あせらず、さわがず

アラフィフおばさんが脈絡なく書いてるブログ~あとは野となれ山となれ

子ども科学電話相談5/19 とりとめのない感想

5/19のジャンルは
 天文・宇宙 本間希樹先生
 水中の生き物 林公義先生

本間先生は先月、ブラックホールの撮影に成功した国際プロジェクトの日本チームのリーダーとして、発表時に記者会見に出ていた。「子ども科学電話相談」、ためになって面白いってのを当たり前のように期待して毎回聞いてるけど、本間先生も他の先生方も、調べるとホントすんごい研究者の集まり。

Q1 ハリセンボンの針は何でできているんです
  か?(小4男子)
魚の鱗が変形したようなものなので、鱗の主成分と同じ、リン酸カルシウムでできている。リン酸カルシウムは人の骨や爪の成分でもある。ハリセンボンはフグの仲間で、彼らには鱗が無い。そうなのかー。針はふだん寝ているけど、怒ると水を飲んで体を膨らませて立たせる。水風船なの?
ハリセンボンの針は実際は300~400本。

Q2 地球は丸なのにどうして地面は平らなんで
  すか?(5才男子)
地球のほんの一部しか見ていないから。地球の半径6300㎞に対してふだん見ている地面は数㎞。本当の形は離れて見ないと分からない。サッカーボールも間近で見たり、両端を隠して範囲を狭めて見たりしてみると、丸だということが分からなくなる。

Q3 ネコザメの卵はネジみたいな形をしていて、
  もし僕のお母さんがあの卵を産むとなったら、
  「痛いーイヤやー」と怒りそうです。僕もイヤで
  す。ネコザメは痛くないんですか? あと、ど
  うしてあんな形に進化したんですか?
  (小4男子) 「痛いーイヤやー」の言い方がカワ
  イイ。

「ご心配いりません!」産卵時は軟らかくて1~2日で硬くなる。産卵後にメスが卵をくわえて海草ジャングルの奥や岩の穴に押し込んで隠している。押し込みやすいように、隠した所に引っかかって隠れるようにネジのようにヒダが付いた形になっている。
林先生は魚のことをよく「おさかな」と言う。「ご心配いりません!」もだけど丁寧な言い方に和む。

Q4 宇宙の乗り物は、どうやって宇宙のゴミをよ
  けているんですか?(小1男子)
基本的にぶつかるのが当たり前という考え方。直径1㎝位の小さなゴミなら当たってもいいように丈夫に作っている。10㎝位のゴミで穴が開いた時は一旦別の部屋などに避難した上で修理する。1m以上もあるような大きなゴミについては、レーダーでチェックしながら、軌道を変えるなどして防いでいる。

Q5 スズムシやコオロギは脱皮した後の皮を食べ
  るけど、水中の生き物は食べるんですか?
  (小2男子)
食べる。脱皮後に皮を食べる水中の生き物ってのは、ザリガニやカニやエビ等、硬い殻で体を覆っている。水中はカルシウムが少ないので、脱いだ皮にいっぱい入ってるカルシウムが勿体ないから摂取している。
ハ虫類のヘビ、両生類のイモリ、サンショウウオも脱皮するけど、これは表面に付いた雑菌や寄生虫を除去してる面もある。⇦食べるか否かは言ってなかったけど、そういう意味合いなら食べないのだろうか。

Q6 星は明るいほど温度が高いのに、10000℃以上
  ある星がどうして3500℃以下まで冷えるの
  ですか?(小5男子)
塾で聞いたそうな。小学生にそんなことを教えるのか今時の塾は。
ものすごく簡単に言うと、星が年をとるにつれて太るから。⇦ザックリすぎて???
そもそもなぜ星は燃えてるのか。中心部で水素を燃料として核融合反応を起こしてるから。燃料の水素が無くなってくると、燃える場所が中心部からだんだん周辺部に移動する。すると内部と重力とのバランスが崩れて、星の形が保てなくなり、大きくなろうとする。そして内部のエネルギー量と明るさとのバランスをとるために温度が下がる。

分かったような分からんような。太った分、表面積が大きくなって内部のエネルギーがより分散するから温度が下がる…ってイメージしたんだけど違うのかな…難しい。質問者は「よく分かりました」って言っててスゴ。

仕事柄、年をとった人体はいつも見ている。確かに年をとると太るのも含めて、体の形を保てなくなっていくのは想像できる。まっすぐ立つことが出来なくなって、腰が曲がり、頭が前に出て顎が上がり気味、膝が曲がって両膝が開いてしまう。お肉も垂れ下がってくる。体温は…まあ36℃台だけど「寒い」と訴える人は多い。


11時台前半、この日は先生に聞いちゃおうのコーナー
 子供(with保護者)がスタジオに来て、目の前の先
 生に直接質問するコーナー。この日は小4男子が
 ブラックホールに関する質問を本間先生に。

私が今住んでる土浦市の子でビックリした。土浦なら常磐線使って渋谷のNHKまで行ったのかな~と想像してたら、コーナーの最後に将来なりたいのは常磐線の運転手だと言ってた。将来この子が運転する常磐線に乗るかもしれず、それはそれで楽しみ。

