あせらず、さわがず

アラフィフおばさんが脈絡なく書いてるブログ~あとは野となれ山となれ

子ども科学電話相談 春スペシャル3/27(心と体、ロボット・AI、コンピューター・プログラミング、水中の生物) 10時台~11時台

3/27のジャンルは

 心と体 篠原菊紀先生

 ロボット・AI 坂本真樹先生

 コンピューター・プログラミング 

             岡嶋裕史先生

 水中の生物 林公義先生

 

Q7 お人形はどうやってしゃべりますか?

  (小2女子)

 

岡嶋先生「はい、よろしくお願いします。」

質問者「よろしくお願いします。」

岡嶋先生「よろしくお願いします、おはようございます○○さん。」

質問者「おはようございます。」

岡嶋先生「はい、よろしくお願いします。」

対人関係が苦手と言ってた岡嶋先生、挨拶が丁寧すぎて話が進まない。間合いを計りかねてやってしまうの分かるわ。

 

岡嶋先生「人形としゃべりたいですか?」

質問者「はい。」

岡嶋先生「良いですよね。僕も子どもの頃、あまり話相手がいなくて独り言をよく言ってる子だったので、人形としゃべれたら良かったなと思います。」

質問者「はい。」

声の感じからすると、お子さんも人と話すの苦手なのかな。

 

岡嶋先生「人形としゃべるということは、たぶん2つに分けられるんですよ。それは人間みたいな音、声が出せるかどうかということ、それをつないで言葉にできるかということ、もう1つは話の内容ですよね。どんなことをお話ししてくれるのかな、人形はそれを考えることができるのかとか。その2つがすごく大事だと思うんです。」

質問者「はい。」

岡嶋先生「声を出す方は、最近けっこう上手くいってると思うんですよ。人間みたいな声を出すことは前からやってたんですけど、だんだん上手になってきてると思います。○○さんは電車とかバスに乗った時のアナウンスは聞いたことあります?」

質問者「………」

岡嶋先生「あまり聞かないかな? “次、どこどこに停まります”みたいなのを、昔は運転手さんとか車掌さんが言ってくれてたけど、“これコンピューターの声だな”って分かる時ありませんか?」

質問者「分からない。」

岡嶋先生「あれはしゃべるのが大変だから機械を使って声を出してることがあるんですよね。それが最近どんどん自然になってきてると思うんです。前は明らかに機械で作った声だ、人間とは違うという感じがすごく分かってしまったけれども、最近のはちょっと聞いただけでは、人がしゃべってるのか機械で出してる声なのか分からないぐらいまで、よく考えて作られたものができてきてると思います。

○○さんがもう少し大人になった時にやってみると楽しいと思いますけど、しゃべらせたいことを書いてコンピューターに入力すると、その通りにしゃべってくれたり歌ってくれたり。歌もすごいですよ。上手に作ると人間みたいに歌う声が出せたりするアプリが作られて

います。そういう意味では人がしゃべるところにだいぶ近づいてきてる。

ただ、おしゃべりって人間みたいな声が出せるだけじゃだめじゃないですか? さっきも言ったけど、どんなおしゃべりができるのかはすごく大事ですよね?」

質問者「うん。」

岡嶋先生「たぶん、それがまだあまり得意じゃないんです。ただ、お話っぽいことはできると思うんです。人と人とがしゃべってる時、実はあまり大したことをしゃべってなかったりして。○○さんはお話は得意ですか?」

質問者「うーん、あんまり。」

岡嶋先生「あんまり? 僕もあんまり得意じゃないです。人とお話ししてる時、本当は相手の言ったことがよく分かってないのに、“うんうんそうだね”、“分かった分かった”って適当なことを言うことがあります(笑)。でも、それでけっこう上手く通じることもあるじゃないですか?」

質問者「うん。」

岡嶋先生「コンピューターとか機械におしゃべりさせる時もそんなテクニックを使うんですよ。オウム返しって分かるかな?」

質問者「分かんない。」

岡嶋先生「同じことを繰り返すの。“おはよう”だったら“おはよう”、“今日は良い天気だね”だったら“今日は良い天気だね”。同じことを繰り返してるだけなんだけど、何となくしゃべってるような気分になりますよね?」

質問者「うん。」

岡嶋先生「そういうことだったら機械もすごく得意だから、さっき言ったような人間に近い声で、相手の言ったことをそのまま返すだけのおしゃべりなら、今はちゃんとできるようになってると思いますよ。」

質問者「うん。」

岡嶋先生「あと質問に答えるのも得意かな。“1足す1は?”って言うと“2”って答えてくれるようなやつはもうできてる。だから簡単なおしゃべりはもうできてるんじゃないかな。○○さんが大事にしてる人形は、まだそういう機能を持ってないかもしれないけど、これから出てくるコンピューターのアプリとか、お人形、ロボットみたいなものは、おしゃべりすることがこれから簡単にできるようになってくるかもしれません。」

質問者「うん。」

アナウンサー「○○さんは人形がしゃべったら、どんなことを話したかったんですか?」

質問者「うーん、遊びたかった。」

岡嶋先生「遊びたかった。どんな遊びだろうね。しりとりぐらいならできるかもしれないよ。」

アナウンサー「どんな遊びをしたいと思ったのかな?」

質問者「しりとりとか…。」

アナウンサー「(笑)そっかぁ。」

坂本先生「ジャンケンするロボットとかありますよね。」

岡嶋先生「え、強いんですか?」

坂本先生「強いんです、ロボットは(笑)。」

篠原先生「先読みするんだ。」

岡嶋先生「先読み…やっぱロボット怖いですよね。」

坂本先生「動きで。」

岡嶋先生「えっ、動きで!? 動きで先読みするんですか?」

坂本先生「はい。チョキ出すかグー出すかパー出すか、人間でも指が先に動き始めちゃうので、それをロボットは分かっちゃって必勝! みたいな(笑)。」

岡嶋先生「へええええ、すごぉい。」

坂本先生「すごい速さでジャンケンしまくるロボットもあります。」

岡嶋先生「なるほど。」

坂本先生「どうですか、ロボットとジャンケンは(笑)?」

アナウンサー「どうかしら○○さん? ジャンケンに強いロボットがもういるらしいよ?」

質問者「…勝てない。」

スタジオ内「(笑)ハハハハ。」

岡嶋先生「○○さんが悩みを相談したり、ほんとに心の中を分かってくれて共感というんですかね、お話しできるようなロボットはまだちょっと先かもしれないけど、簡単なお話はできるようになってるので、そういうものを試せる場所もあるから、一度出かけて行って試してみると良いかなと思います。」

質問者「うん。」

 

次のお友だち

質問者「○○です。今度で中学校1年生になります。」

篠原先生「おお。」

アナウンサー「この春に小学校を卒業したんですね、おめでとうございます。」

質問者「ありがとうございます。」

 

Q8 1人を愛し続ける人と愛し続けない人と

  の差は何か知りたいです。動物でもハー

  レムを作る種類と作らない種類がいるの

  で、不思議にずっと思ってました。どう

  してなのか教えてください。(小6女子)

 

篠原先生「ちょっと確認なんだけど、1人の人を愛せる人と愛せない人との違いというのは、人類の中で言えばいいですか?」

質問者「はい。人類の中で。」

篠原先生「人間で、ってことだね。ハーレムを作る動物と作らない動物というのは、明らかに遺伝的に分かってるのもあって…遺伝的の意味は分かるよね?」

質問者「はい。」

篠原先生「遺伝子で決まってるというか、そういうものが関係してるのと、あとよく分かんないけど、同じ種なのにグループを作るのと作らないのもあるから、それは…何て言うんですか、文化の差でなってしまってるんじゃないかと考えられていたりもします。」 

質問者「なるほど。」

篠原先生「じゃあ、1人の人を愛せる人と愛せない……(笑)なんか俺、過去にこんなこと言われた…まぁいいや(笑)。」

アナウンサー「ええ!? ちょっとそっちの…」⇦食いつきが速い。

先生方「(笑)」

篠原先生「(笑)いや、たぶん、お父さんお母さんとか聞いてるから、みんな一瞬ドキッとする質問だと思うのでお答えしておくと、20年ぐらい前だと思うけど、われわれ脳科学とか遺伝学の世界では、これの答えが出たぐらいの感じになって、すごく盛り上がったんですよ。というのは、離婚の数が多いとか転職がやたら多いとか、新しいものがすごい好きだということに関係するような遺伝子が出てきました、分かりましたみたいな話が出たんですよ。」

質問者「へええええ。」

篠原先生「ドーパミンのレセプター…受容体の4番目でDRD4(ディーアールディーフォー)というやつなんだけど、それのあるタイプを持ってると、そうなりやすいみたいな話が出て、“おっ、これで説明したらすごく分かるじゃん”って盛り上がりました。ほぼ同じ頃…ちょっとずれてかな、バソプレシンという抗利尿ホルモン、おしっこを止めるホルモンがあるんですけど、これがないとおしっこが出っぱなしになっちゃうんだけど、それにもタイプがあって、あるタイプを持っていると離婚しやすいとか一緒にいやすいというデータが出てきました。」

質問者「へええええ。」

篠原先生「そういうのが出た時に“すごい! これで決まってるんだ!”みたいな雰囲気がすごい出るじゃないですか?」

質問者「ですね。」

篠原先生「そうでしょ? だから僕も…今から反省的にお話ししますが、当時はそんなことを本に書いてしまったりしゃべってしまったり、学生に向けて偉そうにしゃべったりしてしまいました。」

質問者「(笑)アハッ。」⇦6年生にもなると話の雰囲気を分かって、面白がって聞いてくれるのがいいなあ。

篠原先生「そうなんだけど、その時代というのは人によって言い方は違うけど、“遺伝子一本釣り時代”と言って、つまり“1個の遺伝子で説明できるんじゃない?”みたいな空気がものすごく強くて、かつ調べ方として電気泳動って言うんだけど、ある遺伝子があるかないかを調べる手法は確立していて、だからそれだけを見て“これがある人は…生涯の婚姻者数で言うと、そこが関係を持ちますね”みたいな調べ方ができたんですよ。そこで答えが出てくると、“こいつが全部説明するんだ”ってつい言いたくなっちゃう。」

質問者「へえええ。」

篠原先生「だけど、実際にそこが関係するという話と、それで説明できるという話は、だいぶ違うんですね。ちょっとした差があるということと、それさえあればそうなるという話は違うんですね。」

質問者「うん。」

篠原先生「だから1つはそういうことと、当時はそうやって1つの遺伝子を調べるぐらいしかなかったものが、その後フルゲノムという遺伝子全体を読む技術が確立されてきたら、“そんな1発でなんか決まってないじゃん”って話が山のように出てきて、今はこれをやってる人がいるかどうか分からないけど、今だったら遺伝子全体を読みながら離婚傾向とか、生涯の間に何人とお付き合いするのかという指標との間に関係があると思えるような遺伝子を探すという手法で調べることができると思うんだけど、まぁそういう時代があった。」

質問者「うん。」

篠原先生「話を戻すと、その1発というかDRD4とかバソプレシンとか、そいつだけで説明できるというのは間違いだったという話と、今は単純なやつのいくつかの組み合わせで何かの傾向があるかもしれないという話にはなってはいると思います。」

質問者「ふんふん。」

篠原先生「そうなんだけど、ここからまた面倒くさい話をするけど、例えば苦味を感じる遺伝子があるんですよ。それを持ってる人と持ってない人がいる。例えばサルだとそれがはっきりあるのね。」

質問者「ふんふん。」

篠原先生「そのままだったら苦いものを食べさせた時に、苦味を感じる遺伝子を持ってるサルは、それを食べたがらない。だけど…これはたぶんNHKでも放送したかな、苦味を持ってなくて苦いものを食べれるサルに苦いものを食べさせているのを、苦さを感じるサルに見せると、食べるんだよね。…言ってる意味分かる?」

質問者「はい。」

篠原先生「つまり遺伝子で決まってたって、隣の人が違う好みを示すと、“そっちが良くない?”みたいな話は、けっこう出ちゃうんですよ。そういう意味で言うと、遺伝決定論的な話をしてもしょうがないのかな、というのは出てると思います。」

質問者「はい。」

篠原先生「なので、1人の人を愛せる人と愛せない人との違いというのは、もしかすると遺伝的背景があるかもしれないし、もしかすると周りの人の…特に共感したいと思ってる人の行動傾向が写し取られてることもあり得るかもしれないし。おそらくそういうのを計算的に調べていくと、たぶん偶然の占める因子の方がでかくなるはずだから、偶然ですとしか言えない気もするよね(笑)。」

質問者「ああ(笑)。」

篠原先生「特に人生は短いので、遺伝子の能力が全て発現できるほど実験的に長い期間じゃないから、たぶん偶然だというのがいちばん正解なのかなという気はします。」

質問者「なるほど。」

篠原先生「ということなんですが、○○さんは1人の人を愛し続けたいと思いますか?」

質問者「はい!」

篠原先生「素晴らしいですね! 良いですね思春期って(笑)!」⇦過去に何があったの篠原先生…?

アナウンサー「どうしてこのことが気になったの?」

質問者「記者会見などで謝ってる人を見て…。」

アナウンサー「何でかなって思っちゃったのね。」

篠原先生「(笑)あああ……そういうことはあるよね。ちょうど○○さんの時期だったら、ある意味全ての人を愛するというよりは誰か特定の人を好きになって、その人との間で次の子孫を作っていこうとする働きというか…脳もホルモンもそういうふうに変わってくることが起きやすい時期だとは思いますね。だからこそ“すっごい好き!”という人が出てくるし、逆に“あの人ちょっと無理”というのも出てくると思います。」

質問者「うん。」

篠原先生「でも、それを観察してる自分というのも出来上がってくる時期なので、12~13才ぐらいがね、だから冷静な心と熱い心を持ちながら日々を生きて頂ければよろしいかと思います。」

質問者「はい。分かりました。」

アナウンサー「先生からのアドバイス、しっかり心に刻んでください。」

質問者「はい、分かりました。」

 

Q9 AIにはおいしいと感じる味覚はあるので

  すか?(小6女子)

 

アナウンサー「どうしてそう思ったんですか?」

質問者「以前、家にあるスマートスピーカーが、近くにあるおいしいレストランを教えてくれたことがあって、将来、家に1台くらいロボットがいるようになったら、一緒にご飯を食べて“おいしいね”と共感できるような感覚があったら、一人暮らしの人なども心が豊かになるんじゃないかなと思ったからです。」

アナウンサー「ああ、そこまで考えて、この質問をしてくれたんですね。」

坂本先生「AI自体は味覚を感じる部分を持っていないですけど、ロボットの方だったら持たせることができます。けっこう前からありますけど味覚センサーというものが作られていて、人間が舌で感じる甘味とか旨味を機械に取得させることはできるんですね。人間みたいな舌ではないですけど、ある味がやってきた時の電圧の変化というか、電気的な形で変化を測定することで、甘味がどのぐらいか、甘味が強いのか、塩っぽい感じが強いのかというのが分かるものはできています。

さらに噛んだ時の感じ。おいしいかどうかは味だけではなくて、柔らかいのか噛みごたえがどうなのかというのも感じながら、総合的においしい、おいしくないと思っているんですけど、それと同じように食感もロボットにちゃんと計測というか感じさせることもできます。咀嚼感って言いますけど。

なのでロボットだと、もしかしたら何かを感じさせて、人間と一緒にいろいろ言いながら“おいしいね”と言うこともできるかもしれないですけど、本当に食べちゃうとロボットが錆びちゃったり(笑)。」

質問者「(笑)クフッ。」

坂本先生「食べるのは難しいかもしれないですけど、食卓に一緒にいる時に“サクサクしてる”、“ジュワーッと肉汁が出てきておいしい”って言ったら、“おいしくて良かったね”っておしゃべりしながら答えてくれるのは、きっとできるかなと思います。」

質問者「ふううん。」

坂本先生「おすすめのレストランをAIスピーカーが教えてくれることについては、そのAIスピーカー自体がおいしさを分かっているというよりは、○○さんの好みを学習…“あのレストランに行って良かったな、おいしかったな”ってひたすら教えると、“○○さんはこういうレストランが好きなんだ”って覚えていっておすすめしてくれるという方法もできるし、“小学6年生ぐらいの女の子は、今こういうレストランや食べ物が好き”ということを学習して、“今日はこういう所に行ったら良いんじゃないかな”っておすすめしたり、“今日は暑くて、気温が何℃ぐらいだと、きっとこういうものが良いんじゃない?”とおすすめしたり。いろんな方法があるのでAIスピーカー自体が味を分からなくても、“こういうものを勧めたらきっと喜んでくれるんじゃないか”と分かる、ということなんじゃないかなと思います。」

質問者「ふううん。」

アナウンサー「どうでしょうか?」

質問者「すごい分かりました。」

坂本先生「良かったあ(笑)。」

アナウンサー「岡嶋先生も何か、プログラミングの立場からありますか?」

岡嶋先生「学習というお話がありましたけど、好みを知って教えてくれるわけじゃないですか。いろんなことが知られすぎるのも怖いなってことは最近すごく感じますね。内緒にしておきたいことまで“こういうのが好きなんでしょう?”って提案されると、“えっ、そんなことまで知られちゃってるんだ”っておっかなくなることがあります。」

アナウンサー「なるほど……そういうところもあるんですね。」

篠原先生「先ほど化学物質を電圧で分析する、人の仕組みとは違うみたいな話があったけど、人の味覚とか嗅覚の構造も、あるいは触覚の構造も、ほぼ電圧変位を伝えているので……だからロボット系が使ってる仕組みも人の仕組みも、効率的に作れば結局ほぼ一緒になるのかな、なんていうふうには思いますね。」

坂本先生「まさにそうで、例えば塩分が強いものを食べちゃいけないけど薄味のものばかりだとおいしさが感じられない人に、電気で塩分を強く感じられるようにする技術があって、電気をちょっと流してあげると…もちろんビリビリッとくるんじゃなくて、フォークとかスプーンに微弱な電流を流す装置がもうできていて、それで食べると塩分を強く感じる。そういう方法もあるんですね。なので人間の舌のそういう仕組みを利用してるところがあります。」

篠原先生「NHKの番組でもやってるみたいだけど、味覚には嗅覚の影響が相当強いので、香りを補助すればもっとその話に役立つというか。結局、においも味も五感の中では化学物質を分析する装置ですね。しかも顔の前側にあるのは魚時代に…魚じゃなかったけど、川の流れに対していちばん最初に来る物質を化学的に判別するための仕組みそのものだから、そういうものをいろいろ利用できるのは確かにそうだと。そうすると、坂本先生のオノマトペの技術と合わせると、むっちゃくちゃ良いグルメレポートができるAIを作れるということですか?」

坂本先生「そうですね。スプーンに乗ったものをロボットの口に入れて、それをオノマトペで表現させる。“ジュワッとしてサクッとして、中はフワッ、トロッ、うわ、ジュワーッ”みたいなことを実況してくれるロボットはできる感じがします。」

篠原先生「苦味でも“キニーネっぽい苦味が…”みたいな(笑)。やる気になりゃすぐできそうですごいよね。」

坂本先生「だから○○さんと一緒にどこかでおいしいものを食べた時に、“これはこうだね”って言葉でお話しできるロボットはできるんじゃないかなって思うんですけど、どうですか?」

質問者「そしたら、ちょっとは食事が楽しくなりそう。」

坂本先生「お留守番で1人でご飯を食べなきゃいけない時に、ロボットと一緒にそうやって共感し合って食べたら、ご飯がおいしく感じられるかもしれないですよね。」

篠原先生「言われれば本当においしくなっちゃうらしいからね。」

アナウンサー「○○さんはそういうロボットを開発することに興味はありますか?」

質問者「えっとぉ、プログラミングはちょっとやったことあるので興味はある。」

先生方「おおおお」「ふううううん」「すごーい」

アナウンサー「そうなんですか、すごい! 将来この興味が続いていたら、そんなロボットを開発したら、最初に言ってたみたいに1人暮らしの人がご飯を食べる時に寂しくなく、おいしく食べられる世界が作れるかもしれませんね。」

 

Q10 コンピューターは計算だけで動いてい

  るのですか?(小2女子)

 

アナウンサー「どういうことかな? もうちょっと詳しく教えてもらえますか?」

質問者「本で、コンピューターは計算で動いているって書いてあったんですけど、計算以外に何かで動いているとかは書いてなかったんです。だから不思議に思いました。」

アナウンサー「計算以外の何かもあって動いてるのではないかと○○さんは思っているのかな?」

質問者「はい。」

岡嶋先生「計算だけで動いてる、確かにそうですね。コンピューターって計算するための機械ですからね。○○さんはふだん、コンピューターをどんなふうに使っていらっしゃいますか?」

質問者「ゲームをしたりユーチューブを見たりしてます。」

岡嶋先生「僕も大好きです、ゲームもユーチューブも。ゲームとかユーチューブは計算じゃないと思う?」

質問者「……分かんないです。」

岡嶋先生「あれも実は計算なんですよね。計算することによってゲームの画面が出てきたりキャラクターが動いたりしています。」

質問者「そうなんですか。」

岡嶋先生「そうなんです。ユーチューブの動画も、インターネットからユーチューブのデータが送られてきたやつを…あれ、送られてきた時は0とか1とか数字が並んでるだけなんですよ。それを計算することによって画面に広げて、“この辺は黒だよな”、“この辺は白だよな”、“こんな音が出るんだよな”って絵を表示したり音を出したりしています。」

質問者「はい。」

岡嶋先生「なので、“ふだんゲームやってることに計算はあまり関係ないかな、ユーチューブで画面が見れてる、音が聞けてる、これも計算と違うのに、何でコンピューターは計算だけで動いてるって言うんだろう”と思うと思うんです。」

質問者「はい。」

岡嶋先生「だけど実際には、例えばゲームで弾を打ちました、敵に当たったかな、当たらなかったかな、当たったら爆発するのかな、そういうのも全て計算で動かしているので、答えとしては“コンピューターは計算で全部動いているんですよ”という言い方ができるかなと思います。」

質問者「そうなんですか。」

岡嶋先生「やっぱり違和感ありますか? 計算じゃないところもあるんじゃないの、とか思いますよね?」

質問者「何かあります(笑)。」

岡嶋先生「“こんなところは計算じゃないかもしれない”と思うところは思いつきますか?」

質問者「……んー難しいですねぇ、考えてはいるんですけど。」

岡嶋先生「なるほど。計算って、どうしても足し算とか掛け算の結果が出てくるのがすぐに思い浮かびますよね。だからコンピューターができることは計算だけだと思うと、“あれ? 絵が見れるのに?”って感じるかもしれないけれども、ふだん見てるゲームとか動画も、実際には陰ですごいいろんな計算をしていて、その結果として画面にいろんなものが出てくる。そんなふうに考えて頂くと良いのかなと思います。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○さんが不思議に思うのは、見ている画面は人が動いていたりしているのに、計算というとどうしても数字を思い浮かべちゃうっていうこと?」

質問者「はい。」

岡嶋先生「ですよね。でも計算の結果の出し方は必ずしも数字が出てくるだけじゃないですもんね。計算の結果ここに黄色が出てくるとか、計算した計算こういう音が出てくるということなので、計算という言葉をそういうふうに捉えて頂くといいのかなと思います。」

アナウンサー「計算というと1足す1が2とか、3掛ける4が12とか、そういうイメージですけど、画面上に出てくる黄色を出すために、いろんな数字を組み合わせたり、入力をする作業が必要だと…」

岡嶋先生「コンピューターの場合は、例えば黄色だったら色の番号がついてるんです。計算の結果で“この色だよ”と数字で出てきて、“この数字だったら黄色だな”と表示してくれるので、いろんなところで計算が生きてるんだなと考えてみてください。」

質問者「はい。」

アナウンサー「それは平面的なものだけじゃなくて、動き…歩いてる様子とか目が動くというところも含めて。」

岡嶋先生「立体もそうですよね。“今、物にぶつかったから跳ね返るはずだ”みたいなのも全て計算によって動かしています。」

坂本先生「コンピューターの中で計算以外で大事な部分としては、記憶する部分。データが入っている部分もあるので、動く部分に関しては計算ですけど、動かすためにメモリーというかデータが元々あって、最近はそれをコンピューターの中に持たせるか、外のネットワーク上に置くか、いろいろありますけど、そこも大事ですね。」

岡嶋先生「そういう意味だと、コンピューターはよく“5大機能”と言って、何か入れてもらう入力と、プリンターから紙が出てくる出力、それと計算と、記憶する所、それから全部をまとめて動かす力の5つの機能から作られていると言うこともできますね。全部ひっくるめて計算と扱ってしまいましたけれども、そういうふうに分割することもできると思います。今、仰って頂いたように記憶しておく所もすごく重要な機能ですよね。」

質問者「はい。」

ブラックホールの「写真」と言われるものも電波望遠鏡の観測データを元に計算して作ったらしいよね。本間先生と岡嶋先生でこの「計算」とは何なのかをこの番組で語ってほしい……そんな先生方の組み合わせとそんな質問をしてくれるお子さんをお待ちしてます。。

 

Q11 どうしてメダカは新しい種類が出てい

  るのに減っているんですか?(小1女子)

 

林先生「○○さんは今度2年生?」

質問者「はい。」

林先生「おめでとうございます。さて、質問ですね、メダカの新しい種類が増えた…○○さん、これはどこで知りましたか?」

質問者「新聞に出ていました。」

林先生「日本に住んでいるメダカということですよね?」

質問者「はい。」

林先生「分かりました。確かにメダカは、今までは1つだったんです。実は30年前に、日本のメダカというのは、どうも種類の違うメダカにそれぞれなるんではないかと研究した先生がおられて、新聞に出たのは今から15~16年前だろうと思いますけれども、日本のメダカは今までは、“メダカ”という和名があったんですけれども、今はキタノメダカ、ミナミメダカという2つの種類に分かれました。」

へええええ~、メダカはメダカしかいないと思ってたのに、調べたら学名もそれぞれあるのね。筋肉痛に続いて昭和で止まってた知識が令和バージョンに! ほんとにありがたい。

 

林先生「ですから新しい種類ということなんですよね。新しい種類といっても日本のメダカが2種類になっただけなんだけど。

このキタノメダカとミナミメダカ、それぞれの体の中にあるDNA…って○○さん分かるかな?」

質問者「うん。」

林先生「遺伝子情報ね。生物が生きていくために必要なあらゆる情報が集まった、生命の設計図と言われてるDNA。このDNAを調べてみると、キタノメダカとミナミメダカもさらに15のグループに分かれるんだそうです。」

質問者「へええええ…。」

林先生「この15のグループが種類になるかどうかというのは難しくて、現状はミナミメダカとキタノメダカの2種類の中に、両方で15のグループに分かれるらしいです。その15のグループがどういうふうに分かれるかというと、日本列島の北海道から沖縄の島々まで全部を広く見てみると…そうだ、○○さんに聞いてみよう。北海道にメダカは住んでいると思いますか?」

質問者「住んでいると思います。」

林先生「住んでいる、これ、ブーなんです。」

質問者「えっ?」

林先生「住んでるんだけど、元々の自然状態、要するに野生のメダカが日本に住んでいた頃は、北海道にはいなかった。後から人が北海道に持って行ったの。」

質問者「えええー。」

林先生「たぶん観賞用に飼ってたメダカが北海道で増えたのではないかと思うんですよ。ですからメダカの自然分布、元々日本にいたメダカはどこからどこまでかというと、青森県から沖縄県まで。そのメダカを調べてみると大きく2つに分かれる。それがキタノメダカとミナミメダカ。

キタノメダカは住んでる範囲がわりと狭いんですよ。しかも日本海側だけなの。青森県から兵庫県日本海側だね。そこいらへんまでしかキタノメダカは住んでないんです。」

質問者「へええ。」

林先生「それ以外の岩手県宮城県あたりから太平洋側をずーっと通って沖縄県まで住んでいるメダカは、DNAの分類ではミナミメダカになるんですよ。」

アナウンサー「林先生、キタノメダカとミナミメダカは見た目の違いはあるんですか?」

林先生「そうですね、それ説明しときましょうか。見分け方は2つあります。1つは体の模様ですけど、キタノメダカは体の後半部、尾っぽの方に向けて濃い網目模様がたくさんついてます。ところがミナミメダカは網目模様がないか、あまりはっきりしないという特徴があります。そして、○○さんは知ってるかな、オスは背びれに小さな切れ込みがあるんですよ。知ってた?」

質問者「えっ? 知らない。」

林先生「今度、観賞用のヒメダカでも構いませんから、ちょっと見てください。オスは背びれに切れ込みがあります。ミナミメダカはその切れ込みが深いんです。そしてキタノメダカは切れ込みが浅いんだそうです。これでキタノメダカかミナミメダカかはだいたい分かりますけれども両方が近接して住んでる所は、今、その両方の雑種もできてるそうですから、なかなか難しいんですね。」

ヒメダカは種ではなくてメダカの突然変異だそうな。フナと金魚みたいな関係か。

 

林先生「そういう状況ですが、数の問題ですよね。種類は2種類、増えたと言っても1種類が分かれただけのことなんです。数が減っているということですけど、日本の東北地方から沖縄まで全体にメダカが減ってしまった大きな理由、○○さんは何か分かりますか?」

質問者「何かに食べられているとか。」

林先生「そうですね。理由が2つあって、そのうちの1つは○○さんが言ってくれた、何かに食べられてる。食べられてる最大の原因は外来種外来種って知ってる?」

質問者「知らない。」

林先生「日本には元々いないお魚で、外国から輸入とかで日本に住んでいる外国の魚。ブラックバスって知ってる?」

質問者「知ってる。」

林先生「ブラックバスとかブルーギルブラックバスはメダカを丸飲みしちゃうんだよ。ブルーギルおちょぼ口なのでメダカの卵をみんな食べちゃう。」

質問者「ふううん。」

林先生「あとメダカによく似てるんですけど、卵を生まないでお腹からお父さんやお母さんと同じ形をした赤ちゃんが生まれるカダヤシというグッピーの仲間もいて、このカダヤシは生活場所がメダカとよく似てるので、生活場所の競争をするとメダカがどうしても負けちゃうんです。要するに外来種の出現でメダカの数が少なくなったということが、1つの理由になると思います。

でね、最大の理由は、日本はお米を作る国でしょう?」

質問者「はい。」

林先生「お米を作るには水田が必要だよね? 稲作をするためには、イネを育てるための田んぼに水を引いて育てますよね?」

質問者「はい。」

林先生「日本の元々の野生のメダカ、僕たちはクロメダカと呼んでたけど、そのメダカが住んでる場所は、田んぼに水を引く小川とか水路とかその周辺。または引き込まれた水の入っている田んぼだったんです。日本国中に広ーい水田があちこちあったわけね。ですからメダカはそういう環境で、オタマジャクシと同じでどこに行っても見れた魚だったんですよ。」

質問者「はい。」

林先生「ところが水田がだんだんなくなったこと、お米を作ることが少なくなってしまったことと、用水路があっても田んぼを作る場所と用水路の高さが違ってるので、メダカが田んぼと用水路を行き来できなくなってしまった。」

質問者「えっ。」

林先生「そういう原因があってメダカが本当に少なくなった。今でも水田や小川がある所にはメダカが残ってたり、または水田に水を引くための溜池という池が残ってる所に、わずかに残ってる。途中を水路がないから、もうそこから他には行けないんですよね。そういう地域ごとにまとまってしまったもの、日本のあちこちにごくわずかに残ってるのが、現在のキタノメダカとミナミメダカなんですよ。」

質問者「へええええ。」

林先生「全体的にはおじさんたちが小さい頃に比べたら、メダカの数はほんっとに激減です。ですから今は絶滅危惧種というありがたくないレッテルももらっちゃったんだよね。

○○さんが住んでるのは千葉県でしょう? 千葉県は何メダカになるかな?」

質問者「うーん………。」

林先生「千葉県は太平洋側でしょう? ミナミメダカです。もし○○さんの近くに水田や小川や溜池があったら、そこにミナミメダカが住んでるかどうか、見つけてもらえるかな?」

質問者「はい。」

林先生「そういう場合はすごく貴重だと思います。」

質問者「うちで飼ってるメダカはミナミメダカなのかな?」

林先生「どこかで取ってきたの?」

質問者「うちの田んぼにいた。」

林先生「そうなんだ! じゃあたぶんミナミメダカでいいと思うよ。さっき言った体の模様を見てもらって、体の後半に網目模様があまりなかったらミナミメダカでいいと思います。地域的にはミナミメダカで問題ないと思うんですよね。」

質問者「うん。」

林先生「ただし、メダカ好きな人が飼ってて、近くの小川に流したりしてる人たちもいるから、取ってきた田んぼの環境や歴史ももう少し調べてみると、今いるミナミメダカが純粋にその地域のものだったかどうかが分かると思う。そこまで調べてみるとメダカの良い研究ができると思います。」

質問者「はい。」

メダカの学名Oryziasは「稲の周り」という意味らしいから、稲ともども人間の都合で数を減らしてるわけか。

 

Q12 水の中の生き物に心はありますか?

  (小4男子)

 

アナウンサー「どうしてそういうふうに思ったの?」

質問者「犬とかは心があると思うんだけど、魚とかはない気がします。」

林先生「うーん、すごい難しい問題だなあ。僕もどういうふうに答えようかさんざん迷いました。今日は心の問題についてはエキスパートの篠原先生がスタジオにいらっしゃるので、後で助けてもらおうかなと思ってます。篠原先生よろしくお願いします。」

篠原先生「はい。」 

林先生「○○君は魚釣りして釣った魚を見た時に、魚に心があるか分からないということだったんでしょう?」

質問者「はい。」

林先生「○○君は心って……例えば○○君の心の中に出来上がってくるものは、どうやって出来上がってくると思う?」

質問者「うーんと、………。」

林先生「どういう時に“これは心だ”って感じる?」

質問者「嬉しい時とか悲しい時とか。」

林先生「そうだよね。嬉しいとか悲しいとか楽しいとか、そういうのをたぶん感情と言うんだろうね。それから“これから勉強やらなきゃ”、“勉強やろう”というような強い意思、お友だちが何か困ってたら助けてやるとか助けてもらうという思いやり、そういうのも心と言うんじゃないかなとおじさんは思うんですよね。もしそこが間違ってたら後で篠原先生に訂正してもらうね。つまり心は人間の精神的な作用だと、一般的には説明されてるんですよ。

僕は、頭で考えた…頭で、というのは脳で考えた後の気持ちの表れ、形となってくるもの。実際の形はないけれども気持ちの表れが心かなと。

さて、それが魚にあるかどうかというのは、僕もはっきり言って答えを出せないんです。出せないけど、僕は魚には心があるんじゃないかっていう体験をしたことがあるので、それを1つお話しします。いいですか?」

質問者「はい。お願いします。」

林先生「僕はダイビングをやるんですよ。海の中に潜って魚を観察したり、捕まえたりもするんですね。ある時NHKさんのお仕事で、インドネシアの海で潜ったんですよ。水深25メートルから30メートルぐらい。そこにロウニンアジというアジ、知ってるかな?」

質問者「聞いたことはない。」

林先生「じゃあ今度図鑑で見てください。ロウニンアジって言います。このアジがでっけえんだな。すごいの。親は大きいと、頭から尾っぽの先まで1メートル以上になるんだよ。小さい時はグループというか大群を作ってガンガン泳ぎ回るの。そういう魚に出会ったのね。出会った時の群れのロウニンアジの大きさはだいたい30センチから40センチ。

それがスーッと去った後に、悠々と1メートルぐらいのロウニンアジが泳いできたんだよ。ゆったりと。ゆったりと泳いでるんだけど、何か泳ぎ方が変。だんだん海の深い方へ沈んで行っちゃう。そうすると“いけないいけない、沈んじゃう”みたいに思い出して、スーッと上がるんだけど、またスーッと落っこちて行っちゃう。どう見ても老成していて、これで命が終わるのかなっていう感じだったのね。

そしたら、急にどこからか、さっきの40センチくらいのロウニンアジの子どもが7匹ぐらいやってきて、ヨボヨボしてるロウニンアジの周りにまとわりついて、落っこちてくるロウニンアジを7匹の若いロウニンアジがずーっとサポートして、上に押し上げようとするの。」

アナウンサー「先生、今すごく良いお話のところなんですけど、少し音楽とニュースを挟んで、続きをまたお願いしてもいいですか?」

感動的なお話にも時間の切れ目はやってくる。

 

交通情報とニュースが終わって再開

林先生「○○君すいません、お待たせでした。そういう状況って、○○君が言う優しさとか友情とか人を助ける気持ちとか、つまり心に通じるものじゃないかなって、僕はその時に思ったんですけど、」

アナウンサー「ちょっと前からお話し頂いてもいいですか? インドネシアでしたっけ?」

林先生「そう、インドネシアの海に潜った時に、年寄りのロウニンアジを小さなロウニンアジが助けたんだよね。これってやっぱり心があるとしか思えなかったのね。これ、どうだろう、篠原先生にも聞いてみましょうか。」

質問者「はい、お願いします。」⇦しっかりしてる素晴らしいお子さんだ。真剣に聞いてる様子も伝わってロウニンアジの話とは違う感動を覚える。

篠原先生「はい(笑)。」

林先生「篠原先生、どうでしょう? これは魚の心とは言えないでしょうか?」

篠原先生「ちょっと角度を変えて話をさせてもらいますけど、林先生がそのロウニンアジの動きに心を感じた時の、林先生の脳を調べたらどうなるかという話をします。」

林先生「なるほど。」

篠原先生「そうすると、共感に関係する脳の場所、腹内側前頭前野(ふくないそくぜんとうぜんや)という場所ですが、おそらくそこがすごく活性化したんだと思います。結局これは、アジを助けるためにみんなが協力しているところに共感して感動してるんだと思います。

一方、○○君が犬とかふつうの動物にはそういう気持ちがあるというのは、例えば犬が自分の赤ちゃんをかわいがっている様子に心を感じる時も、おそらく○○君の脳の同じ場所が活性化していたんだろうと思います。

なので心が実際にあるかないかということは、とりあえず置いとくとして、心を感じ取ることはいろんなことにできるはずなんですね。」

林先生「あああ~。」

(人間の)脳科学の立場から冷静に分析する篠原先生、さすがとしか言えない。

 

篠原先生「○○君は○○君の経験の中でそれを感じ取れる力があって、林先生はやっぱり水の中の生き物が大好きですから(笑)、感じ取る力がすごくあって、そういう意味で言うと、心というのはこちら側のありようによって感じ取れる部分が違ってくる。残酷な言い方をすると、同じ人間でもその人に心を感じ取れないということを、人間が感じてしまうことも出てくることに繋がってくるかと思います。」

林先生「なるほど。ありがとうございます。」

篠原先生「○○君、分かった?」

林先生「(笑)○○君、今の篠原先生の説明で、心が少し分かったかな?」

質問者「はい。」

林先生「僕がその時に思ってた気持ちと○○君が感じてる気持ちは、脳の同じ部分で同じようなことを感じていたということになるのかな?」

質問者「はい。」

篠原先生「そうですね。極端に言うと、石が大好きで“石のちょこっとした斜めの感じにすごく優しさを感じる”って言ったら、たぶん同じような場所が活動するはずなので、石に心があると言われたら、“ですよね”って答えるのが正解かと思います(笑)。」

「石はねえ~、語るんですよ~」と言ってた先生とそれに頷く子どもたち、この番組にもいたなあ。

 

林先生「(笑)はい。○○君、了解して頂けましたでしょうか?」

質問者「はい。ありがとうございます。」

アナウンサー「水の中の生き物に心があるかどうか、それ自体はよく分からないけれども、心があるんじゃないかと感じる私たちの心が、すごく影響しているということですね。」

林先生「そういうことですね。」

篠原先生「心についての捉え方は脳科学でも2つあって、実際にそういうことを感じ取れるメカニズムが進化的にどこから出てきたのか、を議論する人と、それとは逆に心を感じ取るとはどういうことか、という形で議論する場合。今は後者で話をしようとしている。」

林先生「○○君の質問で僕もすごい勉強になりました。」

質問者「こちらも勉強になりました。」

林先生「(笑)よかったね。」

相手に「心」を感じ取るかどうかはこちら側のありようで変わる、個人差があると。自分がそう思うなら他人もそう思うはずというのは勘違い。改めて勉強になった。

 

Q13 空気清浄機の前でおならをしたらゴー

  ッとなりました。においランプがつきま

  した。またゴーッとさせたくてブーブー

  クッションでブーブーしてみたけど、ゴ

  ーッとなりませんでした。空気清浄機は

  何でおならが分かるんですか!(4才男子)

 

遊びから違いに気づく4才がすごい。

 

