われている。小さな恐竜なグループがいちばん鳥に近いと言われてて、彼らに近い恐竜が最終的に鳥に進化したと考えられている。
鳥になるには翼が要るし、空を飛ぶには小さい恐竜でないとダメだから、ティラノサウルスは鳥になることは出来なかったけど、ティラノサウルスに近い空を飛ぶ小さな恐竜が鳥に進化した。」

質問者「タンバリュウはなぜ日本最大になったの?」
田中先生「タンバリュウは恐竜の中でいちばん体が大きいグループにいる。タンバリュウは15メートル位でグループの中では大きい方ではないけど、竜脚類と呼ばれるこのグループは、大きいのは30メートルを超える。日本では今のところタンバリュウが最大だけど、新たな化石が発見されたらもっと大きな恐竜が見つかるかもしれない。
そんなに大きくなったのは、もちろんエサもたくさん食べるけど、大きいと敵から襲われにくい。他の肉食恐竜も大きい相手に手が出せない。大きいだけで有利なので竜脚類は体がどんどん大きくなったと考えられている。」

あんまり知らないと言ってた質問者だけど、先生の話にはちゃんとついてって、「知らなかった」「確かに」なんて新しい知識を手に入れたような反応していた。

ガチガチなやり取りに衝撃の事実に、盛り沢山な回だった。

先生方の感想
上田先生「いつもだけど本当に手強い。ふだん見てるけどどう説明するのか意外に分からないことが多い。」
田中先生「恐竜が好きで詳しい子が多くて、鋭い質問だったけど、相手が詳しいから説明しやすくて助かった。」お師匠の小林先生のご指導の賜物だと思う。結果的に教え子に優しい小林先生。

次回のジャンルは昆虫と科学。昆虫の清水先生からのクイズがあり、科学は藤田先生。いろいろと楽しみでニヤニヤしちゃう。