だけど、お父さんの仕事が動植物の研究で、妹さんは以前に昆虫の質問をしたことがあるとか、本人はつくばEXPOセンターの科学クラブの会員だとか、科学にふだんから親しんでるご家庭のようだ。お父さんは子供たちの質問は単純だけど答えにくい…と、専門的なことを簡単にして伝えることの難しさを実感されているご様子。この番組に出てる先生方はやっぱりスゴいのだ。
なのに、本間先生はこの子が持参した付箋貼りまくりの図鑑を見て、「自分の守備範囲はほんの数ページです」と不得意分野もあるって言ってしまう。自分を大きくも小さくも見せない態度って、やっぱり人としての大きさではないか。

で、ブラックホールに関する質問
ブラックホールはどうやってできるのか?
ブラックホールには大きいのと小さいのがあって、大きい方はまだ分かっていない。4月に公表した画像は大きいブラックホールの方。小さいのは、重い星が燃え尽きて最後に爆発して出来る。
ブラックホールに吸い込まれたものはどうなるのか?
二度と出てこれない。光も電波も吸い込まれたら出られない。あの画像は電波望遠鏡で撮影しているけど、ドーナツの穴のように見える黒い穴、あれこそが電波が吸い込まれている証拠。因みに太陽にいちばん近いブラックホールは3000光年離れているので、太陽がブラックホールに吸い込まれる心配はない。


Q7 どうして人魚は海の中で息ができるので
  すか?(小1女子)

今日初めての女の子からの質問。人魚はスマホで見たそうで、本当にいるかどうかは分からないそうな。夢のある質問に科学者はどう答えるのか、これも「子ども科学電話相談」の聞き所の一つだと思う。さて林先生は…

おじさんはもう随分と水のある所に行ってきたから、人魚が本当にいるなら1回は会えてると思うんだけど、それが1回も会えてない。だから、おじさんは人魚は架空の生き物なんじゃないかなと感じる。
いるとしたら…。人魚は上半身が人間(哺乳類)で下半身はお魚。人間は肺呼吸、魚はえら呼吸だけど、おじさんの想像だと人魚は上半身の中に肺を持ってるんじゃないかな。岩の上で髪をとかしたり、カモメと話したりして陸上に長くいられるから、肺で空気を吸ってる。
だから、陸上で吸った空気を海の中で上手に使って、また空気を吸いに海から上がってくるんじゃないかな。

経験と想像(科学的考察に基づいた)という形で質問に答えつつ、人魚がいる/いないには結論を出していない。スゴい。人魚がいたとしたら水族館に行くのか動物園に行くのか、展示方法を考えてしまう林先生。

本間先生も以前に「ウルトラマンがいるM78星雲に行くにはどうしたらいいか」という質問を受けていた。更に夢が広がるような話で素敵だった。

Q8 地球には鉄があるけど月にもありますか?
  (5才男子)
鉄の研究をしているパパからもらった絵本で、月が「地球は鉄の星だよ」と言っていたそうな。質問のきっかけが面白い。鉄鋼業界が作った絵本だろうか。

月にも鉄があります。ていうか、宇宙のどこに行っても鉄はある。鉄は宇宙で作られる。星の中で燃えていろんな元素を作る途中で鉄も作られる。星が死ぬ時に爆発して宇宙にまき散らされる。だから宇宙のどこでも鉄がある。

この年長さんは自分が思ったことや知ってることを積極的にはさんできて先生の話に食い下がる。本題からズレかかるけど、先生が軌道修正しつつ「お~すごいねー」「そんなことも知ってるんだ」とほめるから、更に他のこともしゃべってくる。「ビッグバンで宇宙ができたのは知ってる」⇨先生「すごいなあ~(汗)そこまで言っちゃう?(想定してた説明からはみ出るんだけどなーみたいな心の声が)」⇨「ビッグバンでできるのは水素とヘリウムだけだから、ビッグバン直後の宇宙には鉄が無いんだよ。お父さんの仕事が無くなっちゃうね」
こういう話から地球にある全ての元素が宇宙で作られるというのを、私は少しずつ理解している。

で、この年長さんが最後に言ったのが「楽しかった」。質問の答えよりも、自分の知識をほめられながら宇宙の話ができたのが嬉しかったんだろうな。

Q9 タコの色はピンクや黄色や青などに変わった
  りするんですか?(小4女子)
お兄ちゃんが釣ったタコが初めは赤だったのに、家に帰る頃には真っ白だった。(生きてはいたけど瀕死状態)

生きているタコは周りに合わせて色をよく変えている。目から入った情報が脳と神経を通じて、皮膚表面の色素胞という、いろんな色のある細胞に届く。その色素胞が活動して色が変わる。色を変えるのは、エサを獲るときに相手に見つからないため、ふだんも敵に見つからないようにするため。
青い色はヒョウモンダコはいるけど、あれは体の模様。⇦毒があるから警戒色? 黄色は薄い茶色とかオレンジとか、褐色系になることはある。

来週は10時台に新コーナー「先生からのクイズ」。来週の天文・宇宙ご担当の国司先生から早速クイズが出された。生放送で答えてもらうそうで、当たった子はラッキーかアンラッキーか。恐竜の分野だったらクイズのレベルが高そう、そして答えたい子が殺到しそうだ。