アナウンサー「(笑)何で空気清浄機はおならが分かるのですかというご質問ですね?」

質問者「さっきのブーブークッションだけどゴーッてしなかった。」

坂本先生「おならをしたらゴーッとなってにおいランプが点灯、ということは、においセンサーというものがついてる空気清浄機だろうなと思いますけど、ブーブークッションを鳴らしてみたけどゴーッとならなかったということ?」

質問者「うん、そうだよ。」

坂本先生「たぶんブーブークッションはにおいが出ないですよね? 音だけブーブーっておならみたいな音がするんだと思いますけど、この空気清浄機は音に反応してるんじゃなくて、においセンサーがついてるから、においに反応していてゴーって動いたんだと思います。だから音がしないおならでも動くと思います。音がしないおならをする人もいると思うんですけど、何の話だっけ(笑)?」

質問者「そうですね。」

坂本先生「それでもきっと反応すると思うんですね。やってみて頂いてもいいですが、結局においに反応していると。においって何なのかというと、食べ物のにおいでは反応しなくて、ガスのにおいに反応してると思うんです。ガスは有害というか人間が不快に感じて、きれいな空気とは違うものなので、ガスに対して空気清浄機が反応するようになってると。」

質問者「ああ、そうなんだ。」

坂本先生「なのでガスが出るものであれば、おなら以外でもたぶん反応するんだろうなと。食べ物からガスは出ないと思うので、においがすれば出るんじゃなくて、ガス栓の火を燃やす時のガスとか、あとは何だろう…くさいもの、くさいもの…足のにおい(笑)?」

アナウンサー「(笑)先生! それでもいきますか?」

坂本先生「足の強いにおい…1日中歩き回ったブーツとか長靴を脱いだ時の靴下も、すごく強い悪臭の要素を含んでるにおいになっていたら、たぶん反応するんじゃないかなって。ここに来る前に質問が分かっていたら実験がいろいろできたんですけど、それができないで答えているので難しいですけど、基本的にはくさいにおいに相当するガスに反応すると思います。……どうですか、分かりましたか?」

質問者「わかったあ!」

スタジオ内「(笑)」「よかった。」

坂本先生「(笑)よかったあ…。」

アナウンサー「岡嶋先生、つまりにおいを構成するというか……データを受け取ったら動く機械の中に、記憶というかプログラミングがされてるということでいいですかね?」

岡嶋先生「そうですね。でも足のにおいにも反応しちゃうんですかね? 空気清浄機が怖くなりました(笑)。」

アナウンサー「ガスもいろいろありますからね。」

篠原先生「おならもね、あんまりくさくないやつには反応しないですよ。」

岡嶋先生「へええええ!」

アナウンサー「そうなんですか!」

篠原先生「いろいろ実験してみれば良いと思う。」

質問者「わかった。」

岡嶋先生「いろんな実験するの大事ですよね。」

坂本先生「音はしないけどくさーいおならとか(笑)。」

篠原先生「インドールスカトールはいくと思うよ(笑)。」

アナウンサー「音がしないけどくさいおならには反応するかもしれないという話も出てますので……○○君、聞いてる?」

質問者「はーい。」

アナウンサー「そしたら、この後いろいろ試してみて? そして、何かおかしいな、どういうことかなって思ったら、また連絡ちょうだい? いいですか?」

質問者「わかった。」

篠原先生「センサーの能力にもよるからな。」

坂本先生「確かにそういうお家の過ごし方もありますね。」

岡嶋先生「うんうん、そうですよね。」

この後お子さんの家の空気清浄機がいろんなにおいを嗅がされちゃうのか……大変。

 

質問終わり~先生方から感想

篠原先生「質問がいろいろ多岐に渡っていて、哲学的なものもあってすごく面白かったです。でもいちばん最後の質問で、空気清浄機に向けて自分が口でハーッてやった時に、ブーッて言われたら嫌だなあ…(笑)」

スタジオ内「(笑)」

岡嶋先生「ほんとです(笑)。」

篠原先生「(笑)というのが頭から離れなくなって。まぁそんな感想です。」

 

坂本先生「最後のご質問みたいに実験をするというか、今日の他の方のご質問からも“なるほど、もうちょっと調べてみたいな”と思うことがあったら、ぜひそれをお家で試してみたら面白いんじゃないかなと思います。」

 

岡嶋先生「みなさんしっかりしててすごいなと思いました。僕、自分があの年だった時に、あんなにちゃんと質問できなかったですから。特に、自分の計画では大人になったら低い良い声になる予定だったのに、なれなかったもんですから、最初の質問で“あ、声帯が厚くならなかったんだ”って分かって良かったです(笑)。」

坂本先生「私もです(笑)。」

 

電話でご出演の林先生の一言はなし。一部の先生が電話で答えたり質問が1つ終わるたびに音楽をかけたり、特に何も言わなかったけどコロナ対策いろいろ始めたんだなとヒシヒシ伝わる回だった。

 

子ども科学電話相談 春スペシャル3/27(心と体、ロボット・AI、コンピューター・プログラミング、水中の生物) 8時台~9時台

3/27のジャンルは

 心と体 篠原菊紀先生

 ロボット・AI 坂本真樹先生

 コンピューター・プログラミング 

             岡嶋裕史先生

 水中の生物 林公義先生

 

アナウンサー「引き続き外出を控えなければならない時期ですけれども、放送を聞いている子どもたちに何か良い提案はありますか?」

篠原先生「休みが長く続くとどうしても、社会的ジェットラグという言い方をする時があるんですけど、」

アナウンサー「社会的ジェットラグ?」

篠原先生「ジェットラグというのは時差。例えば日本からアメリカに行くと時差があるのでぼんやりしてしまうことが起きますね。それが社会生活の中でも、例えば日曜に遅くまで寝てしまうことがあると、社会で生きてく中で時差が生じて、具合が悪くなりやすくなります。」

アナウンサー「飛行機に乗って遠くに行かなくても、ふだんの場所で。」

篠原先生「ええ、俗に言う生活リズムの乱れがいろんな不具合を起こしやすくなるという話ですけど、そういうのを防ぐのに何が役立つかは、もう概ね分かっていて3つあります。午前中の光は浴びてください。それから昼間に体を動かしてください。それから食事性リズムという言い方しますけど、朝、昼、晩の食べる時間を同じにしといてください。それがいわゆる体内時計のリズムを合わせることに関係してくるので、その辺を注意して、まだ休みが続くかもしれませんが、対応して頂ければいいかと思います。」

 

坂本先生「お家でできることも本を読んだり映画を見たり、いろいろあるんですけど、ずーっといると肩が凝ってきて体が固まっちゃうので、私はなわとびとかします。」

アナウンサー「先生ご自身が? へええー!」

坂本先生「はい(笑)。なわとびは全身運動だからすごく良いし、縄1本あれば1人でできる運動で、ただ広いスペースは必要なので、あれば屋上とか、玄関を出た所に少し広いスペースがあったら、そこでひたすら跳んでみる。……(笑)なかなか楽しいですよ、見える世界が上下に運動するし、意外と自分の足腰の衰えとか…先生は“意外に膝にくるなぁ”とか感じて体がどういう調子かも分かるし、いろんなことが分かるので、楽しんで跳んでます。ウフフッ(笑)。」

 

岡嶋先生「先ほど篠原先生も仰ってましたけど、朝の光を浴びるのはとっても大事だなって思います。僕も仕事がお休みになることがありましたけれども、つい1回朝寝坊してしまうと、次の日もその次の日も朝起きるのがつらくなってしまいますから、規則正しい生活は大事なのかなと。

あと僕はコンピューターの勉強をしてますけど、こういう人は多いと思いますが、僕もゲーム大好きなので、ついついやってしまいますが、“みなさんほどほどにね”と感じます(笑)。」

アナウンサー「(笑)夢中になって、つい夜更かし…」

岡嶋先生「時間を忘れちゃいますから。」

アナウンサー「学校がある時と同じように規則正しい生活を過ごすと良いですよね。」

岡嶋先生「僕、全然えらそうなこと言えないんですけど(笑)。」

篠原先生「僕もえらそうなこと言ってますけど、だいたい乱れるので言ってるだけなんですよね(笑)。今のゲームの話で子どもたちの話を聞いてて面白かったのは、“もうゲームにも飽きた”っていう話を非常によく聞く。僕はゲームに飽きる体験をしておくのは、ある意味すごく良いことだと思うので、」

岡嶋先生「そうですね。」

篠原先生「世の中でよく、ゲームには魅力とか魔力があって、始めちゃったら依存に到る、みたいな直接的なストーリーが流されますけど、変な話ですけどあんなの嘘なので。人はどんなに楽しいことも飽きてしまうということを体験するのはすごく良いと思いますよ。こういう機会がないとできないですからね。」

面白くなってる途中で止められると、不満が残って余計にやりたくなるものだよね。飽きるほどやってしまえば自分でやめられる。

 

アナウンサー「水の中の生き物の林公義先生には、今日は電話でお答え頂きます。」

とうとうリモート回答が始まった。林先生はご高齢だもんなあ。ちょっと前に哲学の野矢先生が「3時間半も狭いスタジオに閉じ込められた中高年の無事を祈って~!」とぶちまけたのも効いたんだろうか。

 

Q1 大人になるとどうして男の人だけ声が低

  くなるんですか? 女の人は高いままな

  のに。(小4男子)

 

篠原先生「○○君に質問だけどさ、声帯という言葉は知ってますか?」

質問者「んーあんまり分かんない。」

篠原先生「この電話相談が終わった後でいいので、“せいたい”ってひらがなでもいいのでウェブで調べて、その声帯の写真とか絵をぜひ見てもらいたいです。」

質問者「はい。」

篠原先生「どうしてかというと、音の出る仕組みに関係する場所を声帯と言うんだけど、やっぱりモノを見た方が、どんな感じで音が出てるかが分かりやすいので。ぜひ見てもらいたいと思います。でも今は見ていない状態で何とかお話をしたいと思います。

○○君は今、声を出してるよね?」

質問者「はい。」

篠原先生「その声の元になる音がどんなふうに出るかというお話を最初にしたいと思います。○○君さ、フウーッて息を吐いてみて。」

質問者「(吐息)フウー…」

篠原先生「そうだね。今度は唇をすぼめて…すぼめるって分かるかな、唇を閉じるようにして“ブブブブ”って音を出してみて。…分かる?」

質問者「うーん、あんまり分かんない。」

篠原先生「(笑)えーっとね、唇をほぼ閉じた状態で息を出そうとすると、“ブブブブ”、こういう音が出るの。」⇦金管楽器の音を出す時の唇の状態だけど名前忘れたなあ……って調べたら「バズィング」! 何十年ぶりかで思い出した。

 

質問者「(唇をほぼ閉じた状態で)ブププ」

篠原先生「そうそう、それね。つまり、ただ息が通っただけじゃ音は出ないのね。…分かる?」

質問者「はい。」

篠原先生「そうなんだけど、すぼめた状態で唇が振動…ブルブルブルって揺れると音が出るんですよ。」

質問者「はい。」

篠原先生「○○君の喉の奥、肺という呼吸の方に行くところに声帯というやつがあって、今○○君が唇をすぼめたり開けたりしたのと同じような仕組みがあるんですよ。それが息をしてる時は開いてるんだけど、音を出そうと思う時には縮んでて、ブルブルブルって震えるんですよ。」

質問者「はい。」

篠原先生「それで声が出てるんですね。そこを人間は筋肉をすごくいろいろにコントロールして、“あ”の音を出したり“い”の音を出したり。口の形もあるんだけど、そういうことをやっているんですね。…分かる?」

質問者「はい。」

篠原先生「これが声が出る仕組みなんですね。」

声帯がやってることを唇で再現したんだわけか。(縦と横の違いはあるけど)篠原先生の伝える努力がすごい。

 

篠原先生「○○君の質問に戻ると“大人になると男の人が声が低くなって、女の人がそうならないのはなぜ?”という質問だよね?」

質問者「はい。」

篠原先生「その声帯が、特に男の人の場合には大人になってくると、男性ホルモンと言って、男の人がより男の人らしくなっていくのに関係する物質が体からたくさん出るようになるんですよ。そうすると、○○君の喉の奥にある声帯というところが長くなったり厚くなったりするんですね。」

質問者「………はい。」

篠原先生「唇を閉じてブルブルブルって振動させたけど、あれがもっと硬くて分厚くなってくると音が低くなっちゃうんですよ。ふつうは男性の方が声帯がより長く厚くなるので、声が低くなることが起きやすいんですよ。これは人によって影響が違うので、そんなに声が低くならない人もいるんですよ。逆に女性の場合も、声が低くなる現象が多少は起きることがあるんですよ。」

質問者「はい。」

篠原先生「つまり、○○君の喉の奥には声を出す仕組みに関係するやつがあって、大人になるとそいつが厚みを増してくる。そうすると低い音を出しやすくなる。それは男の人の方が起きやすいから、男の人が大人になってくると声が低くなるということが起きやすくなる、ということなんですね。」

質問者「はい。」

篠原先生「分かりますか? …分かってほしい…(笑)。今、おじさんが頭の中で形を思い浮かべながら言ってるけど、こういうものはモノを見るのがいちばん大事だから、後で“声帯”って入れてインターネットで調べてもらえればいいと思います。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○君、ぜひインターネットなどで“せいたい”というのを調べて、どんな形になっていて、どんな場所にあるのかを見てみてください。」

篠原先生「なんかね、ヒヨコがエサ食べようとしてピヨピヨしてるみたいなところなんだよ。それが音を出す時はヒュッと縮まる感じなのね。たぶん見ないと分かんないと思うので見てください。」

質問者「はい。」

最初から最後まで「百聞は一見にしかず」が伝わってくる回答だった。

 

Q2 いちばん賢いAIは何ですか?(小4男子)

 

坂本先生「難しい質問ですね。“賢い”ってけっこう難しいことですけれども、AIの場合はそれぞれ目的に応じていろんなAIがあって、例えば囲碁を打つAI、将棋を打つAI、ガンの診断ができるAI、自動運転をするAI。それぞれ別々の能力を持ってるんですね。」

質問者「うん。」

坂本先生「囲碁をするAIはもう人間に勝っちゃってるし、そういう意味では賢いAIというのはあります。“いちばん”というのは囲碁で勝つことができるAIが“いちばん賢い”ってなりますけど、じゃあ囲碁ができれば賢いのかというと、他にもいろんなことができて…難しく言うと汎用的にいろんなことをできないと、やっぱり賢いと言えないんじゃないか、ということがあると思うんですね。」

質問者「はい。」

坂本先生「囲碁だけできるけど他のことが全くできない、何もしません…人間でもそういう時に本当に賢いと言えるのかどうか、あると思うんですね。難しいんですけど。

でも今のところ、いろんなことができるAIというのはまだできていなくて、」

質問者「へえええ。」

坂本先生「じゃあ“賢い”というのを何で測ったらいいんだろうか。考え方がいろいろあるんですけど、1つが対話する能力。お話をする能力で測ったらいいんじゃないか、と考えられていて、」

質問者「へえええ。」

坂本先生「これはけっこう昔に考えられたんですけど、コンピューターなのか人間なのかが見えないように壁で囲った所で、人間とコンピューター、人間と人間で対話をして、どっちが人間でどっちがコンピューターなのか分からないぐらい上手に会話をできるようになったら、そのAIはすごく賢いんじゃないかっていうようなテスト。チューリングテストというものが作られました。」

質問者「へえええ。」

坂本先生「でも、“このAIは本当に賢いのか”を人間が判断するというのが難しいんです。人間ってけっこう簡単にだまされちゃって、割と単純な質問に答えただけでも“このAIは賢い”と人間が思ってしまったり。対話ができればそれで賢いのか、どれだけ上手に対話ができれば賢いと言えるのか、というのも難しいんですね。」

質問者「はい…。」

坂本先生「でも、言葉を話す能力と他の能力は、ある程度関係があるということも言われているので、1つには言葉を話す能力がどうなのか、ということもあります。」

質問者「はい。」

坂本先生「言葉を話す能力と関係している科目だと国語があると思いますけど、実はAIは国語の問題を解くのがまだとても難しくて、“東大に合格するロボットを作ろう”みたいなプロジェクトがあったんですけど、やっぱり国語の問題で良い成績がとれなくて、“難しいね”ということがあったので、言葉を使う能力をどれだけAIやロボットが持てるようになるかが賢さの基準になるのかな、とも考えられています。」

質問者「はい。分かりました。」

坂本先生「分かりました? 賢さって難しいですよね、篠原先生?」

篠原先生「え? 分かって頂いたんならもう…(笑)」

坂本先生「(笑)ぜひ。」

篠原先生「AIの賢さも難しいですけど、人間の賢さはもっと難しいですね。」

質問者「へえええ。」

篠原先生「どういう人が賢いのかってなかなか分からないじゃないですか。でも人間の賢さを測りたいという欲望を、心理学者も脳科学者も1960年のちょっと前ぐらいから持っていて、いろいろ調べる工夫をしてるんですよ。その時に問題になってるのは、経験によって伸びる力を賢さの基準にしたくないという思いがあったのね。つまり、勉強して伸びる部分は勉強したら伸びるということで、元々の賢さとは違うじゃん、みたいな。変な言い方だけど、どういう人を鍛えればいちばん効率良く伸びていくかを見たい欲望があったから、賢さを測り始めたの。それでIQとか知能テストが開発されたの。」

質問者「へえええ。」

篠原先生「逆に言うと、IQや知能テストをサクサク解くAIなんて超~簡単に作れちゃうから(笑)。」

坂本先生「そうなんですよね。」

篠原先生「ねえ、だからムチャ賢いAIなんてできますよ。でも、その2つ、経験と元の部分を分離できるという夢に向かって賢さを測るものを作ってきたけど、現在はみんなそこに絶望してるというのが正しくて、つまり経験と独立した知能なんて作りようがない、あるいは測りようがない、というのが現状の考え方なので。だからAI自体も結局トレーニングしなきゃ学習させなきゃ、というのとほぼ同じ話がこっちでも出てきているので、賢いというのもなかなか難しいね、って思っておくといいのかなと思いますね。」

質問者「へえええ。」

アナウンサー「○○君、どうですか? お話、分かるかな?」

質問者「一応分かりました。」

坂本先生「すごい(笑)。」

篠原先生「うん、すごい分かった感があったから、ビックリして話を進めたんだけど。」

アナウンサー「○○君がふつうにお友だちや家族と話のやりとりをしているということは、ロボットに比べるとものすごいことなんだね。当たり前のようにやってることが実はものすごく素晴らしいということが、お話を聞いてて分かってきましたね。」

質問者「はい。」

 

Q3 ロボットはなぜ動くのですか? どうし

  て必要なのですか?(小1女子)

 

坂本先生「まず、ロボットは何で必要なのか、なんですけど、例えば人手不足で人間だと手が足りない時、助けてもらいたい時にロボットが必要だったり、危険で人間だと入れない、活動できない所にロボットに行ってもらったり、いろいろあります。人間だと疲れちゃうこととしては、工場でひたすら缶に詰めたり仕分けしたりするお仕事とか、画像診断…病気になった人が検査で写真を撮られますけど、たくさんありすぎて、人間のお医者さんがずっと見てるのが大変な時に手伝ってもらう、ということで使われたり、危険な所としては災害の現場とか、放射線があって入れない所とかもあります。

じゃあそこでどうやってロボットは動くの?ということですけど、遠隔でリモコンで動かすこともよくありますけど、自律的に自分で動くこともできます。」

質問者「はい。」

坂本先生「じゃあ基本的にどうやってロボットが動くのか?っていうことですけど、大きく3つあって、1つがセンサー。センサー系と言いますけど、人間だったら目で状況を見るようなこともセンサーの1つですけど、音とかいろいろあります。センサーで状況を把握したら、じゃあどうやって動こうか、何をしたらいいかを決める人間の知能にあたる部分で知能制御系…ロボットの動きをコントロールするところ、というのが2つめにあって、最後に実際に的確に動かす駆動とか構造に関わるところがあって、これが連動してロボットをうまく動かしていくことになるんですけど、ロボットの能力に関わる大事なところとしては知能に関わるところ。ここはプログラミングで動かしているので、ちょうどご一緒なので岡嶋先生につないでみたいと思います。」

岡嶋先生「○○さんおはようございます、よろしくお願いします。

“ロボットはなぜ必要なのですか”ってとっても良い質問だと思いますけれども、坂本先生からもお話がありましたけど、何かお仕事を任せたいんですよね。僕なんかすごく怠け者だから、最近あったかくなってきたけど、朝、寒い時に代わりにトイレに行ってくれるロボットがあったらいいのになとか思うんですけど(笑)。」

坂本先生「(笑)ウフフフ」

質問者「はい…(笑)。」

岡嶋先生「○○さんだったらどんなお仕事をロボットに任せたいですか?」

質問者「うーん……」

岡嶋先生「“これ、代わりにやってくれたらいいな”って頼みたいお仕事。…難しい?」

質問者「学校の宿題?」

岡嶋先生「宿題やってほしいですよね! そうそう、僕もすごく思いますよ。代わりに学校に行ってほしいなぁとか。そういう頼みたいことがあって、ロボットが代わりにやってくれないかなあってところから出てきたんだと思うんです。自分でやりたくないことを肩代わりしてくれるような仕組みとしてロボットとか、プログラミングでアプリを作ってアプリにやってもらうということが出てきたんじゃないかと思っています。アプリは使ったことありますか?」

質問者「ああ、ちょっとは使ったことある。」

岡嶋先生「分野によって違うので坂本先生がやってらっしゃるようなロボットとはイメージが違うかもしれないけど、僕が勉強してる分野だと、アプリみたいなものもロボットと言ったりするんですよ。本来自分がやる仕事を自動的に肩代わりしてくれるやつ。ロボットとかボットと言います。」

質問者「はい。」

岡嶋先生「なので、つらいな、人間はあまり得意じゃないけどコンピューターだったらすごく得意でバリバリやってくれるのに、っていうお仕事を肩代わりしてもらうために出てきたんじゃないかな。嫌な仕事とかやりたくない作業ってありますよね? 宿題なんかそうだと思います。代わりにやってもらって、その代わりもっと楽しいこととか、人間だけができるようなことに集中しようと考えていたんだけど、最近はロボットの方が頭が良くなってしまってむしろ創造的というか、人間だけができると思われていたことをロボットに任せて、逆に“これ、あんまり楽しくない仕事だぞ”っていうのを人間がやった方が得意なんじゃないかとか、そんな言われ方もしていて、お仕事を取られちゃうんじゃないか、人のやることがなくなっちゃうんじゃないかって心配もされているところだと思うんですよね。」

質問者「はい。」

岡嶋先生「そのへん坂本先生はいかがですか? ロボットと人間の住み分けって…。」

坂本先生「得意なところ、不得意なところがあるので、動かす時に結局は人間が先にロボットに学習させていかなきゃいけないので、学習させるのがすごく大変なものだったら人間がやった方が良かったりすると思うし、でも1回学習させちゃったらロボットは疲れないので、人間がやると疲れて大変なことをひたすらやらせることもできるので、自分たちはどの部分をやりたくなくてロボットにやらせたいか、宿題をやりたくないとロボットにやってもらうことになっちゃうのかもしれないですけど、注意が必要なのは、やりたくないからと全部ロボットに任せちゃうと、人間側の能力がどんどん下がっていってだめになっちゃうから、そうじゃなくて、むしろ人間を成長させる場面でロボットを使っていった方が良かったり、ということもあると思うんですね。」

質問者「はい。」

岡嶋先生「すごくありますよね。何かを考えて自分でこうすると決めるのは、人間にとってとても大事だと思いますけれども、最近、“こうしたらいいよ”というのもAI・ロボットが判断してくれるようになって、“決めてもらうのが楽だな”って思い始めたりする。僕の教えてる学生さんでもそういう方がいらっしゃいますけど、それってけっこう怖いことなんじゃないのかと思っていて、自分で考えて自分で決める、たとえ失敗したとしても自分で決断して動くのはすごく大事なことだと思うので、そんなふうに使っていけるといいなと思います。」

質問者「はい。」

アナウンサー「どうですか○○さん、分かりましたか?」

質問者「はい、よく分かりました。」

 

Q4 2月の土曜日、日曜日にスキーに行った

  ら、帰って月曜日にお母さんが、特に腕

  と脚が痛いと言っていました。けれど僕

  は痛くなかったです。ふつうはどっちの

  ようになりますか?(小1男子)

 

つい若さとか年齢の差だと思いたくなるけど、この番組で取り上げるということは、違う考え方があるんだろうか?

 

篠原先生「聞きたいんだけどいいかな? お母さんはスキー上手?」

質問者「僕よりは。」

篠原先生「へええ。けっこう…」

質問者「ちょっと僕の方が上手いと思います。」⇦本音はこっちだった。

篠原先生「“僕の方が上手い”! そういう状況?」

質問者「はい。」

篠原先生「なるほどねえ~。○○君は筋肉痛がどうして起こるのかは知ってる?」

質問者「はい? 筋肉が成長しているっていうか。」

篠原先生「成長か……一部当たってるね。じゃ、そこから説明するね。

筋肉痛がなぜ起こるかというと、例えばスキーならスキーをしますね。筋トレでもいいけど何かをやると…筋肉は分かるよね?」

質問者「はい。」

篠原先生「筋肉にちょっとした傷がつくんですよ。これは必ずついちゃうんですよ。」

質問者「へええ!」

篠原先生「特に激しい運動とか、あまりやったことのない動き方をする運動、慣れてない運動をやると、筋肉の中には筋繊維とか筋膜というのがあるんだけど、どうしてもそこに傷ができます。

傷ができると、これは筋肉に限らないけど、その傷を治そうとする白血球とかいろんなものが集まってきます。

先に言わなきゃいけないのは、傷がついたらそこで痛みが出そうな感じがするでしょうけど、そこでの痛みはいわゆる筋肉痛とは違うの。」

質問者「へえええ。」

篠原先生「そこで痛いようだったら肉離れを疑わなきゃいけなくなるわけね。でも分からないぐらいの傷がついていて、それを治そうとしていろんなものが集まってくる。集まるだけだったらまだあまり痛くはない。」

質問者「へええ!」

篠原先生「その後に、発痛物質…発見の発という字、“つう”は痛いという字を書くんだけど、言葉は覚えなくてもいいけど、ブラジキニンとかヒスタミンとかセロトニンとかプロスタグランジンという“痛いよ、痛いよ”という信号をそこら中に出していく物質が集まってくるんですよ。で、集まってくるのがちょっと遅いの。筋肉も血管網がたくさんあるから、とっとと集めりゃいいのに、集まるまでにけっこう時間がかかるんです。特に激しい運動をやるとすぐに集まってはくれるんだけど、緩い運動…本人というかその筋肉にとって緩い運動だったり手慣れた運動だったら、別にそんな集まらなくてもいいぐらいの話になるの。そもそも筋肉の損傷も少なくて済むということが起きるのね。」

質問者「はい。」

篠原先生「さっきの話で言えば○○君の方がスキーは慣れてるんでしょ?」

質問者「うん。」

篠原先生「だったら大して消耗が起きないし、発痛物質が集まるほどの筋肉トレーニングになってないんだと思うな。」

質問者「ああ~…はい。」

篠原先生「ところがお母さんは、何て言ったらいいのか、一生懸命? 必死に? 筋肉を使ったので、」

質問者「うん、必死にやってましたね。」

篠原先生「そうそう、だからすごい傷ついちゃって、発痛物質が集まっちゃって、それで痛いという現象が起きたんだと思う。」

質問者「ああああ……。」

篠原先生「ちょっと前までは筋肉痛は年をとると遅く出てくると言われていた時代があるんですよ。はっきり決着がついてるわけじゃないけど、それはどうも怪しいようだという研究が日本国内からも出ていて、結局、筋肉に対する負荷だったり、不必要な使い方をさせた時に筋肉痛が早く出る。その筋肉にとって楽な運動だったら遅れて出てきますよと。」

質問者「はい。」

篠原先生「だから、昔だと年とった人たちがなかなか筋肉痛が起きないというのは、そんな無茶な動き方をしないからだろう、というのが一応今よく言われていると思ってればいいと思います。」

質問者「はい。」

やっぱり年齢とは関係ない説が有力なのか! またひとつ固定観念が壊れて新しい考えをインプットできた~ありがたい。

 

篠原先生「最初の質問に戻ると、“お母さんは痛くなりました、僕は痛くなりませんでした、ふつうはどっちのようになりますか?”というのは、この“ふつう”が、結局その筋肉に対してどれだけの負荷というか大変なことが起きていたかによって決まってくるので、どっちかがふつうというわけではないです。というのが答えです。いいですか?」

質問者「はい。分かりました。」

アナウンサー「○○君は、いっぱい運動をして痛くなることってないんですか?」

質問者「えーっと、うーん、あまりありません。」

アナウンサー「あるとするとどういう時?」

質問者「うーん分かりません(笑)。」

篠原先生「(笑)スキーは2月以降も行った? 行ってない?」

質問者「えーっと……難しいコースと簡単なコースは行ったと思います。」

篠原先生「ああ……、じゃ難しいコースをもっとガンガン攻めて、ターンもエッジをきつめに、いつものエッジングよりちょっと深めなことをやると、けっこうくると思います。」

質問者「慣れてくるんですか。」

篠原先生「うん、痛くなると思う。」

質問者「はい。」

アナウンサー「先生、そういう経験をすると、より筋肉が強くなるということはあるんですか?」

篠原先生「そうです、これがいわゆる超回復。元に戻るだけじゃなくて、筋力アップにつながる。だからそこまで追い込む必要があるんです。だから高強度という強い運動をしないと筋力のアップが起きないのはそのため。」

質問者「はい。」

篠原先生「だからある意味○○君は、この間のスキーがあんまりトレーニングになってなかったの。もうちょっと追い込んだ方が良かった、そういう話だと思ってもらえばいいと思います。」

質問者「へええ……はい。」

アナウンサー「(笑)気持ち良く効率良く滑ることも大事だけど、もうちょっと体を鍛えるという意味では少ーし痛くなるくらいに使った方が良いんですね。」

篠原先生「そうそう。それでさ、筋肉自体もそうだけど、エッジの立て方とか神経系統のトレーニングは、筋肉が痛む程度にやってないとたぶん役に立ってないので。大事なのは○○君の脳の中にでき上がる技の使い方の仕組みなので、それは筋肉痛がくるぐらいに追い込まないと新しいシステムができてこないから。そういうスキルアップを目指す意味でも筋肉痛は1つの目安になる。」

質問者「はい。」

アナウンサー「どこの筋肉をどう使ったとか意識するのとはまた違うんですかね?」

篠原先生「いや、意識してあげると余計にその神経系が発達しやすいという見解も、よく出てはきます。ただ実証的にどうかなというのはあるので、なかなか言い切れないですけど、スポーツ系の学生なんかは筋肉をより意識した方が筋トレ効果がアップすることは、実験的にも示されてはいます。」

質問者「はい。」

アナウンサー「坂本先生、そこはやっぱり人間ならではの……(笑)。」

坂本先生「(笑)ロボットが筋肉痛というのはさすがにないですね。そういうものを持たせることに意味があまりなくて、筋肉痛が起きずにひたすらずーっと同じことをやってくれた方がロボットの本来の役割としては良いので。筋肉に相当するような部分はロボットに作りますけれども、いわゆる“お肉”ではないですけど、負担をかけてそれを壊すとその後に良くなる仕組みにはなってないです。」

質問者「はい。」

篠原先生「そうかぁ……。」

アナウンサー「これは人間ならではなんですね。○○君、あなたにはまだまだ鍛える可能性がたくさんあるよ(笑)。」

質問者「はい(笑)。」

篠原先生「(笑)」

質問者「あと、NHKムックの『脳トレドリル』を…篠原先生の『脳トレドリル』をお父さんが今やってて、ちょっと難しいと言ってますが(笑)。」

篠原先生「それを乗り越えることで脳の中にその情報を処理する仕組みが追加されていく。それが賢くなるということなので、そこが頑張りどころだとお父さんにお伝えください(笑)。」

質問者「はい。」

さっき議論されてた「賢い」とはどういうことかのヒントがここにも。やっぱり経験とか負荷とかちょっと頑張ることが「賢い」につながっていくみたい。

 

Q5 クラゲはどうして死なないのですか? 

  あとクラゲはどうして骨がないんです

  か?(小1女子)

 

林先生「○○さんは今、何年生ですか?」

質問者「1年生です。」

林先生「そうすると今度2年生になるの?」

質問者「はい、そうです。」

林先生「よかったね。それでは○○さんの質問、クラゲはどうして死なないのか。○○さんはどうしてそう思った?」

質問者「うーん………。」

林先生「クラゲは何で死なないのかってどうして思ったんだろうな?」

質問者「………」

林先生「図鑑か何かに書いてあった?」

質問者「はい。」

林先生「あのね、クラゲ、死にます。…(笑)フフフフ。」

質問者「ええっ。」

林先生「(笑)クラゲにはやっぱり寿命があるんですよ。どのくらいの寿命かというと、はっきり言って人間ほどは生きないんだよね。すごく短い寿命なの。」

質問者「はい。」

林先生「大部分の自然界にプカプカ浮かんでるクラゲと、水族館で見れるクラゲ…最近きれいなクラゲがたくさん見れるよね、要するに人が飼っているクラゲとでは、多少生きる時間の長さは違ってくると思いますけれども、自然界ではほとんど1年生きることができない。」

質問者「はい。」

林先生「○○ちゃんはクラゲというとどんなのを思い出すかな? お椀を逆さまにした感じの白っぽい、海にプカプカ浮かぶ、あのクラゲじゃないかな?」

質問者「はい、そういう感じです。」

林先生「そうだよね、ミズクラゲミズクラゲが平均してだいたい1年以内。どうしても半年ぐらいしか自然界では生きないみたいです。その死ぬ理由だけど、クラゲはオスとメスがいるのは知ってた?」

質問者「そうなんですか?」

林先生「そうなのよ(笑)、オスとメスがいるんだよ。クラゲをよく見ると真ん中に4つの目玉模様みたいなのがついてるでしょ?」

質問者「はい。」

林先生「あの目玉模様をよーく見ると、何となく白いグニョグニョした筋みたいなのが4つの目玉模様にあるやつがオスのクラゲで、卵を持ったメスのクラゲはピンク色になってるの。」

質問者「初めて知りました。」

林先生「それで外見でオスとメスが分かるんだよね。このオスとメスが生殖をして、つまり卵を生んで精子をかけて卵が生まれてくるのね。それが水の中に漂って、いちばん最初にクラゲの赤ちゃん、プラヌラという名前の赤ちゃんになるわけ。」

質問者「はい。」

林先生「そのプラヌラという赤ちゃんが岩にくっついて、今度はポリプという名前のクラゲの形をしたものになるんだけれども、それからがまた長いんだ。ポリプからストロビラ、ストロビラからエフィラ、エフィラからメタフィラっていう成長段階、体の形が少しずつ代わっていくんだけど、最後に○○ちゃんがよく見るクラゲになるわけ。」

質問者「はあ……。」

林先生「大人のクラゲになってからはほとんど3ヶ月とか4ヶ月ぐらいで寿命がきてしまうみたい。つまり子どもを生んでエネルギーを使い果たしちゃうと、オスのクラゲもメスのクラゲも海底に沈んでいっちゃう。最後は水の中に溶けて死んでしまうらしい。だから、クラゲは一応死ぬんですよ。

だけどね、ベニクラゲという特殊なクラゲがいて、これは1度卵を生んで海底に落ちると溶けないで、それがまた小さなクラゲの赤ちゃん、ポリプになって、また元の大きなベニクラゲに成長するんだって。」

質問者「そうなんですか?」

林先生「うん、子どもから大人、また子どもに戻って子どもから大人…ってある意味永遠に生き続ける感じ。不老不死、死なないクラゲと言われてるの。そんな珍しいクラゲも中にはいますね。

それからもう1つ、クラゲに骨はないの?という質問だけど、確かにクラゲに骨はないんです。どうして骨がないかというと、…その前にお話ししておこうかな。クラゲの中にはタコクラゲという、白い水玉模様が傘のとこにいっぱいついてるものがいるんだよね。あとサカサクラゲといって、お椀が逆に、ふつうのお椀型、つまりクラゲにしては逆向きに泳ぐクラゲがいるんだけど…面白いクラゲだね。そのクラゲのグニョッグニョッと運動するところの周りに、白い縞模様があるんだけど、これは軟骨組織と言って、骨ではないけれども体を支えていくための組織が、その模様の中にあるんですって。だからお椀を触るとその部分がすごく硬いの。だけど実際に…○○ちゃんの背中の真ん中には背骨っていう骨が入ってるでしょう?」

質問者「はい。」

林先生「脊椎動物というのは背骨がある動物のことを言うよね? クラゲとかタコとか貝とかイソギンチャクのようなものは無脊椎動物、つまり背骨のない動物に大きく2つに分かれるでしょう? 実は地球上で海の中に生き物が出てきた時に、5億年ぐらい前にいちばん最初に現れたクラゲの祖先が出発点になって、やがて私たちのような脊椎動物と、その途中でさらに無脊椎動物に分かれる、進化していくんです。すごいね、5億年前にクラゲはもう出てきてるんですよ。」

質問者「はいぃ…(笑)。」

林先生「その時からクラゲは骨のない動物、一方では骨のある動物に変わって進化していった。ただし、その骨のある動物の中から、実はウニとかヒトデとかイカとか貝が生まれてるんですよ。だからクラゲは脊椎動物の祖先になる。この仕組み分かるかな?」

質問者「分かります。」

林先生「ですからクラゲに骨がないというのは、もともと発生してきた、地球上に生まれてきた時のクラゲに骨がなかった。それからやがて立って歩いたり体を支える必要があって骨を持つ動物が生まれてきた、ということなんだな。分かったかな?」

質問者「はい…(笑)。」

アナウンサー「クラゲは死ぬんですって。オスとメスもあって。」

林先生「クラゲ死にますよ(笑)!」

アナウンサー「ただ例外もあるんですよね、ベニクラゲのようにね。」

林先生「そうですね。ベニクラゲはほんとに有名で死なないというか、親が子どもに返っていってまた成長してくるその繰り返し、世代交代がすごく定期的にきちっとできるということなんですね。自然界で見ればたぶんそうなんだけど、飼育してる立場から見ると、やっぱり一度死んで子どもを育てるわけだから、一応ベニクラゲも寿命があると考えるようになるのかな、と思うけど(笑)フフフフ。」

質問者「へええ…(笑)。」

 

Q6 これから先、人間が絶滅してAIの時代が

  くるのでしょうか?(小1男子)

 

坂本先生「えーっとー…SFみたいな話になっていっちゃうので、将来どのぐらいあり得る話か、ということになるかなと思って…すごく難しい質問ですよね。

ロボットやAIだけになっちゃったら。そもそもロボットやAIは人間の役に立つように人間が作っているけれども、人間がいなくなっちゃった時に、作られたロボットとかAIがずっと勝手に生き続けて…みたいな感じ?」

質問者「はい。」

坂本先生「人間が絶滅する、例えば急にどこかから星が落ちてきて地球が壊れちゃった時に、ロボットは機械だから地球の温度がすごく上がったりしても大丈夫、とかそういうこと?」

質問者「………はい。」

坂本先生「確かにロボットは人間と違って、人間が入れない、いられないような温度が高い所や危険な所でも活動できるので、そういう意味では人間より強いのかなと思います。」

質問者「そうですね。」

坂本先生「環境の変化…すっごい寒くなったり暑くなったり、人間だったらいられない所でもロボットはいられますけど、知能の面でどこまでAIが進化できるかというところにかかっていて、AIには難しいとよく言われることとしてフレーム問題というのがあって、今から何かをしようという時に、その目的と関係あることだけを選んでやることが、実はロボットとかAIは難しくて。よく挙げられる例としては、人間の代わりに危ない仕事をする“安全くん1号”みたいなロボットができて、例えば“お部屋に爆弾がしかけられてるから、貴重な美術品を取ってきて”とロボットに言うと、ロボットは美術品を一生懸命取ってきました。ところが美術品と一緒に爆弾もくっついてて、爆弾も一緒に持ってきちゃいました。で、爆発しちゃいました…のようなことがあって、それじゃだめだねと。“じゃあ今度は爆弾みたいな危ないものは持ってこないでね”とロボットに教えると、今度は“どんなものが危ないだろう”ってお部屋に入ってからありとあらゆること、“これを持ち上げたら天井が落っこちてくるんじゃないか”、“壁が倒れるんじゃないか”、“底が抜けるんじゃないか”とか、いろんな可能性をいーっぱい考えすぎているうちに、爆弾がお部屋の中で爆発しちゃいました…のようなことが起きる。人間だったらいろんな状況判断…いろんな可能性を考えながらも考えすぎないで“もういいや”って、良い意味でいい加減に結果を出して困難を乗り越えることができちゃうんですけど、AIはまだそういうことが難しい。柔軟性という意味では人間の方が優れていて、例えば環境がすごく苛酷になっても人間は柔軟性を持って乗り越えられるところを、ロボットやAIは乗り越えられないかもしれないので、先生は人間が絶滅してロボットだけになるとは思ってないです。」