子ども科学電話相談5/12 とりとめのない感想

4月からレギュラー放送となった「子ども科学電話相談」。NHKラジオ第1で毎週日曜日、10:05~11:50の放送。いつも理科の勉強を楽しくやり直してるような気分ですが、「へー、そうだったのかー知らなかったー!」と感動してもすぐに忘れてしまう残念なアラフィフ脳みそ。備忘録的に記録・感想をブログに書いてみようかと思いました。

5/12のジャンルと回答される先生方は
 心と体 篠原菊紀先生 
 ロボット・AI   坂本真紀先生
 運動(⇦新ジャンル ) 小林よしひさ先生

新ジャンル登場&その回答者が3月まで「おかあさんといっしょ」の体操のお兄さんだった「よしお兄さん」。いつもは各ジャンルの質問がまんべんなくローテーションでくるけど、この日は運動の質問がメインのような…というより、よしお兄さんが主役のような回だった。
スペシャルゲスト」と紹介されてからの「ブンバボン」のBGMでご挨拶。※「ブンバボン」とは、「おかあさんといっしょ」の終盤にみんなでやる体操の曲名。
11時台前半が「よしお兄さんに聞いちゃおう」というコーナーで、もはやトーク番組。トークの後によしお兄さんが生で「ブンバボン」体操。ラジオで生歌/生演奏ならぬ生体操。

石山アナウンサーと坂本先生は「おかあさんといっしょ」をお子さんと見ていたということで、生のよしお兄さんを目の前にして、お母さんモードで楽しんじゃってた。「母の日」だったからいいのか。

私も独身なのに「おかあさんといっしょ」をけっこう見ていた時期があり、よしお兄さんも「ブンバボン」も知っている。同じEテレの「フックブックロー」という歌の番組にドはまりして毎日見ていて、そのままEテレをつけっぱなしにしていた流れで「おかあさんといっしょ」も見ていた。騒がしい他局の番組よりずっと精神的に良かったし、「おかあさんといっしょ」の歌のお兄さん・お姉さんの、クセのない聞きやすい歌い方は今でも好きだ。
そんな過去もあり(3月のよしお兄さん卒業の頃も見納めのつもりで見たけど)、いつものテンションとペースとは違う「子ども科学電話相談」もそれなりに楽しめた。

「運動」の質問は3つ。質問してくる子たちも、よしお兄さんをリアルタイムで、わりと最近まで見ていた世代。
①さか上がりの時、怖い気持ちをどうしたらなくせますか?
②側転したい!
③ダンスがもっと上手くなりたい!
質問なのに「~したい!」。ストレートに気持ちをぶつけてくるのは新鮮だった。他ジャンルの質問は「どうして~なのですか?」「~は~なのですか?」なんだけど。
 優しい話し方で分かりやすい回答だったけど、よく考えたらよしお兄さんの会話というのは初めて聞いたかも。体操のお兄さん時代はセリフかかけ声だった。
 ②ではこんな動きしてみるといい、あんな動きしてみるといいと回答した後に、戦隊ヒーローのカッコいい動きもよく見てみるようにアドバイス。つまり「観察」。研究の基本動作だし番組中に何度も聞く言葉。
 よしお兄さんの回答後に篠原先生もアドバイスや解説をしたのも良かった気がする。③でのミラーニューロンとか。「心と体」だから関係あるし。
①の質問だとさかさまの感覚に慣れるために、両手両足で横に鉄棒につかまって、子豚が吊されて焼き豚になるときの格好してみるといいですよとか。なるほど~イメージしやすい。だけど例えが物騒。

「運動」は新ジャンルということだから、今後も取り上げるのだろうか。答える先生は選手か指導者か。ふっと思い付いたのは青学の駅伝の監督さんとか体操の内村選手。

この日考えさせられた質問はロボット・AIの、「AIはいつか人間を滅ぼすのですか?」。坂本先生の回答は、AIを作る人間次第。AIが悪いことをするのはAIが悪い感情を持つからではなく、教える側の問題だということ。
人間に不利益なことが起きたからって、何もかもAIのせいにするなってことだ。AIに学習させているのは人間だから。AIでなくても「○○が人間をダメにする」って言われたものがあった。テレビとかゲームとかスマホとか。

福島ドライブ旅③ 伊藤若冲展

今回の福島に来たメインの目的「伊藤若冲展」。
土湯温泉でリフレッシュして観に行きました。
どのくらいの混雑になるか分からずに車を走らせましたが。

10:30すぎに県立美術館の駐車場の数百メートル手前まで来ましたが、そこまで車列ができてました。
そして交通整理係の方から「駐車場が既に埋まってて、今の待機と渋滞で警察から指導も入っているので、福島駅周辺の有料駐車場をご利用お願いします」との案内。
その上で、美術館にいちばん近いショッピングセンター「MAXふくしま」の立体駐車場を教えてくれました。

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ここからでも徒歩20分ですが、すぐ近くの飯坂線から一駅、バスもあるとのことでした。
平日でも東北以外の他県ナンバー(自分もですが)を何台も見かけましたから、やはり関心が高いと思いました。
私は歩くのは苦にならないので歩きました。同じく美術館を目指している人たちもちらほらいましたが、「私らは歩けないからタクシーにしようか」というご年配の声も聞かれました。

私は福島県立美術館に初めて来た20年以上前から、建物が背後の信夫山に調和してるのが素晴らしいというのがずっと印象に残っています。それを撮れればと思ったのですが、全然ダメでした。収まりきらぬ。一つの建物に県立図書館も並んで入っているため横に長いんです。
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建物がとても低い印象を受けますけど二階建てで、信夫山の稜線の内側に収まるように作られているんだと思います。信夫山も低い山なので美術館の全体を見ようとして目線を上げると、自然に空が広いなあ~と感じるんです。それがいいと思っているのですが、この画像では伝わらないですね。すみません。

で、美術館の中に入ってやっと鑑賞となりましたが、やはり人がたくさんいました。音声ガイドの受付前にも人が集まっていて借りる気が起きず。
作品の前は二重三重の人が囲んで、前回のプライスコレクションでは人の後ろ姿もかなり鑑賞したことを思い出しました。行列に並んで行列のペースで進んで最前列で観ることにしました。
でも、行列のペースがゆっくりだったのでひとつずつじっくり眺めることができたから良かったと思います。

動植物の作品がとにかく多くて「生き物いっぱい!」と反応しました。

話がズレますが、私は2017年の「冬休み子ども科学電話相談」以来、NHKラジオの「子ども科学電話相談」にハマっております。子ども達が生き物や宇宙、人間の不思議やロボットまで、科学に関する疑問を電話で聞き、それに専門家の先生方が答えていく番組です。
https://www4.nhk.or.jp/kodomoq/

元々は夏休み期間だけの「夏休み子ども科学電話相談」が30年以上続いていたそうですけど、2017年の初の冬休みバージョンをたまたま聞いて「ためになって面白い!」となって今に至ります。大人にもファンが多いです。今年の4月から毎週日曜日のレギュラー放送になって、しかもこの10連休中は5/1以外毎日放送という、かなり悪ノリ状態です。

素朴かつストレートに質問・反応する子ども達と、その子に合わせて分かりやすく答えようとする専門家の先生方との真剣なやり取りがまず面白い。聞きながら生き物の生存戦略や進化とか、色の見える仕組みとか星の一生等々に「へー、そうだったのか!」と驚く。理科を学び直しているような感じで楽しんで聞いています。
レギュラー化以前は連日4時間、レギュラー化しても毎週2時間なので時間を作って聞くのは大変ではありますけど…。

で、「伊藤若冲展」では、その「子ども科学電話相談」でよく出てくる動植物が作品になっていたわけです。
多かったのは「鳥」。特にニワトリ率は高かった。雄雌にヒヨコもいたし。オウム、鶴、鷹、鳩。もはや恐竜と言えそうな迫力と尖ったオーラの雄鶏もいました。「子ども科学電話相談」では恐竜は鳥の祖先ということが必ず語られます。恐竜と鳥の先生方の仲が良くて「恐竜は鳥」「鳥は恐竜」と張り合う場面もしょっちゅうです。あのお二方がこの作品を見たらどんな感想を持たれるのか、想像するとニヤニヤが止まりませんでした。アート鑑賞とは程遠い態度な気もする。

他にも亀、蟹、鯉、クジラといった「水の中の生き物」、猿、犬、象の「動物」。「植物」は主役にも脇役にもなってて松竹梅に菊はもとよりアサガオアジサイ、蓮、ブドウ、インゲン、カボチャetcとバリエーション豊富。仏陀と弟子達を野菜で表現した作品も興味深かったです。横たわるお釈迦様が逆さまにした籠に乗せた大根とか沙羅双樹がトウモロコシとかね…。伊藤若冲の生家は青物問屋ということですから、身近な素材だったのかもしれません。
あとは「天文・宇宙」としては月と旭日、「昆虫」は仔犬が見つめる蝶がありました。

伊藤若冲が70代で天明の大火に遭って家もアトリエも失っているとか、今回の展示が「東日本大震災復興祈念」であるとか、テーマも背景もすっ飛んで見てしまいました。「子ども科学電話相談」では常に「観察」という言葉が出てきますから、感化されて鑑賞よりも観察モードだったかもしれません。伊藤若冲も作品を描くにあたっては対象をつぶさに観察したと思いますし(こじつけです)。

「象と鯨図屏風」の前でもかなり見方がおかしかったです。実は前の日もゲストハウスで「子ども科学電話相談」のまだ聞いてなかった回を聞いていました。その中に「クジラはどうして頭からシャワーが出るのですか?」という4才の女の子からの質問があり、クジラの潮吹きをシャワーと言ったことに新鮮な驚きがありました(おふろの絵本を見て疑問に思ったそうなので自然とそういう捉え方になるのかも)。
ですので、「象と鯨図屏風」のクジラを見た際、真っ先に「シャワー」が目に入り、「○○ちゃんが言ってたシャワーだねー!体がほとんど海に潜ってて見えないのにあのシャワーで大きなクジラだって分かるんだから、やっぱスゴい特徴なんだね!」と脳内で質問者の○○ちゃんに語りかけていました。質問者も迷惑でしょう。大きな屏風絵なので人垣から離れても、クジラとシャワーは人の頭上でしっかり見えていました。4才の女の子のおかげで印象に残る作品となりました。
チラシにもシャワーがチラリ。
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作品を観た後はグッズ売り場を見て回りました。そこで見つけたのが「えいごでまなぼう じゃくちゅう どうぶつずかん」