質問者「はい。」

坂本先生「どうですか、どっちの方が良いと思う? ロボットだけの世界になってほしい?」

質問者「……えー………AIが人間を殺して……しまう……かもしれない……」

坂本先生「そうはならないんじゃないかなって先生は思います。」

質問者「そうなんだ。」

坂本先生「大丈夫?」

質問者「はい。」

坂本先生「(笑)ウフフフ。」

アナウンサー「大丈夫かな? 人間を殺すようなロボットができない、作らないことも大事かもしれないね。」

坂本先生「そうですね。その話になるとまた違うことも出てきちゃいますけど、戦争用のロボットとか作っちゃう人間がいたら、そういうことが起きるかもしれないですけど、そういうものを人間が作らないようにすることが大事かなと思います。」

質問者「はい。」

 

         ~8時台、9時台終わり

子ども科学電話相談 春スペシャル3/26(植物、動物、科学、鉄道)8時台~9時台+5分

3/26のジャンルは

 植物 田中修先生

 動物 成島悦雄先生

 科学 藤田貢崇先生

 鉄道 梅原淳先生

 

アナウンサー「外出を控えなくてはならないこの時期ですけれども、過ごし方のアイディア、一言お願いできますか?」

田中先生「昨日は公園とかが良いんじゃないかと言ってたんですけども、雰囲気がちょっと変わってきてるんで、良い機会なんで家のベランダででも植木鉢やプランターで何かの植物をいっぺん育ててみたら、時間もあって観察もよくできて良いんじゃないかと思います。」

司会のアナウンサーが変わったとは言え、前日と同じこと聞かれて答えるのも大変だなと思ったけど、世の中の雰囲気が変われば別の提案もできるんだな。

 

スペシャル7日目にして既に3回目のご出演の成島先生。

成島先生「今は多くの動物園、水族館が閉園してるんですね。残念ながら実際に動物園や水族館には行けないですけれども、そこで働いてる飼育係のみなさんが、ふつうの方が見れないような動物園や水族館の裏側を動画で配信をすることがよく行われているんですね。そうすると、“見えないところで動物はこんなふうに暮らしてるんだ”、“飼育係はこんなお世話をしてるんだ”ということが分かって良いと思うんですね。ぜひそういう動画を見て頂くと良いかなと思います。」

 

藤田先生「私が出た前回(3/19)、ラジオのAMとFMの違いは何ですかという、ラジオが大好きなお子さんから質問があったんですが、実はラジオは条件が良ければ、自分の住んでる都道府県以外からも電波が届くことがあるんですよね。ダイヤルをいろいろ回してみたり探してみたりして、どこの県から流れてくるのかなとか、時々外国の方が流れることもあるので、どんな国から来てるのかなとか、家の中で楽しめることですので、ぜひやってみたらどうかと思います。」

 

梅原先生も春スペシャル3回目。

梅原先生「鉄道は外に出なければ乗ることも見ることもできないので何とも残念ですけれども、おとといの鳥の上田先生にお寄せ頂いた、“渡り鳥で隊列を組んで飛んでいるのはどうしてですか”という質問で、先頭の鳥が疲れたら後ろに下がって…という話ですけど、実は人間も本能的に、自転車の競走とかでよく隊列を組んで走ってるんですね。実はこの隊列を、ヨーロッパの自転車の競走の選手たちはトレイン、列車と呼んでいるんですね。要するに鉄道が走ってるように見えると。お庭でアリが隊列を組んで…というような状況でも、見ようによっては“列車が走ってるんだな”となるのかと思いますので、身近な自然の中から鉄道を感じてもらうと良いと思います。」

アナウンサー「ありがとうございます。梅原先生にとっては全ての動きが列車につながってくるわけですね(笑)!」

自然観察で鉄道探し! 「トレイン」を言いたかったのかな~、でも自然界の生き物を絡めながらこの結論にもっていく力技。見て乗って楽しめない状況でラジオに呼ばれる鉄道の先生の苦悩もうかがえるような。

 

Q1 今お母さんが家の前の庭の土を掘り返し

  て、乾燥させた生ごみなどを入れて、土

  が植物が大きく育つように改良していま

  す。今、家の土はすごく悪くて、掘ると

  石や粘土の土が多く出てきます。粘土の

  土は生ごみなどの肥料や虫たちによっ

  て、植物にとって良い土となるんです

  か?(小4男子)

 

田中先生「生ごみというのは、野菜の屑とかお魚やお肉の腐りかかったやつを、土に混ぜてはんやね?」

質問者「はい。」

田中先生「○○君は小学4年生、植物が育つためには土の中に養分が要るということは分かるんかな?」

質問者「はい。」

田中先生「養分ていろいろあるけども、話が分かりやすいように、3大肥料っていうのは知ってるかな?」

質問者「知りません。」

田中先生「3大肥料て窒素、リン酸、カリウムて言ってね、植物が育つためにいちばんたくさん必然としてるもんなんや。」

質問者「ふうううん。」

田中先生「その中でも特に窒素っていうのが要るんやね。大切なんや。こんなんが土の中にたくさん入っていかなあかんのやけども、今、生ごみの中にあるのは野菜とかお肉で、そんなん、植物は根ぇでそのまま吸収でけへんのやね。だから、それを植物が吸収する形に変えなぁいかんのや。」

質問者「はい。」

田中先生「土の中に生ごみを混ぜといたら、いつかその生ごみが姿を消してしまうというのは経験したことあるかな?」

質問者「いや、いや、うん…あります。」

田中先生「あるんや! 山でも落ち葉とか枯れ枝がなんぼでも落ちるやろう? そやけど毎年毎年たまってきてどんどん増えてくるっていうことがないね?」

質問者「はい。」

田中先生「ちゃんと自然に姿を消していくやろう? あれは土の中にそういうものを食べて植物が利用できる姿に変える…“分解する”という言葉を使うんやけど聞いたことあるかな?」

質問者「はい。」

田中先生「そしたらお話ししやすいね。お肉とか野菜を分解したら、植物が吸収しやすい肥料、養分に変わるんや。」

質問者「へえええ。」

田中先生「特にお肉なんていうのは、土の中にお肉をあげても植物は牛の筋肉は別に要らんし、鶏でも豚でも直接要らんわけやね。そやけども、お肉を土の中で分解していったら、窒素っていうものが出てくるんや。」

質問者「ふうううん。」

田中先生「その働きをしてるのが土の中にいる微生物。微生物っちゅう言葉は分かるね?」

質問者「はい。」

田中先生「微生物が土の中にいて、お肉とかを分解して窒素に変えてくれてるの。」

質問者「へえええ、そうなんだ。」

田中先生「だから今お母さんが土の中にそんなん混ぜてはるっていうのは、それを土の中の微生物にしてもらってるんやね。そして、そういう働きが最も素晴らしいのがミミズなんや。ミミズもそれをするんや。」

質問者「へえええ。」

田中先生「ミミズは野菜とかお肉を食べて、自分の体の中で消化して、今度は糞として出すんやね。」

質問者「ふん。」

田中先生「“ふん”ってシャレか? (笑)フフフフ…糞として出すんやね。」

質問者「はい。」

田中先生「いや、“ふん”でええよ?」

質問者「(笑)ハハハハッ。」

田中先生「(笑)ミミズの糞て見たことあるか?」

質問者「ないです。」

田中先生「そうなん。キュッと固まって丸かったりちょっと楕円形やったりするコロコロのものなんや。」

質問者「じゃ、カブトムシの幼虫みたいなやつですか?」

田中先生「あぁそうやね、もっともっと小っちゃいけどね。カブトムシの幼虫は大きいやん。せやけどミミズの糞はもうちょっと小さいけどツブツブになってたり、長い楕円体やったりするやね。土の中にそんなんを出すと、土の中に空間ができるんやね。空気がそこに入れるやろう?」

質問者「はい。」

田中先生「植物は土の中で根ぇ生やすんやけども、根も呼吸してるんや。だから粘土みたいな水をいっぱい含んだ土では、植物の根ぇ伸ばしても空気があらへんから、植物の根ぇ元気良く伸びれないんや。そやけどミミズが糞を出してくれると空気の隙間がでけて、根ぇはそこへ呼吸しながら伸びていけるん。」

質問者「へえええ。」

田中先生「土の中にいる微生物っちゅうのはすごい大事やし、そん中でも際立って分かりやすいのがそのミミズっていうやつで、ミミズは昔から土を植物に良いように改良してくれるものとして、よく出てくるし研究もされてるんや。」

質問者「へええええ。」

田中先生「だから今お母さんがやってはるのは全くその通りで、植物の育ちやすい土ができていく。この頃、肥料に…化学肥料ていう言葉知ってるか?」

質問者「はい。」

田中先生「化学肥料をあんまり使わへん、使わん方が良いという栽培方法もあんのやね。化学肥料は与えたらすぐに植物が利用できる形になってるから、それを使って栽培するのももちろん1つの方法なんや。

せやけども、こういう天然の植物の体、要するに生ごみの中の野菜やね、それから動物の体、お肉とか骨とか、こんなんは元々、植物や動物の体を作ってるものやから、土の中に返ったら元々良いんやね。そういう形で植物を育てようという考え方の人もいて、お母さんはきっとそっちの考え方をして、今こうして土を良くして、野菜とか花を育てようと思ってはるの。」

質問者「はい。」

田中先生「せやからこれはね、生ごみを土の中に入れて、土の中の微生物に手伝ってもらう。そしてミミズにも手伝ってもらう。そうして植物にとって良い土になるんですか?っていう質問は、“はい、なります”っていうのが答えです。」

質問者「へえええ。ちょっと聞いていいですか? 卵の殻やシジミとかの貝殻は残ってるけど、栄養となるんですか?」

田中先生「卵の殻も入れといたら、しばらくして見てみてよ。何でもだんだん姿を消していくから。それは土壌の中にいた微生物の力と考えてください。1回、いつか掘り返してみたら良いと思うわ。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○君、良い土ができそうですね。土が良くなったらどうするんだろう?」

質問者「良くなったらオクラとかいろいろ育てます。」

田中先生「ああ、そら良いねえ(笑)。」

アナウンサー「楽しみですねえ。じゃ、お母さんを手伝って、オクラとかお野菜を作ってみてくださいね。」

質問者「はい。」

 

Q2 私の飼っている猫の姉妹に、2年前に会

  いに行ったら、抱っこさせてくれまし

  た。ですが、その1年後に会いに行った

  ら、なぜか威嚇されてしまいました。何

  でですか?(小3女子)

 

成島先生「じゃあ○○さんは、今、猫を飼ってるんですか?」

質問者「はい。」

成島先生「姉妹が別の所にいるわけ?」

質問者「はい。」

成島先生「ふうううん。どうやって手に入れたんですか?」

質問者「あの、元が野良猫で、私の親戚が最初拾ったんですけど、いっぱいになっちゃうから1匹引き取ってくれないかって言われて、その子を引き取りました。」

成島先生「ああなるほど。その時は小っちゃかったの? どのぐらいの大きさだった?」

質問者「うーんと、お母さんの手に乗るぐらいの。」

成島先生「じゃあ子猫だ。まだミルクを飲んでたんですか? それとももう普通のご飯を食べてた?」

質問者「いや。」

成島先生「そうか。その時は生まれて少し経ったような赤ちゃんだったんだね?」

質問者「はい。」

成島先生「そうですか。それで○○さんは親戚の方からもらって、ずっと育ててきたんだ?」

質問者「はい。」

成島先生「2年前に会った時は姉妹の別の猫は○○さんの方に寄ってきたんだね? で、去年か、1年経ったらだめだったということ?」

質問者「はい。」

成島先生「どうしてだろうね?」

質問者「あの、その飼ってる親戚の人に、“他の猫を飼っている人が来たら威嚇するの?”って聞いたら、“威嚇はしないよ”と言われて、じゃあ何で姉妹の猫を飼っている私には威嚇するんだろうって…。」

成島先生「ほんとだよね。でも2年前は仲良くしてた、威嚇しなかったんだよね。その時は抱っこさせてくれたの?」

質問者「はい。」

成島先生「で、1年前は○○さんに向かってシャーッとか言ってきたわけ?」

質問者「はい。」

成島先生「ああ~、がっかりだねえ。」

質問者「うん…。」

成島先生「たぶん、理由として2つ考えられるんですね。1つは猫側の問題。たまたまその時、姉妹の猫はちょっと機嫌が悪くて、人間とあまり遊びたくなかったということがあるかもしれないんだ。ネコって自分勝手というか…独自にっていう言葉は難しいな、自由に生きているんだよね。」

質問者「うん。」

成島先生「人間がそばに寄って“かわいいかわいい”ってしようと思っても、ネコの方の気分が良くないと“面倒くさいから嫌よ、あっち行って”っていうふうに…。人間がどんなに“かわいくてよしよししてあげたい”と思っても、ネコの方が嫌だと思ったら、頑として嫌なのよ。」

質問者「あああ……。」

成島先生「けっこう気分屋なんだ。」

質問者「うん(笑)。」

成島先生「いろんなネコがいるけどね、一般的にそういう感じがするんだよね。ちょっと難しい言葉で言うと独立心に富んでいて、自分で生きている。イヌは家族を仲間だと思ってるんだけど、ネコは仲間というより、“私が主人よ”みたいな感じで動いてる動物なんだよね。

それでネコ側の方で、たまたまそういう気分になって、○○さんが仲良くしようと思っても、お断りのために威嚇したかもしれないんだ。」

質問者「ああ…。」

成島先生「もう1つの理由は○○さん側のことで、その時どんなふうに近づいたのかな?」

質問者「あの、そーっと、ちょっとずつ近づいて、遠めから見てた。」

成島先生「あああ、その時、目が合った?」

質問者「目が合った。」

成島先生「目を合わせちゃった?」

質問者「はい。」

成島先生「あのね、ネコによっては目を合わせると、自分のこと狙ってんじゃないかって警戒するのがいるんだよね。」

質問者「あああ…。」

成島先生「イヌでもそうだけど、“動物と会った時には目を合わせちゃいけませんよ”とか、よく言うじゃない? だからそれも理由かもしれないよね。」

質問者「ああ、はい。」

成島先生「そっと近づいたので、大きな音は出さなかったんですね?」

質問者「はい。」

成島先生「ゆっくりゆっくり近づいたんだ?」

質問者「うん。」

成島先生「それは大正解だったね。もしかすると目が合っちゃったことが、たまたま猫にとっては良くなかった反応を起こしたのかもしれないな。

ネコはけっこう気分屋さんなので、今度また…今のお話だと1年に1回ぐらいしか会わないのかな?」

質問者「はい。」

成島先生「じゃあ今度行くのは1年後ってこと?」

質問者「たぶんそうです。」

成島先生「そうですか。親戚の方は遠くにいるの?」

質問者「うーんと、おんなじ東京都。」

成島先生「仲良くするためには、もう少し会う回数を増やすというのも良いかもしれないんだ。会う時には猫の動きを尊重してあげて、猫が嫌だっていう時にはすぐに引いちゃった方が良いね。時間をかければ○○さんの“あなたのことが好きなのよ”っていうのがだんだんと伝わると思うんだ。」

質問者「うん。」

成島先生「だから焦らないで、じっくり、できたら1年に1回と言わないで何回か行って、仲良くする機会を作ると良いと思います。」

質問者「はい。」

アナウンサー「やはり繰り返し会うことが、仲良くなるためには大事なんですか?」

成島先生「そうですよね。初めてだとやっぱり警戒をする…1年だとにおいを忘れちゃうと思うんですね。」

アナウンサー「におい?」

成島先生「ネコの場合はどちらかというと目じゃなくてにおいで、○○さんの姿を見て覚えてるというよりは、においで覚える、ものを感じることが強いんですね。そういうにおいの動物なんですね。だから○○さんのにおいが、“私に危害を加えるものじゃなくて優しいことをしてくれるんだ”っていうことが頭に入ってくると、○○さんのにおいを嗅いで寄ってくることになるんですね。」

アナウンサー「へえええ…○○さんのにおいを覚えてもらうことが大事なんですって。」

質問者「はい。あの、その飼い主はよく私の家に遊びに来るので、私の家で飼っている猫もたぶんそのにおいが分かってて、私が姉妹に会いに行った後、においを嗅がせてもシャーッとは言いません。」

成島先生「向こうの姉妹の飼い主さんは○○さんのお家によく来るんだ。そうすると○○さんの猫は、その方が優しくしてくれるから好きになってるよね?」

質問者「はい。」

成島先生「それとおんなじことを○○さんがやれば良いんだよ。いろんな事情があって難しいかもしれませんけれども、そういうことを意識して別のお宅で飼われてる猫と会うと良いと思うな。」

質問者「はい。」

アナウンサー「成島先生の言ってる通りだったね。○○さんは納得できましたか?」

質問者「はい、できました。」

 

Q3 何でイチゴを食べてもリンゴを食べても

  赤いオシッコが出ないんですか?

  (6才女子)

 

藤田先生「イチゴを食べてもリンゴを食べても、結局出てくるものの色は同じですよね。オシッコだけじゃなくて他にも、例えば…リンゴとかイチゴを食べると、中の食物繊維というものがたくさん入ってますけど、そういうものはウンチとして出ますよね?」

質問者「うん。」

藤田先生「ウンチってふつう何色ですかね?」

質問者「茶色。」

藤田先生「茶色ですよね。これはどうしてかというと、血液って分かります?」

質問者「知らない。」

藤田先生「血って分かる? 切ったら血が出たとか言いますよね?」

質問者「うん。」

藤田先生「血って何色ですか?」

質問者「赤。」

藤田先生「赤ですよね。実はオシッコの黄色もウンチの茶色も、元は血の色なんですよ。赤い色が血の色の元になってるんだけど、その赤い色を出すものが古くなったら分解されちゃうんですよ。体の中で。」

質問者「うん。」

藤田先生「その分解されたものが一部はオシッコになって、一部はウンチになって出てくるんですね。その時の色が黄色だとか茶色になってくる、そういう理由なんです。」

質問者「うん。」

「心と体」の篠原先生は胆汁やらグロブリンを出しておしっこがいつも黄色い理由を答えていたな…5才からの質問に(12/29のQ1)。6才のお子さんが分かる血だけで答える藤田先生もどっちもすごい。

 

藤田先生「どんなものを食べてもその色が出てこないのは…○○さん、どうやってものを食べますか? 口に入りました、そしたら何をします?」

質問者「かむ。」

藤田先生「噛みますよね。噛んだらどうなりますか?」

質問者「グチャグチャになる。」

藤田先生「グチャグチャになりますよね。それを飲み込みますよね? 飲み込んだら、○○さんのお腹の中で今度はどうなるかというと、もっともっと小さくなっていくんですよ。イチゴを食べようがリンゴを食べようが、どんどん小さくなっていって、○○さんの体に必要な栄養にどんどん変わっていくんです。…栄養って分かる?」

質問者「うん。」

藤田先生「栄養をつけなさいとか、みんなに言われますよね? 食べ物が元になって栄養に変わっていくんですね。それで使うことのなかったものが例えばウンチとして出てくるわけです。」

質問者「うん。」

藤田先生「そうすると元々あった色は、細かくなっていく段階で消えていくんですね。ということで色が、ウンチだったらいつも茶色、オシッコだったら黄色ということになるんですね。」

質問者「うん。」

藤田先生「ただ、あまりよく噛まなかったり、お腹の調子が悪い時は、そんなに小さくならずに出てくることがありますよね?」

質問者「うん。」

藤田先生「見たことあるでしょう? 食べたものがそのまま出てきちゃった…そのままではないけども、それはよく噛まなかったり、あるいはお腹の調子が悪い時に、あまり小さくならずに出てきちゃうということですね。」

質問者「うん。」

藤田先生「オシッコが黄色いとかウンチが茶色いというのは、それは○○さんが元気かなって確認するための大事なバロメーターってよく言うんだけど、大事な1つの目安なんですね。ふつうに生活してても…オシッコの色とか気をつけて見てる?」

質問者「うん。」

藤田先生「見てる? 今日はすごく薄い色だなとか、濃い色だなとか思うことはあるかな?」

質問者「うん。」

藤田先生「ありますよね。そういうのは、○○さんの体が毎日毎日変わっていますよ、というサインなんですよ。ふつうに元気でいてもオシッコの色が濃くなったりすることは、もちろんあるんですよね。そういう時はきっと、元気な時だったら○○さんが飲んでる水の量がちょっと足りなかったのかもしれない。そうするとオシッコの色は濃くなっちゃうんですよ。」

質問者「うん。」

藤田先生「というふうに体調によってもちょっと変わるけど、オシッコが黄色でウンチが茶色になるというのは、元々は○○さんの血の赤い色が元になって、変化していったものと思ってくれたら良いですかね。それで何を食べても同じ色になるのは、その色の部分も含めて体の中でどんどん栄養に変わって、バラバラになっていっちゃうから、ということですね。分かってくれたかな?」

質問者「うん。」

藤田先生「うん、よかった!」

質問者「ありがとうございました。」

藤田先生「どういたしまして。」

アナウンサー「じゃあ○○さんも、自分は元気かな、オシッコやウンチは大丈夫かなと思って観察してみてくださいね。」

質問者「はい。」

アナウンサー「また何か分からないことがあったら質問してくださいね。ありがとうございました。」

質問者「ありがとうございました。」

藤田先生「さよなら。」

アナウンサー「素朴な疑問ですけど大切なことですよね?」

藤田先生「そうですね。自分の出したオシッコとかウンチをあまり気にしない人もいますけど、どんな色だったのか、どんな形だったのかというのは健康の1つの指標になるので、“調子が悪い時はこういう便が出ました”とお医者さんに伝えると診断がスムーズにいくこともありますよね。」

 

Q4 リニアモーターカーはどうやってゴムタ

  イヤを引っ込めたり出したりしているん

  ですか?(小1男子)

 

梅原先生「リニアモーターカーがゴムタイヤを引っ込めたり、ということは、つまり浮き上がって走るリニアモーターカーですね? ということは今、作っている途中の中央リニア新幹線超電導リニアという乗り物だと思いますけれども。」

質問者「うん。そうです。」

それ以外のリニアモーターカーがあるらしい。知らなかった。

 

梅原先生「まずリニアモーターカーがどうやって動いているかの説明、それからゴムタイヤにいこうと思うんですけど、リニアモーターカーの車両は止まってる時は…リニアモーターカーは磁石の力で浮き上がったり、前に進む乗り物ですけれども、そこは大丈夫でしょうか?」

質問者「うん。」

梅原先生「車両が浮き上がっていない時は、コンクリートの線路の上に車体がそのまま置いてあると、引きずられたりぶつかったりしますから、柔らかいゴムタイヤで支えているんですけれども、○○君は磁石を持っていますか?」

質問者「うん。」

梅原先生「磁石が2つあると、N極とS極ってありますよね? N極とS極を一緒にするとくっつきますよね?」

質問者「うん。」

梅原先生「それからN極どうし、S極どうしにすると今度は反発しますよね?」

質問者「うん。」

梅原先生「ビュッと大きな力で離れていくと思うんですけど、実はリニアモーターカーもその力を使っているんですね。リニアモーターカーの車体にも大きな磁石のN極とS極が別々の所についているんです。まずゴムタイヤがついている状態で、前に進みたいと思うと、線路の両側にも大きなN極とS極の磁石が交互に並んでいて、線路側の前の方のN極が車体についているS極の電池を引っ張ったり、後ろ側にある線路側のN極の電池と車体側のN極の電池が反発し合ったりする。押される力と引っ張られる力が同時に生まれて、車体が前に進んでいきますよね?」

質問者「うん。」

梅原先生「それである程度のスピードになると、リニアモーターカーの別の車体についている磁石と線路側の磁石との力で、今度は、N極とS極どうしが引きつけ合って、車体を少し持ち上げてくれるんですね。」

質問者「うん。」

梅原先生「それからもう1つ、車体の下側にある磁石が今度はN極どうし、S極どうしで反発して、車体を押し上げてしまうんですね。そういうことで浮き上がっていくんです。浮き上がるとタイヤは地面から離れますから、これは車体に積んだ電池で格納してしまうんですけれども、それでリニアモーターカーは走り続ける。要するに地面から浮いて、前に向かってずっと走り続ける、ということになるんです。」

質問者「へえええ。」

アナウンサー「ここまで大丈夫ですか?」

質問者「うん、分かりました。」

梅原先生「N極とS極がずっと交互にあるんですけど、それを…実は電池の中には電気を流した時だけ磁石として働く電磁石というものがあって、実は線路側についてるのは電磁石で、電気を流すスピードをものすごく速くしたり切り替えたりすることでどんどんスピードが上がっていくんですね。…ちょっと難しくなってしまいましたけどそういう仕組みです。」

質問者「へえええ。」

梅原先生「実は、この線路の外側にある磁石をクルンと丸くして、それで車体はクルクル回っていくんですね。本当に回ったら危ないですけど、この仕組みで金属の軸を入れるとクルクル回るんですね。これって実は、お家にある電機製品のモーターの仕組みなんですね。たぶん洗濯機とかで。実はふつうの電車のモーターもこの仕組みでクルクル回るので、実はリニアモーターカーもモーターの原理は使っているんです。ちょっと難しいですけどそういうことです。」

アナウンサー「○○君どうですか?」

質問者「分かりました。」

 

次の質問の回答の後に補足あり

梅原先生「質問は、山梨県にある超電導リニアの車両を見たらゴムタイヤがついている、ゴムタイヤはどうやって格納されるんですか?ということだったんですね。

ゴムタイヤは駅に止まってる間とか、ゆっくり走ってる時に、走行するためと横にぶつからないようにするために、2方向…下向きと横向きについてるんですけど、リニアモーターカーが浮き上がって前に進むようになると、自動的にモーターで上とか車体の内側に格納されるということで、そこの説明を細かくすればよかったんですけど、リニアモーターカーの走行の仕組みまで行ってしまったので、混乱したかなと思います。」

 

Q5 桜の木に実がなっているのを見たことが

  ないのですが、実はできますか?

  (小3女子)

 

田中先生「桜って、たぶんソメイヨシノかな?」

質問者「はい、ソメイヨシノです。」

田中先生「ほとんど見たことないのやから、ソメイヨシノの可能性が高いから、ソメイヨシノでお話ししようね。

何でソメイヨシノは実ぃ見れへんのかっていうと、実ぃの中に種があるのは知ってるね?」

質問者「はい、知ってます。」

田中先生「だから種がでけたら実がなるんやね。」

質問者「はい。」

田中先生「種ができるためには何が起こらないかん?」

質問者「…種がつくのには…」

田中先生「花の中に雌しべってあるやろう? それに何がついたらできるの?」

質問者「受粉?」

田中先生「そうそう。花粉がつくことを受粉て言うんやね。ところがね、このソメイヨシノは、自分の花粉が自分の雌しべについても種は作らないという性質を持ってるの。種って自分の次の世代を生きていく子どもと同じなんやね。」

質問者「へえええ。」

田中先生「種蒔いたら、また次に木ぃが育ってくるやろ? だから自分の子どもみたいなもんになるんや。…いいか?」

質問者「はい。」

田中先生「自分の花粉を自分の雌しべにつけて子どもを作ってると、おんなじ性質のもんばっかりできてくるんやね。例えば自分がある病気に弱いっていう性質を持ってたら、その子どもも病気に弱くなんのや。

だから、ほんまは他の桜の品種の花粉をつけたいんやね。」

質問者「はい。」

田中先生「ところがこのソメイヨシノというのは、花粉をつけたいんやけども、自分の花粉で作らへん。ソメイヨシノってほれ、みんなまとまって名所に育ってるやろう?」

質問者「はい。」

田中先生「だから周りにたくさんいるんやけど、実は周りのソメイヨシノも自分と全く同じ性質なんや。何でかっていうとね、接ぎ木って分かるかな?」

質問者「…分かりません。」

田中先生「接ぎ木分かるの?」⇦語尾が小っちゃくて「分かります」に聞こえたかな?

質問者「ウン…あ…」

田中先生「よかった。枝取ってきて、幹に挿してそれを育てていくんやね。だからソメイヨシノが何本あっても、みぃんなおんなじ性質なんや。そのみんな同じ性質をクローンて言うんやけど、ここで覚えるか? クローンって言ってみて。」

質問者「クローン。」

田中先生「そうそう。みんな遺伝的におんなじ性質なんや。だから隣にあるソメイヨシノの花粉が自分についても種は作らないんや。」

質問者「へえっ。」

田中先生「じゃあどうしたら作れるのかっていうことになんのやけども、他の品種の桜の花粉をつけたらいいねん。

だからソメイヨシノは実ぃ見たことない、どうしたら見れるんやろうと思ったら、…よーく見てたら時々はソメイヨシノの大きな木ぃでも1個や2個ついてることはあるねん。今のお話を聞いてくれたら、それは何でついたんか分かるかな?」

質問者「はい。どんな実がなるんですか?」

田中先生「それはどんな花粉がつくかによって性質が決まんのやけど、だいたいソメイヨシノの実ぃていうのは赤黒い、小っちゃーい実がができるんや。」

質問者「へええ。」

田中先生「それは虫が他の桜の花粉を運んできてくれたからなんやね。そやからどうしても見たかったら、ソメイヨシノの枝は高い所にあって危ないから、みんなに手伝ってもらって安全にしてくれなあかんのやけども、他の桜の花粉をそこにつけて、そしてずーっと長いこと観察しててください。そしたら小さい赤黒い実ができるから。」

アナウンサー「○○さん、この続きは後でさせてください。ちょっとお休みしてもらっていいですか?」

質問者「はい。」

 

アナウンサー「○○さん、お待たせしました。…○○さん、大丈夫ですか?」

質問者「はい、大丈夫です。」

アナウンサー「先ほど桜…ソメイヨシノは実をつけないのかという質問だったんですが、実はつけることもあって、その場合は赤黒い小さな実がつくということ、それからどうしたらそういう実がつくのか、というお話を田中先生からして頂きましたけれども、ここまで分かりましたか?」

質問者「…ハイ。」

アナウンサー「大丈夫かなあ……?」

質問者「大丈夫です(笑)。」

アナウンサー「ちょっと戻りながら田中先生に続きをお話し頂きましょうね。」

「分からない」って言いにくいお子さんの反応を感じてフォローするアナウンサー優しい。

 

田中先生「○○さん、長いこと待たしてごめんね。」

質問者「大丈夫です。」

田中先生「ソメイヨシノは何でなかなか実ぃが見れないのかということは分かってくれたんかな?」

質問者「はい。」

田中先生「復習したら、自分の花粉がついても実ぃを作らへんからやね。」

質問者「はい。」

田中先生「せっかく長いこと待っててくれたし、この性質の名前もついでに覚えてしまおうか。さっき“クローン”って1個覚えてくれたね?」

質問者「はい。」

田中先生「も1つ、自分の花粉が自分の花の雌しべについても種は作らないっていうのは、“自家不和合性”ていう性質なん。漢字は難しいから後で家の人と確かめてくれたらええけど、自家不和合性ていう名前、覚えてくれる?」

質問者「はい。」

田中先生「はい、言ってください。」

質問者「じか、ふわ、ごう、せい?」

田中先生「そうそう。これがその植物が持ってる性質で、多くの植物が持ってるんや。例えば、さくらんぼ。桜はさっきソメイヨシノは赤黒い小さい実ぃしかでけへん言うたけど、さくらんぼってちゃんとたくさん実ぃできるね?」

質問者「はい。」

田中先生「でも、さくらんぼの木ぃも実は自家不和合性ていう性質を持ってるの。だから、あんなたくさんの実を作るためには、さくらんぼを栽培してはる人がどうしてるか分かるかな?」

質問者「……分かりません。」

田中先生「自家不和合性の木ぃに実ぃをいっぱい生らすためには、他の品種を持ってくんやね。花粉をつけるんや。」

質問者「へええ。」

田中先生「さくらんぼで有名な品種って知ってるか? 佐藤錦って聞いたことある?」

質問者「あまりありません。」

田中先生「(笑)そうか。すごく赤い、大きなきれいな実ぃでね、佐藤錦ていうのが有名なんやけど、これも自家不和合性やからね。佐藤錦を栽培してる所では他のさくらんぼの種類のナポレオンとか高砂とか、そんな品種の花粉をわざわざ、栽培してる人がつけて回ってるんや。」

質問者「へええ。」

田中先生「それか、佐藤錦の木ぃがいっぱい植わってる間に違う品種を植えとくんや。そういう工夫をして作ってるの。それもみなさっきの接ぎ木っていうので増やしてるから…接ぎ木っていうのは幹があったら下の木はどんな木ぃでも…サクラの仲間やったらサクラでいいんやけども、そこに切れ目を入れて枝を差し込んでクルクルクルッと巻いといたら、そこがひっついて、そこから上はソメイヨシノの枝の性質の木ができるっていう方法なんね。」

質問者「はい。」

田中先生「それでみんな増やしてきてるから、実は佐藤錦もクローンなんや。」

質問者「へえええ。」

田中先生「だから実ぃつけるためにはみーんな苦労してはるの。…いいかな?」

質問者「はい。」

田中先生「だからどうしてもソメイヨシノの実ぃを見たかったら、自分で違う品種の花粉をつけてみる。でも低いとこにあんまりないし、危険なことがないようにして実験してみてください。」

質問者「はい、分かりました。ありがとうございました。」

山形のさくらんぼがお高い理由もよく分かった。自家不和合性のおかげで手作業で授粉したり他品種を間に植えて生産量が減ったりするからなのね。

 

Q6 何で人間にはしっぽがないの?

  (4才男子)

 

成島先生「○○君、○○君にしっぽはないでしょう?」

質問者「うん。」

成島先生「お尻を触ってもないよね? あったらどんな良いことがあると思う?」

質問者「…うーん? 何?」

成島先生「しっぽがあったらどんなふうに便利かな?」

質問者「バランスがとれる。」

成島先生「おおおおバランス! バランスがとれるね。どうしてそこに気がついた?」

質問者「うーんわかんない。」

成島先生「分かんない? 近くにネコなんかいる?」

質問者「うちにはない。」

成島先生「ネコが走ってるところを見ると、しっぽを使ってバランスをとってるよね?」

質問者「うん。」

成島先生「だからしっぽの働きというのは、1つはバランスをとることだよね。人間はかけっこする時にしっぽがなくてもバランスがとれちゃうんだよな。だから特にしっぽがなくても大丈夫だってことが言えるよね?」

質問者「うん。」

成島先生「あと、しっぽのお仕事ってどんなのがあると思う? バランスをとること以外にどんなのがあるかな? 考えてみてくれる?」

質問者「うん。………」

成島先生「しっぽを枝に巻きつける動物って見たことある?」

質問者「うん?」

成島先生「サルの仲間でオマキザルっていうサルがいるんだよ。このサルはしっぽが長くて、しっぽを枝に巻きつけてブランコができるんだ。木の上にいると落っこっちゃうかもしれなくて危ないでしょう? そういう時にしっぽを使って自分が落ちないように、ちゃんと自分の安全をとれるという仕事もしてるんだ。」

質問者「うん。」

成島先生「あとカンガルーって見たことあるかな?」

質問者「うん、うん、うん、」

成島先生「カンガルーがケンカしてるのを見たことある?」

質問者「うん、うん、うん、」⇦聞いてなさげ。話についてこれないのか。

成島先生「どんなふうにしてケンカしてた?」

質問者「うん、うん…」

成島先生「○○君、どんなふうにカンガルーがケンカしてたか覚えてる?」

質問者「うん。」

成島先生「どんなふうにしてたかな?」

質問者「……うん……」

成島先生「しっぽを地面につけて、椅子みたいにして後ろ脚を相手に向かってバーンと蹴ってなかった?」

質問者「うん。」

成島先生「だから自分の体重を支えるというお仕事もしているんだよね。

あと、イヌが嬉しいとしっぽをどうしてる?」

質問者「うーん、振ってる。」

成島先生「そうだね。怒ってる時はどうしてるか知ってる?」

質問者「え?」

成島先生「イヌが怒ってる時、しっぽはどうしてるかな?」

質問者「うーん、ふるえてる。」

成島先生「ふるえてるね(笑)。怖い時はしっぽをどうしてるかな?」

質問者「……え?」

成島先生「イヌが“怖いなあ、びっくりして嫌だよ”っていう時あるでしょう? そういう時にしっぽを後ろ脚の間に入れてない?」

質問者「ん?」

成島先生「しっぽを立ててないで、お腹の下にたたんでいないかな? 見たことない?」

質問者「見たことない。」

成島先生「じゃあ今度…あまりイヌをいじめるとかわいそうだから、たまたまそういうことがあったら見てほしいな。

そういうふうにしっぽの働きはいろいろあるわけ。枝に巻きつけたり、最初に○○君が言ったようにバランスをとったり、椅子みたいに自分の体重を支えたり、あるいは自分の気持ちを相手に伝える…コミュニケーションっていうのかな、そういう仕事をしてるんだよね。

でも、そういう仕事をしなくても、人間にしっぽがなくても、お話をすれば相手に気持ちを伝えることができるでしょう? 人間は木の上で生活するわけじゃなくて地面で生活してるじゃない? だからしっぽで支えてバランスをとったり安全にする必要もないわけだよね? そんなことで、人間にとってしっぽはきっと邪魔なんだな。だからないと思うんだ。あってもあまり役に立たないから。」

質問者「うん。」

成島先生「でね、ヒトはサルの仲間だって知ってる?」

質問者「うん。」

成島先生「よかった。サルの仲間ってどんなのがいますか?」

質問者「うん?」

成島先生「サルの仲間にどんなのがいるか、おじさんに教えてくれる?」

質問者「うん…。」

成島先生「ニホンザルって知ってるかな?」

質問者「うん、知ってる。」

成島先生「動物園で見た?」

質問者「うーん、ううん。」

成島先生「見てないか。どうして知ってるの?」

質問者「うーん、写真とかで知ってる。」

成島先生「そうか、なるほど。ニホンザルもしっぽをピーンと立ててるのが、だいたいえばってるやつなんだよね。“俺はえらいんだぞ”ってしっぽを立てるんだよ。

人間の場合はえらい人は別にしっぽを立てないよね? えらそうにふんぞり返ってるかもしれないよね。」

質問者「うん。」

成島先生「…話がそれちゃったんですけど、しっぽがないサルってけっこういるの。ゴリラは知ってるかな?」

質問者「うん。」

成島先生「チンパンジーは?」

質問者「うん。」

成島先生「オランウータンは?」

質問者「…うん。」

成島先生「今言ったゴリラとかオランウータンとかチンパンジーは、とっても人間と近い仲間、近いサルなんだよね。こういう動物もお尻にしっぽが生えてないの。」

質問者「うん。」

ヒト以外はみんなしっぽがあるって思い込んでた。自分にはけっこう驚きだったのに、お子さんのこの淡々とした反応。

 

成島先生「これはしっぽが生えてなくてもちゃんと生活できるからなんだ。自分の気持ちを相手に伝える時も、他の方法があるのでしっぽは要らないんだな。」

質問者「うん。」

成島先生「しっぽのお仕事はいろいろあるけど、人間とか今言った大きなサルの仲間たちは、しっぽがなくてもちゃんと生きていけるから、要らないってことなんだよね。それで、ほとんどの動物はしっぽがあるけど、こういう動物は要らないので、しっぽがだんだんと“退化した”と言いますけど、要らなくなって外からは見えなくなっちゃったの。ただ、表には出てないですが、人間の体の中にはしっぽがあるんだよ。」

質問者「うん。」

成島先生「尾てい骨っていうんだけどね、しっぽの骨が3つから6つぐらいくっついたやつがあるんだけど、皮膚で覆われてるので人間は見えないんだ。昔は人間のご先祖様は長いしっぽを持ってたと思うけど、今は要らなくなったので、外からは見えなくなったと考えると良いと思うな。…いいですか? 分かった?」

質問者「うん、分かった。」

成島先生「よかった…。」

アナウンサー「○○君にも、触ってみてもよく分からないけれども、しっぽ…的なものがある、ということですよ(笑)。」

 

Q7 ポリエチレンやポリプロピレンなどの化

  学繊維はなぜ最初に「ポリ」とつくのか

  と、「ポリ」ってどういう意味かというこ

  とが聞きたいです。(小6男子)

 