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「図鑑」も「子ども科学電話相談」でよく聞かれる言葉です。縦16㎝、横19㎝の小さな図鑑で、若冲の動物の絵図に英単語とひらがなの動物名が配されています。表紙の「百犬図」だと中で「dog」「いぬ」という感じです。今回の展示にはなかったカマキリ・バッタ・トンボという「子ども科学電話相談」に頻出の昆虫も載っています。
かさばらず900円というお手頃さもあり買いました。子ども向けの本をラジオ番組をきっかけに買うとは思いませんでしたが、「子ども科学電話相談」にハマっている間は楽しんで手に取れるので良いかと。本なら後々売るなり寄贈するなり捨てずに済む方法がありますし。ポストカードはハガキとして使うこともなく、汚れるのが勿体ないとしまい込むだけなので、安くて小さくてもいつの間にか買わなくなりました。

美術館を出てからはそのまま帰宅。無事に旅を終えられて良かったです。

それにしても変なアート鑑賞をしたと思います。

福島ドライブ旅① 廃炉資料館

福島市福島県立美術館では先月から「伊藤若冲展」が開かれています。
https://art-museum.fcs.ed.jp/jakuchu2019
5/6まで。
だいぶ前に絶対に観に行くんだ!という変な記事も書いておりました。
https://aserazu-sawagazu.hateblo.jp/entry/2018/10/20/135959

混雑を避けたいので連休前に行くことに決めましたけど、せっかく長距離ドライブで福島に行くので、同じく前から行きたかった、富岡町廃炉資料館にも行くことにしました。
http://www.tepco.co.jp/fukushima_hq/decommissioning_ac

廃炉資料館とは、「発電所周辺地域をはじめとした福島県の皆さま、そして多くの皆さまが、福島原子力事故の事実と廃炉事業の現状等をご確認いただける場」だと、ホームページ冒頭の紹介文にあり、去年11/30にオープンしています。場所は国道6号線沿いです。

私は仙台に20年以上住んでいたことがあり、茨城県北部の実家に帰る際は主に国道6号線を通ってきました。ですので分かりやすいと思っていたのですが、いちど通り過ぎてしまいました。

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勝手に黒っぽい四角い建物をイメージしてたので、幼稚園のような雰囲気のこんな可愛らしい建物だなんて、全く想像してませんでした。ちなみに交差点の角に建っていますが、正面は道路に向いてません。

中の受付でこの建物は前からあったのを再利用したのかと聞いてみたら、元は福島第二原発の「エネルギー館」という施設だったそうです。館内にも説明がありました。
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1988年に出来た施設なので仙台と実家の往復時に必ず目にしていたはずですが、認識した覚えがないです。言われてみてそんな看板があったかも?くらいのボケボケな記憶。アインシュタインキュリー夫人エジソンの生家がモデルって、いろいろとバラバラすぎるけど、最先端科学やら原子力やらのイメージをとにかくくっつけたんでしょうか。
館内の展示ばっかり気にしてたので、外観で驚かされるとは思っていませんでした。

受付で資料館のまわり方を説明して頂きましたが、資料館は二階建てで、2階→1階の順で見ていくようになっています。全部を見ていくと2時間はかかるそうですけど、渡されるリーフレットには30分と60分でのおすすめコースなんてのもありました。

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ここまで来るのに2時間以上かけたので全部見ていく気ではありましたが。

2階は「記憶と記録・反省と教訓」というテーマで、福島第一原発の事故の経過、対応経過、第二原発地震発生からの経過、なぜ事故を防げなかったのかの振り返りを10箇所に分けて展示していました。うち8箇所はボタンを押して映像で見られるものです。こういうのを見ていくと2時間かかるという訳ですね。平日のためか見学者はまばらでしたので、自分のペースでボタンを押しまくりました。

お恥ずかしい話ですが、私は原発事故を少なくとも4日ぐらい知らないでいました。当時住んでいた所に津波が来て家に帰れなかったり、車も水没して壊れてしまったりで、自分をどうしていくかで頭がいっぱいになっていました。どうやって知ったのかの記憶も曖昧です。
生活が落ち着いてからは、津波原発事故の当時の状況をテレビや雑誌で見聞きするようになりました。事故に至った経緯も知りましたけど、当時は事故による諸々の影響に関する報道や番組の方が、生々しく記憶に残ったように思います。私自身も、帰省ルートが避難区域にバッチリ入ってしまったことで、2014年9月に国道6号線が全線復旧するまでの3年半は遠回りせざるを得なくなったので、原発事故の影響を受けていたと言えますし。

その後はだんだんと、震災や原発事故や廃炉作業の情報はニュースで見聞きするだけになっていきました。ですので今回、事故現場に近い場所まで行って(富岡町は今も一部が帰還困難区域です。第一原発と第二原発の間に位置しており、第二原発の敷地の一部は富岡町です。)、事故そのものについて改めて振り返るのは良い機会だったと思います。

展示を一通り見ての教訓は、「この国で生きていくなら電源(電力)喪失は本当にヤバい」に尽きます。
私の生活そのものも電力ありきで営まれてますけど、発電所も電気で動いてますしね。電力会社の中の人の仕事も電力ありきですし。
何らかの電源は各自で確保しとかないといけません。他者依存はダメですね。

余談ですけど、館内で東北電力の社名入りの作業服を着た人が見学していたのを見かけ、ここは東京電力の施設でありながら東北電力管内なんだよなあ、東北電力の電気で稼働してるんだよなあ(確認してませんが)…と変にテリトリーを意識してしまいました。資料館を出た後にけっこう近い所に東北電力の営業所らしき建物も見かけました。

1階は「廃炉現場の姿」というテーマで、第一原発構内の状況、汚染水対策、廃炉作業の状況、必要な技術の開発、労働環境など。ここの映像による紹介は2カ所。

いちばんじっくり見たのは「労働環境改善」の展示でした。やっぱり中の人達がどんな環境で働いているのかは気になりました。
構内での服装や装備品については、作業服、防護服はもちろん、手袋、マスク、下着、線量計等々、身に付けるもの全てが展示されていました。

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廃炉作業と聞くと、防護服と夏の暑さで大変そう…のイメージで長年固定されてました。
ですが、既に構内の96%は一般の作業服で仕事ができるようになっていた(線量計は付けますが)のを今回初めて知りました。女性も構内の全域で働いてるということも。

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大型の休憩施設に食堂もローソンも入っているそうです。

ここで初めて館内の職員の方に質問しましたが、防護服で立ち入るエリアにも女性が入って、点検やら確認作業をされているそうです。女性は線量計を胸ではなくお腹に付けるということも教えてくれました。

同じ女性として勝手に心配やら応援やらしたくなります。と同時に、廃炉にするにしても作業環境を作るところからのスタートで、それを女性OKにするまでは、ものすごい数の男性が頑張ったんだなあと、胸を打たれました。
もちろん危険を伴う現場なのは今でも間違いないですし、何かと不備・不具合・不適切が発生して批判を受けてもいますけど、誰もやったことのない領域だし、大勢の人が関わっているんだし、天候の影響をモロに受けるんだろうし。冷静に見ながら応援はしたいです。変な話、仙台から茨城に引っ越してからは、自分が東京電力に払う電気料金は全額ここにまわしてくれないかと常々思いながら電気を使ってきました。エアコンをガンガン使いたいときに正当化できますから(ていうか、既にそうしてます)。

結局、一通り見るのに2時間以上かかりました。休憩できるスペースには無料の水やお茶やりんごジュースのサーバーがあって、ここで一息つきました。

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コーヒーも飲めましたし、「伊藤若冲展」のポスターも掲示されてました。

見学も駐車場も中の飲み物も無料の廃炉資料館ですが、自販機などの有料の物はいろんなご意見を忖度すると置けないのかもな…と勝手に想像。ここの運営維持にも私の払う電気料金が使われているかもしれません。それはそれでいいや。

そんなこんなで廃炉資料館を無事に見ることができて、ひとつ満足しました。

その後はこの日の宿泊先へ向かいました。場所は福島市内の土湯温泉。県立美術館のある市街地まで車で30分程の近さで、のんびりするにはいいと思い、去年オープンしたばかりのゲストハウスに予約していました。
廃炉資料館からはおよそ100㎞。ルートは富岡町浪江町常磐道浪江町からは福島市につながる国道114号線をひたすら道なりに。

ちなみに、横長の福島県は大まかに縦に3つに分けることが多く、太平洋沿いの「浜通り」、新潟に近い豪雪地帯の「会津」、その間が「中通り」と呼ばれます。
廃炉資料館のある富岡町は「浜通り」、県立美術館と土湯温泉があって県庁所在地の福島市は「中通り」、来月行く予定の喜多方市は「会津」です。

浪江町浜通りの町ですが、内陸側の多くが帰還困難区域のため、そこを通る国道114号線は2017年9月まで通行止めでした。解除後の今は「四輪車での通過のみ」が認められています。
つまり、バイク・自転車・歩行では通行できず、車の窓を閉めてエアコンは内気循環を推奨され、右左折は基本的にできず、事故やトラブル以外での駐停車も基本できません。およそ30㎞、本っ当に直進するだけの区間です。
国道6号線の帰還困難区域内も2014年9月の通行止め解除以来、同じ措置です。帰省ルートなので通行止めが解除されてから何度も通りましたけど、今回の114号線も同じなんだなあと思いながら、緊張感と重苦しさの中運転しました。

沿道の民家・会社・店舗も、交差する道路も、進入できないようにバリケードで塞がれてます。区域内にいるのは所々に配備された警備員と、工事や作業の関係者だけです。トイレも給油も自販機で飲み物を買うこともできないので、ここを通る前の準備は必須。降雪時のタイヤチェーン装着場がたまにあって、そこで電話や休憩くらいはできるんでしょうし、実際に停まってるのを見ましたけど、「帰還困難区域につき長時間の停車はご遠慮下さい」の看板が出てますから長居はできないです。車から出て歩行者になるのも憚られるし。