藤田先生「今小学校6年生ということは、4月になったら中学生になるんですか?」

質問者「はい。」

藤田先生「はい。おめでとうございます。」

質問者「ありがとうございます。」

藤田先生「学校は遠くなっちゃうのかな?」

質問者「近いです。」

藤田先生「近くなるの(笑)。よかったですね(笑)。

質問はポリエチレンとかポリプロピレンの“ポリ”というのはどういう意味かということと、何で最初に“ポリ”とつくのかなということですね?」

質問者「はい。」

藤田先生「では先に“ポリ”の意味から説明すると、ポリというのは“たくさん”という意味なんですよ。化学物質…えーと小学校6年生だといろんな物質の名前を知ってますよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「物質の名前のつけ方に、同じものがたくさんつながっていた場合、それの名前の頭に“ポリ”ってつけましょうというものがあるんですね。それで何かがいっぱいくっついてるものを“ポリ何々”と言うんですよ。」

質問者「はい。」

藤田先生「逆に“たくさん”があれば“1個”があるはずですよね? 1個の場合はよく“モノ”という名前をつけるんですね。

ポリエチレンとかポリプロピレンというものは、元々1個の物がたくさんひもみたいに連なって、そういう物質に変わるんですね。1個ずつになってるものを“モノマー”というんですよ。そのモノマーをどんどんくっつけていくと“ポリマー”と呼ばれるものになるんですね。」

質問者「はい。」

藤田先生「じゃあポリエチレンとかポリプロピレンは何が元になっているかというと、エチレンと呼ばれるものがたくさんくっつくとポリエチレンという名前になるし、じゃあポリプロピレンだったらどうですか?」

質問者「プロピレン。」

藤田先生「そうですね。プロピレンという物質がたくさんつながってくるとポリプロピレンと呼ばれるんですね。

前に私が出た時の質問で納豆の話がありましたけど、聞いてました?」

質問者「聞いてませんでした。」

藤田先生「納豆の糸はポリグルタミン酸というものが主成分なんですけど、このポリグルタミン酸は、グルタミン酸というものがいっぱい連なるとポリグルタミン酸になるんですね。」

質問者「はい。」

藤田先生「主に有機化合物という種類のものにこういう名前をつけ方があるんですけど、○○君は有機化合物って聞いたことあります?」

質問者「聞いたことないです。」

藤田先生「炭素を含んだ物質のことを有機化合物って呼ぶんですよ。炭素は知ってますか?」

質問者「…あんまり知りません。」

藤田先生「炭素って例えばどんなものがあるかというと、○○君が使う鉛筆の芯がありますよね? あの鉛筆の芯は炭素でできてるんですね。じゃ、………ここまで大丈夫ですか?」

質問者「はい。」

藤田先生「次の部分は……ちょっと待っててもらいましょう。」

アナウンサー「(笑)○○君ごめんなさい、この後の説明は、ニュースなどをはさんで10時5分過ぎからお答えしていきますので、ちょっと待っててくれるかな?」

質問者「はい。」

 

ニュース終わって10時台

アナウンサー「○○君お待たせしました。聞こえますか?」

質問者「はぁい。聞こえます。」

藤田先生「さっき有機化合物と言いましたけれども、有機化合物というのは炭素を含んでいるものと言いましたよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「炭素というのは例えばどんなのがあるかというと、鉛筆の芯が炭素という話をしました。ここまでは大丈夫ですよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「実は他にも純粋に炭素だけでできている物質があって、ダイヤモンドは知ってます?」

質問者「知ってます。」

藤田先生「ダイヤモンドも実は炭素だけでできてる物質なんですよ。炭素を含んでいる化合物を有機化合物と言います。例えば○○君の体を作ってるものはほとんどがタンパク質とか炭水化物からできてますけれども、それも炭素を含んでいるので有機化合物なんですね。」

質問者「はい。」

藤田先生「逆に炭素を含んでいないのは、無機化合物と言います。有機と無機はあるかないか、炭素があるものが有機化合物、ないものが無機化合物ということですね。」

質問者「はい。」

藤田先生「○○君はポリエチレンとかポリプロピレンをどういうところで見かけたんですか?」

質問者「えっと、マスクをしようと思って、マスクの箱に書いてありました。」

藤田先生「ああ……箱に書いてましたか。マスクの素材とか袋の部分に使われているものとか、いろいろあると思います。ナイロン袋という言い方も今はけっこう不確かですけれども、レジ袋ですよね。レジ袋はポリエチレンとかポリプロピレンでできているわけですね。」

質問者「はい。」

アナウンサー「身近なものに疑問を感じるってとても大事ですね。」

藤田先生「そうですね。マスクって何でできてるのかなとか、疑問に思うこともあるでしょうね。」

アナウンサー「最近マスクを使うことも多いですからね。○○君もそうですか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「また自分の近くで見たり聞いたりして疑問に思ったら、この番組に質問を寄せてくださいね。」

質問者「はい。」

 

       ~8時台・9時台(+5分)終わり

 

子ども科学電話相談 春スペシャル3/26(植物、動物、科学、鉄道)10時台~11時台

3/26のジャンルは

 植物 田中修先生

 動物 成島悦雄先生

 科学 藤田貢崇先生

 鉄道 梅原淳先生

 

Q8 踏切はどうして電車が来ると自動に鳴る

  んですか?(5才男子)

 

梅原先生「踏切のカンカンカンて鳴る警報器と、それから遮断機、棒が下りてくると思いますけど、あれがどうして自動的に鳴ったり棒が下りてきたりするか、ということですね?」

質問者「はい。」

梅原先生「誰もいないのに勝手に…自動的に動いてるんですけれども、まず、この警報器と遮断機は電気で動いているんですね。電気というのはお家にあると思いますけど、明かりをつけたり電気製品を動かしたりするもの。それからおもちゃの電車も持ってると思いますけど電池でそれが動く。あれと同じ仕組みで動いているんですね。」

質問者「はい。」

梅原先生「電気で動くもの、例えば電気で明かりをつけたりする時に、○○君はどうします? これから動かしたいな、明かりをつけたいなという時にどうしますか?」

質問者「……(聞き取れず)。」

梅原先生「そうですね。スイッチを入れるんですよね。実は踏切も電車が近づくと電車がスイッチを入れるんですね。スイッチと言っても、お家の明かりをつける、ああいうスイッチではなくて、電車が通ることで電気が通って動くようになる仕組みがあるんですね。これはちょっと難しいですけど、左右のレールに警報器と遮断機を動かすための電気が流れていて、電車がそれに近づくと、電車も金属でできているので電気を通すんですね。」

質問者「しらなかった。」

梅原先生「電車の車軸が電気を通すので、踏切に近づくと電気が流れて、その近くにある警報器と遮断機のスイッチが入るんです。電車が遠ざかっていくと電気が流れなくなるので、踏切の警報器が鳴り終わったり、遮断機も棒を下げてる必要がなくなるので棒が自動的に上がる、ということになっているんです。」

質問者「はい。」

梅原先生「本当の仕組みはもう少し細かいですけれども、基本的にはそういう仕組みで遠くの電車がスイッチを入れて、通り過ぎたら電車がスイッチを切っていくと思って頂けるといいと思います。」

質問者「はい。」

アナウンサー「どうですか? 分かったかな?」

質問者「分かりました。」

アナウンサー「お家にある、プチッと押して入れるスイッチではなくて、電車の場合はレールの決まった所を電車が通るとスイッチ的な動きをする?」

梅原先生「そうですね。」

アナウンサー「“電車が来ましたよ”という合図を送って、踏切が鳴るということなんですけど、大丈夫かな?」

質問者「だいじょうぶ。」

 

Q9 僕たちはダイコンやニンジンなどの野菜

  を食べていますが、それを作る農家の人

  が植える種はどうやってできています

  か?(小2男子)

 

田中先生「ダイコンやニンジンが育ってるとこは見たことあるのかな?」

質問者「えーと学校でダイコンが育っているところは見たことあります。」

田中先生「そっか、見たことあんのやね。そやけど花咲いてんの見たことないのや?」

質問者「ない、です。」

田中先生「答えから先に言ったら、ダイコンもニンジンもふつうに花は咲くの。花が咲くともちろん種はできるの。」

質問者「ああああ。」

田中先生「だからダイコンやニンジンを育てる人は、種から栽培してはんの。学校で栽培してるダイコンは初めどうしはったかは知らんのかな?」

質問者「最初っから種の状態になってた。」

田中先生「種、見たの?」

質問者「種は見ました。」

田中先生「そっか、ほんなら…え? どうやって作るんですかって質問したん違ったかな?」

質問者「種はどうやってできているか。」

田中先生「ああそうか…」

アナウンサー「種自体はどうやってできたのかっていうこと…」

田中先生「ほんだら花が咲いたら種ができるっていう話は知ってるのかな?」

質問者「知りません。」

田中先生「そっか。」

アナウンサー「ダイコンの花を見たことがないから分からないのかもしれないですね。」

田中先生「うん、そやね。ダイコンにもニンジンにもふつうに花咲くんや。」

質問者「へえええ。」

田中先生「花が咲くと花の中に雄しべと雌しべっていうのがあるんや。それは分かるかな?」

質問者「…め、め?」

田中先生「雄しべと雌しべって聞いたことないか?」

質問者「ない。」

田中先生「ああそうか。それじゃ、“雄しべと雌しべ”って知ってくれるか? 花の中には雄しべと雌しべがあって、雄しべの先っちょに花粉ができるんや。」

質問者「はい。」

田中先生「その花粉が雌しべについたら種ができるの。」

質問者「はああああ。」

田中先生「まず、それ理解してくれるか? 花が咲いて、花の中には雄しべと雌しべがあって、」

質問者「雄しべと雌しべがあって」

田中先生「そう、雄しべの先に花粉ができるの。」

質問者「雄しべの先に花粉があってそれが雌しべにつくと、種ができる。」

田中先生「そう! そうそうそうそう。だからダイコンやニンジンは栽培してたらふつうに花が咲いて、種がまずできるの。」

質問者「へえええ。」

田中先生「そこまでいいかな?」

質問者「はい。」

自分から復唱して理解を深めるお子さん素晴らしい。

 

田中先生「じゃあ何でダイコンやニンジンってそんな花見ぃひんのかっていう疑問があるかも分からんけども、もしダイコンやニンジンを栽培してる農家の人が花を咲かしてしまったら、ダイコンやニンジンは今度は種を作らないかんから、どこの栄養を持っていって作ると思う?」

質問者「…えっとー、あ、土!」

田中先生「土の中に育ってる太ーいダイコンの中には栄養がいっぱいあるね? 食べるニンジンの中にも栄養がいっぱいあるやろう?」

質問者「はい。」

田中先生「あれを今度は花のとこに、種を作るためにどんどん移動さすんや。そしたら、ほんまはおいしいダイコンを食べようと思って育ててるのに、上の方に種を作るためにダイコンの栄養が移動してしまったら、ダイコンはおいしくなくなるし栄養もなくなってしまうやん。」

質問者「そしたら、食べれなくなっちゃう。」

田中先生「そうそう、そうや! だからダイコンやニンジンを食べるために栽培してる農家の人たちは、花が咲くまでにダイコンやニンジンを収穫してしまうんやね。」

質問者「はああい。」

根菜は地上の花に送るはずだった根っこの栄養を食べる野菜なんだな。

 

田中先生「だから花をあんまり見ないし、まして種ができるとこまでは見ないということやね。」

質問者「はい。」

田中先生「そやからいっぺん…家でダイコンやニンジンは育てたことないか?」

質問者「トマトとかキュウリはあります。」

田中先生「おおお、トマトやキュウリ育てんのやったらダイコンやニンジンを栽培できる土はあるんや。場所はありますか?」

質問者「場所は一応あります。」

田中先生「ほいじゃあ、いっぺんぜひやってみてください。ダイコンやニンジンを栽培してください。」

質問者「はい。」

田中先生「そんでね、長ーいダイコンができるのは長いことかかって難しいかも分からんけども、カイワレダイコンって知ってるか?」

質問者「知りません。」

田中先生「カイワレダイコン、ハツカダイコンって言ってね、葉っぱやったら20日ぐらいで収穫できるダイコンがあって、それやったら長ーいダイコンじゃなくて、丸いダイコンができるんや。」

質問者「へえ、カブみたいな?」

田中先生「そうそうその通り! カブ知っててくれてんのや(笑)。カブみたいなのができるから、しかも花咲くまでに2カ月半ぐらいあったらきっと花咲くと思うんや。」

質問者「へえええ。」

田中先生「それやったら栽培しやすいから、1回やってみてください。そしたら花が咲いて種がそこにできるのも分かるし。」

質問者「はい。」

田中先生「ダイコンは花咲いたら…菜の花って知ってるかな?」

質問者「えーと教科書に載ってて聞いたことだけは。」

田中先生「そうか、菜の花は黄色してるけど、たいていのダイコンは白い、菜の花と一緒の形と大きさの花が咲くから、」

質問者「そうなんだ。」

田中先生「うん、栽培する機会があったらやってみてください。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○君はこうやって野菜とか育てるのが好きなんですか?」

質問者「えーっと…」

アナウンサー「どうして今回この質問をしてくれたの?」

質問者「僕たちは、いろんな人が育ててくれたピーマンとかジャガイモとかいろいろな野菜を食べていて、そこの元の種がどうなっているのかが知らなかったので、質問しました。」

田中先生「あああ、そうなんや。」

アナウンサー「今までも食べてきたけど急に気になっちゃったんだ。」

質問者「はい。」

アナウンサー「そうですか。でも、知らないことっていっぱいあるね。ダイコンとかニンジン、いつも食べてるのにね。」

質問者「うん。」

田中先生「ニンジンは育てて花咲かしたら…ニンジンの花ってあんまり見ないやろう?」

質問者「はい。」

田中先生「珍しいからぜひニンジンもやってみてください。」

質問者「はい。」

アナウンサー「あと長ネギも面白いですよね? ねぎ坊主とか(笑)。見たことある?」

質問者「ネギは見たことある。」

アナウンサー「ネギの先にもフワーッとした…ボール型のものが(笑)。」

質問者「ボール?」

アナウンサー「うん。まあるいのがフワーッと咲いたりするんですよ。」

質問者「へえええ。」

アナウンサー「自分で育ててみるといろんな発見があると思いますので、いろいろ試してみて?」

質問者「はい。」

話が弾んで田中先生も嬉しそうだった。

 

Q10 どうしてチーターは速く走れるのに、

  にじゅう…ん? 20秒だけ…ん? ……ど

  うしてチーターは疲れたら走れないんで

  すか?(4才女子)

 

成島先生「○○ちゃんはチーターが好きですか?」

質問者「好きです。」

成島先生「どんなとこが好きなのかな?」

質問者「………」

成島先生「速いとこ? 速いとこですか?」

質問者「速いところが好きです。」

成島先生「どのぐらいの速さで走るか知ってる?」

質問者「…………」

成島先生「あのね、1時間に100キロぐらいというものすごいスピードで走るんですよ。これは地上で生活する動物の中でもトップクラスですよね。ものすごく速いんだ。

でも、○○さんが言ったように長い距離は走れないんだよね。さっき20秒とか言ってたでしょ?」

質問者「うん。」

成島先生「20秒も走ったらヘトヘトになっちゃうの。アフリカで観察した例によると、200メートルを7秒で走ったという記録があるんですって。200メートルを7秒。時速に直すと104キロになるそうですけど。

チーターが速く走るのを観察してると、ふつうは170メートルから600メートルぐらいなんですって。平均すると300メートルぐらい走ったらもうヘトヘトになっちゃうんだって。何でヘトヘトになっちゃうかというと、走る時に筋肉という特別なお肉が脚を速く動かしてるんだよね。そこは分かりますか?」

質問者「わかります。」

成島先生「ああよかった。筋肉が脚を動かしてるわけ。脚を動かすためにはエネルギーが必要なんだよ。」

質問者「ああそうなんだ。」

成島先生「そのエネルギーが、あまり長いこと使えないわけ。速く走るとあっという間にエネルギーがなくなっちゃうんだ。○○さんは幼稚園か保育園に行ってるのかな?」

質問者「幼稚園に行く。」

成島先生「幼稚園で運動会ってやってますか?」

質問者「やってます。」

成島先生「そこではかけっこってやることある?」

質問者「ある。」

成島先生「○○さんがかけっこで一生懸命走るじゃない? そうすると長い距離を走れますか? 全速力で走った後、けっこう疲れちゃわない?」

質問者「………」

成島先生「大丈夫? ずっと同じ速度でさ、○○ちゃんが走る最高のスピードでずーっと一日中走ってることはできますか? …できないよね?」

質問者「うん。」

成島先生「疲れちゃうでしょ?」

質問者「うん。」

成島先生「それと同じで、チーターは速く走るために特別な体つきをしていて、筋肉も発達してるんですけれども、やっぱり筋肉を動かすためにはエネルギーが必要なのね。そのエネルギーは、最高速度で走っても300メートルぐらいまでで、あとは力尽きちゃうんだ。人間と仕組みは全く同じなんですね。同じ仕組みで筋肉にエネルギーを与えるけど、長い時間は走れないんだ。

というわけで、チーターは速く走る特別な体のつくりをしているけれども、エネルギーが追いつかなくて疲れちゃって、長く走れないということなんだけど、こういう説明でいいかな?」

質問者「うん。」

成島先生「難しい?」

アナウンサー「どうですか? 分かったかな?」

質問者「わかる。」

成島先生「ほんと? よかった。だからチーターは○○さんよりもうんと速く走るけれども、○○さんが全速力で走ってもある距離までしか走れないのと同じように、チーターだって走れる距離は決まってるということで、そういう意味ではチーターも○○さんも同じなんだ。全速力で走れるけれども、それはある程度までで、それ以上になると筋肉が疲れちゃって、もう降参ってなっちゃうんだね。…いいですか?」

質問者「………」

アナウンサー「大丈夫?」

質問者「うん。」

アナウンサー「○○さんはチーターが好きなのね?」

質問者「………」

アナウンサー「あら? (笑)……聞こえてますか?」

質問者「きこえてる。」

アナウンサー「はい。これからも何か分からないことがあったら電話してくださいね。」

質問者「はあい。」

 

Q11 水は0℃で凍るのですが、サイダーなど

  はなぜ凍る温度が違うのですか?

  (小4男子)

 

藤田先生「水は0℃で凍るのにサイダーは凍る温度が違う、それはなぜかという質問でしたが、じゃあサイダーは0℃で凍るかな? それよりも高い温度で凍るの? それとももっと低い温度で凍るの?」

質問者「もっと低い温度で凍るっていうことは知っているんですが……。」

藤田先生「そうですよね、もっと低い温度で凍るんですよね。これはなぜかというと、サイダーは水にいろんなものが溶けてますよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「例えば砂糖が溶けてますよね。水に物が溶けると、凍る温度が下がっていくんですよ。」

質問者「………へ?」

藤田先生「(笑)そうなんですよ。それで0℃では凍らなくなっちゃうんですね。○○君は4年生だったよね?」

質問者「今4年生です。」

藤田先生「液体の水から氷になる時、0℃で凍るという0℃のことを何と言うか知ってます?」

質問者「氷点?」

藤田先生「学校で氷点って習ったかな?」

質問者「いや、習ったんですが覚えていません。」

藤田先生「じゃ、凝固点って覚えてます?」

質問者「ぎょうこてん…」

藤田先生「凝固点は初めて聞いた?」

質問者「はい。」

藤田先生「液体が固体に変わる温度のことを凝固点って言うんですよ。」

質問者「へえええ。」

藤田先生「凝固って固まるという意味だけど、水に物が溶けて凝固点が下がっていくことを難しい言葉で、凝固点降下って言うんですよ。降下って下がってくるということですね。水に物が溶けると凍る温度が下がってしまうという現象があって、それで0℃でも凍らないということになります。ここまで大丈夫?」

質問者「大丈夫です。」

藤田先生「これはどんなところで使われるというと、ちょっと簡単な実験というか遊びというか、家でアイスクリームを作ることを考えますね。」

質問者「はい。1回作ったことあります。」

藤田先生「あります? その時どんなふうにして作りました?」

質問者「えーっとアイスクリームの容器の下の方を冷凍庫で1日間置いて、牛乳とか材料を15分混ぜるとアイスクリームができました。」

藤田先生「なるほど。冷凍庫の中に冷えるものを入れちゃう方法ですよね。そうすると凍っていくので硬くなるんですけど、じゃあ実験でアイスキャンディーぐらいだとできるかもしれないですね。砂糖を混ぜた水を小さめの容器に入れて、大きめのボウルも氷と食塩を入れるんですよ。食塩を入れて外側の氷をかき混ぜますよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「その中に小さい容器に入れた砂糖水を入れてみると、たぶん凍ってくれると思うんですよね。」 

質問者「ガリガリ君みたいな感じですか?」

藤田先生「ああっ…(笑)アイスキャンディーですね。」

アナウンサー「(笑)アイスキャンディーですね。」

藤田先生「そういう感じですね。本当はできないはずじゃないですか、砂糖水を作ってるのに0℃の氷じゃ凍らないはずですよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「でも食塩を氷に混ぜてるから、温度が0℃より下がってるんですよ。それで凍るということなんですね。ちょっとした遊びですけど…○○君はどこに住んでるかというと…埼玉県ですよね。この週末、外にはあまり出ない方が良いということなので、お家でやってみたら良いかもしれないですね。」

質問者「そうですね。」

藤田先生「やってみてください。」

質問者「分かりました。」

 

Q12 僕は鉄道のことについて質問したいで

  す。僕は電車が好きで、よく乗るのです

  が、運転席を見ていたらあることに気づ

  きました。それは電車によってワンハン

  ドルとツーハンドルがあるということで

  す。何で違いがあるのか知りたいです。

  (小3男子)

 

アナウンサー「これは何のためのハンドル?」

質問者「えーっと、電車を動かしたり…。」

梅原先生「まず運転士さんが運転室で操作していることというのは、○○君も言っていましたけど、電車を加速させたり動かしたりすることですね。スピードを上げていくことと、スピードの上がった電車をブレーキをかけて止めること。この2つが運転士さんが行っているメインの操作になりますけど、ハンドルというのは加速させたりブレーキをかけたりするためのハンドル。自動車のハンドルみたらにグルグル回すのではなくて、レバーのようになっていて、前後に押したり引いたりして動くようになっているんですけれども、それが1つあるか2つあるかということですよね。」

質問者「はい。」

梅原先生「2つあるということは、電車を加速させるハンドルとブレーキをかけるハンドルが別々になっているということで、きっと近所の静岡県東海道本線の電車がそうなっているんですよね?」

質問者「はい。」

梅原先生「違う所に行ったら1本で動かしてると。静岡県にも静岡鉄道とか1本で動かしてる電車はあると思いますけど、1本で動かしてるのは、レバーを手前に引けば電車が加速していって、前に押せばブレーキがかかる。2つの操作が1本でできるハンドルなんですね。」 

質問者「はい。」

梅原先生「何で2種類あるか。元々の鉄道のハンドルは2つあったんです。今でも2つあるところが多いですけど。電車を加速させるには電気の力を使っているんですね。モーターをたくさん回せば電車は速くなるんですけど、そのモーターを速くするためのスイッチがハンドルで行っている操作ですね。それからブレーキは…今の電車はあんまり使わなくなったかもしれないですけど、空気でプシューッとブレーキをかけてるんですね。電車は空気のタンクを積んでいて、その弁を開けたり閉めたりして空気を送ることで、ブレーキをかけたり緩めたりしていたんです。」

質問者「はい。」

梅原先生「ということで、電気の命令と空気の弁を開けたり閉めたりは一緒にできないので、ハンドルも当然2つに分かれていたんですね。」

質問者「はい。」

梅原先生「ところが、今も空気のブレーキはありますけど、空気の弁を開けたり閉めたりするハンドルはほとんどなくなって、その空気のタンクを開けたり閉めたりする操作も電気でやってしまいましょうということになったんですね。」

質問者「はい。」

梅原先生「そうすると電車を加速させるのも電気の信号なので、これなら1本のハンドルで大丈夫ということになったんですね。これは50年くらい前の東急電鉄の電車から始まったんですけど、ワンハンドル、1本のハンドルになると運転士さんも操作が簡単だし、何よりも運転台がコンパクトになって、便利とか足元が空いて操作しやすいとか、いろんな利点があって採用されたんです。」

質問者「はい。」

梅原先生「ところが今でも…東海道本線の電車の運転士さんは右手でブレーキをかけてるんですけど、その信号は空気の弁を開けたり閉めたりするのではなくて、電気の信号を送ってブレーキをかけたりしているんです。これは何でかというと、1つは運転士さんが2本のハンドルに慣れているので、1本だとちょっと不安という運転士さんが多いこともあってなかなか…それから古い電車が混じっていると、今日は1本のハンドル、今日は2本のハンドルとなって間違って操作したら嫌だなとか、そういうことがあって、あえて2本にしているんですね。それでも1本に揃えてしまえばという鉄道会社もありますけど。」

質問者「はい。」

梅原先生「もう1つは、これは機関車とか路面電車にあるんですけど、坂道で止まった状態の電車を動かす時にどうしてるかというと、ブレーキはかけたままで加速させるんですね。加速させて電車が少し動き出したら初めてブレーキを緩めるんです。自動車で坂道発進というのがありますけど機関車とか電車も同じようにやっていて、ワンハンドルだと加速させた瞬間にブレーキも緩んでしまうので、電車が少し後ろに下がってしまう。これはとっても怖いというので、わざわざハンドルを分けているんですね。」

質問者「はい。」

梅原先生「もちろん時間差でブレーキが緩むようにした1本のハンドルもありますけど、やっぱり運転士さんの慣れと、やっぱり怖いということで、確実にブレーキをかけたままで加速できるために2本のハンドルを残してるケースもあります。結局その鉄道会社の考え方なんですね。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○君、分かりましたか?」

質問者「はい、分かりました。」

アナウンサー「これまでどうやって操作してきたかという慣れの問題とか、安全を考えてとか、いろんな意味があるんですよね。○○君は鉄道大好きということですけれども、乗るのが好き?」

質問者「はい、乗るのが好きです。」

アナウンサー「今は外に出るのを控えている時期ですけど、今のうちに知識をいっぱいためて、また質問を寄せてくださいね。」

質問者「はい。」

 

Q13 家の庭にあるユズの木の下に、たくさ

  んのスズランが植えてあります。スズラ

  ンはネズミ避けやモグラ避けになるぐら

  い毒があると言われていると聞きまし

  た。インターネットや図鑑で見たことが

  あります。花や花粉も触ったら危険です

  か? 秋には赤い実ができます。実も触

  ったら危ないですか? 今はスイセン

  咲いていて、秋には白いヒガンバナが咲

  きます。触ったら危険ですか? 教えて

  ください。(小3女子)

 

アナウンサー「○○さんのお家の庭に咲いているスズラン、スイセンヒガンバナ曼珠沙華ですね。毒があるんじゃないか、大丈夫ですかという質問ですね?」

質問者「はい。」

田中先生「スズラン栽培してるの?」

質問者「栽培はしてないです。」

田中先生「勝手に生えてるの?」

質問者「えっと、私が引っ越してきた時に、咲いてあった…既に植わってあったんです。」

田中先生「ああそうなん。かわいらしい花咲くよね?」

質問者「はい。」

田中先生「答えから言うと、触ったらとにかくきれいに手ぇ洗わないと、だめ。口に入れたら絶っっ対だめ。」

質問者「うわあ。」

田中先生「スズランには、調べてくれたように、コンバラトキシンていうすごい有毒な物質が入ってるの。」

質問者「あと酸素カリの10倍とか書いてありました。…青酸カリだ。」

田中先生「そうそう青酸カリ。このコンバラトキシンていうのは食べたら簡単に死んでしまうから。」

質問者「はい。症状では心臓マヒとかが出る…」

田中先生「そうや! よう知ってるやん!」

質問者「はい…(笑)。」

田中先生「ちゃんと研究例があってね、若い元気な犬が…まだ1才ぐらいの犬を飼ってた人が、突然その犬が死んだんで、」

質問者「嘘…。」

田中先生「何でやろと思って病院に連れて行って解剖してもらはったんや。そしたら腸の中から…腸って食べた時に消化していく体の腸の中から、スズランの葉っぱが出てきたの。」

質問者「葉っぱ?」

田中先生「だからスズランの葉っぱは食べたらいかんし、心臓マヒってほれ、キュッと死んでしまうんや。だから絶対食べたらいかんし、このコンバラトキシンは水に溶けるんでね、」

質問者「水に。」

田中先生「スズランの花がきれいやから花瓶に入れて飾ったはった人がいるんやね。その花瓶の水を子どもが飲んで中毒を起こしたこともあるの。」

質問者「うわ…!」

田中先生「それから、スズランて赤ーい実ができるん。」

質問者「はい、うちにもできました。」

田中先生「あれ絶っ対食べたらあかんよ。死んでしまうよ。これも亡くならはった例があるんや。

だからスズランにはすごい有毒な物質があって、口の中に入れたら、まず命を失う可能性が高いから。だから、もし何かの時に触らんならんかったら、きれーいに手ぇ洗ってください。」

質問者「はい、分かりました。」

田中先生「もちろん口に花なんかくわえたらあかんし、花瓶の水も気をつけてください。」

質問者「そんなに毒が強いのに、何で結婚式のブーケとか使われてるんですか?」

田中先生「あのね、スズランの花はドイツ語の意味で言うと“天国への階段”ていう幸せを象徴するもんなんや。」

質問者「えっ!」

田中先生「そう、幸せをもたらす花って言われてるんや。そやから結婚式の時には良いんやけど、うっかり食べてしまうと逆の意味で天国への階段を上るっちゅうことは…」

質問者「あっ(笑)。」

先生方「(笑)」

田中先生「死んでしまうということやから、気ぃつけて。」

質問者「はい。」

田中先生「それからスイセンやね。」

質問者「はい。今、咲いてます。」

田中先生「これも気ぃつけてください。これは特に…スズランは野菜と間違うて食べる例は少ないんや。」

質問者「そう言えばスイセンって葉っぱがニラに見える…」

田中先生「よう知ってるねえ、その通りや。ニラとスイセンを間違うて、毎年何人もの人が食中毒を起こすんや。」

質問者「はあああ…。」

田中先生「これは春から新聞やらニュース見てたら、確実に、毎年、起こるんや。それはニラとスイセンて葉っぱが似てるから、ニラやと思って切って料理するんやね。ニラって香りがするの知ってるかな?」

質問者「はい。」

田中先生「スイセンはそんな香りせえへんから、そんなん間違うはずないと思う人も多いんやけども、実は間違って全部とるなんてことはなくて、ニラを収穫してる時に、そばにスイセンが植わってたら、その葉っぱも一緒に混ぜてしまうんや。」

質問者「うわあ……。」

田中先生「そやからニラを食べてるつもりやのにスイセンの葉っぱが混じってるから、やっぱり食中毒が起こってしまうの。スイセンの持ってる毒はリコリンっていう毒なん。」

質問者「ニコリン…リコリン。」

田中先生「リコリンってかわいらしい名前やけど、これもうっかりして亡くならはる人あるから。それで、このリコリンていうのは…ヒガンバナって知ってるかな?」

質問者「知ってます。」

田中先生「あれの毒でもあるんやね。」

質問者「スイセンヒガンバナと同じって書いてある。」

田中先生「おおお…よく調べて知ってんやね。そうなんや、スイセンヒガンバナの仲間やから同じ物質を持ってるの。」

質問者「へえええ。」

田中先生「んでヒガンバナは間違って食べるっちゅう人はあんまりいないんやけど、ヒガンバナってお墓に多いやろう?」

質問者「ああ…はい。」

田中先生「昔は亡くなった人の体は、土葬と言ってそのまま土の中に埋めたんやね。そんなをモグラやネズミがかじりに来たらかなわんから、そんなん来んようにお墓の周りに毒を持っているヒガンバナを植えて、ネズミやモグラが亡くなった人の体に近づかんようにしてきたんやね。」

質問者「やっぱりネズミ避けやモグラ避けなんだ。」

田中先生「そうや!その通りや! さっき○○ちゃんが言うてくれた通りです。それもそうして人間が使ってきた有毒物質なんやね。」

質問者「ゆうどくぶっしつ…。」

田中先生「気をつけないかんのは、ニラとスイセンていうのは混ざって食べてしまう可能性があるから、スイセンを栽培してる所とニラを栽培する所とは家でもきっちり離してください。そうせんと間違って食べたなんていかんしね。」

質問者「はい。スイセンってどこに毒が…」

田中先生「葉っぱにもあるし球根にもあるよ。」

質問者「球根にも…花にはないんですね?」

田中先生「いや、そんなんもちろんあるよ。」

質問者「あるんだ。」

田中先生「植物というのはだいたい全部の体に…食べられたらかなわんから、しかも大事なとこには多いんや。例えばスイセンやったら球根みたいなとこから育ってくるやろう? 球根を食べられたらかなわんから球根に多いの。」

質問者「ほおおお。」

田中先生「スズランは実ぃ食べられたら、そこに種が入ってるからかなわんから、実のとこにギュッとすごいものが入ってるの。そういうふうに思ってください。それは植物が動物に食べられることから、自分の体を守るために身につけてる仕組みやね?」

質問者「身につけてるんですね。いわゆる武器?」

田中先生「その通りです。動物ってほれ、みんな植物を食べて生きてるわけやろう? だから植物には食べられてしまうという宿命があるんや。だからその宿命を何とか抑えて自分も生きていけるように、という姿の1つが有毒物質。というものと理解してください。」

質問者「ありがとうございます。勉強になりました。」

田中先生「(笑)はい、ありがとう。」

先生方「(笑)」

アナウンサー「スズランもスイセンも香りが良いですけど、香りをかぐこと自体は全然問題ないですもんね?」

田中先生「大丈夫です。」

質問者「でも、花粉には毒があるって…」

アナウンサー「あらっ。」

田中先生「花粉にはあるよ。花粉や言うて安心したらあかんよ。花を離れて見たりする限りはどうもないけど。」

アナウンサー「じゃあ、お花の香りをかぐ時もあまり近づけすぎない方が良いということですよね。」

質問者「眺めて見といた方が良いって。」

田中先生「そうやね。そうしてください。」

アナウンサー「気をつけましょう。○○さん、ありがとうございました。」

質問者「ありがとうございましたあ。」

田中先生「はい、さよなら~。」

質問者「さよならあ~。」

 

Q14  テレビで、ハイエナはライオンの食べ

  残しとかを食べてるのを見たことがあ

  るんです。ハイエナは狩りをしないんで

  すか?(小3女子)

 

成島先生「テレビでハイエナが食べ残しを食べてたのを見たんですね? ○○さんとしては他の動物が食べたものを食べるだけではなくて、もしかしたら狩りをするんじゃないかって思ったんでしょうか?」

質問者「はい。」

成島先生「実際、狩りをするんですよ。反対にね、ハイエナが倒した獲物をライオンなんかがやって来て、横取りをすることも起きてるんだよ。ただ、みんなのイメージでは、サバンナの掃除屋とも呼ばれてるようですけど、けっこう楽して自分でエネルギーを使わないで、他の動物が捕まえたものを横取りして生きているという悪い評判があるんですけれども、実際はそうでもないらしいんだ。…いいですか?」

質問者「はい。」

成島先生「それでね、“ハイエナ”って一言で言うけれども、けっこう種類がいるんです。」

質問者「へええ。」 

成島先生「大きく分けて3つの種類がいるんだよね。全身が褐色をしているカッショクハイエナというのがいるんです。これはアフリカの南の方に住んでるのね。アフリカの北の方にサハラ砂漠という砂漠があるんですが、」

質問者「知ってます。」

成島先生「サハラ砂漠とアフリカの南との間に挟まれた部分に住んでるのが、ブチハイエナっていう、体に点々模様があるハイエナがいるのね。サハラ砂漠よりも上…ヨーロッパ側だね、アフリカの北側からインドにかけて広く分布してるのがシマハイエナっていう、シマウマみたいに体に縞模様があるハイエナがいるんですね。

今言ったようにハイエナには3つの種類がいて、カッショクハイエナ、ブチハイエナ、シマハイエナって分かれるんですけれども、その中でも特にブチハイエナ、アフリカの真ん中のハイエナは狩りがとっても上手なんです。ふつう10頭以上の群れを作って、みんなで協力してシマウマとかヌーの大きな草食動物を倒して食べるんだね。」

質問者「へええ。」

成島先生「そうやってせっかく倒したものを、ライオンが“よしよし”って忍び寄ってきて、“君たち邪魔だからどいてくれ”って横取りしちゃうことも起きてるようなんだよ。」

質問者「へえええ。」

成島先生「ハイエナというのは何となくずるい動物みたいに思われてるけれども、本当はそうじゃない、けっこう格好いい動物らしいよ。」

質問者「カッコイイんだ…。」

成島先生「ただね、ハイエナの体のつくりが他の動物よりも頑丈にできていて、頭の骨とか顎、歯がとっても丈夫なんだよ。だから他の動物が噛み砕くことができない骨をガリガリ砕いて食べちゃうんだって。だから他の動物の食べ残しも自分の栄養として使うことができるんだね。そういうところが他の動物よりも秀でているというのかな。

そうは言ってもお腹の中に入った骨とか角のかけらがあるでしょ? そういうのはハイエナといえども消化できないので、それは吐き戻してお腹の中をきれいにしてるようですよ。」

質問者「へえええ。」

成島先生「ハイエナってとっても素敵な動物だから、今度よく研究してみてくれますかね?」

質問者「はい。」

アナウンサー「ハイエナが狩りをする時はどんな狩りを…」

成島先生「獲物をグループで追いかけて倒すみたいですね。共同作業で。」

アナウンサー「かなり知的な狩りを…みんなで協力しながら、コミュニケーションをとってるということですね。」

成島先生「そうですね。」

アナウンサー「へえええ、そうですか。○○さんどうですか?」

質問者「はい、とってもよく分かりました。」

成島先生「ありがとう。」

アナウンサー「他に聞きたいことありますか?」

質問者「んと……ないです。」

成島先生「(笑)」

アナウンサー「動物が好きなのかな? ハイエナ以外に好きな動物は何ですか?」

質問者「うーん……ネコ科はけっこう好き。」

成島先生「おお、ネコもいろんな種類がいるよね。小さなネコからライオンみたいな大きなネコまで。どのぐらいの大きさのネコが好きなんですか?」

質問者「小さい方が好き。」

成島先生「野生のネコ? 飼い猫じゃなくて野生のネコですか?」

質問者「野生のネコも…どっちも好き。」

アナウンサー「そうですか。身近な動物をよーく見て、またいろんな疑問が出てきたら質問を寄せてくださいね。」

質問者「はい。」

ハイエナの質問はけっこうあって、その度に成島先生が「狩りがライオンより上手」って言ってくれるから、ハイエナのイメージがずいぶん変わった。

 

Q15 理科の授業で、水が氷になると体積が

  大きくなるのは粒と粒の間隔が大きくな

  るからだと習いました。でも先生にどう

  して粒と粒の間隔が大きくなるのかを聞

  いても、先生も分からないと言われたの

  で、教えてください。(小4男子)

 

さっきは凍る時の温度、今度は氷そのもの。いろんな切り口で質問されるなあ。しかも学校の先生が答えられなかったとは。

 

藤田先生「学校の先生より分かりやすい説明ができる自信はちょっとないけれど(笑)、考えてみましょうね。

水は粒からできてる…どんどん拡大していったら粒からできてるということは、○○君はもう知ってるわけですよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「粒というと、パチンコ玉みたいな丸い形をしてるようなイメージをしますよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「じゃあ水は本当にそんな形をしてるのか、というのを謎解きしてみましょうね。○○君は元素というのは知ってるかな?」

質問者「言葉は知ってるけど、意味はあんまりよく知りません。」

藤田先生「なるほど。元素というのは、もうこれ以上分解できなくなった時に、同じ性質を持ったものを集めたものを言うんですよ。例えば水素と酸素というのは知ってますか?」

質問者「はい、知ってます。」

藤田先生「水というのは、実は酸素が1個と、水素が2個からできてるんですよ。ここまで大丈夫?」

質問者「はい。」

藤田先生「その時にどんなふうにくっついてるかというと、酸素の両脇に水素が1個ずつついている状態です。」

質問者「ふううううん…はい。」

藤田先生「その時にどんな形でくっついてるかというと、ちょっと折れ曲がってる形をしてるんですよ。ひらがなの“く”の字みたいに曲がってると思ってくれればいいですね。」

質問者「はい。」

藤田先生「ここまで分かってくれたら…ちょっと待っててください(笑)。」

アナウンサー「これからまた詳しく教えてもらいますので少し待っててもらえますか?」

質問者「はい。」

交通情報のお時間でまたもや藤田先生の番で解説中断。

 