通るだけとは言え、「ここで事故や故障が起きたら他の場所で起きた時よりものすごく迷惑がかかるか、周りに人がいなさすぎて孤立するか」が、通行中ずーっと頭にあるので緊張しっぱなしです。
あと、この区域内の人たちのことをついつい想像してしまいます。家・農地・会社やお店の手入れのために来ることはあるのか。立ち入るために許可証とか見せながらバリケードを開けてもらうんだろうか。自分のところは手入れしても、周りの草が伸び放題、生活の気配の感じられない空間では満足感も割り引かれるのでは。前向きな気持ちを削られるような状況が続けば鬱病などになるのも分かる気がする…etc.。憶測ばかりですみません。

妄想しながらもゲストハウスに無事に到着。途中、工事で片側通行だったり道幅が狭くなったりの道中を何もなく走れて良かったです。最近は悲惨な交通死亡事故が続くのが他人事には思えず、無事に目的地に到着できる度にホッとします。

ゲストハウスと伊藤若冲展についてはまた後ほど。

福島ドライブ旅② ゲストハウス「YUMORI ONSEN HOSTEL」

伊藤若冲展」を観に行くために福島を車で移動する旅をつづっております。

浜通り」の廃炉資料館を見てから帰還困難区域の国道114号線を通って「中通り」の福島市土湯温泉に入りました。
この日泊まったのは「YUMORI ONSEN HOSTEL」。
https://yumori-hostel.jp/onsen/

温泉旅館をゲストハウスに改装して、去年の12月にオープンしたばかりです。

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建物外観は近辺の旅館と同じ雰囲気ですが

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ラウンジは木と可愛らしい色遣いの家具で和みます。

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内装はどこもアイボリー色でこれも和みます。元温泉旅館なのでエレベーターもちゃんとあります。
女性専用ドミトリーを予約しましたが、ドミトリー内のベッドも白っぽい木で区切られていて、これにも和みます。

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ベッドの横に物が置けるミニ板の間みたいなのがある上に、ダイヤルキー付のロッカーが2カ所もあります(私が撮った画像には頭側のロッカーしか写ってませんが)。物の出し入れとか収納に大変便利でした。
元が温泉旅館の和室の名残か、ドミトリー自体が大きくてドミトリー内にトイレもありました。

ドミトリー以外にも2段ベッドのない和室や和洋室やバリアフリールームもあって、ホームページ画像を見ると温泉旅館の広々とした客室を生かしてるんだなあと思います。

館内に温泉の大浴場があるのも元温泉旅館ならでは。

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日帰り入浴としても開放されてますが、平日でしたので貸切状態でゆっくり使わせて頂きました。
他に貸切の内湯や露天風呂、バリアフリーの浴室もあります。

食事は朝食以外は外でとるようになりますが、歩いて行ける範囲に飲食店がいくつもあります。ただ、平日は閉まっているとか、売り切れで閉めるということもあって、私はあまり選べませんでしたが。
「なかや菓子店」という和菓子屋さんの温泉饅頭とどら焼きはどれも美味しいです。撮り忘れて食べてしまいましたが。ゲストハウスからもすぐの所です。

和か洋かが選べる朝食は予約すればゲストハウスで用意してくれます。

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明るくて和むラウンジで和食を頂きました。スタッフさんに有料でコーヒーなどの飲み物も作ってもらえます。

温泉にゆっくり浸かったおかげなのか、スッキリ起きられました。実は旅の前日の仕事で残業が発生してしまい、帰りが遅くなりあまり眠れていなかったのですが、その影響を特に引きずった感じもありませんでした。睡眠不足が後々響く年齢なんですが不思議。ゲストハウスを出てからの「伊藤若冲展」鑑賞でも帰路の長距離ドライブでも途中で体がツラくならなかったですし。

温泉に浸かれる上にきれいでゆったり過ごせるゲストハウスでした。次は飲食店がたくさん開く金土日に来て、土湯温泉内でもう少し時間を過ごしたいです。

スタッフさんに今回は「伊藤若冲展」目当てで福島に来たことを話したところ、朝食の時にラウンジにいた別のお客さんも同じ所に行くって言ってましたよ~と教えてくれました。後で美術館で会うかもしれませんね~などと言いましたけど、行ってみたら平日なのにスゴい混雑。同宿のお客さんを探す余裕などありませんでした。

伊藤若冲展」については次の記事にします。

北大路魯山人の言葉

前回、笠間日動美術館の企画展を観に行ったこと、そこで北大路魯山人の生い立ちと言葉知って偏見が薄れた…ようなことを書きました。
意外に深い「ARTとEAT 食にまつわる美術のはなし」at笠間日動美術館
https://aserazu-sawagazu.hateblo.jp/entry/2019/03/11/214428

感銘を受けておきながら、うろ覚えで言葉をテキトーに書いたのが申し訳なかったので、再度行きました。
で、解説のパネルにあったものを引用します。
「粗末な材料なら粗末な材料を生かすようにして、良い料理を作ることは人生を明るくします。もっと積極的に粗末な材料で美味を生み出す、高価な材料で安価な料理を作る、こんなことも自然学ぶに従いわかってきます。」