藤田先生「○○君、お待たせしました。水の粒というのは丸い粒じゃなくて、くの字形をしているというところまでは分かってもらえましたか?」

質問者「はい。」

藤田先生「今度は氷…固体になる時はどんなふうになるかを説明すると、本当は立体構造なので、すごく難しい話になっちゃいますけれども、○○君がすぐ手元で実験できるようにこんなことを考えます。クリップは知ってるでしょ? クルクルっと巻いたクリップ。」

質問者「はい。」

藤田先生「あのクリップをちょっと伸ばして、120度くらいの角度に開いてみるんですね。それが1個の水の粒だと思えばいいですね。水の粒になる時にどんなふうにくっつくかというと、くの字の端と端に、他の粒の端がくっつくんですよ。」

質問者「あああ…」

藤田先生「そうすると、クリップを紙の上で並べようとしたら、六角形みたいな形になりますよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「本当の水はそういう形ではないけど、そういうふうに端と端が形を作ってくっついてるのが氷の形なんですよ。」

質問者「うん。」

藤田先生「そうすると、中に空間がぽっかり空いちゃうでしょ?」

質問者「うん。」

藤田先生「その分だけ体積が大きくなっちゃうの。」

質問者「ああああああ…。」

藤田先生「ここまで大丈夫ですか?」

質問者「はい。」

藤田先生「実はですね、物というのは固体、液体、気体と3つに分けた時に、本当だったら、同じ重さだったらいちばん体積が小さいのは固体の時なんですよ。」

質問者「え?」

藤田先生「温度を上げていくと液体になって、その時に体積がちょっと大きくなるの。さらに気体にすると、もっと大きくなるんですね。今の水とは違いますよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「実は水というのは、くの字形をしているというのが1つの理由で、固体にした時、つまり氷にした時に体積が大きくなるの。だから水は特別な物なんですよ。」

質問者「へええ。」

藤田先生「特別な物だから、そういう性質がいろんなものを溶かし込んでくれるし。私たちの体の血液も水が成分になっていますよね?」

質問者「はい。」

藤田先生「水にいろんなものが溶けて、ふつうの液体よりもたくさん溶けることができるから、私たちの血液もできたりしてるわけですよね。」

質問者「はい。」

藤田先生「大丈夫ですか?」

質問者「はい。ありがとうございました。」

藤田先生「どういたしまして。」

自信ないとか言ってたけど分かりやすかったし、水が例外的な存在って初めて認識した! 凍ると体積が増えることは知っててもそういう見方をしたことなかった。こういう見方ができると楽しくなる。

 

Q16 東海道山陽新幹線で活躍しているN700系N700A、これから登場するN700Sになっていく毎に、より便利になると聞きますが、周りから見ても座席に座ってみても、どこがどう変わっているのか分からないので、教えてください。(小6男子)

 

アナウンサー「もう実際に試乗したんですね?」

質問者「N700系N700Aは乗ったことあるんですけど、そこで周りから見ても席に座ってみても、Aの文字がでっかくなったとこしか変わってないから気になってて。」

梅原先生「N700Sは、今年の7月から営業を始める新しい東海道山陽新幹線の電車ですけど、確かに見た目はほとんど今走っているN700系N700Aと変わらないと思うんですね。私は試乗会があったので取材で乗りましたけれども、乗ってみても室内はほとんど変わっていないんです。」

質問者「そうなんですか。」

梅原先生「でもいろいろ細かく変わっていて、例えば揺れを抑える装置が進歩した…普通車の一部にも新しくついたので、乗り心地は良くなっていますし、それから東海道新幹線の普通車の全部の席にコンセントがついたんですね。今までは窓側の席にしかなかったんですけれども。」

質問者「あ、そうなんですか。」

梅原先生「はい。そういう細かいところだったら、“じゃあこんなの、今走っているN700系とかN700Aにもつけてよ”、“ケチってたんじゃないの?”と思いますよね?」

質問者「はい。」

梅原先生「私も思ったんです。実は、これは鉄道会社としても、やろうとしても今までできなかったんです。それはどうしてかというと、こういったものを動かす機械とか電気の部品は全部、新幹線の床下についているんですね。今までのN700系の車両は、床下が車両を走らせるための機械でいっぱいで積めなかったんです。いろいろ工夫して積んでもいいですけれども、そうすると重くなってしまうので、重くなると速く走れなくなりますよね?」

質問者「はい。」

梅原先生「それで今回の車両を開発した鉄道会社は考えて、機械をもっと軽く…新幹線のモーターは半導体で制御しているんですけれども、これの部品…素子と言われるものを変えたんですね。

今までトランジスタだったのが、シリコン…炭化ケイ素というものに変わったんですけれども、そういうものに変えると小さくできたんですね。小さく軽くできたので、サービス用の機械をたくさん積めるようになった。」

質問者「軽くなったから積んでいくことができたっていう。」

梅原先生「そうなんです。もう1つ、そうやって場所が空いたので、鉄道はどの車両も非常用にバッテリーを積んでいますけれども、大きなバッテリーを積むことができたので、万が一停電しても」

質問者「走らせる…」

梅原先生「そうなんです、バッテリーである程度の距離までは走れる。たぶん次の駅くらいまでだろうと思いますけど、できるようになったんですね。

まぁそういう細かな改良をしたんですね。もちろん半導体の方は小さくなったし効率も上がったので、使う電力も少なくなったので、」

質問者「エコ。」

梅原先生「そうなんです、省エネになりました。今までのものよりも5分の4くらいかな…20%も少なくなったらすごい技術ですけれども、それでも5%から10%ぐらいは消費電力も少なくなったし、小さく軽くなってる。

だから、見た目ではほとんど分からないけれども、実はものすごく」

質問者「中身がすごい変わった。」

梅原先生「そうなんです、見えないところでものすごく進化している。そういう車両なんですね。」

質問者「ほおおお、はい。」

梅原先生「あと、普通車のリクライニングシートも座面が一種に動いてくれるようになったので便利なんですけど、これだって鉄道会社は知ってたんですけど、椅子が重くなるからできなかった。今はできるようになったから使うことができる、ということなんですね。」

アナウンサー「軽量化がポイントってことですか。」

梅原先生「そうです、機械を小型にして軽くしたおかげで、いろいろなサービス用の機械をたくさん積めるようになったということですね。」

アナウンサー「○○君、そうなんですって。」

質問者「すごい!」

先生方「(笑)フフフフ」

質問者「乗った心地も全然変わってないなあ思うてたら、見えへんとこでめっちゃ変わってたから。」

梅原先生「N700Sは、普通車の乗り心地がとても良くなってますから、営業に入ったらぜひ乗ってみてくださいね。」

質問者「はい、ありがとうございます。」

アナウンサー「○○君は鉄道に乗るのが好きなんですね。」

質問者「乗るのも好きやし見るのも好きやし、自分で妄想して鉄道を作るのも好きです。」

アナウンサー「えっ? 妄想して…?」

質問者「自分で鉄道を作ってみる。」

梅原先生「(笑)自分の鉄道を作るんですね。」

アナウンサー「そうなんだあ……今は乗るのは難しい時期ですけれども、妄想をいっぱいふくらませて快適な列車を作り上げてみてくださいね。」

質問者「はい。」

 

質問終わり~先生方から一言

田中先生「今日は土壌の改良とか、サクランボ、果樹が持ってる自家不和合性とか、食べてるダイコンやニンジンの栽培、育ててるスイセンやスズラン…観察、栽培に基づく、けっこう答え甲斐のある質問をたくさん頂きました。どうもありがとうございました。」

アナウンサー「身近な植物だったり木だったりして、よく見てますよね。」

田中先生「そうですね。身近な植物をよく観察したり、考えたり、有毒物質のこと調べたりもしてましたね。」

アナウンサー「私もこの年でヒガンバナが植わっている本当の意味を知りました。」

 

成島先生「今日は小学校に行く前のお子さんから2問、小学校3年生から2問頂きました。全体をまとめてみると、自分の体とか動き方と動物がどうなのかと比較して考える、あるいは自分の経験…テレビで見たとかいうことから疑問が生まれて質問してきたものが多かったんですけれども、動物を考える時に自分の体や動きや形とどう違うのか、ということで疑問を持つのは、とっても良いことだと思うんですよね。自分の体を見直すことになるとも思いますし、そういう点ではずいぶん面白い質問がきたと思います。」

 

藤田先生「今日は、おしっこは何で黄色いのかとか、ポリエチレンの名前の質問でしたよね。科学なのでいろんな分野を答えますけど、おしっこがどうして黄色いのかに気づいていれば体調が悪い時に“なんか今日は変”って分かるかもしれないですね。特に小さい頃は自分の出たものについて、“何でかな”って興味があるのかもしれないですよね。こういうことを大事に思ってくれると良いですよね。」

 

梅原先生「今日は全部、本当に鉄道のことをよく見ているなあと思いましたね。リニアモーターカーにゴムの車輪まであることに気がついてる人はほとんどいないので、私もつい勘違いしてゴムの車輪の説明と、その他の基本的な超電導磁石での走り方まで説明しちゃったんですけど、本当に見ているなと思いました。早く実物を見ることができるようになると良いですね。」

 

 

子ども科学電話相談 春スペシャル3/25(昆虫、植物、恐竜、岩石・鉱物)10時台、11時台

3/25のジャンルは

 昆虫 清水聡司先生

 植物 田中修先生

 恐竜 田中康平先生

 岩石・鉱物 西本昌司先生

 

Q9 なぜアリは高い所から落っこちてもケガ

  をしないんですか?(小3男子)

 

アナウンサー「○○君はアリが落っこちてしまうのを見たことがあるのかな?」

質問者「少し高めの草むらで歩いてると、歩いた振動で草が揺れて、草に上ったアリが落っこちてるのをよく…。」

清水先生「(笑)ウフフフ」

アナウンサー「(笑)その落っこちたアリはケガをしてなさそうというか、傷がなさそうに見えるんですね?」

質問者「いや、人間だったら、ふつう、少し……少なくとも、10秒以上はひるむと思うけど、」

アナウンサー「(笑)そうですよね!」

質問者「アリは遅くても2秒くらいでまた…」

アナウンサー「(笑)復活してるわけですね?」

質問者「あい…。」

清水先生「それを見て“ありえへん”と思ってんな? …(笑)フッフッフッ…」

アナウンサー「今、シャレですか? シャレですよね?」

清水先生「(笑)すいません、おじさんなんで。これは…おじさん案件ていうよりは藤田先生案件かなと思いながら…(笑)。アリとか小っちゃい昆虫が、人間でいうと何十階もあるような高さから落ちてもケガしてないよね?」

質問者「はい。」

清水先生「確かに○○君が言うように平気で歩いていくわ。不思議に思うわな?」

質問者「はい。」

清水先生「考えてみると、結局アリにどのぐらいの力…落ちた時の衝撃って分かる?」

質問者「分かる。」

清水先生「落ちた時のショックな。○○君がジャンプしても、着地した時にドーンて反動が返ってくるでしょ?」

質問者「はい。」

清水先生「地面から受ける力、それがどれぐらいかかってるか、ということやと思うねん。」

質問者「あああ…。」

清水先生「○○君がジャンプしたら、ドーンて体に感じるぐらい結構な力がかかるでしょ?」

質問者「はい。」 

清水先生「それは地面から○○君が殴られてるのと同じやん。」

質問者「はい。」

清水先生「アリってやっぱり小っちゃくて、すごく軽いでしょ? だからどうかな、高い所から落ちたとして、地面からの衝撃というのはあんまりないと思うねん。」

質問者「ああああ。」

清水先生「その理由には軽いから、小っちゃいからというのもあるし、あとは…まぁ小さいというのが大きいんやけれども、空気の抵抗って分かる?」

質問者「はい。」

清水先生「同じような形をしてても、軽いものだとフワフワ~っとゆっくり落ちるやんか? 空気に邪魔されて落ちる力がゆるむやんか。」

質問者「ああー、だから糸くずが…」

清水先生「そうそう、そうやね。地球から引っ張られてる力がどれぐらいになるか、地面に落ちた時に地面から加わってくる力がすごく弱いから、ということやと思う。」

質問者「ああああ…。」

清水先生「あと、アリとか昆虫は外骨格という殻に覆われててしっかりしてるでしょ?

だから体がしっかりしてるということもあると思う。」

質問者「あああ。」

清水先生「例えばアリを…あんまり試さんといてほしいんやけども、指で押さえたらプチッと簡単に潰れちゃうでしょ?」

質問者「はい。」

清水先生「だから、力さえ加わればやっぱり潰れちゃうのね。潰れないということは力が加わってないと考えられるんで。」

質問者「ああ、はい。」

清水先生「あと、少し大きな昆虫だとカブトムシ、オスは大きかったら10グラムぐらいかな、8グラムとか10グラムあると思うんやけど、木からポロンと落ちても意外と元気やろ?」

質問者「はい。」

清水先生「軽いし、中がわりとスカスカなんでね。大きさの割に軽くて殻がしっかりしてる。逆におじさんがやっちゃったことあるんやけれども、カマキリのメス。卵を中で発達させてお腹がすーごくパンパンにはち切れそうな状態のハナカマキリを、1メーターぐらいの所から落としちゃったことがあるんやけれども、お腹が裂けました…。」

アナウンサー「あらぁぁぁ…」

清水先生「やっぱり力の加わり方によっては、軽い小さい昆虫といっても意外な衝撃を受けちゃう。そうすると傷ついちゃう。ま、そんなとこかなと思います。」

質問者「ほう…」

清水先生「“そんなとこかな”って簡単に言うたらあかんな(笑)。」

アナウンサー「○○君、アリは小さい、軽いということと、よく見ると殻に覆われているということでショックが少ないように見えるという。」

清水先生「昆虫って意外と中身はギュウギュウに詰まってるわけじゃないんでね。幼虫の方がギュッと詰まってるんで潰れやすいと思います。」

アナウンサー「○○君、分かりましたか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「観察してるからこそ気づいたことだと思うので、これからも不思議に思ったことがあったら電話してくださいね。」

質問者「はい。」

落ちたハナカマキリのお母さんと卵のその後が気になって、放送後もしばらく頭の中がザワザワ。

 

Q10 冬芽は一年中あるのに、なぜ冬芽とい

  う名前がついたのですか?(小4女子)

 

田中(修)先生「なにか特別の植物のことを言ってるのかな? サクラとか何でもいいの?」

質問者「何でも大丈夫。」

田中(修)先生「“冬芽”と呼んでるのと同じ芽が夏にもあるやんって言ってるんやね?」

質問者「はい。」

田中(修)先生「でも、夏の芽と冬の芽の大きな違いは、冬の芽はわざわざ寒さをしのぐために作られたものなの。」

質問者「…はあ。」

田中(修)先生「ほんで夏の芽は、その年のうちに花が出たり芽が出たりする芽ぇなん。一応そう分けんやんね。」

質問者「はい。」

田中(修)先生「そやけど、そんなん見たところ同じ形してるやんって今は思ってるわけやね?」

質問者「はい。」

田中(修)先生「でもね、中身はぜんぜん違うんや。例えば、夏の芽は暖かい所に置いといたら蕾が出てきたり葉っぱが出てきたりするけど、冬芽というやつは暖かい所に置いといても出てこないんや。葉っぱも蕾も。」

質問者「へえええ!」

田中(修)先生「冬芽ていうたら冬の芽やから、“寒いから葉っぱが出てきたり花が出てきたりしいひんやろ”と思われんやけども、そうじゃないの。秋に作られる時に、あの冬芽ていうものの中にはアブシシン酸という物質が含まれてるんや。覚えてみるか?」 

質問者「えっ。」 アナウンサー「(笑)ウフッ」

田中(修)先生「せっかく電話してきたんやからね。アブシシン酸。」

質問者「アブシシン酸?」

田中(修)先生「そうそうそう。もうちょっと大きくなったら絶対出会うから。アブシシン酸っていう物質。すごい簡単に言ってしまったら、冬芽というものの中にはアブシシン酸があるの。夏の芽には同じ形をしててもないんや。」

質問者「へええ、アブシシン酸が。」

田中(修)先生「そのアブシシン酸ていうのが、暖かくても芽を出ささへん働きをするものなの。」

質問者「へええ!」

田中(修)先生「そんなら、冬芽はそんな物質をいっぱい持ってたら、春に暖かくなっても芽が出えへんのと違うか?っていう疑問が次に出てくるの。」

質問者「はい。」

田中(修)先生「そやけども上手いことなってて、アブシシン酸は冬の寒さに遭うと消えてしまうんや。なくなってしまうの。」

質問者「へええー!」

田中(修)先生「だから冬芽というのは、冬の寒さに出遭ってアブシシン酸をなくしてしまって、暖かくなったら夏の芽と同じように芽を出したり花を出したりするの。

整理したらこうなるのね。冬芽と夏芽は姿形は一緒なん。そやけども中身は違うの。物質が違うのね。冬芽はアブシシン酸を持ってるの。これがあるために、ただ暖かいだけでは芽が出てこない芽ぇなん。」

質問者「へええええ。」

田中(修)先生「分かってくれてる?」

質問者「はい。」

田中(修)先生「だから冬の寒さで分解されたら、芽や蕾が出てくるのね。今、サクラがいっぱい咲いてきてるやろ?」

質問者「はい。」

田中(修)先生「あれは秋に冬芽を持ってたんやね。“暖かくなったら桜は咲く”って言うけど、今年いちばん早う咲いたのどこか知ってる?」

質問者「………沖縄?」

田中(修)先生「ふつうは沖縄とか九州の暖かい所がそうなんやけど、実は今年はソメイヨシノの一番は東京やったんやね。」

質問者「へえええ?」

田中(修)先生「九州とか四国の方が早く暖かいのに、何であかんかったん?って疑問が出るはずなん。」

質問者「はい。」

田中(修)先生「それは、今年、九州の鹿児島とか四国の高知は冬の寒さが厳しくなかったんや。ということは、アブシシン酸があんまりスッキリと減ってくれなかったんや。」

田中(康)先生「ふううううん…」

質問者「だから咲かなかった。」

田中(修)先生「うん、だから遅くなってるんやね。東京は寒さが厳しくて、春に暖かくなってきたから、東京が一番になったの。」

質問者「へええええ。」

田中(修)先生「桜の開花って、“春に暖かくなったら咲くんや”って簡単に言ってるけど、そうじゃなくて、必ず冬芽の中のアブシシン酸を寒さで分解した後に、暖かくなったら咲くんや。」

質問者「全部なくなって咲くってこと。」

田中(修)先生「そうそう。○○ちゃんは小学校4年生かな? さっきのアブシシン酸を覚えてくれたら、もう1個ついでに覚えようか。」

質問者「はい(笑)。」

アナウンサー「(笑)フッフフフフフ」

田中(修)先生「暖かくなったらできてくるものがあって、それがジベレリンていう物質なんや。」

先生方「(笑)フッフッフッフッ」

質問者「(笑)ジベ…レ」

田中(修)先生「ジベレリン。」

質問者「ジベレリン。」

田中(修)先生「そうそう。それが今度は冬芽の中にあった蕾をガーッと育てて、花を咲かすんや。」

質問者「へええええ。」

田中(修)先生「だからアブシシン酸とジベレリンていうもので冬芽が春の開花を迎えるっていうのを知っといて。いいですか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○さん、アブシシン酸とジベレリン、いつか絶対、“あ、あの時、田中先生が教えてくれたあれだ!”って思う時がくるかもしれないですよ。」

田中(修)先生「(笑)はい。」

質問者「はい。」

ジベレリン。種なしぶどうの質問で何度か出てきたジベレリン。田中先生が何人ものお子さんに言わせてて覚えたな~。開花の促進にもなるとは今回初めて知った。使うタイミングで作用が変わるんだろうか。

 

Q11 全部の恐竜の糞って、おんなじ形の糞

  なんですか? 違うんですか?(6才女子)

 

アナウンサー「どうしてこういうことを考えたのかな?」

質問者「テレビでやってて、そうなのかなと思ったからです。」

田中(康)先生「恐竜の糞の話ですね。本番前も先生たちと、糞と言うか、ウンチと言うか、ウンコと言うか、便と言うか、激論が交わされたんですけれども、」

先生たち「(笑)」

田中(康)先生「○○さん、今日は“糞”でいこうか。」

質問者「はいっ。」

田中(康)先生「○○さんは、恐竜はいろんな形の糞をしていたと思う?」

質問者「……うーん、ほとんど分からないです。」

田中(康)先生「じゃ、化石になると思う?」

質問者「ならないと思う。」

田中(康)先生「柔らかいし、土と一緒のような感じで、混ざって分からなくなっちゃいそうだよね? でも恐竜の糞の化石は見つかっています。」

質問者「ほおおお。」

田中(康)先生「けっこうたくさん見つかっています。形はどういうものがあると思う?」

質問者「うーん……でも、恐竜っていろんな恐竜があるじゃないですか。だからいろんな形してるから、糞もいろんな形してるんじゃないかなって思います。」

田中(康)先生「素晴らしい、その通りです! 例えばどういう形があると思う?」

質問者「うーん分かりません。」

田中(康)先生「じゃあ言いましょう。例えば丸っこいものもあるし、何ていうか…巻き糞タイプもあるし、もっとベチャッとしたようなものもあるし、いろんな形のものが見つかっています。」

質問者「へえええ……」

糞が石になるのも信じられないけど、それを見分けて掘り出す人の目も信じられない。

 

田中(康)先生「本かインターネットで調べてみると、いろんなのが出てくるから面白いと思うよ。」

質問者「はい。」

田中(康)先生「でも、どうしていろんな形があるかは、実はまだよく分かってないんですね。しかもウンチ…糞だけ(笑)見つかると、誰がしたものか分からないんですよね。それだけあると分からないよね?」

質問者「はい。」

田中(康)先生「糞の中に骨の化石が入ってると、例えば肉食恐竜が他の植物食恐竜を食べた後の糞だとか、植物の破片が入ってると、きっと植物を食べた恐竜の糞だと分かることがあるけれども…ティラノサウルスのは見つかってて長さが44センチある大っきなものもある。そういうこともあるけど、誰がしたのかあまりよく分かってない。」

質問者「はあああ…」

田中(康)先生「ちなみに清水先生、昆虫ではいろんな形があるんですか?」

清水先生「やっぱいろーんなものがありますね。ただ、近い種類だと似たような形になったりすることもあるんで悩むことはあります。あと完全変態だと、幼虫と成虫で糞の形状というか質も違ってきたり。」

田中(康)先生「ふううううん…」

質問者「はい。」

清水先生「例えばカブトムシだと、幼虫の時は枕みたいなペタッとした形でしょう? 成虫になると液状になるし。あと、僕が知人に“こんなんありますよ”って紹介してもらって面白いのが、オオスカシバというガの幼虫のウンコ。輪切りにするとお花みたいなんですよね。」

アナウンサー「へええええ。」

清水先生「僕の個人的なおすすめはヨロイモグラゴキブリのウンチね。筋が2本入ってヒマワリの種みたいなんです(笑)。すごくかわいいんでね、こないだストラップ作りしちゃったんです(笑)。」

スタジオ内「(笑)ハハハハ」

アナウンサー「○○ちゃん、ついてきてますか?」

質問者「はい。」

糞、ウンコ、ウンチを一通り言ってしまう清水先生。美はいろんなものに見出せるものなのね。ゴキブリのウンチでストラップ作りはイベントになりそうな。

 

アナウンサー「お花のような形の糞があったり、本当にいろんな形があるんですって。」

田中(康)先生「昆虫によっても動物によっても、きっと恐竜によってもいろんな形があったということですね。」

質問者「はい。分かりました。」

アナウンサー「糞というのは化石として見つかっているからこそ、いろいろな形があることが…」

田中(康)先生「はい。西本先生、糞が化石に残るというのは、どう思いますか?」

西本先生「不思議ですよね。どうして糞が化石になるかって、実はよく分からないんですよね。○○さんは見たことあるの?」

質問者「うん……見たことないです。」

西本先生「見たことないの?」

質問者「はい。」

西本先生「ないんですか。」

アナウンサー「(笑)なかなかないですよ。」

西本先生「そうか…恐竜の糞の化石って、宝石になってるんだよ。」

質問者「ほぉああああ…」

西本先生「すごいきれいな瑪瑙(めのう)になってることが多いんですよ。」

質問者「そうなんだ。」

西本先生「全部じゃないけど。だから…」

アナウンサー「話は尽きないですね。」

西本先生「尽きないですね、…やめときますか(笑)。」

アナウンサー「○○さん質問ありがとうございました。」

きれい、かわいいと思えれば正体は何でもいいんだな人間っていうのは。

 

Q12 何でトルコ石とかは中に色が入ってる

  んだけど、水晶は透き通ってるかです。

  (小2女子)

 

アナウンサー「トルコ石のように透き通っていない石と、水晶のように透き通った石があるのはどうして?ということですね?」

質問者「はい。」

西本先生「○○さん、トルコ石とか水晶を持ってるのかな?」

質問者「持ってる。」

西本先生「持ってるの!? すごいねえ~。それで見比べてたの?」

質問者「うん、見比べてたらピンク色っぽいクンツァイトなのかな、そういう石っぽいものとか、水晶みたいなんだけど透き通ってなかったり。」

西本先生「ああー、水晶は透き通ってるのにトルコ石は透き通ってないなぁと思ったんだ?」

質問者「うん。」

西本先生「ほんと不思議だよね。でも水晶にも透き通ってないのあるよ。」

質問者「えっ、あるんだあ!」

西本先生「あるんだよお! 実は水晶って鉱物の名前じゃないの。」

質問者「ええええ!」

西本先生「鉱物の名前で言うと石英と言います。」

質問者「せきえい?」

西本先生「うん。田中先生にならって繰り返して覚えてみようか。」

田中(修)先生「(笑)ハハハ」

西本先生「石英。」

質問者「せきえい。」

西本先生「はい、覚えました。鉱物の名前は石英なんだけど、石英の中で水みたいに透明なものを水晶と呼んでるの。」

質問者「おおおお~。」

西本先生「だから水晶が透明なのは当たり前だよね。…(笑)透明なものを水晶と呼んでるからね。

でね、トルコ石の方も、実は透明なのがあるんですよ。」

質問者「ええええええええー!!」

スタジオ内「(笑)」

西本先生「(笑)あるんだよ! ただ大きいものはなくて、たいていはものすごい小っちゃいんだけど、きれいな結晶をしたトルコ石がたまーにあります。」

質問者「ほおおお。」

西本先生「じゃあ、トルコ石はたいてい透明じゃないんだよね。これはどうしてかというと、ほとんどのトルコ石は1つの結晶じゃないの。1粒じゃないの。」

質問者「えっ。」

西本先生「どういうことかというと、例えて言うと…んー…まだ早いけど夏になったらかき氷を食べない?」

質問者「食べる。」

西本先生「かき氷の元の氷って見たことある?」

質問者「あるよ。」

西本先生「あれ、すごい透明じゃん。」

質問者「うん。」

西本先生「あれをガリガリガリって削ったら、かき氷だよね? かき氷って透明?」

質問者「透明というか、何かちょっと白っぽいジャリジャリ…」

西本先生「そうそう。1粒だときれいで透明でも、小っちゃい粒にしちゃうと白っぽく見えるの。透明じゃないでしょ?」

質問者「うん。」

西本先生「それと同じで、トルコ石も緑の透明なものがあるんだけど、その小っこい粒がいっぱい集まってると、全体としては透明じゃなく見えるの。」

質問者「おおお…!」

西本先生「同じように水晶も、ものすごーい小っちゃい粒がいっぱい集まってたら、かき氷みたいに透明じゃなくなってるの。」

質問者「じゃ、白っぽい?」

西本先生「そうそうそう。1粒なのか、たくさんの小っちゃい粒が集まってるのかの違いで、透き通ってるか透き通ってないかが変わってくるんだね。」

質問者「なるほど…」

なるほど…光と色の見え方の問題っぽい。藤田先生にも聞いてみたい案件。

 

アナウンサー「私も知りませんでした。1粒だと透明、そして小さい粒がいっぱい集まってると、かき氷の例えがありましたけど透明じゃなく見える。そういうことなんですね。○○さん、今のお話を聞いてどうですか?」

質問者「面白かった。」

アナウンサー「そうですよね~。○○さんは石をたくさん持ってるんですか?」

質問者「うん、スピノサウルスの歯とかを売ってる宝石の所がおおたかの森にあって、そこでね、1回掬ったら500円のやつを…」

西本先生「(笑)」

質問者「(笑)掬ってみたら、削れてたり中がくぐもってたりする宝石が…鉱石かな?いっぱい入ってた。…(笑)ウフフ。」

西本先生「石が大好きなんだね。」

質問者「うん。」

アナウンサー「将来、これになりたいという夢はありますか?」

質問者「だいぶ前はね、宝石を採りたいって思ってたんだけど、宝石の夢もあったり恐竜の夢もあったり、どっちをとればいいのかが分かんない(笑)。」

アナウンサー「まだまだ決めなくても、いろんな夢を抱えて、何になるのか私も楽しみにしています。」

質問者「はい。」

アナウンサー「質問してくれてどうもありがとう。」

質問者「どういたしまして。」

西本先生「(笑)」

お子さんが自由に話してくれるのが何とも楽しかった。

 

Q13 どうして昆虫は鳴くのに、鳴かない虫

  もいるのですか?(7才女子)

 

清水先生「そうやなぁ、いろいろいるもんなぁ。○○ちゃんは鳴く昆虫は何を知ってる?」

質問者「コオロギとか、バッタとか、セミとか。」

清水先生「おっバッタ…素晴らしいね。じゃあ逆に鳴かない昆虫は?」

質問者「ダンゴムシとか、カメムシ。」

清水先生「カメムシ(笑)…そうか。鳴くというのは、○○ちゃんだと声を出す、何か用事があったら声を出して相手に伝えるというのは、ふつうの方法やんか。」

質問者「はい。」

清水先生「コミュニケーション、意思疎通の方法やねんけれども、ただコミュニケーションの方法はそれだけじゃないのね。生き物によって違うの。昆虫の中だと、例えばチョウチョはどうやってコミュニケーションをとってるか分かる? 結婚相手というかオスがメスを見つける時とか、同じ種類を見つける時に何を目印にしてると思う?」

質問者「鳥の羽。」

清水先生「チョウチョの羽、羽の模様やよね。目で見てるの。あと、においも使ってます。フェロモンね。ホタルは光でコミュニケーションをとるでしょ?」

質問者「はい。」

清水先生「そういうものを頼りに同種かどうかを確認するんやけれども、昆虫の中でも音でコミュニケーションをとりましょう、相手を探しましょうという方法を選んだのが、コオロギとかバッタとかが有名やね。」

質問者「はい。」

清水先生「住んでる場所の問題もあると思うねん。コオロギとかバッタは草むらに住んでるでしょう?」

質問者「はい。」

清水先生「相手をすごく確認しにくいでしょ? そしたら何か別の方法をとらなきゃいけない必要があったのかもしれない。なぜこういう方法をとったのかというのは、すごく難しい問題だけれども、その中で選んだ方法が音や声を使って仲間と連絡…というか“僕はここにいますよー”、“だからこの辺りに結婚希望の方は来てください”みたいな感じで声で相手を探す。それを進化させていったわけやね。」

質問者「はい。」

住む場所が開けた所なら視覚とにおい、植物が密集してる所なら音…合理的に生きてるな。

 

清水先生「面白いのは、コオロギだと、ふつうに鳴いてる本鳴き、“この辺にいますよ”的なやつと、近くにメスが来たら誘い鳴きというか“結婚してください”ってプロポーズするような鳴き方もする。あとは“邪魔やな”と思ったら妨害の声も出す。そういうことも知られていて、声でいろいろコミュニケーションをとるのね。」

アナウンサー「虫が鳴くということは、結婚してくださいという意味もあれば、ふつうに“来て来て”ってオスがオスの仲間を呼ぶ時もあるんですか?」

清水先生「別にオスの仲間を呼んでもしょうがないんですけど、ただ、同じ場所でいっぱい鳴いてる方が飛んできやすかったりするじゃないですか。だからセミも集団で鳴いたりするんですけれども。

だから、セミとかコオロギの鳴く昆虫は、相手を探す方法として鳴くことを採り入れたということだと思います。けど別の使い方をするのもいて、さっき妨害するって言ったやんか。妨害じゃないけど“やめて”って威嚇の時に、ビックリさせるために鳴くのもいるのね。」

質問者「はい。」

清水先生「おじさんのおすすめはウスタビガというガの幼虫なんですけれども、幼虫を刺激するとキュッて鳴くんです。すんごいかわいらしい声でキュッて鳴きます。」

アナウンサー「というのは、“やめて”っていう…」

清水先生「(笑)そうです。僕らはウスタビガがこうやって鳴くことが分かってるので、かわいいと思うんですけど、天敵に襲われた時に鳴くことで威嚇する声。ヒトにはかわいく聞こえちゃう(笑)。他にもコミュニケーションの方法に音を使うと分かってるのがカブトムシ。○○ちゃん、カブトムシ分かるよな?」

質問者「はい。」

清水先生「カブトムシもオスがメスに求愛する時に、シュッシュッ…キュッキュッて感じかな、羽とお腹をこすり合わせて音を出します。それもメスに求愛する時にも使うし、威嚇というかやめてほしい時にも鳴いたりするので、もしカブトムシを飼う機会があったらつかんでみて、お腹を伸ばしたり縮めたりしながらシュッシュッて音を出したら、嫌がってんねんなって理解してあげてください。」

質問者「はい。」

アナウンサー「鳴く昆虫は音によって相手を探す。じゃあ鳴かない昆虫は、においだったり光だったりして」

清水先生「そうです、別の方法をとってるということなんで。」

アナウンサー「音は出さない…出せない?」

清水先生「出さない。」

アナウンサー「出さないんですね。それよりもホタルだったら光とか、得意分野というのも変ですけど、音以外の方法で相手にアピールする…」

清水先生「もちろん併用するのもいます。ゴキブリは音も出すしフェロモン、においも使う、ということもあるし。ただ、音はコミュニケーションの1つの方法にすぎない。」

アナウンサー「○○さん、どうですか、分かりましたか?」

質問者「分かりました。」

 

Q14 草は誰も植えてないのになぜ生えるん

  ですか?(小2男子)

 

田中(修)先生「種は運ばれてくるということは分かるかな?」

質問者「はい。」

田中(修)先生「そして、1本の植物が育ってたら、ものすごい数の種が作られてるんや。どんな雑草を知ってるかな、いちばんたくさん作るので有名なんはアカザとかシロザやけど、知ってる? それは知らん?」

質問者「はい。」

田中(修)先生「セイタカアワダチソウは知ってるか? …知らん、ごめん。タンポポは知ってるよね?」

質問者「はい。」

田中(修)先生「タンポポって花咲いたら綿毛になるやん。あん中に種が何個ぐらいあるか分かる?」

質問者「……100?」

田中(修)先生「日本に昔からあるやつは100個で、今○○君が答えたので正解で、外国から来たやつは200個ぐらい作るんや。タンポポって花咲いたら1個じゃなくて5個ぐらい次々咲くやん?」

質問者「はい。」

田中(修)先生「そうしたら1個で200個やから1000個やろう? で、あのタンポポの種をすぐにもう1回植えるんや。そしたらすぐ芽ぇ出して、3ヶ月もしたらまた花咲くんや。それぞれの種が5個ずつ花咲かしたら…花1個で種1000個やったやろう? それが3ヶ月したらまた5個ずつ咲くんやから、100万個になるんや。ものっすごい数やろう?」

質問者「はい。」

田中(修)先生「それがみーんな…タンポポは風に飛ばされて種をまき散らしていくんや。そやからいろんなところに落ちてて、芽を出すための条件さえ揃えば出てくるんや。発芽するための条件は知ってるんかな?」

質問者「……うーん…」

田中(修)先生「水があって適当な温度があって空気を吸えるとこやったら、芽ぇ出てくるんやね。」

質問者「はい。」

田中(修)先生「ものすごい数の種がその辺にまき散らされてるから、例えば春やったら、種の形で冬を過ごしてきたやつが、みんな芽ぇ出すんや。そやから何もしてへんのに出てきたということになるね?」

質問者「はい。」

アナウンサー「その種は土の中に植えなくても、土の上で芽を出すという感じなんですね?」

田中(修)先生「はい、ちょっとぐらい埋められてても大丈夫やし、表面でも大丈夫です。

それから、もう1つ雑草が芽ぇ出す方法はね、地下茎と言って、土の中を茎がずーっと伸びてるやつがあるんや。家の辺りにドクダミってないか?」

質問者「……」

田中(修)先生「聞いたことないか?」

質問者「はい。」

田中(修)先生「そうか。今度ドクダミというのを見たらいいけど、ペパーミントとか知ってるか?」

質問者「……ハイ。」

田中(修)先生「そうか? 芝生は知ってんか?」

質問者「はい。」

田中(修)先生「芝生なんかは地下茎というのが土の中をずーっと伸びていくから、“ここに何も種まいてへんのに芽ぇ出てきた”というのは、地下茎がずーっと伸びたんや。」

質問者「はい。」

アナウンサー「分かりますか? 地下茎というのは地下の茎。」

田中(修)先生「地下鉄の地下と、土の中をずーっと伸びてる茎。地下茎。覚えとくか?」

スタジオ内「(笑)」

田中(修)先生「地下茎って言ってみよか。」

質問者「ハイ?」

田中(修)先生「地下茎。…地下茎って言ってみて。」

質問者「ちかけー。」

田中(修)先生「そうそう。それ知っといてね。芝生なんかは種と地下茎の両方使うんや。芝生の花って、あまり見いひんやろう?」

質問者「はい。」

田中(修)先生「あれは芝刈りしてるからやね。芝刈りしいひんかったら、芝も放っといたら花咲いて種作って飛ばすんや。しかも芝生は土の中を地下茎で伸ばしても出てくるから大変なん。芝生はほんまに種作るのか見ようと思ったら、植木鉢に芝生の種…売ってるんやけども、どこかで手に入れたら栽培してみて。」

質問者「はい。」

田中(修)先生「ただ、芝生はみんな芝刈りしてきれいにしてはるから、芝生の種を植えて花咲かして種を飛ばしたら、アメリカでは怒る人いるんや。勝手に生えるから。」

スタジオ内「(笑)」

田中(修)先生「だから、やってみるんやったら必ず植木鉢かプランターでやってみてください。」

質問者「はい。」

田中(修)先生「何で種を植えてへんのに、という質問の答えの1つは、種っていうのは飛んでくる。しかも雑草はいっぱいの種を作るものが多いの。栽培してもらえへんから自分でいっぱい作って飛ばすんやね。もう1つは、さっき覚えてくれた地下茎がずーっと伸びていって芽ぇ出してくるから、種もまいてへんのに芽が出てきたなという現象は起こります。」

質問者「はい。」

 

Q15 恐竜の卵にも学名があるって聞いたこ

  とがあるんですけど、分類はどのように

  しているんですか?(中1男子)

 

田中(康)先生「○○君は、卵化石が分類されて、しかも学名がつけられているというのを知ってたんだね。それはどこで知った?」

質問者「本の中で分かりました。」

田中(康)先生「本に書いてあった? 骨化石で見つかる恐竜とは別に学名をつけていくんだけど、それも知ってた?」

質問者「はい。」

田中(康)先生「すごいね! じゃあ骨の化石と卵化石には、それぞれ別々の分類方法があるということだよね?」

質問者「はい。」

田中(康)先生「じゃあ何で卵だけ別に分類していくと思う?」

質問者「種の特定ができないからです。卵だったら。」

田中(康)先生「素晴らしい! 種の特定ができない、つまり卵だけで見つかると誰が生んだか、親が分かんないから、恐竜の名前をつけられないってことだよね?」

質問者「はい。」

アナウンサー「そうなんですか。」

田中(康)先生「卵ってたくさん見つかるし、いろんな種類があるから、研究する上では分類していかないと都合が悪いことになっちゃうんだよね。だから卵化石だけで分類していきます。卵の分類法というのがあります。

○○君は恐竜の卵化石って見たことある?」

質問者「ちょっとだけあります。」

田中(康)先生「本物は見たことある?」

質問者「あります。」

田中(康)先生「本当? それはどういう卵だった?」

質問者「細長い楕円形みたいな感じの卵。」

田中(康)先生「表面はどういう感じだったか覚えてる?」

質問者「けっこうザラザラしてたような気が…」

田中(康)先生「筋模様とかあった?」

質問者「あー、よく覚えてないです。」

田中(康)先生「たぶん今のだとオビラプトルかトロオドン系の卵化石ですね。卵の分類で言うとイロンガトウーリサスかプリズマトウーリサスという卵になりますね。」

アナウンサー「(笑)ウフフフフ」

田中(康)先生「卵化石は形や大きさ、殻の厚み、それから卵の断面を顕微鏡で見てみると細かな結晶の構造が見えます。この構造が動物によってちょっとずつ違うんです。例えば、硬い卵を生むカメとかワニとか鳥とか、恐竜でも卵の断面を顕微鏡で見ると、実はいろーんな形があります。それを使って分類していきます。」

質問者「あああ。」

田中(康)先生「面白いでしょ? 今度ニワトリの卵をパリッと割った時に断面を虫めがねか何かで見てみると、何となく線がシュシュシュと入ってるのが見えるかもしれないから、興味があったら見てみて。そんなふうにそれぞれの特徴を見つけていって、卵化石を分類していきます。」

質問者「はい。」

田中(康)先生「卵化石の新しい種類が見つかると、僕たちは新種とは言わないで、新卵種(しんらんしゅ)と言います。」

質問者「はああ…。」

田中(康)先生「今、世界ではだいたい…2018年に僕たちが書いた論文では150卵種ぐらいの卵化石が報告されています。」

質問者「へええ。」

田中(康)先生「けっこうな数なんだよね。と言っても恐竜化石は1100種ぐらい見つかってるから、それに比べたら全然見つかってなくて、それで卵化石は出てくると。卵化石の学名は、だいたい“~ウーリサス”とか“~ウーリトゥス”って言います。例えば、何年か前に兵庫県で僕たちが新しい卵化石を見つけたんだけど、その時はニッポノウーリサスと名前をつけました。ウーリサスというのは卵の石という意味のギリシャ語だけど、日本の卵の石という意味で新卵種として名前をつけました。」

質問者「はい。」

田中(康)先生「だから卵化石というのは、骨の化石とは別に、その特徴に基づいて名前が決まっていくということですね。」

質問者「あの、卵にも個体差があるじゃないですか。それと種の分け方って、どのように峻別をしてるんですか?」

田中(康)先生「それは良い質問だよね! けっこう難しいところで、巣の化石で卵が見つかれば、巣の中には何個も卵があるよね? 20個とか30個が一緒に見つかったら、大きさのバリエーションや形のバリエーションが分かってくるから、だいたいこれぐらいのバリエーションがあるんだなって分かってると、分類する時にも便利だということですね。鋭い質問で、こっちもドキッとしちゃう(笑)。」

質問者「ありがとうございます。」

アナウンサー「(笑)よく知ってますねえ。卵の化石で種の特定ができないというお話がありましたけれども、“もしかしたら親はこれかな?”というのは、なかなか難しいんですか?」

田中(康)先生「そうなんですよ、卵だけ見つかって中の赤ちゃんが入ってなかったりすると、親が誰だったか分からないんですよ。ただ、ごく稀に赤ちゃんの化石が見つかったり、あるいは恐竜の骨格化石の中に卵が保存されてる…妊娠中のような状態の化石も見つかっていて、そういうのがあると親と卵が一致するようになります。それがいくつかの恐竜のグループでは分かっています。」

アナウンサー「そうなんですね、卵の殻だけでは親は…」

田中(康)先生「ある程度は推測できるんですけど、ちょっと難しいですね。」

アナウンサー「はあああ…。○○君は恐竜のことが大好きなんですね?」

質問者「あ、はい。」

アナウンサー「これからどんなことを研究してみたいと思ってますか?」

質問者「…いや、まだ具体的には決まってないですけど、恐竜の研究をしてみたいです。」

田中(康)先生「いろーんな疑問をためておいてね。ノートに書いておくと良いよ。きっと役に立つと思うから。」

質問者「はい。」

これを文字に起こしてる6月下旬、田中先生が名付けた新卵種が発表されてたな。世界最小の卵化石のヒメウーリサス。この放送の頃に論文を書いてたのかな~。質問したお子さんもチェックしただろうな~。成長しても2キロぐらいで全身モフモフらしい。絶滅してなかったらモフモフしたい。

 

Q16 人間以外にも鉱物が好きな生き物はい

  ますか?(小2男子)

 

先生方「………(笑)」

アナウンサー「○○君は鉱物が好きなんですね?」

質問者「はいっ。」

アナウンサー「鉱物が大好き、大好物だから…はい、すいません。○○君聞いてる?」

質問者「はい。」

西本先生「(笑)ハハハハ」

アナウンサー「鉱物が好きだから、他の動物も鉱物が好きなのかなって気になったんですね?」

質問者「はい。」

西本先生「鉱物が好物なんだって?」

質問者「鉱物が好物です。」

先生方「(大笑)ハハハハ!」

アナウンサー「ありがとう~(笑)。」

西本先生「そうか~。そんなに好き?」

質問者「……んー。」

西本先生「あれ(笑)? 僕も鉱物が好物でねえ、石が大好き…」

質問者「(鼻息)ブフフフ」

西本先生「何で笑うの? (笑)○○君と僕は石が好き、鉱物が好きじゃない? だから人間はみんな鉱物が好きだよね?」

質問者「はい。」

西本先生「はい(笑)! 僕も大好きなんだけれど、鉱物が好きな動物がいるかどうかは、よく分からないので、今日はですねえ、ちょうどたまたま、」

アナウンサー「たまたまね(笑)。」

西本先生「(笑)たまたま周りに生き物の専門家の先生が3人もいらっしゃるので、聞いてみたいと思います。」

質問者「はい。」

西本先生「まず近いところで田中康平先生、恐竜は鉱物が好きなんですかね?」

田中(康)先生「はい、恐竜の田中です。好きかどうかは恐竜に聞いてみないと分かんないですけれども、さっきの質問で恐竜の胃石の話があって、恐竜は消化するために石を飲み込む、それを使ってお腹の中で植物の消化を助ける恐竜がいるというお話があったんだけど、だから恐竜の中には石を飲み込んでいた種類がいます。」

質問者「はい。」

田中(康)先生「○○君、恐竜はあまり得意じゃないよね?」

質問者「んー、僕は動物も好きなんで、ちょっと自信はあります。」

田中(康)先生「そっか、オルニトミムス、テリジノサウルス、ピサノサウルス、アパトサウルスとか竜脚系類の仲間とかいっぱいいるんだけど、」⇦なぜか早口。自信ありと言われてスイッチ入った?

西本先生「(笑)」

田中(康)先生「そういうやつらが…後で図鑑を見てもらえばいいけど、胃石を飲み込んでいたことが分かっています。」

質問者「はい。」

田中(康)先生「だから、彼らも何でも飲み込むんじゃなくて、お腹の中で消化しやすい、ちょっと硬めの石かな。すぐにボロボロ崩れちゃったら…」

西本先生「そうですね。」

田中(康)先生「石灰質の石なんかは消化すると溶けちゃうから、きっと硬めの石を好んでいたんじゃないかなと思います。」

質問者「はい。」

西本先生「うん…確かにね。胃石を見るとチャートとかね、硬い石が多いよね。」

田中(康)先生「ガラス質の石ですね。」

アナウンサー「胃の石と書く胃石の話が広がってきました。なるほどね。」

西本先生「面白いですね~。」

アナウンサー「じゃあ西本先生に仕切って頂いて。」

西本先生「じゃあせっかくですので昆虫には…昆虫に鉱物好きは…いるでしょうかね? 清水先生?」

清水先生「ちょっ…(笑)。はい、こんにちは清水ですぅ。」

質問者「こんにちは。」

清水先生「えーっと、パッと思い浮かばないんで、昆虫以外に逃げちゃおうかなと思いますけれども、例えばダンゴムシ。」

質問者「ダンゴムシ。」

清水先生「ダンゴムシってコンクリートなんかによく集まってるのを見かけるんやけど、カルシウム分ね。」

質問者「ああ。」

清水先生「カルシウムを摂りにかじりに行くみたいなのね。あとはチョウチョ。おじさんはチョウチョ大好きなんで。」

質問者「チョウチョ。」

清水先生「鉱物を直接利用というほどじゃないかもしれないけど、染み出した、水に溶けた鉱物っていうかな、無機塩類ていうんやけれども、そういうものを摂取しにアゲハチョウの仲間が集まったり、タテハチョウの仲間が岩の染み出しに留まってたりするのはあるんで、そういう意味では鉱物利用なのかなと思うし。

あと、すごく間接的やけれども、チョウチョって幼虫が植物を食べるでしょう?」

質問者「はい。」

清水先生「その植物が、例えば石灰岩質の場所にしか生えない、そういう植物を食べてるチョウがいるのね。」

西本先生「ほおおお……」

清水先生「クロウメモドキという植物を食べるベニモンカラスシジミはそういう場所にしかいないし。あと、もっと離れちゃうけれども、蛇紋岩ってありますよね?」

西本先生「ありますね。」

清水先生「ああいう環境だと植生、木があまり伸びないので開けた環境がずっと維持されるのね。そういう所にさっき名前を出したギフチョウが…広い場所が好きなんでね。広いというか、あまり伸びすぎて暗くなった森が苦手なので、そういう所に依存してたり。そういう利用のしかたもあるのかなと思います。」

質問者「へええええ。」

西本先生「面白いですね、石灰岩好きな生き物がいるんですね。」

アナウンサー「いやあ……聞いてみるものですね(笑)。」

西本先生「ほんとですね。じゃあ植物の話がちょうど出てきましたので、植物のプロの先生にも聞いてみたいと思います。」

田中(修)先生「(笑)植物の田中です。植物が鉱物そのものを利用するというのは難しいけども、植物はいろんな栄養が要るやろ?」

質問者「はい。」

田中(修)先生「硫黄とかマグネシウムとかカルシウムとか鉄とか。こんなん、みんな鉱物由来で、特に三大肥料の窒素・リン酸・カリウムのリンとかカリウムは、間違いなく鉱物由来の成分やから。

それから特別なやつやったら、イネとかススキていう植物は知ってる?」

質問者「はい。」

田中(修)先生「触ったら葉っぱがちょっと硬いやろう?」

質問者「はい。」

田中(修)先生「ボーッとしてたら手が切れてしまうほどガラス質のものが入ってるやろう? あれ、ケイ酸ていう成分で、葉っぱを硬ーくして身を守ってるんやね。」

質問者「ケイ酸か。」

田中(修)先生「そう。あれをいっぱい体に溜め込んだら、今度は体の中でそのケイ酸を集めて、結晶化するていうか集まって、プラントオパールっていうのを作るんや。」

質問者「オパール。」

田中(修)先生「プラントというのは植物やね。だから植物のオパール。宝石っちゅうような意味かな。それを葉っぱの中に作るんや。」

質問者「へええええ。」

田中(修)先生「それを作ってしまったら、昔に栽培してたイネでも、遺跡の中でほんまにイネを作ってたか、あるいはススキが生えていたかっていうのが、そのプラントオパールを探したら、“ここで稲が栽培されてたんや”とか“ススキが生きてたんや”ていうのが分かるの。」

質問者「はああ。」

田中(修)先生「だから植物が好きかどうかは別として(笑)、イネ科の植物がそういうふうにして利用してるし、硬ーい植物のトクサのようなやつは、やっぱりケイ酸を持ってて体をガッと硬くして身を守ってる。そういう繋がりはあるね。」

質問者「ああ…。」

西本先生「田中先生ありがとうございました。勉強になりますねえ。」

アナウンサー「本当ですね。○○君、聞いてみると動物、植物も鉱物を食べていたり、繋がりがあるということで、どんなことを思いましたか?」

質問者「あの、噂によると、ゾウとかが塩を食べるって聞いたことがあるんですけど、それも鉱物が好きに含まれるのかなと思いました。」

アナウンサー「なるほど。えーっと動物の先生…いらっしゃらなかった(笑)。じゃあ挙手制ということで。ゾウが塩を食べるということで、何か発言のある先生はいらっしゃいますか?…はい、昆虫の清水先生。」

清水先生「さっきのチョウチョの仲間が染み出した水に集まって無機塩類を摂取するって言ったでしょ? それと同じような感じね。塩…塩化ナトリウムも含まれてるんで、そういう繋がりがあるのかなぁと。」

西本先生「無機塩類…リンとかカリウムとか、元は全部鉱物なんだよね。動物に限らず生き物はみんな鉱物を利用して生きているんだよ。好きかどうかは知らないけどね。」

質問者「ほおおお。」

アナウンサー「○○君は鉱物のどのようなところが好きなんですか?」

質問者「……えっとね、………なんか生きてるボリュームとか。そういうところが好きです。」

西本先生「ボリューム。」

アナウンサー「生きてるボリュームっていうと、存在感があるというか、今、清水先生が仰ったんですけど“ガーン!”っていう…(笑)」

質問者「そういう感じです。」

アナウンサー「生きているっていう感じがするのね?」

質問者「はい。」

おじさんのダジャレでお子さんの感覚を言い当てた清水先生もすごいし、自分の言葉で語れるお子さんも素晴らしいし、おじさんの一言を拾ってくれたアナウンサーもGJ。

 

アナウンサー「先生、○○君のこの話を聞いて、どうですか?」

西本先生「いいですねえ!」

田中(康)先生「僕もいる筑波大学では留学生さんもたくさんいて、この前、植物と岩石、鉱物の繋がりを研究している学生さんも大学で発表してて、」

質問者「へええ。」

田中(康)先生「生き物と鉱物の中間をいくような研究をしたら、きっと面白いんじゃないかなと思いました。」

西本先生「生き物は動くからそっちを見てしまうけど、動かない鉱物もよく見てあげてね。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○君、頼もしいなあ~。○○君自身もガーン!と存在感があるような素敵な大人になりそうな予感がしますけれども…また不思議に思ったことがあったら、お電話してくださいね。」

質問者「はい。」

アナウンサー「今日はどうもありがとうございました。さよなら~。」

質問者「ありがとうございました。さよなら。」

アナウンサー「いやあ、西本先生、鉱物のどのようなところが好きかと聞いたら、本当に“ガーン!”と存在感が…(笑)…なんていうんですかねえ、発想がすごく面白いと感じましたけれども。」

西本先生「そうですね、鉱物に生命力みたいなものを感じるというのが、言われてみるまで気づかなかったですね。」

アナウンサー「西本先生ご自身も。ちなみに西本先生は鉱物のどのようなところが好きで、今まで研究していらっしゃるんですか?」

西本先生「鉱物はですねー、語るんですよ。」

先生方「………(笑)」

アナウンサー「鉱物自体が語りかけてくるわけですね?」

西本先生「そうなんです。寡黙な石たちというのは、語りかけてあげると応えてくれるんですよ。」

アナウンサー「ああ………会話をしていると。」

西本先生「会話をしているんですね。」

アナウンサー「それは、もしかしたら田中修先生も植物と会話してるような…(笑)感じなんでしょうか?」

田中(修)先生「(笑)フッフッハハハハ…」

アナウンサー「何だか大切なことを学んでいる気がします。」

先生みんなで答えてくれるのが単純に楽しい! お子さんが学びを深めてる感じも良かったな~。

 

Q17 チョウチョはどうやって数えるんです

  か? 1羽ですか? 1基ですか? 1匹

  ですか?(小1女子)

 

アナウンサー「もしテストに出たら○○さんはどういうふうに答えますか?」

質問者「……1匹だと思います。」

清水先生「それでいいと思います。……(笑)。」

回答速っ!

 

清水先生「こういう数え方しますって言われてるのが、羽って書く1羽2羽、さっき言ってくれたね。あとはふつうに1匹2匹ね。あとは頭って書いて1頭2頭。だいたいこの3つぐらいが挙がってきます。」

質問者「はい。」

清水先生「どれも間違いじゃないと思いますけれども、おじさんの好みで言うと…こうやって○○ちゃんみたいな子とふつうにお話をする時は、1匹2匹っていう言い方をします。何か文章を書かなきゃいけない時とか、公の場で喋る時には1頭2頭っていう数え方をします。」

質問者「はい。」

アナウンサー「チョウチョが1頭…ちょっと意外なんですけれども。」

清水先生「これ諸説あって、これというのがなかなか言えないですけれども、チョウチョってね…○○ちゃんは身の周りのチョウチョだけを見てるでしょう? けど世界中にいろんな珍しいチョウチョ…昔で言うと位の高い人とかヨーロッパの貴族の人々に珍重された、珍しがられたチョウチョというものがいるのね。」

質問者「はい。」

清水先生「チョウチョだけじゃない、昆虫全般なんやけれども、その時に…狩猟って分かるかな? 動物の狩りをして、お部屋に頭だけ飾ったりするやんか? お金持ちのお家って言うたらあかんけれども、そういう趣味があったのね。」

質問者「はい。」

清水先生「ハンティングしたもの、大きな生き物を1頭2頭と数えるので、自分はこういう貴重なものを捕まえたよという意味で、チョウチョでも1頭2頭と数えるという説があるの。」

質問者「はい。」

清水先生「ただ、いろいろ説があるんで、正直どれがっていうのは分かんないけれども、確実なのは、英語で動物を数える時にヘッド(head)っていうのを使うの。one head、two headね。」

質問者「へええええ。」

アナウンサー「ヘッドというのはh、e、a、dのheadですね?」

清水先生「はい、頭です。それが日本語に訳されて1頭2頭ってなったというのもあるのね。たぶんそれが直接なんやけれども。」

質問者「はい。」

清水先生「だから、ふつうにみんなとお話する時は1匹2匹と数えてもらったらいいと思います。けど○○ちゃんが虫をテーマに研究して、論文を書いたり報告の文章を書いたりする時には1頭2頭というのを使い分けてください。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○さんはチョウチョが好きなんですか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「そうですか、じゃあこれから、チョウチョの研究をして誰かに発表する時は、1頭2頭って言ってみてくださいね。」

清水先生「使う機会がたくさんあると思いますので、ぜひ。」

質問者「はい。」

自由研究で使ってくれるかな?

 

Q18 なぜ蛇紋岩は地球の圧力で押されてで

  きるのに、変成岩の中の4種類に入って

  いないんですか?(小3男子)

 

西本先生「蛇紋岩を見たことがあるの?」

質問者「あります。」

西本先生「へえええ、どこで見るの?」

質問者「よく日高村で拾うことがあったり…」

西本先生「そうですかあ。蛇紋岩って日本全国でそんなにある石じゃないよ?」

アナウンサー「そうなんですか?」

西本先生「珍しい岩石だから。近くで採れるんだよね?」

質問者「………」

西本先生「ん? 違った?」

アナウンサー「見つけたことがあるということでしたよね?」

質問者「はい。」

西本先生「すごい。それで興味を持ったんだ。」

質問者「はい。」

西本先生「蛇紋岩はどうやってできたかって、何で知ったの?」

質問者「図鑑を見て知りました。」

西本先生「図鑑に。そしたら何岩になってたの?」

質問者「………何岩の中にも入ってなかった。」

西本先生「入ってなかった? そうか。深成岩に入ってたの? 変成岩にもなかった?」

質問者「ありませんでした。」

西本先生「そうかあ。良いとこに気がついたね。実は蛇紋岩ってね、科学者によってもどこに入れようかなって悩む石なの。…(笑)。」

質問者「へえええ。」

西本先生「変成岩ってどうやってできる岩石?」

質問者「地球の下で圧力に押されてできる石。」

西本先生「変成岩の4つって何?」

質問者「片麻岩(へんまがん)、結晶片岩(けっしょうへんがん)、……大理石、ホルンフェルス? です。」

西本先生「おおおお…すごいねえ! こんな4つ知ってるんだ。これも図鑑で知ったの?」

質問者「はい。」

西本先生「すごいですねえ、よく知ってます。それのもう1つに蛇紋岩を入れてもらっていいですよ。」

アナウンサー「あれ? そうなんですか?」

西本先生「(笑)いいんです。どういうことかというと、蛇紋岩って元々は橄欖岩(かんらんがん)っていう岩石なの。それは知ってた?」

質問者「知ってます。」

西本先生「すごいね。橄欖岩はどこでできるの?」

質問者「………地球の底。」

西本先生「そうそう、マントルっていう所にあるんだな。地下深ーい所にあるマントルは橄欖岩でできてます。それが地表にあるということは、いろんな地殻変動で橄欖岩が上に上がってきたんだよね。上がってくる途中で水やいろんなものと化学反応を起こして、変化してしまったのが蛇紋岩なんです。変化してるから変成岩なんだよ。元の石が変化してるから、変成岩の仲間に入れることが多いです。」

質問者「はい。」

西本先生「なんだけど元の石は橄欖岩だから、橄欖岩はマグマが固まってできるので、火成岩に入れることが多いのね。」

質問者「へえええ。」

西本先生「火成岩が変成岩に変わっちゃったの。でも元をたどると橄欖岩だから、やっぱり火成岩の方が良いかなという人もいるんですよ。…(笑)分かる?」

アナウンサー「どうですか○○君、分かりますか?」

質問者「分かります。」

西本先生「こういうふうにマグマが1回固まってできた石も、だんだん変化していくんだよね。だんだんって何万年も何億年もかけると岩石は少しずつ変化していきます。どのぐらい変化したら変成岩かと言われても境目がはっきりしないの。はっきりしない部分の岩石だから、これは変成岩かな、火成岩かなっていう中間的だと思ってる人がいるんじゃないかな。」

質問者「ふううん。」

アナウンサー「蛇紋岩は図鑑などでは火成岩に分類されていることが多い…?」

西本先生「今は変成岩に分類されてることが多いです。」

アナウンサー「○○君、ですから蛇紋岩は変成岩に入れている図鑑もあるようですよ。」

質問者「はい。」

西本先生「難しいよね。僕が子どもの頃は火成岩に入ってました。そういう図鑑もあって、日々いろんな人が研究して、この石はどっちにしようかなって変わることが時々あるんですね。」

質問者「…そっか。」

アナウンサー「1つの図鑑を大切に持つことも大事ですけれども、今はインターネットなどで調べて、情報が変わりつつあることも意識しておくということですかね?」

西本先生「そうですね。生き物の分類と違って、岩石の分類は境目がはっきりしていないんです。よく例えるけど、色を赤と紫に分けた時に、“じゃあ赤紫はどっち?”ということが起きるでしょう?」

質問者「はい。」

西本先生「赤と紫の中間は赤の仲間なのか紫の仲間なのか、と言われると境目が引きづらいよね?」

質問者「はい。」

西本先生「岩石も一緒で、実は分類するのって難しいんですよ。中間がいっぱいあるんです。」

質問者「へえええ。」

石好きのお子さんの知識もすごいな。恐竜の名前はカタカナ呪文だけど、石は難しい漢字も混ざる。

 

質問終わり~先生方から感想

清水先生「今日も考えさせられるというか、“ああ、こうきたか!”みたいな感じで、頭をひねりましたけれども(笑)。まぁ楽しく時間を過ごさして頂きました。他の先生方の話もゆったり聞かせて頂けたんで。」

 

田中(修)先生「今日は春と秋に咲く草花の話とか、桜のように冬芽を経て開花してくる樹木の話とか、種とか球根とか地下茎とか、植物の生き方を知ってもらうのに良い質問をたくさん頂きました。」

 

田中(康)先生「今日は先生たちと一緒に答える場面がありましたけれども、科学って本当はジャンルの垣根がけっこう曖昧ですよね。その感覚を忘れないようにしなきゃいけないなと感じました。」

 

西本先生「楽しかったですね。今日は生き物の専門の人がズラリと取り囲んでて、動く生き物と動かない鉱物・岩石…石の質問あるのかなって心配していたんですけど、本当に僕には思いつかないような質問が、本当に山ほど来て、全部答えられなかったのが残念です。」

 

 

子ども科学電話相談 春スペシャル3/25(昆虫、植物、恐竜、岩石・鉱物)8時台、9時台

3/25のジャンルは

 昆虫 清水聡司先生

 植物 田中修先生

 恐竜 田中康平先生

 岩石・鉱物 西本昌司先生

 

清水先生「今日も外を見るとええ天気じゃないですか。スタジオじゃなくて外に行きたいなと思ってますけど(笑)。」

アナウンサー「(笑)そんなこと言わないでくださいよ。」

清水先生「僕も休みになると、だいたい昨日言ったとおり春探しにカメラを持って、フラフラ~っと出かけるんですけれども、今日なんか絶好のチャンスやなあと思いながら。東京は桜もいい感じっぽいので、せめて桜を見たいなあ…東京じゃなくて埼玉になるのかな、お気に入りの桜並木があるんですけどね、どうしようかなあ…(笑)。」

 

アナウンサー「田中修先生、学校が一斉休校になってしまって、お休みの期間が長いですから、どう過ごそうかなっていう子どもたちも多いと思いますが、どのように過ごしたらいいと思ってますか?」

田中(修)先生「こんな時やからね、ゆっくり過ごしてほしいですよね。自然の中に出て…この前の連休の時は暖かかったんで、家の近くの公園を通ったんですけども、けっこう親子連れ、家族連れの方が来てられて、うまぁいこと密集しんように、バラバラに(笑)過ごしてられて。そしたら周りに草花あるし雑草あるし、自然と触れ合う時間を増やしてもうたらいいかなと思います。

その行きしにはね、エンドウマメが栽培されてて、えらい元気良う育って花咲かしてたし、こんな時のエンドウマメ、味わうだけじゃなくて栽培をやってみられたらいいかなと思います。」

「行きし」は「行きしな」の略で行きがけ、行く途中の意味っぽい。京言葉だと知らず、最初「生き死に」だと思って違和感すごかった。

 

アナウンサー「田中康平先生も昨日に続いてのご出演、昨日は庭などで生き物の写真を撮って図鑑を作ってみたら、と仰ってましたよね。」

田中(康)先生「外に出ると、きっといろんな発見があると思いますし、このラジオでも、恐竜もそうですけど、たくさんの質問が…先生方も昨日たくさんの質問と格闘されてたんですよ。」

アナウンサー「格闘…(笑)!」

田中(康)先生「ぜひ疑問を見つけて、まずは自分で考えてみて、それでも分からなければ、このラジオに質問を寄せて頂ければと思います。」

放送されない部分を物語る「格闘」。

 

西本先生「人混みを避けましょうと言われてますけど、逆に人混みじゃない所で、自然に触れてほしいと思います。」

アナウンサー「岩石・鉱物と言いますと…」

西本先生「河原に行く、山に行くのでも良いと思いますし、都市部でしたら街の中にも石がいっぱいあります。今日もNHKの放送センターに入る所で塀があったんですけど、塀に石が使われてましてね、凝灰(ぎょうかい)岩だったんですけど、大谷石という宇都宮で掘っている石が使われてて、“東京にはこの石が多いなあ”と思って入ってきたんですけど(笑)。」

アナウンサー「(笑)さすがですね! さすがの観察眼。」

西本先生「NHKに入ると中庭にもいっぱい石があって、“この石どこの石かなあ”と思いながら、実はここのスタジオまでやってきました。」

アナウンサー「身近なところに発見できるものがあるということですね。」

西本先生「そうなんですよ。せっかく長ーいお休みを頂いてるんですから、それをきっかけにして、むしろじっくり石とか自然を観察しようと前向きに考えてもらえると良いかなと思います。」

 

Q1 春夏秋冬で出てくる虫が違うのはどうし

  てですか?(小3女子)

 

清水先生「面白いことに気がついたね。それはどうして思ったん?」

質問者「えっと、夏はクマゼミで、春はなんか…」

清水先生「春は? 春の虫、何がいるかな?」

質問者「春は……」

清水先生「テントウムシとか?」

質問者「チョウチョとか?」

清水先生「モンシロチョウとかか。今、飛び始めてるもんね。

いろんな理由が考えられて、一言でまとめるのは実はすごーく難しいんやけれども(笑)、1つは温度。その虫が得意な温度というのがあるって分かる?」

質問者「ふうん?」

清水先生「○○ちゃんはどの季節が好き?」

質問者「……」

清水先生「暖かいのが好き? 寒いのが好き?」

質問者「暖かいのが好き。」

清水先生「昆虫ってね、ヒトと違って外から温度をもらわなきゃいけないのね。○○ちゃんは体が暖かいでしょう?」

質問者「うん。」

清水先生「けど昆虫は外温動物と言って、お外から温度を少しもらって動ける温度にしないと、スタートできないのね。だから活動しやすい温度がある、ということが1つなの。」

質問者「へえっ?」

清水先生「夏に出てくる虫というのは、やっぱり暖かい温度でないと動きにくい。クマゼミなんかもそうやね。もともとが南の方から上がってきた、分布を広げてきた種類なのね。だから夏が得意なの。夏の虫でカブトムシなんかもいるでしょ?」

質問者「はい。」

清水先生「ああいうのも、もともとが南の方で増えてきたというか種類を増やしてきたものなので、どっちかというと暑い方が得意な虫なのね。」

質問者「はい。」

清水先生「あとはね、さっき言ってくれたみたいに日本には春夏秋冬という季節があるでしょう?」

質問者「はい。」

清水先生「ていうことは、もともと南の方にいた虫だとしても季節に合わさなきゃいけないのね。ずーっと暖かいわけじゃないし、日本だと必ず寒い時期もやってくるんで、それを乗り越える手だてを手に入れなきゃいけないのね。」

質問者「はい。」

清水先生「そしたら、例えばカブトムシだったら、冬はどんな形で冬越しをしてるか知ってる?」

質問者「……知りません。」

清水先生「幼虫。幼虫さんで冬を越すのね。春になって少し温度が上がってきたら蛹になる準備をして、夏、いちばん得意な時期に一斉に出るようにしてるの。」

質問者「はい。」

清水先生「その冬を過ごせる形、いちばん耐えれる形というのも昆虫によって違うのね。カブトムシだったら幼虫がいちばん強いから、期間が長いからというのもあるかもしれないけど、それで冬を越すように進化した…日本に合わせたし、話が飛んじゃうけどモンシロチョウだと何で冬を越してるかって考えたことある?」

質問者「ないです。」

清水先生「蛹で冬を越します。いちばん蛹が低い温度に耐えれるんで蛹で冬を越すのね。ということは、暖かくなったらすぐチョウチョになれるってことやんか。」

質問者「うん。」

清水先生「幼虫からスタートするものと蛹からスタートするもの、も1つ卵からスタートするものだったら、成虫が出てくる時期もそれでずれるでしょう?」

質問者「はい。」

清水先生「だから蛹で冬を越すものって、意外と早くから出てきてる種類が多いのね。」

質問者「はい。」

なーるほど! カブトムシは1段階前の幼虫で冬を越すから、チョウより後れて夏に成虫になるのか。腐葉土の中なら冷気に当たらないだろうし。同じ完全変態でもやり方が違うってこういうこと! 

 

清水先生「あとは、同じぐらいの時期にポンと出ないと、結婚相手、子孫を残すためのオスとメスが出会うことができなくなるのね。だからある程度まとまって、春にだけ出てくる虫、秋にだけ出てくる虫も出てくるの。

それから…ごめんね、どんどん話し続けて。」

アナウンサー「○○さん、ここまで分かりましたか?」

質問者「はい。」

清水先生「あとはね、生きてくためにはエサ、食べ物が要ります。若い葉っぱが好きな昆虫、それからカブトムシなんかだったら腐葉土っていう朽ちた植物を食べてるでしょう?」

質問者「はい。」

清水先生「若葉しか食べれない昆虫だったら若葉の時期に幼虫でなきゃいけないでしょう?」

質問者「はい。」

清水先生「エサ資源て言うんやけど、そういうものによっても変わってくるし、あとは天敵。天敵って分かりますか?」

質問者「………」

清水先生「自分を食べに来る敵が少ない時期に動いた方が得でしょう?」

質問者「うん。」

清水先生「○○さん、周りに敵がウヨウヨいる所で生活していくのって嫌やん? 少しでも少ない方が良いやろう?」

質問者「はい。」

清水先生「そういう選択をしたものにフユシャクとかセッケイカワゲラとか、冬の寒い時期に出てくる昆虫。冬に出てくるということは、敵もちょっと少ないでしょ?」

質問者「はい。」

清水先生「競争になりにくいというのもあるんやと思うけれども、冬を選んだ昆虫というのもいるの。フユシャクガという…1つのグループじゃないけど、ガの中でメスの羽を退化させた、なくしたようなグループがいんねん。」

質問者「えっ。」

清水先生「あとはセッケイカワゲラという雪の上を歩いているような羽のないカワゲラとか。おじさんが1回見てみたいと思ってるのは、クモガタガガンボっていう…ガガンボって分かるかな? カとかハエの仲間なんやけれども、羽がなくなってクモみたいな形してるの。それほど珍しい虫じゃないっぽいけど、おじさん見たことなくってね。そういうものが冬にいます。」

質問者「うん。」

羽がないのばっかり。季節と関係あるんだろうな。

 

清水先生「それが天敵を避けた結果かなと考えられるし、あとチョウチョでアサギマダラっていうチョウチョは知ってるかな?」

質問者「うーん、聞いたことない。」

清水先生「渡りをするチョウチョとして有名なんですけれども、…○○ちゃんのところは宮崎県? たぶん5月ぐらいになると北へ、涼しい所へ向かって渡りをするチョウチョがいます。しばらく高い山とか涼しい所に行っちゃうんで、その間はそういう所でしか見れません。反対に秋になると南下、南の方に飛んで行きます。だからその途中にたくさん見れます。それが9月とか10月です。」

質問者「はい。」

清水先生「それも実は天敵…同じ場所で生活してると敵も増えてしまうねん。それを嫌って渡りをしてるんじゃないかと言われてるのね。それもその時期にしか見かけないという考え方ができるやんか。」

質問者「うん。」

アナウンサー「ふううん、いろんな要素があるんですね。」

清水先生「そうなのよ、だから難しくて申し訳ないんやけどね…。」

アナウンサー「いやいや。○○さん、1つは温度ですね、動ける温度。2つめはエサがあるかどうか。そして3つめは敵が少ないか。敵がいない時に出てきやすい昆虫もいるということでした。」

質問者「うん。」

清水先生「結局ね、どうやったら自分がいちばんうまく生き残って子孫を残していけるか、っていうふうに進化した結果と考えてもらったらいいかな。」

アナウンサー「○○さん、どうですか、分かりましたか?」

質問者「分かりました。」

アナウンサー「○○さんは虫が好きなんですね?」

質問者「……うーん。」

清水先生「(笑)」

アナウンサー「(笑)でも、この質問をしてくれたということは興味があるのかな? これからも不思議に思ったことや発見したことを番組に教えてくださいね。」

質問者「はい。」

 

Q2 何で春になると咲く花の植物が多いんで

  すか?(小1女子)

 

田中(修)先生「花というのは菜の花とかチューリップのこと言ってるのかな?」

質問者「うん。」

田中(修)先生「草花のことやね。桜とかの樹木はまた別やから、草花のお話するね。それでいいか?」

質問者「うん。」

田中(修)先生「先に答え言ってしまったらね、多くの植物が春に花咲かす理由は、多くの植物が夏の暑さに弱いからなん。まず覚えといてね。」

質問者「うん。」

田中(修)先生「花が咲いたら何ができるか分かるかな?」

質問者「……たね。」

田中(修)先生「そうそう、種やね。そしたらね、植物の葉っぱができてる姿か、種になった姿か、どっちが夏の暑さに強いと思う?」

質問者「うーん……たね?」

田中(修)先生「そうやぁ種や! その通り、種の方が強いんやね。だから春に花咲かしてた植物は、夏に見つけようと思ってももうないんや。菜の花もないやろう? チューリップもあらへんねん。姿消してるん。種になってんやね。」

質問者「うん。」

田中(修)先生「チューリップは球根になってるんやけども、チューリップも本当は種を作るから種のお話で進めていくけどね。だから夏の暑さを種で過ごすために春に多くの植物が花咲かすん。」

質問者「うん。」

さっきの昆虫が冬越しする話と逆なのが興味深い。

 

田中(修)先生「それを分かってくれたら、もっと不思議な疑問が湧いてくんの。春に花を咲かせる植物というのは、もうすぐ暑い夏が来ることを春の間に知ってんのか、という疑問やね?」

アナウンサー「ほおおお。」

田中(修)先生「そやろう? 夏を種で過ごすために花咲かしてるって言ってるんやから、知ってないかんのや。」

質問者「うん。」

田中(修)先生「ほんで、知ってんのかと聞かれたら、答えは“はい、知っています”なんや。ほしたらまた次に質問が出るんや。どうしてそんなこと知るんやって。その答えは、植物が夜の長さを測ってるからなん。」

質問者「……うん。」

田中(修)先生「夜の長さって、春から夏に向かってどんどんと短くなっていくのは分かる?」

質問者「…んん?」

田中(修)先生「冬って夕方はもう真っ暗やろう? そやけど夏の夕方の6時ぐらいって明るいやろ?」

質問者「うん。」

田中(修)先生「夜がどんどん夏に向かって短くなっていくんやね。こないだ金曜日、3月20日ぐらいはお休みやったんやね? …そうか今はいっつもお休みやから(笑)。春分の日と言って、昼と夜の長さが一緒の日ぃなんやね。知ってる?」

質問者「知らなかった。」

田中(修)先生「今度はどんどんと夜が短くなっていって、最も短い日ていう夏至の日ていうのがくんや。これから“夏至の日”って覚えといて?」

質問者「うん。」

田中(修)先生「一緒に覚えようか。“夏至の日”って言って。」

質問者「げしのひ。」

田中(修)先生「そうそう。6月の終わり頃に夏至の日がくるからね、その日に思い出してね。その時が夜の長さがいちばん短いんや。そやけども、いちばん暑いのん何月頃?」

質問者「8月。」

田中(修)先生「そうや。その通りやね。夜の長さは夏に向かってどんどん短くなっていくん。温度はその後、2カ月ほど後れてどんどん上がってくんやね。」

質問者「うん。」

田中(修)先生「夜の長さを知ってて種作ってるんやから、ほんまの暑さがくるずーっと先に花咲かして種を作れるんや。」

質問者「はーい。」

田中(修)先生「そこまで分かるかな?」

質問者「うん、分かった。」

田中(修)先生「すごいね! 春に多くの植物が花咲かす理由の簡単な答えは、多くの植物が夏の暑さに弱いから。そこに続いてくるもう1つの疑問が、そんなん夏の暑さを種で過ごすために春の間に花咲かしてんやったら、夏の暑さが来んの知ってんのか?という疑問なんや。その疑問に対しては、知ってるというのが答え。どうして知るのっていったら、夜の長さを測ってるからというのが答えやね。そこまでいいかな?」

質問者「はい。」

田中(修)先生「ほったらね、もうこっからは喋らへんけどね、今度は秋にもキクやコスモスがいっぱい花咲かすやん?」

質問者「うん。」

田中(修)先生「何で秋にも花咲かす植物が多いのかって考えて。今と全く逆の仕組みやから。」

アナウンサー「なるほど、その回答を聞きたいところですけれども時間になってしまいました…。○○さん、どうもありがとうございました。質問の答えは分かりましたか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「秋についても考えてみてくださいね。」

質問者「はい。」

このお話で更に出てくる疑問は、植物がどこで昼と夜の長さを測っているかなんだけど、大人なので自分で調べるしかない。「夏至の日」も植物を知るために大事な言葉なんだな。

 

Q3 恐竜はどうちて……えっと? 恐竜の時

  代は人がいないのに、どうちて恐竜は地

  面に埋まっているのか。(5才男子)

 

自己紹介での5才も「ごたい」だったし、サ行がタ行になっちゃうんだね~。

 

田中(康)先生「どうして恐竜の化石は地面に埋まっているの?ということだよね?」

質問者「うん。」

田中(康)先生「○○君は化石が地面から見つかることを知ってたんだね。」

質問者「うん。」

田中(康)先生「すごいね! よく面白いことに気がついたよね。誰が埋めたと思う?」

質問者「………火山が噴火ちて、火山の岩が飛び散ったから、との(その)岩で埋めてあると思う。」

田中(康)先生「おおおおお~すごい!」

清水先生?「素晴らしい。」

田中(康)先生「素晴らしいね! 人間が埋めたわけじゃないってことかな?」

質問者「うん、たぶん。」

田中(康)先生「そうだよね。○○君は今、何才だったっけ?」

質問者「ごたい。」

田中(康)先生「5才だね、じゃ、5年間生きてるんだよね。恐竜は地面の中に何年ぐらい埋まってると思う?」

質問者「………うーん…………」

田中(康)先生「難しい?」

質問者「ななてん?」

田中(康)先生「ななせん、7000年ぐらい?」

質問者「うん。」

田中(康)先生「実はもーっと長くて、だいたい2億3000万年から6600万年ぐらい地面に埋まってます。」

質問者「ハァァ、すーごーい!」

田中(康)先生「すーごーっく長いよね(笑)。もちろん○○君が生まれる前から埋まってるし、人間が生まれるよりもずーっっと前から埋まってるんだよね。だから人間が埋めたわけじゃなくて、○○君が言ってくれたみたいに火山とか、何かしらの自然現象があって埋まってるんだよね。」

質問者「うん。」

田中(康)先生「恐竜は化石になる時に、まず最初に恐竜が死んじゃいます。死んでから土砂…土砂って分かるかな? 砂とか土とか岩がザーッと流れてきて、そこに埋められます。」