前回もそんなに間違ったことは書いてなかったようですけど、なるべくご本人の語りに近い言葉の方が含蓄も深みもあると思います。

里親がコロコロ変わって、里親に見放されないように6歳で家の炊事をやるようになって、材料に恵まれなくてもご飯の炊き具合や材料の使い方生かし方に気を配っていたそうです。
料亭の客が残した料理も簡単に捨てるな、雀や犬にやれ、料理人が試食せよ、持ち帰って家族にひと工夫して出してみよなどと書いているそうですから、
もったいない精神を突き詰めた人なんでしょうね。
「こじらせた」とも言えるかもしれませんが…。

意外に深い「ARTとEAT 食にまつわる美術のはなし」at笠間日動美術館

笠間日動美術館
http://www.nichido-museum.or.jp/

茨城県笠間市にある美術館ですが、ここの友の会の会員の継続手続きがてら、今やっている企画展「ARTとEAT 食にまつわる美術のはなし」を観に行きました。

友の会ではいちばん安い年会費4000円の一般会員ですが、10回入館料無しで入れて、館内カフェのコーヒー券が5枚貰えます。あと、同伴者1名に限り無料入館の1回分を使うこともできます。一般の入館料が1000円なので、4回行けば元がとれます。
去年初めて会員になりましたが無事に元がとれました。

実は前回から4か月ぶりです。私は冬に面倒くさがりが強くなるので、寒い中身支度して40km運転してっていうのが億劫になってました。

久々に行ったら美術館はケータイの電波が入るようになり、無料Wi-Fiまで使えるようになってました。
今まで美術館に居る間はケータイ・スマホが使えなかったんです。今の時代、こういうのから強制的に離れる時間空間がある方がいいのかもしれないと思う一方、便利になった点では会員継続して良かったたとも思います。

今回の企画展「ARTとEAT 食にまつわる美術のはなし」。1/2~3/17。
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年明け早々からやってた。
去年郵送されたチラシのイメージで、食べ物の絵がいっぱい観られる…くらいのテキトーさで展示室に入りましたけど。美術館はもちろんそんな単純さで企画する筈もなく。

静物画の素材、空間にある物質、宗教、象徴、文化…。「食べ物」「食」の役割とか意味をふだんとは違う角度から見せてもらいました。

それに絵画だけではなかった。器・皿も食を彩るものとして展示されてましたけど、竹久夢二棟方志功藤田嗣治とか、陶芸と結びつかない人が絵付けしたものは意外性で面白かったですねー。片岡鶴太郎の作品もありました。今年の秋に片岡鶴太郎の企画展をやるという告知があり、その前宣伝なのかもしれません。

食と器ときて、最後に北大路魯山人の作品が多数。
某漫画のキャラクターのモデル、美食家という言葉のイメージで、全く親近感がわかない人でしたが、幼少時の苦労を今回初めて知りました。
今で言う不倫関係で生まれて(出生については美術館の解説にはないです)、すぐに里子に出されて、諸々の事情で里親を転々として、6才で養子になった家で炊事をしていたと。裕福ではない家で食材に恵まれない中、養親に見放されないように工夫を凝らして食事を作っていたと。背景を知ると見方が変わりますね。
「粗末な材料も大事にして良い料理を作ることは生活を良くする」みたいな言葉もありました。グサグサ。

ちなみに、笠間日動美術館には同じ笠間市内に「春風萬里亭」という分館もあります。これは魯山人の家で、鎌倉から移設したものだそうです。魯山人への偏見で関心がありませんでしたけど、行ってみようかなーくらいの気にはなりました。

入館時間が遅くてあまりゆっくり観られなかったので、出来ればもう一回観に行きたいです。魯山人の言葉をもっと正確に書きたいし、意味とか象徴とか抜きで食べ物の絵を楽しんで眺めたくもありますし。


この美術館には昔々、高校生の時に何度か行ってまして、そのうちのシャガール展が特に印象に残っています。「夢のような」という言葉がありますが、私にとって夢のような美しさを具現化したものがシャガールの作品となっています。
その後は長いこと仙台にいましたが、2013年に宮城県美術館で開かれたシャガール展で「夢のような」作品に再び会えたのは本当に嬉しかった。嬉しかったので2回観に行きました。

笠間日動美術館に再び行くようになったのは、一昨年カウンセリングに通い出したのがきっかけでした。当時の仕事へのストレスでちょっとおかしくなりかけてたのですが、カウンセラーから、自分が喜ぶことをしなさいと言われて、何回目かのカウンセリングを受けた帰りに行って、その時に少し迷いましたけど会員にもなりました。

当時の働き方では休みの日に美術館に行く気力も体力もありませんでした。高校生の時は電車を乗り継いで、駅から歩いていたのに。ケータイもナビもない時代に必死に地図を見て、方向音痴でも頑張って行ったら、知識もセンスもないのに夢のように美しいものを観ることができた。
つらつら思い出しているうちに、こういうアートを時たま眺めるために、会員の特典をちゃんと活用できる生活をしたいなあ…と思うようになって、今の週4派遣の働き方になったという訳です。

今年も活用します。