質問者「うん。」

田中(康)先生「どうして流れてくるかというと、例えば川の底に死体が流されるとそこで埋まったり洪水で泥に埋まったりして、川とか海とか湖とか、あるいは風でも、砂漠みたいな所で砂の中にサーッと埋まることもあるんだね。そういう作用によって恐竜の化石が地面に埋まると言われています。」

質問者「うん。」

田中(康)先生「この化石ができるお話、岩石の西本先生がお詳しいから、ちょっと聞いてみましょうか。」

西本先生「(笑)はーい。今、田中先生が恐竜は土砂に埋もれるんだよって教えてくれたね。」

質問者「うん。」

西本先生「実は石の専門家も化石が大好きで、よく化石を採りに行くんですよ。だけど化石よりも周りの石を観察するんです。何でだと思う?」

質問者「…(聞き取れず)の時代、埋まってんの?」

西本先生「うん?」

質問者「恐竜は今の時代に埋まってるんですか?」

西本先生「今の時代もどこかに埋もれてるよ。だから埋もれてる所に行って、どんな石に埋もれてるのかな~って調べると、どうして埋もれたのかが分かるの。」

質問者「うん。」

西本先生「だから恐竜が埋もれる理由もいろいろなの。だから、どの理由で埋もれたのかな~っていうのは、そこに行ってみないと分かんない。“砂漠の地層でできてるからきっと砂嵐で埋もれたんだな”とか、“洪水で流されたんだな”というのは、石を見て分かるんだよ。」

質問者「うん。」

西本先生「○○君も恐竜の骨を掘りに行きたいでしょ?」

質問者「うん。」

田中(康)先生「一緒に行こう!」

西本先生「田中先生と仲良くしてると…(笑)どこかで連れて行ってもらえるかもね。」

田中(康)先生「そうだね。」

アナウンサー「恐竜の化石を見つけてみたいと思ったら、どういう所に出かけて行けばいいですか?」

田中(康)先生「西本先生が仰ったように、川の地層で見つかったり、砂嵐の地層とか、陸でできた地層の中で見つかることが多いですね。そういう所を調べに行くと恐竜化石が見つかるかもしれないですよ。」

質問者「うん。」

アナウンサー「川ですって。でもお父さんお母さんと行っても、なかなか難しい…」

田中(康)先生「難しいですね~。だから大学に入って勉強してから一緒に行けるといいですよね。」

アナウンサー「じゃあその夢を持ち続けて、勉強して大きくなっていってくださいね。」

質問者「うん。」

アナウンサー「楽しみにしてます。どうもありがとうございました。」

質問者「うん…ありがとうございまちた。」

 

Q4 ふつうの石は硬いのに、どうしてこんに

  ゃく石は曲がるんですか?(小2女子)

 

アナウンサー「こんにゃく石は見たことありますか?」

質問者「うん。」

西本先生「○○ちゃん、こんにゃく石はどこで見たの?」

質問者「えっと新潟のフォッサマグナミュージアムで見た。」

西本先生「そうなんだ、新潟まで行ったんだ。」

質問者「行った、旅行で行った。」

西本先生「へえええ、楽しかった?」

質問者「うん。」

西本先生「こんにゃく石が印象に残ったんだね。どうしてかな?」

質問者「うーん…曲がる石って珍しいから。」

西本先生「そうだよね。そのこんにゃく石に触ってみた?」

質問者「いや、機械が曲がらせてたから分かんなかった。」

西本先生「あー機械が曲がらせてたんだあ(笑)。じゃ、見かけはどうだった? 硬そうだった?」

質問者「うん、硬そうだった。」

西本先生「硬そうなのに曲がってたんだ?」

質問者「うん。」

西本先生「ふううん、機械はどんなふうに曲げてたの?」

質問者「えー…それは覚えてない。」

西本先生「覚えてないか(笑)。モーターで上下させてたのかなあ?」

質問者「うん、そういう感じ。」

西本先生「ふううん…こんにゃく石ってほんとに不思議だよね? 先生はね、こんにゃく石を持ってるの。」

質問者「えー! すごい…。」

西本先生「でね、時々触って“気持ちいいなあ~”と思ってるんだけど(笑)。」

スタジオ内「(笑)」 質問者「(笑)ヘヘヘヘ」

西本先生「触るとふつうの石っぽいんだけど、薄ーく切ってあったでしょ?」

質問者「うん。」

西本先生「薄ーく切るとグニャーンと曲がっちゃうんだよね。何でかなと思うよね? 例えるとね、そうだなあ、○○ちゃん、ジグソーパズルしたことある?」

質問者「ある。」

西本先生「よかったあ…。ジグソーパズルを完成させて、縁を持って動かしたら動かない?」

質問者「ちょっと動く。」

西本先生「ちょっと動くでしょう? ちょっと変形するじゃない?」

質問者「うん。」

西本先生「実はこんにゃく石も同じ理由で曲がるの。どういうことか分かる?」

質問者「うん。」

アナウンサー「ん? どういうことか私分からない。すごいね(笑)! どういうことなんですか?」

西本先生「(笑)すごいね○○ちゃん。あのね、こんにゃく石って、よーく見ると小っちゃい粒が集まってできてるの。その粒の1つ1つがジグソーパズルみたいな複雑な形をしていて、絡み合ってるの。」

質問者「へえええ。」

西本先生「顕微鏡で見ると分かるけど、絡み合ってるから全体としてはくっついてるんだけど、ジグソーパズルみたいにちょっと隙間があるの。粒と粒の間にちょっと隙間がある。だから全体を触ってあげると少しだけ曲がるの。」

質問者「へえええ。」

西本先生「ジグソーパズルを作ってぴったりくっつけて、絡み合わせてるんだけど曲がるのと同じ理由で、こんにゃく石は曲がるんです。」

アナウンサー「そうか、石の粒とかパズル自体は硬いですよね? でもそれが隙間を作って集まってできていることによって曲がるということなんですか?」

西本先生「そうなんですね。1粒1粒はものすごく硬いですけど、粒と粒の間に遊びがあるから全体としては柔軟というか軟らかいんです。」

アナウンサー「○○さんはパズルをやったことがありますから、今の説明で分かりましたか?」

質問者「分かりました。」

西本先生「よかったあ…。」

アナウンサー「パズルの例で私もイメージがつきやすくなりました。○○さんは将来、このようなことをしたいなぁという夢はありますか?」

質問者「…ぜんぜん違うんだけど、女優にになりたい。」

西本先生「女優になりたいんだあ、ふうううん…。」

アナウンサー「楽しみですねえ! 女優さんの夢を抱えつつ、石について、自然について何か不思議なことがあったら、また電話してくださいね。」

質問者「はい。ありがとうございました。さよなら~。」

西本先生「いいですね~、石が分かる女優になってほしいですね(笑)。」

 

Q5 チョウチョは飛んでる時に鱗粉が落ちな

  いのに、どうして手で触った時に手に鱗

  粉がつくんですか?(小1男子)

 

アナウンサー「○○君は鱗粉を知ってるんですね。何か教科書とか本などで読んだんですか?」

質問者「ううん、捕まえて触った時。」

アナウンサー「それで誰かが鱗粉だよって教えてくれたんですか?」

質問者「うん。」

清水先生「そうか、手についちゃったか。答えから言うと飛んでいても落ちます。」

質問者「ふううん。」

清水先生「ただ、分かんないでしょう?」

質問者「うん。」

清水先生「何で気がつかないかというと、少しずつだから。○○君が手でつかむと、やっぱり力が…チョウチョが自分で羽ばたいてるのと○○君がギュッと持つのとでは、力が全然違うでしょう? だから落ちちゃうの。」

質問者「ふううん。」

清水先生「せっかくなんで鱗粉がどういうふうにくっついてるかを考えてみようか。どういうふうにくっついてるのかは知ってる?」

質問者「知らん。」

清水先生「知らん(笑)。もともと鱗粉というのは…ルーペとかで見たことある?」

質問者「ない。」

清水先生「じゃあ今度捕まえて、もし手についちゃったら、虫めがねとか、お家に顕微鏡があったら拡大して覗いてみると面白いと思うねやんか。」

質問者「うん。」

清水先生「板状ってよく言うんやけれども、板って分かる?」

質問者「うん。」

清水先生「ペラペラです。○○君の髪の毛なんかは細長いでしょ? チョウチョの鱗粉も、もともと羽に生えた毛が変化したもの、進化したものと言われているのね。」

質問者「ふううん。」

清水先生「それが変化して板状になって、羽を覆ってるのね。根っこの方にはソケットみたいなものがついてます。ソケットって分かるかな? 刺さってる場所があるの。」

質問者「ふううん。」

清水先生「板状になってるんで1枚2枚って言っちゃうけど、1つずつ根っこみたいなものがあって、羽にきれーいに刺さってるの。生えてるって言う方が良いかもしれないけど。」

質問者「へえええ。」

清水先生「お家の屋根に瓦が乗っかってるの分かるかな?」

質問者「うん。」

清水先生「瓦がすごくきれーいに並んでるでしょう? ああいう感じ。同じような感じで鱗粉が羽を覆ってるの。刺さってるのでふだんはそんなに落ちません。羽ばたいてる分にはそんなに落ちないです。ただ、少ーしずつ落ちていくので、続けて観察できるとよく分かるんやけれども、1週間前に見たものと1週間後に見たチョウチョだと、少しボロボロになって色が薄くなってきてるのが分かってきます。

分かりやすいのが、この時期にしか出ないチョウチョが何種類かいると思うけれども、例えば…和歌山ももういないと思うし全国的には難しいけれども、春だとギフチョウというチョウチョがいるんです。」

アナウンサー「ギフチョウ?」

清水先生「はい。昔は和歌山にも北の方にいたんですけれども、全国的に減少してる希少種と呼ばれるチョウチョです。そのチョウチョなんかは同じ場所…発生場所だと、同じ時期にほぼほぼまとまって出てくるのね。だからその出た瞬間に行くと、すごーくツヤッツヤのきれいな個体ばっかり飛んでるの。」

質問者「ふううん。」

清水先生「けど1週間とか2週間後に行くと、全体に色が薄ーくなってるのがよく分かる。」

アナウンサー「それは鱗粉が落ちているから。」

清水先生「はい。もちろん藪で羽が破れたりするのもあるとは思うんですけど、藪に潜った時にこすれますし、あとはオスがメスに…“結婚してください”って交尾をアタックした時にこすれて落ちていくとは思うんですけれども。まあ、そういう形で少ーしずつ落ちているのが、観察の仕方を変えてみると、目のつけ方を変えてみると分かると思います。」

アナウンサー「同じチョウを1週間2週間かけて観察してみるというのもとても良いですね。」

清水先生「それも1つだと思うんでね。春先だとモンシロチョウでもできると思うねん。モンシロチョウもわりと一斉に出てくるやんか。」

質問者「うん。」

清水先生「半月後に同じ場所に行ってみたらどうなってるか、そういうのを観察してみたら面白いと思うよ。」

質問者「ふううん。」

アナウンサー「羽の色が変わってるのに気がつくかもしれない…」

清水先生「と思いますね。」

アナウンサー「○○君、鱗粉は板状になって根っこが刺さっているから落ちにくい構造はしてるんですけれども、飛んでいるとやはり少しずつ落ちてはしまうもの…」

清水先生「逆に落ちなきゃいけないんですよ。クモの巣にかかった時に鱗粉をはがすことで逃げれるという役割もあるんで。」

田中(康)先生「ふううううん……」

アナウンサー「そういうことなんですねえ…。」

清水先生「ただ簡単に落ちてもらったら困る。中にはほんとに落ちない種類とか、最初から落としちゃう種類もあるんやけどね。そういうのもいろいろ調べてみてください。」

アナウンサー「○○君、分かって頂けましたか?」

質問者「はい。」

 

音楽と交通情報のお時間となり、

アナウンサー「Basil Poledourisの演奏で、映画「スターシップ・トゥルーパーズ」オリジナル・サウンドトラックから、“巨大昆虫型異星生物”です。」

清水先生「なにそれ…(笑)」 先生方「(笑)」

………………そして無音が13秒。

アナウンサー「音楽をおかけする予定ですけれども、音楽が流れていないようですね。」⇦12秒もかかって(だいぶ言いにくい)曲紹介したのに。

たぶん清水先生「………(笑)」

アナウンサー「……はい、えー…(物々しいイントロ)あっ、流れてきました! どうぞ。」

清水先生「(笑)ハハハ」

 

Q6 チューリップの種はなぜないのですか?

  (5才女子)

 

さっきのQ2の中で先生が「チューリップも本当は種を作る」と話してたことを突いてくる質問だね。

 

田中(修)先生「チューリップ、育ててるんですか?」

質問者「はい。」

田中(修)先生「育ててんや。球根から育ててんよね?」

質問者「うん。」

田中(修)先生「じゃあ答えを先に行ってしまおうね。チューリップも種は作ります。でも種から育てへんね? 買いに行ったら球根が売ってるだけやね?」

質問者「うん。」

田中(修)先生「もしチューリップを種から育てたら、花咲くまで何年もかかるんや。」

質問者「へえええ。」

田中(修)先生「球根買ってきたら、次の年の春にはもう花咲くやろう?」

質問者「うん。」

田中(修)先生「でも、もしチューリップの種を手に入れて畑とか花壇に蒔いても、5年か6年くらい、早くて4年か5年かかるんや。」

質問者「へえええ。」

田中(修)先生「何でかいうと、チューリップの蕾って、球根の中にできるの。ちょっとかわいそうやけど、秋にチューリップの球根を植える時に包丁でプツンと切ったら、中に蕾がちゃーんとできて入ってるんや。」

質問者「ふううん!」

田中(修)先生「入ってるから次の年の春にそれが出てきて、花咲くんやね。今、育ててるんやったら今年に見てみたらいいけど、花咲いた後、葉っぱがずーっと育つやろう?」

質問者「はい。」

田中(修)先生「あの葉っぱで栄養を作って、土の中の球根を大っきくしていくんや。」

質問者「へえええ。」

田中(修)先生「葉っぱで栄養作って、土の中の球根を大っきくしていって、大っきい球根の中で夏に蕾ができるの。だから必ず大きい球根を買ってきて、秋に植えて、次の年に花咲かすんやね。」

質問者「うん。」

田中(修)先生「種をどうしても見ようと思ったら、花がしおれた後もジーッと待ってて。そしたら花が咲いてたとこに、今度は種を作り出すから。でも、ほとんどの人がそんなことしないん。何でかいうと、花が咲いたら種ができるから、種に栄養が送られてくるんやね。チューリップ育ててる人は、チューリップの栄養を、本当は球根を大っきくするために使いたいんや。だって立派な球根でけたら次の年にまた花咲くやろう?」

質問者「うん。」

田中(修)先生「種に栄養が行ってしまったら小っちゃな球根しかできひんし、小さな球根は蕾を作らないんや。」

質問者「ふううん。」

田中(修)先生「だから種を蒔いて1年目を育てたら、小さなチューリップの葉っぱが出てきて、そして春に栄養を作って球根をちょっとだけ大っきくするんや。そのちょっとだけ大っきくなった球根が、次の年に葉っぱを出すんやけども、また葉っぱの栄養でちょっと大っきくなるんや。それを3年、4年、5年て続けてたら、だんだん球根が大っきくなって、やっと蕾を中に作る球根になるんや。」

質問者「へえええ。」

田中(修)先生「買ってきたら必ず次の年に花が咲くのは、球根作って売る人が花の咲く大きい球根を売ってはって、それを買ってくるから、次の年に確実に花が咲くんや。」

質問者「うん。」

田中(修)先生「種はできるということはまず知ってくれたね?」

質問者「うん。」

田中(修)先生「何で種は見いひんね、売ってへんねっていう理由もこれで分かってくれたか?」

質問者「はぁい。」

田中(修)先生「長いことかかるんやね。ほんまに種を見たいと思ったら、今ちょうど栽培してるやつをジーッと枯らさんように育ててみて? そしたら花咲いた後に種できるから。」

質問者「はい。」

田中(修)先生「そのチューリップはたぶんかわいそうやけど、次の年に自分の球根で花を咲かせられへん可能性が高い。だから種を見たかったら、来年は犠牲にして、そうしてくれなしょうがないね。でも1回やってみて。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○さんは種を見てみたいと思っていますか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「じゃあ、そういうことも優先して、やってみると良いかもしれません。」

質問者「はい。」

暑い夏が来る前に種を作る段取りもしてるけど、種ができなかったら球根で次の花の準備をして冬を越すわけですね~。賢いわ~。球根から咲く花だと前に咲いてたのと同じ色だと確実に分かるんだよね。

 

Q7 竜脚形類とか植物食恐竜は胃石を飲み込

  んで消化していた恐竜がいましたけれど

  も、胃石が要らないようには進化しなか

  ったんですか?(小3女子)

 

アナウンサー「おおお! 難しい質問というか、すごくよく知ってますね(笑)。えっと? どうして消化をするために…胃に石と書いて、胃石を飲み込むようになったのか、ということですかね?」

質問者「はい。」

田中(康)先生「○○さん、いつもたくさん質問を送ってくれるよね?」

質問者「はい。」

田中(康)先生「ありがとうございます。今日は採用されて本当に良かったです。スタジオにも前に遊びに来てくれましたしね。」

去年の6/9、田中先生が初登場した日の「先生に聞いちゃおう」に出てたお子さんだった。その前にも小林先生に渡り恐竜はいたのかを聞いてて、友人に「ほら恐竜がいるよ」ってスズメとかを指さしてたガチガチの恐竜ガール。

 

田中(康)先生「胃石を飲み込む恐竜と飲み込まない恐竜がいて、どうやって消化していたのかというお話だよね?」

質問者「はい。」

田中(康)先生「よしっ、○○さん、準備はいいかい?」

質問者「はい。」

アナウンサー「おおおー(笑)。」

西本先生?「(笑)ハッハッハッハッ。」

2人以外はおいてけぼりになる予感。

 

田中(康)先生「まず、胃石って何だっけ?」

質問者「胃石とは、竜脚形類などが消化のために飲み込む石のことです。」

西本先生?「(笑)オホホホホホホ…」

田中(康)先生「それがあると、どうして消化に良いの?」

質問者「竜脚形類は、あんまり噛まずに全部飲み込んじゃって、それをお腹の中で石ですり潰すから、胃石がないと消化できなくて。」

田中(康)先生「素晴らしい。ほとんど答えを言っちゃってますけれども。ありがとうね。」

アナウンサー「“何々は”って最初に仰ってるのは竜…?」

田中(康)先生「もう1回聞いてみようか、胃石を持ってる恐竜ってどういう恐竜?」

質問者「竜脚形類とか…」

田中(康)先生「竜脚形類ってどういうものがいる?」

質問者「ブラキオサウルスとかディプロドクスとか。」

田中(康)先生「そうだね、首が長くて体の大きな恐竜だよね。竜脚形類とか…」

アナウンサー「竜脚形類、ですね?」⇦やっと追いついた。

田中(康)先生「他にも何がいるかな?」

質問者「カマラサウルス、アルゼンチノサウルス。」

田中(康)先生「そうだね、みんな竜脚形類というグループの恐竜だよね。他のグループで胃石を持ってる恐竜って何か知ってる?」

質問者「デイノケイルスが出たって。」

田中(康)先生「お!すごい! デイノケイルスは何のグループ?」

質問者「獣脚類。」

田中(康)先生「獣脚類だよね。主に肉食がいるけれども、デイノケイルスみたいに植物食に進化した恐竜もいるよね。デイノケイルスはオルニトミムス、ガリミムスとかの仲間だよね?」

質問者「はい。」

田中(康)先生「彼らは胃石が見つかってるよね?」

質問者「はい。」

田中(康)先生「あと、例えばテリジノサウルスは分かるよね? テリジノサウルスも胃石があるよね?」

質問者「はい。」

田中(康)先生「おっ、いいねえ。」

アナウンサー「レベル高いですねえ(笑)。」

清水先生「みんなおいてけぼり(笑)。」

田中(康)先生「(笑)逆に胃石を持ってない恐竜は何だっけ?」

質問者「ハドロサウルスとか鳥盤類。」

田中(康)先生「鳥盤類は何がいる?」

質問者「トリケラトプスとかアンキロサウルスとか。」

田中(康)先生「うんうん、あと、カモノハシの顔みたいなやつらは?」

質問者「うん、むかわ竜、カムイサウルス!」

田中(康)先生「カムイサウルスもそうだよね。素晴らしいね。今○○さんが言ってくれたみたいに、胃石を持っている植物食恐竜と、持っていない植物食恐竜がいるというのが分かってきてるんだよね。

2019年…2020年かな? 最近の研究で、植物を食べる恐竜というのは2つのパターンがあることが分かってきたの。まず1つめが胃石があるタイプね。竜脚類とか獣脚類の派閥だけれども、彼らは○○さんが言ってくれた通り、胃石で植物をすり潰して消化を助けるんだよね。」

質問者「はい。」

田中(康)先生「このグループ、デイノケイルスもオルニトミムスも顎に歯はあったっけ?」

質問者「ないです。」

田中(康)先生「ないよね? くちばしになってるよね? 竜脚系類の歯はどういう歯か知ってる?」

質問者「鉛筆みたいな形。」

田中(康)先生「素晴らしい! だから咀嚼したり噛んで食べるのにあまり適してない歯をしてるよね?」

質問者「はい。」

田中(康)先生「ということは、口で噛んで食べるというよりも、お腹の中で消化するから胃石を持ってると考えられるよね?」

質問者「はい。」

田中(康)先生「もう一方の胃石を持ってない派閥、ハドロサウルスとかの派閥だけど、彼らの顎とか歯ってどうなってるか覚えてる?」

質問者「はい、ハドロサウルス類はデンタルバッテリーで、めっちゃ細かい歯で、植物をすり潰してたり、他のは、それには劣るけど、けっこうすり潰せる歯を…」

田中(康)先生「素晴らしいね! デンタルバッテリーという専門用語を言ってくれたけれども、顎に小さな歯がビッシリ生えてて、下からもどんどん生え替わるようになってて、1つの顎に何百本も歯がついてるんだよね。だから食べて咀嚼するためのマシーンみたいな顎をしてるんだよね。」

質問者「はい。」

田中(康)先生「ということは、口である程度消化するから、お腹の中で胃石はそんなに必要ないんじゃないかなって考えられるよね? だから植物食恐竜には2つのパターンがあると分かってきました。こんな感じでいいかな?」

質問者「分かりました。」

本人が納得できてればいいんだ。寂しいけど。

 

アナウンサー「あの…話を聞いてると○○さんからも勉強になって(笑)、○○さんが聞きたいことって何だったんだっけ?っていう…(笑)」

田中(康)先生「(笑)ほぼ内容を確認しただけ。」

先生方「(笑)」

アナウンサー「確認(笑)!そうですよね! ○○さん、何でそんなに恐竜に詳しいの?」

質問者「恐竜が大好きで、年長さんの頃からお父さんのお下がりの恐竜図鑑を見て、それで好きになって。」

アナウンサー「あら~そうなんですかあ。将来はどんなことをやりたいと思ってますか?」

質問者「恐竜博士になりたいなって。」

アナウンサー「なれる可能性大ですよね?」

田中(康)先生「女性恐竜研究者はまだ世界に少ないから、ぜひなってほしいと思います。」

本人の知識を疑問解決になるよう整理してあげた優しい田中先生だった。

 

Q8 わざわざ火星とかいろんな星に行って石

  とかを採ってくるのに、地球の石じゃだ

  めなのかなあっていうことです。

  (小3女子)

 

アナウンサー「なるほど。○○さんは地球の身近にある石などは好きなんですか?」

質問者「いや、そんなには。」

西本先生「(笑)ハハハハ!」

アナウンサー「(笑)そうですか。でも気になることは気になりますもんね。」

西本先生「宇宙の石は大切に持ち帰ってくるけど地球のその辺に落ちている石じゃだめなのっていうことだけど、何でそんなふうに思ったの?」

質問者「えっと、宇宙のテレビでやってて、宇宙と言えば石を持って帰ってたよなあと思ってたら、そう言えば地球の石ってだめなのかなと、ふと思ったので。」

西本先生「だめじゃないよ! 地球の石がとっても良いんですよ。…(笑)んー、どうやって答えたらいいかなと思ったんだけど、○○さんもどこか旅行に行ったら、石を採ってきたりしない?」

質問者「します。」

西本先生「します? よかった…(笑)。何でかな?」

質問者「なんか色がかわいかった。」

西本先生「なるほどね。実際に行って、きれいだなと思ったから、記念に持って帰るんだよね。」

質問者「はい。」

西本先生「たぶんそれだけじゃなくて、旅行先ってしょっちゅう行けないよね? だから記念に持って帰りたいんじゃないかな。」

質問者「あああ、そうです。」

西本先生「そうだよねえ、宇宙の他の星も滅多に行けないじゃない?」

質問者「はい、そうです。」

西本先生「だから大事に持って帰るんだと思うのね。」

質問者「あああ…。」

西本先生「実は、単に滅多に行けないからというだけではなくて、科学者はね、地球の石をものすごくよく調べてるの。よく調べてよく知っているから、他の星の石が見てみたいの。」

質問者「ああああ。」

西本先生「分かる?」

質問者「分かります。」

西本先生「どうしてかというと、地球にはすごくいろんな種類の岩石があるよね? だけど、実は他の星には地球ほどたくさんの種類の岩石がないんですよ。それ不思議じゃない?」

質問者「はい、不思議です。」

西本先生「不思議だよね。それがどうしてかを調べようと思ったら、地球とは違う星の岩石を調べる必要があるんです。」

質問者「へええ…。」

西本先生「だって比べたいじゃん?」

質問者「あああ。」

西本先生「そう、比べることで地球のことと他の星の違いがはっきり分かってくるよね?」

質問者「はい。」

西本先生「だから、宇宙のどこかの星の石は大事に持って帰りたい、と思うのが科学者の気持ちなんです。

それから今、リュウグウという星にはやぶさ2が石を採りに行って持ち帰ってるところだよね?」

質問者「はい。」

西本先生「わざわざ、あんな所まで行って石を採ってきてるのって、やっぱり地球にない石がそこにあるからなの。地球は1回ドロドロに溶けちゃってるけど、ドロドロに溶ける前の石がリュウグウにあるんだよ。」

質問者「へえええー。」

西本先生「そしたら、“ドロドロに溶ける前の石はこんなものがあって、溶けてこんな星ができました”ということが、石を見ていろいろ調べることができるんだよね。」

質問者「ああああああ~。」

西本先生「他の星にはなかなか行けないし、石を持って帰ったら地球のことがいろいろ分かるんです。だから大事に持って帰るということなんですね。」

質問者「はい。」

西本先生「石に限らず、触れないものとか、遠くにあって手に届かないものというのは、簡単に調べられないでしょう?」

質問者「はい。」

西本先生「でもそのことを調べるには、比べるために身近なものを知っておくことが、結局は大事なんだよ。」

質問者「ああああー。」

西本先生「地球の石のことを知っているから他の星のことが分かるので、決して地球の石はだめじゃないんです。むしろ地球の石をよく理解してないと、宇宙の石も分からないよ。」

質問者「ああああー。」

アナウンサー「○○さんもまた違う所を旅行してみて、色がかわいい石を見つけたら持ち帰って、石どうしを比べて楽しんでみてくださいね。」

質問者「はい、分かりました。」

すごく大事なお話で、それを聞いて腑に落ちまくるお子さんがとても素直で良かった。

 

         ~8時台、9時台終わり

子ども科学電話相談 春スペシャル3/24(昆虫、鳥、恐竜、鉄道)10時台・11時台

3/24のジャンルは

 昆虫 清水聡司先生

 鳥 上田恵介先生

 恐竜 田中康平先生

 鉄道 梅原淳先生

 

Q9 昆虫はどうして蛹になるのとならないの

  があるんですか?(小3男子)

 

清水先生「それって不思議やよね?」

質問者「はい。」

清水先生「学校で習って、何でそんなんあるんかなって不思議に思うんやけれども、これ意外と説明しにくい話なんやけれども、頑張ってみるわ(笑)。

○○君と一緒に考えてみたいんやけれども、蛹にならない昆虫って何が思い浮かぶ?」

質問者「バッタ。」

清水先生「バッタ。もう1個ぐらいいこうか。」

質問者「………」

清水先生「近いところで? 鎌を持った昆虫は?」

質問者「……」

清水先生「…カマキリ?」

質問者「はい。」

清水先生「そういうのも不完全変態やよね。完全変態、蛹になる方は?」

質問者「…アゲハチョウ。」

清水先生「うん、チョウチョとか? ……大好きな虫、クワガタムシとか好きじゃない?」

質問者「カブトムシ。」

清水先生「そういうのが完全変態ってやつよね。これは育ち方で言うと、バッタとかカマキリは卵から生まれて幼虫になって、少しずつ大きくなるために脱皮って分かるかな?」

質問者「はい。」

清水先生「脱皮をしながら大きくなって、最後に羽が生えてくる羽化という段階で、成虫になるための脱皮をするのね。

完全変態の方は卵から幼虫になって、幼虫が何回か脱皮をして大きくなりながら蛹になって、成虫になるのね。何でその違いがあるかというと、1つはバッサリ言ってしまうと進化。最初に現れたのが無変態というものやけれども…羽の生えてこない昆虫ね。そこから羽の生えてくる昆虫になって…蛹をはさまないので不完全変態という言い方をするんやけれども、その後に現れたのが完全変態の昆虫になるのね。だから出てきた順番で言うと、完全変態のグループは新しいんです。」

質問者「へえええ。」

清水先生「だから、不完全変態よりも何か有利な要素を持っている。ということで蛹をはさむという方法を獲得したのが完全変態なの。

そこで考えていきたいんやけれども、じゃあ何が有利なの?っていう話なのね。はっきり言ってしまうと、不完全変態というのは幼虫になって食べながら、逃げながら、成虫と同じ形をしてるので動きながら、少しずつ大きくなっていきます。危険も大きいです。敵にも見つかりやすい。そういうリスクもある。

それから完全変態の昆虫というのは、例えばチョウチョの幼虫なんかを思い浮かべてみてください。あまり動き回りません。食べ物に囲まれて、葉っぱに囲まれて…同じように隠れなきゃいけないけれども、動いてるよりも隠れてジッとして、とにかくご飯に囲まれて、幼虫時代は食べることに集中するの。だから、そういう意味では効率が良い。」

質問者「うん。」

確かにー! 鳥の糞っぽかったり毒々しい色をしてるのは完全変態の幼虫だ。親と同じような姿である必要がないから、幼虫としてできるだけ食われない姿になることもできたのかな。

 

清水先生「次は形を見てください。完全変態の昆虫の幼虫って、シンプルな形のものが多いんですね。バッタとかカマキリは幼虫でも手脚がすごく長いでしょ?」

質問者「うん。」

清水先生「脱皮で皮を脱がなきゃいけないけれども、その時に失敗する確率も高くなる。芋虫型の方が脱ぎやすいよね?」

質問者「うん。」

清水先生「というのも関係あるかもしれない。」

質問者「ふううん。」

清水先生「完全変態の方は、成長する段階と、成虫になって子孫を残す段階を、大きく役割分担してるの。そのために途中で体を大きく変える必要があるのね。シンプルな体から複雑な体に。その間に蛹をはさんだんじゃないか、という話なの。

例外はすごくあるよ。けれども、バッタは幼虫と成虫で食べるものが同じでしょう?」

質問者「うん。」

清水先生「住んでる場所も同じでしょう? 羽があるので移動はできるけれども、どちらかというと同じような環境で育つものが多い。

チョウチョの場合は幼虫の時と成虫の時、食べ物はどう? 幼虫の時は何を食べてる?」

質問者「………」

清水先生「アゲハチョウの幼虫はミカンの葉っぱを食べるでしょう? 成虫になったら? 葉っぱを食べる?」

質問者「食べない。」

清水先生「食べないよね、花の蜜とか、種類によっては樹液とか、もっともっと栄養の摂りやすいもの、効率の良いものに変えることもできる。住みかや行動を大きく変えることができるの。遠くへも行けるし、軽い体で動き回りやすい。そういう意味で少し有利な進化と考えられてるの。

ただ、もちろん不完全変態の方もそれぞれ進化しています。だから今、身の周りにいる完全変態の昆虫と不完全変態の昆虫で、決して不完全変態が劣るということじゃないと思うんやけれども、完全変態の昆虫の方が種類が多いことも考えると、やっぱり有利な要素が多いんやなって考えられると思います。」

質問者「はい。」 

アナウンサー「そうしますと、完全変態の昆虫は、幼虫と成虫の間に蛹をはさむわけですよね。幼虫の頃はシンプルな形で、成虫になるとちょっと複雑な形で、蛹という段階をはさむことによって…何て言うんでしょうか、形を分けることができるというか。」

清水先生「行動や生活を大きく変化させることができる。ただ、その代わりに蛹という動けない時期をはさまなきゃいけないので、それはまた別の要素だと思うんですけど。」

アナウンサー「なるほど……。○○君、今の説明で分かりましたか?」

質問者「はい。」

アナウンサー「私も初めて知りました。身近にいる昆虫や遠くに行って見つけた昆虫について疑問に思ったことがあったら、また教えてくださいね。どうもありがとうございました。」

質問者「はい。ありがとうございました。」

清水先生「さよなら。」

質問者「さよなら。」

アナウンサー「これ、質問で寄せられることが多いんですって?」

清水先生「そうなんです。けどその度にグダグダになる質問の1つです(笑)。」

私は今回の説明がイメージしやすくて分かりやすいと思ったけどな。質問内容は同じでも、聞いてくるお子さんの年齢とか知識を考慮しながら説明して、反応を感じながら次の説明をして…だと脳が疲れるだろうと思う。

 

Q10 鳥はどうして形を作って群れになって

  飛ぶのかと、鳥の先頭はどういう役割を

  しているのかです。(小3男子)

 

上田先生「まず、鳥は形を作って飛ぶ。どんな形かな?」

質問者「えーっと、三角みたいな感じに飛んでいくの。」

上田先生「そうだね、先頭が尖って三角というかVという字を斜めにしたみたいな飛び方だね。あれをV字編隊と言います。自衛隊の飛行機なんかもV字編隊飛行とかするよね?」

質問者「はい。」

上田先生「どんな鳥があんな飛び方してるか知ってる?」

質問者「ハト?」

上田先生「ハトもしないこともないけど、ハトはあまりしないのね。もっときれいなV字を作るやつがいる。」

質問者「分かりません。」

上田先生「わりと大きな鳥で、ゆっくり飛ぶ鳥。ツルとか、ガンとか、サギ。」

質問者「ああ……。」

上田先生「最近、多いと言われてるカワウというウがいるけど、ウもV字編隊を作ります。」

質問者「へえええ。」

上田先生「どうしてV字編隊を作るのかなって簡単に言うたら…簡単なことあらへんけど、しんどいから、後ろの鳥は前の鳥が作る風を利用して、楽に飛んでます。」

質問者「あああ…」

上田先生「先頭がいちばんしんどいの。空気の中をバタバタバターって羽ばたくわけね。で、後ろに風ができるわけ。後ろの鳥はその風の波にうまいこと乗って、ちょっとだけ楽して飛ぶんやね。そやから先頭はもうしんどいから、しばらく飛んだら“もうあかんわぁ”って言って、後ろへ後退します。んで次の鳥が先頭になって、一生懸命バタバタバタバタ…って行きます。」

質問者「あああ。」

上田先生「みんなで群れを作って飛んでる方が、タカに襲われたりしなくて安心でしょ? 群れを作りたいわけ。それも大事なんやけれども、ついでに非常にエネルギー、力を節約できて楽ができる。えらいでしょ?」

質問者「うん。」

アナウンサー「エネルギーを節約できるというのは先ほどおっしゃったように、疲れたら次の鳥が先頭に行ってくださいって感じで、交代していくことができるんですね?」

上田先生「そうです。よく、“先頭にいるやつはリーダーですか?”って質問されるんですけど、リーダーじゃないです。次々に交代していきます。」

アナウンサー「○○君の質問にあったように、先頭の鳥は決まった鳥ではないんですって。」

質問者「へえええ…。」

アナウンサー「いちばんしんどい仕事は交代でしましょうよ、という。」

上田先生「そう、みんなすごく平等で公平なんやね。民主主義っていうやつだね。」

先生方「(笑)」

アナウンサー「(笑)○○君、民主主義…誰がしんどい思いをするかって考えた時に、決まった鳥ではなくて、みんながそれぞれ協力し合ってるんですって。」

質問者「あああ…。」

アナウンサー「V字の形をしてるのは何ででしたっけ?」

上田先生「先頭の鳥の斜め後ろに、ちょうど良い気流ができるわけですね。右側でも左側でもできるけど、右側にできた気流に右にいる鳥が乗って、左側にできた気流に左側にいる鳥が乗っていくから、だいたいV字になります。」

アナウンサー「なるほどねえ……。○○君、今のお話を聞いて、どんなことを感じましたか?」

質問者「えっと、前にいるのがリーダーっていうのじゃないことが分かりました。」

アナウンサー「そうですよね、いやあ何か、大切なことを鳥から学んだような気がします(笑)。」

上田先生「そうでしょ? 1人だけずるをしてとか、そういうのはいないわけ。みんなで公平にやろうぜっていう。」

アナウンサー「○○君、これからも気づいたことや不思議なことがあったら教えてくださいね。どうもありがとうございました。」

質問者「はい、ありがとうございました。」

上田先生「さよなら~。」

質問者「さよなら~。」

アナウンサー「みんなで協力し合ってるんですね~。私、知りませんでした。天敵がいつ来るか分からないですからね。」

上田先生「みんなで協力せずに、“自分だけ自分だけ”でやってたら、天敵にとってみれば“あいつら仲悪い、バラバラ!”やから襲いやすい。そういうことだと思います。」

 

Q11 今、恐竜がいないのに、どうして食べ

  ていたものが分かるんですか?(6才男子)

 

アナウンサー「そうですよねえ、恐竜が食べていたもので、何か知っているものはありますか?」

質問者「………何ですか?」

先生方「(笑)」

アナウンサー「(笑)そうですよね、そこも聞きたいですよね。」

田中先生「どうして化石から食べていたものが分かるのか、ということですね。○○君は肉食恐竜と植物食恐竜がいたのは知ってる?」

質問者「うん。」

田中先生「じゃあ肉食恐竜は何がいる?」

質問者「ティラノサウルスとかスピノサウルス。」

田中先生「いいねえ。どうしてティラノサウルスとかスピノサウルスは肉食だと思う? どこを見たら肉食だって分かると思う?」

質問者「うーん……」

田中先生「顔に何か特徴がないかな?」

質問者「あー……目が大きい?」

田中先生「そうだね、肉食動物は目が前を向けるようになって立体視ができるとか、ティラノサウルスがそう言われてるし、他にもまだあるよ。」

質問者「……うーん……」

田中先生「口は?」

質問者「ヘレラサウルス?」

田中先生「ヘレラサウルスもそうだね。ティラノサウルス、ヘレラサウルス、スピノサウルスはどういう歯をしてる?」

質問者「……ティラノサウルスがナイフのような歯をしてて、スピノサウルスが細長い歯をしてて、うーん……」

田中先生「良いよ!素晴らしい! ヘレラサウルスもナイフみたいな歯をしてるよね?」

質問者「うん。」

田中先生「素晴らしいですね。」

質問者「はい。」

田中先生「ナイフみたいな歯ということは、肉を食べる歯ということだよね。」

質問者「うん。」

田中先生「爪もそうなんだよね。どういう爪をしてるか知ってる?」

質問者「……うーん…うーん。」

田中先生「丸い爪? それとも尖った爪?」

質問者「曲がった爪。」

田中先生「そうだよね、曲がって尖ってるよね。ヴェロキラプトルとかデイノニクスは知ってる?」

質問者「知ってる。」

田中先生「すっごく大きく曲がった爪が足についてるよね?」

質問者「うん。」

田中先生「だから、ああいう恐竜は肉食恐竜の特徴を備えています。そういうところを見ると肉食かなって分かります。」

質問者「へええええ。」

田中先生「今度は植物食恐竜だけど、どういうのがいる?」

質問者「ステゴサウルス、チンタオサウルス、……うーんとあとは…」

田中先生「首が長いやつらは?」

質問者「首長竜?」

田中先生「アパトサウルスとかブラキオサウルスって聞いたことある?」

質問者「ああ、聞いたことある。」

田中先生「素晴らしい。そういう恐竜たちは植物を食べてたと言われてるよね? そういう恐竜は爪もまん丸だし、歯も尖ってはいないよね?」

質問者「うん。」

田中先生「今出てきたチンタオサウルスの歯を見ると、小っちゃい歯がたくさんついてるの。植物をすり潰して食べる歯や顎の構造を持ってます。

あと、実は歯が全くなくなっちゃう恐竜もいて、そういう恐竜も植物を食べていたと言われています。」

質問者「へええええ。」

田中先生「歯がない恐竜って知ってる?」

質問者「知らない。」

田中先生「今度、博物館がオープンになったら見に行ってほしいんだけど、ダチョウ型恐竜と言われているオルニトミムスという恐竜がいます。ガリミムスとか…」

質問者「あ、知ってる。」

田中先生「知ってる? ああいう恐竜は歯がないです。パクッて植物を飲み込んで、お腹の中で消化していたと言われています。だからお腹がちょっと大きかったりするんだよね。だから恐竜の骨格を見ると何を食べていたのかが想像できます。

ただ、実はけっこう難しくて、本当に食べたものの化石がお腹に残ってるとすぐ分かるけど、そういうのがなかなかないから、恐竜の研究者も何を食べてたかを考えるのはけっこう苦戦します。すごく難しいと思っています。」

アナウンサー「そうなんですね。でも、歯や爪を見ると、肉を食べてたのか植物を食べてたのかが…」

田中先生「だいたい分かるという感じですね。」

アナウンサー「○○君、どうですか? 分かりましたか?」

質問者「はい。」

 

Q12 阪神電車に2車線しかないのに、何で

  JRは4車線で走ってるんですか?

  (小2男子)

 

アナウンサー「いつも阪神電車に乗ってるんですね? それは2車線しかないのにJRは4車線、4本の線路で走っているということですね?」

質問者「はい。」

梅原先生「兵庫県にお住まいなので、近くの阪神電車ですね? 鉄道の世界では複線と呼びますけれども、2本の線路しかないのにJRは…東海道線ですね? 最近は神戸線とも呼んでますけど。」

質問者「はい。」

梅原先生「こちらは4本の線路があるのはどうしてか、ということですね。確かに自動車の道路みたいに片側2車線ずつになっていて、例えば大阪から神戸方面、三宮方面の列車が2本の線路を使っていて、逆に神戸方面から大阪方面の電車が2本の線路を走ってる。そういう線路ですね?」

質問者「はい。」

梅原先生「これを鉄道の世界では複々線と呼んでいます。どうしてJRは線路の数がそんなに多いのか、ということですね?」

質問者「うん。」

梅原先生「簡単に言うと、線路の数が多ければ多いほどたくさんの列車を走らせることができるので、」

質問者「えっ、そうなの!?」

梅原先生「そうなんです。昔の人が…JRの前の国鉄、国が運営していたんですけど、国が線路を増やしたんです。

じゃあ東海道線に今、どのぐらいの本数の電車が走ってるかというと、さっき数えてみたんですけど、片方で2本の線路を合わせて、1日に300本走ってますね。」

質問者「さんびゃっぽん!?」

梅原先生「はい。阪神電車はどれぐらいかというと、その半分の156本でした。なので、線路の本数が増えると単純に2倍になるんですけど、実は、線路を複線から複々線に増やすと、理論上はもっと増やせるんですね。」

質問者「(鼻息?ため息?)ブフフフ…ぅん?」

アナウンサー「どういうことですか?」

梅原先生「阪神電車もふだん乗っていると、特急電車…途中駅を通過していく電車と各駅に停車する電車がありますよね? 阪神ですと普通電車ですね。」

質問者「はい。」

梅原先生「普通電車って後からやって来る特急電車の待ち合わせをしたり、通過待ちをしますよね?」

質問者「しますします! します(笑)。」

スタジオ内「(笑)」

梅原先生「その度にけっこうな時間止まってて、普通電車に乗ってる人はちょっと嫌になっちゃいますよね?」

質問者「確かにねえ、…(聞き取れず)やったらねえ。」

スタジオ内「(笑)」

梅原先生「そうなんですよ。逆に特急電車は、前を走ってる普通電車に追いつきそうになって、スピードがちょっと落ちることがあるんですよ。特に朝だと電車がたくさん走っているのでノロノロになってしまったり。前を行く電車が待避線に入るまで少しゆっくり待ってなければいけないんですね。」

質問者「阪神電車やったらさぁ、西宮駅とかで、普通が7分止まって、特急がその真ん中を先に走る電車はあるけど。」

梅原先生「そうそう。そうなんです。複々線って、要するに線路を片側2車線に増やすと、途中駅で待っていなくても普通電車が走っている間に、速い電車が抜いていくんです。東海道線ですと新快速という電車がありますよね?」

質問者「あるある!」

梅原先生「その新快速をよーく見ていると、普通電車が走っている隣を追い抜いて行ったりしますよね?」

質問者「いきなり走られて怒ってた時ある。」

梅原先生「(笑)だから待ち合わせをしなくても追い抜いて行けるので、お互いに速く走ることもできますし、その分線路が空くので、たくさんの電車が走ることができるんですね。」

質問者「それやったら○○もずっと乗ってられるねえ。」

梅原先生「そうなんです。ただ複々線にするのはとっても大変で、お金も時間もかかるので…関西だと、あと京阪電車がそうなってますよね?」

質問者「通る通る通る通る。」

梅原先生「近くを走る阪急電車も、よく見ると大阪梅田駅と十三駅の間は、神戸線宝塚線京都線のそれぞれ別々に線路があって、6本の線路がありますよね?」

質問者「阪急電車の発車駅の所もねえ。」

梅原先生「(笑)そうです。あと南海もそうですね、難波駅から高野線南海本線が一緒に走って4本。そうやって電車をたくさん走らせたい時に線路を増やしていますし、しかも増やした以上に…2倍ではなくて理論上は5倍ぐらいに増やせると言われてるんですね。」

質問者「いいやん別にぃ~。」

梅原先生「駅と駅の間にも線路があるというのは、それほど電車を走らせられるということ。特にJRの場合は貨物列車とか長距離を走る特急列車も走ってますよね? 今はずいぶん減りましたけど。」

質問者「貨物列車はさぁ、新快速と同じ所を走って、普通と快速は違う所ですね。」

梅原先生「そうですね。あと、スーパーはくと号とか遠くに行く列車も走ってると思います。そういうものをたくさん走らせたいために線路を増やしたんですね。」

質問者「はいぃ…。」

アナウンサー「○○君、どうですか、分かりましたか?」

質問者「めっちゃ分かっていますう~!」

アナウンサー「(笑)○○君、受け答えがとってもかわいらしくて、本当に電車のことが好きなんだな、お話しすることもとっても好きなんだなということが分かりました。」

質問者「電車100パーセント好きなんですう~。」

アナウンサー「(笑)これからも電車100パーセント好きっていう気持ちで、分からないことがあったら質問してみてくださいね。」

質問者「………」

アナウンサー「(笑)どうもありがとうございました。さよなら。」

質問者「さよなら。」

梅原先生「さよなら~。」

 

Q13 なぜダニは生きているのですか?

  (小4男子)

 

またもや「虫」の質問だ!

清水先生「ウッ…(笑)」

アナウンサー「(笑)直球な質問。○○君はダニについてどう思ってるのかな?」

質問者「生きていても人に害しか及ぼさないのではないかと思ってます。」

清水先生「大きなテーマやなあ…(笑)。」

質問者「ありがとうございます。」

清水先生「まず、ダニは昆虫じゃなくって虫な(笑)。ダニは昆虫に入んないんやけれども、何の仲間かは分かる?」

質問者「……分かりません。」

清水先生「クモなんかに近い仲間ね。何の役に立ってるかって単刀直入ですごく分かりやすいけれども、逆に、○○君はヒトやよね?」 

質問者「はい。」

清水先生「ヒトって何の役に立ってる?」

質問者「ヒトは……他のヒトの役に立ってる。」

清水先生「うん、ヒトの役には立ってるかもしれへんよな。じゃあ、ダニは同じ種類のダニの役には立ってるかもしれへんな?」

質問者「あ、はい。」

清水先生「ね。いきなり重いことを聞いたのは、例えばヒトの活動で地球の環境どうなってる?」

質問者「悪化している…」

清水先生「悪化してるって言われてるよね? それは…役に立ってるんやろか?」

質問者「役に立っていない。」

清水先生「ね、ちょっと考えなあかんよな?」

質問者「はい。」

清水先生「というのを前提に考えようかと思うんやけれども、ヒトにとって役に立ってるかどうかを聞きたいと思うんやけど。」

質問者「はい。」

清水先生「よく、“こんな生き物は役に立ってるの?”と言われる代表が、ゴキブリです。」

質問者「ゴキブリなんですか。」

清水先生「“ゴキブリって役に立ってるの?”って、おじさんたちはよく聞かれるんやけれども、○○君、ゴキブリって何の役に立ってるか分かる?」

質問者「ゴキブリ………地面とかに落ちてるゴミを食べてくれる。」

清水先生「おおお、そうやなあ、そうやねん。実際には分解者と言って、地面に落ちてきた葉っぱを分解したり死骸を分解したりして、それを土に還してくれる。あとは他の生き物のエサになる。食物連鎖って分かるかな?」

質問者「はい。」

清水先生「食う食われるね。それの1つが欠けても自然のバランスが崩れちゃう。ヒトにとってはちょっと嫌な部分もあるけれども、地球、自然にとってはすごく大事な役をしてるのね。」

質問者「はい。」

清水先生「同じことがダニにも言えると思うのね。○○君の言うダニというのが、マダニとか…」

質問者「……(聞き取れず)ダニとかですか。」

清水先生「人の血を吸ったりするダニとか、お家の中に埃に紛れてアレルギーを起こすようなダニが、迷惑ばっかりかけてるやんって思うかもしれないよね?」

質問者「はい。」

清水先生「ヒトにとっては厄介な部分もあると思うんやけれども、ヒトがこの地球で主役ってわけじゃないのね。迷惑かかっちゃうこともあるし、例えば、本当に悲しいことなんやけれども、マダニにしても病気を…SFTSとかライム病とかの病気を伝播すると言われていて、人間にとったら困るんやけれども、病気にとったら乗っかっていける、ダニを利用できるという部分もあるやんか。」

質問者「はい。」

清水先生「あとは、春先によく出てくる小っちゃなタカラダニっていう、コンクリートの壁に赤い数ミリの…」

質問者「ああ。」

清水先生「ダニが動き回ってる。あれも何の役に立ってるのってよく聞かれるんやけれども、役にも立たんし害にもならんという表現しかできない。ほぼほぼ被害はないんやけど、ちょっと不快やから嫌かなと思うけれども、あれも花粉を食べてるとか、多すぎる余ったものを片づけてくれる分解者よね。」

質問者「へえええ。」

清水先生「あとはダニの天敵って…おじさんもあまり知らないんやけれども、カニムシっていう小っちゃなハサミを持った、おじさんにとったらカッコイイ土壌昆虫…どど土壌生物やね(笑)昆虫じゃないんで。」

カニムシ、調べてみたらサソリみたいな姿で見る人によってはカッコイイのかも。森に住むネズミと共生してて、ネズミに寄生するマダニを捕食するという発見を森林総合研究所がしたそうで…鳥の川上先生の職場ですな。

ちなみにカニ(蟹)もサソリ(蠍)も虫のつく漢字。

 

清水先生「そういうもののエサになったり、ダニがダニを食べたり。捕食性のダニもいるしね。そういうものを食物連鎖のさらに上位のものが食う。あとはさっきのゴキブリと一緒で、有機物を分解して土に返してくれる。

その役割を利用したのがチーズ。ダニに作らせるチーズがあるんやけれども…おじさんは食べたことないんやけどね(笑)。」

質問者「へええ。」

アナウンサー「へえええ、あるんですか?」

清水先生「(笑)それは人が上手ーく利用してる部分やけれどもね。まあ、地球上にいる生き物に役に立つ・立たないを簡単に当てはめたらあかんねんけれども、存在の意味のないものというのはないんじゃないかな、って思います。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○君、今のお話を聞いてどんなことを感じましたか?」

質問者「うーん、自分が思っているところ以外で他のものの役に立ってるんだなって思いました。」

清水先生「○○君もそうやって周りのみんなの役に立ってるんやと思うよ。」⇦最後に救われる一言でよかった。

質問者「はい。」

アナウンサー「そうですね…深いお話を聞くことができました。」

 

Q14 鳥のハヤブサは何でそんなに速く狩り

  をするの?(5才男子)

 

ハヤブサ! 梅原先生が新幹線はやぶさ号がまだ追いついてないと言ってた本家のハヤブサ! 

 

上田先生「ハヤブサだね。速いスピードで何で狩りをするのかという質問ですね。ハヤブサのスピードはどれぐらい速いか知ってる?」

質問者「うん、時速300キロを超える。」

上田先生「そう。時速300キロを超えるのよ。新幹線より速い。すごいね。何ででしょうね? ○○君はハヤブサがどんなふうに狩りをするか知ってる?」

質問者「うん、上から狙って、ビューって急降下する。」

上田先生「そう。何を捕まえますか?」

質問者「ハトとか。」

上田先生「そう。ハトとかスズメとかヒヨドリの鳥を捕まえます。こうなると分かるでしょう? 鳥はハトだって何だってすごく速く飛ぶでしょう?」

質問者「………」

上田先生「速いでしょ?」

質問者「うん。」

上田先生「人間が捕まえようと思ってもバタバタって逃げてしまって、捕まえられないでしょ? いったん空に上がってしまうと人間は捕まえられないね。ハヤブサは空を飛んでいる鳥を捕まえます。だから速いスピードが要るんですね。」

質問者「うん。」

上田先生「実はハヤブサはね、追いかけて捕まえるんじゃなくて、上から急降下して、不意打ちというか、相手を上から襲います。その時のスピードが300キロを超える。360キロというのが今までの最高として記録されています。すごいでしょ?」

質問者「うん。」

上田先生「だからハヤブサはなぜ速いのかというたら、速く飛ぶ鳥を捕まえるため。そのためにそれだけスピードが速くなったということです。」

アナウンサー「上田先生、追いかけるのではなくて上から急降下してハトなどを捕まえるのはどうしてなんですか?」

上田先生「そうですね……それはハヤブサハヤブサだからなんでしょうねとしか言えないんですけど、一方でオオタカとかハイタカとかのいろんなタカがいます。そういうタカは上から急降下するんじゃなくて、森の中とかで鳥を追いかけて、鳥のスピードよりもちょっと速いぐらい…鳥もすぐ飛んでくれないから、ジグザグに飛ぶのをタカもジグザグに追いかけて、すごく上手に捕まえますね。だから狩りのしかたが違います。」

陸上のチーターのスピード勝負みたいなものだろうか。チーターも見晴らしが良いに住んでいたような。

 

アナウンサー「じゃあもしかしたら上から急降下することによって、ハヤブサはハトなどを捕まえやすいということですか?」

上田先生「元々住んでる場所が、ハヤブサが急降下しやすい場所。海辺の断崖絶壁の上に住んでいます。だから、すごいスピードを出してもぶつかるものがないから、一気にスピードを上げることができるんですね。森の中だと木の枝とかにぶつかって大変でしょ?」

アナウンサー「なるほど。」

上田先生「それからハヤブサは今、東京都内にも住んでます。」

アナウンサー「そうなんですか?」

田中先生「へえええ。」

上田先生「新宿とか渋谷の高層ビルがあるでしょ? その上に止まってるの。」

アナウンサー「○○君は神奈川県に住んでいるので…」

上田先生「見たかもしれない。見た?」

質問者「え? 1回、こうちのね、水族館で見た。」

上田先生「そう、水族館で見たの?」

アナウンサー「高知県ですか? “こうち”というのは高い所じゃなくて、高知県の水族館ですね?」

質問者「うん。」

アナウンサー「じゃあ神奈川県ではまだ見たことないですね?」

上田先生「神奈川県にも住んでると思います。崖のある海辺に行くといることがあるのと、さっき言ったみたいに東京都内でも高いビルがある所。ビルの上の方を見上げてごらん、ひょっとしたらハヤブサが止まってるかもしれないよ。」

質問者「あとはアメリカにいっぱいいるって聞いた。」

上田先生「そうなんです。ニューヨーク市なんかは、ハヤブサがいったん激減したから復活させようと保護の活動をしてまして、かなりいっぱいいて、マンハッタンのビルの上に巣を作ったりもしています。だからハヤブサにとっては高層ビルは断崖絶壁と同じことなんですね。」

アナウンサー「ということなんですね。○○君とハヤブサが何であんなに速いかというと、ハトとかスズメとか速く飛ぶものを、さらに速く飛ぶことによって確実に獲るためということと、遮るものがないのでスピードがより速くなるのではないかということでした。分かってくれましたか?」

質問者「はい。」

 

Q15 毒を持った恐竜がいたかどうかについ

  て質問したいです。(小4男子)

 

田中先生「毒を持つ恐竜がいたか。まず、今生きている動物で、毒を持ってる動物を何か知ってる?」

質問者「えっと鳥だと、カワリモリモズとか…(聞き取れず)いるんじゃないかなと思う。」

田中先生「鳥が好きなの?」

質問者「いや、鳥が恐竜の子孫って聞いたことあるから、それで関係してんじゃないのかなと思って…」

田中先生「なるほど素晴らしい、鋭いね。鳥のあたりは上田先生にこの後に質問してみようと思ってます。

鳥も毒を持ってるのが一部いるというお話だし、ヘビも毒ヘビがいるよね?」

質問者「はい。」

田中先生「それからトカゲも毒トカゲがいるし、魚では毒を持ってる有名な魚、知ってる?」

質問者「え? うーん………」

田中先生「食べたりするよ。」

質問者「食べ…あ、フグ?」

田中先生「うん、フグはすごい強い毒を持ってるよね。だから生き物たちは毒を持ってて、それを何のために使ってると思う?」

質問者「身を守るため?」

田中先生「いいね! 1つは身を守るため。もう1つはどう思う?」

質問者「獲物を捕らえるため。」

田中先生「素晴らしいですね。だから毒は、きっと身を守るという役割と、敵を倒すためという役割があるんだよね。

で、○○君、恐竜はどうだと思う? 毒恐竜がいたと思う?」

質問者「はい、たぶんいるとは思うけど…。」

田中先生「実は毒を持ってたんじゃないかと言われてる恐竜がいます。その恐竜がシノルニトサウルスという中国で見つかってる恐竜です。ヴェロキラプトルとかデイノニクスって知ってる?」

質問者「はい、知ってます。」

田中先生「その仲間にシノルニトサウルスという小型の肉食恐竜がいます。見た目はほんとにヴェロキラプトルみたいな感じなんだけど、この恐竜は上顎の歯がすごく長くて、そこに溝みたいなものがついてると言われているんですね。その溝から毒をうまく流して、それで毒の牙を持っていたと考えられています。」

質問者「知らなかったです。」

田中先生「すごいよね。違うんじゃないかと言う研究者もいるけど、一応、恐竜の中ではシノルニトサウルスが毒恐竜じゃないかと言われてます。

ちなみに、何でシノルニトサウルスは毒を持ってたと思う?」

質問者「えーっと小っちゃいから、身を守るため。」

田中先生「それもきっとあるよね。この恐竜は肉食でもあるんだよね。」

質問者「ああそっか。」

田中先生「ヴェロキラプトルとかデイノニクスの仲間だから…」

質問者「だから獲物を捕らえるためとか…」

田中先生「そうだよね、きっと獲物を倒すのにも使ってたんじゃないかなって考えられるよね?」

質問者「はい。」

田中先生「確かに毒を持ってる恐竜は今のところほとんど見つかってないんだけど、鳥もあまりいないのか、上田先生に聞いてみましょうか。」

上田先生「はい。毒を持ってる鳥はいます。ニューギニアで今から20年ぐらい前に見つかったズグロモリモズとか、さっき言ってくれたカワリモリモズ。それから最近になってアオチメドリとか。オーストラリアでも見つかってます。ニューギニアを中心に何種類か毒を持った鳥がいます。

けど牙じゃなくて皮膚と羽に毒があって、言ってみれば食べたら不味い、防御の毒ですね。」

田中先生「ふううううん…鳥は防御のために毒を持っていることが分かっていると。だから、もしかしたら恐竜の中にも防御のために毒を持ってたものがいたかもしれないですよね。ただ、そういう恐竜はまだ見つかってないです。」

質問者「へえええ、そうなんですね。」

 

Q16 なぜ電車は電気で走るんですか?

  (小1男子)

 

梅原先生「○○君は兵庫県にお住まいということですけど、いちばん近くを走っている鉄道は何で走っていますか?」

質問者「………」

梅原先生「何線の鉄道がありますか?」

質問者「………」

梅原先生「たぶんJRの山陽線とか、山陽新幹線もあるかもしれませんね。鉄道には大きく分けて電気で走っている鉄道と、ディーゼルという、トラックやバスみたいに車両にエンジンを積んでディーゼル軽油を動力にして走っている車両の2種類があります。あと蒸気機関車という、保存用に走ってるものもありますけど、だいたい電気とディーゼルの2つがあるんですけれども、今、電気で走ってる鉄道の方が、運ぶ人も貨物も多いんですね。」

質問者「…サンヨウホンセンダ。山陽本線。」

梅原先生「そうそう、山陽本線。そこを走ってる列車はたぶんほとんど電車だと思いますね。スーパーはくとという特急列車はディーゼルカーですけど、ほとんど電気で走ってるんですね。」

質問者「スーパーはくとは通過するんです。」

梅原先生「そうですね、通過しますね。」

何線が走ってるか聞かれて調べていたんだろうか。先生の話を聞けてないかもしれないけど、先生は相手が見えないし時間の都合上話さないといけない。なかなか大変。

 

梅原先生「もちろん電気で走るから電車って言うんですけど、電車はモーターを回して走るんですね。その電気を電池ではなくて、だいたいにおいて外から供給して走っているんですけど、架線という電線が屋根の上にありますよね? そこから電気をとって走っているんですけど、何で電車の方が世の中に多いのか。走ってる線路の長さはディーゼルカーの方が長いですけど、何で電車の方がたくさん走ってるかというと、実はエネルギーの効率がいちばん良いんですね。

電気を発電するのに同じ燃料を使うとしますね。例えば石油を使って発電するとします。100の量の石油があったとして、電車を走らせるのに使われるのはそのうちの70ですね。70あれば電車は走るんです。

ところが、ディーゼルカーは100のうち80ないと走ってくれないんです。ディーゼルカーの方がエネルギーの効率としてはあまり良くないんですね。

それからもう1つ、電車がなぜ優れているかというと、…エネルギーは食べ物だと思ったらいいですけど、その食べ物、燃料を持って走らなくていいんです。さっき、電車は架線から電気をとって走ると言いましたよね?」

質問者「………」

梅原先生「大丈夫ですか? もしもし?」

質問者「もしもし。」

梅原先生「そうすると、外から電気をあげれば走るので、車両自体がとっても軽くなるんです。ディーゼルカーって…お家にある車もそうですけどガソリンを入れないと走りませんよね? そのガソリンとか軽油はすごく重くて、1両で1000リットルぐらい持ってますから1トンぐらいあるんですね。その分だけ重くなって、重くなれば重いものを動かすのは大変なので、エネルギーがたくさん要るようになって効率があまり良くなくなる。あまりよく働かなくなってしまうんですね。なので電気で走ることが多いんですけど、どうでしょう?」

質問者「はい…もしもし。」

アナウンサー「1つはエネルギーの効率が良いということ。エネルギーは食べ物のようなもので、70食べれば電車は走るけれどもディーゼルは80食べなければ走らないという感じで、電車は少ないエネルギーで走ることができるということなんですね。そこは分かりますか?」

質問者「分かりました。」

アナウンサー「もう1つは、電車の電気は上の架線でもらえるので、重くないんですよね。ディーゼルだと軽油を積まなければいけなくて重いから、電気の方が走りやすいんですって。」

質問者「(鼻息)ブフウ…ブフウ…」

梅原先生「それから、ディーゼルカーだと自動車と同じで排気ガスを出すので、公害も出さないし…地下鉄でディーゼルカーを走らせたら大変なことになってしまうので、電気だととてもクリーンで、そこも昔から電車が多い理由ですね。」

質問者「はい。」

アナウンサー「環境にも良いということですね。○○君どうでしょうか、分かりましたか?」

質問者「分かりました。」

 

Q17 私は動物のお医者さんになりたいんだ

  けど、虫のお医者さんはいないんです

  か? 虫が病気になったら治せないんで

  すか?(小3女子)

 

清水先生「虫のお医者さんがいてたら、おじさんたち苦労せえへんねんけどねえ(笑)。残念ながら虫のお医者さんというのはいないですね。」

質問者「うん。」

清水先生「何でいないかというと、まぁ需要がないのも1つあるのね。虫って、病気がよく研究されてない部分も多くて治らない。基本的に治しにくい…治らないと言った方がいいんかな。」

質問者「へえええ。」

清水先生「それで代わりを作っちゃう感じなのね。代わりを育てちゃう。そういうやり方をすることが多いので、やっぱり“お医者さん”にならないのね。」

質問者「うん。」 

清水先生「動物のお医者さんは、みんながペットとか飼ってるので、需要があるじゃない?」

質問者「うんうん。」

清水先生「虫のお医者さんはなかなか…お仕事にしても死んじゃうことも多いし、連れてきて“じゃあこれ、いくらです”って言いにくい部分もあってね…(笑)。それが現実の部分もあると思うねん。」

質問者「うん。」

清水先生「ただ病気に関しては、例えばカイコって分かる?」

質問者「うん。カイコ知ってる。」

清水先生「養蚕っていう、カイコを使って糸を取る産業があるでしょう?」

質問者「うん。」

清水先生「だからカイコに関してはすごく研究されてるんです。」

質問者「カイコ育てたことある。自由研究で育てた。」

清水先生「そうか、死んじゃったやついなかった?」

質問者「うーん、死んじゃったやつは、いた。繭から出れなくて…」

清水先生「ああ-、弱って蛹になると羽化できなかったり。それは途中で弱る原因を作ってるのね。だからおじさんたち、虫の飼育を仕事にしてる人間は、まず予防するんです。かからないように。」

質問者「へえええ。」

清水先生「かかった時に、その病気がどういう系統のものかなっていうのを判断します。」

質問者「へええええ!」

清水先生「だめな時は一緒に入ってるものもだめになっちゃうので、申し訳ないけど、そのケースのものは基本的に諦めます。良いものはうつらないように隔離したりして育てていくの。でないと飼ってるものが全部だめになっちゃうんでね。」

質問者「へええ、そうなんだ。」

清水先生「飼ってる容器ももちろん消毒します。そういうことはするのね。カイコを飼ってると、核多角体(かくたかくたい)病…言いにくい病気や(笑)。とか、腐蛆(ふそ)病、特に白殭(はっきょう)病、軟化病とか。ウイルス性の病気とか細菌に感染しちゃう病気とか、いろんなものが出てきます。

あとは養蜂。ハチをやってる人だと腐蛆病が有名かと思いますけれども、ダニがついたりする場合もあるし、そういう時にはダニ駆除剤を使います。そういう意味では治療しちゃうわけやね。」

質問者「へええ。」

清水先生「チョウチョも、抗生物質という細菌を殺す物質を試みで使ったりすることもありますけれども、ただ、あんまり無茶しすぎると耐性菌ていう薬の効かないものを不用意に増やしちゃったり、幼虫のお腹の中に必要な菌まで殺しちゃうことがあるのね。だからなかなかうまくいかないのね。」

質問者「ふうううん。」

清水先生「じゃあ、おじさんたちが実際にどういう予防をしてるか。予防の場合は湿度とか。あまり湿度が高いと…チョウチョの幼虫は特に湿度に弱いの。高音で多湿の状態にすごく弱いのでカラッとさせながら、ある程度、病気になりにくいほどほどの温度を使います。30℃で飼うと病気が出やすくても、20℃とか25℃ぐらいにちょっと低くすると出にくかったり。」

質問者「へえええ。」

清水先生「あとはエサに気をつけます。良いエサ、元気に育つように栄養たっぷりな葉っぱを作るようにするとか。最初っから気をつけてやるの。」

質問者「へえええ。」

ということは食草としての植物の栽培も頑張ってるの? こういう話を聞くとプロだなあと感動する。

 

清水先生「昆虫を飼ってる方で、“クワガタの脚が取れちゃったからクワガタの義足を作りました”とか、そういう方は時々聞きますよね。」

質問者「へええ。」

清水先生「そういうのもありかなと思いますし、あとはチョウチョの場合、例えばアゲハチョウが蛹になる時に糸をかけるでしょう? 帯蛹(たいよう)と言って胸の部分に帯がかかってるじゃない? ああいうのが切れちゃったりすると、それが原因で失敗しないようにお手伝いしたり、糸がなくても蛹になれるようなケースを作って入れたり。それから羽化の時に落っこちちゃうことがあるのね。上がれないものも時々いるの。だいたいは既に幼虫の時に状態が悪いことが多いのね。だから羽が伸びてもあまり長生きできないんやけれども、そういうものもできるだけ助けられそうなら延命します。そして」

アナウンサー「虫のお医者さんはいないかもしれないけれども、清水先生のように虫のために一生懸命頑張ってる先生がいるんですね。」

清水先生「もう1個だけいい?」

アナウンサー「あっ、ごめんなさい。」

清水先生「ごめんなさいね。おじさんたちは温室にチョウチョを飛ばすようなお仕事してるじゃない? やっぱり羽が変な形になっちゃったり、切れて飛べないものもいるのね。そういう時には実は、死んだ同じチョウチョの羽をそっとくっつけて飛べるようにしたり。そういう外科手術に近いようなことは時々やります。」

質問者「えええ!」

清水先生「あとは産婦人科さんて言うたら失礼かもしんないけど、どうしても卵が取れない時に人工的にペアリングをしたり、卵を生ませる処置をしたり。あとは絶滅危惧種保全ていうて、そういうものを人工的に増やして守る活動もしてます。」

質問者「へえええ。」

アナウンサー「○○さん、清水先生のような先生を目指してみるというのもいいですね。」

質問者「うん。」

清水先生「動物と昆虫も含めて、こっちも考えてみてください(笑)。」

質問者「はい。未来に虫のお医者さんってできるかもしれないんですか?」

清水先生「そうやね、○○ちゃんが初めての虫のお医者さんになってください。」

アナウンサー「そうですよ! 楽しみにしてますよ-。」

質問者「はい。」

見えないところでされているお仕事には無条件に感動してしまう。

 

Q18 幼稚園へ、行く時、カラスが、ゴミ

  を、食べてるんだけど、ゴミを、出し

  て、いる家が、いっぱいあるのに、その

  家を、選ぶのは、なぜですか?

  (6才男子)

 

アナウンサー「ゴミを出している家があって、そこにカラスが狙ってくるのはどうして?ということですか?」

質問者「はい。」

上田先生「カラスだね。カラスがゴミを狙ってくる。困ったね。」

質問者「はい。」

上田先生「うーん、何でかな? カラスが狙う家と狙わない家があるのね?」

質問者「はい。」

上田先生「うーん…それはね、…いろんな理由があるんだと思うけど、カラスは○○君の家のゴミをよく狙う?」

質問者「はい、そうです。」

上田先生「たぶんね、いちばんの原因は、○○君のお家のゴミに、カラスの好きなおいしいものがいっぱいあるって、カラスが知ってるから。」

質問者「ああ-…」

上田先生「せやからカラスがあまり食べたくないようなゴミ…って言っても分からないな。カラスは目がすごく良いから、ゴミ袋の中にお肉が入ってるとかソーセージがあるとか卵焼きがあるとか、そんなんが見えると、必ず破いて食べます。」

質問者「はい。」

上田先生「だから、生ゴミは新聞紙とかにちゃんとくるんで、外から見えないようにしてゴミに出すとカラスが分からないから、あまり来なくなると思います。」

質問者「はい。」

上田先生「いろんなことがあるのよ。例えば、○○君の家は犬か猫を飼ってる?」

質問者「飼ってません。」

上田先生「そうか。猫がいると猫が怖いからカラスが来ないとか、犬が近くでつながれてるとワンワン吠えられるから来ないというのもあります。だからカラスって、人の家のことをすごく見てるのね。この家は安全な家かどうか、自分たちが好きなおいしい生ゴミがいっぱい出るかなとか、きちんとチェックしてます。」

質問者「はい。」

上田先生「だからカラスが何を考えてるかをこっちも考えて、カラスに狙われないゴミの出し方が大事かな。」

質問者「はい。」

上田先生「それから、これは○○君は分からないと思うけど、カラスってハシブトガラスとホシボソガラスの2種類がいるのは知ってる?」

質問者「うーん、知らないです。」

上田先生「先生たちが見てても…くちばしが太いのがハシブトで細いのがハシボソだと言われても中間みたいな、どっちか分からないのもおるのね。そやけども、見てるとハシブトはわりと高い所にジッと止まってるの。高い所に止まってジーッと下を見て、エサがあるとバサッと飛び下りて、エサを食べます。ほんでハシボソはわりと地面が好きで、トコトコトコトコと歩いてゴミ袋とかエサに近づいてきます。」

質問者「はい。」

上田先生「だから、ハシブトガラスがいるならば、近くにカラスが止まりやすい所を作らないこと。そんなことも大事かなと思います。

お父さんお母さんに今日のお話をして、カラスがどうすれば来なくなるかなっていうのをみんなで話し合って、いろいろ工夫してみてください。」

質問者「はい。」

アナウンサー「○○君はカラスに来てほしいと思ってるのかな? それとも来てほしくないなって思ってるの?」

質問者「あんまり来てほしくないと思っています。」

上田先生「うーん……」

アナウンサー「そうですか、だったらゴミを出す時においしいものがカラスに見られないように新聞紙でくるむということとか、猫や犬を飼うというのは…ちょっと唐突ですかね(笑)?」

上田先生「マイナスもあるのね。あのね…」

質問者「あともう1ついいですか?」

上田先生「どうぞ。」

質問者「田んぼの、土を、食べているみたいだけど、」

上田先生「カラスが?」

質問者「はい。何で、土を、食べるんですか?」

上田先生「うーん…土だけ…」

質問者「その、土が、好きなのか、虫が、好きなのか、どっちか知りたいです。」

上田先生「はい。たぶん土だけは食べないと思う。その中に虫が入ってたりミミズがいたりするので、一生懸命土を掘って…遠くから見てると土ごと食べてるように見えるんだと思います。」

質問者「はい。」

アナウンサー「カラスは目が良いということですから、土の中の虫が見えてるんですか?」

上田先生「見えてるというのもあるし、くちばしを突っ込んで探って、触感も敏感だから、くちばしに触ったら虫だと思ってパクッとするとか。カラス以外にも何となく土にくちばしを突っ込んで虫を捕まえる鳥は何種類かいます。」

アナウンサー「○○君、カラスは頭でいろいろ考えてるんですね。」

質問者「はい。」

上田先生「相手も賢いから、人間もしっかり考えないとだめだよ。」

アナウンサー「そうですね、○○君もお父さんお母さんと一緒に考えて、行動してみてくださいね。」

質問者「はいっ。」

アナウンサー「どうもありがとうございました。」

質問者「ありがとうございました。」

アナウンサー「もちろんカラス単体で観察したいという子どももいるかもしれないんですけど…」

上田先生「本当はかわいいんですけどね、頭が良いから。予想外のことをするから、それが面白い。」

アナウンサー「例えばどのような?」

上田先生「すべり台ってあるでしょ? 遊園地のすべり台を滑るカラスがいる。」

アナウンサー「ええっ!?」

田中先生「へえええ。」

上田先生「何のためにしてるか分からないけど滑ってるのよ。」

アナウンサー「それ、先生が見られたんですか?」

上田先生「僕は見たことないの。僕は電線でクルッと後ろ回りしてるカラスを見たことある。あとビルの間で風の上昇気流があると、カラスが何羽もやって来て、風乗りを楽しむ。」

先生方「ふうううん…」「ふうううん…」

アナウンサー「じゃ、カラスは遊びたいっていうような欲求があるんですか?」

上田先生「そう、カラスは遊びたい鳥なんです。他の鳥はそんなに遊ばない…オウムとかインコは遊びますけど、カラスも遊びますね。非常に知能が高い鳥だと思います。」

アナウンサー「へえええ…清水先生、虫は遊びたい欲求はありますか?」

清水先生「ぃやあ、ないんじゃないかなあ…(笑)。」

上田先生「ないですかね、虫やから。」

清水先生「虫って表情が見えないから自由気ままにやってるように見えますけれども、ただ…楽しみで遊んでるっていうんじゃないと思いますね(笑)。」

カラス対策で犬や猫を飼うとマイナスになる面、聞きたかったなあ。

 

質問終わり~先生方から一言

清水先生「ふだん僕らが考えないようなことを、いろいろと質問にしてくれて、子どもの考えというのはすごく自由というか広いなあ、って思いましたよね。今日答えさせてもらった中で、しつこいほど“昆虫じゃないけど

な”って(笑)。」

アナウンサー「(笑)そうですね!」

清水先生「けど、僕らはどうしても狭い範囲でものを考えてしまうんで、こういう変化を持った質問を頂けて、すごく楽しかったです。」

アナウンサー「カタツムリから始まって…そうですよね、先生は昆虫のご専門ですけれども、“虫”全般のことをね…(笑)」

清水先生「逆に、ほんとに良い勉強になります。やっぱり考えないと、そのことについて理解できないので、すごく良い刺激になりました。」

 

上田先生「僕も清水先生と同じで、子どもの質問って、簡単なように思えるけど、答えようと思うと、“あれ、自分も考えたことがない”、ということがあります。例えば5才の○○君の“ハヤブサは何であんな速いスピードで狩りをするんですか?”という質問がありましたけども、“そんなんハヤブサやから速いから、速くて当たり前やんか”って思って(笑)、それ以上考えなかったですけど、“あれ?”と思ったのは、同じようにタカも狩りをする。けどあいつらは森の中…だからハヤブサほどのスピードを出せないんだな、ハヤブサが速いのは、“そうなんだ、開けた空間、当たるものが何もない所にいるから速くていいんだ!”って、初めて今回気がついて。で、ハヤブサはガーンと一直線と行くわけで、わりと鈍くさいから、ああいう狩りの仕方しかできないんだなって。みんなはハヤブサはカッコイイからそういうことをやってると思うけど、それ以外できないんだと思う。オオタカとかはもっと複雑なことができると思う。考えさせられたなあっていう質問でしたね。」

アナウンサー「先生ご自身が話されてて、“そうだったんだ”と逆に気づかされることがあるというのは面白いですねえ。」

上田先生「この電話相談、本当によくあります。それだけ僕は勉強不足だということだと思いますよ。」

率直だ。ハヤブサがわりと鈍くさいという物言いも含めて。

 

田中先生「今日はわりと最新の研究と言いますか、まだ図鑑にも載ってないような、ネットのニュースで見たという質問がけっこう来てたので、みんな最新の情報にも目を向けて勉強してるんだなと思いました。僕も…図鑑に載ってる恐竜たちって、お子さんはみんな詳しいですから、最新の恐竜が出ると、僕もノートにメモをして勉強してくるんですけど、まさかこんなにすぐに情報が活用されるとは思わなかったですね。」

アナウンサー「私が子どもの頃…今41才ですけれども、図鑑を大切に持っていて、開くと5年前の図鑑だったりして、まだインターネットがありませんでしたから、最新の情報を質問することはなかなかなかったんですが、今は、図鑑を持ってる子どもたちももちろん多いと思いますが、インターネットで仕入れるというか…ですから先生も大変ですね。」

田中先生「子どもたちに負けないように、僕も勉強したいなと思いました(笑)。」

アナウンサー「でも、世界中のことをすぐに知ることができることは、やはり良い部分もありますね。」

田中先生「はい、恐竜研究って目まぐるしく変わっていくし、今年に入ってからも13種類ぐらい、ほとんど1週間に1種のペースで新種の恐竜が発見されてるんですね。」

アナウンサー「えっ! 今年に入ってからって、今3月ですのに。」

田中先生「12週間あって13種。すごい勢いですから、みんな頑張ってついてきてほしいと思います。」

 

梅原先生「鉄道の、わりに根源的な質問と言いますか…特に、なぜこの手段、方法が選ばれているのかという質問が多かったなと思うんですね。例えば、“電車はどうして電気で走るのか”。もちろん電車がいかに電気で走っているかという説明はいつもやってるんですけど…そういうことが多いんですけど、やっぱり、いくつもあるエネルギーの中から、なぜ電気が選ばれたのかというのはなかなか…その説明がうまくできてないかなと思うんですけど、それってやっぱりすごく疑問に思われるのかなと思うんですね。

あと、すみません、9時台に“電車はどのぐらい使われるか”という質問で、好きな電車に南海電車の8300系と仰ったんですね。私、勘違いして古い電車と言ってしまったんですけど、5年前に出たばかりの新しい電車です。似たような番号の電車が古くからあって…8000系というのがあって私はそっちの方が好きだったんですけど。でも南海も良い電車を作る会社ですね。」